JPH0718570A

JPH0718570A - 柔軟剤組成物

Info

Publication number: JPH0718570A
Application number: JP18704993A
Authority: JP
Inventors: Seiichi Ota; 誠一太田; Hiroshi Imada; 浩今田
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1993-06-29
Filing date: 1993-06-29
Publication date: 1995-01-20

Abstract

(57)【要約】【構成】（ａ）化１の一般式（Ｉ）及び／又は（II）
で示され、長鎖アミド基又は長鎖エステル基を有するア
ミンの無機酸又は有機酸の中和物からなるアミン系柔軟
基剤：３〜３０重量％、（ｂ）無機電解質：（ａ）アミ
ン系柔軟基剤に対して０．２〜２０重量％、（ｃ）炭素
数８〜２４のアルコール、アミン、脂肪酸又は脂肪酸低
級アルコールエステルのアルコキシ化合物：０．１〜１
０重量％を含有する液体柔軟剤組成物。【効果】優れた水への分散性を付与することができ、
特に全自動洗濯機での使用に好適である。【化１】

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、繊維や衣料に柔軟性を
付与するための柔軟剤組成物に関し、特に、水への分散
性に優れた柔軟剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、家庭用柔軟仕上剤として市販され
ている殆どの商品は、ジ（硬化牛脂アルキル）ジメチル
アンモニウムクロライドに代表される第４級アンモニウ
ム塩を主成分として用いているが、これらは時として水
への分散不良を生じ、柔軟化基剤がムラに布につき柔軟
性が不均一となつたり、ゲル状物が繊維に付着する等の
トラブルが起こる欠点があつた。この為、特開昭５２−
１４８２９５号公報に開示される如く、水への分散性を
改良する試みがなされているが、不充分なものであつ
た。さらに、近年全自動洗濯機が増加し、自動的に柔軟
剤を投入する機会が多くなつた為、水への分散性が良好
な組成物がいっそう望まれて来た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた水へ
の分散性を有する液体柔軟剤組成物を提供するものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、柔軟化基
剤の水和量が少なくなる基剤や添加剤について鋭意検討
を行つた結果、特定のアミン中和物型の柔軟基剤と無機
塩及びアルコキシ化合物を併用することにより、優れた
水への分散性が得られる事を見い出し本発明をなすに至
つた。すなわち、本発明の液体柔軟剤組成物は、下記の
（ａ），（ｂ）および（ｃ）成分を含有することを特徴
とする。

【０００５】（ａ）下記化２の一般式（Ｉ）及び／又
は（II）で示されるアミンの無機酸又は有機酸の中和物
からなるアミン系柔軟基剤：３〜３０重量％。

【化２】

【０００６】（ｂ）無機電解質：（ａ）アミン系柔軟
基剤に対して０．２〜２０重量％。（ｃ）炭素数８〜２４のアルコール、アミン、脂肪酸
又は脂肪酸低級アルコールエステルのアルコキシ化合
物：０．１〜１０重量％。

【０００７】

【発明の実施態様】本発明の（ａ）成分としては、下記
化３の一般式（Ｉ）又は（II）で示されるアミンの無機
酸又は有機酸の中和物からなる柔軟基剤の１種または２
種以上が用いられる。

【０００８】

【化３】Ｒ₈，Ｒ₁₁，Ｒ₁₂は、炭素数８〜２２の直鎖もしくは分
岐鎖アルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭
素数１３〜１９の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基又はア
ルケニル基である。ｎ，ｍは、２〜１０の整数であり、
好ましくは２〜４の整数である。ｐは、０又は１〜７の
整数であり、好ましくは０である。ｑは、１〜１０の整
数であり、好ましくは１〜２の整数である。Ｒ₁₀は、
Ｈ，ＯＨあるいは炭素数１〜６のアルキル基又はヒドロ
キシアルキル基であり、好ましくはＨである。

【０００９】（ａ）成分のアミン系柔軟基剤の一般式
（Ｉ）及び（II）の具体例としては、以下の一般式で示
すものが挙げられる。（１）一般式（Ｉ）の具体例：化４，化５，化６の
（Ｉ−１）〜（Ｉ−９）

【化４】（上記一連の式中、ｎは２〜１０の整数、ｑは１〜１０
の整数を示す。）

【００１０】

【化５】（上記一連の式中、ｎは２〜１０の整数、ｑは１〜１０
の整数を示す。）

【００１１】

【化６】（上記一連の式中、ｎは２〜１０の整数を示す。）

【００１２】（２）一般式（II）の具体例：化７，化
８の（II−１）〜（II−８）

【化７】（上記一連の式中、ｍは２〜１０の整数、ｑは１〜１０
の整数を示す。）

【００１３】

【化８】（上記一連の式中、ｍは２〜１０の整数を示す。）

【００１４】前記の一般式（Ｉ），（II）中の脂肪酸残
基−ＣＯＲ₈，−ＣＯＲ₁₁，−ＣＯＲ₁₂は通常、ステア
リン酸、パルミチン酸等の飽和高級脂肪酸、オレイン
酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和
高級脂肪酸、牛脂、豚脂、パーム油、パーム核油、大豆
油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油等の天然油
脂を分解、精製して得られる脂肪酸から由来するもので
あるが、この中でも特にオレイン酸、ステアリン酸、牛
脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、パーム油脂脂肪酸、硬化パ
ーム油脂脂肪酸、パーム核油脂脂肪酸、硬化パーム核油
脂脂肪酸が好適である。なお、不飽和脂肪酸としては、
立体異性体がシス体またはトランス体であつても、ある
いは両者の混合物であつてもよいが、特にシス体／トラ
ンス体の比率が２５／７５〜１００／０（重量比）であ
ることが好ましい。

【００１５】上記一般式（Ｉ），（II）のアミンは、通
常用いられる酸で中和されてアミン系柔軟基剤とされ
る。酸としては例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの無機
塩や安息香酸、クエン酸、高分子アクリル酸等の有機酸
を挙げることができる。（ａ）成分のアミン系柔軟基剤
は、本発明の柔軟剤組成物中に３〜３０重量％配合する
のが好適であり、好ましくは５〜１５重量％配合され
る。この配合量が３重量％未満では柔軟性付与効果に劣
る場合があり、一方、３０重量％を越えると柔軟剤組成
物がゲル化して均一な組成物にならない場合がある。
（ｂ）成分の無機電解質としては、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の塩
化物や硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩などを
挙げることができ、これらよりなる群から選ばれる１種
又は２種以上が用いられる。（ｂ）成分の無機電解質は
（ａ）成分のアミン系柔軟基剤に対して、０．２〜２０
重量％配合でき、好ましくは０．５〜１０重量％の範囲
である。この対（ａ）成分配合量が０．２重量％未満で
は分散性を改良する作用が弱く、一方、１０重量％を越
えると組成物の安定性が劣化し、分離を生じたりする為
好ましくない。

【００１６】（Ｃ）成分のアルコキシ化合物すなわち、
ノニオン界面活性剤としては、アルコールまたはアミン
のアルキレンオキシド付加物あるいは、脂肪酸ポリオキ
シアルキレンエステル（脂肪酸のアルコキシ化合物）ま
たはその低級アルキルエーテルなどが用いられる。アル
コールまたはアミンとしては、炭素数８〜２４、好まし
くは１０〜２０の高級脂肪酸アルコール、合成アルコー
ル（ｎ−パラフィン、ｎ−オレフィンまたはα−オレフ
ィンを酸化して得られるもの、および人工的にイソ分岐
等が導入されたもの等を含む）、高級脂肪アミンにアル
キレンオキシドを付加させたものが用いられる。アルキ
レンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレン
オキシドこれらの混合物およびブチレンオキシドが通常
使用される。アルキレンオキシドの付加モル数は平均５
〜１５０モル程度が望ましく、好ましくは１５〜１００
である。

【００１７】具体的には、ＰＯＥ（ｐ＝５０）ラウリル
エーテル、ＰＯＥ（ｐ＝５０）Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄第２級アルキ
ルエーテル、ＰＯＥ（ｐ＝５０）硬化牛脂アルキルアミ
ン、ＰＯＥ（ｐ＝６０）牛脂アルキルアミン、ＰＯＥ
（ｐ＝２５）２−ヘキシルデシルエーテル、ＰＯＥ（ｐ
＝９）ＰＯＰ（ｐ＝１０）Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄第２級アルキルエ
ーテル等である。なお、ここでＰＯＥはポリオキシエチ
レンを、ＰＯＰはポリオキシプロピレンをｐはアルキレ
ンオキシドの平均付加モル数を意味する。エステル型ノ
ニオン界面活性剤である脂肪酸ポリオキシアルキレンエ
ステルまたはその低級アルキルエーテルとしては、下記
の化９一般式（III）で示すものが用いられる。

【００１８】

【化９】ＲＣＯ(ＯＡ)nＯＲ’ …（III）（Ｒ：炭素数８〜２０、好ましくは１１〜１７のアルキ
ル基またはアルケニル基(ＯＡ)n ：アルキレンオキシド
が平均ｎモル付加していることを示し、ｎ＝５〜１５
０、好ましくは１５〜１００、アルキレンオキシドとし
ては、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブ
チレンオキシドが単独であるいは混合して付加するＲ’：水素または炭素数１〜４の低級アルキル基）

【００１９】（ｃ）成分のアルコキシ化合物は、１種ま
たは２種以上組み合わせて本発明の柔軟剤組成物中に
０．１〜１０重量％配合でき、好ましくは０．５〜５重
量％の範囲である。この配合量が０．１重量％未満では
分散性改良効果が不充分であり、一方、１０重量％を越
えると組成物の安定性が低下する。本発明の柔軟剤組成
物には、上記成分以外にその他の任意成分として、通常
柔軟剤組成物に配合される公知の成分を本発明の効果を
妨げない範囲で配合することができる。任意成分として
は、例えば、ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル第４級アン
モニウム塩等の第４級アンモニウム塩、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、イソプレングリコール、ヘキシレ
ングリコール等の溶剤、尿素、殺菌剤、酸化防止剤、染
料、顔料、シリコーン類、炭化水素、セルロース誘導
体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、香料等が挙げられる。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、（ａ）成分のアミン系
柔軟基剤と、（ｂ）成分の無機電解質及び（Ｃ）成分の
特定のアルコキシ化合物を特定量で併用して柔軟剤組成
物とすることにより、優れた水への分散性を付与するこ
とができ、特に全自動洗濯機での使用に好適である。

【００２１】

【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、それに先立つて実施例で採用した評価方法を
説明する。

【００２２】（１）水への分散性テスト：ＬＡＢＯ法
（ビーカー法）２５℃、１リツトルの水道水に試料０．６７ｇをピペツ
トで適下し、２５０ｒｐｍで撹拌して溶解するまでの時
間を測定する。評価は以下の如くである。 ○：３０秒以下 △：３０秒〜１２０秒 ×：１２０秒以上

【００２３】実施例１〜７、比較例１〜４以下に表１及び２に示した（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）成
分を用い、表２に示した柔軟基剤を含有する柔軟剤組成
物を調製して水への分散性を評価し、その結果を表２に
示した。

【００２４】

【表１】表１：（ａ）成分，（ｂ）成分及び（ｃ）成分記号化合物名ａ成分：ａ−１ (Ｉ−１)式でｎ＝３、ｑ＝１の塩酸中和物（ジエステルジアミン）ａ−２ (Ｉ−２)式でｎ＝３、ｑ＝１の塩酸中和物（ジエステルジアミン）ａ−３ (Ｉ−６)式でｎ＝３、ｑ＝１の塩酸中和物（ジエステルジアミン）ａ−４ (Ｉ−７)式でｎ＝３の塩酸中和物（ジアミドジアミン）ａ−５ (II−１)式でｍ＝３、ｑ＝１の塩酸中和物（アミドエステルアミン）ａ−６ (II−６)式でｍ＝３の塩酸中和物（ジアミドアミン）ａ−７ (Ｉ−１)式でｎ＝１５、ｑ＝１５の塩酸中和物（比較品）ｂ成分：ｂ−１塩化ナトリウムｂ−２塩化カルシウムｂ−３硫酸ナトリウムｃ成分：ｃ−１ヤシアルコールのエチレンオキシド２０モル付加物ｃ−２Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄第２級アルコールのエチレンオキシド１５モル付加物ｃ−３牛脂アミンのエチレンオキシド７０モル付加物ｃ−４Ｃ₁₃Ｈ₂₇ＣＯ(ＯＣＨ₂ＣＨ₂)nＯＨ（ｎ＝３０）

【００２５】

【表２】表２：基剤組成及び分散性評価結果 (ａ)成分 (ｂ)成分 (ｃ)成分水への化合物配合量化合物配合量化合物配合量分散性実施例１ａ−１ 15 ｂ−１ 0.2 ｃ−１ 2 ○ 比較例１ａ−１ 15 − − − − × 比較例２ａ−１ 15 ｂ−１ 0.2 − − × 比較例３ａ−１ 15 − − ｃ−１ 2 △ 比較例４ａ−７ 15 ｂ−１ 0.2 ｃ−１ 2 △ 実施例２ａ−１ 10 ｂ−２ 0.1 ｃ−２ 5 ○ 実施例３ａ−２ 20 ｂ−２ 0.4 ｃ−３ 7 ○ 実施例４ａ−３ 15 ｂ−１ 0.3 ｃ−１ 3 ○ 実施例５ａ−４ 5 ｂ−３ 0.1 ｃ−４ 0.2 ○ 実施例６ａ−５ 15 ｂ−１ 0.3 ｃ−３ 3 ○ 実施例７ａ−６ 10 ｂ−２ 0.1 ｃ−２ 1 ○

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ１１Ｄ 3/30 Ｄ０６Ｍ 13/332 13/345 13/372 Ｄ０６Ｍ 13/34 13/40

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）下記化１の一般式（Ｉ）及び／
又は（II）で示されるアミンの無機酸又は有機酸の中和
物からなるアミン系柔軟基剤：３〜３０重量％【化１】及び（ｂ）無機電解質：（ａ）アミン系柔軟基剤に対して
０．２〜２０重量％（ｃ）炭素数８〜２４のアルコール、アミン、脂肪酸
又は脂肪酸低級アルコールエステルのアルコキシ化合
物：０．１〜１０重量％を含有することを特徴とする液
体柔軟剤組成物。