JPH07189026A - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の製造方法

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JPH07189026A
JPH07189026A JP32874993A JP32874993A JPH07189026A JP H07189026 A JPH07189026 A JP H07189026A JP 32874993 A JP32874993 A JP 32874993A JP 32874993 A JP32874993 A JP 32874993A JP H07189026 A JPH07189026 A JP H07189026A
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JP
Japan
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cooling
yarn
take
roller
air
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Application number
JP32874993A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsuoka
広志 松岡
Sadao Matsuki
貞夫 松木
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単糸繊度5デニール以上のポリブチレンテレ
フタレート繊維を風冷により 2,000m/分以上の引取速
度で溶融紡糸する場合にも安定に、かつ生産性よく製糸
する。 【構成】 ブチレンテレフタレートを主成分とするポリ
エステルを紡糸口金1から溶融紡出し、その紡出糸条Y
を風冷しながら引取速度 2,000m/分以上で引き取り、
単糸繊度5デニール以上の繊維を製造するに際し、風速
を 5〜40m/分の範囲にすると共に、この冷却域から引
取ローラ5に至るまでの糸条走行路を外乱防止用遮蔽体
3で囲み、前記風冷後の糸条Yの冷却固化を完了させ、
次いで該糸条Yに前記引取ローラ5よりも前の位置で給
油する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブチレンテレフタレー
トを主たる構成成分とするポリエステルからなる単糸繊
度5デニール以上の太デニールのポリエステル繊維を高
速で製糸する生産性に優れたポリエステル繊維の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、野性動物の保護の面から、天然の
毛皮をコートやマフラー等の製造原料として使用するこ
とは極めて困難な状況になってきている。このため、天
然の毛皮に代わる人工獣毛として、単糸繊度が5デニー
ル以上の比較的太いポリブチレンテレフタレート繊維が
天然毛皮の風合いや手触り感に近いものとして使用され
ている。
【0003】かかるポリブチレンテレフタレート繊維の
製糸方法としては、単糸繊度が太いため、例えば特開昭
62−276015号公報に記載されているように、溶
融紡出糸条の冷却媒体として液体を使用し、液浴槽に浸
漬して急冷する方法が提案されている。しかし、生産性
向上のため引取速度を上げると、液浴のため糸条に随伴
する浴液の除去が困難となったり、液浴槽の管理が煩雑
となったりし、引取速度を2,000m/分以上にする
ことには限界があった。
【0004】このため、2,000m/分以上の引取速
度で高生産性の溶融紡糸を行うためには、紡出糸条の冷
却固化を風冷で行わざるを得なくなる。しかし、風冷は
液浴に比べて冷却能力に劣るため、高速の引取速度での
冷却固化を可能にするためには、風速を相当に大きくし
なければならなくなる。しかしながら、風速を上げると
紡出糸条の糸揺れが大きくなり、糸相互間の融着や糸切
れを引き起こすため、生産不能に陥るという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、単糸
繊度が5デニール以上のポリブチレンテレフタレート繊
維を風冷により2,000m/分以上の引取速度で溶融
紡糸する場合にも安定に製糸することが可能な、生産性
に優れたポリエステル繊維の製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、ブチレンテレフタレートを主たる構成成分
とするポリエステルを紡糸口金から溶融紡出し、その紡
出糸条を紡糸口金下方で冷却風により冷却しながら引取
速度2,000m/分以上で引き取り、単糸繊度5デニ
ール以上のポリエステル繊維を製造するに際し、前記冷
却風の風速を5〜40m/分の範囲にすると共に、該冷
却風による冷却域から引取ローラに至るまでの糸条走行
路を外乱防止用遮蔽体で囲み、前記風冷後の紡出糸条を
該外乱防止用遮蔽体内で冷却固化を完了させ、次いで冷
却固化した紡出糸条に前記引取ローラよりも前の位置で
給油することを特徴とするものである。
【0007】このように単糸繊度5デニール以上のブチ
レンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステ
ル繊維を空冷により2,000m/分以上の高速で引き
取る場合、風速5〜40m/分の冷却風で冷却すると共
に、この冷却風による冷却域から引取ローラに至るまで
の糸条走行路を外乱防止用遮蔽体内で紡出糸条の固化を
完了せしめた後、給油することにより、紡出糸条の糸揺
れを抑制し、糸相互間の融着や糸切れを防止することが
できるため、著しく生産性を向上することができる。
【0008】以下、本発明を図面を参照して詳細に説明
する。図1は、本発明の溶融紡糸方法を実施する装置の
1例を示し、1は紡糸口金、2は冷却風吹出し装置、3
は外乱防止用遮蔽体、5は引取ローラ、6はゴデーロー
ラ、7は巻取装置を示す。図に示すように、紡糸口金1
から溶融紡出されたブチレンテレフタレートを主成分と
するポリエステルからなる紡出糸条Yは、冷却風吹出し
装置2から吹き出す冷却風によって冷却された後、外乱
防止用遮蔽体3を通過する間に冷却固化され、その冷却
固化完了後に給油ローラ4で給油され、引取ローラ5、
ゴデーローラ6を経て巻取装置7に巻き取られる。 上
述のような溶融紡糸の実施において、本発明に適用する
ポリエステルは、ブチレンテレフタレートを主たる構成
成分とするものであり、ブチレンテレフタレート成分単
独からなる重合体は勿論のこと、50重量%未満のブチ
レンイソフタレート、エチレンテレフタレート、エチレ
ンイソフタレート等の成分を共重合させた共重合体を使
用することができる。
【0009】また、本発明において製糸するポリエステ
ル繊維は、人工獣毛繊維としての風合いを出すことがで
きる単糸繊度5デニール以上のものを対象とする。この
単糸繊度の上限としては、実用上の限界から100dま
でにするのがよい。また、好ましくは10〜50デニー
ル、さらに好ましくは18〜30デニールにするのがよ
い。
【0010】本発明は、このような太い単糸繊度からな
るポリエステル繊維を、溶融紡出後冷却風で冷却すると
共に、液浴では限界である2,000m/分以上の高引
取速度で引き取るようにすることにより、高生産性の製
造を行う。引取速度の上限は特に限定されないが、一般
には8,000m/分が限度になる。本発明において、
溶融紡糸温度は260〜290℃の範囲とすることが好
ましい。また、紡糸口金下において、冷却風吹出し装置
の冷却風吹出し開始位置としては、紡糸口金下30〜1
50mmの範囲にするとよい。また、冷却風が吹き出す
冷却域の上下方向の長さは特に限定されないが、好まし
くは10cm〜150cmにするのがよい。
【0011】本発明において、冷却風吹出し装置におけ
る冷却風の風速は5〜40m/分の範囲とする。5m/
分未満では、溶融紡出糸条Yを外乱防止用遮蔽体3内で
冷却固化を完了させることができ難くなる。他方、40
m/分を超えると、溶融紡出糸条Yの糸揺れが大きくな
り糸相互間融着が生じたり、糸切れが生じ易くなる。好
ましくは5m/分〜20m/分である。
【0012】本発明において、さらに望ましくは、紡糸
口金として、図2のように、紡糸口金1に設けた複数の
吐出孔hが冷却風の吹き出し方向Wに対して2ケ以上が
重なり合わないような配列にしたものを使用するのがよ
い。このような紡糸口金を使用することにより、紡出糸
条相互が接触するのを抑制するようにしながら、風速を
大きくし、冷却効果を向上することができる。
【0013】本発明において、外乱防止用遮蔽体は、冷
却風による冷却域から引取ローラに至るまでの糸条走行
路を囲む。外乱防止用遮蔽体で囲まれた領域は冷却風を
吹き当てた後の紡出糸条の外乱を防止し、糸揺れを抑制
しながら冷却固化を完了するに十分な長さを確保する必
要がある。その長さは、単糸繊度や引取速度の大きさに
もよるが、0.5m〜7m、好ましくは0.5m〜5m
の範囲にするのがよい。 また、図1に示すように、外
乱防止用遮蔽体3を筒体3a,3bに二分割することが
できる。また、その形状も紡出糸条を遮蔽できるもので
あればよく、特に限定されるものではない。また、その
材質も特に限定されないが、好ましくは鉄板のように耐
久性のあるものがよい。
【0014】紡出糸条に対する給油は、紡出糸条が完全
に冷却固化された後に行う。給油位置としては、引取ロ
ーラよりも前の位置であればよく、外乱防止用遮蔽体内
又は外のいずれであってもよい。給油方法は、給油ロー
ルによる付着やスプレーによる吹きかけ等のいずれであ
ってもよい。本発明の実施例において、紡出糸条の単糸
繊度は比較的大きいため、ボビン等に巻き取られた未延
伸糸のフォームの乱れを防止したり、延伸工程での操業
性を向上したりするため、給油後、巻き取り装置に巻き
取られるまでの間で圧空によって交絡処理を施すことが
望ましい。
【0015】
【実施例】25℃のオルソクロロフェノール溶液により
求めた極限粘度[η]が0.9のポリブチレンテレフタ
レートを下記の紡糸条件で空冷により溶融紡糸して、単
糸繊度15デニールの糸条を製糸するに当り、冷却風の
風速と外乱防止用遮蔽体の有無を表1の通り異にする実
施例1〜3、比較例1〜3を実施した。
【0016】紡糸温度=280℃ 紡糸口金の孔数=10ホール 1ホール当たりの吐出量=5.5g/分 冷却風の温度=20℃ 冷却風の吹出し装置の長さ=1.0m 引取速度=2,500m/分 なお、外乱防止用遮蔽体を設けた場合における外乱防止
用遮蔽体の長さは、冷却風の吹出し装置の下端から4m
とし、下端は引取ローラー前1mとした。
【0017】 表1から、本発明の条件を満足する実施例1〜3は、い
ずれも紡出糸条の糸揺れが殆どなく、かつ糸相互間の融
着が発生しなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、単糸繊度5デニール以
上のブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポ
リエステル繊維を空冷により2,000m/分以上の高
速で引き取る場合、風速5〜40m/分の冷却風で冷却
すると共に、この冷却風による冷却域から引取ローラに
至るまでの糸条走行路を外乱防止用遮蔽体で囲み、外乱
防止用遮蔽体内で紡出糸条の固化を完了せしめた後、給
油することにより、紡出糸条の糸揺れを抑制し、糸相互
間の融着や糸切れを防止するようにしたため、生産性を
著しく向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施する溶融紡糸装置の1
例を示す概略図である。
【図2】本発明に使用する紡糸口金の1例を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 紡糸口金 2 冷却風吹出し
装置 3 外乱防止用遮蔽体 4 給油ローラ 5 引取ローラ 7 巻取り装置 Y 紡出糸条

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチレンテレフタレートを主たる構成成
    分とするポリエステルを紡糸口金から溶融紡出し、その
    紡出糸条を紡糸口金下方で冷却風により冷却しながら引
    取速度2,000m/分以上で引き取り、単糸繊度5デ
    ニール以上のポリエステル繊維を製造するに際し、 前記冷却風の風速を5〜40m/分の範囲にすると共
    に、該冷却風による冷却域から引取ローラに至るまでの
    糸条走行路を外乱防止用遮蔽体で囲み、前記風冷後の紡
    出糸条を該外乱防止用遮蔽体内で冷却固化を完了させ、
    次いで冷却固化した紡出糸条に前記引取ローラよりも前
    の位置で給油するポリエステル繊維の製造方法。
JP32874993A 1993-12-24 1993-12-24 ポリエステル繊維の製造方法 Pending JPH07189026A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169680A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Toray Ind Inc スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法およびモノフィラメント。
CN103334170A (zh) * 2013-06-13 2013-10-02 苏州市丹纺纺织研发有限公司 一种熔融纺织冷却通道
CN103789852A (zh) * 2014-02-12 2014-05-14 苏州龙杰特种纤维股份有限公司 涤纶纺丝高效生产方法
CN103789851A (zh) * 2014-02-12 2014-05-14 苏州龙杰特种纤维股份有限公司 涤纶短纤维生产工艺
CN114921861A (zh) * 2020-12-22 2022-08-19 南通新帝克单丝科技股份有限公司 一种性能优异的高dpf聚酯工业丝

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