JPH07184858A - 自覚式検眼システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】検眼筺体と視標筺体との相対位置を常に一定に
保つことができ、よって正確な測定結果を得ることがで
きる自覚式検眼システムを提供する。 【構成】所定方向に移動変位可能に検眼筺体が自覚式検
眼ユニット１０に設けられ、センサ４，５，６に検眼筺
体の移動方向及び移動量が検知され、自覚式検眼ユニッ
ト１０の前方の所定位置に設置された視標ユニット２０
に駆動手段７，８，９で所定方向に移動変位可能に視標
筺体が設けられ、制御手段Ｃにより検眼筺体の移動に視
標筺体の移動が対応するようにセンサ４，５，６からの
出力に基づいて駆動手段７，８，９が作動制御される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自覚式検眼ユニットと
視標ユニットとを有する自覚式検眼システムに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、検眼筺体を有する自覚式検眼
ユニットと、自覚式検眼ユニットから離間して設置され
ると共に視標筺体を一体に有する視標ユニットとを備
え、検眼筺体に設けられたレンズを介して視標筺体に設
けられた視力検査用の視標を被検者が目視することによ
り被検者の視力を検査する自覚式検眼システムがある。

【０００３】検眼筺体は、被検者の体格等に応じてレン
ズと被検眼との相対位置が一致するように、所定方向に
移動変位可能に自覚式検眼ユニットに設けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く
構成された自覚式検眼システムにあっては、検眼筺体を
所定方向に移動変位させた際に、検眼筺体と視標筺体と
の水平検査軸がずれて斜めから視標筺体内の視標を目視
する状態となり、厳密な測定結果が得られないという問
題が生じていた。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、検眼筺体と視標筺体との相対位置を常に一定に保
つことができ、よって正確な測定結果を得ることができ
る自覚式検眼システムを提供することを目的とするもの
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、その目的を達
成するため、所定方向に移動変位可能な検眼筺体を有す
る自覚式検眼ユニットと、前記検眼筺体の移動方向及び
移動量を検知するセンサと、前記自覚式検眼ユニットの
前方の所定位置に設置され且つ駆動手段で所定方向に移
動変位可能な視標筺体を有する視標ユニットと、前記セ
ンサからの出力に基づいて前記駆動手段を作動制御して
前記検眼筺体の移動に前記視標筺体の移動を対応させる
制御手段とを備えていることを要旨とする。

【０００７】

【作用】このような構成においては、所定方向に移動変
位可能に検眼筺体が自覚式検眼ユニットに設けられ、セ
ンサに検眼筺体の移動方向及び移動量が検知され、自覚
式検眼ユニットの前方の所定位置に設置された視標ユニ
ットに駆動手段で所定方向に移動変位可能に視標筺体が
設けられ、制御手段により検眼筺体の移動に視標筺体の
移動が対応するようにセンサからの出力に基づいて駆動
手段が作動制御される。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の自覚式検眼システムの実施例
を図１乃至図２に基づいて説明する。

【０００９】図２において、自覚式検眼システム１は、
自覚式検眼ユニット１０と、この自覚式検眼ユニット１
０の前方に離間した所定位置に設置された視標ユニット
２０とを備えている。

【００１０】自覚式検眼ユニット１０は、基台１１と、
基台１１に立設された上下案内アーム１２と、上下案内
アーム１２に保持され且つ被検者Ｊの左右方向に延びる
支持アーム１３と、支持アーム１３に摺動変位可能に保
持されたブラケット１４と、ブラケット１４に固定され
且つ左右眼用の複数のレンズ（図示せず）を有する検眼
筺体１５と、先端から検眼筺体１５の側方に位置するよ
うに支持アーム１３に設けられた操作ハンドル１６とを
備えている。

【００１１】上下案内アーム１２は、図１に示すよう
に、操作ハンドル１６に設けられた上昇スイッチ２ａと
下降スイッチ２ｂの操作によって上下駆動モータ３が駆
動し、この上下駆動モータ３の駆動により、この上下動
モータ３に連動するラックとピニオンによる連動機構あ
るいは送りネジ機構等を介して上下動作せられる支持ア
ーム１３の昇降を案内する。なお、図中１２ａは蛇腹状
のカバー、１２ｂは照明装置である。

【００１２】支持アーム１３は上下案内アーム１２の回
転に連動して上下案内アーム１２に案内されて検眼筺体
１５と一体に上下方向（図２の矢印ロ方向）に変位す
る。また、支持アーム１３の上下方向の変位方向並びに
変位量は上下検知センサ４に検知される。さらに、支持
アーム１３は、操作ハンドル１６の手動操作により上下
案内アーム１３を軸に被検者Ｊの前後方向に回動（図２
の矢印ハ方向）する。この回動方向並びに回動量は回動
検知センサ５に検知される。

【００１３】ブラケット１４は、操作ハンドル１６の手
動操作により支持アーム１３に案内（例えば、ラックと
ピニオンとの噛合により）されつつ被検者Ｊの左右方向
（図２の矢印ニ方向）に摺動変位する。また、ブラケッ
ト１４と支持アーム１３との摺動面にはブラケット１４
の摺動方向並びに摺動変位量を検知する左右検知センサ
６が設けられている。

【００１４】尚、操作ハンドル１６にスイッチ（図示せ
ず）を設け、このスイッチによりブラケット１４を移動
や支持アーム１３の回動をモータ駆動で制御させてもよ
い。この際、ブラケット１４を移動方向並びに移動量及
び支持アーム１３の回動方向並びに回動量はモータの回
転に基づいて検知される。

【００１５】従って、検眼筺体１５は、支持アーム１３
の上下変位により被検者Ｊの上下方向に移動変位し、ブ
ラケット１４の摺動変位により被検者Ｊの左右方向に移
動変位し、支持アーム１３の回動により被検者Ｊの前後
方向に移動変位する。また、この各方向の変位方向並び
に変位量はセンサ４，５，６に検知される。

【００１６】視標ユニット２０は、上下伸縮アーム２１
を有する基台２２と、基台２２に載置された前後テーブ
ル２３と、前後テーブル２３に載置された左右テーブル
２４と、左右テーブル２４上に固定され且つ内部に複数
の視標を有する視標筺体２５とを備えている。

【００１７】上下伸縮アーム２１は、図１に示すよう
に、上下駆動モータ７の駆動により上下方向（図２の矢
印ホ方向）に伸縮する。また、前後テーブル２３は前後
モータ８の駆動により前後方向（図２の矢印ヘ方向）に
移動変位する。さらに、左右テーブル２４は左右モータ
９の駆動により左右方向（図２の矢印ホ方向）に移動変
位する。

【００１８】従って、視標筺体２５は、上下モータの駆
動に基づく上下伸縮アーム２１の上下方向の伸縮により
上下方向に移動変位し、前後モータ８の駆動に基づく前
後テーブル２３の前後方向の移動変位により前後方向に
移動変位し、左右モータ９の駆動に基づく左右テーブル
２４の左右方向の移動変位により左右方向へと移動変位
する。

【００１９】尚、各モータ７，８，９は、センサ４，
５，６からの出力により演算制御回路Ｃが演算し、この
演算結果のよりセンサ４，５，６の検知結果に対応して
移動方向並びに移動量が制御される。

【００２０】上記の構成において、被検者Ｊの体格等に
応じて検眼筺体１５を移動調節する場合には、スイッチ
２ａ，２ｂで支持アーム１３を上下変位させることによ
り上下方向の移動調節がなされ、ブラケット１４を左右
に摺動変位させることにより左右方向の移動調節がなさ
れ、支持アーム１３を回動させることにより前後方向の
移動調節がなされる。

【００２１】一方、これら各種の移動調節に基づく検眼
筺体１５の移動方向並びに移動量がセンサ４，５，６に
検知され、このセンサ４，５，６の検知結果を演算制御
回路Ｃが演算して検眼筺体１５の全体的な移動方向並び
に移動量に応じて各モータ７，８，９を駆動させること
により、検眼筺体１５と視標筺体２５との相対位置が自
動的に一定に保たれる。この際、支持アーム１３の回動
に伴う検眼筺体１５の移動変位に対応する視標筺体２５
の移動変位は各テーブル２３，２４の組み合わせにより
行なわれる。

【００２２】このように、半発明の自覚式検眼システム
１にあっては、検眼筺体１１の移動変位に対応させて自
動で視標筺体２１を移動変位させることにより、各筺体
１１，２１の相対位置が常に一定となって、信頼性の高
い検査結果を得ることができる。また、検眼筺体１１を
移動遷移させた場合に視標筺体２１の相対位置を調整す
る必要がないため、検査時間の短縮化を実現することが
でき、幼児や老人等の検査にも適した自覚式検眼システ
ムとすることができる。

【００２３】ところで、上記実施例では、検眼筺体１１
と視標筺体２１の高さ方向の相対位置を電気的に検出し
て調整するものを開示したが、図３（Ａ）に示すよう
に、検眼筺体１１と視標筺体２１に支柱４１，４２を設
け、各支柱４１，４２をワイヤ４３で連繋すると共に、
ワイヤ４３の中間部にウエイト部材４４を設け、このウ
エイト部材４３をガイド部４４内で上下動させることに
より検眼筺体１１と視標筺体２１とが連動して同方向に
同量だけ上下動するように構成してもよい。

【００２４】また、図３（Ｂ）に示すように、ワイヤ４
３で連繋した支柱４１，４２の下端にスプリング４６，
４６を設けると共に、ワイヤ４３の中間部にローラ４７
を介装し、このローラ４７をパルスモータ４８並びにガ
イドバー４９で上下動させることにより検眼筺体１１と
視標筺体２１とが連動して同方向に同量だけ上下動する
ように構成してもよい。

【００２５】尚、検眼筺体１１は、その内部に視標と凹
面鏡とを設置すると共にこの視標と凹面鏡との間に半透
鏡を介在させ、半透鏡を透過させて視標を凹面鏡に投影
し、凹面鏡に投影された視標を半透鏡により反射させて
視標の像を被検者に提示するものが使用されている。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の自覚式検
眼システムにあっては、所定方向に移動変位可能な検眼
筺体を有する自覚式検眼ユニットと、前記検眼筺体の移
動方向及び移動量を検知するセンサと、前記自覚式検眼
ユニットの前方の所定位置に設置され且つ駆動手段で所
定方向に移動変位可能な視標筺体を有する視標ユニット
と、前記センサからの出力に基づいて前記駆動手段を作
動制御して前記検眼筺体の移動に前記視標筺体の移動を
対応させる制御手段とを備えていることにより、検眼筺
体と視標筺体との相対位置を常に一定に保つことがで
き、よって正確な測定結果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自覚式検眼システムを示すブロック図
である。

【図２】同じく、自覚式検眼システムの外観を示す斜視
図である。

【図３】同じく、自覚式検眼システムの変形例を示し、
（Ａ）はウエイトバランス方式の自覚式検眼システムの
説明図、（Ｂ）はスプリングバランス方式の自覚式検眼
システムの説明図である。

【符号の説明】

１…自覚式検眼システム ４…上下センサ（センサ） ５…回動センサ（センサ） ６…左右センサ（センサ） ７…上下モータ（駆動手段） ８…前後モータ（駆動手段） ９…左右モータ（駆動手段） １０…自覚式検眼ユニット １５…検眼筺体 ２０…視標ユニット ２５…視標筺体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所定方向に移動変位可能な検眼筺体を有す
   る自覚式検眼ユニットと、 前記検眼筺体の移動方向及び移動量を検知するセンサ
   と、 前記自覚式検眼ユニットの前方の所定位置に設置され且
   つ駆動手段で所定方向に移動変位可能な視標筺体を有す
   る視標ユニットと、 前記センサからの出力に基づいて前記駆動手段を作動制
   御して前記検眼筺体の移動に前記視標筺体の移動を対応
   させる制御手段とを備えていることを特徴とする自覚式
   検眼システム。