JPH07183039A - 燃料電池プラントの発電停止方法 - Google Patents

燃料電池プラントの発電停止方法

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JPH07183039A
JPH07183039A JP5345572A JP34557293A JPH07183039A JP H07183039 A JPH07183039 A JP H07183039A JP 5345572 A JP5345572 A JP 5345572A JP 34557293 A JP34557293 A JP 34557293A JP H07183039 A JPH07183039 A JP H07183039A
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JP
Japan
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power generation
amount
hydrogen
electricity
fuel cell
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JP5345572A
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Tadahiko Taniguchi
忠彦 谷口
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【構成】時刻t1に発電停止信号を入力すると、外部負
荷電流を遮断し、カソード電極およびアノード電極への
ガス供給弁を遮断すると共に、カソード電極は窒素によ
るパージを開始する。ダミー抵抗を投入をするがアノー
ド電極の溝部に発電停止直前に存在した水素量から換算
した換算電気量がダミー抵抗で消費する消費電気量を超
えないように規制した投入時間T1として、時刻t2に
ダミー抵抗を切り、スタック電圧の上昇を抑制しつつ、
酸素を除去し、かつ、セルの転極を防止する。 【効果】積層スタックの全てのセルについて水素不足に
よる転極を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池本体の長寿命
化、運転の安全性向上を図った燃料電池プラントの発電
停止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料と酸化剤の電気化学的反応を利用し
て電気を得る燃料電池は、その燃料の変換効率の良さ、
環境への安全性などの理由から、最近では広く注目され
ている。このような燃料電池には、その電極構造、材質
などにより各種のものが知られているが、なかでも電解
質としてリン酸を使用したリン酸型燃料電池は、最も実
用化が進んでいる。
【0003】この種のリン酸型燃料電池を使用した燃料
電池発電プラントの概略構成の一例を図4により説明す
る。
【0004】燃料電池本体1は、背面に水素等の燃料を
接触させたアノード電極2と、背面に酸素等の酸化剤を
接触させたカソード電極3とを電解質であるリン酸を含
んだマトリックスを挟んで、両側に配置して構成されて
いる。
【0005】アノード電極2の前段には改質器4が設け
られ、ここに供給された天然ガスと水蒸気との混合ガス
が、改質反応によって水素リッチガスとなり、その下流
に配した流量制御弁5を介してアノード電極2に供給さ
れる。また、カソード電極3には、圧縮機から供給され
た圧縮空気が流量制御弁6を介して供給される。
【0006】このように燃料電池本体1に供給された燃
料と空気は、それぞれの電極で電気化学反応により、電
気、生成水および熱となる。アノード電極2を出たアノ
ード排ガスは、アノード出口リン酸吸着器7、アノード
出口凝縮器8および改質器バーナー9において燃焼反応
により可燃性ガスが消費され、残留ガスが大気へ放出さ
れる。
【0007】また、カソード電極3を出たカソード排ガ
スは、カソード出口リン酸吸着器10、カソード出口凝
縮器11を通って改質器バーナー9に流入し、前記アノ
ード排ガス中の水素などの可燃性ガスと燃焼反応をす
る。
【0008】ここで、改質器4に流入するアノード排ガ
ス中の可燃性ガスが不完全燃焼することのないよう十分
な酸素を供給することが必要であり、発電運転中ではカ
ソード排ガス中の酸素およびカソード電極へ空気を供給
している空気圧縮機から、流量制御弁を介して空気を供
給している。
【0009】このように配置された燃料電池発電プラン
トにおいて、電池の特性が劣化することなく発電停止を
行う方法が検討されてきた。
【0010】例えば、特開平3ー81970号公報に従
い図5を参照して説明すると、まず、発電停止信号を時
刻t1にオペレータから受け取る。これに伴い、プラン
トは、まず、外部回路を切り離す。つまり、外部負荷電
流を遮断するため、スタック電圧は急上昇して通常0.
8V/セル以上となる。この範囲の高電圧状態では、電
極触媒のシンタリング現象が急速に進み電池の特性劣化
が進む。
【0011】従って、スタック電圧を低下させるために
直ちにカソード電極の残留酸素を不活性ガスでパージ
し、かつ、ダミー抵抗により消費させて酸素濃度を低下
させる。その後にスタック電圧が時刻t2にダミー抵抗
遮断条件電圧V1となるとダミー抵抗を切る。この時点
でまだ残っている酸素は、引き続きカソード電極をパー
ジして除去し、時刻t2からアノード電極をパージす
る。
【0012】ところで、この方法の問題点は、改質器の
バーナーにおける不完全燃焼が起きることがある。つま
り、図4において改質器4の燃焼室に流入するカソード
排ガス中の酸素濃度は、パージにより時間とともに、減
少する一方、アノード排ガスの可燃性ガス流量は負荷電
流による水素消費量が減少したことにより、酸素とは逆
に増加する。これにより、不完全燃焼に至る。その結
果、可燃性ガスと酸素の混合ガスを改質器バーナー室か
ら放出することになり、プラントの運転の安全性が確保
されないことになる。
【0013】このような問題に対して、改質器バーナー
室へ燃焼反応用空気流量を増加させることが考えられ
る。この場合、燃焼反応用空気を増量してアノード排ガ
スの可燃性ガスを消費すると、そのとき発生する熱量
は、発電停止直前の熱量に対して数倍に上がる。例え
ば、燃料利用率を80%で発電運転している状態で停止
した場合、発電中のアノード排ガスの水素量に対して、
発電を停止した直後の排ガスの水素量は、ほぼ4倍とな
る。その結果、熱収支のバランスがくずれ、改質器の温
度が上昇し材料的な温度許容値を超えることになる。
【0014】これの解決方法の一つとして、片側電極ず
つパージを行うことが考えられ、この例を図6に基づい
て説明する。
【0015】プラントは発電停止信号により、まず、時
刻t1に外部路を切り離し、ダミー抵抗を接続する。こ
のとき、スタック電圧は0.8V/セル以上となる。こ
れにより、電極触媒の高電圧によるシンタリングを防ぐ
ために、カソード電極3をパージして酸素を除去する。
この結果、パージによって電極の溝部内の酸素および電
極基板のガス層内の酸素が除去される。
【0016】実際には、カソード電極の上流の酸素濃度
が徐々に減少し、それに伴ってカソード電極に流入する
酸素濃度が減少し、最後に溝部および電極基板の細孔内
の酸素濃度が減少する。これらの部分の酸素は、プラン
ト技術によるパージする容積の約3倍のガスでパージす
ると完全に除去できる。
【0017】一方、電極のリン酸内に溶解している酸素
や電極表面に吸着している酸素が存在し、これらをパー
ジによって短時間に除去することは困難である。これら
の酸素は通常ダミー抵抗により電極反応を行って消費す
る。
【0018】一方、時刻t1と時刻t2間ではアノード
電極がガス供給を停止しており、パージもされていな
い。従って、ダミー抵抗による消費によって電極反応が
され、電極のリン酸内の水素、電極表面に吸着している
水素が消費され、これらが消費し尽くすと、電極基板の
細孔内水素、溝部内の水素が濃度拡散により電極反応面
に達する。さらに、ガスマニホールド内の混合ガスが圧
力差により電極溝部に吸い込まれ、同様に水素が濃度拡
散により電極反応面に達する。
【0019】このように、アノード電極は濃度拡散(自
然拡散)により水素が供給されており、時間とともに水
素供給源が反応面から離れて行く。つまり、拡散距離ま
たは圧力差によるガス移動距離が長くなるので、電極面
の水素濃度は減少していく。
【0020】以上、スタック電圧は酸素濃度の低下と水
素濃度の低下の両方によって徐々に低下する。そして、
スタック電圧がダミー抵抗遮断条件電圧となると、図6
の時刻t2でダミー抵抗を切る。これにより、カソード
電極の酸素を除去すると共に、水素不足、酸素不足によ
る転極を防止している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た燃料電池プラントの発電停止方法では、積層されたス
タックの全てのセルについてアノード電極の水素欠乏に
よる転極を防止することが困難であるという問題があ
る。
【0022】すなわち、従来の技術では、ダミー抵抗に
より電極溝部の水素が消費されると、ガスマニホールド
内の圧力と溝部内の圧力の圧力差により、ガスマニホー
ルド内のガスが溝部に引き込まれるので、アノード電極
に流れがなくとも水素が電極に供給される。
【0023】この場合、配管内、ガスマニホールド内の
ガスは圧力差による移動がないため、特に、ガスマニホ
ールド内では、水素が上方へ拡散移動し、二酸化炭素な
どが下方へ拡散移動する。この結果、積層された上方の
セルには十分に水素が供給されるが、下方のセルには十
分に水素が供給されなという事態が生じる。
【0024】ところが、従来スタック全体の電圧をもと
にセルの転極防止を行っており、この方法では下方のセ
ルの電圧が転極状態であっても、それを検知し回避する
ことはできないという問題がある。
【0025】そこで、本発明は、発電停止においてダミ
ー抵抗を投入しているとき、スタックの全てのセルにつ
いて、アノード電極の水素欠乏による転極を防止できる
燃料電池プラントの発電停止方法を提供することを目的
とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、燃料電池
本体から供給する系統負荷電流を遮断した後に、燃料の
供給弁と酸化剤供給弁とを遮断し、燃料電池本体のカソ
ード電極を不活性ガスによってパージすると共に、余剰
電力をダミー抵抗によって消費して発電を停止する燃料
電池プラントの発電停止方法において、発電停止後に単
セルのアノード電極へ供給可能とする最少水素量に対応
する換算電気量を算出し、この換算電気量がダミー抵抗
によって消費する消費電気量以上となるようにダミー抵
抗の投入時間を規制して発電停止するようにしたもので
ある。
【0027】第2の発明は、燃料電池本体から供給する
系統負荷電流を遮断した後に、燃料の供給弁と酸化剤供
給弁とを遮断し、燃料電池本体のカソード電極を不活性
ガスによってパージすると共に、余剰電力をダミー抵抗
によって消費して発電を停止する燃料電池プラントの発
電停止方法において、発電停止後にアノード電極の出口
側の水素をリサイクルさせてアノード電極の入口側へ流
入させると共に、単セルのアノード電極へ供給可能とす
る最少水素量に対応する換算電気量を算出し、この換算
電気量がダミー抵抗によって消費する消費電気量以上と
なるように前記ダミー抵抗の投入時間を規制して発電停
止するようにしたものである。
【0028】
【作用】第1の発明は、単セルのアノード電極へ供給可
能とする最少水素量に対応する換算電気量が算出され、
この換算電気量がダミー抵抗によって消費する消費電気
量以上となるように前記ダミー抵抗の投入時間を規制し
て発電停止される。従って、積層された各単セルについ
て、アノード電極へ供給する水素量の最少値に対応する
電気量をダミー抵抗により消費する前にダミー抵抗が切
られるために、積層スタックの全てのセルについて水素
不足による転極を防止できる。
【0029】第2の発明は、発電停止後にアノード電極
の出口側の水素がリサイクルされてアノード電極の入口
側へ流入され、アノード電極の単セルのそれぞれに水素
が均一化される。単セルのアノード電極へ供給可能とす
る最少水素量に対応する換算電気量が算出され、この換
算電気量がダミー抵抗によって消費する消費電気量以上
となるように前記ダミー抵抗の投入時間を規制して発電
停止される。従って、アノード電極へ供給する水素量の
最少値に対応する電気量をダミー抵抗により消費する前
にダミー抵抗が切られるために、積層スタックの全ての
セルについて水素不足による転極を防止できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0031】図1は、本発明の第1実施例を示す燃料電
池プラントの発電停止方法のタイムチャートである。
【0032】本実施例は、負荷電流遮断後、カソード電
極、アノード電極のガス供給弁を遮断した後にカソード
電極を不活性ガスでパージし、ダミー抵抗を投入し停止
するとき、発電停止後に単セルのアノード電極に供給で
きる最少水素量の電気量換算値を算出する一方、この電
気量換算値がダミー抵抗により消費する電気量換算値を
超えないように、ダミー抵抗の投入時間を設定するよう
にしている。
【0033】まず、時刻t1に発電停止信号を入力する
と、この信号によって、まず、外部負荷電流を遮断す
る。続いて、カソード電極およびアノード電極へのガス
供給弁を遮断すると共に、カソード電極は窒素によるパ
ージを開始する。
【0034】そして、ダミー抵抗の投入をする。このと
き、投入時間T1は、アノード電極の溝部に発電停止直
前に存在した水素量から換算した換算電気量がダミー抵
抗で消費する消費電気量を超えないように予めダミー抵
抗値および投入時間を設定する。
【0035】すなわち、ダミー抵抗の値は、通常、電流
密度として5〜10mA/平方センチメートルとなるよ
うに設定する。また、発電停止直前に存在した水素量
は、溝の容量と水素濃度から水素量を算出し、この水素
量に対応する換算電気量を算出する。
【0036】この水素量の算出にあたっては、例えば、
実験等で基礎データを集めて所定の演算式を求めておい
て、発電停止直前の水素濃度計と流量計等の値から水素
量を算出する。
【0037】一方、ダミー抵抗の消費する電気量は、ダ
ミー抵抗の値と断面積と電流密度と投入時間とで定ま
る。従って、ダミー抵抗の投入時間T1が定められこれ
を設定する。
【0038】カソード電極へのパージ流量は、電圧E1
が単セル当たり0.8Vを超えない流量に適宜設定す
る。これはダミー抵抗を切る時点での残留酸素はカソー
ドパージ流量に依存し、供給水素量が少ないほど、ダミ
ー抵抗を投入できる時間が短くなるので、残留酸素量は
多くなる。残留酸素量が多い程、ダミー抵抗を切る時点
の電圧はより高く、その直後の電圧の再上昇電圧E1も
やはり高くなるためである。
【0039】このように、時刻t1に発電停止信号を入
力すると、スタック電圧が通常単セル当たり0.8V以
上となりカソード触媒の劣化防止のため直ちにダミー抵
抗が投入される。さらに、カソード電極の酸素を除去す
るため窒素によるパージを行う。
【0040】この結果、スタック電圧が徐々に低下す
る。このとき、燃料系のガス供給が停止しているので、
アノード電極の電極基板の溝部へのガス供給はなく、溝
部内の圧力とマニホールド内の圧力との圧力差によって
混合ガスが引き込まれるのみである。従って、アノード
電極に供給できる最少水素量は溝部に予め存在した水素
量となり、溝の容積と水素濃度とから水素量を算出し、
その水素量に対応する換算電気量に基づいて算出される
ダミー抵抗の投入時間の上限T1までダミー抵抗が投入
される。その後の時刻t2に、カソード電極のパージを
停止してアノードをパージする。
【0041】この結果、アノード電極の溝部に発電停止
直前に存在した水素量から換算した電気量に対して、ダ
ミー抵抗により消費する電気量が前記換算電気量を超え
ないように、ダミー抵抗の抵抗値、投入時間を設定する
ことにより、スタックの一部のセルが水素欠乏による転
極することなくカソード電極の酸素を除去できる。
【0042】次に、本発明の第2実施例を図2および図
3を参照して説明する。
【0043】図2において、図4と同一符号は、同一部
分または相当部分を示しており、12はアノードリサイ
クルライン、13はアノードリサイクルライン12に配
置されるリサイクルブロワー、14は逆流防止のための
逆止弁である。
【0044】本実施例は、負荷電流遮断後、カソード電
極、アノード電極のガス供給弁を遮断した後にカソード
電極を不活性ガスでパージすると共に、リサイクルブロ
ワー13によってマニホールド、溝配管等にある水素ガ
スをアノード極へ供給し、ダミー抵抗を投入するとき、
発電停止後にリサイクルブロワー13からの供給できる
最少水素量として換算電気量を算出する一方、この換算
電気量がダミー抵抗により消費する電気量換算値を超え
ないように、ダミー抵抗の投入時間を設定するようにし
ている。
【0045】まず、時刻t1に発電停止信号を入力する
と、この信号によって、まず、外部負荷電流を遮断す
る。続いて、カソード電極およびアノード電極へのガス
供給弁を遮断すると共に、カソード電極では窒素による
パージを開始し、アノード電極ではリサイクルブロワー
13を動作させる。
【0046】そして、ダミー抵抗の投入をする。この投
入時間T2は、アノード電極の溝部に発電停止直前に存
在した水素量から換算した換算電気量に対してダミー抵
抗で消費する電気量を超えないようにダミー抵抗値およ
び投入時間を設定する。
【0047】すなわち、ダミー抵抗の値は、通常、電流
密度として5〜10mA/平方センチメートルとなるよ
うに設定する。また、発電停止直前に存在した水素量
は、ガスマニホールド、溝、配管等にある水素ガスのリ
サイクル流量と水素濃度から水素量を算出し、この水素
量に対応する換算電気量を算出する。
【0048】一方、ダミー抵抗の消費する電気量は、ダ
ミー抵抗の値と断面積と電流密度と投入時間とで定まる
から、ダミー抵抗の投入時間T1を求めて設定する。
【0049】従って、ダミー抵抗の投入時間T2が定ま
るためこれを設定する。カソード電極へのパージ流量
は、電圧E1が単セル当たり0.8Vを超えないように
流量に適宜設定する。これはダミー抵抗を切る時点での
残留酸素はカソードパージ流量に依存し、供給水素量が
少ないほど、ダミー抵抗を投入できる時間が短くなるの
で、残留酸素量は多くなる。残留酸素量が多い程、ダミ
ー抵抗を切る時点の電圧はより高く、その直後の電圧の
再上昇電圧E1もやはり高くなるためである。
【0050】ダミー抵抗の投入時間T2の経過後の時刻
t2になると、ダミー抵抗を切り離すと共に、リサイク
ルブロワー13を停止してアノード電極へ窒素パージを
する。
【0051】このように、時刻t1に発電停止信号を入
力すると、スタック電圧が通常単セル当たり0.8V以
上となりカソード触媒の劣化防止のためのダミー抵抗が
投入される。さらに、カソード電極の酸素を窒素による
パージを行い。さらに、リサイクルブロワー13を動作
させてリサイクルさせる。この結果、スタック電圧が徐
々に低下する。
【0052】また、リサイクルブロワー13によりアノ
ード出口付近のガスがアノードリサイクルライン12へ
引き込まれるのみならず、改質器4からアノード電極へ
ガスを引き込む力が働くが、ガス供給弁が遮断し、アノ
ード電極から改質器へ逆止弁14によって逆流を防止し
ているため、アノード排ガスは改質器4へ流入すること
はなく、全てアノードリサイクルラインに引き込まれ
る。従って、リサイクルフローにより、ガスマニホール
ド、溝部。配管等にもともとあった水素がアノード電極
へ継続して供給できる。その水素量は、リサイクル流量
と水素濃度から計算する。
【0053】この点、第1実施例では、ガスフローがな
いことによって、スタックの上下方向について水素濃度
に顕著な差が生じることが懸念されたが、第2実施例の
ようにガスフローがある場合はその差は小さくなる。従
って、スタックの各セルにはほぼ等しい水素濃度のガス
が供給されると考えて良い。
【0054】ところで、発電停止を行った場合、ダミー
抵抗を切った時点での残留酸素量はカソードパージ流量
に依存する。本実施例では、供給水素量が第1実施例に
比べて相当多く、パージ時間を長くすることができるの
で、カソードパージ流量を第1実施例よりも少量にする
ことができる。但し、流量を減らすことはできるが、パ
ージ時間が長くなるので、全パージ量が少なくなるとは
限らない。
【0055】このようにカソード電極の酸素を窒素によ
るパージと電池反応による消費により適量まで減少させ
た後、カソードパージを停止して、アノード電極を窒素
によってパージする。その後もアノードリサイクルライ
ンにある水素を除去するために、アノードパージ開始か
ら暫くはリサイクルブロワー13を起動させておく。
【0056】以上、第2実施例によれば、リサイクルフ
ローによりガスマニホールド、溝部、配管等にある水素
量を概算した換算電気量に対して、ダミー抵抗により消
費する電気量が前記換算電気量を超えないように、ダミ
ー抵抗の抵抗値、投入時間を設定することにより、スタ
ックの一部のセルが転極することなくカソード電極の酸
素を除去できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明よれば、
各単セルについて、アノード電極へ供給する水素量の最
少値に対応する換算電気量をダミー抵抗により消費する
前にダミー抵抗が切られるために、積層スタックの全て
のセルについて水素不足による転極を防止できる。
【0058】第2の発明は、各単セルについて、アノー
ド電極へ供給する水素量の最少値に対応する換算電気量
をダミー抵抗により消費する前にダミー抵抗が切られる
ために、積層スタックの全てのセルについて水素不足に
よる転極を防止できる。特にアノード電極の出口側と入
口側がリサイクルされて水素がアノード電極の入口側へ
流入され、単セルのそれぞれに水素が均一化されるため
に水素不足による転極を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料電池プラントの
発電停止方法を示すタイムチャートである。
【図2】本発明の第2実施例による燃料電池プラントの
構成図である。
【図3】図2の燃料電池プラントの発電停止方法を示す
タイムチャートである。
【図4】一般的な燃料電池プラントの構成図である。
【図5】従来の燃料電池プラントの発電停止方法の第1
例を示すタイムチャートである。
【図6】従来の燃料電池プラントの発電停止方法の第2
例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池本体 2 アノード電極 3 カソード電極 4 改質器 5 流量制御弁 6 流量制御弁 9 改質器バーナー 12 アノードリサイクルライン 13 リサイクルブロワー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード電極とカソード電極とからなる
    単セルを複数積層した燃料電池本体から供給する系統負
    荷電流を遮断した後に、燃料供給弁と酸化剤供給弁とを
    遮断し、前記カソード電極を不活性ガスによってパージ
    すると共に、余剰電力をダミー抵抗によって消費して発
    電を停止する燃料電池プラントの発電停止方法におい
    て、 発電停止後に前記単セルのアノード電極へ供給可能とす
    る最少水素量に対応する換算電気量を算出し、この換算
    電気量が前記ダミー抵抗によって消費する消費電気量以
    上となるように前記ダミー抵抗の投入時間を規制して発
    電停止することを特徴とする燃料電池プラントの発電停
    止方法。
  2. 【請求項2】 アノード電極とカソード電極とからなる
    単セルを複数積層した燃料電池本体から供給する系統負
    荷電流を遮断した後に、燃料供給弁と酸化剤供給弁とを
    遮断し、前記カソード電極を不活性ガスによってパージ
    すると共に、余剰電力をダミー抵抗によって消費して発
    電を停止する燃料電池プラントの発電停止方法におい
    て、 発電停止後に前記アノード電極の出口側の水素をリサイ
    クルさせてアノード電極の入口側へ流入させると共に、
    前記単セルのアノード電極へ供給可能とする最少水素量
    に対応する換算電気量を算出し、この換算電気量が前記
    ダミー抵抗によって消費する消費電気量以上となるよう
    に前記ダミー抵抗の投入時間を規制して発電停止するこ
    とを特徴とする燃料電池プラントの発電停止方法。
JP5345572A 1993-12-22 1993-12-22 燃料電池プラントの発電停止方法 Pending JPH07183039A (ja)

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JP5345572A JPH07183039A (ja) 1993-12-22 1993-12-22 燃料電池プラントの発電停止方法

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