JPH07173433A - 無機コート用組成物 - Google Patents

無機コート用組成物

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JPH07173433A
JPH07173433A JP30536293A JP30536293A JPH07173433A JP H07173433 A JPH07173433 A JP H07173433A JP 30536293 A JP30536293 A JP 30536293A JP 30536293 A JP30536293 A JP 30536293A JP H07173433 A JPH07173433 A JP H07173433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic coating
hydrolyzate
colloidal silica
coating composition
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP30536293A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichiro Tanaka
誠一朗 田中
Takeshi Sawai
毅 沢井
Nobuyuki Matsuzoe
信行 松添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クラック発生のない無機塗膜を得る。 【構成】 アルコキシシランの加水分解物であって、重
合度が1〜8であり、かつヒドロキシル基を2以上有す
るものに、前記ヒドロキシル基と縮合反応し得る官能基
を2以上有するコロイダルシリカを配合させて得られる
無機コート用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無機コート用組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】硝子、樹脂、金属表面に硬い薄膜を形成
し傷発生防止、各種薬品の侵食防止、水分や空気等ガス
浸透防止の手段として樹脂、シリコーン、無機のコーテ
ィングが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのコーティング
材のうち、樹脂薄膜は柔軟性はあるが、傷が付きやす
い。シリコーン薄膜は撥水性はあるが、傷が付きやす
い。一方、無機薄膜は傷は付きにくいが、脆く均一な薄
膜形成が難しい。また無機塗膜は特に膜厚1μmになる
とクラックが発生しやすい。しかし水分や空気等ガス浸
透防止としては膜厚1μm以上が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記課題に鑑み鋭意検討した結果、アルコキシシランの
加水分解物と縮合反応しうるコロイダルシリカを含有す
ることで、膜厚1μm以上でもクラックの発生のない無
機塗膜が得られる事を見出した。すなわち、本発明の要
旨は、アルコキシシランの加水分解物であって、重合度
が2〜8であり、かつヒドロキシル基を2以上有するも
のに、前記ヒドロキシル基と縮合反応し得る官能基を2
以上有するコロイダルシリカを配合して得られる無機コ
ート用組成物にある。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明におけるアルコキシシランの加水分解物としてはテ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシランの部分加水
分解物が好ましい。加水分解反応自体は、公知の方法に
よることができ、たとえば、テトラメトキシシランに所
定量の水を加えて酸触媒の存在下に、副生するアルコー
ルを留去しながら通常、室温程度〜100℃で反応させ
る。この反応によりメトキシシランは加水分解し、さら
に縮合反応によりヒドロキシル基を2以上有する液状加
水分解物(通常平均重合度2〜8程度、好ましくは3〜
6)として得られる。加水分解の程度は、使用する水の
量により適宜調節することができるが、本発明において
は通常40〜90%程度、好適には60〜80%程度か
ら選ばれる。
【0006】このようにして得られたアルコキシシラン
の加水分解物を、溶媒又は分散媒に配合する。この際用
いられる溶媒としては、アルコール類、あるいはグリコ
ール誘導体、炭化水素類、エステル類、ケトン類、エー
テル類を1種、または2種以上混合し使用する。アルコ
ール類としては具体的にはメタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、nブタノール、イソブタノー
ル、オクタノール等が挙げられ、グリコール誘導体とし
てはエチレングリコール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノn−ブチルエーテル等が挙げられる。
【0007】炭化水素類としてはベンゼン、ケロシン、
トルエン、キシレン等が使用でき、エステル類として、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチ
ル、アセト酢酸エチル等が使用できる。アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルア
セトン等のケトン類、エチルエーテル、ブチルエーテ
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオキサ
ン、フラン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が使用
できる。
【0008】また、分散媒としては、たとえば、水−界
面活性剤系が好適であり、界面活性剤としてはアニオ
ン、カチオン又はノニオン性のものが一般的である。ア
ニオン性界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン
酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル等、カチオン性
のものとしては、1〜3級アミンの有機もしくは無機酸
の塩、四級アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン塩等、さらにはノニオン性のものとしては、ソ
ルビタンジアルキルエステル、ソルビタンアルキルエス
テルのエチレングリコール縮合物、脂肪族アルコールポ
リエチレングリコール縮合物、アルキルフェノールポリ
エチレングリコール縮合物、ポリプロピレングリコール
ポリエチレングリコール縮合物等、が挙げられる。
【0009】これらの界面活性剤は、上記加水分解物に
対して0.1〜5%程度使用するのが一般的であり、分
散(乳化)に際しては、適当量の水を用いて、ホモミキ
サー、コロイドミル、超音波等、公知の方法によること
ができる。加水分解物の配合量は、100重量部に対し
て好ましくは100〜2000重量部、より好ましくは
200〜1000重量部の溶剤量である。
【0010】100重量部未満では塗膜にクラックが発
生し易くなるので好ましくなく、2000重量部を越え
ると塗膜厚さが極端に薄くなり過ぎる。このようにして
得られた溶媒又は分散媒を含むアルコキシシラン加水分
解物に、ヒドロキシル基と縮合反応しうる官能基を2以
上有するコロイダルシリカを添加する。コロイダルシリ
カの粒径は10−10000ナノメーター好ましくは1
0−1000ナノメーターが好ましい。特に透明な塗膜
を得るには可視光線波長より短い数十ナノメーターが適
当である。10ナノメーター未満であると溶媒を含むア
ルコキシシラン加水分解物に充分分散せず、10000
ナノメーターを超えると塗膜にクラックが発生しやす
い。
【0011】コロイダルシリカの官能基としては、アル
コキシシラン加水分解物と縮合反応しうる、たとえば、
カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基等を2
以上有するものが挙げられる。通常、コロイダルシリカ
にはヒドロキシル基を有している。コロイダルシリカは
市販されている例えば触媒化成株式会社 商品名「OS
CAL」を使用すればよい。
【0012】コロイダルシリカの溶媒を含むアルコキシ
シラン加水分解物への分散法は通常の攪拌、超音波でよ
い。コロイダルシリカの添加量はアルコキシシランの加
水分解物100重量部に対し、1〜40重量部、好まし
くは10〜40重量部である。1重量部以下では塗膜1
μm以上でクラックが発生し易く、40重量部以上では
無機コート用組成物の貯蔵安定性が劣る傾向にある。
【0013】アルコキシシランの加水分解物中のモノマ
ー量は1%以下、好ましくは0.5%以下とすることに
より、無機コート用組成物の貯蔵安定性が向上する。
尚、分散媒もしくは溶媒、コロイダルシリカ、及びアル
コキシシラン加水分解物の混合順序に関しては、上記の
ものに制限されるものではない。溶媒もしくは分散媒に
コロイダルシリカを添加した後アルコキシシラン加水分
解物を添加する方法、コロイダルシリカ及びアルコキシ
シラン加水分解物を予め混合したものを溶媒もしくは分
散媒に添加する等の方法をとってもさしつかえない。
【0014】こうして得られた本発明の無機コート用組
成物をポリマー、金属、セラミック等の基材に含浸法、
スピンコーター法、スプレー法等で造膜する。室温で脱
溶剤処理として1〜10分放置後、100℃以上で加熱
硬化する。加熱炉はガス炉、電気炉等汎用炉で良い。本
発明におけるコート用組成物は、10μm以下、さらに
は5μm以下の薄膜を成するのに特に適している。10
μmを超えると、得られる塗膜は極薄塗膜にクラックが
発生しやすくなる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により、更に本発明を詳細に説
明する。なお部及び%は特にことわりのない限り重量部
及び重量%を示す。 実施例1 攪拌機と還流用コンデンサー及び温度計を付けた500
mlの3つに丸底フラスコに、テトラメトキシシラン2
34grとメタノール74grを加えて混合した後、
0.05%塩酸22.2grを加え、内温度65℃、2
時間加水分解反応を行った。
【0016】次いでコンデンサーを抽出管に取り換え、
内温度が150℃になるまで昇温し、メタノールで抽出
させ更に150℃、3時間加熱し縮合を行った。このよ
うにして加水分解物を得た。重合度は3〜6でヒドロキ
シル基10以上であった。このようにして得られたテト
ラメトキシシラン・オリゴマー100重量部に対し、溶
媒としてエタノール300重量部を配合し、更にコロイ
ダルシリカ(平均粒径 40ナノメーター)を固形分で
15重量部添加し、超音波により30分攪拌し分散させ
た。得られた無機コート組成物は透明均一液であった。
効果触媒として硝酸を1cc添加、12時間放置した。
【0017】この無機コート用組成物の粘度は約10−
100cps(室温)であった。密閉系で貯蔵安定性を
チェックしたところ、1年経過で数万cpsに増粘し、
造膜が困難であった。一方、配合後1週間経た無機コー
ト用組成物をこの無機コート組成物液をガラス基材に1
分間含浸し、引き上げ速度60mm/分で引き上げ、室
温で5分間脱溶剤処理後電気炉で400℃、1時間加熱
硬化した。得られた塗膜厚さは4μmでクラック発生は
認められなかった。
【0018】実施例2 実施例1で得られたテトラメトキシシラン・オリゴマー
中のモノマー量は5%であった。引き続き150−17
0℃に加熱したジャケットにテトラメトキシシラン・オ
リゴマーで煮沸させて、気化したモノマーを不活性ガス
と共に系外に排出した。こうして得られたテトラメトキ
シシラン・オリゴマー中のモノマー量は0.2%であっ
た。このモノマー除去以外は実施例1と全く同様に無機
コート用組成物を得た。
【0019】この無機コート用組成物の粘度は約10−
100cps(室温)であった。密閉系で貯蔵安定性を
チェックしたところ、1年経過しても10−200cp
sで殆ど増粘が認められなかった。一方、配合後1週間
経た無機コート用組成物を実施例1と全く同様に造膜し
た。得られた塗膜厚さは4μmでクラック発生は認めら
れなかった。
【0020】比較例1 コロイダルシリカ添加を除いた以外は実施例と同様、配
合、造膜した。得られた塗膜厚さは2μmでクラック発
生が認められた。
【0021】
【発明の効果】本発明の無機コート用組成物により、膜
厚1μm以上でもクラック発生のない、耐熱性、耐透湿
性及び硬度に優れた無機塗膜を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランの加水分解物であっ
    て、重合度が2〜8であり、かつヒドロキシル基を2以
    上有するものに、前記ヒドロキシル基と縮合反応しうる
    官能基を2以上有するコロイダルシリカを配合して得ら
    れる無機コート用組成物。
  2. 【請求項2】 アルコキシシランの加水分解物100重
    量部に対しコロイダルシリカの添加量が1〜40重量部
    であることを特徴とする請求項1記載の無機コート用組
    成物。
  3. 【請求項3】 アルコキシシランのモノマー量が1%以
    下であることを特徴とする請求項1又は2記載の無機コ
    ート用組成物。
JP30536293A 1993-10-29 1993-12-06 無機コート用組成物 Pending JPH07173433A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30536293A JPH07173433A (ja) 1993-10-29 1993-12-06 無機コート用組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27233693 1993-10-29
JP5-272336 1993-10-29
JP30536293A JPH07173433A (ja) 1993-10-29 1993-12-06 無機コート用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07173433A true JPH07173433A (ja) 1995-07-11

Family

ID=26550153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30536293A Pending JPH07173433A (ja) 1993-10-29 1993-12-06 無機コート用組成物

Country Status (1)

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JP (1) JPH07173433A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007268343A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Dainippon Toryo Co Ltd 塗膜の形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007268343A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Dainippon Toryo Co Ltd 塗膜の形成方法

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