JPH07173262A - 塗料用硬化樹脂組成物 - Google Patents

塗料用硬化樹脂組成物

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JPH07173262A
JPH07173262A JP6278393A JP27839394A JPH07173262A JP H07173262 A JPH07173262 A JP H07173262A JP 6278393 A JP6278393 A JP 6278393A JP 27839394 A JP27839394 A JP 27839394A JP H07173262 A JPH07173262 A JP H07173262A
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啓 青木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイケル付加反応を利用した塗料用硬化性樹
脂組成物を提供する。 【構成】 分子内に複数のα,β−エチレン性不飽和カ
ルボニル基を有する(a)成分と、分子内に複数の活性
メチレン基、活性メチン基およびヒドロキシル基より選
ばれた少なくとも1種の活性水素含有基を有する(b)
成分を含んでいる。改良点は、触媒として第4級アンモ
ニウム塩、第4級ホスホニウム塩または第3級スルホニ
ウム塩をエポキシ化合物と組合せて使用することにあ
る。エポキシ化合物は独立した化合物として添加しても
よく、または(a)成分および/または(b)成分へ共
有結合によって含有させても良い。適度な触媒活性を有
し、黄変など塗膜を劣化しない溶解性にすぐれた触媒系
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景 α,β−不飽和カルボニル基のような分極した二重結合
へ活性メチレン基またはヒドロキシル基が付加するマイ
ケル付加反応は、反応副生成物を発生せず、新たに形成
された結合が化学的に安定な結合であるため塗料などの
硬化性樹脂組成物の架橋反応に応用されている。代表的
な先行技術は以下の特許文献を含む。 米国特許第4,408,018号 米国特許第5,017,649号 米国特許第5,084,536号 特開平1−121341号(EP0310011対応) 特開平1−204919号(EP0326723対応) EP0448154 特開平1−152117号 特開平1−167355号 特開平1−167356号 特開平1−229019号
【0002】一般にマイケル付加反応においては、活性
水素部位からカルボアニオンを生成させるために強塩基
が使用される。マイケル付加反応を樹脂の架橋に利用し
た先行技術の大部分も強塩基を触媒として使用してい
る。強塩基触媒としてはアルカリ金属の水酸化物および
アルコキサイド、第4級アンモニウムヒドロオキサイド
およびカーボネート、3級アミン、グアニジン、アミジ
ンおよび3級ホスフィンなどが使用されている。
【0003】強塩基性触媒は強い触媒活性のため一般に
二液性としなければならないほか、加水分解など樹脂を
劣化させ、また塗膜に塩基が残存すると劣化原因とな
る。例えばアミン系触媒は塗膜黄変の原因となる。アル
カリ金属系触媒は塗料用有機溶剤に難溶であり、組成物
中へ均一に分散することが困難なため塗膜外観不良の原
因になる。
【0004】特開平1−167356号には4級アンモ
ニウム有機カルボン酸塩を触媒として使用することを開
示している。しかしながら4級アンモニウム有機カルボ
ン酸塩は活性が低く、単独では架橋反応を実質上促進し
ない。ハライドおよび他の4級アンモニウム塩も同様に
単独では触媒活性を全くもしくは少ししか示さない。
【0005】特開平1−204919号はそれ自体触媒
活性を持つ3級アミンとエポキシドを併用するマイケル
反応成分の架橋を開示する。この場合はマイケル反応成
分の不存在下3級アミンとエポキシドを反応させた場合
と異なり、活性化メチレン成分が存在すれば、アミンと
エポキシドが反応した後弱酸性のメチレン成分と第4級
アンモニウム塩を形成し、メチレン成分を活性化してア
ルケン成分との反応を起こすものと説明されている。こ
れはエポキシドとの反応によって3級アミンが4級化さ
れる際に活性メチレンの水素を引抜きカルボアニオンを
形成することを意味している。そのため既に安定な塩を
形成している4級アンモニウム塩にはそのような能力が
ないことは明らかである。
【0006】本発明は、それ自体で触媒活性を全くもし
くは少ししか示さない第4級アンモニウム塩などのオニ
ウム塩が、エポキシ基の共存下マイケル型付加反応に基
づく樹脂の架橋反応に適度な触媒活性を示すとの新知見
を基礎としている。従って本発明による組成物は常温な
いし加熱時適度の硬化性を有し、一液型としても長いポ
ットライプを有する。また、4級アンモニウム塩はアミ
ン類に比べて塗膜を黄変しない。さらに4級アンモニウ
ム塩の炭化水素置換基を適宜に選択することによって塗
料用有機溶剤に対する溶解性を改善することができ、そ
のため組成物中に溶解することができる。
【0007】本発明の開示 本発明の熱硬化樹脂組成物は、(a)分子内に複数の
α,β−エチレン性不飽和カルボニル基を有する成分、
(b)分子内に複数の活性メチレン基、活性メチン基、
およびヒドロキシル基より選ばれた少なくとも1種の活
性水素含有基を有する成分、(c)4級アンモニウム
塩、4級ホスホニウム塩、および3級スルホニウム塩よ
り選ばれたオニウム塩、および(d)前記(a)成分ま
たは(b)成分へ共有結合した、または独立したエポキ
シ化合物を含んでいる。
【0008】好ましい実施態様 (a)成分 (a)成分は、カルボニル基に関しα,β炭素間に二重
結合があるアルケンカルボニル結合を分子内に複数個持
っている化合物またはポリマーである。そのような化合
物の典型例は多価アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テルであり、例えばエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロ
ールトリ(メタ)アクリレート、ペリタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレートおよびポリエステルアクリ
レート樹脂などである。
【0009】フマル酸およびマレイン酸などのα,β−
不飽和ジカルボン酸を含んでいる不飽和ポリエステルも
(a)成分として使用することができる。不飽和ポリエ
ステルはFRPなどの成形用樹脂として大量に使用され
ており、周知のように無水マレイン酸、フマル酸のよう
なα,β−不飽和ジカルボン酸と場合により無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、トリメリット酸のような他の多価カルボン酸より
なる酸成分と、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリ
スリトールなどの多価アルコールとの重縮合反応によっ
て合成される。
【0010】(a)成分として使用し得る他の樹脂の例
としてエポキシアクリレート樹脂がある。これは例えば
ビスフェノール型、ノボラック型などのエポキシ樹脂の
エポキシ環を(メタ)アクリル酸との反応により開環付
加することによって合成することができる。他の例とし
て、水酸基含有アクリル樹脂に例えばイソホロンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等のポリイソシアネート化合物またはそのウレタンプ
レポリマーと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トを付加反応して得られるウレタンアクリレート樹脂が
ある。
【0011】α,β−不飽和カルボニル基含有アクリル
樹脂は、エポキシ環の(メタ)アクリル酸による開環、
ヒドロキシル基の(メタ)アクリル酸によるアシル化な
どの反応を利用して合成することができる。例えば(メ
タ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有アクリル
系モノマーとそれ以外のアクリル系モノマーおよび/ま
たはアクリル系以外のエチレン性不飽和モノマーとの共
重合によって得られるエポキシ基含有アクリル樹脂に
(メタ)アクリル酸を反応させることによって合成する
ことができる。共重合に使用し得るアクリル系モノマー
としては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エ
チル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチ
ル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジ
ル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルエ
ステル、プラクセルFM−1(メタアクリル酸2−ヒド
ロキシエチルとポリカプロラクトンとの付加物、ダイセ
ル化学工業(株)製)、アクリルアミド、メチレンビス
アクリルアミド、アクリロニトリルなどがあり、非アク
リル系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどがある。
【0012】カルボキシ基含有アクリル樹脂にグリシジ
ル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有アクリル
系モノマーを反応させてもよい。カルボキシ基含有アク
リル樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸な
どのカルボキシル基含有モノマーを前述したアクリル系
モノマーおよび必要に応じ非アクリル系モノマーと共重
合することによって合成することができる。
【0013】アクリルポリオールには、アクリル酸また
はメタクリル酸またはその反応性誘導体(クロライドな
ど)によるアシル化、またはアクリル酸またはメタクリ
ル酸低級アルキルエステル、例えばメチルエステルとの
エステル交換反応によって、α,β−不飽和カルボニル
基を導入することができる。アクリルポリオールは、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
4−ヒドロキシブチル、プラクセルFM−1などの水酸
基含有アクリルモノマーを他のアクリル系モノマーおよ
び/または非アクリル系モノマーと共重合することによ
って合成することができる。
【0014】使用し得る他の(a)成分としては、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなポ
リエーテルアクリレート樹脂、および両末端に3−メタ
クロイルオキシプロピル基を有するポリジオルガノシロ
キサンのような(メタ)アクリロイル基含有シリコーン
オリゴマーがある。
【0015】(a)成分として、上記の樹脂を使用する
場合、分子量は400〜100000、好ましくは60
0〜10000、二重結合当量が100〜10000、
好ましくは100〜1000であることが好ましい。な
お、本明細書において当量とは、官能基1個あたりの分
子量を意味する。
【0016】(b)成分 (b)成分としては、まず活性メチレン基もしくは活性
メチン基を分子内に複数有するものが挙げられる。活性
メチレン基を有する化合物としては、アセト酢酸、マロ
ン酸、シアノ酢酸およびそれらの誘導体が知られてい
る。本発明の(b)成分に用いられる活性メチレン基を
複数有するものは、上記の活性メチレン基含有カルボン
酸化合物に由来する構造を有している。例えば、多価ア
ルコールまたはポリオールを、活性メチレン基含有カル
ボン酸化合物によりエステル化したものが挙げられる。
多価アルコールとしては、(a)成分に使用するポリエ
ステルに関し述べたものが利用できる。ポリオールとし
ては、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール、ポリウ
レタンポリオールおよびシリコーンポリオールなどが挙
げられる。活性メチレン基含有カルボン酸化合物として
はアセト酢酸エステル、マロン酸エステル、シアノ酢酸
エステルが挙げられる。なお、多価アルコールとマロン
酸エステルの重縮合により、分子内に複数の活性メチレ
ン基を有するポリエステル樹脂を得ることができる。
【0017】また、エチレンジアミン、1,3−ジアミ
ノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ヘキサ
ンジアミン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジ
アミノシクロヘキサン、フェニレンジアミン、ピペラジ
ン、2,6−ジアミノトルエン、ジエチルトルエンジア
ミン、N,N−ビス(2−アミノプロピル)エチレンジ
アミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,
3−プロパンジアミンなどのポリアミン化合物にジケテ
ンを反応させることにより、分子内に複数の活性メチレ
ン基を有する化合物を得ることができる。
【0018】この他に、分子内に活性メチレン基を有す
るアクリルモノマーを、先に(a)成分のアクリル樹脂
に関して述べたアクリルモノマーおよび/または非アク
リル系モノマーと共重合することによって活性メチレン
基を分子内に複数有するアクリル樹脂を合成することも
できる。分子内に活性メチレン基を有するアクリルモノ
マーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸の2−ア
セトアセトキシエチルまたは2−シアノアセトキシエチ
ルエステル、N−(2−シアノアセトキシエチル)アク
リルアミド、N−(2−プロピオニルアセトキシブチ
ル)アクリルアミド、N−4−(アセトアセトキシメチ
ル)ベンジルアクリルアミド、N−(2−アセトアセト
アミドエチル)アクリルアミド、N−(2−アセトアセ
トアミドエチル)メタクリルアミドなどが例示できる。
【0019】一方、活性メチン基を分子内に複数有する
ものは、例えば、EP0310011に記載されている
ように、メタントリカルボン酸トリアルキルエステル
と、多価アルコールもしくはポリオールとのエステル交
換反応や、イソシアネート化合物と活性メチレン基含有
化合物との付加反応によって得ることができる。イソシ
アネートと活性メチレン基の反応では、一方が多官能性
で、もう一方が単官能性である。例えば、ポリオール末
端をジイソシアネートで変性したようなポリイソシアネ
ートの場合には、活性メチレン基含有化合物として、マ
ロン酸エステルのような化合物の組み合わせとなる。逆
に、上記に示した活性メチレン基を分子内に複数有する
ものは、単官能のイソシアネート化合物と反応させるこ
とにより目的物を得ることができる。
【0020】また、(b)成分として、ヒドロキシル基
を分子内に複数有するものも利用することができる。こ
のようなものとして、多価アルコール、アクリルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、エポキシポリオール、ポリウレタンポリオールおよ
びシリコーンポリオールなどが挙げられる。これらのう
ち、多価アルコールおよびアクリルポリオールについて
はすでに上で述べたものが使用できる。ポリエステルポ
リオールとしては、末端にヒドロキシル基を有するポリ
エステルやポリカプロラクトンポリオールが挙げられ
る。ポリエーテルポリオールは、多価アルコールを開始
剤として塩基性触媒の存在下エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドのようなアルキレンオキサイドを付加
重合することにより製造される。エポキシポリオール
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のようなエポキシ
樹脂にジエタノールアミンのようなアミノアルコールを
反応させることにより製造される。ポリウレタンポリオ
ールは、多価アルコールとジイソシアネートとをNCO
/OH比1未満で反応させて製造される。この他にシリ
コンポリオールも使用することができる。
【0021】なお、(b)成分として、活性メチレン、
活性メチンおよびヒドロキシル基を2種以上共存させて
使用することもできる。その場合には、単独成分を混合
してもよいし、2種以上の官能基を有するポリマーを用
いることもできる。そのようなポリマーは、それぞれの
官能基を有するアクリルモノマーの共重合体やマロン酸
エステルを原料としたポリエステルポリオールなどがあ
る。
【0022】なお、(b)成分として、上記の樹脂を使
用する場合、分子量は1000〜100000、好まし
くは1000〜10000、活性水素当量が40〜10
000、好ましくは80〜5000であることが好まし
い。
【0023】(c)成分 (c)成分として種々のカチオン部分を有する4級アン
モニウム塩が使用し得るが、テトラアルキルアンモニウ
ム塩、トリアルキルアラルキルアンモニウム塩が入手し
易い。ピリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン
などの含窒素複素環化合物の4級アンモニウム塩を用い
てもよい。具体的にはテトラブチルアンモニウム、テト
ラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、ト
リメチルベンジルアンモニウム、テトラプロピルアンモ
ニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラオクチル
アンモニウム、テトラデシルアンモニウム、テトラヘキ
サデシルアンモニウム、トリエチルヘキシルアンモニウ
ム、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム(コ
リン)、メチルトリオクチルアンモニウム、セチルトリ
メチルアンモニウム、2−クロルエチルトリメチルアン
モニウム、メチルピリジニウムなどがある。
【0024】アンモニウム塩のカウンターアニオンは前
記カチオン部分と安定な塩を形成するものから選ばれ、
ハライド、カルボキシレート、スルホネート、サルフェ
ート、ホスフェートなどである。具体的にはアセテー
ト、ラウレート、グリコレート、ベンゾエート、サリチ
レート、マレエート、フタレート、フロライド、クロラ
イド、ブロマイド、アイオダイド、メタンスルホネー
ト、p−トルエンスルホネート、ドデシルベンゼンスル
ホネート、トリフレート、ナイトレート、サルフェー
ト、メトサルフェート、ホスフェート、ジ−t−ブチル
ホスフェートなどがある。
【0025】テトラブチルホスホニウムブロマイドのよ
うな4級ホスホニウム塩、およびトリメチルスルホニウ
ムアイオダイドのような3級スルホニウム塩も第4級ア
ンモニウム塩と同様に、使用することができる。
【0026】これらオニウム塩のうち、アニオンがサリ
チル酸のようなフェノール性水酸基を有する芳香族カル
ボン酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸の
ような多塩基性カルボン酸、硝酸、リン酸、亜硫酸、酸
性リン酸エステル、またはスルホン酸のアニオンである
オニウム塩は、単独ではマイケル付加反応に対して触媒
活性を有しないが、エポキシ基の共存下通常用いられる
焼付条件下加熱することにより満足な触媒活性を発揮す
る。一方、貯蔵安定性にもすぐれている。
【0027】(d)成分 独立した化合物として添加する場合、好ましい(d)成
分はグリシジルエーテル類(例えばフェニルグリシジル
エーテル、ビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロル
ヒドリンと多価アルコールとの反応生成物)、グリシジ
ルエステル類(例えば安息香酸グリシジル、(メタ)ア
クリル酸グリシジルおよびポリマー)、脂環式エポキシ
化合物類(例えば4−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)メトキシカルボニル−1,2−エポキシシクロヘキ
サン、3,4−エポキシシクロヘキサンメタノールの
(メタ)アクリレートおよびそのポリマー)、およびα
−オレフィンエポキサイド類(例えばエポキシヘキサデ
カン)である。
【0028】(d)成分として上記樹脂を使用する場
合、分子量は400〜100000、特に400〜10
000、エポキシ当量が200〜100000、特に2
00〜5000であることが好ましい。
【0029】(d)成分を共有結合によって(a)成分
または(b)成分へ担持させる方法としては、(a)成
分のエポキシ樹脂またはエポキシ基含有アクリル系樹脂
に化学量論値より少ない(メタ)アクリル酸を反応させ
てエポキシ基の一部を残す方法、(b)成分のアクリル
系樹脂の合成に際し、共重合モノマーとしてグリシジル
(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)
アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキサンメタノ
ールの(メタ)アクリレートを使用する方法がある。
【0030】硬化性樹脂組成物 本発明の硬化性樹脂成分は、二重結合およびそれへ付加
すべき活性水素原子に関し、(a)成分および(b)成
分を2:1〜1:2、好ましくは1.5:1〜1:1.
5の当量比で含むべきである。(c)成分は(a)成分
および(b)成分合計に対し0.1〜10.0当量%、
好ましくは0.2〜5.0当量%添加される。(d)成
分は(a)成分および(b)成分合計に対し0.5〜1
00当量%、好ましくは5.0〜40当量%使用され
る。
【0031】本発明の組成物を塗料に調製する場合、慣
用の塗料用溶剤、体質顔料、着色顔料、たれ防止剤、紫
外線吸収剤などの慣用の塗料用添加剤を含むことができ
る。塗料は塗装後塗膜を常温で放置するか、または塗膜
を100〜200℃、特に120〜150℃に加熱すれ
ば架橋反応によって硬化し、硬い塗膜を形成する。
【0032】本発明の硬化性樹脂組成物はベース塗料の
上に塗装されるクリヤー塗料組成物として好適に用いら
れる。この場合は、ベース塗料としては着色顔料含有水
性塗料や着色顔料含有有機溶剤型塗料が好適に用いられ
る。塗装に際しては、ベース塗料を硬化させることなく
ベース塗装表面に本発明の硬化性樹脂組成物を含有する
クリヤー塗料を塗装(ウエットオンウエット)した後に
両方の塗膜を硬化させる2コート1ベーク硬化方法が好
適に用いられる。
【0033】しかしながら、水性塗料を用いる場合は、
良好な仕上がりの塗膜を得る為にクリヤー塗料を塗装す
る前に予めベースコートを60〜100℃で2〜10分
間加熱しておくことが好ましい。ベース塗料としては米
国特許第5,151,125号及び同第5,183,5
04号等に具体的に説明されているものが用いうる。特
に、米国特許第5,183,504号実施例1記載の水
性塗料組成物は仕上がり、外観及び性能の点で最も好適
である。
【0034】この用途、特に自動車ボディに施される複
合塗膜においては、トップコートは耐すり傷性および近
年問題になっている酸性雨によって劣化しないことが重
要である。本発明の組成物はこれらの性能において従来
のメラミン樹脂を硬化剤とするアクリル系クリヤー塗料
に比べて明らかにすぐれている。
【0035】以下に合成例、実施例および比較例により
本発明を例証する。これらにおいて「部」および「%」
は重量基準による。
【0036】合成例1 表1に示すモノマー及び開始剤を混合し、4つ口フラス
コ内にキシレン360部を仕込んだ中に110℃で3時
間かけて滴下した。その後110℃で0.5時間熟成し
た。さらにカヤエステルO(t−ブチルペルオキシオク
テート)2部、キシレン40部を混合し、110℃で
0.5時間かけて滴下した後1.5時間熟成した。得ら
れたアクリル樹脂溶液は不揮発分49.4%、GPCに
よる数平均分子量約4300、活性メチレン当量200
およびエポキシ当量1002であった。
【0037】合成例2〜10 表1に示すモノマー及び開始剤を用いた以外は合成例1
と同様の方法でアクリル樹脂を合成した。得られたアク
リル樹脂溶液の不揮発分およびGPCによる数平均分子
量、活性水素当量およびエポキシ当量を表1に示した。
【0038】合成例11 合成例10で得られた樹脂溶液394部(樹脂固形分2
00部)にメタクリル酸24部、ハイドロキノン0.1
部およびテトラブチルアンモニウムブロマイド1.0部
を加え、120℃で酸価が1以下になるまで反応させ
た。得られた樹脂溶液は二重結合当量790、エポキシ
当量3300および不揮発分52.8%であった。
【0039】合成例12 合成例10で得られた樹脂溶液394部(樹脂固形分2
00部)にメタクリル酸30部、ハイドロキノン0.1
部およびテトラブチルアンモニウムブロマイド1.0部
を加え、120℃で酸価が1以下になるまで反応させ
た。得られた樹脂溶液は二重結合当量630、不揮発分
53.0%であった。
【0040】合成例13 反応容器に、 1,6−ヘキサンジオール 236部 フタル酸ジメチル 78部 マレイン酸ジメチル 230部 ジブチルスズオキシド 1部 を仕込んで120℃に昇温し、エステル交換により留出
するメタノールを留去しながら徐々に200℃まで昇温
した。メタノールの留出がなくなるまで200℃で加熱
を続けた後冷却し、キシレン250部を加えた。得られ
た樹脂溶液は不揮発分61.4%、GPCによる数平均
分子量約1700、二重結合当量264であった。
【0041】合成例14 反応容器に、 1,6−ヘキサンジオール 236部 マロン酸ジメチル 264部 ジブチルスズオキシド 1部 を仕込んで120℃に昇温し、エステル交換により留出
するメタノールを留去しながら徐々に200℃まで昇温
した。メタノールの留出がなくなるまで200℃で加熱
を続けた後冷却し、キシレン250部を加えた。得られ
た樹脂溶液は、不揮発分58.8%、GPCによる数平
均分子量約1800、活性水素当量91であった。
【0042】合成例15 反応容器に、 1,6−ヘキサンジオール 118部 イソホロンジイソシアネート 148部 メチルイソブチルケトン 266部 を仕込み、80℃でNCO価が1以下になるまで反応さ
せた。得られた樹脂溶液は不揮発分49.7%、GPC
による数平均分子量約800、ヒドロキシル基当量40
0であった。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1 合成例1で合成した樹脂溶液405部(樹脂固形分20
0部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下
PETAと略す)100部、テトラブチルアンモニウム
ナイトレート(TBANO)2部を混合し、均一に溶解
した。この溶液をブリキ板上に#40のバーコーターを
用いて塗布し、乾燥器中において140℃で20分硬化
させた。ゲル分率は、得られた塗膜をアセトン/メタノ
ール=1/1の混合溶剤に常温で48時間浸漬した際の
浸漬前後の重量変化から算出した。結果を表2に示す。
混合物は40℃,10日間の貯蔵期間中安定であった。
【0045】実施例2 TBANOの代わりにテトラブチルアンモニウムメタン
スルホネート(TBAMS)1部を用いた以外は実施例
1と同様に混合、塗布し、140℃で20分間硬化させ
た。結果を表2に示す。混合物は40℃,10日間の貯
蔵期間中安定であった。
【0046】実施例3 TBANOの代わりにテトラブチルアンモニウムリン酸
ジ−t−ブチル塩(TBAP)2部を用いた以外は実施
例1と同様に混合、塗布し、140℃で20分間硬化さ
せた。結果を表2に示す。混合物は40℃,10日間の
貯蔵期間中安定であった。
【0047】実施例4 合成例1で合成した樹脂溶液405部(樹脂固形分20
0部)、トリメチロールプロパントリアクリレート(T
MPTA)50部およびテトラブチルホスホニウムブロ
マイド(TBPBr)3部を混合、塗布し、20℃にお
いて6時間硬化させた。結果を表2に示す。混合物は4
0℃,2日後ゲル化した。
【0048】実施例5 オニウム塩としてTBPBrの代わりにトリメチルベン
ジルアンモニウムアセテート(TMBAAc)2部を用
いた以外は実施例4と同様に混合、塗布し、20℃にお
いて6時間硬化させた。結果を表2に示す。混合物は4
0℃,1日後ゲル化した。
【0049】比較例1〜3 合成例4で合成した樹脂溶液405部(樹脂固形分20
0部)を用いた以外は実施例1〜3と同様に混合、塗布
し、140℃で20分間硬化させた。結果を表3に示
す。
【0050】比較例4、5 合成例4で合成した樹脂溶液405部(樹脂固形分20
0部)を用いた以外は実施例4、5と同様に混合、塗布
し、20℃で6時間硬化させた。結果を表3に示す。
【0051】実施例6 合成例5で合成した樹脂溶液393部(樹脂固形分20
0部)、日本化薬(株)製KAYARAD DPCA−
120(ジペンタエリスリトール1モル/カプロラクト
ン12モル開環付加物のヘキサアクリレート)150
部、テトラブチルアンモニウムクロライド(TBAC
I)2部を混合、塗布し、160℃で20分間硬化させ
た。結果を表4に示す。
【0052】実施例7 合成例6で合成した樹脂溶液395部(樹脂固形分20
0部)、PETA50部、テトラブチルアンモニウムア
セテート(TBAAc)2部を混合、塗布し、140℃
で20分間硬化させた。結果を表4に示す。
【0053】比較例6 合成例7で合成した樹脂溶液396部(樹脂固形分20
0部)を用いた以外は実施例6と同様に混合、塗布し、
160℃で20分間硬化させた。結果を表4に示す。
【0054】比較例7 合成例7で合成した樹脂溶液396部(樹脂固形分20
0部)を用いた以外は実施例7と同様に混合、塗布し、
140℃で20分間硬化させた。結果を表4に示す。
【0055】実施例8 合成例7で合成した樹脂溶液396部(樹脂固形分20
0部)、共栄社油脂化学工業(株)製UA−306H
(ヘキサメチレンジイソシアネート1モルとペンタエリ
スリトールトリアクリレート2モルとの付加物)95
部、油化シェルエポキシ(株)製エピコート825(ビ
スフェノールAジグリシジルエーテル)15部、テトラ
ブチルアンモニウムサリチレート(TBASA)2部を
混合し、塗布し、140℃で20分間硬化させた。結果
を表4に示す。
【0056】実施例9 合成例8で合成した樹脂溶液393部(樹脂固形分20
0部)、KAYARAD DPCA−120 200
部、テトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB
r)3部を混合、塗布し、140℃で20分硬化させ
た。結果を表5に示す。
【0057】実施例10 合成例9で合成した樹脂溶液394部(樹脂固形分20
0部)、KAYARAD DPCA−120 200
部、昭和電工製ショーダイン508(フタル酸ジグリシ
ジルエステル)30部、TBABr3部を混合、塗布
し、140℃で20分硬化させた。結果を表5に示す。
【0058】比較例8 合成例9で合成した樹脂溶液394部(樹脂溶液200
部)を用いた以外は実施例10と同様に混合、塗布し、
140℃で20分硬化させた。結果を表5に示す。
【0059】実施例11 合成例1で合成した樹脂溶液405部(樹脂固形分20
0部)、PETA75部、トリメチルスルホニウムアイ
オダイド(TMSI)4部を混合、塗布し、160℃で
20分間硬化させた。結果を表5に示す。
【0060】実施例12 TMSIの代わりにセチルピリジニウムブロマイド(C
PBr)4部を用いた以外は実施例11と同様に混合、
塗布し、160℃で20分間硬化させた。結果を表5に
示す。
【0061】実施例13 合成例2で合成した樹脂溶液400部(樹脂固形分20
0部)、ポリエチレングリコール(重合度9)のジアク
リレート(新中村化学(株)製NKエステルA−40
0)200部及びトリメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド(TMBAC1)2部を混合、塗布し、140℃
で20分硬化させた。結果を表6に示す。
【0062】実施例14 合成例3で合成した樹脂溶液411部(樹脂固形分20
0部)、共栄社油脂化学工業(株)製エポキシエステル
3002A(ビスフェノールA1モル/プロピレンオキ
シド2モル付加物のジグリシジルエーテルのエポキシ環
をアクリル酸で開環したもの)200部、およびテトラ
ブチルアンモニウムアイオダイド(TBAI)3部を混
合し、塗布し、140℃で2時間硬化させた。結果を表
6に示す。
【0063】実施例15 合成例11で合成した樹脂溶液379部(樹脂固形分2
00部)、ジトリメチロールプロパンテトラアセトアセ
テート(DTMPTA)25部、TBABr2部を混
合、塗布し、140℃で20分間硬化させた。結果を表
6に示す。
【0064】実施例16 合成例12で合成した樹脂溶液377部(樹脂固形分2
00部)、DTMPTA30部、エピコート825 1
5部、TBABr2部を混合、塗布し、乾燥器中におい
て140℃で20分間硬化させた。結果を表6に示す。
【0065】比較例9 合成例12で合成した樹脂溶液377部(樹脂固形分2
00部)、DTMPTA30部、TBABr2部を混
合、塗布し、140℃で20分間硬化させた。結果を表
6に示す。
【0066】実施例17 合成例11で合成した樹脂溶液379部(樹脂固形分2
00部)、ポリエチレングリコール(平均分子量20
0)25部、TBASA2部を混合、塗布し、140℃
で20分間硬化させた。結果を表7に示す。
【0067】実施例18 ポリエチレングリコールの代わりにダイセル化学工業
(株)製プラクセル#308(3官能ポリカプロラクト
ンポリオール、数平均分子量850)105部を用いた
以外は実施例17と同様に混合、塗布し、140℃で2
0分間硬化させた。結果を表7に示す。
【0068】実施例19 ポリエチレングリコールの代わりに下記平均組成式の信
越化学(株)製KR−2001 120部を用いた以外
は実施例17と同様に混合、塗布し、140℃で20分
間硬化させた。結果を表7に示す。
【0069】
【化1】
【0070】実施例20 合成例11で合成した樹脂溶液379部(樹脂固形分2
00部)、合成例15で合成した樹脂溶液101部(樹
脂固形分50部)、グリセリン4部、TBASA2部を
混合、塗布し、140℃で20分間硬化させた。結果を
表7に示す。
【0071】実施例21 合成例13で合成した樹脂溶液326部(樹脂固形分2
00部)、DTMPTA70部、ダイセル化学工業
(株)製セロキサイド2021(4−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)メトキシカルボニル−1,2−エポ
キシシクロヘキサン)20部、TBAC1 5部を混
合、塗布し、140℃で20分間硬化させた。結果を表
7に示す。
【0072】実施例22 合成例14で合成した樹脂溶液340部(樹脂固形分2
00部)、PETA150部、エポキシヘキサデカン3
0部、TBAC1 5部を混合、塗布し、140℃で2
0分間硬化させた。結果を表8に示す。
【0073】実施例23 合成例11で合成した樹脂溶液379部、ヘキスト社製
MACRYNAL LH437(多官能メタントリカル
ボン酸エステル)127部、テトラブチルアンモニウム
フタレート(TBAPA)3部を混合、塗布し、140
℃で20分間硬化させた。結果を表8に示す。
【0074】実施例24 合成例1で合成した樹脂溶液405部(樹脂固形分20
0部)、PETA80部、両末端3−メタクリロイルオ
キシプロピル基を有するポリシロキサン(信越化学
(株)製X−22−164B)40部、TBAPA3部
を混合、塗布し、140℃で20分間硬化させた。結果
を表8に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
【表7】
【0081】
【表8】
【0082】合成例16 合成例1において、モノマーおよび開始剤中のカヤエス
テルOの量を36部に変更し、重合温度を130℃とし
たほかは合成例1と同様にして不揮発分50.1%,G
PCによる数平均分子量約2500のアクリル樹脂ワニ
スを得た。
【0083】実施例25 リン酸亜鉛処理した厚さ0.8mmのダル鋼板に、カチ
オン電着塗料(日本ペイント(株)製パワートップPU
−50)を乾燥膜厚約25μmに電着塗装し、その上に
中塗塗料(日本ペイント(株)製オルガP−2シーラ
ー)を乾燥膜厚約40μmにエヤースプレー塗装し、1
40℃で30分間焼付けた。次に、以下配合のハイソリ
ッドベース塗料を乾燥膜厚約16μmになるようにエヤ
ースプレー塗装し、約7分間セッティングした。
【0084】ベース塗料の配合 アルペースト7160N(東洋アルミニウム(株)製 10部 アルミフレークペースト、アルミフレーク含有65%) アクリル樹脂ワニス* 50部 サイメル202(三井シアナミド(株)製メラミン樹脂, 10部 不揮発分80%) サイメル327(同上,不揮発分90%) 10部 イソプロピルアルコール 7部 *不揮発分80%,ヒドロキシル価100,酸価30,
数平均分子量1800
【0085】次に、以下の配合のクリヤー塗料をフォー
ドカップNo.4で30秒に粘度調整し、乾燥膜厚が約
40μmになるように静電塗装し、約7分間セッティン
グした後、140℃で25分間焼付けた。
【0086】クリヤー塗料の配合 合成例16のアクリル樹脂ワニス 405部 PETA 80部 TBANO 2部 チヌビン9001) 6部 サノールLS−2922) 3部 1)チバガイギー製UV吸収剤 2)三共有機合成製ヒンダードアミン
【0087】硬化後トップコート塗膜の性質について試
験し、表9に示す結果を得た。
【0088】試験方法 1)塗料不揮発vo1(SVS) 塗料粘度をフォードカップNo.4で30秒/20℃に
統一した後、塗料0.5gを精秤し、トルエン3mlで
希釈した後、110℃で1時間焼き付け、塗料不揮発分
(wt)を測定した後、vo1換算した。 2)鉛筆硬度 JIS K5400 8、4、2に準拠して行った。 3)耐擦傷性 クレンザーの50%水分散液(花王製ニューホーミング
クレンザー)1gを塗布した2×2cmのネル製布を学
振型染色摩擦堅牢度試験機(大栄科学精機社製)に接着
した。500gを負荷をかけ、摺動ヘッドを20往復さ
せた後、テスト部の20°グロスを測定し、グロスリテ
ンションを算出した。評価は以下の基準で行った。 ◎:85%以上 ○:70%以上85%未満 △:40%以上70%未満 ×:40%未満 4)耐酸性
【0089】得られた硬化塗膜を0.1N硫酸水溶液
0.5mlに75℃において30分間接触させた後、塗
膜表面を以下の基準で目視評価した。 ◎:異常がない ○:わずかに痕跡がある △:痕跡が大きい ×:塗膜異常が認められる
【0090】比較例10 トップコートとして下記配合のクリヤー塗料を用いたほ
かは、実施例25と同様にベースコートの上にウエット
オンウエットでトップコートを乾燥膜厚約40μmにな
るように塗装し、2コート1ベークで複合塗膜を形成し
た。硬化塗膜の評価を実施例25と同様に行い、表9に
示す結果を得た。
【0091】 比較例のトップコート配合 ダイヤナールHR−554(三菱レーヨン(株)製 58.3 熱硬化型アクリル樹脂ワニス,固形分60%) ACR−461(日本ペイント(株)製 63.6 熱硬化型アクリル樹脂ワニス,固形分55%) ユーバン20N−60* 50.0 チヌビン900 2.0 サノールLS−292 1.0 n−ブタノール 1.3 ソルベッソ100 5.0 *三井東圧化学(株)製メラミン樹脂,不揮発分60%
【0092】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 宏人 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)分子内に複数のα,β−エチレン性
    不飽和カルボニル基を有する成分、 (b)分子内に複数の活性メチレン基、活性メチン基お
    よびヒドロキシル基より選ばれた少なくとも1種の活性
    水素含有基を有する成分、 (c)4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩および
    3級スルホニウム塩より選ばれたオニウム塩、および (d)前記(a)成分または(b)成分へ共有結合し
    た、または独立したエポキシ化合物を含んでいることを
    特徴とする塗料用硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記(a)成分が、多価アルコールの(メ
    タ)アクリレートエステル、不飽和ポリエステル樹脂、
    ポリエステルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート
    樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、α,β−不飽和カル
    ボニル基含有アクリル樹脂、ポリエーテルアクリレート
    樹脂または(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリ
    ゴマーである請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】前記(b)成分が、多価アルコールまたは
    ポリオールと活性メチレン基もしくは活性メチン性含有
    カルボン酸化合物とのエステル化反応生成物、ポリアミ
    ン化合物とジケテンの反応生成物、活性メチレン基含有
    アクリルモノマーの重合体、イソシアネート化合物と活
    性メチレン基含有化合物との付加反応生成物である請求
    項1の組成物。
  4. 【請求項4】前記(b)成分が、多価アルコール、アク
    リルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテ
    ルポリオール、エポキシポリオール、ポリウレタンポリ
    オールまたはシリコーンポリオールである請求項1の組
    成物。
  5. 【請求項5】前記(c)成分のカチオンが、テトラアル
    キルアンモニウム、トリアルキルアラルキルアンモニウ
    ム、アルキルピリジニウム、テトラアルキルホスホニウ
    ムまたはトリアルキルスルホニウムカチオンである請求
    項1の組成物。
  6. 【請求項6】前記(c)成分のアニオンが、ハライドア
    ニオン、または一塩基性カルボン酸、多塩基性カルボン
    酸、硝酸、スルホン酸、硫酸、酸性硫酸エステル、亜硫
    酸、リン酸もしくは酸性リン酸エステルから誘導される
    アニオンである請求項1の組成物。
  7. 【請求項7】前記(c)成分のアニオンが、サリチル
    酸、多塩基性カルボン酸、硝酸、リン酸、酸性リン酸エ
    ステル、スルホン酸または亜硫酸から誘導されるアニオ
    ンであり、かつ組成物は一液熱硬化性である請求項1の
    組成物。
  8. 【請求項8】前記(d)成分のエポキシ化合物のエポキ
    シ基が、グリシジル基、脂環式エポキシ基、α−オレフ
    ィンエポキサイドである請求項1の組成物。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかの組成物を硬
    化させてなる硬化膜。
  10. 【請求項10】被塗物上に顔料を含むベースコート組成
    物を塗装し、その上に透明なトップコート組成物をウエ
    ットオンウエットで塗装し、両者を同時に硬化させるこ
    とよりなる複層塗膜形成方法において、透明なトップコ
    ート組成物として請求項1ないし8のいずれかの組成物
    を使用することを特徴とする複層塗膜形成方法。
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