JPH07196790A - ポリアミノ酸類の製造方法 - Google Patents

ポリアミノ酸類の製造方法

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JPH07196790A
JPH07196790A JP33596093A JP33596093A JPH07196790A JP H07196790 A JPH07196790 A JP H07196790A JP 33596093 A JP33596093 A JP 33596093A JP 33596093 A JP33596093 A JP 33596093A JP H07196790 A JPH07196790 A JP H07196790A
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Giichi Fujii
義一 藤井
Hideyuki Nishibayashi
秀幸 西林
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、酸性アミノ酸を50モル%以上含
有するアミノ酸と、該アミノ酸のカルボキシル基をカル
ボキシアンモニウム塩及び/又はアミド基に変性されて
なる変性アミノ酸類とを含有したアミノ酸類を原料とし
て、加熱し重縮合させるポリアミノ酸の製造方法であ
る。 【効果】 反応温度の厳密な管理が不要で、反応時間を
短くでき、所望の分子量のポリアミノ酸類を再現性良
く、高収率に簡便に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミノ酸又はその
塩、コポリアミノ酸又はその塩等のポリアミノ酸類の製
造方法に関し、さらに詳しくは、生成するポリアミノ酸
類の分子量をコントロールする簡便な製造方法に関する
ものである。ポリアミノ酸類、特に水溶性ポリアミノ酸
類は、分散剤、スケール防止剤、洗剤用のビルダー等に
有用である。
【0002】
【従来の技術】ポリアミノ酸類の製造方法としてアミノ
酸あるいはその誘導体を加熱し、重縮合することは知ら
れている。特に、アスパラギン酸あるいはグルタミン酸
を熱重合し、アルカリ加水分解することで水溶性ポリマ
ーとすることは公知である。
【0003】この様な水溶性ポリアミノ酸は、無機微粒
子あるいは有機微粒子の分散剤、難溶性塩類によるスケ
ールの防止剤、洗剤用のビルダーとしての利用が考えら
れている。しかし、この様な各用途において充分な性能
を発現するには、それぞれ異なる最適な分子量が存在す
るため、分子量を厳密にコントロールできる製造方法が
求められており、一般的には重量平均分子量1万以下の
比較的低分子量のポリマーであることが望まれている。
【0004】従来、分子量をコントロールする方法とし
て以下の技術が知られている。Kokufutaらは、
L−アスパラギン酸の重縮合において、温度を変えるこ
とにより分子量の異なるポリアスパラギン酸が得られる
ことを開示している(Bull.Chem.Soc.J
apan vol.51,1555(1978))。し
かし、この方法では低分子量のものを得るためには重縮
合温度を下げる必要があり、結果としてポリマーの収率
が低い、反応時間が長くかかるという問題がある。
【0005】一方、Koskanは、L−アスパラギン
酸の重縮合温度と時間を特定の条件で変化させることで
転化率に関わりなく比較的低分子量のポリマーが収率良
く合成できるとしている(WO92/14753)。し
かしながら、この方法においても、温度を厳密に管理し
なければならず分子量の異なるポリマーを製造するため
には、それぞれの最適な条件を設定しなければならず操
作が煩雑になるという問題がある。この様に、これまで
は水溶性のポリアミノ酸類を製造するにあたり、簡単に
かつ厳密に分子量をコントロールする方法は見い出され
ていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、分散剤、スケ
ール防止剤、ビルダー等の用途に適した所望の分子量の
水溶性ポリアミノ酸類、すなわち比較的低分子量の水溶
性ポリアミノ酸類を、反応温度の厳密な管理が不要で、
反応時間が短く、簡便で再現性良く、高収率に製造する
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アミノ酸
類を加熱し重縮合によりポリアミノ酸類を製造する方法
について鋭意検討した結果、酸性アミノ酸を50モル%
以上含有するアミノ酸と、該アミノ酸類のカルボキシル
基をカルボキシアンモニウム塩及び/又はアミド基に変
性してなる変性アミノ酸類とを含有したアミノ酸類を原
料として、加熱し重縮合することで、重縮合反応の温度
や時間を変えることなく、厳密な温度管理が不要で所望
の分子量のポリアミノ酸類が簡便に得られることを見い
出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】本発明において、原料に用いられるアミノ
酸類としては、酸性アミノ酸を50モル%以上含有する
アミノ酸と、該アミノ酸のカルボキシル基をカルボキシ
アンモニウム塩及び/又はアミド基に変性されてなる変
性アミノ酸類とを、必須に含有するものである。
【0009】前記酸性アミノ酸とは、水に溶解させたと
きに、酸性を示すアミノ酸を言い、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸等が挙げられ、いずれか一つの化合物又はそ
れらの混合物が使用できる。前記酸性アミノ酸以外に含
有してもよいアミノ酸としては、グリシン、アラニン、
β−アラニン、バリン等の中性アミノ酸、リジン、アル
ギニン等の塩基性アミノ酸等のアミノ酸が挙げられ、中
性若しくは塩基性アミノ酸のいずれか一つの化合物、各
々同種のアミノ酸の混合物又は異種のアミノ酸の混合物
を使用することができる。
【0010】しかしながら、本発明では、原料に用いら
れるアミノ酸類中に、酸性アミノ酸が50モル%以上含
有することが必須の要件である。酸性アミノ酸が50モ
ル%未満であると、得られるポリマーの水溶性が劣り、
分散剤、スケール防止剤、ビルダーとして満足な性能が
得られないという問題が生ずる。特に前記アミノ酸類中
の全てが酸性アミノ酸であることが、反応性が高く水溶
性である点で好ましい。また前記酸性アミノ酸として
は、特にアスパラギン酸を含有するものが反応性が高い
点で好ましく、よって原料アミノ酸類としてはすべてが
アスパラギン酸であることが最も好ましいものである。
【0011】なお、原料に用いられる前記のアミノ酸の
うち光学活性のものについては、D−体、L−体および
DL−体いずれであってもよい。
【0012】また原料に用いられる変性アミノ酸類とし
ては、アミノ酸のカルボキシル基をカルボキシアンモニ
ウム塩及び/又はアミド基に変性されてなる化合物が用
いられる。アミノ酸のカルボキシル基をカルボキシアン
モニウム塩に変性したアミノ酸アンモニウム塩として
は、いずれのアミノ酸のアンモニウム塩であっても良
く、アスパラギン酸アンモニウム塩、グルタミン酸アン
モニウム塩がより好ましく、さらに好ましくは、アスパ
ラギン酸モノアンモニウム塩が、原料アミノ酸類の転化
率が高くなる点で、より好ましいものである。アミノ酸
のカルボキシル基をアミド基に変性したアミノ酸アミド
としては、いずれのアミノ酸のアミドでも良いが、アス
パラギン、グルタミン、イソアスパラギンが、原料のア
ミノ酸類の転化率が高くなる点で、より好ましいもので
ある。
【0013】なお、前記変性アミノ酸類のうち光学活性
のものについては、D−体、L−体およびDL−体いず
れであってもよい。
【0014】これらのアミノ酸アンモニウム塩及びアミ
ノ酸アミドは、公知の方法で得ることができ、特に製法
は限定されるものではない。
【0015】また、原料とするアミノ酸類は、前記酸性
アミノ酸を50モル%以上含有するアミノ酸と、該アミ
ノ酸のカルボキシル基をカルボキシアンモニウム塩及び
/又はアミド基に変性してなる前記変性アミノ酸類と
を、必須に含有したものであり、両者の割合については
特に限定されないが、原料アミノ酸類中の全てのカルボ
キシアンモニウム塩基及び/又はアミド基の割合が、該
アミノ酸類の全てのカルボキシ基とカルボキシアンモニ
ウム塩基及び/又はアミド基との総和に対して、1%以
上50モル%以下の範囲であることが好ましく、より好
ましくは、3モル%以上40モル%以下の範囲である。
この範囲未満であれば分子量がほとんど変化せず、分子
量1万以下のポリマーを得ることができない。一方、こ
の範囲以上の場合には、これ以上アンモニウム塩、アミ
ドの量を多くしても、分子量の低下の効果が悪く、アン
モニア等の副生物の生成量が多くなり、作業上、装置上
等の困難を伴うという問題が生じる。また、原料アミノ
酸類において、アミノ酸の量と変性アミノ酸の量とを、
前記範囲内に設定することにより、生成するポリアミノ
酸類の分子量のコントロールが容易に行えるものであ
る。すなわち、原料アミノ酸類中のアミノ酸アンモニウ
ム塩及び/又はアミノ酸アミドの量が多いほど、同じ反
応条件であっても分子量の小さなポリアミノ酸類が得ら
れ、該化合物の量が少ないほど、同じ反応条件であって
も分子量の大きなポリアミノ酸類が得られる。
【0016】反応原料に用いるアミノ酸類として、所望
の量のアミノ酸アンモニウム塩及び/又はアミノ酸アミ
ドをアミノ酸に含有させる方法としては、(1)アミノ
酸と、アミノ酸アンモニウム塩及び/又はアミノ酸アミ
ドとをそれぞれ微粉として混合する方法、(2)一旦、
アミノ酸の水分散液を調整し、これに所定量のアンモニ
アを添加して、変性アミノ酸を所定量合成し、そのまま
アミノ酸と変性アミノ酸類との混合水溶液として反応に
用いる方法、(3)該混合水溶液の水を除去し、アミノ
酸と変性アミノ酸類との固体の混合物とする方法等が用
いられる。特に、操作性が良く、プロセス面で有利であ
る点で、(2)の方法が好ましいものである。さらにこ
のとき、原料とするアミノ酸類の水分散液を調整し、こ
れに所定量のアンモニアを添加して、該アミノ酸中のカ
ルボキシアンモニウム塩基および/またはアミド基の割
合が、該アミノ酸類中の全てのカルボキシル基とカルボ
キシアンモニウム塩基および/またはアミド基との総和
に対して、1モル%以上50モル%以下の量をカルボキ
シアンモニウム塩基および/またはアミド基に変性し、
アミノ酸と変性アミノ酸の混合水溶液とした後、重縮合
反応に用いることが、収率が高く、操作性が良くプロセ
ス面で有利である点で、特に好ましいものである。
【0017】本発明において、重縮合温度は、アミノ酸
の転化率を上げ生産性を高めるため、160℃以上が好
ましく、200℃〜300℃がより好ましい。重縮合に
要する時間は温度により異なるが30分から24時間程
度が好ましい。また、反応は溶剤を用いず固相で行うこ
ともできる、またテトラリン等の高沸点の溶剤に分散さ
せて行うこともできる。反応系の圧力は特に限定されな
いが、常圧あるいは減圧で行うことが好ましく、また酸
化による着色、分解を抑制するため、窒素雰囲気下で行
うことが好ましい。
【0018】重縮合で得られたポリアミノ酸類は、生成
ポリマー中のアスパラギン酸単位の一部あるいは大部分
は無水コハク酸イミドの構造となっているため水に不溶
性であるが、水溶性ポリアミノ酸類にする場合には、重
縮合で得られたポリアミノ酸類を該無水コハク酸イミド
の構造をアルカリ加水分解し、ポリアミノ酸アルカリ塩
とすることにより、水溶性にすることが必要である。
【0019】このとき、アルカリ加水分解の方法として
は特に限定はなく、公知の方法で行えるが、例えばジメ
チルホルムアミドの様な溶剤に溶解したのち塩基性化合
物を転化する方法、得られたポリマーを水に分散させ塩
基性化合物を完全に溶解するまで添加し水溶液とする方
法等があり、後者がより簡便に行える点で好ましい。
【0020】また、加水分解温度も特に限定はないが、
10〜100℃の温度で行うことが好ましい。100℃
を越えるとアミド結合が切れ所望の分子量のポリマーが
得られないことがある。アルカリ加水分解に使用される
上記の塩基性化合物としては、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のア
ルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸
ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、アンモニアあるい
はエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の有機アミン等が挙げられる。
【0021】以上のようにして、本発明の方法を用いれ
ば、各用途に適した所望の分子量を有するポリアミノ酸
類を任意にかつ収率良く得ることができる。特に、本発
明の方法で得られた重量平均分子量1万以下の水溶性ポ
リアミノ酸類は、分散剤、スケール防止剤、洗剤ビルダ
ー等に好適なものである。
【0022】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。なお、例中の「部」は「重量部」を表
し、水溶性ポリアミノ酸類の分子量及び残存アミノ酸量
は以下の方法に従い定量した。
【0023】<分子量> 分子量はゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィ(GPC)によって測定した。カラ
ムは水系のものを使用し、溶離液を0.1M−NaH2
PO4/0.2M−NaCl(NaOHでpH7.0に
調整)とし、ポリアクリル酸を標準物資として測定し
た。
【0024】<残存アミノ酸量> 残存アミノ酸量はイ
オン交換樹脂カラムクロマトグラフィによって測定し
た。溶離液は0.1重量%リン酸水溶液を用いた。
【0025】実施例1DL−アスパラギン酸13.3部
を水30部中に分散させ、そこへ25重量%アンモニア
水0.272部を加え、原料であるDL−アスパラギン
酸のカルボキシル基の2モル%をカルボキシアンモニウ
ム塩に変性し中和した。その後、水を減圧留去し、得ら
れた粉末の全量をフラスコに仕込み、窒素気流下、25
0℃のオイルパスで60分間加熱し重縮合を行った。得
られた粉末を、30部のイオン交換水に分散させ、ここ
に48重量%水酸化ナトリウム水溶液をポリマーが完全
に加水分解し溶解するまで添加した。得られたポリマー
水溶液のpHは9.0であった。得られたポリアスパラ
ギン酸ナトリウムの重量平均分子量は9000であり、
残存アミノ酸量から算出したアスパラギン酸の転化率は
99.1%であった。
【0026】実施例225重量%アンモニア水0.27
2部の代わりに、25重量%アンモニア水を1.36部
を用い、原料であるDL−アスパラギン酸のカルボキシ
ル基の10モル%をカルボキシアンモニウム塩に変性し
中和した以外は実施例1と同様の操作を行った。得られ
たポリアスパラギン酸ナトリウムの重量平均分子量は7
300であり、残存アミノ酸量から算出したアスパラギ
ン酸の転化率は98.3%であった。
【0027】実施例325重量%アンモニア水0.27
2部の代わりに、25重量%アンモニア水を5.44部
を用い、原料であるDL−アスパラギン酸のカルボキシ
ル基の40モル%をカルボキシアンモニウム塩に変性し
中和した以外は実施例1と同様の操作を行った。得られ
たポリアスパラギン酸ナトリウムも重量平均分子量は4
100であり、残存アミノ酸量から算出したアスパラギ
ン酸の転化率は98%であった。
【0028】実施例4DL−アスパラギン酸の代わり
に、L−アスパラギン酸を用いた以外は実施例2と同様
の操作を行った。得られたポリアスパラギン酸ナトリウ
ムも重量平均分子量は7200であり、残存アミノ酸量
から算出したアスパラギン酸の転化率は99.2%であ
った。
【0029】実施例5L−アスパラギン酸7.98部と
L−アスパラギン1水和物6.0部を粉末状態で混合
し、L−アスパラギン酸とL−アスパラギン1水和物と
からなる原料アミノ酸類中のカルボキシル基とアミド基
の総和に対して、アミド基の割合を20モル%としたも
のをDL−アスパラギン酸の代わりに用いた以外は実施
例1と同様の操作を行った。得られたポリアスパラギン
酸ナトリウムの重量平均分子量は5200であり、残存
アミノ酸量から算出したL−アスパラギン酸及びL−ア
スパラギン1水和物の転化率は、L−アスパラギン酸換
算で98.8%であった。
【0030】実施例6DL−アスパラギン酸11.97
部とグリシン0.75部を水30部中に分散させ、そこ
へ25%重量アンモニア水1.29部を加え、DL−ア
スパラギン酸とグリシンとからなる原料アミノ酸類中の
カルボキシル基の10モル%をカルボキシアンモニウム
塩に変性し中和した。この後は実施例1と同様の操作を
行った。得られたコボリアミノ酸ナトリウムも重量平均
分子量は7000であり、残存アミノ酸量から算出した
原料アミノ酸の転化率は99.2%であった。
【0031】実施例7DL−アスパラギン酸7.98部
とグルタミン酸5.88部を水30部中に分散させ、そ
こへ25%重量アンモニア水2.72部を加え、DL−
アスパラギン酸とグリシンとからなる原料アミノ酸類中
のカルボキシル基の20モル%をカルボキシアンモニウ
ム塩に変性し中和した。この後は実施例1と同様の操作
を行った。得られたコポリアミノ酸ナトリウムも重量平
均分子量は5200で、残存アミノ酸量から算出した原
料アミノ酸の転化率は99.9%であった。
【0032】実施例8重縮合温度210℃、重縮合時間
を16時間とした以外は実施例3と同様の操作を行っ
た。得られたポリアスパラギン酸ナトリウムの重量平均
分子量は3900であり、残存アミノ酸量から算出した
アスパラギン酸の転化率は95.8%であった。
【0033】実施例9DL−アスパラギン酸の代わり
に、L−アスパラギン1水和物を用い、カルボキシル基
とアミド基の総和に対して、アミド基の割合を50モル
%とした以外は実施例1と同様の操作を行った。得られ
たポリアスパラギン酸ナトリウムも重量平均分子量は3
700であり、残存アミノ酸量から算出したアスパラギ
ンの転化率は98.7%であった。
【0034】実施例1025重量%アンモニア水0.2
72部の代わりに、25重量%アンモニア水8.16部
を用い、DL−アスパラギン酸のカルボキシル基の60
モル%をカルボキシアンモニウム塩に変性し中和した以
外は実施例1と同様の操作を行った。反応中、大量のア
ンモニアが発生した。得られたポリアスパラギン酸ナト
リウムの重量平均分子量は4000であり、残存アミノ
酸量から算出したアスパラギン酸の転化率は97.1%
であった。
【0035】比較例1原料アミノ酸類として、アンモニ
アで中和していないDL−アスパラギン酸の粉末を用い
た以外は実施例1と同様の操作で熱重合を行った。得ら
れたアスパラギン酸ナトリウムの重量平均分子量は11
000と高いものであり、残存アミノ酸量から算出した
アスパラギン酸の転化率は99.4%であった。
【0036】比較例2原料アミノ酸類として、アンモニ
アで中和していないDL−アスパラギン酸の粉末を用
い、180℃のバス中で4時間加熱重縮合を行った以外
は比較例1と同様の操作を行った。得られたポリアスパ
ラギン酸の重量平均分子量は4200であったが、残存
アミノ酸量から算出したアスパラギン酸の転化率は30
%であった。
【0037】比較例3原料アミノ酸類として、アンモニ
アで中和していないDL−アスパラギン酸の粉末を用
い、180℃のバス中で12時間加熱重縮合を行った以
外は、比較例1と同様の操作を行った。得られたポリア
スパラギン酸ナトリウムの重量平均分子量は5500で
あったが、残存アミノ酸量から算出したアスパラギン酸
の転化率は55%であった。
【0038】
【発明の効果】本発明による製造方法を用いると、重縮
合反応の温度や時間を変えることなく、所望の比較的低
分子量のポリアミノ酸類が簡便にかつ安価に得るという
効果を奏する。特に、本発明は、重量平均分子量1万以
下の比較的低分子量の水溶性ポリアミノ酸類を製造する
場合に効果を奏するものである。よって、本発明で得ら
れたポリアミノ酸類は、分散剤、スケール防止剤、洗剤
ビルダー等に最適な効果を発現するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸類を加熱し重縮合してポリアミ
    ノ酸類を製造する方法において、原料とするアミノ酸類
    が、酸性アミノ酸を50モル%以上含有するアミノ酸
    と、該アミノ酸類のカルボキシル基をカルボキシアンモ
    ニウム塩及び/又はアミド基に変性してなる変性アミノ
    酸類とを含有してなることを特徴とするポリアミノ酸類
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料とするアミノ酸類が、該アミノ酸類
    中のカルボキシアンモニウム塩基及び/又はアミド基の
    割合が、該アミノ酸類中の全てのカルボキシ基とカルボ
    キシアンモニウム塩基及び/又はアミド基との総和に対
    して、1モル%以上50モル%以下の範囲である請求項
    1記載のポリアミノ酸類の製造方法。
JP33596093A 1993-12-28 1993-12-28 ポリアミノ酸類の製造方法 Pending JPH07196790A (ja)

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