JPH07178953A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 かぶりをなくすことにより、高画質の画像を
形成し得る画像形成装置を提供すること。 【構成】 画像形成装置のトナー供給装置１０は、トナ
ーケース１１と、そのトナーケース１１内に収納される
トナー１６と、供給ローラ１２と、トナー担持ローラ１
４と、弱付着トナー除去ローラ１７と、かきとりブレー
ド１８とから構成されている。弱付着トナー除去ローラ
１７は、トナー担持ローラー１４と間隙を保って平行に
配置されている。かきとりブレード１８は、そのエッジ
が弱付着トナー除去ローラに圧接するよう配置され、ま
た、弱付着トナー除去ローラーには、直流電源１９が接
続されている。それにより、搬送されてきたトナー１６
のうち、かぶりの原因となるトナー担持ローラとの付着
力が弱いトナーが、弱付着トナー除去ローラ１７により
除去された後、アパチャ電極体１に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、プ
ロッタ、ファクシミリなどに利用し得る画像形成装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像形成装置の１つとして、複数
の開口部（以下、アパチャと称する）が形成された電極
を用いて、その電極に対して画像データに基いて電圧を
印加し、トナー粒子が前記アパチャを通過し得るよう制
御して、通過したトナー粒子により支持体上に画像を形
成するものが、米国特許第３６８９９３５号の明細書に
おいて開示されている。

【０００３】この画像形成装置は、絶縁体よりなる平板
と、この平板の一方の面に形成される連続した基準電極
と、他方の面に形成される互いに絶縁された複数の制御
電極とからなり、前記各制御電極毎に前記３者を貫いて
少なくも１列のアパチャが形成されたアパチャ電極体
と、前記基準電極と制御電極との間に選択的に電位を与
える手段と、印加された電位によってアパチャを通過す
るトナー粒子の流れが変調されるよう帯電したトナー粒
子を供給する手段と、支持体とアパチャ電極体とを相対
的に移動させて支持体を粒子流路中に位置決めする手段
とから構成されている。

【０００４】しかしこの装置によると、トナー粒子がア
パチャに目詰まりして記録品質が低下すると共に、記録
速度もあまり早くすることができなかった。

【０００５】本出願人は、更に検討を進め、特願平４ー
２５４４９４号の出願において既に出願しているよう
に、トナーを保持した担持体とアパチャ電極体とを接触
させて配置することにより記録特性を大きく改善するこ
とができた画像記録装置を提案している。この装置によ
れば、トナーがアパチャ電極体のアパチャ周りで接触し
て供給されるので、アパチャに目詰まりの原因となるト
ナーが堆積することがなく、アパチャが目詰まりするこ
とがない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の画像形成装置においては、アパチャ電極体とトナー
担持体上のトナーが接触摺動することにより、トナーに
摩擦力が加わり担持体との付着力との弱いトナーが電界
による制御を受け難く、特にかぶりの原因になってい
た。

【０００７】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、かぶりをなくすことにより、高画
質の画像を形成し得る画像形成装置を提供することを目
的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は、トナー流制御部を備えたト
ナー流制御手段と、そのトナー流制御手段に帯電したト
ナーを供給するトナー担持体とを有し、トナー担持体よ
って供給されるトナーのトナー流制御部の通過を制御し
て、トナー流制御手段を挟んでトナー担持体とは反対側
に配置された支持体上に画像を形成するようにした画像
形成装置であって、前記トナー担持体上のトナーのう
ち、担持体との付着力の弱いトナーを除去する弱付着ト
ナー除去手段を備えていることを特徴とする。

【０００９】

【作用】上記の構成を有する本発明の画像形成装置によ
れば、トナーは、トナー担持体に担持され、トナー流制
御手段に向かって搬送される。搬送されるトナーのうち
トナー担持体との付着力の弱いトナーは途中、弱付着ト
ナー除去手段によって除去される。よってトナー流制御
手段のもとには弱付着トナーは供給されることがないの
で、トナー流制御手段との接触摺動等によるかぶりがな
くなる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照しながら説明する。

【００１１】図１は、本発明を実施した画像形成装置の
概要を示す図であり、トナー流制御手段としてのアパチ
ャ電極体１の上側には、１ｍｍの間隙を有して、背面電
極としての円柱状の背面電極ローラ２２がシャーシ（図
示せず）に回動可能に配設されており、それにより、前
記間隙に挿入される支持体２０を搬送し得るように構成
されている。また、前記アパチャ電極体１の下側には、
そのアパチャ電極体１の長手方向に沿って、トナー供給
装置１０が配設されており、更には、前記背面電極ロー
ラ２２によって搬送される支持体２０の進行先には、定
着装置２６が配設されている。

【００１２】次に、上記各構成要素の詳細を説明する
と、前記トナー供給装置１０は、装置全体のハウジング
を兼ねるトナーケース１１と、そのトナーケース１１内
に収納されるトナー１６と、供給ローラ１２と、トナー
担持ローラ１４と、弱付着トナー除去ローラ１７と、か
きとりブレード１８とから構成されている。ここにおい
て、前記トナー担持ローラ１４はトナー１６を担持し、
アパチャ電極体１に向かって搬送するものであり、前記
供給ローラ１２は、トナー担持ローラ１４に対してトナ
ー１６を供給するものである。前記弱付着トナー除去ロ
ーラ１７は、アルミ製のローラで構成されており、トナ
ー担持ローラ１４とは、０．１ｍｍの間隙を保って平行
に配置されている。前記かきとりブレード１８は、そ
の、弱付着トナー除去ローラ１７の回転方向に対向する
エッジが、弱付着トナー除去ローラ１４に圧接するよう
配置されている。

【００１３】そして、前記供給ローラ１２とトナー担持
ローラ１４は、トナーケース１１に図示する矢印方向に
回転可能に支持されており、両者は接した状態で平行に
配設されている。

【００１４】前記アパチャ電極体１は、図２に示すよう
に、厚さ２５μｍのポリイミド製の絶縁シート２に直径
１００μｍの複数のアパチャ６が１列に形成され、且つ
各アパチャ６の上側に、トナー流制御部としての制御電
極４が１μｍ厚で形成されたものである。

【００１５】そして、前記アパチャ電極体１は、図１に
示すように支持体２０側に制御電極４を対向させ、アパ
チャ位置でトナー担持ローラ１４上のトナー１６と接す
るように配設されている。

【００１６】また、前記制御電極４とトナー担持ローラ
１４との間には、制御電圧印加回路８が接続されてい
る。この制御電圧印加回路８は、画像信号に基いて制御
電極４に対して＋０Ｖ、もしくは＋４０Ｖの電圧を印加
するように構成されている。また、弱付着トナー除去ロ
ーラ１７とトナー担持ローラ１４との間には、＋１０Ｖ
の電圧を印加することができる直流電源１９が接続され
ている。更には、前記背面電極ローラ２２とトナー担持
ローラ１４との間には、直流電源２４が接続されてお
り、この直流電源は、前記背面電極ローラ２２に対して
＋１ｋＶの電圧を印加し得るようになっている。

【００１７】次に、上述のように構成される画像形成装
置の動作を説明する。

【００１８】まず始めに、トナー担持ローラ１４と供給
ローラ１２の図１に示す矢印方向の回転により、供給ロ
ーラ１２から送られてくるトナー１６は、トナー担持ロ
ーラ１４に擦りつけられ、マイナスに帯電させられてト
ナー担持ローラ１４上に担持される。担持されたトナー
１６は、弱付着トナー除去ローラ１７と担持ローラー１
４間の間隙に進行する。この間隙には、弱付着トナー除
去ローラ１７からトナー担持ローラ１４に向かう電気力
線が形成されており、マイナスに帯電されているトナー
は、トナー担持ローラ１４上から弱付着トナー除去ロー
ラ１７方向に静電力を受ける。よって搬送されてきたト
ナー１６のうち、トナー担持ローラとの付着力が弱いト
ナーが、弱付着トナー除去ローラ１７に移動し付着す
る。弱付着トナー除去ローラ１７に付着したトナーは、
ローラの回転に伴ってかきとりブレード１８方向に運ば
れてかきとりブレード１８にかきとられ、トナーケース
内に戻される。

【００１９】担持体上に担持されたままのトナーは、ト
ナー担持ローラ１４の回転によってアパチャ電極体１に
向かって搬送される。そして、トナー担持ローラ１４上
のトナーは、アパチャ電極体１に擦られつつアパチャ６
の下に供給される。

【００２０】ここで、画像信号に応じて、その画像部分
に対応する制御電極４には、制御電圧印加回路８から＋
４０Ｖの電圧が印加される。その結果、画像部分に対応
するアパチャ６の近傍には、制御電極４とトナー担持ロ
ーラ１４との間の電位差により、制御電極４よりトナー
担持ローラ１４に向かう電気力線が形成される。それに
より、マイナスに帯電されたトナーは電位の高い方向に
静電力を受け、トナー担持ローラ１４上からアパチャ６
を通過して制御電極４側に引き出される。引き出された
トナー１６は、更に、背面電極２２に印加されている電
圧によって支持体２０とアパチャ電極体１との間に形成
される電界により、支持体２０に向かって飛翔し、支持
体２０上に堆積して画素を形成する。

【００２１】また、非画像部分に対応する制御電極４に
は、制御電圧印加回路８から＋０Ｖの電圧が印加され
る。その結果、トナー担持ローラ１４と制御電極４との
間には電界が形成されず、トナーに静電力が作用しない
ので、トナー担持ローラ１４上のトナー１６はアパチャ
６を通過しない。

【００２２】更には、支持体２０は、その面上にトナー
１６により１列の画素が形成される間に、アパチャ列と
垂直の方向に１画素分送られる。そして、上記のプロセ
スを繰り返すことにより支持体２０の全面にトナー像が
形成される。その後、形成されたトナー像は、定着装置
２６によって支持体２０上に定着される。

【００２３】上記の画像形成プロセスをさらに詳細に検
討してみると、供給ローラ１２からトナー担持ローラ１
４上に供給された直後のトナーは、ローラ上に２〜３層
担持されており、特に上層のトナーがトナー担持ローラ
１４との付着力が弱くなっている。この状態のまま、ア
パチャ電極体１のアパチャ下に供給し制御電圧とトナー
流量を測定すると図３のようになる。つまり、付着力の
弱い上層のトナーがアパチャ電極体との摺動により力を
受け、オフ電圧である制御電圧０Ｖでもトナー流が発生
し、画像にかぶりを引き起こしている。逆にかぶりをな
くすためにはマイナスの制御電圧を印加する必要があ
り、そのためにオン電圧とオフ電圧の差であるスイッチ
ング電圧差が大きくなり高価な駆動素子が必要となる。

【００２４】上記実施例では、供給ローラ１２からトナ
ー担持ローラ１４上に供給されたトナーは、弱付着トナ
ー除去ローラ１７との間隙の電界により主にトナー層上
層のトナー担持ローラ１４との付着力の弱いトナーが除
去される。よって、トナー担持ローラ上のトナーは、１
層に層規制されかつ均一にトナー担持ローラに担持され
ている。この状態のトナーをアパチャ電極体１のアパチ
ャ下に供給し制御電圧とトナー流量の関係を測定すると
図４のようになる。すなわち、ある付着力以下のトナー
は供給されないのでオフ電圧に近い低い電圧ではトナー
流が発生せず、かぶりが生じない。

【００２５】尚、本発明は、以上詳述した実施例に限定
されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲におい
て、種々の変更を加えることが可能である。

【００２６】たとえば、上記実施例では、弱付着トナー
除去ローラ１７とトナー担持ローラ１４間に間隙を設け
たが、これはトナー層と接触させてもよい。

【００２７】また、上記実施例ではアルミ製の弱付着ト
ナー除去ローラ１７とトナー担持ローラ１４間に電圧を
印加したがローラをトナー層に接触させる場合、必ずし
も電圧印加は必要がない。またローラ材質は、アルミ等
金属に限らずゴムローラ、樹脂ローラ等どんな材料も使
用することができる。

【００２８】また、上記実施例においては、トナー流制
御手段としてアパチャ電極体を用いたが、例えば、特表
平１ー５０３２２１号公報に記載されるような編目状の
電極体を用いることも可能である。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の画像形成装置によれば、搬送されるトナーのう
ち、トナー担持体との付着力の弱いトナーは途中、弱付
着トナー除去手段によって除去される。よってトナー流
制御手段のもとには弱付着トナーは供給されないのでト
ナー流制御手段との接触摺動等によるかぶりがなくな
る。その結果、高画質の画像を形成し得る画像形成装置
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の構成を具体化した一実
施例を示す断面図である。

【図２】本発明の画像形成装置に用いられるアパチャ電
極体の斜視図である。

【図３】従来の画像形成装置の制御電圧とトナー流量と
の関係を示す図である。

【図４】本発明の画像形成装置における制御電圧とトナ
ー流量との関係を示す図である。

【符号の説明】

１ アパチャ電極体 ２ 絶縁性シート ４ 制御電極 ６ アパチャ ８ 制御電圧印加回路 １４ トナー担持ローラ １７ 弱付着トナー除去ローラ ２２ 背面電極

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トナー流制御部を備えたトナー流制御手
   段と、そのトナー流制御手段に帯電したトナーを供給す
   るトナー担持体とを有し、トナー担持体よって供給され
   るトナーのトナー流制御部の通過を制御して、トナー流
   制御手段を挟んでトナー担持体とは反対側に配置された
   支持体上に画像を形成するようにした画像形成装置にお
   いて、 前記トナー担持体上のトナーのうち、担持体との付着力
   の弱いトナーを除去する弱付着トナー除去手段を備えて
   いることを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記弱付着トナー除去手段が、トナー供
   給上流の担持トナーに、担持体から離れる方向に静電力
   が働く電界を印加させる手段であることを特徴とする請
   求項１に記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 前記弱付着トナー除去手段が、担持体上
   の供給トナー層に接触するトナー除去体であることを特
   徴とする請求項１に記載の画像形成装置。