JPH07188104A - フェノキシ安息香酸の製造法 - Google Patents

フェノキシ安息香酸の製造法

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JPH07188104A
JPH07188104A JP33646793A JP33646793A JPH07188104A JP H07188104 A JPH07188104 A JP H07188104A JP 33646793 A JP33646793 A JP 33646793A JP 33646793 A JP33646793 A JP 33646793A JP H07188104 A JPH07188104 A JP H07188104A
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JP
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acid
phenoxybenzoic
phenol
phenoxybenzoic acid
halobenzoic
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JP33646793A
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English (en)
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Tadashi Okuma
熊 正 大
Hideki Tanada
田 英 樹 棚
Ryuichi Mita
田 隆 一 三
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Shionogi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】農医薬や染料等の製造中間体であるフェノキシ
安息香酸類の工業的に価値の高い製造法を提供する。 【構成】ハロ安息香酸をフェノールと反応させてフェノ
キシ安息香酸を製造する方法において、ハロ安息香酸と
フェノールの混合物に苛性アルカリを加えて造塩し、脱
水した後に銅触媒を添加することにより、フェノキシ安
息香酸を効率良く製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノキシ安息香酸の
製造法に関する。更に詳しくは、ハロ安息香酸とフェノ
ールからそのフェニルエーテルであるフェノキシ安息香
酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の目的化合物であるフェノキシ安
息香酸は、農薬、医薬等の製造中間体として重要な化合
物である。とりわけ特開平3-246268号公報に示される農
業用殺菌剤であるアルコキシイミノ酢酸アミド化合物や
特開昭63-30463号公報に示される農業用殺菌剤であるア
ルコキシイミノ酢酸エステル化合物の製造中間体として
重要な化合物である。
【0003】従来、このフェノキシ安息香酸を製造する
方法として、金属銅触媒存在下ハロ安息香酸とフェノー
ルからフェノキシ安息香酸を製造する方法が多用され
る。その際、Collect.Crech.Chem.
Commun.,34(8),2258−77(196
9)、J.Am.Chem.Soc.,56,117(1
934)或いはBer.,37,854(1904)に
述べられているように、ハロ安息香酸とフェノールの混
合物に触媒量の金属銅及び苛性アルカリを加え、所定の
反応温度まで昇温して反応させフェノキシ安息香酸を製
造する方法が一般的である。
【0004】しかし、これらの方法では、反応系中に於
いて原料のハロ安息香酸がヒドロキシル化されヒドロキ
シ安息香酸を副生するために目的とするフェノキシ安息
香酸の収率が60〜66%と低い。したがって、従来の
フェノキシ安息香酸を製造する方法は再結晶またはシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー等の精製操作を必要と
し、製造工程を煩雑化させるので工業的な方法とはいえ
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の公知技術以外に工業的に有用なフェノキシ安息香酸を
製造する方法を見出し、提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ハロ安息
香酸とフェノールからそのフェニルエーテルであるフェ
ノキシ安息香酸を製造する方法において、更に生産性の
向上を計り、且つ高収率および高品質で目的のフェノキ
シ安息香酸を製造する方法について鋭意検討した。その
結果、本発明のフェノキシ安息香酸の製造方法を見出
し、完成するに至った。即ち、ハロ安息香酸をフェノー
ルと反応させてフェノキシ安息香酸を製造する方法にお
いて、ハロ安息香酸とフェノールの混合物に苛性アルカ
リを加えて造塩し、脱水した後に銅触媒を添加すること
により高収率でフェノキシ安息香酸を製造できることを
見出した。更にそのフェノキシ安息香酸を再結晶または
シリカゲルクロマトグラフィー等の煩雑な精製操作を行
うことなく簡便な水洗処理と溶媒留去だけで高純度のフ
ェノキシ安息香酸を得ることができることを見出し、本
発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の方法は、ハロ安息香酸をフ
ェノールと反応させてフェノキシ安息香酸を製造する方
法において、ハロ安息香酸とフェノールの混合物に苛性
アルカリを加えて造塩し、脱水した後に銅触媒を添加す
ることにより高収率でフェノキシ安息香酸を製造する方
法である。この方法によると、得られたフェノキシ安息
香酸は再結晶またはシリカゲルクロマトグラフィー等の
煩雑な精製操作を行うことなく、簡便な水洗処理と溶媒
留去だけで高純度品として得られる。
【0008】本発明の方法は、より具体的には、ハロ安
息香酸とフェノールとを溶解または懸濁させた混合物中
に、苛性アルカリを所定量加え、次いで脱水を行った後
銅触媒を加え所定温度にて反応させる。これ以外の原料
の装入順序は得られるフェノキシ安息香酸の収率並びに
品質低下を招くことからも好ましくない。反応終了後に
得られた反応液を水蒸気蒸留するか、苛性アルカリを中
和後目的化合物であるフェノキシ安息香酸が易溶である
有機溶剤を用いて抽出し溶媒留去することで単離するこ
とができる。得られた生成物中のフェノキシ安息香酸の
純度換算収率は従来技術に比べて極めて高く95%以上
であり、且つ従来技術における副生物であるヒドロキシ
安息香酸を殆ど生じないために、その単離に際しては煩
雑な精製操作を要しない。
【0009】本発明の方法は、ハロ安息香酸をフェノー
ルと反応させてフェノキシ安息香酸を製造する。使用さ
れるハロ安息香酸は、具体的には2−クロロ安息香酸、
2−ブロモ安息香酸、2−ヨード安息香酸、3−クロロ
安息香酸、3−ブロモ安息香酸、3−ヨード安息香酸、
4−クロロ安息香酸、4−ブロモ安息香酸または4−ヨ
ード安息香酸等である。
【0010】本発明の方法において、フェノールおよび
ハロ安息香酸の使用量は、フェノールをハロ安息香酸に
対して0.8〜4.0モル比、好ましくは1.0〜3.
0モル比の範囲である。
【0011】使用する苛性アルカリは、水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムのいずれも使用でき、苛性アル
カリの使用量はハロ安息香酸に対して0.8〜1.5モ
ル比であり、好ましくは0.95〜1.3モル比の範囲
である。また、使用する苛性アルカリは反応系中に固体
または水溶液のいずれの形態で添加しても問題ない。
【0012】本発明の方法では、上記のハロ安息香酸と
フェノールとを溶解または懸濁させた混合物中に、苛性
アルカリを所定量加えて造塩し、脱水する。脱水操作
は、通常、芳香族炭化水素系溶剤にて共沸脱水すること
により実施される。使用される溶剤は原料及び生成物に
不活性なものであり、水と共沸するものであれば特に制
約はない。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、クメン、クロロベンゼンおよびク
ロロトルエン等を挙げることができる。これら溶剤は通
常単独で使用されるが、2種以上の溶剤を併用すること
も何ら問題ない。又、この共沸脱水に用いる有機溶剤は
脱水終了後に完全に留去する必要はなく、反応終了まで
残存しても何ら問題ない。本発明の方法において使用さ
れる芳香族炭化水素系溶剤の使用量は、原料のハロ安息
香酸に対して0.2〜3.0重量倍であり、好ましくは
0.5〜2.0重量倍の範囲である。この芳香族炭化水
素系溶剤の使用量が極端に少ないと脱水時間が長くな
り、また、多すぎると反応の容積効率が低下し且つ中間
体として生成するフェノールのアルカリ金属塩の溶解度
が低下することからも好ましくない。
【0013】脱水を行った後銅触媒を加え所定温度にて
反応させる。使用される銅触媒は、具体的には、金属
銅、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、硫酸第一
銅、硝酸第一銅、銅アセチルアセトナート錯体等であ
る。これら銅触媒の使用量は、ハロ安息香酸に対して
0.0001〜0.10モル比であり、好ましくは0.
0005〜0.01モル比の範囲である。
【0014】本発明の方法において、反応温度が余りに
低すぎると反応速度が遅いことから、120℃以上であ
ることが好ましい。適当な反応温度の範囲は130〜2
00℃の範囲である。反応時間は原料濃度並びに反応温
度により一義的に決まるものではないが、通常5時間以
内に反応が完結し、高収率および高品質でフェノキシ安
息香酸が得られる。なお、本願の方法で使用する原料は
いずれも極端に少なすぎても或いは多すぎても反応に問
題はないが、過剰分の原料が残存するために工業的には
好ましくない。
【0015】このように本発明の方法によれば、農業用
殺菌剤の製造中間体であるフェノキシ安息香酸をハロ安
息香酸とフェノールから高収率で製造することができ
る。しかも得られたフェノキシ安息香酸は水蒸気蒸留ま
たは有機溶剤による抽出操作にて簡便に高収率且つ高品
質で単離することができる。それ故、工業上極めて価値
の高いフェノキシ安息香酸を製造する方法である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はその要旨を越えないかぎり以下の実施例に
限定されるものではない。
【0017】[実施例1]2−クロロ安息香酸31.4
g(0.200モル)とフェノール37.9g(0.4
00モル)をトルエン42.5gに懸濁させ、攪拌下温
度を90〜95℃に保ちながら48重量%水酸化カリウ
ム水溶液47.1gを滴下した。更に系中水分30.5
gを共沸脱水し、温度が150℃に上がるまでトルエン
18.0gを抜き出した。系内温度を110℃以下まで
冷却後、塩化第一銅0.0475g(0.0024モル
比/2−クロロ安息香酸)を加えて再び150℃まで昇
温し、150〜155℃で1時間攪拌した。冷却後得ら
れた反応混合物を水蒸気蒸留すると目的化合物である2
−フェノキシ安息香酸が42.0g得られた。得られた
生成物の純度は98.8%、2−クロロ安息香酸に対す
る純度換算収率は96.4%であった。
【0018】[実施例2]2−ブロモ安息香酸40.2
g(0.200モル)を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物である2−フェノキシ安息香酸が41.
2g得られた。得られた生成物の純度は99.1%、2
−ブロモ安息香酸に対する純度換算収率は95.3%で
あった。
【0019】[実施例3]2−ヨード安息香酸49.6
g(0.200モル)を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物である2−フェノキシ安息香酸が43.
5g得られた。得られた生成物の純度は96.5%、2
−ヨ−ド安息香酸に対する純度換算収率は98.0%で
あった。
【0020】[実施例4]3−クロロ安息香酸31.4
g(0.200モル)を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物である3−フェノキシ安息香酸が43.
0g得られた。得られた生成物の純度は95.9%、3
−クロロ安息香酸に対する純度換算収率は96.2%で
あった。
【0021】[実施例5]4−クロロ安息香酸31.4
g(0.200モル)を用いて実施例1と同様に行う
と、目的化合物である4−フェノキシ安息香酸が44.
1g得られた。得られた生成物の純度は94.2%、4
−クロロ安息香酸に対する純度換算収率は97.0%で
あった。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によりハロ安息香酸をフェ
ノールと反応させ高収率並びに高品質でフェノキシ安息
香酸を製造することができ、工業的に効率のよい製造法
である。
フロントページの続き (72)発明者 三 田 隆 一 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロ安息香酸をフェノールと反応させて
    フェノキシ安息香酸を製造する方法において、ハロ安息
    香酸とフェノールの混合物に苛性アルカリを加えて造塩
    し、脱水した後に銅触媒を添加することを特徴とするフ
    ェノキシ安息香酸の製造法。
  2. 【請求項2】 ハロ安息香酸が、2−クロロ安息香酸、
    2−ブロモ安息香酸、2−ヨード安息香酸、3−クロロ
    安息香酸、3−ブロモ安息香酸、3−ヨード安息香酸、
    4−クロロ安息香酸、4−ブロモ安息香酸または4−ヨ
    ード安息香酸である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 脱水が、芳香族炭化水素系溶媒を用いる
    共沸脱水である請求項1記載の方法。
JP33646793A 1993-12-28 1993-12-28 フェノキシ安息香酸の製造法 Pending JPH07188104A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110407693A (zh) * 2019-07-16 2019-11-05 成武县晨晖环保科技有限公司 一种4-苯氧基苯甲酸的合成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110407693A (zh) * 2019-07-16 2019-11-05 成武县晨晖环保科技有限公司 一种4-苯氧基苯甲酸的合成方法

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