JPH07201939A - 半導体素子の信頼性試験方法 - Google Patents

半導体素子の信頼性試験方法

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JPH07201939A
JPH07201939A JP33616693A JP33616693A JPH07201939A JP H07201939 A JPH07201939 A JP H07201939A JP 33616693 A JP33616693 A JP 33616693A JP 33616693 A JP33616693 A JP 33616693A JP H07201939 A JPH07201939 A JP H07201939A
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JP
Japan
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hot carrier
voltage
drain
mos transistor
stress
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JP33616693A
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Norio Koike
典雄 小池
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Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MOSトランジスタが使用される製品のホッ
トキャリア効果に対する信頼性を、MOSトランジスタ
に対する測定により正しく評価する。 【構成】 NチャンネルMOSトランジスタ15に対し
てドレイン電圧源17を用いて製品回路中の電源電圧の
半分のドレイン電圧を印加する。この状態でゲート電圧
源17を用いてNチャンネルMOSトランジスタ15の
ゲートに回路中の電源電圧に等しい電圧を印加してドレ
イン電流11を測定する。この後NチャンネルMOSト
ランジスタ15にホットキャリアストレスを印加し、そ
の後ホットキャリアストレス印加前と同一の測定条件で
ドレイン電流12を再度測定する。この後再度ホットキ
ャリアストレス印加、ドレイン電流測定の手順を数回繰
り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体素子の信頼性試験
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタの微細化の進行に伴
い、MOSトランジスタのドレイン端に高電界が発生す
る。これによってホットキャリアと呼ばれる高エネルギ
ーの電子や正孔がゲート酸化膜に注入され、MOSトラ
ンジスタの特性が劣化するという、いわゆるホットキャ
リア効果が深刻な問題となっている。このホットキャリ
ア効果に対する信頼性を評価するために、次のような方
法で行なわれる。まず、製品の回路中におけるMOSト
ランジスタのチャンネル長の最小値と等しいチャンネル
長を有するMOSトランジスタを製品と同一の製造プロ
セスで形成する。このMOSトランジスタは、製品と同
一のウエハ上に数点設けられている。次にこのMOSト
ランジスタのドレインとゲートに高電圧を印加してホッ
トキャリアを発生させ、意図的にMOSトランジスタを
劣化させる。このように高電圧を印加して電気的ストレ
スを発生させる方法をホットキャリアストレスと呼ぶ。
MOSトランジスタの電気特性のホットキャリアストレ
スの発生している時間に対する変化を測定し、ホットキ
ャリア寿命を推定する。このホットキャリア寿命が一定
の基準、通常10年以上となった場合、その製品はホッ
トキャリア効果に対して十分な信頼性を持つと判断す
る。
【0003】図6は従来のMOSトランジスタの電気特
性のホットキャリアストレスを発生させている時間に対
する変化を測定する方法についての説明図である。図6
において、1はNチャンネルMOSトランジスタ、2は
ゲート電圧源、3はドレイン電圧源、4はドレイン電圧
Vd=0.1のVのときのId−Vg特性を示す初期特
性、32はドレイン電圧Vd=0.1VのときのId−
Vg特性のホットキャリアストレス印加後の特性、7は
Id−Vg特性の初期特性の傾きの最大値、34はId
−Vg特性のホットキャリアストレス印加後の特性の傾
きの最大値である。
【0004】NチャンネルMOSトランジスタ1は、ホ
ットキャリア効果に対する信頼性を評価しようとする製
品と同一の製造プロセスで作製される。また、電源電圧
Vcc=5.0Vの回路中で使用される最小チャンネル
長のMOSトランジスタと同一のチャンネル長を有して
いる。
【0005】このNチャンネルMOSトランジスタ1に
対して、ドレイン電圧源3を用いてドレイン電圧Vd=
0.1Vを印加する。この状態でゲート電圧源3を用い
てNチャンネルMOSトランジスタ1のゲートに0Vか
ら5.0Vの電圧を印加し、そのときのドレイン電流を
測定する。これによって、ドレイン電圧Vd=0.1V
のときのId−Vg特性を示す初期特性4を測定する。
この後、NチャンネルMOSトランジスタ1にホットキ
ャリアストレスを印加する。
【0006】ここで、NチャンネルMOSトランジスタ
のドレイン端で発生した高エネルギーの正孔の大部分が
基板に流れ、基板電流となる。このため、基板電流が最
大となるゲート電圧を印加した状態で、高エネルギーの
電子・正孔の発生量がもっとも多くなる。このため、ト
ランジスタ特性の劣化が大きい。製品の信頼性を実際の
動作時よりも厳しく評価するため、ホットキャリアスト
レスドレイン電圧Vd stressを印加した状態で基板電流
が最大となるゲート電圧を印加する。このとき、実際の
回路中でトランジスタに印加されるホットキャリアスト
レスよりも厳しいホットキャリアストレスが発生する。
【0007】このホットキャリアストレスを発生させる
とき、ソースおよびドレインの接続は、Id−Vg特性
を測定するときのソースおよびドレインの接続と同一に
してある。その後、ホットキャリアストレスを発生させ
るときと同様に、ソースおよびドレインとを接続した状
態でId−Vg特性を再度測定する。ここで,ホットキ
ャリアストレスを発生させるときと,Id−Vg特性を
測定するときのソースおよびドレインの接続が同一の場
合を,順方向と呼ぶ。
【0008】この測定により,順方向でドレイン電圧V
d=0.1Vとして、Id−Vg特性のホットキャリア
ストレスを発生させたときの特性15を得る。この後、
再度ホットキャリアストレスを発生させて、順方向のI
d−Vg特性の測定を数回繰り返す。Id−Vg特性の
傾きの最大値は相互コンダクタンスGmと呼ばれる。I
d−Vg特性を示す初期特性4の傾きの最大値6は相互
コンダクタンスの初期値Gmoを与え、Id−Vg特性
のホットキャリアストレスを発生させたときの特性の傾
きの最大値は、ホットキャリアストレを発生させたとき
の相互コンダクタンスGmを与える。NチャンネルMO
Sトランジスタの場合、一般にホットキャリアストレス
を発生させるにより、相互コンダクタンスが減少する。
これらホットキャリアストレスを発生させる前後の相互
コンダクタンスGmの値から、相互コンダクタンスGm
の変化ΔGm/Gmo=|Gm−Gmo|/Gmoを求
める。
【0009】次に、図7を用いて従来の構成によるホッ
トキャリア寿命の定義について説明する。
【0010】図7は従来のホットキャリア寿命の定義の
説明図である。図7において8はドレイン電圧Vd=
0.1Vのときの相互コンダクタンスGmの各ホットキ
ャリアストレスを発生させた時間に対する変化率、9は
変化率10%に対応する点、10はホットキャリア寿命
である。前記の測定手順によりドレイン電圧Vd=0.
1Vのときの相互コンダクタンスGmの各ホットキャリ
アストレスの発生させた時間に対する変化率8を求め
る。
【0011】この結果を、図7に示すように、横軸にホ
ットキャリアストレスの発生させた時間と、縦軸に相互
コンダクタンスとを両対数グラフ上にプロットする。そ
して通常変化率10%に対応する点9に相当する時間を
プロットされた点から内挿あるいは外挿し、このとき、
間をホットキャリアストレス電圧Vdstressにおけるホ
ットキャリア寿命10と定義する。
【0012】続いて図8を用いて従来の構成によるホッ
トキャリア効果に対する信頼性の評価方法について説明
する。
【0013】図8は従来のホットキャリア効果に対する
信頼性の評価方法の説明図である。図8において、11
は各ホットキャリアストレスドレイン電圧におけるホッ
トキャリア寿命、12はホットキャリア寿命10年に対
応する点、13はホットキャリア寿命推定電圧となる実
使用時のドレイン電圧である。
【0014】横軸をホットキャリアストレスドレイン電
圧の逆数1/Vdstressとし、また縦軸を相互コンダク
タンス10%変動時間τとして、上述の方法で求めた各
ホットキャリアストレスドレイン電圧におけるホットキ
ャリア寿命11を片対数グラフ上にプロットする。そし
て、プロットされた点を用いて、ホットキャリア寿命推
定電圧となる実使用時のドレイン電圧13の下でのホッ
トキャリア寿命を外挿によって求め、この値を実使用時
のホットキャリア寿命とする。この実使用時のホットキ
ャリア寿命が、ホットキャリア寿命10年に対応する点
よりも上にある場合、このMOSトランジスタのチャン
ネル長以上のチャンネル長を有するMOSトランジスタ
を回路中で使用し、かつこのMOSトランジスタの製造
プロセスと同一の製造プロセスで製造された製品はホッ
トキャリア効果に対して十分な信頼性を持つと判断す
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
においては次のような問題点があった。MOSトランジ
スタの相互コンダクタンスGmが変動した場合、それに
つれて製品の回路特性がどの程度劣化するか明らかにさ
れていなかった。特にインバータ回路に対しては、後述
するように、相互コンダクタンスGmの値が遅延時間の
観点からみた回路特性と相関を持っていない。このた
め、製品はホットキャリア効果に対して実際は十分な信
頼性を持つにもかかわらず、MOSトランジスタのホッ
トキャリア寿命が10年以下となって、製品には十分な
信頼性がないと判断してしまったり、あるいは逆に製品
は実際は十分な信頼性を持っていないにもかかわらず、
MOSトランジスタのホットキャリア寿命が10年以上
となって、製品が十分な信頼性を持つと判断してしまっ
たりするというような、信頼性評価の誤りを生じる可能
性があった。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の半導体素子の信頼性試験方法は、MOSトラ
ンジスタと、前記MOSトランジスタを駆動する電源電
圧の±10%のゲート電圧と、前記電源電圧の半分の電
圧の±10%内のドレイン電圧とを印加したときのドレ
イン電流をホットキャリアストレス印加前後に測定し、
前記ドレイン電流のホットキャリアストレス印加前の値
に対するホットキャリアストレス印加後の値の変化ある
いは変化率が一定値に達した時間をホットキャリア寿命
とする。
【0017】
【作用】この構成によって、NチャンネルMOSトラン
ジスタの順方向ドレイン電流Id(Vd=Vcc/2,
Vg=Vcc)の変化は、CMOSインバータの遅延時
間の変化を決定する。CMOSインバータの遅延時間の
変化率は順方向ドレイン電流Id(Vd=Vcc/2,
Vg=Vcc)の変化率の約半分となる。このため、M
OSトランジスタの順方向ドレイン電流Id(Vd=V
cc/2,Vg=Vcc)が変動した場合に、インバー
タ回路からなる製品の遅延時間からみた回路特性がどの
程度劣化するか予測することができる。たとえば、順方
向ドレイン電流Id(Vd=Vcc/2,Vg=Vc
c)が10%劣化した場合、CMOSインバータの遅延
時間は約5%劣化する。これにより、製品がホットキャ
リア効果に対して実際には十分な信頼性を持つにもかか
わらず、MOSトランジスタのホットキャリア寿命が1
0年以下となった場合に、製品には十分な信頼性がない
と判断したり、あるいは逆に製品は実際は十分な信頼性
を持っていないにもかかわらず、MOSトランジスタの
ホットキャリア寿命が10年以上となった場合に、製品
には十分な信頼性を持つと判断してしたりするというよ
うな、信頼性評価の誤りを生じる可能性をいちじるしく
軽減することができ、より適切な信頼性評価が実現され
る。
【0018】
【実施例】図1は本発明の一実施例によるMOSトラン
ジスタの電気特性のホットキャリアストレス時間に対す
る変化の測定方法の説明図である。図1において、15
はNチャンネルMOSトランジスタ、16はゲート電圧
源、17はドレイン電圧源、13はドレイン電圧Vd=
2.5VのときのId−Vg特性を示す初期特性、14
はドレイン電圧Vd=2.5VのときのId−Vg特性
を示すホットキャリアストレス印加後の特性、11はド
レイン電圧Vd=2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vの
ときのドレイン電流Idの初期値、12はドレイン電圧
Vd=2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのドレ
イン電流Idのホットキャリアストレス印加後の特性で
ある。
【0019】NチャンネルMOSトランジスタ15は、
ホットキャリア効果に対する信頼性を評価しようとする
製品と同一の製造プロセスで作製され、かつ製品中の実
使用時の電源電圧Vcc=5.0Vの回路中で使用され
る最小チャンネル長のMOSトランジスタと同一のチャ
ンネル長を有する。
【0020】このNチャンネルMOSトランジスタ15
に対して、ドレイン電圧源17を用いてVd=2.5V
のドレイン電圧を印加する。この状態で、ゲート電圧源
17を用いてNチャンネルMOSトランジスタ15のゲ
ートに0Vから5.0Vの電圧を印加してドレイン電流
を測定する。これによって、ドレイン電圧Vd=2.5
VのときのId−Vg特性を示す初期特性13を測定す
る。この後、NチャンネルMOSトランジスタ15にホ
ットキャリアストレスを印加する。具体的には、実使用
時の電源電圧の上限5.5Vよりも高い、たとえば8V
前後のドレイン電圧Vdstress、および前記ドレイン電
圧の下で基板電流が最大となるゲート電圧、たとえば
3.2Vを印加する。このホットキャリアストレス印加
の時間として、たとえば30〜30000秒間のホット
キャリアストレスが印加される。
【0021】このホットキャリアストレス印加時のソー
スおよびドレイン端子の接続はId−Vg特性測定時の
ソースおよびドレインの接続と同一とする。その後、ホ
ットキャリアストレス印加時とソースおよびドレインの
接続を同一として、Id−Vg特性を再度測定する。こ
こで、ホットキャリアストレス印加時と特性測定時のソ
ースおよびドレインの接続が同一の場合を順方向と呼
ぶ。この測定により、順方向ドレイン電圧Vd=2.5
VのときのId−Vg特性のホットキャリアストレス印
加後の特性14を得る。この後、再度ホットキャリアス
トレスを印加して、順方向Id−Vg特性測定の手順を
数回繰り返す。ドレイン電圧Vd=2.5VのときのI
d−Vg特性の初期特性13から、ドレイン電圧Vd=
2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのドレイン電
流Idの初期値11が得られる。ドレイン電圧Vd=
2.5VのときのId−Vg特性のホットキャリアスト
レス印加後の特性14から、ドレイン電圧Vd=2.5
V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのドレイン電流I
dのホットキャリアストレス印加後の値12が得られ
る。前記ドレイン電流の初期値11を以後Idoと記
す。ドレイン電圧Vd=2.5V、ゲート電圧Vg=5.
0Vのときのドレイン電流Idのみを測定する場合に
は、ゲート電圧0から5.0VまでのId−Vg特性を
測定する必要はない。NチャンネルMOSトランジスタ
の場合、一般にホットキャリアストレス印加により前記
ドレイン電流Idは減少する。これらホットキャリアス
トレス印加前後の前記ドレイン電流Idの値から、前記
ドレイン電流の変化率ΔId/Ido=|Id−Ido
|/Idoを求める。
【0022】次に、図2を用いて本発明の構成によるホ
ットキャリア寿命の定義について説明する。
【0023】図2は本発明の一実施例によるホットキャ
リア寿命の定義の説明図である。図2において、18は
ドレイン電圧Vd=2.5V、ゲート電圧Vg=5.0V
のときのドレイン電流Idの各ホットキャリアストレス
時間に対する変化率、19は変化率10%に対応する
点、20はホットキャリア寿命である。
【0024】前記の測定手順によりドレイン電圧Vd=
2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのドレイン電
流Idの各ホットキャリアストレス時間に対する変化率
18を求め、図2に示すように横軸にホットキャリアス
トレス時間、縦軸にドレイン電圧Vd=2.5V、ゲー
ト電圧Vg=5.0Vのときのドレイン電流Idの変化
率とを両対数グラフ上にプロットする。そして、変化率
10%に対応する点19に相当する時間をプロットされ
た点から内挿あるいは外挿し、このとき、間をホットキ
ャリアストレス電圧Vdstressにおけるホットキャリア
寿命20と定義する。
【0025】続いて、図3を用いて本発明の構成による
ホットキャリア効果に対する信頼性の評価方法について
説明する。
【0026】図3は本発明の一実施例によるホットキャ
リア効果に対する信頼性の評価方法の説明図である。図
3において、21は各ホットキャリアストレスドレイン
電圧におけるホットキャリア寿命、22はホットキャリ
ア寿命10年に対応する点、23はホットキャリア寿命
推定電圧となる実使用時のドレイン電圧である。ホット
キャリアストレスドレイン電圧として今回7.0V,7.
5V,8.0Vが選択される。また、ホットキャリア寿
命推定電圧となる実使用時のドレイン電圧としては、今
回実使用時の回路中における電源電圧の上限5.5Vが
選択されている。
【0027】横軸にホットキャリアストレス電圧の逆数
1/Vdstressをとり、縦軸にVd=2.5V,Vg=
5.0Vのときのドレイン電流の10%変動時間τをと
って、上述の方法で求めた各ホットキャリアストレスド
レイン電圧におけるホットキャリア寿命21を片対数グ
ラフ上にプロットする。そして、プロットされた点を用
いてホットキャリア寿命推定電圧となる実使用時のドレ
イン電圧23の下でのホットキャリア寿命を外挿によっ
て求め、この値を実使用時のホットキャリア寿命とす
る。この実使用時のホットキャリア寿命がホットキャリ
ア寿命10年に対応する点よりも上にある場合、このM
OSトランジスタのチャンネル長以上のチャンネル長を
有するMOSトランジスタを回路中で使用し、かつこの
MOSトランジスタの製造プロセスと同一の製造プロセ
スで製造された製品はホットキャリア効果に対し十分な
信頼性を持つと判断する。この方法による評価が適切で
ある理由を図4,5,6を用いて説明する。
【0028】図4は本発明のホットキャリア効果に対す
る信頼性の評価方法が適切であることを示す実験に用い
た回路の説明図である。図4において、24は20段C
MOSインバータチェーン、25はNチャンネルMOS
トランジスタ、26はPチャンネルMOSトランジス
タ、27は入力信号源、28は出力信号波形測定器であ
る。電源電圧Vccは今回5.0Vを用いている。この
回路中のNチャンネルMOSトランジスタ25にホット
キャリアストレス印加前後のNチャンネルMOSトラン
ジスタを用いた。そして入力信号源27からパルス波形
を20段CMOSインバータチェーン24に入力し、そ
の際の出力パルス波形を出力波形測定器28により測定
し、信号の遅延時間を求めた。この方法によりホットキ
ャリアストレス印加前後のNチャンネルMOSトランジ
スタの各評価項目の変化と遅延時間の相関が検討でき
る。
【0029】図5は本発明のホットキャリア効果に対す
る信頼性の評価方法が適切であることを示す実験での入
力パルス波形と出力パルス波形から遅延時間を求める方
法の説明図である。図5において、29は入力パルス波
形、30は出力パルス波形、31はパルス立ち上がりの
遅延時間、32はパルス立ち下がりの遅延時間である。
【0030】20段インバータチェーンに入力パルス波
形29を入力すると、ある時間が経過した後に出力パル
ス波形30が出力されてくる。ここで入力パルス波形2
9の立ち上がりにおいて電圧が電源電圧Vcc=5.0
Vの半分2.5Vとなった時点から、出力パルス波形3
0の立ち上がりにおいて、電圧が電源電圧Vcc=5.
0Vの半分2.5Vとなった時点までをパルス立ち上が
りの遅延時間31とし、その値をtdelay1とする。ま
た、入力パルス波形29の立ち下がりにおいて電圧が電
源電圧Vcc=5.0Vの半分2.5Vとなった時点か
ら、出力パルス波形30の立ち下がりにおいて電圧が電
源電圧Vcc=5.0Vの半分2.5Vとなった時点まで
をパルス立ち下がりの遅延時間32とし、その値をt
delay2とする。遅延時間tdelayは、パルス立ち上がり
の遅延時間tdelay1とパルス立ち下がりの遅延時間t
delay2の平均値tdelay=(tdelay1+tdelay2)/
2として求めた。
【0031】表1は、本発明のホットキャリア効果に対
する信頼性の評価方法が適切であることを示す実験の結
果である、劣化したNチャンネルMOSトランジスタの
特性を表す各評価項目の変化率と、20段インバータチ
ェーンの遅延時間の変化率のと関係を示す表である。表
1中、(gm)はドレイン電圧Vd=0.1Vのときの
相互コンダクタンスId1はドレイン電圧Vd=0.1
V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのドレイン電流、
d2はドレイン電圧Vd=1.0V、ゲート電圧Vg=
5.0Vのときのドレイン電流Id、Id3はドレイン電
圧Vd=2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのド
レイン電流、Id4はドレイン電圧Vd=5.0V、ゲー
ト電圧Vg=5.0Vのときのドレイン電圧、βはドレ
イン電圧Vd=5.0Vのときのトランジスタ利得係
数、tdelayは20段インバータチェーンの遅延時間、
表1中の数値は劣化したNチャンネルMOSトランジス
タの特性を表す各評価項目の変化率である。
【0032】
【表1】
【0033】ここでは80個のNチャンネルMOSトラ
ンジスタをそれぞれ20個の4グループに分け、これら
4グループについてそれぞれ異なるホットキャリアスト
レスを印加し、ホットキャリアストレス印加前後の各評
価項目の変化率を測定した結果を記してある。それとと
もに、前記各グループのNチャンネルMOSトランジス
タを用いて、図4に示した20段インバータチェーンを
構成し、図5で説明した方法によりホットキャリアスト
レス印加前後の20段インバータチェーンの遅延時間t
delayの変化率を測定した結果を記してある。表1の1
列目は前記各グループのトランジスタを表している。ト
ランジスタA,B,Cはホットキャリアストレス印加後
順方向特性を測定し、20段インバータチェーン中でも
順方向で使用したものである。そしてトランジスタA,
B,Cの順で劣化が大きくなっている。トランジスタD
はホットキャリアストレス印加後逆方向特性を測定し、
20段インバータチェーン中でも逆方向で使用したもの
である。トランジスタA,B,C,Dの特性を表す各評
価項目の変化率を2列目から7列目に示してあり、20
段インバータチェーンの遅延時間tdelayの変化率を8
列目に示してある。各トランジスタに対して各評価項目
の変化率と遅延時間の変化率を比較すると、ドレイン電
圧Vd=0.1Vのときの相互コンダクタンスgmは遅
延時間の変化率と相関を持たないこと、その一方でドレ
イン電圧Vd=2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vのと
きのドレイン電流Idの変化率と遅延時間の変化率がほ
ぼ1対1に対応し、遅延時間の変化率はドレイン電圧V
d=2.5V、ゲート電圧Vg=5.0Vのときのドレイ
ン電流の変化率の約半分であることが判明した。
【0034】本実施例により、一般的にMOSトランジ
スタに対して電源電圧に等しいゲート電圧、電源電圧の
半分のドレイン電圧の下でのドレイン電流を測定するこ
とにより回路の遅延時間をモニタすることが可能であ
る。これから本発明の構成によるホットキャリア効果に
対する評価方法により、CMOSインバータ回路を用い
た製品に対し、CMOSインバータの遅延時間を正しく
反映した姿で製品の信頼性評価が実現できる。なお電源
電圧は標準値に対し通常上下10%の許容範囲を設ける
ため、本発明における評価項目であるドレイン電流の測
定ゲート電圧、ドレイン電圧も標準値に対し、それぞれ
上下10%の許容範囲を設けることが妥当である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、遅延時間の点から見た
製品の回路特性が、MOSトランジスタの電源電圧に等
しいゲート電圧、電源電圧の半分のドレイン電圧の下で
のドレイン電流によりモニタできる。このため製品のホ
ットキャリア効果に対する信頼性をMOSトランジスタ
に対する測定により正しく評価することが可能となる。
このため、製品を用いた信頼性評価を軽減することがで
き、その結果として開発コストの削減、開発期間の短縮
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるMOSトランジスタの
電気特性のホットキャリアストレス時間に対する変化の
測定方法の説明図
【図2】本発明の一実施例によるホットキャリア寿命の
定義の説明図
【図3】本発明の一実施例によるホットキャリア効果に
対する信頼性の評価方法の説明図
【図4】本発明のホットキャリア効果に対する信頼性の
評価方法が適切であることを示す実験に用いた回路の説
明図
【図5】本発明のホットキャリア効果に対する信頼性の
評価方法が適切であることを示す実験での入力パルス波
形と出力パルス波形から遅延時間を求める方法の説明図
【図6】従来のMOSトランジスタの電気特性のホット
キャリアストレス時間に対する変化の測定方法の説明図
【図7】従来のホットキャリア寿命の定義の説明図
【図8】従来のホットキャリア効果に対する信頼性の評
価方法の説明図
【符号の説明】
1 ドレイン電流Idの初期値 2 ドレイン電流Idのホットキャリアストレス印加後
の値 3 初期特性 4 ホットキャリアストレス印加後の特性 5,15,16 MOSトランジスタ 6 ゲート電圧源 7 ドレイン電圧源 8,12 変化率 9 点 10,11 ホットキャリア寿命 13 ドレイン電圧 14 CMOSインバータチェーン 17 入力信号源 18 出力信号波形測定器 19 入力パルス波形 20 出力パルス波形 21 遅延時間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MOSトランジスタと、前記MOSトラ
    ンジスタを駆動する電源電圧の±10%のゲート電圧
    と、前記電源電圧の半分の電圧の±10%内のドレイン
    電圧とを印加したときのドレイン電流をホットキャリア
    ストレス印加前後に測定し、前記ドレイン電流のホット
    キャリアストレス印加前の値に対するホットキャリアス
    トレス印加後の値の変化あるいは変化率が一定値に達し
    た時間をホットキャリア寿命とすることを特徴とする半
    導体素子の信頼性試験方法。
JP33616693A 1993-12-28 1993-12-28 半導体素子の信頼性試験方法 Pending JPH07201939A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007327918A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Denso Corp 半導体装置のスクリーニング方法および半導体装置
WO2014082574A1 (zh) * 2012-11-29 2014-06-05 无锡华润上华半导体有限公司 一种ldmos器件热载流子注入效应的测试方法

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