JPH07181565A

JPH07181565A - 照明光学系

Info

Publication number: JPH07181565A
Application number: JP5325029A
Authority: JP
Inventors: Motoyuki Otake; 基之大竹
Original assignee: Nikon Corp
Current assignee: Nikon Corp
Priority date: 1993-12-22
Filing date: 1993-12-22
Publication date: 1995-07-21

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、カメラのストロボ等に用いられる
照明光学系に関するものである。【構成】発光光源と、該発光光源からの光束が所定の
範囲を照明するように指向させる指向手段とを備える照
明光学系において、前記指向手段は、フレネルレンズで
あって、かつシリンドリカル面を有する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カメラのストロボ等に
用いられる照明光学系に関するものであり、特に、配光
特性及び照明効率を改善した照明光学系に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来のカメラについて、図７に示す従来
のカメラの正面図に基づいて説明を行う。図７より、１
０はカメラ本体、２０は撮影レンズ、４０はストロボ、
３０はファインダー窓を表している。そしてストロボ４
０は、赤目を防止するためにカメラ本体１０を正面より
見て、カメラ本体の右端又は左端の撮影レンズ２０から
離れた位置に配置されている。

【０００３】次に、上記ストロボ４０の光学系の構成を
示す斜視図を図８に示す。図中の４１は円筒形状で直管
タイプのキセノン管、４２は反射傘、４３はフレネルレ
ンズを表す。そして、４４はキセノン管４１の長手方
向、４５はフレネルレンズ４３の回転中心軸、４６はキ
セノン管４１の長手方向４４とフレネルレンズ４３の回
転中心軸４５に対して垂直な方向を示している。

【０００４】そして発光光源であるキセノン管４１の照
明する方向にフレネルレンズ４３、その反対側に反射傘
４２が配置され、キセノン管４１から発した光束は、直
接、または反射傘４２により反射した後、フレネルレン
ズ４３により指向されて、撮影レンズ２０の撮影範囲を
照明していた。また、撮影レンズ２０の撮影範囲外を照
明した場合、照明効率が落ちるため、可能な限り撮影範
囲に近づけて、照明効率を上げていた。

【０００５】フレネルレンズ４３の外径形状は、撮影レ
ンズ２０の撮影範囲の画面対角比に合わせた対角比の形
状となっており、キセノン管４１が直管型であるため、
フレネルレンズ４３のキセノン管の長手方向４４の長さ
Ｌｘが、それに垂直な方向４６の長さＬｙに比べて大き
い形状である。そして反射傘４２は、キセノン管４１を
包み込むような形状である。

【０００６】ここに、フレネルレンズ４３の回転中心軸
４５を通るように切った断面図を図９に示す。図９にお
いて、フレネルレンズの発光光源側の面は、フレネル面
４７、もう一方の面は平面４８になっており、回転中心
軸４５に垂直な任意の方向でのフレネル面４７の屈折力
は、回転中心軸４５からの距離が同じであれば、一定に
なる構成であった。

【０００７】

【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、カメ
ラ本体の小型化やデザインを優先させるために、フレネ
ルレンズの外径形状を変えようとした場合、図９に示す
如くフレネルレンズ４３の回転中心軸４５が、フレネル
面４７に対して垂直になっており、各方向に対する配光
が、配光特性上一定であるために、フレネルレンズ４３
だけでは撮影レンズの撮影範囲を良好に照明するよう
に、配光特性を整えることが不可能であった。

【０００８】故に、従来のフレネルレンズでは、配光特
性を良好に整えることができなかった。また、フレネル
面４７の形状をその回転中心軸４５に対して非回転対称
な形状とすることで、配光特性を整えることも考えられ
るが、フレネル面４７が輪帯状であるために、加工する
上において困難を極めるため、好ましくない。

【０００９】従って本発明は、上記問題点を克服しつ
つ、配光特性及び照明効率を十分考慮した照明光学系を
提供することを目的としている。

【００１０】

【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに本発明は、発光光源と、該発光光源からの光束が所
定の範囲を照明するように指向させる指向手段とを備え
る照明光学系において、前記指向手段は、フレネルレン
ズであって、かつシリンドリカル面を有する構成であ
る。

【００１１】さらに、前記シリンドリカル面の回転中心
軸に沿った前記指向手段の外径の大きさをＬｘ、前記シ
リンドリカル面の回転中心軸に垂直な方向の前記指向手
段の外径の大きさをＬｙとするとき、Ｌｘ＞Ｌｙを満足する構成である。

【００１２】

【作用】図１は本発明による照明光学系の光学配置を示
す斜視図、図２は図１のレンズ成分の形状を示す断面図
である。図１及び図２において、１１はキセノン管、１
２は反射傘、１３はレンズ成分、１９はレンズ成分中の
シリンドリカル面の回転中心軸方向、１５はレンズ成分
の外径形状の中心軸方向、１６は方向１９と方向１５に
垂直な方向、１４はキセノン管の長手方向を示してい
る。そして図２は、図１におけるレンズ成分１３の回転
中心軸１９を含むような平面で切った断面図である。

【００１３】本発明においては、キセノン管１１より発
した光束が所定の範囲を良好に照明するように指向させ
るために、レンズ成分１３を次のような形状にしてい
る。まず、レンズ成分１３中の何かの面をシリンドリカ
ル面とすることにより、その面の回転中心軸１９に垂直
な方向、つまり１６の方向の配光を整えている。そし
て、シリンドリカル面の回転中心軸１９を含む断面がフ
レネル形状となるようにして、回転中心軸１９の方向の
配光を整えている。

【００１４】本発明のレンズ成分を上記のような形状に
することによって、シリンドリカル面の回転中心軸に沿
った方向１９の配光と、回転中心軸に垂直な方向１６の
配光とを、独立に整えることを可能とし、レンズ成分だ
けで配光特性を整えることが達成できる。また、本発明
による照明光学系のレンズ成分は、従来のような輪帯状
のフレネル形状ではなく、シリンドリカル面を有するフ
レネル形状であるため、非回転対称な面にもかかわらず
加工が容易に行える。

【００１５】さらに本発明においては、より良く配光を
整えるために、シリンドリカル面の回転中心軸１９に沿
ったレンズ成分１３の外径をＬｘ、シリンドリカル面の
回転中心軸に垂直な方向１６のレンズ成分の外径をＬｙ
とするとき、以下の条件式（１）を満足する構成にする
ことが望ましい。（１）Ｌｘ＞Ｌｙ条件式（１）は、レンズ成分の外径形状を規定するもの
である。一般的にフレネル形状を用いることによって、
レンズ成分の薄肉化が図れる。従って、レンズ成分１３
の外径が方向１９に沿って大きい方が、中心部と周辺部
の厚みの差が小さくなるため、配光を整える上において
有効である。逆に、レンズ成分１３の外径が方向１６に
沿って大きくなると、中心部と周辺部の厚みの差が大き
くなるため加工が難しくなるため好ましくない。

【００１６】さらに本発明において、キセノン管が直管
型の場合、レンズ成分の外径形状はキセノン管の長手方
向に沿った長さに比べて、それに垂直な方向の長さの方
が短い方が望ましい。従って、キセノン管の長手方向１
４とシリンドリカル面の回転中心軸の方向１９とが一致
することが望ましい。

【００１７】

【実施例】

〔第１実施例〕図３は、本発明の第１実施例の光学配置
を示す斜視図である。図中の２１は直管型のキセノン
管、２２は反射傘、２３はフレネルレンズ、２７はフレ
ネルレンズ２３の発光光源側の面でありフレネル面を有
している。２８はフレネルレンズ２３の物体側の面であ
り平面を有している。そして、フレネル面２７の回転中
心軸２９はキセノン管２１に対して平行に配置されてい
る。また、Ｌｘは回転中心軸２９に沿ったフレネルレン
ズ２３の外径の長さ、Ｌｙはフレネルレンズ２３の回転
中心軸２９に垂直な方向の外径の長さを表している。

【００１８】図４は、本発明の第１実施例のフレネルレ
ンズの形状を示す断面図であり、回転中心軸２９及び垂
線Ｏを含む断面図である。Ｏはフレネルレンズ２３の中
心を通り回転中心軸２９とキセノン管２１とを結ぶ垂線
であり、Ｌ１はキセノン管２１よりフレネルレンズ２３
までの垂線Ｏに沿った長さ、Ｌ２はフレネルレンズ２３
の垂線Ｏに沿ったレンズ厚、Ｒは回転中心軸２９よりフ
レネル面２７までの垂線Ｏに沿った長さを示す。尚、平
面２８は垂線Ｏに対して垂直に配置されている。また、
図４中のＡ〜Ｉはフレネル面を構成するフレネル要素を
表し、θA〜θIは各フレネル要素のフレネル角、ｄA〜
ｄIは各フレネル要素の図中のｘ方向の長さを示してい
る。以下に、本発明における第１実施例のフレネルレン
ズの形状を示す具体的な諸元値を示す。

【００１９】

【表１】フレネルレンズのｄ線に対する屈折率１．５Ｌ１＝１５ｍｍＬ２＝５ｍｍＬｘ＝２５ｍｍＬｙ＝１０ｍｍＲ＝２０ｍｍ θA＝４２゜ｄA＝２．５ｍｍ θB＝３１゜ｄB＝２．５ｍｍ θC＝２３゜ｄC＝２．５ｍｍ θD＝１４゜ｄD＝２．５ｍｍ θE＝０゜ｄE＝５．０ｍｍ θF＝−１４゜ｄF＝２．５ｍｍ θG＝−２３゜ｄG＝２．５ｍｍ θH＝−３１゜ｄH＝２．５ｍｍ θI＝−４２゜ｄI＝２．５ｍｍ〔第２実施例〕図５は、本発明の第２実施例の光学配置
を示す斜視図である。図中の３１は直管型のキセノン
管、３２は反射傘、３３はフレネルレンズ、３７はフレ
ネルレンズ３３の発光光源側の面でありフレネル面を有
している。３８はフレネルレンズ３３の物体側の面であ
り平面である。そして、フレネル面３７の回転中心軸３
９はキセノン管３１に対して平行に配置されている。ま
た、Ｌｘは回転中心軸１９に沿ったフレネルレンズ３３
の外径の長さ、Ｌｙはフレネルレンズ３３の回転中心軸
３９に垂直な方向の外径の長さを表している。

【００２０】図６は、本発明の第２実施例のフレネルレ
ンズの形状を示す断面図であり、回転中心軸３９及び垂
線Ｏを含む断面図である。Ｏはフレネルレンズ３３の中
心を通り、回転中心軸３９とキセノン管３１とを結ぶ垂
線である。そして、Ｌ１はキセノン管３１よりフレネル
レンズ３３までの垂線Ｏに沿った長さ、Ｌ２はフレネル
レンズの垂線Ｏに沿ったレンズ厚、Ｒは回転中心軸１９
よりフレネル面１７までの垂線２０に沿った長さを示
す。尚、平面３８は回転中心軸３９に対して角度βをな
して配置されている。また、図６中のＡ〜Ｉはフレネル
面を構成するフレネル要素、θA〜θIは各フレネル要素
のフレネル角、ｄA〜ｄIは各フレネル要素の図中のｘ方
向の長さを示している。以下に、本発明における第２実
施例のフレネルレンズの形状を示す具体的な諸元値を示
す。

【００２１】

【表２】フレネルレンズのｄ線に対する屈折率１．５Ｌ１＝１５ｍｍＬ２＝５ｍｍＬｘ＝２７ｍｍＬｙ＝１０ｍｍＲ＝２５ｍｍ β ＝５゜ θA＝３６．０゜ｄA＝３ｍｍ θB＝２８．５゜ｄB＝３ｍｍ θC＝２１．０゜ｄC＝３ｍｍ θD＝１３．５゜ｄD＝３ｍｍ θE＝５．０゜ｄE＝３ｍｍ θF＝ −３．５゜ｄF＝３ｍｍ θG＝−１１．０゜ｄG＝３ｍｍ θH＝−１８．５゜ｄH＝３ｍｍ θI＝−２６．０゜ｄI＝３ｍｍ

【００２２】

【発明の効果】本発明のフレネルレンズによれば、従来
のものと比較して加工しやすく、配光特性及び照明効率
を十分考慮した照明光学系を実現することができる。即
ち、所定の範囲を良好に照明することが可能な照明光学
系を実現することができる。ところで、本発明の発光光
源は、キセノン管に限るものでなく、ハロゲンランプ
や、ＬＥＤ等を用いることも可能である。

【００２３】さらに、本発明によるフレネルレンズは、
従来のフレネレルレンズのような回転対称な形状ではな
いため、フレネル面のもう一方の面が平面でない場合の
配光の補正も容易に行うことができる。また、シリンド
リカル面の回転中心軸に垂直な方向に、シリンドリカル
面を非球面化することによって、より良好な配光特性を
得られることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による照明光学系の光学配置を示す斜視
図である。

【図２】図１のレンズ成分の形状を示す断面図である

【図３】本発明の第１実施例の光学配置を示す斜視図で
ある。

【図４】本発明の第１実施例のフレネルレンズの形状を
示す断面図である。

【図５】本発明の第２実施例の光学配置を示す斜視図で
ある。

【図６】本発明の第２実施例のフレネルレンズの形状を
示す断面図である。

【図７】従来のカメラの正面図である。

【図８】従来のカメラにおけるストロボの光学系の構成
を示す斜視図である。

【図９】従来のフレネルレンズの形状を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１１キセノン管１２反射傘１３レンズ成分

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】発光光源と、該発光光源からの光束が所
定の範囲を照明するように指向させる指向手段とを備え
る照明光学系において、前記指向手段は、フレネルレン
ズであって、かつシリンドリカル面を有することを特徴
とする照明光学系。
【請求項２】請求項１記載の照明光学系において、前
記シリンドリカル面の回転中心軸に沿った前記指向手段
の外径の大きさをＬｘ、前記シリンドリカル面の回転中
心軸に垂直な方向の前記指向手段の外径の大きさをＬｙ
とするとき、Ｌｘ＞Ｌｙを満足することを特徴とする照明光学系。