JPH07183231A - 半導体基板およびその製造方法 - Google Patents

半導体基板およびその製造方法

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JPH07183231A
JPH07183231A JP5345159A JP34515993A JPH07183231A JP H07183231 A JPH07183231 A JP H07183231A JP 5345159 A JP5345159 A JP 5345159A JP 34515993 A JP34515993 A JP 34515993A JP H07183231 A JPH07183231 A JP H07183231A
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能省 富山
Hiroyuki Shiraishi
浩之 白石
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CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
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CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 完全なオーミック性を有する電極を形成する
ことができる半導体基板および半導体基板の製造方法を
提供する。 【構成】 単結晶シリコン基板1を準備する。この単結
晶シリコン基板1上に3C構造の単結晶炭化ケイ素層2
をエピタキシャル成長させる。この単結晶炭化ケイ素層
2上に炭素層を形成する。この後、熱処理を施す。この
結果、上記炭素層3は熱酸化され、熱酸化層4が形成さ
れる。次に、この熱酸化層4をHF液にて処理して除去
する。この直後に、真空蒸着法により、Ni電極層5を
形成する。そして、Ni電極層5,5間の電流−電圧特
性を調べると、完全な直線になる。したがって、Ni電
極層5のオーミック性は完全なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体基板および半導体
基板の製造方法に関し、特に、デバイス形成層を有する
ものである。
【0002】
【従来の技術】SiC(炭化ケイ素)は半導体である。
120種以上の結晶構造の炭化ケイ素が存在する。例え
ば、炭化ケイ素の結晶構造としては、4H、6H、3C
のものがある。なお、Hは六方晶系、Cは立方晶系を示
している。炭化ケイ素は2.2〜3.3eVの禁制帯幅
を有している。すなわち、炭化ケイ素はシリコンよりワ
イドなエネルギーギャップを有している。また、シリコ
ンと比較して、炭化ケイ素は熱的、化学的、機械的に極
めて安定である。このため、炭化ケイ素を動作層とする
半導体素子は、シリコン素子を使用する場合の上限温度
より高温の環境下での使用に耐えられ、かつ、大電力の
制御にも耐えられる。
【0003】また、β形炭化ケイ素(3C構造の炭化ケ
イ素)の禁制帯幅は2.2eVであり、シリコンの禁制
帯幅の約2倍である。3C構造の炭化ケイ素の電子移動
度は900cm2/V・Sに達するものである。これら
のため、3C構造の炭化ケイ素は高速半導体素子の動作
層として注目されている。また、α形炭化ケイ素、例え
ば6H構造の炭化ケイ素は、禁制帯幅が3.3eVであ
り、3C構造の炭化ケイ素の禁制帯幅よりその値が大き
い。この結果、6H構造の炭化ケイ素は可視光から近紫
外光の間の光電変換半導体素子の動作層として期待され
ている。また、p型炭化ケイ素およびn型炭化ケイ素は
共にp型シリコンおよびn型シリコンより安定に存在す
る材料である。これは、ワイドなエネルギギャップを有
する半導体として珍しいことである。
【0004】従来、この炭化ケイ素を動作層とする半導
体素子は、エピタキシャル基板に形成されている。この
エピタキシャル基板は所定の基板部上に炭化ケイ素層を
エピタキシャル成長させたものである。この半導体素子
としては、特開平1−268121号公報に開示された
「炭化ケイ素半導体素子」が知られている。この炭化ケ
イ素半導体素子は、図10に示すように、n型炭化ケイ
素基板111と、n型炭化ケイ素層112と、p型炭化
ケイ素層113と、Ti層114と、Al−Si合金電
極層115と、Ni電極層116とを有している。
【0005】この炭化ケイ素半導体素子の製造方法は、
まず、n型炭化ケイ素基板111を用意する。このn型
炭化ケイ素基板111上にn型炭化ケイ素層112をエ
ピタキシャル成長させる。このn型炭化ケイ素層112
上にp型炭化ケイ素層113をエピタキシャル成長させ
る。このとき、p型炭化ケイ素層113上には、炭化ケ
イ素自然酸化膜が成長している。この炭化ケイ素自然酸
化膜上に、炭化ケイ素よりも強く酸素と反応するTi層
114を積層する。この結果、Ti層114は、p型炭
化ケイ素層113上に成長している炭化ケイ素自然酸化
膜中の酸素と反応し、この炭化ケイ素自然酸化膜を還元
する。さらに、このTi層114上にAl−Si合金電
極層115をパターニングして形成する。なお、上記n
型炭化ケイ素基板111下にNi電極層116を形成す
る。この後、800〜1000℃で熱処理する。この結
果、Al−Si合金電極層115のAl−Si合金成分
は、Ti層114中を均一に拡散する。そして、Al−
Si合金電極層115は、炭化ケイ素自然酸化膜に妨げ
られず、p型炭化ケイ素層113に電気的に接続され
る。
【0006】この炭化ケイ素半導体素子において、隣合
う電極層115(A),115(B)間で電流−電圧特
性を調べる。この結果、電極層115(A),115
(B)間において、電流−電圧特性を示す線が直線にな
り、電極層115で完全なオーミック性が得られるかの
ように、上記公報には開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の炭化ケイ素半導体素子にあっては、電極層1
15のオーミック性が完全なものではなかった。詳しく
は、従来の炭化ケイ素半導体素子の電極層115
(A),115(B)間の電流−電圧特性を厳密に測定
すると、電流−電圧特性を示す線は、図11に示す曲線
(b)であった。この曲線(b)は、ある程度直線に近
似したものであるが直線ではない。すなわち、IとVと
は比例関係にない。したがって、従来の半導体基板にオ
ーミック電極を形成しても、そのオーミック性は不完全
なものであった。
【0008】
【課題解決のための知見】そこで、本願発明者は、従来
の炭化ケイ素半導体素子において、Ti層114を積層
する前の炭化ケイ素層113を、HFS(HYDROG
EN FORWARD SCATTERING:水素前
方散乱分析)法で分析した。この結果、炭化ケイ素層1
13の表面部において、Si、C以外にも、水素原子が
1.5%(炭化ケイ素層113に対する重量%)以上検
出された。この1.5%以上の水素原子は、炭化ケイ素
層113の表面部を変質させ、電極層115のオーミッ
ク不良の原因であると考えられる。
【0009】したがって、従来のように、Ti層114
を用いた炭化ケイ素自然酸化膜の除去のみによっては、
完全なオーミック性を得ることはできない。炭化ケイ素
層113の表面部の変質の影響を排除できないものであ
る。
【0010】そして、炭化ケイ素層113の表面部に水
素原子を1.5%以上含む原因は、エピタキシャル成長
で使用するH2キャリアガスによるものと考えられる。
これは、炭化ケイ素層113をエピタキシャル成長させ
た後、炭化ケイ素基板111の温度をエピタキシャル成
長の温度から室温まで下げるとき、カーボンソースのガ
スおよびシリコンソースのガスの供給を停止するが、H
2キャリアガスを供給し続けるからである。
【0011】そこで、降温過程にて、シリコンソースの
ガスの供給を停止し、H2キャリアガスおよびカーボン
ソースのガスを供給し続けた。この結果、炭化ケイ素層
113上に炭素層が形成された。この炭素層を除去した
後、炭化ケイ素層113の表面部をHFS法で分析し
た。この結果、水素原子が検出されなかった。すなわ
ち、水素原子の検出は0%である。さらに、炭化ケイ素
層113上に電極層115を形成し、その電流−電圧特
性を調べた。この特性結果は、図11に示すように、電
流−電圧特性が完全な直線(a)になるものである。し
たがって、電極層115は完全なオーミック性を有す
る。よって、炭化ケイ素層113の表面部が水素原子を
1.5%含むと、オーミック性が不完全になり、その表
面部が水素原子を含まないと、オーミック性が完全にな
る。また、炭素層は、熱酸化してHF液で簡単に除去で
きるものである。
【0012】
【発明の目的】本発明は、かかる知見に着目してなされ
たものであり、その目的は、完全なオーミック性を有す
る電極を形成することができる半導体基板および半導体
基板の製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、単結晶炭化ケイ素層を有する半導体基板において、
上記単結晶炭化ケイ素層上には、該単結晶炭化ケイ素層
の表面部の変質を防止する保護層が形成されるものであ
る。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、上記保護
層が炭素層である半導体基板である。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、上記炭素
層の層厚を50nm以上とした半導体基板である。
【0016】また、請求項4に記載の発明は、単結晶半
導体基板部上に単結晶炭化ケイ素層をエピタキシャル成
長させるエピタキシャル工程と、この単結晶炭化ケイ素
層上に炭素層を形成する炭素層形成工程とを有する半導
体基板の製造方法である。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、上記エピ
タキシャル工程では、上記単結晶半導体基板部を所定温
度に保持しつつ、シリコンソースおよびカーボンソース
を供給し、上記炭素層形成工程では、上記所定温度に
て、シリコンソースの供給を停止し、カーボンソースを
供給する半導体基板の製造方法である。
【0018】また、請求項6に記載の発明は、上記エピ
タキシャル工程では、上記単結晶半導体基板部を所定温
度に保持しつつ、シリコンソースおよびカーボンソース
を供給し、上記炭素層形成工程では、上記単結晶半導体
基板部を上記所定温度から降温するとき、シリコンソー
スの供給を停止し、カーボンソースを供給する半導体基
板の製造方法である。
【0019】また、請求項7に記載した発明は、上記炭
素層形成工程後、上記炭素層を熱酸化することにより熱
酸化層を形成する熱酸化層形成工程と、この熱酸化層を
除去する除去工程とを有する半導体基板の製造方法であ
る。
【0020】
【作用】本発明に係る半導体基板にあっては、保護層
が、単結晶炭化ケイ素層の表面部の変質を防止する。こ
の変質とは、単結晶炭化ケイ素層の表面部が酸化され、
汚染され、または、単結晶炭化ケイ素層の表面部に水素
原子が1%を超えて含まれることをいう。この保護層の
ため、半導体基板の取扱を容易にすることができる。例
えば、この保護層があれば、この半導体基板を大気中に
2〜3日放置してもよい。このとき、炭化ケイ素層の表
面部は酸化されず、汚染されない。さらに、保護層を除
去して、単結晶炭化ケイ素層上にオーミック電極を形成
しても、炭化ケイ素層の表面部が変質しないため、オー
ミック性が完全なものとなっている。
【0021】このオーミック電極としては、Al、Al
−Si、Au、Au−Ta、Cr、Mo、Ni、Ta、
TaSi2、Ti、TiSi2、W、WSi2等が適して
いる。なお、このオーミック電極は、真空蒸着法または
スパッタリングなどで形成される。
【0022】保護層が炭素層である場合、炭素層は、そ
のまま単結晶炭化ケイ素層の表面部を露出したものに比
べて、汚染され難い。また、炭素層は室温で酸化され
ず、化学的に安定である。この炭素層としてはグラファ
イトなどが適している。
【0023】炭素層の層厚が50nm未満のときは、単
結晶炭化ケイ素層の表面部の変質を防止することができ
ない。例えば、水素原子は、炭素層を透過して、単結晶
炭化ケイ素層の表面部に1%を超えて存在する。また、
半導体素子を形成する前、炭素層を熱酸化して除去する
が、炭素層の層厚は100nm以下が好ましい。
【0024】そして、本発明に係る半導体基板の製造方
法にあっては、単結晶半導体基板部上に単結晶炭化ケイ
素層をエピタキシャル成長させる。この単結晶炭化ケイ
素層上に炭素層を形成する。この結果、単結晶炭化ケイ
素層の表面部の変質を防止することができる。
【0025】単結晶半導体基板部としては、単結晶シリ
コンまたは単結晶炭化ケイ素などの材料が適している。
また、単結晶炭化ケイ素層は4H、6Hまたは3Cなど
の結晶構造である。単結晶炭化ケイ素層のエピタキシャ
ル成長は、単結晶半導体基板部の材料の種類、その結晶
構造および単結晶炭化ケイ素層の結晶構造によって、ホ
モエピタキシャル成長またはヘテロエピタキシャル成長
するものである。このようなエピタキシャル成長には、
VPE(気相エピタキシャル法)、LPE(液相エピタ
キシャル法)、MBE(分子線エピタキシャル法)が用
いられる。このVPEとしては、CVD(化学的気相成
長法)、PVD(物理的気相成長法)がある。また、L
PEとしては、ディップ法、回転ディップ法がある。
【0026】例えば、CVDで用いるシリコンソースの
ガスとしては、SiH4、SiCl4、SiHCl3、S
iHCl2、(CH33SiCl、(CH32SiCl2
などが適している。また、カーボンソースのガスとして
は、CCl4、炭化水素などが適している。この炭化水
素としては、CH4、C22、C24、C26、C38
などが適している。キャリアガスとしては、H2、Ar
などが適している。
【0027】例えば、このようなシリコンソースのガ
ス、カーボンソースのガス、キャリアガスを用いたCV
Dで、その温度が800〜1400℃の単結晶シリコン
基板上に、3C構造の単結晶炭化ケイ素層をエピタキシ
ャル成長させることが可能である。また、その温度が8
00〜1400℃の6H構造の単結晶炭化ケイ素基板上
に、3C構造の単結晶炭化ケイ素層をエピタキシャル成
長させることが可能である。また、上記カーボンソース
のガスおよびキャリアガスを用いて、その温度が800
〜1400℃の単結晶シリコン基板上に、薄い炭化層を
形成し、この後、上記シリコンソースのガスを加えて、
上記炭化層上に3C構造の単結晶炭化ケイ素層をエピタ
キシャル成長させることが可能である。また、その基板
温度が1200〜1500℃の6H構造の単結晶炭化ケ
イ素基板上に、6H構造の単結晶炭化ケイ素層をエピタ
キシャル成長させることが可能である。
【0028】そして、炭素層の形成は、例えば、単結晶
半導体基板部をエピタキシャル成長の温度に保持しつ
つ、シリコンソースのガスの供給を停止し、カーボンソ
ースのガスを供給し続ける。さらに、単結晶炭化ケイ素
層のエピタキシャル成長から炭素層の形成までは、連続
処理可能である。さらに、製造装置の運転を停止するこ
とがないので、処理時間が短い。または、炭素層の形成
としては、単結晶半導体基板部をエピタキシャル成長の
温度から降温するときに、シリコンソースのガスの供給
を停止し、カーボンソースのガスを供給し続けることで
あってもよい。この場合、降温過程で炭素層を形成する
ので、処理時間をさらに短縮することができる。
【0029】さらに、炭素層を熱酸化する。この結果、
炭素層の炭素が二酸化炭素または一酸化炭素として、単
結晶炭化ケイ素の外へ拡散し、単結晶炭化ケイ素層に熱
酸化層が形成される。この熱酸化層は二酸化ケイ素層で
ある。この熱酸化層を除去する。この除去方法として
は、例えば、HF系の液などに浸して化学的に除去する
ものが適している。なお、熱酸化層の除去は、研磨等に
より除去してもよい。この結果、単結晶炭化ケイ素層の
表面部が正常に形成される。すなわち、この単結晶炭化
ケイ素層上にオーミック電極を形成しても、オーミック
性は完全である。
【0030】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の第1実施例を
説明する。まず、単結晶シリコン基板1を準備する(図
1)。この単結晶シリコン基板1上に3C構造の単結晶
炭化ケイ素層2を形成し、この単結晶炭化ケイ素2上に
炭素層3を形成する(図2,図3)。
【0031】詳しくは、単結晶炭化ケイ素層2および炭
素層3の形成は、図7に示す気相成長装置を用いて行
う。この気相成長装置は、縦型の基板水平載置タイプで
ある。11は石英ガラス製の反応室である。この反応室
11を形成する石英ガラス自身は、水により冷却されて
いる。この反応室11の内部には、グラファイト製の基
板載置台17が設けられている。この基板載置台17上
に、上記単結晶シリコン基板1を水平に載置することが
できる。12はこの反応室11の上部に設けられたガス
流入管である。このガス流入管12は、更に、第1流入
管13、第2流入管14、第3流入管15に分岐してい
る。16は反応室11の底部に設けられたガス流出管で
ある。また、反応室11の外側には、高周波コイル19
が巻回配設されている。この高周波コイル19は、基板
載置台17を誘導加熱する。この結果、単結晶シリコン
基板1は一定の温度に保持される。
【0032】そして、図8に示す条件および以下の
(I)〜(V)ステップで、ガス流入管12より、反応
ガスを注入することにより、単結晶シリコン基板1上に
所望の単結晶炭化ケイ素層2がヘテロエピタキシャル成
長する。
【0033】(I)ステップは気相エッチングであり、
単結晶シリコン基板1の温度を室温から1000℃に昇
温するステップである。具体的には、5〜20分間、単
結晶シリコン基板1の温度を1000℃に保持するとと
もに、第3流入管15より反応室11内部にH2ガスを
2.0l/分だけ注入する。この気相エッチングの結
果、単結晶シリコン基板1表面の汚染物質が除去され
る。なお、このとき、H2ガスに加えてHClガスを同
時に流してもよい。この後、単結晶シリコン基板1の温
度を1000℃から室温まで降温する。
【0034】(II)ステップは、単結晶シリコン基板
1を室温から1400℃まで昇温するとともに、昇温す
る間、反応室11内部に、第1流入管13よりC38
スを9.0ml/分、および、第3流入管15よりH2
ガスを2.0l/分送り込む。この結果、単結晶シリコ
ン基板1上に薄い炭化層が形成される。
【0035】(III)ステップは、薄い炭化層が形成
された単結晶シリコン基板1を、2時間、1400℃に
保持しつつ、反応室11内部に、第1流入管13よりC
38ガスを1.5ml/分、第2流入管14よりSiH
4ガスを1.0ml/分、および、第3流入管15より
2ガスを4.0l/分送り込む。この結果、薄い炭化
層上に、約2.4μmの層厚を有する3C構造の単結晶
炭化ケイ素層2がヘテロエピタキシャル成長する(図2
参照)。
【0036】(IV)ステップは、3C構造の単結晶炭
化ケイ素層2を成長させた後の単結晶シリコン基板1
を、約10分間、1400℃に保持するとともに、反応
室11内部に、第1流入管13よりC38ガスを1.5
ml/分、および、第3流入管15よりH2ガスを4.
0l/分送り続ける。なお、第2流入管14からのSi
4ガスの供給は停止している。この結果、3C構造の
単結晶炭化ケイ素層2上に約100nmの層厚を有する
炭素層3が形成される(図3参照)。
【0037】この後、(V)ステップは、単結晶シリコ
ン基板1の温度を1400℃から室温まで降温する。
【0038】この後、O2およびH2Oの雰囲気にて、1
000〜1200℃の温度で、2〜100時間の熱処理
を施す。この結果、上記炭素層3は熱酸化され、熱酸化
層4に形成される(図4)。次に、この熱酸化層4をH
F液にて処理して除去する(図5)。この直後に、真空
蒸着法により、Ni電極層5を直径0.5mm、間隔5
mmに形成する(図6)。そして、上記Ni電極層5,
5間の電流−電圧特性を調べると、図11の直線(a)
と同じ直線である。したがって、電極層5のオーミック
性は完全なものである。
【0039】次に、本発明の第2実施例を説明する。
【0040】この第2実施例は、第1実施例の(II)
ステップまで同じ構成である。図9に示す(III’)
ステップは、薄い炭化層が形成された単結晶シリコン基
板1を、2時間10分、1400℃に保持するととも
に、反応室11内部に、第1流入管13よりC38ガス
を1.5ml/分、第2流入管14よりSiH4ガスを
1.0ml/分、および、第3流入管15よりH2ガス
を4.0l/分送り込む。この結果、薄い炭化層上に、
約2.6μmの層厚を有する3C構造の単結晶炭化ケイ
素層2がヘテロエピタキシャル成長する。すなわち、こ
の(III’)ステップは、第1実施例と比較すると、
第1実施例の(IV)ステップで、SiH4ガスの供給
を停止しないものである。
【0041】(IV’)ステップは、3C構造の単結晶
炭化ケイ素層2を成長させた後の単結晶シリコン基板1
を、1400℃から降温するとともに、この間に、反応
室11内部に、第1流入管13よりC38ガスを1.5
ml/分、および、第3流入管15よりH2ガスを4.
0l/分送り続ける。なお、この(IV’)ステップ
で、第2流入管14からのSiH4ガスの供給は停止し
ている。この結果、3C構造の単結晶炭化ケイ素層2上
に降温速度によって、50〜100nmの層厚を有する
炭素層3が形成される。この後の方法は、第1実施例と
同じである。
【0042】
【発明の効果】本発明による炭化ケイ素基板にあって
は、完全なオーミック性を有する電極を形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図2】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図3】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図4】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図5】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図6】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図7】第1実施例に係る半導体基板の製造方法に用い
る気相成長装置を示した縦断面図である。
【図8】第1実施例に係る半導体基板の製造方法の炭化
ケイ素層および炭素層を形成するときの時間に対する温
度を示したグラフである。
【図9】第2実施例に係る半導体基板の製造方法の炭化
ケイ素層および炭素層を形成するときの時間に対する温
度を示したグラフである。
【図10】従来例の半導体基板を示す断面図である。
【図11】従来例および本発明の金属電極間の電流−電
圧特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 単結晶シリコン基板 2 単結晶炭化ケイ素層 3 炭素層(保護層) 4 熱酸化層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶炭化ケイ素層を有する半導体基板
    において、 上記単結晶炭化ケイ素層上には、該単結晶炭化ケイ素層
    の表面部の変質を防止する保護層が形成されることを特
    徴とする半導体基板。
  2. 【請求項2】 上記保護層が炭素層である請求項1に記
    載の半導体基板。
  3. 【請求項3】 上記炭素層の層厚を50nm以上とした
    請求項2に記載の半導体基板。
  4. 【請求項4】 単結晶半導体基板部上に単結晶炭化ケイ
    素層をエピタキシャル成長させるエピタキシャル工程
    と、 この単結晶炭化ケイ素層上に炭素層を形成する炭素層形
    成工程とを有することを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記エピタキシャル工程では、上記単結
    晶半導体基板部を所定温度に保持しつつ、シリコンソー
    スおよびカーボンソースを供給し、 上記炭素層形成工程では、上記所定温度にて、シリコン
    ソースの供給を停止し、カーボンソースを供給する請求
    項4に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記エピタキシャル工程では、上記単結
    晶半導体基板部を所定温度に保持しつつ、シリコンソー
    スおよびカーボンソースを供給し、 上記炭素層形成工程では、上記単結晶半導体基板部を上
    記所定温度から降温するとき、シリコンソースの供給を
    停止し、カーボンソースを供給する請求項4に記載の半
    導体基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記炭素層形成工程後、上記炭素層を熱
    酸化することにより熱酸化層を形成する熱酸化層形成工
    程と、 この熱酸化層を除去する除去工程とを有する請求項4〜
    請求項6のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
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