JPH07194010A - 交直変換器制御装置 - Google Patents

交直変換器制御装置

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JPH07194010A
JPH07194010A JP5334534A JP33453493A JPH07194010A JP H07194010 A JPH07194010 A JP H07194010A JP 5334534 A JP5334534 A JP 5334534A JP 33453493 A JP33453493 A JP 33453493A JP H07194010 A JPH07194010 A JP H07194010A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 送電事故の発生に対応して制御角を制御する
際の応答性を向上させた交直変換器制御装置を得る。 【構成】 電圧あるいは電流の測定値を直接入力しその
移動平均を観測することにより事故等による系統の変動
を検出する系統変動検出手段を備えた直流送電システム
における交直変換器制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、事故などの異常発生
時に高速に制御角を変更することにより安定した電力供
給を可能とする、独立した交流系統間を接続する直流送
電システムの交直変換器制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の交直変換器制御装置の
構成を示すブロック図である。図において1と2は夫々
独立した交流系統、3と4は変圧器、5は3相交流を直
流に変換するサイリスタブリッジからなる交直変換器、
6は直流を3相交流に変換するサイリスタブリッジから
なる交直変換器、7は3相電圧Ea,Eb,Ecを測定
する交流電圧計測器、8は変圧器3の2次側の3相電流
Ia,Ib,Icを測定する2次電流計測器、9は直流
電流計測器、10は直流電圧計測器、11は直流電力を
送電する直流線路、12はリアクトルである。29は交
直変換器制御装置であり、送電事故を検出したり送電事
故が発生したときの制御角を算出する事故検出・制御角
算出器22、定電流制御を行なう定電流制御部(AC
R)23、定電圧制御を行なう定電圧制御部(AVR)
24、定余裕角制御を行なう定余裕角制御部(AγR)
25、算出した制御角の内で最小のものを選択する最小
値選択部26、最小値選択部26において選択された制
御角あるいは事故検出・制御角算出器22において算出
した制御角を選択する制御角選択部27、交直変換器5
のサイリスタゲートに供給するパルス信号を生成するパ
ルス発生器28を有している。20は定電流制御部23
における電流を設定するための電流設定器、21は定電
圧制御部24における電圧を設定するための電圧設定器
である。
【0003】図12は、事故検出・制御角算出器22が
有する転流失敗防止回路の構成を示すブロック図、図1
3は転流失敗が生じた後の制御角を演算する制御角演算
回路の構成を示すブロック図である。図12において3
0は3相全波整流器、31は脈流を除去し転流電圧EΔ
を出力するフィルタ、32は転流電圧EΔから次に示す
式(1),(2)により制御角αあるいはβを算出する
演算器である。
【0004】
【数1】
【0005】
【数2】
【0006】図13において33は転流失敗を検出する
転流失敗検出回路であり、次に示す式(3)の判定式を
基に転流失敗を判定し検出する。
【0007】
【数3】
【0008】34は転流失敗後の固定された制御角を算
出する転流失敗後制御角算出部である。
【0009】次に動作について説明する。交直変換器5
の制御は、通常直流電流計測器9と直流電圧計測器10
により計測された直流電流値と直流電圧値とが、電流設
定器20と電圧設定器21により設定された値になるよ
うに定電流制御部23と定電圧制御部24とが動作し、
夫々が制御角を算出する。また、余裕角不足を回避する
ために定余裕角制御部25も独立に制御角を算出する。
最小値選択部26は、定電流制御部23と定電圧制御部
24と定余裕角制御部25の算出した制御角の内で最小
値を採用し、この制御各を基に点弧信号が生成されパル
ス発生器28から交直変換器5に出力される。
【0010】この場合、事故などにより入力値が急変し
たときには制御角演算が遅れ、結果として転流失敗など
を誘発したり転流失敗発生後も正常時と同様な動作を行
ない、過電流や過電圧を発生することになる場合があ
る。このため、転流失敗などの事故を防ぐために専用に
図11に示す事故検出・制御角算出器22を備え、3相
電圧Ea,Eb,Ecを監視し、その電圧値の低下によ
り制御角を演算し、この演算結果に応じた制御角で点弧
を行ない転流失敗を回避する。また、図13に示す制御
角演算回路では、直流電流Idcと交流電流Iacとの
差から転流失敗検出回路33により転流失敗を検出し、
転流失敗後制御角算出部34であらかじめ定められた固
定の制御角を出力する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の交直変換器制御
装置は以上のように構成されており、送電事故の検出や
それに対応する制御角の算出を図12に示す専用の転流
失敗防止回路で行なっていたが充分対応しきれていない
問題点があった。すなわち、3相電圧Ea,Eb,Ec
を検出する場合にフィルタ31により3相全波整流器3
0の出力の脈流を除去するフィルタリングにおいて、フ
ィルタ31の時定数により数十ミリ秒程度応答が遅れる
ことになる。また、1相のみの事故の場合3相整流して
いることから、健全相の影響により事故による影響が現
われにくくなる。このため事故の発生からその結果が制
御角αに反映されるまで1サイクル以上の時間が必要と
なることもあり、制御角αの更新が遅れ転流失敗となる
問題点がある。
【0012】また、3相全波整流するため1相のみの事
故でも、算出した転流電圧EΔは3相全てに適用される
ため健全相の送電能力を低下させる問題点もあった。
【0013】また、図13に示す転流失敗検出回路33
では、前記式(3)に従い交流電流値Iacと直流電流
値Idcとの差のみから転流失敗を検出している。直流
送電では定電力制御を行なっており、直流電圧は一定な
ので電流設定値は絶えず変化して最適の制御角を演算す
ることは困難であることから、固定された制御角を出力
するので不必要に送電電力を低下させてしまう問題点が
あった。
【0014】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、送電事故の発生に対応す
る制御角の制御における応答性を向上させた交直変換器
制御装置を得ることを目的とする。
【0015】請求項2の発明は、測定した交流電圧ある
いは電流の移動平均の時間微分値に応じ送電事故の発生
に対応する制御角を高速に求めることで、送電事故の発
生に対応する制御角の制御における応答性を向上させた
交直変換器制御装置を得ることを目的とする。
【0016】請求項3の発明は、測定した直流電圧の移
動平均の時間微分値に応じ送電事故の発生に対応する制
御角を高速に求めることで、送電事故の発生に対応する
制御角の制御における応答性を向上させた交直変換器制
御装置を得ることを目的とする。
【0017】請求項4の発明は、測定した直流電流およ
び交流電流の移動平均と直流電流設定値を基に所定の変
換特性を用いて制御角を決定することで、転流失敗後の
状況に応じた最適な制御角を設定できる交直変換器制御
装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る交
直変換器制御装置は、電圧あるいは電流の測定値を直接
入力しその移動平均を観測することにより、事故等の発
生による系統の変動を検出する系統変動検出手段を備え
たものである。
【0019】請求項2の発明に係る交直変換器制御装置
は、測定した交流電圧あるいは電流の移動平均を時間微
分し、その時間微分値を基にその時間微分値に応じた制
御角を求める変換手段を備えたものである。
【0020】請求項3の発明に係る交直変換器制御装置
は、測定した直流電圧の移動平均を時間微分し、その時
間微分値を基にその時間微分値に応じた制御角を求める
変換手段を備えたものである。
【0021】請求項4の発明に係る交直変換器制御装置
は、測定した直流電流および交流電流の移動平均と直流
電流設定値とを入力として所定の変換特性により制御角
を求めることで転流失敗後の制御角を決定する変換手段
を備えたものである。
【0022】
【作用】請求項1の発明における交直変換器制御装置
は、時定数を有したフィルタを用いることなく直接入力
した電圧あるいは電流の測定値の移動平均から制御角が
求められるので、送電事故などの発生に対し制御角の制
御における応答性を向上させることが可能となる。
【0023】請求項2の発明における交直変換器制御装
置は、測定した交流電圧あるいは電流の移動平均を時間
微分し、その時間微分値を基にその時間微分値に応じた
制御角を求めこの制御角により交直変換装置の点弧の制
御を行ない、送電事故の発生に対応して制御角を高速に
求めることを可能にする。
【0024】請求項3の発明における交直変換器制御装
置は、測定した直流電圧の移動平均を時間微分し、その
時間微分値を基にその時間微分値に応じた制御角の制御
を行ない、送電事故発生に迅速に対応して制御角の制御
を行なうことを可能にする。
【0025】請求項4の発明における交直変換器制御装
置は、測定した直流電流および交流電流の移動平均と直
流電流設定値とから所定の変換特性を用いて制御角を求
め転流失敗後の制御角を決定するので、状況に応じた最
適な制御角を設定することが可能になる。
【0026】
【実施例】
実施例1.以下、請求項1の発明の一実施例を図につい
て説明する。図1は、本実施例の交直変換器制御装置の
基本的な動作である移動平均を求めるための説明図であ
りサンプリングおよびサンプリングされる電圧波形を示
し、P1からP14はサンプリングが行なわれる時点、
Vはサンプリングされる電圧波形、V(1)は1回目に
サンプリングされた電圧値である。
【0027】本実施例の交直変換器制御装置の構成は、
図11に示す交直変換器制御装置の構成と略同一であ
り、図11において説明した箇所と同一部分については
同一の符号を付し説明を省略する。本実施例の事故検出
・制御角算出器22は図2に示す転流失敗防止回路を備
えている。図2において35は3回分のサンプリング値
により各相電圧Ea,Eb,Ecに対し移動平均を行な
い、各相電圧の移動平均電圧値を算出する移動平均電圧
算出器(系統変動検出手段)であり、各サンプリング値
を順次格納する図示していないメモリを備えている。3
6は前記従来技術で説明した式(1)と式(2)に示す
演算を行なう演算器である。
【0028】図4は一線地絡時の交流側の電圧波形であ
り、Ea,Eb,Ecは各相電圧である。93は事故が
発生した時点であり、a相で事故が発生したことを示
す。94は従来の交直変換器制御装置の図11に示すフ
ィルタ31の出力電圧波形、95はフィルタ31の出力
電圧のレベルを基に事故発生が検出される時点である。
96は相電圧Eaに対し移動平均計算を行なうことによ
り得られる移動平均計算結果による電圧波形である。
【0029】次に動作について説明する。図1に示すよ
うな3回分のサンプリング値により移動平均を行なう場
合、この移動平均により求められる電圧値V(n)は次
に示す式(4)により求められる。
【0030】
【数4】
【0031】図3は、前記式(4)に示す電圧値V
(n)、この場合相電圧Eaについての移動平均算出処
理を示すフローチャートである。このフローチャートに
よれば、まず相電圧Eaに対してサンプリングした結果
得られたサンプリング値V(n),V(n―1),V
(n―2)を順次メモリに格納する(ステップST
1)。次に、サンプリング値V(n)の直前にメモリに
格納された過去2回分のサンプリング値V(n−1),
V(n−2)をメモリから読み出し(ステップST
2)、これらサンプリング値V(n−1),V(n−
2)と前記サンプリング値V(n)の平均値を算出する
(ステップST3)。そして、ステップST3において
求めた平均値を前記サンプリング値V(n)を得た最新
のサンプリング時点における相電圧値V(N)とする
(ステップST4)。図4の(ハ)の実線で示す電圧波
形は、このようにして求め観察される相電圧値V(N)
による相電圧Eaを示している。
【0032】このように、現在のサンプリング値と現在
までの過去2回分のサンプリング値を平均する。この移
動平均を用いるとたとえ1回異常入力があっても他の2
回分のサンプリング値が正常な値を示しているので、算
出した平均移動値には大きな変化はなく、フィルタリン
グを行なった場合と同様な結果が得られる。図2に示す
移動平均電圧算出器35は、相電圧Ea,Eb,Ecを
個別に入力し独立に移動平均を行ない相電圧値V(N)
を算出する。
【0033】図4に示すように、a相のみ地絡事故を起
こした場合、従来の交直変換器制御装置では3相全波整
流器30により整流しているため他の2相が健全である
と出力にその影響が現われ難く、さらにフィルタ31を
介しているため応答は遅れ、図4の(ロ)に示す出力電
圧波形94のようになるのに対し、本実施例の交直変換
器制御装置では各相個別に検出するので健全相の影響を
受けることがない。またフィルタを介していないため図
4の(ハ)に示すような電圧波形として観察され高速に
応答することが可能である。
【0034】演算器36では、移動平均電圧算出器35
において算出した夫々の電圧値より前記式(1)と式
(2)に従って制御角を演算し、この制御角により直交
変換器5を制御する。
【0035】以上説明したように本実施例においては、
各相電圧をサンプリングして得られた夫々の電圧値にお
ける現在および現在に至るまでの直前の過去2回分の電
圧値の移動平均値から、地絡事故などが発生したときの
制御角を算出し、フィルタなどの遅れ要素を排除するよ
うにしたので、地絡事故などが発生したときの制御角の
制御における応答性を向上させることができる。なお、
以上説明した実施例では3回分の移動平均を求めるもの
として説明したが、3回に限らないことはいうまでもな
い。
【0036】実施例2.実施例1では、各サンプリング
毎に移動平均化した電圧値を用いて制御角を算出するよ
うに構成したが、移動平均化した電圧の微分係数を用い
て制御角を決定することも可能である。
【0037】図5は、請求項2記載の交直変換器制御装
置の一実施例における事故検出・制御角算出器22が有
する転流失敗防止回路の構成を示すブロック図である。
この転流失敗防止回路は、相電圧Ea,Eb,Ecを個
別に入力し独立に移動平均を行ない電圧値を算出する移
動平均算出器37と微分器38と、図6に示す特性40
を有した微分係数―制御角変換器39を備えている。図
6においてβは制御進め角であり、制御角αへは前記式
(2)により変換する。なお、移動平均算出器37と微
分器38と微分係数―制御角変換器39は変換手段に対
応している。
【0038】この実施例では、夫々の相電圧に対する移
動平均算出器37の出力を微分器38により微分し微分
係数を求め、図6に示す特性から制御角を求めるので、
健全な相の影響を受けることなく地絡事故などが発生し
たときの制御角の制御における応答性を向上させること
ができる。
【0039】実施例3.実施例1では、各サンプリング
毎に移動平均化した夫々の相電圧を用いて制御角を算出
するように構成したが、直流線路11側の直流電圧を移
動平均化し、さらにその移動平均化した直流電圧の低下
の度合いを基に制御角を決定することも可能である。
【0040】図7は、請求項3記載の交直変換器制御装
置の一実施例における事故検出・制御角算出器22が有
する転流失敗防止回路の構成を示すブロック図である。
この転流失敗防止回路は、直流電圧計測器10の出力を
移動平均し電圧値を算出する移動平均算出器65と、移
動平均算出器65から出力される直流電圧の変化の度合
いを制御角に変換するVdc(t)―制御角変換器66
を備えている。なお、移動平均算出器65とVdc
(t)―制御角変換器66は変換手段に対応している。
【0041】定電力制御では、電流設定値の変更により
制御を行なうため直流電圧設定値は固定であり、このた
め直流送電線は一定電圧に保たれている。従って、事故
などにより直流送電線路の直流電圧が低下するときに
は、その低下の状況は事故の程度により異なったものと
なる。
【0042】図8は、事故が発生したときの直流線路1
4側の移動平均化した直流電圧波形を示す波形図であ
り、直流電圧値が低下し始めてから所定のレベルになる
までの時間は直流電圧波形61ではt4sec、直流電
圧波形60ではt5secであり、t4<t5であるこ
とから直流電圧波形61は直流電圧波形60よりも大き
い事故の発生を示している。従って、この直流電圧波形
の低下の度合いから制御角を制御する。このためVdc
(t)―制御角変換器66は、図6に示すような変換特
性を有し、これにより制御角を決定することができる。
この直流電圧波形の低下の度合いは、図8に示す直流電
圧波形を微分することによっても求めることが出来、こ
の場合微分器が必要であることはいうまでもない。
【0043】この実施例では、事故による直流線路11
側の直流電圧に対する移動平均算出器65の出力の電圧
低下の度合いから制御角を求めるので、地絡事故などが
発生したときの制御角の制御における応答性を向上させ
ることができる。
【0044】実施例4.図9は、請求項4記載の交直変
換器制御装置の一実施例における事故検出・制御角算出
器22が有する転流失敗発生後の制御角を算出する制御
角算出回路の構成を示すブロック図である。図において
70は次に示す式(5)に従って演算を行なう演算器、
71は演算器70の演算結果Inを制御角βに変換する
変換器である。この変換器71は、図10に示す特性を
備えている。なお、演算器70と変換器71は変換手段
に対応している。
【0045】
【数5】
【0046】従来の交直変換器制御装置では、前記式
(3)に示すように直流電流値Idcと交流電流値Ia
cとの差が所定値Kを越えたか否かを判断することで転
流失敗を判定していたので、電流設定値が常に更新され
ることを考慮すると転送失敗後更新される制御角は固定
されたものにならざるを得なかった。これに対し本実施
例の交直変換器制御装置では演算器70は前記式(5)
に示す演算を実行する。式(5)においてf(Ire
f)は、送電システムの特性に依存する補正係数であり
簡略化する場合には定数でもよい。そして、電流設定値
が可変であることを考慮し、式(5)に示すように電流
設定値Irefに対しどの程度直流電流値Idcと交流
電流値Iacとの差があるかを評価する。さらに式
(5)の演算結果Inを変換器71の図10に示す特性
により適切な制御角に変換する。
【0047】このように本実施例によれば、制御角は固
定されたものではなく、電流設定値に対しどの程度直流
電流値Idcと交流電流値Iacとの差があるかを評価
し、式(5)の演算結果に応じて適切な制御角を求める
ことが出来、状況に応じた最適な制御角が設定でき、従
来のように不必要に送電電力を低下させてしまうことが
なくなる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
電圧あるいは電流の測定値を直接入力しその移動平均を
観測するように構成したので、送電事故などの発生に対
応して制御角の制御を行なう際の応答性が向上する効果
がある。
【0049】請求項2の発明によれば、測定した交流電
圧あるいは電流の移動平均を時間微分し、その時間微分
値を基にその時間微分値に応じた制御角を求めるように
構成したので、送電事故などの発生に対応して制御角の
制御を行なう際の応答性が向上する効果がある。
【0050】請求項3の発明によれば、測定した直流電
圧の移動平均を時間微分し、その時間微分値を基にその
時間微分値に応じた制御角を求めるように構成したの
で、送電事故などの発生に対応する制御角の制御におけ
る応答性が向上する効果がある。
【0051】請求項4の発明によれば、測定した直流電
流および交流電流の移動平均と直流電流設定値を基に所
定の変換特性を用いて制御角を決定するように構成した
ので、転流失敗後の状況に応じた最適な制御角を設定で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例の交直変換器制御装
置で行なわれる移動平均を求めるための基本的な動作を
示す説明図である。
【図2】請求項1の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における転流失敗防止回路を示すブロック図である。
【図3】請求項1の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における相電圧Eaについての移動平均算出処理を示
すフローチャートである。
【図4】一線地絡事故を起こしたときの交流側の電圧波
形および本発明の一実施例の交直変換器制御装置におい
て相電圧Eaに対し移動平均計算を行なうことにより得
られる電圧波形などを示す波形図である。
【図5】請求項2の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における転流失敗防止回路を示すブロック図である。
【図6】請求項2の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における転流失敗防止回路の微分係数―制御角変換器
が有する変換特性を示す特性図である。
【図7】請求項3の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における転流失敗防止回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】請求項3の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における転流失敗防止回路の動作を説明するための発
生した事故に応じた直流電圧波形を示す波形図である。
【図9】請求項4の発明の一実施例の交直変換器制御装
置における転流失敗発生後の制御角を算出する制御角算
出回路の構成を示すブロック図である。
【図10】請求項4の発明の一実施例の交直変換器制御
装置における制御角算出回路の変換器が有する変換特性
を示す特性図である。
【図11】従来の交直変換器制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図12】従来の交直変換器制御装置における転流失敗
防止回路の構成を示すブロック図である。
【図13】従来の交直変換器制御装置における転流失敗
発生後の制御角を算出する制御角算出回路の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1,2 交流系統 5,6 交直変換装置 11 直流線路 29 交直変換器制御装置 35 移動平均電圧算出器(系統変動検出手段) 37 移動平均算出器 38 微分器 39 微分係数―制御角変換器(変換手段) 65 移動平均算出器 66 Vdc(t)―制御角変換器(変換手段) 70 演算器 71 変換器(変換手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2組の独立した交流系統間を接続する直
    流送電システムにおける交流と直流間の変換を行なう交
    直変換装置の制御角を制御する交直変換器制御装置にお
    いて、電圧あるいは電流の測定値を直接入力しその移動
    平均を観測することにより事故等の発生による系統の変
    動を検出する系統変動検出手段を備えたことを特徴とす
    る交直変換器制御装置。
  2. 【請求項2】 2組の独立した交流系統間を接続する直
    流送電システムにおける交流と直流間の変換を行なう交
    直変換装置の制御角を制御する交直変換器制御装置にお
    いて、測定した交流電圧あるいは電流の移動平均を時間
    微分し、その時間微分値を基にその時間微分値に応じた
    制御角を求める変換手段を備えたことを特徴とする交直
    変換器制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の交直変換器制御装置にお
    いて、測定した直流電圧の移動平均を時間微分し、その
    時間微分値を基にその時間微分値に応じた制御角を求め
    る変換手段を備えたことを特徴とする交直変換器制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の交直変換器制御装置にお
    いて、測定した直流電流および交流電流の移動平均と直
    流電流設定値とを入力し、これらの入力値から所定の変
    換特性を基に制御角を求めることで転流失敗後の制御角
    を決定する変換手段を備えたことを特徴とする交直変換
    器制御装置。
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