JPH07179206A - 回転式棚設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業能率を改善する回転式棚設備を提供す
る。 【構成】 無端回動体12に複数の間口を有する複数のラ
ック６を取付け、これらラック６を一体的に正逆移動さ
せる駆動装置７を設けた回転式棚本体１と、３台のラッ
ク６に対して入出庫を可能とした入出庫口20’と、入出
庫口20’の近傍に設けた、入出庫口20’のラック６の入
出庫を行う間口位置を表示する表示パネル30と、複数の
入出庫データに応じて入出庫を行う一つのラック６を駆
動装置７を駆動して入出庫口20’へ回動し、このとき入
出庫口20’に位置する３台の各ラック６の入出庫位置を
表示パネル30に表示する制御手段を備えて構成する。 【効果】 ３台分の入出庫処理を一度の回動で同時に行
うことができ、よって作業効率を改善でき、さらに複数
の作業員が同時に入出庫口20’で入出庫作業を行うこと
ができ、よって入出庫時間を短縮でき、緊急時に有効に
対処できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は回転式棚設備に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の水平方向回転式棚設備の一例を図
７〜図10に基づいて説明する。１は回転式棚本体であ
り、無端長円状の下部（床）レール２と、同形状の上部
レール３と、これらレール２，３に車輪４やローラ５を
介して支持案内される複数のラック６（荷収納用枠体）
と、隣接するラック６同士を回転自在に連結する上部リ
ンク14とこれらラック６を一体的に正逆移動させる駆動
装置７から構成されている。

【０００３】上記駆動装置７は、両レール２，３の内側
において、円弧中心近くに立設する駆動軸８ならびに従
動軸９と、これら軸８，９に取り付けた駆動輪体10なら
びに従動輪体11と、両輪体10，11間に巻張され、かつラ
ック６の下端が連結する無端回動体12と、上記駆動軸８
に連動連結した正逆駆動自在なモータ13とから構成され
ている。

【０００４】また上記ラック６は、複数段の棚15Ａとこ
の棚15Ａ上に垂設された複数の仕切り板15Ｂにより複数
の間口16を形成した、前面開口の箱体17から構成され、
この箱体17の底板18の下面にはボルト，ナット（図示せ
ず）を介して上記車輪４が左右一対設けられるとともに
上記無端回動体12が連結されている。上記ローラ５の回
転軸部には上記上部リンク14の一端が回動自在に設けら
れ、上部リンク14の他端は隣接するラック６の回転軸部
に回動自在に取付けられている。これにより、隣接する
ラック６同士は、上部リンク14によって連結され、一体
的に移動自在となっている。

【０００５】また回転式棚本体１のラック６に対して入
出庫を行う入出庫口20には、図10に示すように門形の本
体21に入出庫を行うラック６の各間口16の位置を表示す
る、横１列、縦１列のランプ22を設けた表示装置23が設
けられている。さらに入出庫口20の近傍に、操作パネル
24を表面に有し、駆動装置７と表示装置23の制御装置25
を内蔵した操作ボックス26が設けられている。また、回
転式棚本体１の外周には安全柵27が設けられている。

【０００６】上記制御装置25は、各ラック６の現在位置
を認識しており、操作パネル24により入出庫データ（入
出庫を行うラック６と間口16のナンバー）が入力される
と、このデータのラック６を上記モータ13を駆動して一
定経路28上を入出庫口20まで回動させるとともに、入出
庫データの間口16の位置を表示装置23により表示させ
る。

【０００７】上記構成により、作業員は、操作パネル24
により入出庫データを入力するだけで、入出庫するラッ
ク６が入出庫口20に回動され、また表示装置23により入
出庫する間口16の位置が表示され、よって動き回ること
なく、軽作業で容易に入出庫を行える。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし従来の構成で
は、１台のラック６に対してのみ入出庫を行うことがで
きる構成となっていることから、ラック６の回動回数が
増え、作業員の待ち時間が増え、よって作業効率が悪く
なっていた。また、緊急で入出庫を行う場合、ラック６
の回動速度により入出庫の速度が制限され、入出庫の時
間を短縮できないという問題があった。

【０００９】本発明は上記問題を解決するものであり、
作業効率を改善する回転式棚設備を提供することを目的
とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
第１の発明の回転式棚設備は、無端回動体に複数の間口
を有する複数の荷収納用枠体を取付け、これら荷収納用
枠体を一体的に正逆移動させる駆動装置を設けた回転式
棚本体と、所定数の前記荷収納用枠体に対して入出庫を
可能とした回転式棚本体の入出庫口と、前記入出庫口に
設けた、各前記荷収納用枠体の入出庫を行う間口位置を
表示する表示装置と、複数の入出庫データに応じて入出
庫を行う一つの荷収納用枠体を前記駆動装置を駆動して
前記一つの入出庫口へ回動し、このとき入出庫口に位置
する所定数の各荷収納用枠体の入出庫位置を前記表示装
置に表示する制御手段を備えたことを特徴とするもので
ある。

【００１１】また、第２の発明の回転式棚設備は、上記
第１の発明の入出庫口を、所定数の連続した前記荷収納
用枠体に対して入出庫を可能としたことを特徴とするも
のである。

【００１２】

【作用】上記第１の構成によれば、複数の入出庫データ
が入力されると、入出庫を行う一つの荷収納用枠体を駆
動装置を駆動して一つの入出庫口へ回動し、このとき入
出庫口に位置する所定数の荷収納用枠体の入出庫位置を
表示装置に表示する。よって、所定数の荷収納用枠体の
入出庫処理を一度の回動で同時に行え、また待ち時間が
短縮され、作業時間が短縮される。

【００１３】また上記第２の構成によれば、連続した所
定数の荷収納用枠体を入出庫口へ回動し、これら荷収納
用枠体の入出庫位置を表示装置に同時に表示する。よっ
て、これら連続した所定の荷収納用枠体に対して多くの
作業員により同時に入出庫作業を行え、入出庫時間が短
縮される。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、従来例の図７〜図10と同一の構成には同
一の符号を付して説明を省略する。

【００１５】図１は本発明の一実施例における回転式棚
設備の平面図である。所定数（図においては３台）の連
続した回転式棚本体１のラック６に対して入出庫を行う
ことが可能な入出庫口20’を設け、この入出庫口20’の
近傍に、図２に示すように３台のラック６の間口16毎に
入出庫位置を表示するランプ29を設けた表示パネル30を
設置し、さらに操作パネル24を表面に有し、駆動装置７
と表示パネル30の制御装置25’を内蔵した操作ボックス
26’を設けている。

【００１６】上記操作パネル24の一例を図３に示す。操
作パネル24は、表示部31と、シートキーから形成される
操作部32から構成されている。表示部31は、液晶表示器
33と設備の状態、および異常を表示するランプ34とから
構成され、操作部32は、手動運転モードを選択するラン
プ付き設定スイッチ35と、オンライン運転モードを選択
するランプ付きオンラインスイッチ36と、手動運転モー
ド時、入出庫口20に呼び出すラック６のナンバーに続
き、間口16のナンバーを入力する際に操作する間口スイ
ッチ37と、強制的にラック６を正転、逆転駆動する正転
・逆転スイッチ38と、起動（呼出し）／完了スイッチ39
および停止（ストップ）スイッチ40と、手動運転モード
時に使用される入出庫を行うラック６のナンバーと間口
16のナンバーを設定する、クリアキーとセットキーを有
すテンキースイッチ41と、所定のラック６を基準位置
（ＨＰ）にリターンするＨＰスイッチ42と、他のキーと
の組合せにより特別の機能を持たせるファンクションキ
ースイッチ43と、異常が発生したときにその表示を消す
解除スイッチ44から構成される。なお、スイッチ35，3
6，39，40のランプはスイッチ選択時点灯する。

【００１７】制御装置25’には、これら操作パネル24の
スイッチ35〜44、表示器33、ランプ34が接続され、また
図４に示すように、駆動装置７のモータ13が接続され、
ラック位置を検出するセンサなどのセンサ類45が接続さ
れ、前記表示パネル30が接続される。

【００１８】複数の入出庫データが入力された際の上記
制御装置25’の動作を図５のフローチャートにしたがっ
て説明する。まず、手動運転モード時に設定スイッチ35
と、間口スイッチ37と、テンキースイッチ41の操作によ
り設定された入出庫データ、あるいはオンライン運転モ
ード時に外部より入力された複数の入出庫データを、ラ
ック６の順に並び換え（ステップ−１）、呼出しスイッ
チ39の入力を確認すると（ステップ−２）、入出庫を行
うデータが存在する最も小さなナンバーのラック６を確
認し（ステップ−３）、このラック６を入出庫口20’の
位置（向かって左位置）へモータ13を駆動して回動す
る（ステップ−４）。次に、このラック６から２台目ま
での入出庫データを検索してこれら３台分のデータの入
出庫を行う間口16を表示パネル30により表示する（ステ
ップ−５）。次に、再度呼出しスイッチ39の入力を確認
すると（ステップ−６）、これら３台のラック６の入出
庫が完了したと判断してこれらラック６の入出庫データ
を消去し（ステップ−７）、次に入出庫データが残って
いるかを確認する（ステップ−８）。入出庫データが残
っていることを確認すると、ステップ−３へ戻り、残り
の入出庫データから入出庫を行うデータが存在する最も
小さなナンバーのラック６を確認し、同様にステップ−
４〜ステップ−８を実行する。入出庫データがなくなる
と、終了する。

【００１９】上記動作により、入出庫データが設定さ
れ、呼出しスイッチ39が押し操作されると、入出庫を行
う先頭のラック６が位置となるように３台のラック６
が入出庫口20’に回動され、またこれら連続する３台の
ラック６の入出庫を行う間口16が表示パネル30に表示さ
れる。よって３台同時に入出庫が行える。また、入出庫
の完了により再び呼出しスイッチ39が押し操作される
と、入出庫を行った３台の次のラック６から入出庫を行
うラック６が位置となるようにラック６が回動され、
同様に連続する３台のラック６の入出庫を行う間口16が
表示パネル30に表示される。入出庫データがなくなるま
で繰り返される。

【００２０】このように、３台分の入出庫処理を一度の
回動で同時に行うことができ、よって待ち時間を短縮で
き、作業効率を改善することができる。さらに、緊急時
は複数の作業員が同時に入出庫口20’で入出庫作業を行
うことができ、よって入出庫時間を短縮することがで
き、緊急時に有効に対処することができる。

【００２１】なお、本実施例では複数のラック６に対し
て同時に入出庫可能な入出庫口20’としているが、分散
して１台のラック６に対応する入出庫口を複数設けるよ
うにしてもよい。このとき、各入出庫口に対向したラッ
ク６の入出庫を行う間口16を表示パネル30に表示する。
表示パネル30は各入出庫口毎に分散させてもよい。

【００２２】また、本実施例では作業員により入出庫を
行っているが、各間口16にトレイを配置し、このトレイ
により自動移載機および周辺コンベヤを使用して入出庫
作業を行うことも可能である。

【００２３】なお、本実施例ではラック６を水平方向に
移動させる水平回転式の棚設備について、記載している
が、図６に示すように、垂直方向にバケット（荷収納用
枠体）51を移動させる垂直回転式棚設備においても、回
転式棚本体52に複数のバケット（図では３台）51の入出
庫を行うことができる搬入出口（入出庫口）53を設け、
搬入出口53に対向した３台のバケット51の入出庫を行う
間口54の位置を同時に表示する各表示パネル55を設ける
ことにより、同様の効果をあげることができる。また垂
直回転式棚設備においても、３台のバケット51の間口54
の入出庫位置をまとめて表示する表示パネルを別途設け
てもよく、さらに複数のバケット51に対して同時に入出
庫可能な搬入出口53としているが、分散して１台のバケ
ット51に対応する搬入出口を複数設けて、たとえば複数
の階に渡ってバケット51を回動する設備においては各階
に搬入出口を設けて、それぞれに表示パネル55を設ける
ようにしてもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上のように第１の発明によれば、複数
の入出庫データが入力されると、入出庫を行う一つの荷
収納用枠体を駆動装置を駆動して一つの入出庫口へ回動
し、このとき入出庫口に位置する所定数の荷収納用枠体
の入出庫位置を表示装置に表示することによって、所定
数の荷収納用枠体の入出庫処理を一度の回動で同時に行
うことができ、待ち時間を短縮でき、作業効率を改善す
ることができる。

【００２５】また上記第２の発明によれば、連続した所
定数の荷収納用枠体を入出庫口へ回動し、これら荷収納
用枠体の入出庫位置を表示装置に同時に表示することに
よって、これら連続した所定の荷収納用枠体に対して多
くの作業員により同時に入出庫作業を行うことができ、
入出庫時間を短縮することができ、緊急の入出庫に対応
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における回転式棚設備の平面
図である。

【図２】同回転式棚設備に設けられた表示パネルの平面
図である。

【図３】同回転式棚設備に設けられた操作パネルの平面
図である。

【図４】同回転式棚設備の制御構成図である。

【図５】同回転式棚設備の制御装置のフローチャートで
ある。

【図６】本発明の他の実施例における回転式棚設備の斜
視図である。

【図７】従来の回転式棚設備の平面図である。

【図８】従来の回転式棚設備に設けられたラックの正面
図である。

【図９】従来の回転式棚設備に設けられたラックの側面
図である。

【図10】従来の回転式棚設備に設けられた入出庫口部の
正面図である。

【符号の説明】

１ 回転式棚本体 ６ ラック（荷収納用枠体） ７ 駆動装置 12 無端回動体 13 モータ 15Ａ 棚 15Ｂ 仕切り 16 間口 20’ 入出庫口 24 操作パネル 25’ 制御装置（制御手段） 26’ 操作ボックス 29 ランプ 30 表示パネル（表示装置） 51 バケット 52 回転式棚本体 53 搬入出口 54 間口 55 表示パネル（表示装置）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端回動体に複数の間口を有する複数の
   荷収納用枠体を取付け、これら荷収納用枠体を一体的に
   正逆移動させる駆動装置を設けた回転式棚本体と、所定
   数の前記荷収納用枠体に対して入出庫を可能とした回転
   式棚本体の入出庫口と、前記入出庫口に設けた、各前記
   荷収納用枠体の入出庫を行う間口位置を表示する表示装
   置と、複数の入出庫データに応じて入出庫を行う一つの
   荷収納用枠体を前記駆動装置を駆動して前記一つの入出
   庫口へ回動し、このとき入出庫口に位置する所定数の各
   荷収納用枠体の入出庫位置を前記表示装置に表示する制
   御手段を備えた回転式棚設備。
2. 【請求項２】 入出庫口を、所定数の連続した前記荷収
   納用枠体に対して入出庫を可能としたことを特徴とする
   請求項１記載の回転式棚設備。