JPH07173213A - エチレン−プロピレン共重合体ゴム製造用触媒 - Google Patents

エチレン−プロピレン共重合体ゴム製造用触媒

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JPH07173213A
JPH07173213A JP5344054A JP34405493A JPH07173213A JP H07173213 A JPH07173213 A JP H07173213A JP 5344054 A JP5344054 A JP 5344054A JP 34405493 A JP34405493 A JP 34405493A JP H07173213 A JPH07173213 A JP H07173213A
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エチレン−プロピレンの共重合に供した際、
ランダム重合性が高く、エチレンおよびプロピレンモノ
マーの連鎖部分が少ない良質のゴム状重合体が高収率で
得られる触媒を提供する。 【構成】 (a)ジアルコキシマグネシウムを (b)アルキ
ルベンゼンの存在下、(c) C=O結合を有する電子供与
性化合物および (d)ジメチルポリシロキサンと接触さ
せ、次いで (e)ハロゲン化チタンと反応させて生成する
固体物質に、溶媒洗浄を施した後、 (f)炭素数5以上の
オレフィンと接触させることにより調製される固体触媒
成分(A)、芳香族カルボン酸エステル化合物(B)お
よび有機アルミニウム化合物(C)からなるエチレン−
プロピレン共重合体ゴム製造用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁性、耐水性、耐衝
撃性が要求されるゴム製品分野、例えばホース、パッキ
ン類などの工業製品、電線ケーブル、履物などに幅広く
用いられると共に、ポリプロピレンから構成される樹脂
の改質用としても利用され、例えば自動車用バンパーや
フィルムなどに応用されるエチレンとプロピレンとがラ
ンダム状に重合した共重合体ゴムを高い収率で得ること
のできるエチレン−プロピレン共重合体ゴム製造用の高
性能触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ムの製造用触媒としては、重合時の溶媒に可溶なバナジ
ウム化合物と有機アルミニウムとの組み合わせによる触
媒が主に用いられているが、バナジウム系触媒の重合活
性は高温において低いため、重合は比較的低温で行われ
ている。
【0003】一方、チタンハロゲン化物などの遷移金属
化合物を活性成分とするチーグラー触媒においては、塩
化マグネシウムなどの担体を用いて担持型触媒とするこ
とにより、エチレンないしはプロピレンの単独重合に供
した際の触媒活性を、飛躍的に向上させることができる
という提案が数多くなされている。しかしながら、こう
したチタン系の触媒をそのままエチレンとプロピレンの
共重合に用いた場合には、エチレンとプロピレンのラン
ダム共重合体を高収率で得ることは非常に難しいとされ
ている。
【0004】オレフィン類の単独重合に用いられる触媒
として、本出願人は例えば特開昭62−158704号
公報、特開平2−238004号公報、特開平3−21
0306号公報、特開平4−8709号公報等におい
て、ジアルコキシマグネシウム、チタンハロゲン化物、
特定の電子供与体などを出発原料とした触媒成分を提供
しており、極めて高い触媒活性を実現させている。しか
し、該触媒成分と、有機アルミニウム化合物とからなる
触媒をエチレン−プロピレンの共重合に供した場合、所
期の目的である単独重合における極めて高い触媒活性を
そのまま維持することはできるが、ランダム重合性の高
いゴム状の共重合体を高収率で得ることはできない。
【0005】同様に、本願出願人の先願に係る特開平3
−106910号公報および特開平3−115312号
公報においては、ジアルコキシマグネシウム、ハロゲン
化チタン、芳香族カルボン酸モノエステルおよびジメチ
ルポリシロキサンを出発原料とした特定の固体触媒成分
と有機アルミニウム化合物およびエステル化合物とで形
成するエチレン−プロピレン共重合体ゴム製造用触媒が
提案されており、生成ポリマー中の結晶性ポリプロピレ
ンの割合に限っては非常に少ないことが報告されている
が、エチレンやプロピレンの長連鎖部分の割合が多いと
いう未解決な部分を残していた。
【0006】さらに、本発明者らは特開平3−2054
06号公報において、ジエトキシマグネシウム、テトラ
ブトキシチタン、C=O結合を有する電子供与性化合物
などを出発物質とした固体触媒成分を提案した。これに
よれば、ランダム重合性が高く、結晶性ポリマーを有さ
ない均一性の高いエチレン−プロピレン共重合体が得ら
れるが、触媒活性においてはなお改善の余地が残されて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】バナジウム系触媒をエ
チレン−プロピレン共重合に供した場合、単位バナジウ
ム当たりの重合体収量(以下、「触媒活性」という)は
低く、得られる共重合体ゴム中に含まれる残留触媒の割
合が大きいために、触媒残差を除去し脱色するための工
程(脱灰工程)が不可避である。この脱灰工程は多量の
アルコールまたはキレート剤を使用するために、それら
の回収装置または再生装置が不可欠であり、資源、エネ
ルギーその他付随する問題が多く、当業者にとっては早
急な解決が切望される重要な課題となっている。また、
低温で重合反応を行うために、重合時の発熱の除去が難
しく、プロセス設計上および操作面で問題となる点が多
い。さらに、バナジウムは毒性を有するため、生成する
共重合体ゴムの安全性を考慮すると、触媒組成としては
好ましくないものであった。
【0008】一方、チタン系触媒を使用して得られた共
重合体のランダム性は一般に悪く、エチレンやプロピレ
ンの長連鎖部分の割合が多いという未解決な部分を多く
残していた。前記エチレン−プロピレン共重合用チタン
系触媒として提案されているものの中では、担体物質と
して塩化マグネシウムを用いる系が主流であるが、ラン
ダム重合性が悪いことに加え、触媒活性も充分というに
は程遠く、かつ担体物質としてその主流を占める塩化マ
グネシウムに含有される塩素は、チタンハロゲン化物中
の塩素と同様に生成重合体に悪影響を及ばすという欠点
を有しており、そのために事実上塩素の影響を無視し得
るほどの高活性が要求されたり、あるいはまた塩化マグ
ネシウムそのものの濃度を低く抑えなければならないと
いう課題を残していた。
【0009】本発明の目的は、毒性を有するバナジウム
化合物を含有せず、残留塩素の影響が少なく、共重合に
際し高度の触媒活性を維持しながら優れたランダム重合
性と、エチレンおよびプロピレンモノマーの連鎖部分が
少ない良質のゴム重合体を与えることができるエチレン
−プロピレン共重合体ゴム製造用触媒を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるエチレン−プロピレンとも重合体ゴム
製造用触媒は、下記の(A)、(B)および(C)から
なることを構成上の特徴とする。 (A) (a)ジアルコキシマグネシウムを、 (b)アルキル
ベンゼンの存在下で (c)C=O結合を有する電子供与性
化合物および (d)ジメチルポリシロキサンと接触させ、
次いで (e)一般式TiX4 (Xはハロゲン元素)で表さ
れるハロゲン化チタンと反応させて得られる固体物質を
炭化水素溶媒で洗浄後、 (f)炭素数が5以上のオレフィ
ンと接触させることにより得られる固体触媒成分、 (B)芳香族カルボン酸エステル化合物、 (C)有機アルミニウム化合物
【0011】本発明において(A)の固体触媒成分を構
成する (a)ジアルコキシマグネシウム(以下、単に「
(a)物質」ということがある)としては、ジエトキシマ
グネシウム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマ
グネシウム、ジフェノキシマグネシウムなどが挙げられ
るが、中でも好ましい物質はジエトキシマグネシウムで
ある。
【0012】(b)アルキルベンゼン(以下、単に「 (b)
物質」ということがある)としては、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、トリメチルベ
ンゼンなどが挙げられるが、これらを任意の割合で混合
したものを用いることも可能である。
【0013】(c)C=O結合を有する電子供与性化合物
(以下、単に「 (c)物質」ということがある)として
は、カルボン酸エステル、ジカルボン酸ジエステル、カ
ルボン酸無水物、ケトンなどが挙げられる。これらのう
ち、カルボン酸エステル類としては、ギ酸メチル、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸
オクチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、クロトン
酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸
プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、トルイ
ル酸メチル、トルイル酸エチルなどがある。ジカルボン
酸ジエステル類としては、フタル酸ジエステルが好まし
く、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、
ジプロピルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブ
チルフタレート、ジアミルフタレート、ジイソアミルフ
タレート、エチルブチルフタレート、エチルイソブチル
フタレート、エチルプロピルフタレートなどを挙げるこ
とができる。カルボン酸無水物としては、無水酢酸、無
水安息香酸、無水トルイル酸、無水マレイン酸、無水フ
タル酸などがある。ケトン類としては、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、アクリルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトン、エチルメチル
ケトン、4−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプ
タノン、メチルビニルケトン、アセトフェノン、シクロ
ペンタノンなどが挙げられる。
【0014】(d)ジメチルポリシロキサン(以下、単に
「 (d)物質」ということがある)としては、25℃にお
ける粘度が10〜50cSt のものが用いられる。
【0015】(e)ハロゲン化チタン(以下、単に「 (e)
物質」ということがある)としては、四塩化チタン、四
臭化チタン、四ヨウ化チタンなどが挙げられるが、中で
も四塩化チタンが好ましい。
【0016】(f)炭素数が5以上のオレフィン(以下、
単に「 (f)物質」ということがある)は常温で液体であ
り、例えば、ペンテン、ヘキセン、オクテン、ノネン、
デセン、メチルブテン、メチルペンテン、メチルヘキセ
ン、エチルペンテン、エチルヘキセン、ジメチルヘキセ
ン、ジメチルペンテン、スチレン、ジメチルスチレン、
ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサンなどが挙
げられる。
【0017】本発明において用いられる(B)の芳香族
カルボン酸エステル化合物としては、安息香酸メチル、
安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、
安息香酸オクチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチ
ルなどが挙げられる。
【0018】本発明において用いられる(C)の有機ア
ルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミ
ニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアル
ミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライ
ド;エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニ
ウムジクロリドなどのアルキルアルミニウムジハライ
ド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミ
ニウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセス
キハライド;ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチ
ルアルミニウムブトキシドなどのアルキルアルミニウム
アルコキシド;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチ
ルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリ
ドなどのアルキルアルミニウムヒドリド;およびこれら
の混合物を挙げることができる。
【0019】本発明における前記(A)の固体触媒成分
は、まず (a)物質、 (b)物質、 (c)物質および (d)物質
をそれぞれ接触させ、次いでこれを (e)物質と反応さ
せ、炭化水素溶媒により洗浄後、 (f)物質と接触させる
ことによって得られる。この際、各物質の使用割合は任
意に設定されるが、通常 (a)物質1gに対し、 (b)物質
は5〜100ml、 (c)物質は0.05〜1.0ml、 (d)
物質は0.02〜1.0ml、 (e)物質は0.5〜100
ml、 (f)物質は0.01〜10gの範囲でそれぞれ用い
られる。
【0020】(a)〜(d) の各物質の接触順序および反応
手段については特に制限はなく任意に行うことができる
が、通常、撹拌機を具備した容器を用い、室温付近の温
度域で1分以上撹拌しながら行われる。次いで (e)物質
との反応は、通常60〜135℃の温度域で行われ、反
応時間は通常5分以上、好ましくは1時間以上の条件下
で行われる。なお、この際得られる固体物質に、新たに
(e)物質を添加して繰り返し反応することも好ましい態
様の一つである。
【0021】このようにして得られた固体物質は、ヘキ
サン、ヘプタンなどの不活性炭化水素溶媒で洗浄し、
(f)物質との接触に用いられる。この際、 (f)物質の接
触方法や温度条件等については特に限定はなく、通常、
該固体物質を (f)物質中に添加して撹拌しながら接触さ
せる方法が一般的である。また、 (f)物質は上述の不活
性炭化水素溶媒で希釈して用いることができる。
【0022】該固体触媒成分は、通常の場合、さらにn
−ヘプタン、n−ヘキサンのような有機溶媒を用いて洗
浄し、必要に応じ乾燥した後、前記(C)の有機アルミ
ニウム化合物および(B)の芳香族カルボン酸エステル
化合物と組み合わせて本発明のエチレン−プロピレン共
重合体ゴム製造用触媒を形成する。
【0023】使用される(C)の有機アルミニウム化合
物は、触媒成分中のチタン原子のモル当たりモル比で1
〜1000の範囲で用いられる。また、(B)の芳香族
カルボン酸エステル化合物は前記有機アルミニウム化合
物のモル当たりモル比で0.01〜0.5の範囲で用い
られる。
【0024】通常、重合は炭化水素を溶媒として用いる
スラリー重合のほか、液化プロピレンを媒体としたバル
ク重合およびエチレン、プロピレンの混合ガスを用いた
気相重合により行われる。重合温度は0〜150℃、重
合圧力は0〜100kg/cm2・G である。エチレンおよび
プロピレンの分圧は、得られる共重合体中のエチレン含
有量が10〜70wt%になるように任意に調節される。
【0025】エチレン−プロピレンの共重合には、必要
に応じて非共役ポリエン類の単量体を添加することも可
能であり、また共重合体の分子量を調節するために、必
要に応じて水素を用いることもできる。
【0026】
【作用】本発明によって形成される触媒の存在下に、エ
チレン−プロピレンの共重合を行った場合、触媒活性を
高度に維持したまま、ランダム重合性が高く、しかもエ
チレンおよびプロピレンモノマーの連鎖部分が少ない良
質のゴム状重合体を得ることができる。そのうえ、毒性
を有するバナジウム化合物を含有しないため安全性が高
く、残留塩素が微量である関係で脱灰工程が不要となる
程度まで塩素の影響を低減化することが可能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。
【0028】実施例1 (1) 固体触媒成分の調製 窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量50
0mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g、
トルエン60mlを装入し、懸濁状態とした。この中に安
息香酸エチル2.0mlおよびジメチルポリシロキサン
(粘度20cSt/25℃)1.4mlを挿入し、室温で5分間撹
拌した。次いで、この中に四塩化チタン40mlを加え、
90℃に昇温後1時間撹拌しながら反応させた。反応終
了後、トルエン100mlを用いて90℃で2回洗浄し、
上澄み液を除去した。さらに、トルエン60mlおよび四
塩化チタン40mlを新たに加え、80℃で2時間撹拌し
ながら反応させた。その後、40℃のヘプタン100ml
で5回洗浄した。こうして得られた固体物質は、さらに
3mlの1−ヘキセンを予め溶解させた100mlのヘプタ
ン中に懸濁させ、室温で撹拌しながら30分接触させた
後、室温のヘプタン100mlで1回洗浄した。この固体
触媒成分中のTi含有量を測定したところ、2.8wt%
であった。
【0029】(2) 重 合 エチレンおよびプロピレンの混合ガスで完全に置換され
た内容積300mlの撹拌装置付きセパラブルフラスコに
n−ヘプタン200mlを装入し、エチレンおよびプロピ
レンの混合ガス雰囲気下に保ちつつトリイソブチルアル
ミニウム1.7mmolおよびp−トルイル酸メチル0.2
8mmolを装入した。エチレンおよびプロピレンの流量を
それぞれ1.0 l/minおよび0.8 l/minとし、系内の
温度を60℃に昇温した後、前記固体触媒成分を5mg装
入し、60℃に温度を保ちながら常圧で15分間重合を
行った。重合の停止はエタノール2mlを添加することに
より行い、得られた共重合体の懸濁液は予め用意した容
量1000mlの撹拌装置付フラスコ内のエタノール60
0ml中に装入し、次いで塩酸10mlを加えて一昼夜撹拌
した。生成した固体共重合体を濾別し、80℃に加温し
て減圧乾燥して4.3g のエチレン−プロピレン共重合
体ゴムを得た。
【0030】(3) 物性の評価 上記のようにして製造したエチレン−プロピレン共重合
体の、重合時間15分における触媒1g当たりの活性は
860g/g-cat.であり、チタン1g当たりの活性は30
700g/g-cat.となった。13C−NMRにより解析し
た結果、上記共重合体中のプロピレン含有量は51重量
%、ランダム分率は67%、またIRにより求めたラン
ダム性は100%であった。
【0031】なお、得られたエチレン−プロピレン共重
合体のランダム性は、次のようにして13C−NMRお
よびIRにより解析した。NMRにおける各ピークの帰
属はC.J.Carmanらの報告〔Macromolecules,vol.10,P536
(1974)〕に従った。NMRランダム分率はエチレンおよ
びプロピレンのモノマーユニットのトリアド分布から次
式により算出した。 NMRランダム分率(%)=100−(PPP+EE
E) ここで、PPPおよびEEEはそれぞれプロピレンおよ
びエチレンのトリアドの割合(モルパーセント)であ
る。IRによるランダム性はLuongoらの方法〔J.Appl.P
olym.Sci,vol3,P302(1960)〕により、995cm-1と97
4cm-1との吸光度比から、プロピレンのメチル基の非結
晶部分の割合(%)として示した。
【0032】実施例2 安息香酸エチル2.0mlに代えて2,6−ジメチル−4
−ヘプタノン2.5mlを用いた以外は実施例1と同様に
して固体触媒成分の調製を行った。この際、該固体触媒
成分中のTi含有量は3.4wt%であった。重合は、該
固体触媒成分を使用し、p−トルイル酸メチルの代わり
に同量の安息香酸エチルを用いた以外は実施例1と同様
に行った。実施例1と同様の方法で評価し、その結果を
表1に示した。
【0033】実施例3 安息香酸エチルに代えて同量の安息香酸イソプロピル、
1−ヘキセンの代わりに同量の4−メチル−1−ペンテ
ンを用いた以外は実施例1と同様にして固体触媒成分の
調製を行った。この際、該固体触媒成分中のTi含有量
は3.4wt%であった。重合は、該固体触媒成分を用い
た以外、実施例1と同様にして行い、実施例1と同様の
方法で評価した。得られた結果を表1に併載した。
【0034】比較例1 1−ヘキセンによる触媒処理を施さないことおよび重合
時にp−トルイル酸メチルを使用しないこと以外は実施
例1と同様にして固体触媒成分の調整および重合を行っ
た。実施例1と同様の方法で評価した結果を表1に併載
した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る触媒を用い
てエチレン−プロピレンの共重合を行なうと、触媒が非
常に高活性であるため生成共重合中の触媒残渣を極めて
低く抑えることができ、しかも残留塩素が微量であるた
めに脱灰工程を全く必要としない程度まで生成共重合体
に及ぼす塩素の影響を低減することができる。また、成
分中にバナジウム化合物を含有しないため、固体触媒成
分そのものや得られる共重合体の安全性が高い。それに
加えて、本発明における触媒を用いると、ランダム重合
性が高く、エチレンおよびプロピレンモノマーの連鎖部
分が少なく良好なゴム状の重合体を得ることができる。
更には、本触媒によって得られる共重合体の分子量分布
は一般に狭く、低分子量の重合体の生成割合が少ないた
め、重合段階でポリマーがリアクター内で付着すること
もなく、プロセスの操作上の付加的なメッリトが同時に
もたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒の構成を例示した模式的フローチ
ャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)、(B)および(C)から
    なることを特徴とするエチレン−プロピレン共重合体ゴ
    ム製造用触媒。 (A) (a)ジアルコキシマグネシウムを、 (b)アルキル
    ベンゼンの存在下で (c)C=O結合を有する電子供与性
    化合物および (d)ジメチルポリシロキサンと接触させ、
    次いで (e)一般式TiX4 (Xはハロゲン元素)で表さ
    れるハロゲン化チタンと反応させて得られる固体物質を
    炭化水素溶媒で洗浄後、 (f)炭素数が5以上のオレフィ
    ンと接触させることにより得られる固体触媒成分、 (B)芳香族カルボン酸エステル化合物、 (C)有機アルミニウム化合物
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021240956A1 (ja) * 2020-05-27 2021-12-02 東邦チタニウム株式会社 オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合用触媒
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