JPH0717141A - 熱転写プリント媒体 - Google Patents

熱転写プリント媒体

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JPH0717141A
JPH0717141A JP5340536A JP34053693A JPH0717141A JP H0717141 A JPH0717141 A JP H0717141A JP 5340536 A JP5340536 A JP 5340536A JP 34053693 A JP34053693 A JP 34053693A JP H0717141 A JPH0717141 A JP H0717141A
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JP
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ribbon
ink
panel
color
ink layer
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JP5340536A
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B Tight David
ディビッド・ビー・タイト
Patrick E Welborn
パトリック・イー・ウェルボーン
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Tektronix Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写プリントで、広範囲の色又は色輝度レ
ベルを再生する。 【構成】 基部シート32の複数のコーティング領域
に、複数の異なる感熱インク34を設ける。これら複数
の感熱インクは同じ色相であるが異なる飽和レベルのイ
ンクを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、熱転写プリン
ト媒体、特に、多色(カラー)又は複数の輝度レベルの
画像をプリントする新規な熱(ワックス)転写プリント
媒体、即ち、熱転写プリント・リボンに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の熱転写プリント技術、即ち、記録
技術が知られている。熱ワックス転写プリントとして一
般に知られている基本的な処理では、薄いリボン状の支
持体上の熱溶融インクの層に記録媒体を接触させる。支
持体を介してインク層の選択した領域を加熱して、この
領域のインクを溶かす。その後、支持体を除去して、溶
けたインクを記録媒体に転写する。
【0003】典型的には、この処理を実施する際に、個
別に制御する抵抗加熱素子の配列を有する熱プリント・
ヘッドにより、リボンを加熱する。関連した制御回路
は、選択した加熱素子に電流を流して、リボンであるイ
ンク層のトッド・サイズの領域を溶かし、記録媒体はプ
リント・ヘッドを通過(パス)する。次に、記録媒体及
びリボンを分離して、溶けたインクのドットを記録媒体
に転写する。
【0004】比較的安価な熱ワックス転写プリンタにお
いては、往復運動するキャリッジにプリント・ヘッド及
びリボンを搭載する。このキャリッジは、記録媒体を繰
り返し通過し、各通過において、1つ以上の行のドット
を書き込む。各プリント・サイクルの後に、ピンチ・ロ
ール、グリット・ホイール等により、リボンの幅だけ記
録媒体を進ませる。この形式のシステムに用いるリボン
は、単一色(例えば、黒)のインクでもよいし、また、
多色プリントができるように異なる色(例えば、シア
ン、マゼンタ及び黄色)の繰り返しストライプ、即ち、
バンドでもよい。単一色のリボンでは、プリント・サイ
クルは、記録媒体を1回通過する。しかし、多色プリン
トでは、各プリント・サイクルには複数の通過が必要で
あり、リボンのインクの各色に1回の通過となる。
【0005】他のプリントとしては、米国オレゴン州の
テクトロニクス社が市販しているPhaser II PXi 型及び
Phaser II PXe 型(Phaserは、テクトロニクス社の登録
商標)カラー・プリンタがあり、被プリント記録媒体の
幅とほぼ等しい幅の熱ワックス転写リボンを用いてい
る。セトらによる米国特許第4503095号に開示さ
れているように、実質的にリボンの幅に伸びたインク・
フィルムは、単一色、通常は黒であるか、又は、異なる
色の繰り返しの一連のバンド又はパネルの形態で形成さ
れている。リボン及び記録媒体(ペーパー・シート又は
オーバーヘッド用透明フィルム)は、細長い静止プリン
ト・ヘッドと反対側の加圧ロール又はプラテンとの間に
ニップにより引き込まれ、リボンの選択されたドット・
サイズの領域がプリント・ヘッドにより加熱される。フ
ル・カラーの画像を形成するために、記録シートは、ニ
ップにより3〜4回通過し、各通過において、異なるカ
ラー・パネルが記録媒体に接触する。種々の機械的な機
構を用いて、ドラム、プラテン又はキャプスタン駆動シ
ステムを含むプリント・ヘッドを記録シートが往復でき
る。
【0006】上記のセトらの米国特許に開示された熱転
写リボンは、透明熱溶融インクの複数の等しい大きさの
領域、即ち、パネルを搬送する連続的に細長いキャリア
を具えている。これらパネルは、固定した繰り返し順序
に並んで配列する。この順序では、減算混合における原
色であるシアン、マゼンタ及び黄色(CMY)の各々に
対して1つのパネルを含んでいる。また、この順序に、
黒(K)インクのパネルを含んでもよい。このリボンを
用いて、異なる原色(及び黒)のパターンを連続的に記
録媒体に転写して、フル・カラーのイメージを形成す
る。かかるリボンを用いるプリンタは、2つの減算混合
の原色の点を重ねることにより、赤、緑及び青を再生で
きる。よって、例えば、赤は、黄色及びマゼンタのイン
クのドットを重畳して形成して、緑は、黄色及びシアン
を重畳して形成し、青は、シアン及びマゼンタを重畳し
て形成する。黒の画像領域を形成する際に、リボンが黒
インク・パネルを含んでいない場合や、「処理して得た
黒」が黒インク・パネルを用いて作った色よりも好まし
い場合には、3原色の総てを重ね合わせて黒領域を再生
する。
【0007】上述のPhaser II シリーズなどの大部分の
熱ワックス転写プリンタは、所定の大きさの単一色のド
ットをプリントする。これらプリンタは、上述のセトら
の米国特許に開示された形式のリボンを用いて、7つの
ソリッド・フィル・カラー(均一に塗りつぶされた色:
シアン、マゼンタ、黄色、赤、緑、青及び黒)のみを発
生できる。他の色相や、これら7色の明るいトーン(飽
和していないトーン)は、ディザリングにより発生でき
る。
【0008】ディザリング処理では、画像をディザー・
セルに分解する。なお、このディザー・セルの各々がド
ットのマトリックスを作る。ディザー・セル内のドット
の数は、プリンタの最大分解能及び当業者に知られてい
る他の要素に応じて変化する。例えば、代表的な熱ワッ
クス転写プリンタは、そのプリント・ヘッド内の加熱素
子の大きさ及び隙間に応じて最大300ドット/インチ
(11.8ドット/mm)の分解能となる。しかし、こ
のプリンタは、その色全域を7つの直接プリンタ可能な
色と白とに限定するのみで、その分解能を達成できる。
ディザリングにより幅広い色をプリントするには、代わ
りに、4×4の矩形マトリックス内に配置した16個の
ドットから構成されるディザー・セルを用いる。かかる
マトリックスにより、プリンタは、各セルにプリントす
る原色ドットの数を可変することにより、16の異なる
輝度レベルで各原色(CMYKリボンを用いた場合は、
黒も)を再生できる。記録シートの色である「白」は、
ディザー・セル・マトリックス内にカラー・ドットをプ
リントしない結果である。
【0009】3原色(及び黒)のディザー・セル・マト
リックス・パターンを重ね合わせてプリントすることに
より、他の色付き陰も再生する。人間の目は、減算混合
の原色ドット及び白(プリントしないドット位置)の混
合結果を単一の色として知覚する。ディザリングにより
発生できる色の数は、勿論、ディザー・セル・マトリッ
クス内のドット位置の数により決まる。4×4マトリッ
クスでは、16個のドット位置の各々を3原色の任意の
色でプリントしたり、プリンタをしないで残したり
(白)して、合計4096色が可能となる。大きさが8
×8のセルを用いるプリンタは、理論的には、2621
44色の異なる色を再生できる。
【0010】従来の技術について、添付図を参照して更
に説明する。図5は、従来の熱ワックス転写リボンの平
面図であり、図6は、図5の線II−IIに沿った長手方向
の断面図である。上述のテクトロニクス社のPhaser II
シリーズ・プリンタが用いている形式の従来の熱ワック
ス転写リボン10は、幅Wがプリントされる記録媒体の
幅(又は長さ)にほぼ等しく、透明で、熱抵抗を有する
プラスチック・フィルムであって、長さ方向に連続した
ストリップ、即ちベース(基部)12を具えている。こ
のフィルム・ストリップの両端は、筒状コア14、16
に巻回されて、供給ロール18及び巻き取りロール20
を形成する。このフィルム・ストリップは、黄色パネル
22Y、マゼンタ・パネル22M、シアン・パネル22
C及び黒パネル22Kを含むパネル、即ち、帯の繰り返
し組合せA内で、並んで(又は端と端が接して)配置さ
れた異なる色の多くの非重ね合わせインク層22を運
ぶ。代わりに、このリボンは、黄色、マゼンタ及びシア
ンのパネルのみ(即ち、独立の黒インク・パネルを用い
ない)の繰り返し組合せで形成してもよい。
【0011】フィルム・ストリップ12の一端に沿って
このストリップの長さを実質的に拡大すると、単一及び
二重のタイミング・マーク26、28を有する狭いタイ
ミング・ストリップ24が判る。このタイミング・スト
リップは、透明又は白いタイミング・マークが間に入っ
た黒又は不透明のコーティング層であり、プリントが、
プリント処理期間中にリボンの正確な位置を判断するた
めに、このコーティング層を用いる。よって、例えば、
二重タイミング・マークは、組合せAの第1パネル(2
2Y)の開始を示し、単一のタイミング・マークは、こ
の組合せの残りのパネル(22M、22C、22K)の
各々の開始を示す。他のタイミング・マークを設けて、
リボンの開始や終了などを示してもよい。
【0012】図5及び図6に示した形式の典型的な熱ワ
ックス転写リボンは、全体的な幅が224mmであり、
インク層22の幅が214.5mmである。ベース12
は、厚さが5.5μmで、長さが焼く330メートルの
ポリエステル・フィルムのストリップである。かかるス
トリップは、4色(CMYK)のリボンで275ペー
ジ、3色(CMY)のリボンで365ページのプリント
が可能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来技術に
おけるディザリングの明らかな問題点は、プリンタの有
効出力分解能が低下することである。例えば、300d
pi(ドット/インチ)のプリンタにおける4×4ドッ
トのディザー・セルを利用することにより、プリンタの
有効出力分解能が75dpiに減少する。また、8×8
ドット・セルを用いることにより、プリンタの有効出力
分解能は、37.5dpiに減少する。この分解能の低
下は、色付きの対角線をプリントする際に最も目立つ。
他の問題点は、記録媒体の色が中間の白でない場合、こ
の記録媒体の色が、ディザリングにより発生する色に悪
影響を及ぼす。各ディザー・セル内の白空間が非常に多
いと、飽和(彩度)レベルの低い色が最も影響される。
さらに、記録媒体の色が未知の場合や制御できない場合
に、ディザーにより所望の色を正確に再生するのが困難
である。
【0014】したがって、本発明の目的は、上述の問題
点を克服したか小さくした熱転写プリント媒体の提供に
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の熱転写プリンタ
媒体の一般的な特徴は、広い範囲の色又は色輝度レベル
を再生できることである。また、本発明の熱ワックス転
写プリンタ媒体の限定した特徴は、彩度の異なるレベル
において同じ色相のインク・コーティングを有すること
である。さらに、本発明の熱ワックス転写プリンタ媒体
の関連した特徴は、着色材濃度の異なるレベルにおいて
同じ色相のインク・コーティングを有することである。
本発明の熱転写媒体の他の特徴は、原色の色相と、これ
ら原色の色相の混合に対応する2次色相の多くのインク
・コーティングを有することである。また、本発明の熱
転写媒体の他の特徴は、減算混合の原色の色相及び他の
色の多くのインク・コーティングを有することである。
さらに、本発明の改良された熱転写媒体の特徴は、カラ
ー・プリンタ・システムに用いることを意図して、改善
された分解能及び画像品質のカラー再生物を提供できる
ことである。
【0016】本発明の上述の及びその他の特徴及び利点
は、ベース・シートと、複数のコーティング領域におい
てベース・シートに塗布された複数の異なる感熱転写イ
ンクをと具えた熱転写媒体、即ちリボンを提供すること
により達成できる。本発明の1つの観点によれば、この
リボンは、異なる着色剤濃度(飽和度)レベルにて同じ
色相の多くのインク・コーティングを有する。また、本
発明の他の観点によれば、リボンは、多くの原色の色相
(例えば、シアン、マゼンタ及び黄色)と、これら原色
の色相の混合に対応する2次色相(例えば、青、赤及び
緑)とのインク・コーティングを有する。さらに、本発
明の他の観点では、リボンは、減算混合の原色の色相の
インク・コーティングと、特定色の1つ以上のコーティ
ングとを有し、均一な点の色と共に、原色及び/又は点
の色の重ね合わせプリント及びディザリングにより可能
な色のプリントが可能になる。本発明の上述及びその他
の観点は、添付図を参照した以下の詳細説明より明らか
になろう。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例による熱転写リボ
ンの断面的な平面図である。この実施例による熱転写リ
ボン30は、その構造が上述の従来技術のリボン10と
類似しているが、複数の着色材飽和レベルにて同じ色相
の多数のインク・コーティング層を具えている。よっ
て、例として、リボン30は、パネルの繰り返しの組B
において並んで(又は縦一列に)配置された異なる色相
の多くの非重なりインク層34を具えている。これらイ
ンク層を一連の連続したパネルとして図示するが、実際
には、フィルムは、図5に示すように、通常小さな隙間
により分離されている。一連の組Bは、好ましくは、異
なる着色材の濃度レベルの第1黄色パネル34Y1 及び
第2黄色パネル34Y2 を有している。例えば、パネル
34Y1のインク層は、パネル22Y(図5)のインク
層と等価な「完全飽和」インク層である。また、パネル
34Y2 のインク層は、インクの反射密度が、記録媒体
への転写後に完全飽和層インクの50%となる程度に、
飽和度が低いインク層である。同様に、一連の組Bは、
第1及び第2マゼンタ・パネル34M1 、34M2及び
第1及び第2シアン・パネル34C1 、34C2 を具え
ており、これら各対のインク層は、完全飽和度か低下し
た飽和度(例えば50%)のインク層である。
【0018】本発明によれば、かかるリボンは、同じ色
相の多くのパネル34を含んでもよい。この場合、夫々
は、異なる飽和又は着色材濃度レベルであり、反射密度
値が増加した範囲のプリントを行う。よって、リボン3
0は、18の異なる一様な色を直接プリント(即ち、デ
ィザリングすることなく)できる。この場合、同じ色相
の重ね合わせた色相の結果による色を含まないが、異な
る飽和レベル、例えば、パネル34Y1 及び34Y2 か
ら重ね合わせたドット、又は3つの異なるパネルから重
ね合わせたドットの結果による色を含む。コントラスト
により、リボン10の如き従来のリボンは、6色(プラ
ス黒)のみを直接プリントできる。着色材濃度レベルが
100%/50%ではなく67%/33%に対応する原
色混合の3原色の対であるパネル34を有するリボン
は、同じ色相の組合せを含む21の異なる一様な色と、
3つの異なるパネルからのドットを重ね合わせたことに
よる36の一様な色とをプリントできる。明らかな如
く、異なる着色材濃度レベルにおける各原色の3つ以上
のパネルを有するリボンは、利用できる一様な色の範囲
をより広い範囲とする。異なる着色材濃度レベルでの同
じ色の多くのパネルを有するリボンの特に好ましい形式
は、これらパネルによりプリントされた異様な画像領域
が均一な間隔のCIE L*(輝度)値となるように、
着色材濃度レベルを選択したものである。
【0019】リボンの別の形式として、インク層34
は、複数の着色材濃度レベルの黒インク・パネル(図示
せず)を更に含んでもよい。かかるリボンは、2つの光
学濃度レベル(B1 及びB2 )又は3つの光学濃度レベ
ル(B1 、B2 及びB1 +B2)にて、黒を直接にプリ
ントできる。
【0020】図2は、本発明の第2実施例による熱転写
リボン40を示す。リボン40も、その構成が上述のリ
ボン10(図5)と一般的に類似しているが、減算混合
の原色(シアン、マゼンタ及び黄色)と、これら原色の
色相の混合に対応する2次色相とのインク層44を含ん
でいる。よって、リボン40は、繰り返しの一連の組C
において並んで(又は縦一列に)配置された異なる色相
の多くの非重ね合わせインク層44を有するベース42
を具えている。一連の組Cは、緑のパネル44G、黄色
のパネル44Y、赤のパネル44R、マゼンタのパネル
44M、青のパネル44B及びシアンのパネル44Cを
含んでいる。オプションとして、リボン40は、黒のパ
ネル44K(図示せず)を含んでもよい。リボン40
は、単一層にて、減算混合の原色(CMY)、及び/又
はこれら原色の混合に対応する2次色(RGB)の任意
の色を含む画像を直接プリントできる。かかる単一層の
プリントは、原色の重ね合ったドットの位置合わせの不
一致による色純度の問題を避けられる。望むならば、原
色及び2次色相の重ね合わせの組合せにより、付加的な
9の一様な色を得ることもできる。これにより、6つの
色(従来の3色リボンを用いる)から、リボン40を用
いる15の色までの一様に一杯となった画像の利用可能
な色範囲を拡張できる。理解できる如く、本発明のこの
実施例は、熱ワックス転写形式及び染料拡散又は染料昇
華形式の両方の熱転写媒体に適用できる。
【0021】ある環境においては、減算混合の原色のデ
ィザリングではなく特定の色を直接再生することが、特
に望ましいか必要である。この例には、特定の均一な色
の再生や、会社のロゴの一部を形成する影、又は「肌
色」調の如くディザリング処理では正確に再生するのが
困難な色がある。この要求は、図3に示す本発明の第3
実施例により満たされる。熱転写リボン50は、繰り返
しの一連の組Dにおいて配置された異なる色相の多くの
非重ね合わせインク層54を有するフィルム・ベース5
2を具えている。この一連の組Dは、黄色パネル54
Y、マゼンタ・パネル54M、シアン・パネル54C及
び(オプションの)黒パネル54Kの他に、所望で特殊
な色又は一時的な色のパネル54Sを含んでいる。ま
た、リボン50は、繰り返しの一連の組D内に付加的で
一時的な色パネルを含んでもよい。パネル54Sを形成
するインク層の着色材は、パネル54Y、54M及び5
4Cのインク層に用いる黄色、マゼンタ及びシアンの着
色材の特定の組合せで構成してもよい。また、このイン
ク層の着色材は、パネル54Y、54M及び54Cの黄
色、マゼンタ及びシアン着色材を混合して得ることがで
きる色範囲の外の色を含む他の異なる着色材から構成し
てもよい。本発明のこの実施例は、熱ワックス転写形式
及び染料拡散(染料昇華)形式のリボンの両方に適用で
きる。
【0022】図4は、本発明の第4実施例を示す。リボ
ン60は、異なる着色材濃度(飽和)レベルで同じ色の
多くのインク・コーティングを含んでおり、強調された
グレースケール(中間調)プリントが可能である。リボ
ン60は、単一色相、好ましくは黒の多くの非重ね合わ
せインク層64を有するフィルム・ベース62を含んで
いる。層64は、繰り返しの一連の組Eに配置されてお
り、異なる着色材濃度のパネル64K1 、64K2 、6
4K3 及び64K4 を含んでいる。よって、異なる光学
密度の均一の画像領域をプリントする。層64の着色材
濃度を適切に選択して、プリントした画像において広い
範囲の光学密度を得る。例えば、パネル64K1 〜64
K4 の着色材濃度を選択して、白い紙の上の光学密度が
夫々1.6、0.8、0.4及び0.2の均一な画像領
域を得る。適切なプリンタでこの形式のリボンを用い
て、11ステップの中間調(黒及び灰色の10ステップ
と白)を直接プリントできる。理解できる如く、1つの
パネル64Kを用いて、光学密度が1.6、0.8、
0.4及び0.2の均一な画像領域をプリントする。ま
た、2つの異なるパネルの領域(ドット)を重ね合わせ
て、光学密度が2.0、1.8、1.2、1.0及び
0.6の画像領域をプリントする。光学密度が1.4の
画像領域のみは、3つの異なるパネル64Kのドットを
重ね合わせてプリントしなければならない。
【0023】繰り返しの一連の組において、より多い又
は少ないパネルにより、リボン60の別の形式を得るこ
とができる。少ないパネルを用いることにより、プリン
ト速度が速くなるが、可能な最高と最低の画像光学密度
間の段階的変化のレベルが減る。より多くのパネルを用
いると、得られる中間調のステップ数が増加するが、リ
ボンの全長が一定とすれば、そのリボンにより得られる
プリント数が減少する。リボン60の特別有利な形式
は、均一に分離したCIE L*値に対応する光学密度
の範囲である画像が得られるものである。
【0024】本発明による熱転写媒体は、長く伸びたス
トリップ、即ち、ベース(32、42、52、62)を
含んでおり、好ましくは、適切な熱抵抗と良好な熱導伝
性を有する材料である。適当な材料の例としては、厚さ
が3〜25μmで、密度が0.9〜1.4g/[立法c
m]のプラスチック・フィルムがあるが、熱抵抗、強度
及び寸法的な安定性により、ポリエステル・フィルムが
特に好ましい。適切に色付けされた感熱転写インク混合
物を、隣接パネルの繰り返し一連の組としてベース上に
コーティングすることにより、感熱転写インク層(3
4、44、54、64)を形成する。
【0025】適切で基本的な熱ワックス転写インク混合
物は、インク層の総合量を100重量成分としたとき
に、20〜80重量成分の結合剤と、3〜20重量成分
の軟化剤と、1〜20重量成分の色付け剤、即ち着色材
とを含んでもよい。インク層の厚さは、典型的には、約
1〜10μmの範囲であり、より典型的には、約5〜6
μmである。
【0026】結合材は、(摂氏25度における)被写界
深度(penetration )が10〜30のソリッド・ワック
スを成分とする。このソリッド・ワックスは、低分子量
のポリエチレン、酸化ワックス又はエステル・ワックス
の如き簡単に溶融する物質と組み合わせて用いることが
できる。
【0027】軟化剤は、ポリビニール・アセテート、ポ
リスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、セルロー
ス・エステル、セルロース・エーテル又はアクリル樹脂
などの容易に熱溶融する材料や、鉱油などの潤滑油であ
る。
【0028】熱導伝性及び溶融移動度が良好な感熱の熱
ワックス転写インク層を設けるために、細かく分割され
た熱導伝材料、増量顔料又はこれらの混合をインク混合
物に加えてもよい。インク混合物の総ての固体の重量を
100重量成分とすれば、熱導伝物質を0〜30重量成
分だけ、また増量顔料を0〜10重量成分だけ用いても
よい。
【0029】感熱転写インク層(34、44、54、6
4)の融点は、摂氏50度〜150度の範囲であり、粘
度は、融点よりも摂氏30度だけ高い温度で20〜10
000cPである。摂氏60度〜80度の範囲での融点
が典型的である。また、転写したインク層にとっては、
柔らかな層は簡単に損傷を受けるので、室温において
は、むしろ硬い方が望ましい。
【0030】媒体30、40、50及び60の熱ワック
ス転写インク層に用いる着色材は、好適には、透明又は
半透明(黒インク層の場合を除く)の適切な色相の染料
又は顔料から構成される。所望の着色材濃度又は飽和レ
ベルを得るのに効果的な量で、着色材にインク層内に溶
解、即ち分散させる。黄色の顔料色付け剤の例として
は、クロマ・イエロー、亜鉛イエロー、クローム・バリ
ウム、カドミウム・イエロー、ナフトール・イエロー
S、ハンザ・イエロー10G、ハンザ・イエロー5G、
ハンザ・イエロー3G、ハンザ・イエローG、ハンザ・
イエローGR、ハンザ・イエローA、ハンザ・イエロー
RN、ハンザ・イエローR、ベンジジン・イエロー、ベ
ンジジン・イエローG、ベンジジン・イエローGR、パ
ーマネント・イエローNCG、キノリン・イエロー・レ
ークなどがある。黄色の染料の例には、アウラミンなど
がある。
【0031】マゼンタ顔料の例には、パーマネント・レ
ッド4R、ブリリアント・ファースト・スカーレット、
ブリリアント・カルミンBS、パーマネント・カルミン
FB、リソール・レッド、パーマネント・レッドF5
R、ブリリアント・カルミン6B、ピグメント・スカー
レット3B、ローダミン・レークB、ローダミン・レー
クY、アリザリン・レークなどである。マゼンタ染料
は、ローダミンなどである。
【0032】シアン顔料の例としては、ビクトリア・ブ
ルー・レーク、メタルフリー・フタロシアニン・ブル
ー、フタロシアニン・ブルー、ファースト・スカイ・ブ
ルーなどがある。また、シアン染料の例としては、ビク
トリア・ブルーなどがある。
【0033】黒着色材の例としては、カーボン・ブラッ
クやニグロシン・ベースがある。
【0034】例示した黄色、マゼンタ及びシアンの顔料
又は染料、若しくは他の適切な顔料又は染料を適切な量
だけ混合して、赤、緑及び青のインク層用の着色材、又
は所望スポット色のインク層用の着色材を得ることがで
きる。代わりに、所望色の適切な顔料又は染料を用いて
もよい。媒体30、40、50及び60の熱転写インク
層用に、適切な着色材又は着色材の混合を選択すること
は、かかる媒体を製造する当業者に容易にできるので、
これ以上の説明を省略する。
【0035】本発明の熱転写リボンを熱プリントの記録
媒体、即ちプリント媒体として用いる際、滑らかで白い
紙のシートの如き記録媒体にインク層が対向するように
リボンを位置決めする。リボンの背面を加熱する熱プリ
ント・ヘッドによりプリントを実行する。熱ワックス転
写プリンタの場合、リボンとしてのリボン・ベースのフ
ィルムを介して伝達する熱により、対向側部でインク層
のドット・サイズの領域を溶かし、記録媒体の瞬間的な
接触を維持する。その後、リボン及び記録媒体を分離し
て、溶融したインク・ドットを記録媒体に転写する。
【0036】染料拡散(染料昇華)形式の熱転写プリン
タの場合、熱プリント・ヘッドにより、インク層内の着
色材が、プリント・ヘッドが供給した熱エネルギーの量
に応じた量で、記録媒体上の受け層に拡散する。
【0037】リボン上の一連のパネル内の各パネルに対
して、この処理を1回実行する。よって、異なる原色又
は2次色の一連の6個のパネルを有するリボン40に対
して、プリント・ヘッド上にリボンが通過する各期間の
間、異なるパネル44に接触した記録媒体の同じシート
により6回だけ転写処理を実行する。(最終の画像が、
そのパネル内のインクの色を含んだ組合せから得た色、
即ち、特定の色を含んでいなければ、)インク・ドット
の画像に依存したパターンを、各パスで記録シートに接
触したパネルから転写する。よって、最終画像は、記録
媒体の同じ領域上に被さった6個のドット・パターンか
ら構成される。正確な位置決めを維持して、記録媒体及
びリボンを共にプリント・ヘッドを複数回(この場合は
6回)だけ一緒に横切らなければならない。そうでなけ
れば、色品質が大きく影響する。
【0038】理解できる如く、染料拡散プリンタは、そ
のプリント・ヘッドがリボンに供給する熱を変調して、
異なる量の着色材を記録媒体に転送できるので、本発明
の図1及び図4の実施例は、主に、熱ワックス転写プリ
ントのアプリケーションに適用できる。これら実施例
は、より小さなディザー・セルを用いた従来のリボンと
同じ数の色や、同じ大きさのディザー・セルよりも広い
範囲の色を発生できるという大きな特徴がある。さら
に、図1及び図4に示す形式のリボンでは、個々のイン
ク・ドット及びそれらの背景(記録媒体)間の光学的な
コントラストが、ディザーによる画像領域にて小さくな
るので、粒子の荒くない画像を発生する。
【0039】さらに、本発明の各実施例は、一連の各パ
ネル(即ち、一連の組B、C、D又はE)内で適切なプ
リコート材料の付加的なパネルを含んで、その一連の組
内のインク層から着色材を転写する前に、記録媒体にプ
リコート層を供給してもよい。このプリコート層は、無
地の紙、又は比較的荒い表面の他の媒体上に改善された
プリントができる。また、染料拡散プリントの場合、コ
ーティングされていない記録媒体上にプリントができ
る。プリコート材料のパネルを有する熱転写プリント・
リボンは、例えば、米国特許第4527171号、第4
704615号及び5116148号に開示されてい
る。
【0040】理解できるように、本発明の上述の種々の
好適実施例は、本発明の要旨をこれら特定のものに限定
することを意味するものではなく、本発明の要旨を逸脱
することなく種々の変形及び変更が可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明による熱転写プリント媒体(リボ
ン)は、ディザリングを行うことなく、より広範囲の色
又は色輝度をプリントすることにより、改善された分解
能及び画像忠実度で色を再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による熱転写プリント媒体
の部分的平面図である。
【図2】本発明の第2実施例による熱転写プリント媒体
の部分的平面図である。
【図3】本発明の第3実施例による熱転写プリント媒体
の部分的平面図である。
【図4】本発明の第4実施例による熱転写プリント媒体
の部分的平面図である。
【図5】従来の熱ワックス転写リボンの平面図である。
【図6】図5の線II−IIに沿う断面図である。
【符号の説明】
30 熱転写リボン(熱転写プリント媒体) 32 ベース(基部) 34 インク層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パトリック・イー・ウェルボーン アメリカ合衆国オレゴン州97035 レイ ク・オスウェゴ サウス・ウェスト シャ リット・ウェイ 17781

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部シートと、 該基部シートの複数のコーティング領域に設けられた複
    数の異なる感熱インクとを具え、 該複数の感熱インクは同じ色相であるが異なる飽和レベ
    ルのインクを含んでいることを特徴とする熱転写プリン
    ト媒体。
  2. 【請求項2】 基部シートと、 該基部シートの複数のコーティング領域に設けられた複
    数の異なるほぼ透明な感熱インクとを具え、 該複数の感熱インクの色相は、2つの異なる第1及び第
    2色相と、該第1及び第2色相を組み合わせて得た色相
    に対応する第3色相を有することを特徴とする熱転写プ
    リント媒体。
  3. 【請求項3】 基部シートと、 該基部シートの複数のコーティング領域に設けられた複
    数の異なる感熱インクとを具え、 該複数の感熱インクは、2つの異なる原色のインクと、
    原色以外の色相のインクをと含むことを特徴とする熱転
    写プリント媒体。
JP5340536A 1992-12-11 1993-12-08 熱転写プリント媒体 Pending JPH0717141A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US98981092A 1992-12-11 1992-12-11
US989810 1992-12-11

Publications (1)

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JPH0717141A true JPH0717141A (ja) 1995-01-20

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ID=25535480

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JP5340536A Pending JPH0717141A (ja) 1992-12-11 1993-12-08 熱転写プリント媒体

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