JPH07181498A - 強誘電性液晶装置の製造方法及び強誘電性液晶装置 - Google Patents

強誘電性液晶装置の製造方法及び強誘電性液晶装置

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JPH07181498A
JPH07181498A JP34588593A JP34588593A JPH07181498A JP H07181498 A JPH07181498 A JP H07181498A JP 34588593 A JP34588593 A JP 34588593A JP 34588593 A JP34588593 A JP 34588593A JP H07181498 A JPH07181498 A JP H07181498A
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ferroelectric liquid
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ferroelectric
crystal device
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Masaaki Shibata
雅章 柴田
Shuzo Kaneko
修三 金子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電性液晶素子として理想的な配向構造で
あるブックシェルフ構造を実現可能な汎用性の高い強誘
電性液晶装置を提供することにある。 【構成】 一対の素子基板601,602で構成される
強誘電性液晶素子に透明基板613を一体に形成し、基
板601,602間及び基板602,613間にそれぞ
れ異なる大きさのスペーサ607及びスペーサ614を
配置し、強誘電性液晶層610の厚みを等方液体相から
強誘電相となる温度領域で変化させる手段を施した強誘
電性液晶装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置や液晶光
シャッター等の液晶装置、特に強誘電性液晶装置に関
し、詳しくは強誘電性液晶の配向状態を改善する手段及
び構成を施して表示性能を向上させた液晶装置及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶分子の屈折率異方性を利用
して偏光子との組み合わせにより透過光量を制御する型
の表示素子がクラーク(Clark)およびラガーヴァ
ル(Lagerwall)により特開昭56−1072
16号公報や米国特許第4,367,924号明細書等
で提案されている。
【0003】この強誘電性液晶は、一般に特定の温度領
域において非螺旋構造のカイラルスメクティックC相
(Sm*C相)ないしH相(Sm*H相)を呈し、これら
の相状態において、印加される電界に対して第一の光学
的安定状態と第二の光学的安定状態のいずれか一方の状
態をとり、かつ電界を取り外してもその状態を保持する
性質、即ち双安定性を有する。さらに、強誘電性液晶は
電界の変化に対する応答が速やかであるという特徴を有
することから、単純マトリクス駆動可能な高速駆動の記
憶型表示媒体として大画面で高精細な表示素子への応用
が期待されている。
【0004】ところで、上述した非螺旋構造のカイラル
スメクティックC相(Sm*C相)ないしH相(Sm*
相)は、数μm程度以下の一対の平行基板間に水平一軸
配向した強誘電性液晶層を形成し、強誘電相の液晶が表
面安定化(surfacestabilized:S
S)状態をとることで実現される。このSS状態での液
晶のスメクティック層構造は、一般に、シェブロン構造
と呼ばれる「く」の字に折れ曲がった層構造であること
が広く知られている。この「く」の字に折れ曲がった角
度、すなわち基板法線方向からの層の傾き角(シェブロ
ン角)δは液晶素子の性能に深く関係するパラメータで
ある。偏光子との組み合わせにより透過光量を制御して
明状態と暗状態を表示する液晶素子の場合、δの大きい
構造では、液晶の二つの安定状態間の見かけのチルト角
θaを最適な22.5°とし、かつ安定に駆動すること
が困難である。また、外部からの衝撃に対する配向構造
の強度もδが小さいほうが優れている。特にδ=0の直
立した層構造はブックシェルフ構造と呼ばれ、液晶素子
に理想的な層構造とされている。
【0005】これまでに、ブックシェルフ構造あるいは
δの非常に小さい擬似ブックシェルフ構造を実現するた
めの幾つかの方法が提案されている。それらを列記して
みると、 ・DCないしAC電界を印加することで層構造を変化さ
せる方法 ・Sm*C相の液晶に電界を印加しながらずり応力を与
えて配向させる方法 ・SiO等の酸化物を斜方蒸着した基板を互いに反平行
になるよう貼り合わせたセルを用いる方法 ・SmA相とSm*C相におけるスメクティック層間隔
の変化量の小さい液晶混合物を用いる方法 等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、液晶素
子として好ましい配向であるブックシェルフ構造あるい
は擬似ブックシェルフ構造を実現する手段は少なく、そ
れぞれに固有の問題点も存在する。
【0007】まず、電界を印加する方法は、層構造変化
による歪エネルギーが蓄積し、経時的、温度履歴に対し
て不安定であり、素子特性が悪化し易い。
【0008】次に、電界を印加しながらずり応力を与え
る方法は、セルの厚さの制御が難しく、製造上大判パネ
ルには不向きである。
【0009】酸化物を斜方蒸着した基板を用いる方法も
やはり製造工程上大判パネルには不向きであり、また、
使用できる液晶材料が限定される等の問題点がある。
【0010】最後に、スメクティック層間隔の変化量の
小さい液晶混合物を用いる方法であるが、もともとこの
ような性質を持つ液晶は希少であるため液晶材料の選択
が限られてしまい、全てに満足する液晶材料を得られに
くい。
【0011】このように、安定なブックシェルフ構造あ
るいは擬似ブックシェルフ構造を実現する、汎用性の高
い技術が望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】そこで本発明で
は、上記問題点を解決するために、
【0013】強誘電性液晶を間に保持して対向するとと
もに、その対向面にはそれぞれ強誘電性液晶に電圧を印
加するための電極が形成され、かつ強誘電性液晶を配向
させるための一軸配向処理が施された一対の基板を有
し、該基板間の配向状態における強誘電性液晶が少なく
とも2つの安定状態を示す強誘電性液晶素子を具備する
強誘電性液晶装置の製造方法において、
【0014】上記一対の基板間に強誘電性液晶を等方液
体相温度で注入した後、該強誘電性液晶が強誘電相をと
る温度まで降温する際に、該強誘電性液晶層の厚みを変
化させるものである。
【0015】また本発明は、上記の強誘電性液晶装置に
おいて、
【0016】少なくとも強誘電性液晶が等方液体相から
強誘電相となる温度領域で、該強誘電性液晶層の厚みを
変化させる手段を有するものである。
【0017】以下に本発明を詳細に述べる。
【0018】一般に液晶のSmA相における層間隔dA
とSm*C(またはSmC)相における層間隔dCは異な
ることが知られている。図1は液晶セルを基板に垂直な
方向から見たときの層構造をモデル的に示したものであ
る。図1のように、Sm*C相では液晶分子の長軸方向
が層法線方向から角度Θだけ傾くため、ほぼdC=dA
osΘの関係になる。
【0019】図2は、基板及び層に平行な方向から見た
ときの層構造で、21はSm*C相におけるシェブロン
構造、22はSmA相におけるブックシェルフ構造を示
している。図2の21に示すシェブロン構造の起源は、
例えば、「福田、竹添共著、強誘電性液晶の構造と物性
(コロナ社)」にも述べられているように、22のSm
A相から降温によりSm*C相に転移するときの層間隔
の減少を層の面積を広げることで補償するためと言われ
ている。
【0020】しかしながら、シェブロン構造は全ての素
子構成で生じるものではない。周知のように、反平行に
組まれたSiO斜方蒸着セルではSm*C相においても
シェブロン構造をとらず斜めに傾いたブックシェルフ構
造となる。ある種の高プレチルトラビング配向膜を反平
行に組んだセルにおいても同様の結果となる。
【0021】これらの現象を考察することによって、本
発明者らは、SmA相からブックシェルフ構造のままS
*C相となりうる条件を推定した。転移過程における
層間隔の減少に起因した内部エネルギーの増加、すなわ
ち、層の面積を広げようとするエネルギーが一点に集中
することによって層の変形が生じる。即ち、液晶層の中
心部に歪エネルギーが集中し、層が折れ曲がるものと考
えた。
【0022】そこで本発明では、液晶の占める空間、即
ち液晶層の厚み(以後、スメクティック層の厚さとの混
同を避けるためにセル厚とする)を固定せずに比較的自
由にするか、外部から変化させることによってスメクテ
ィック層の面積を大きくし、歪エネルギーを分散、減少
させ、ブックシェルフ構造を実現しようとするものであ
る。
【0023】図3は、本発明の概念をモデル的に示した
ものである。本発明者らは、図のように転移点近傍でセ
ル厚を大きくすることで、ブックシェルフ構造が保たれ
ることを見いだした。ここで、セル厚の増加量は、Sm
A相でのセル厚をDA、Sm*C相でのセル厚をDCとし
た場合、ほぼDA/DC=dC/dAでよい結果が得られる
こともわかった。
【0024】また、液晶がSmA相からSm*C相に転
移する際、セルの厚さ方向に圧力が生じるが、この圧力
を吸収する、即ち受動的にセル厚が変化できる構成を用
いても同様の結果が得られる。
【0025】本発明において、上記のように強誘電性液
晶層の厚み(セル厚)を変化させる手法としては、例え
ば強誘電性液晶素子を構成する前記一対の基板間に大き
さの異なる、特に好ましくは更に異なる弾性定数をもつ
少なくとも2種類のスペーサを配置し、外部より前記強
誘電性液晶素子に加える圧力を調整する方法を挙げるこ
とができる。
【0026】また、強誘電性液晶装置自体に、強誘電性
液晶層の厚み(セル厚)を変化させる手段を付加する場
合には、例えば、前記強誘電性液晶素子に透明な板材を
一体に形成し、該板材と直接対向する側の前記基板との
間の距離を変化させる手段を付加することができる。
【0027】なお、ある液晶の配向構造がシェブロン構
造であるか、ブックシェルフ構造であるかは、X線回折
測定から簡単に判別することができるが、X線回折測定
用のセルは一般に極く薄いガラス基板を用いる必要があ
るため、実際の液晶パネルにおいて評価することは困難
である。一般にプレチルトαが低い(α≒0)の場合、
シェブロン構造では、液晶の2つの安定状態間の見かけ
のチルト角θaは液晶の真のチルト角Θに比べて非常に
小さい(θa/Θ<0.6)。液晶がフックシェルフ構
造でかつユニフォーム配向をとっている場合、θa/Θ
は、0.9以上になる。このことから、ブックシェルフ
構造を判別することができる。
【0028】以上のように、液晶セルの厚みが変化しう
る手段及び構成を付帯させることによって、ブックシェ
ルフ構造の配向を有する液晶装置を容易に構成すること
ができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0030】実施例1 図4に本発明の第1の実施例に用いる強誘電性液晶パネ
ルを示す。図中401,402は強誘電性液晶素子の基
板で、それぞれの対向面に透明電極403及び404が
形成されている。さらにその上に配向膜405,406
がそれぞれ形成されており、スペーサ407,408を
挟んでシール剤409,410によって貼り付けられて
いる。この間隙に、強誘電性液晶の層411が形成され
ている。さらに基板402に対しシール剤412,41
3によって透明の基板414が、所定の間隙415をも
って貼り合わせてある。416,417は互いにクロス
ニコルに組み合わされた偏光子である。
【0031】これらの部材を詳細に説明すると、まず、
3枚の基板401,402,414は何れも透明なガラ
ス基板で、401,414は外部からの衝撃に耐えうる
だけの強度を持たせるため、2mm程度以上の厚さを持
っている。基板402は、基板401,414に比べて
薄く、1mm程度の厚さである。本実施例では、基板4
02の厚さは基板414の厚さに比べて薄いほうが望ま
しい。
【0032】電極403,404は共にITOをスパッ
タ法により形成したもので、100nm程度の膜厚であ
る。これらの電極は、液晶をマトリックス駆動するため
に、それぞれ所定の電極パターンで形成され、両方の電
極が重なった部分が画素となる。
【0033】配向膜405,406はポリイミドの薄膜
(厚さ3nm)をラビングしたものである。
【0034】スペーサ407,408はそれぞれ材質、
大きさが異なり、407は平均粒径2.2μmのポリス
チレンビーズ、408は平均粒径2.0μmのシリカビ
ーズである。
【0035】本発明では、異なる2種類のスペーサを用
いることは重要であるが、その組み合わせ、種類は必要
に応じて最適なものを選ぶことが望ましい。選択の基準
としては大きさの異なるものを用い、(大きいほうのス
ペーサ材料の体積弾性率)<(小さいほうのスペーサ材
料の体積弾性率)の関係にあるものがよい。本実施例で
用いているポリスチレンは、体積弾性率k=0.4×1
10Pa、シリカはk=4×1010Pa程度である。ス
ペーサとして一般に使用されるシリカビーズを小さいほ
うのスペーサとして用いる場合、大きいほうのスペーサ
材料の体積弾性率の目安はk≦1×1010Pa程度が望
ましい。なお、スペーサとしての機能を発揮するために
は体積弾性率kは0.1×1010Pa程度以上であるの
が望ましい。
【0036】シール材409,410,412,413
はそれぞれの基板を固定するもので、熱硬化型、光硬化
型等、何れも用いることができる。なお、基板402と
基板414の空隙部415は1mm程度である。
【0037】本実施例で用いた強誘電性液晶411は、
ショートピッチ系の液晶(Rosch社製SBF643
0)で、カイラルCピッチ〜0.43μm、Ps81n
C/cm2、チルト角27°(25℃)であり、次に記
す相系列をもつ。
【0038】
【数1】
【0039】また、この液晶を、薄いガラス基板上にポ
リイミドの薄膜を形成して通常のラビングを施したもの
を、約2μmの間隔で平行に貼り合わせたセルを用い
て、シェブロン角δをX線回折法により測定したとこ
ろ、約22.5°であった。この液晶セルの配向構造を
解析した結果、図5に示したC2スプレイ配向と呼ばれ
る状態であることがわかった。
【0040】本実施例では、図4の構成のパネルにおい
て、液晶411を等方液体相温度(80℃)で注入した
後、その温度に保ち、空隙部415に空気を送り込み空
隙部415内部の圧力を調節する。このとき必要な空気
圧はパネルの構成によって異なるが、適当な圧力を加え
ることで、液晶層411の厚さ(セル厚)を変えること
ができる。80℃で測定した圧力印加前と印加後のセル
厚は、それぞれ、スペーサ407と408の径でほぼ決
まり、2.10μmと1.95μmであった。このよう
な圧力印加状態で、パネルを−2℃/minで徐冷し、
60℃に達したところで、セル厚の変化が10nm/d
egとなるように常圧まで圧力を減ずる。なお、セル厚
の温度に対する変化率の絶対値は1×10-4deg-1
上であるのが好ましく、また、このとき降温による空気
自体の体積収縮も起こるので注意が必要である。これに
より、約35℃で常圧となり、その後室温まで徐冷を続
けることにより、Sm*C相の液晶パネルが得られる。
【0041】ここで、液晶の2つの安定状態間の見かけ
のチルト角θaを測定したところ、25°であり、ブッ
クシェルフないし擬似ブックシェルフ構造が実現されて
いることがわかった。また、比較のために全徐冷過程で
圧力を印加しなかった場合に得られた液晶パネルのθa
と、全徐冷過程で一定の圧力を印加し続けた場合に得ら
れた液晶パネルのθaを測定したところ、どちらも8°
程度であった。
【0042】なお、本実施例では空隙部415に空気を
導入して圧力調節したが、その他の気体や液体等、体積
変化を誘起できるものであればよいことは言うまでもな
い。
【0043】実施例2 図6は本発明の第2の実施例に用いる強誘電性液晶パネ
ルを示している。601,602は強誘電性液晶素子の
基板で、それぞれの対向面に透明電極603及び604
が形成されている。さらにその上に配向膜605,60
6がそれぞれ形成されており、スペーサ607を挟んで
シール剤608,609によって貼り付けられている。
この間隙に、強誘電性液晶の層610が形成されてい
る。
【0044】さらに基板602に対しスペーサ614を
挟んで透明の基板613が対向配置され、この基板61
3は基板601とシール剤611,612によって貼り
合わせてある。615,616は互いにクロスニコルに
組み合わされた偏光子である。
【0045】これらの部材を詳細に説明すると、まず、
3枚の基板601,602,613は何れも透明ガラス
基板で、601,613が外部からの衝撃に耐えうるだ
けの強度を持たせるため、2mm程度の厚さを持ってい
る。基板602は、基板601,613に比べて薄く、
1mm程度の厚さである。
【0046】電極603,604は共にITOをスパッ
タ法により形成したものである。
【0047】配向膜605,606はポリイミドの薄膜
(厚さ3nm)をラビングしたものである。
【0048】スペーサ607,614はそれぞれ大きさ
が異なり、607は平均粒径2.0μm、614は平均
粒径20μmのポリスチレンビーズである。
【0049】本実施例では、同材質のスペーサを用いて
いるため、大きさの比率を1:10としたが、その組み
合わせ、種類、大きさは必要に応じて最適なものを選ぶ
ことができる。このような構成にすることで、スペーサ
607,614の体積弾性率、熱膨張係数によって温度
による体積(即ち径)が変化し、基板602を固定する
力が変化する。
【0050】シール剤608,609は、液晶610を
封止する目的で用いており、基板602の位置の移動を
許容できる柔らかいものがよく、本実施例ではゴム性の
シール剤を用いている。シール剤611,612は、基
板601と基板613を固定するもので、熱硬化型、光
硬化型等、何れも用いることができる。
【0051】本実施例で用いた強誘電性液晶610は、
チッソ社製CS−1014液晶をベースとした液晶混合
物で、Ps4.7nC/cm2、チルト角21°(30
℃)であり、次に記す相系列をもつ。
【0052】
【数2】
【0053】また、この液晶を、薄いガラス基板上にポ
リイミドの薄膜を形成して通常のラビングを施したもの
を、約2μmの間隔で平行に貼り合わせたセルを用い
て、シェブロン角δをX線回折法により測定したとこ
ろ、18°であった。また、このセルのθaを測定した
ところ、10.5°であった。
【0054】本実施例では、図6の構成のパネルにおい
て、液晶610を等方液体相温度(100℃)で注入し
た後、パネルを−2℃/minで室温まで徐冷し、Sm
*C相の液晶パネルを得た。ここで、液晶の2つの安定
状態間の見かけのチルト角θaを測定したところ、2
0.2°であり、ブックシェルフないし擬似ブックシェ
ルフ構造が実現されていることがわかった。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば強
誘電性液晶層の厚さ(セル厚)を液晶の転移過程で変化
させることによって、液晶素子として理想的な配向構造
であるブックシェルフ構造を容易に実現することができ
るので、より性能のよい液晶装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Sm*C相での層間隔を説明するための図であ
る。
【図2】シェブロン構造を説明するための図である。
【図3】本発明による液晶の層構造を説明するための図
である。
【図4】本発明の第1の実施例を説明するための断面図
である。
【図5】従来の層構造を説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための断面図
である。
【符号の説明】
21 シェブロン構造 22 ブックフェルフ構造 401,402 素子基板 403,404 透明電極 405,406 配向膜 407,408 スペーサ 409,410 シール剤 411 強誘電性液晶層 412,413 シール剤 414 透明基板 415 間隙 416,417 クロスニコル 601,602 素子基板 603,604 透明電極 605,606 配向膜 607 スペーサ 608,609 シール剤 610 強誘電性液晶層 611,612 シール剤 613 透明基板 614 スペーサ 615,616 クロスニコル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電性液晶を間に保持して対向すると
    ともに、その対向面にはそれぞれ強誘電性液晶に電圧を
    印加するための電極が形成され、かつ強誘電性液晶を配
    向させるための一軸配向処理が施された一対の基板を有
    し、該基板間の配向状態における強誘電性液晶が少なく
    とも2つの安定状態を示す強誘電性液晶素子を具備する
    強誘電性液晶装置の製造方法において、 上記一対の基板間に強誘電性液晶を等方液体相温度で注
    入した後、該強誘電性液晶が強誘電相をとる温度まで降
    温する際に、該強誘電性液晶層の厚みを変化させること
    を特徴とする強誘電性液晶装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記一対の基板間に、大きさの異なる少
    なくとも2種類のスペーサを配置し、前記強誘電性液晶
    素子に加える圧力を調整することで、強誘電性液晶層の
    厚みを変化させることを特徴とする請求項1に記載の強
    誘電性液晶装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記大きさの異なる少なくとも2種類のス
    ペーサが、それぞれ異なる弾性定数をもつことを特徴と
    する請求項2に記載の強誘電性液晶装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 強誘電性液晶を間に保持して対向すると
    ともに、その対向面にはそれぞれ強誘電性液晶に電圧を
    印加するための電極が形成され、かつ強誘電性液晶を配
    向させるための一軸配向処理が施された一対の基板を有
    し、該基板間の配向状態における強誘電性液晶が少なく
    とも2つの安定状態を示す強誘電性液晶素子を具備する
    強誘電性液晶装置において、 少なくとも該強誘電性液晶が等方液体相から強誘電相と
    なる温度領域で、該強誘電性液晶層の厚みを変化させる
    手段を有することを特徴とする強誘電性液晶装置。
  5. 【請求項5】 前記強誘電性液晶層の厚みを変化させる
    手段は、前記強誘電性液晶素子と一体に形成した透明な
    板材と、該板材と直接対向する側の前記基板との間の距
    離を変化させる手段であることを特徴とする請求項4に
    記載の強誘電性液晶装置。
  6. 【請求項6】 前記一対の基板間に、大きさの異なる少
    なくとも2種類のスペーサを配置したことを特徴とする
    請求項5に記載の強誘電性液晶装置。
  7. 【請求項7】 前記大きさの異なる少なくとも2種類の
    スペーサが、それぞれ異なる弾性定数をもつことを特徴
    とする請求項6に記載の強誘電性液晶装置。
  8. 【請求項8】 前記板材とこれに直接対向する側の前記
    基板との間と、前記一対の基板間に、それぞれ異なる大
    きさ及び/又は異なる弾性定数及び/又は異なる熱膨張
    率をもつスペーサを配置したことを特徴とする請求項5
    に記載の強誘電性液晶装置。
  9. 【請求項9】 前記強誘電性液晶層の厚さの温度に対す
    る変化率の絶対値が1×10-4deg-1以上であること
    を特徴とする請求項4に記載の強誘電性液晶装置。
JP34588593A 1993-12-24 1993-12-24 強誘電性液晶装置の製造方法及び強誘電性液晶装置 Withdrawn JPH07181498A (ja)

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JP34588593A Withdrawn JPH07181498A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 強誘電性液晶装置の製造方法及び強誘電性液晶装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100412491B1 (ko) * 2001-10-10 2003-12-31 삼성전자주식회사 반사형 강유전성 액정 표시장치 및 그 구동방법
KR100412489B1 (ko) * 2001-10-10 2003-12-31 삼성전자주식회사 강유전성 액정 표시장치 및 그 구동방법
JP2012208197A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Citizen Finetech Miyota Co Ltd 強誘電性液晶表示素子及びその製造方法

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