JPH07166642A - 板状体 - Google Patents

板状体

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JPH07166642A
JPH07166642A JP31474293A JP31474293A JPH07166642A JP H07166642 A JPH07166642 A JP H07166642A JP 31474293 A JP31474293 A JP 31474293A JP 31474293 A JP31474293 A JP 31474293A JP H07166642 A JPH07166642 A JP H07166642A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸水時の厚さ膨張率、吸湿線膨張率が合板と
同等以下で、合板,パーティクルボードまたは中比重繊
維板に代替可能な板状体を提供することにある。 【構成】 鉱物質繊維,有機繊維,無機粉状体および結
合剤を水中に懸濁せしめて得た水性スラリーを、湿式抄
造して下層部および上層部となる湿潤無機マットを得
る。一方、無機発泡体,有機繊維および結合剤を混合し
て中層部用混合物を得る。ついで、この混合物を、湿式
抄造して得た下層部となる前記湿潤無機マットの表面に
均一に散布,堆積して中層部を形成する。そして、前記
中層部の上面に、上層部となる前記湿潤無機マットを積
層し、圧締して一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築材,家具材に用い
られる合板,中比重繊維板,パーティクルボードに代替
可能な板状体に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、建
築材,家具材として合板が多用されているが、環境保護
の見地より、森林(特に、熱帯雨林)の伐採が抑制され
ているので、合板用木材の入手が困難となり、高価格化
につながるおそれがある。このため、合板,製材品の廃
材等を主原料とするパーティクルボード,中比重繊維板
が合板の代替品として使用されている。
【0003】しかし、パーティクルボードは、比重が合
板よりも高い0.73〜0.78であり、また、その曲
げ強度が合板の1/3程度の180〜250 kgf/cm2
である。さらに、パーティクルボードは、吸水時の厚さ
膨張率が合板の4〜5倍であり、吸湿線膨張率が合板の
約2倍である。
【0004】一方、中比重繊維板は、比重は合板とほぼ
同程度であるが、その曲げ強度が合板の60〜70%に
相当する350〜400 kgf/cm2 である。また、中比
重繊維板は、吸水時の厚さ膨張率が合板の約2倍であ
り、吸湿線膨張率が合板の2〜4倍である。
【0005】このため、いずれのものも、吸水時の厚さ
膨張率,吸湿線膨張率が合板よりも大きいので、合板で
は支障のない水濡れや、その後の乾燥によって膨れ、反
り、目隙きが生じやすいという問題点がある。
【0006】本発明にかかる板状体は、前記問題点に鑑
み、吸水時の厚さ膨張率、吸湿線膨張率が合板と同等以
下であり、合板,パーティクルボードまたは中比重繊維
板に代替可能な板状体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる板状体
は、前記目的を達成するため、鉱物質繊維、有機繊維、
無機粉状体および結合剤からなる外層部である上層部と
下層部との間に、無機発泡体、有機繊維および結合剤か
らなる中層部を配し、全体の曲げ強さが少なくともパー
ティクルボードの強度である180kgf/cm2 より大とな
るように層状に形成一体化した構成としてある。
【0008】そして、前記外層部の比重は0.9以上で
あることが好ましく、また、中層部の比重は0.4〜
0.7であることが好ましい。さらに、前記板状体は、
その全体厚さが4.0mm以上で、かつ、全体比重が
0.6〜0.8のものである。
【0009】外層部を形成する鉱物質繊維は、所望の曲
げ強さを得るとともに、吸水時の厚さ膨張率、吸湿膨張
率を抑制するために添加されるものであり、例えば、ロ
ックウール,スラグウール,ミネラルウール,ガラス繊
維などを挙げることができ、これらは単独で、あるい
は、2種以上組み合わせて使用できる。そして、外層部
における鉱物質繊維の組成比は20〜60重量%とする
のが好ましい。20重量%以下であると、曲げ強度が低
く、ビス打込時に表面が破壊し易いからであり、60重
量%以上であると、無機粉状体の添加量が相対的に低く
なり、表面硬度およびネジ止め性能を高くできないから
である。
【0010】外層部を形成する有機繊維は、曲げ強さを
向上させるために添加されるものであり、例えば、ポリ
プロピレン繊維等の合成樹脂繊維の他、パルプ等を挙げ
ることができ、これらを単独で、あるいは、2種以上組
み合わせて使用できる。そして、外層部における有機繊
維の組成比は少なくとも5重量%とするのが好ましい。
5重量%未満であると、鉱物質繊維の割合を増しても繊
維が脆いために強度が上がらないためである。
【0011】外層部を形成する無機粉状体は、防火性を
維持しつつ、硬度を高めてネジ止め性能を高めるための
ものであり、例えば、炭酸カルシウム,硅砂,マイクロ
シリカ,スラグ,水酸化アルミニウム,ワラストナイト
等を挙げることができる。そして、外層部における無機
粉状体の組成比は20〜60重量%とするのが好まし
い。20重量%未満であると、所望の表面硬度が得られ
ないからであり、60重量%を越えると、鉱物質繊維の
割合が相対的に減少するため、所望の強度が得られない
からである。なお、外層部の強度は、粒径約150μの
無機粉状体を用いた場合が最も大きいが、無機粉状体は
平均粒径40μ〜300μのものであってもよい。
【0012】外層部を形成する結合剤は、前記鉱物質繊
維、有機繊維および無機粉状体を連結一体化するための
ものであり、例えば、ポリビニルアルコール樹脂,フェ
ノール樹脂等の合成樹脂やスターチ等が挙げられ、これ
らは単独で、あるいは、2種以上組み合わせて使用でき
る。ただし、スターチは少量で曲げ強さを高めることが
できるが、それ単独では湿潤時に接着力が低下するの
で、フェノール樹脂,アクリル樹脂等を併用することが
好ましい。
【0013】なお、一般に、前記有機繊維および結合剤
が多ければ多いほど、強度面において有効である。ま
た、繊維状物と結合剤とを兼ねる融着性繊維を使用する
ことも、強度等を改善するうえで好ましい。
【0014】さらに、外層部の比重が0.9以上である
ことが好ましいのは、以下の理由によるものである。す
なわち、無機粉状体の割合を、例えば、40重量%とし
て外層部を形成した場合、外層部の比重と表面硬度との
間、および、その比重と曲げ強度との間にはそれぞれ相
関関係があり、比重の増加につれて表面硬度,曲げ強度
が増加する。そして、実用上、パーティクルボードとほ
ぼ同等の表面硬度および曲げ強度を有する外層部を得る
ためには、外層部の比重が0.9以上になることが必要
だからである。さらに、比重が0.9未満であると、緻
密な外層部が得られず、吸水量が増大して所望の耐水性
等が得られないからである。
【0015】中層部を形成する無機発泡体は圧縮強度を
維持しつつ、軽量化するためのものであり、例えば、パ
ーライト,シラス発泡体,シリカフラワー,ガラス発泡
体等があり、これらは単独で、あるいは、2種以上組み
合わせて使用できる。そして、中層部における無機発泡
体の組成比は60〜90重量%とするのが好ましい。6
0重量%未満であると、中層部を形成するために添加さ
れる結合剤、その他の割合が相対的に増加するので、強
度は向上するが、比重低下の効果が得られないからであ
り、90重量%を超えると、結合剤あるいは繊維の割合
が低下し、全体強度を向上させることが困難となるから
である。
【0016】中層部を形成する有機繊維は、前記無機発
泡体同士を連結し、強度の向上を図るために添加するも
のであり、中層部を形成する有機繊維の材質,添加量
は、前述の外層部の場合と同様であるので、説明を省略
するが、少なくとも5重量%以上添加するのが好まし
い。すなわち、5重量%未満の添加量では、無機発泡体
が主として結合剤によって連結されてしまうために脆く
破壊され易いからである。
【0017】中層部を形成する結合剤は、前記無機発泡
体および有機繊維を連結するために添加するものであ
り、結合剤の材質,添加量は前述の外層部の場合と同様
であるので、説明を省略するが、必ずしも同一の材質の
ものを同一量だけ添加する必要はなく、異なる材質のも
のを適量使用できる。また、結合剤として融着性繊維を
使用することは可能であるが、外層部又は中層部のいず
れかに用いる場合には、中層部に用いた方が効果は大き
い。
【0018】また、中層部の比重は0.4〜0.5とす
ることが好ましい。これは、厚さ12〜20mmのパー
ティクルボードの代替品となる板状体を得ようとする
と、所望の曲げ強度を確保するためには、上下層部の比
重を0.9以上とする必要がある。そして、三層構造の
板状体を一度のプレス圧締で形成しようとすると、上下
層部の比重を上げるためには大きなプレス圧で加圧する
必要があり、これが必然的に中層部の比重を増大させ、
中層部の比重を0.4〜0.5とするからである。
【0019】さらに、中層部の比重は0.5〜0.6で
あってもよい。中比重繊維板の代替品となる板状体を得
ようとすると、プレス圧締で上下層部の比重を1.0以
上とする必要があり、このプレス圧締が必然的に中層部
の比重を0.5〜0.6とするからである。
【0020】そして、上下層部の比重を1.0以上とす
るプレス圧締で、中層部の比重を0.6〜0.7として
もよい。この場合、有機繊維の種類,量および結合剤の
量により合板に匹敵する曲げ強度,曲げヤング率を得る
ことが可能である。
【0021】このように上下層の比重を0.9以上にす
ることにより、中層部の比重でもって対応する板状体が
ほぼ決まる。すなわち、中層部の比重が0.4〜0.5
の場合にはパーティクルボードに、0.5〜0.6の場
合には中比重繊維板に、0.6〜0.7の場合にはほぼ
合板に代替可能な性能を有する。
【0022】なお、合板,中比重繊維板は、共に3mm
厚さ程度より大なものが市販されているが、本願発明品
は、上下層の比重が大であり、中層を形成しないと、比
重が大となりすぎるので、厚さ約4.0mmが厚みの下
限となる。
【0023】次に、本実施例にかかる板状体の製造方法
について説明する。例えば、鉱物質繊維,有機繊維,無
機粉状体および結合剤を水中に懸濁せしめて水性スラリ
ーを得、これを湿式抄造して下層部および上層部(外層
部)となる湿潤無機マットを得る。
【0024】一方、無機発泡体,有機繊維および結合剤
を混合して中層部用混合物を得、これを湿式抄造して得
た下層部となる前記湿潤無機マットの表面に均一に散
布,堆積して中層部を形成し、その上に上層部となる前
記湿潤無機マットを積層して積層体を得る。
【0025】ついで、前記積層体をプレスで圧締する
と、中層部の空気が押し出されて一定の密度に達した
後、上下層部の密度が増大し、上下層部の比重が0.7
〜0.8に達する。さらに、加圧すると、中層部の無機
発泡体の一部が上下層部に喰い込み、無機発泡体の薄肉
部が破壊されて中層部の密度が増大すると同時に、上下
層部の比重が0.9以上まで増大し、さらに、圧力を高
めることにより、中層部の密度が増大する。この状態で
加熱すると、上下層部から発生した水蒸気が中層部に流
れ込み、これが中層部の結合剤を活性化して全体を一体
化する。
【0026】なお、生産性の見地より、連続プレスで乾
燥まですることは得策でなく、一体化した後に、別途、
乾燥機で乾燥することが好ましい。また、前述の製造方
法では乾式と湿式とを組み合わせた製造方法について説
明したが、すべて乾式で製造してもよく、あるいは、す
べて湿式で製造してもよく、任意の製造方法を選択でき
る。
【0027】
【実施例】次に、本発明にかかる実施例を説明する。 (実施例1)ロックウール30重量部、パルプ20重量
部、炭酸カルシウム25重量部、スターチ5重量部、粉
末フェノール20重量部、および、若干量の定着剤を清
水中に投入,撹拌して濃度2%の水性スラリーを得、こ
れを長網式抄造機に導いて抄造し、厚さ5.0mmの下
層部,上層部となる湿潤無機マットを得た。
【0028】一方、無機発泡体としてパーライト65重
量部、パルプ10重量部、スターチ15重量部、およ
び、粉末フェノール10重量部を、これら固型分100
に対し、水30の割合の噴霧下で混合し、中層部用混合
物を得た。
【0029】そして、下層部となる湿潤無機マット上に
前記中層部用混合物を厚さ30mmとなるように均一に
散布,堆積し、その上に上層部となる湿潤無機マットを
配し、全体厚さ40mmの積層体を得た。ついで、この
積層体を温度180℃、圧力12 kg/cm2 の連続プレス
で加圧して全体厚さ9mmになるまで圧締した後、温度
180℃の乾燥炉内で20分間乾燥し、さらに、適当な
長さに切断して板状体を得、これをサンプルとした。な
お、得られたサンプルの上下層部の比重は1.0であ
り、中層部の比重は0.73であり、全体比重は0.7
7であった。
【0030】(比較例1)市販の合板(厚さ9mmのタ
イプII合板)をサンプルとした。
【0031】(実施例2)ロックウール40重量部、パ
ルプ10重量部、炭酸カルシウム30重量部、スターチ
10重量部、粉末フェノール10重量部、および、若干
量の定着剤を清水中に投入,撹拌して濃度2%の水性ス
ラリーを得、これを長網式抄造機に導いて抄造し、厚さ
5.5mmの下層部,上層部となる湿潤無機マットを得
た。
【0032】一方、無機発泡体としてパーライト65重
量部、パルプ10重量部、スターチ15重量部、およ
び、粉末フェノール10重量部を、これら固型分100
に対し、水30の割合の噴霧下で混合し、中層部用混合
物を得た。
【0033】そして、下層部となる湿潤無機マット上に
前記中層部用混合物を厚さ36mmになるように均一に
散布,堆積し、その上に上層部となる湿潤無機マットを
配し、全体厚さ47mmの積層体を得た。ついで、この
積層体を温度180℃、圧力10 kg/cm2 の連続プレス
で加圧して厚さ15mmになるまで圧締した後、温度1
80℃の乾燥炉内で20分間乾燥し、さらに、適当な長
さに切断して板状体を得、これをサンプルとした。な
お、サンプルの上下層部の比重は0.9であり、中層部
の比重は0.52であり、全体比重は0.65であっ
た。
【0034】(比較例2)市販のパーティクルボード
(P−150)をサンプルとした。
【0035】(実施例3)ロックウール40重量部、パ
ルプ15重量部、炭酸カルシウム25重量部、スターチ
5重量部、粉末フェノール15重量部、および、若干量
の定着剤を清水中に投入,撹拌して濃度2%の水性スラ
リーを得、これを長網式抄造機に導いて抄造し、厚さ
5.0mmの下層部,上層部となる湿潤無機マットを得
た。
【0036】一方、無機発泡体としてパーライト65重
量部、パルプ10重量部、スターチ5重量部、および、
粉末フェノール20重量部を、これら固型分100に対
し、水30の割合の噴霧下で混合し、中層部用混合物を
得た。
【0037】そして、下層部となる湿潤無機マット上に
前記中層部用混合物を厚さ25mmになるように均一に
散布,堆積し、その上に上層部となる湿潤無機マットを
配し、全体厚さ35mmの積層体を得た。ついで、この
積層体を温度180℃、圧力10 kg/cm2 の連続プレス
で加圧して厚さ9mmになるまで圧締した後、温度18
0℃の乾燥炉内で20分間乾燥し、さらに、適当な長さ
に切断して板状体を得、これをサンプルとした。なお、
サンプルの上下層部の比重は0.95であり、中層部の
比重は0.53であり、全体比重は0.67であった。
【0038】(比較例3)市販の厚さ9mmの中比重繊
維板(MDF−Lタイプ)をサンプルとした。
【0039】次に、実施例1〜3および比較例1〜3の
物性に関する測定結果を表1に表示する。
【表1】
【0040】なお、前記測定結果は下記の方式に基づい
て得られたものである。 曲げ強度: JIS A 5907−1977に基づ
く。 曲げヤング率: JIS Z 2113−63に基づく。 JAS2曲げ強さ: JAS特殊合板に対する湿潤方法に準
じて湿潤,乾燥させた後、曲げ強さをJIS A 5907に
よって測定。 JAS2厚さ膨張率: JAS特殊合板に対する湿潤方法に準
じて湿潤,乾燥させた後、厚さ膨張率をJIS A 5908
−93によって測定。 吸湿線膨張率: JIS A 5403に準じて行なった。 木ネジ保持力: JIS A 5908に基づく。 釘頭貫通力: JIS A 5910に基づく。
【0041】以上の測定結果から明らかなように、実施
例1と、比較例1(合板)とを比較すると、密度,曲げ
強度,曲げヤング率,JAS2曲げ強さにおいて実施例
1の方が比較例1よりも若干劣るが、これは実用上、問
題とならない程度の差である。また、吸水時の特性を示
すJAS2厚さ膨張率,吸湿線膨張率または剥離強度に
おいては実施例1のほうが比較例1よりも優れており、
合板よりも耐水性に優れた板状体を得られることがわか
った。さらに、木ネジ保持力,釘頭貫通力において実施
例1は比較例1よりも劣っているが、前者は比較例2の
パーティクルボードとほぼ同等の性能を有しているの
で、実用上の問題はないと考えられ、また、後者によれ
ば、実用上、一定の制約は受けるが、充分に使用に耐え
られると考えられる。したがって、実施例1によれば、
合板と代替可能な板状体が得られることがわかった。
【0042】実施例2と、比較例2(パーティクルボー
ド)とを比較すると、曲げヤング率において実施例2の
方が比較例2よりも若干劣るが、これは実用上、問題と
ならない程度の差である。また、密度,曲げ強度,剥離
強度において実施例2のほうが比較例2よりも優れてい
る。特に、吸水時の特性を示すJAS2曲げ強さ,JA
S2厚さ膨張率,吸湿線膨張率において実施例2の方が
比較例2よりもはるかに優れている。なお、木ネジ保持
力,釘頭貫通力において実施例2は比較例2よりも劣っ
ているが、前者は、実用上、問題のない程度の差と考え
られ、また、後者によれば、実用上、一定の制約は受け
るが、充分、使用に耐え得る値であると考えられる。し
たがって、実施例2によれば、パーティクルボードと代
替可能な板状体が得られることがわかった。
【0043】実施例3と、比較例3(中比重繊維板)と
を比較すると、密度において実施例3の方が比較例3よ
りも若干劣っているが、ほぼ同等と考えられる程度の差
である。これに対し、曲げ強度、曲げヤング率、吸水時
の特性を示すJAS2曲げ強さ,JAS2厚さ膨張率,
吸湿線膨張率、または、剥離強度において実施例3のほ
うが比較例3よりもはるかに優れている。なお、木ネジ
保持力,釘頭貫通力において実施例3は比較例3よりも
若干劣っているが、前者の場合は、実用上、問題となら
ない程度の差であり、後者の場合は、実用上、一定の制
約は受けるが、充分、使用に耐え得ると考えられる。し
たがって、実施例3によれば、中比重繊維板と代替可能
な板状体が得られることがわかった。
【0044】以上の測定結果より、実施例1,2,3に
かかる板状体によれば、比較例1,2,3である合板,
パーティクルボード,中比重繊維板と比べてそれぞれ耐
水性,耐湿性に優れた代替品を得られることがわかっ
た。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、材料,製造条件を適宜選択することにより、
合板,パーティクルボード,中比重繊維板とほぼ同等の
性能を有し、特に、吸水時の性能低下が少ない板状体が
得られるので、合板等の代替品として利用できる汎用性
に優れた板状体が得られる。また、材料,製造条件を適
宜選択するだけで、一式の装置により、合板,パーティ
クルボード,中比重繊維板の代替品を製造できるので、
製造の自由度が広がるという効果がある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱物質繊維、有機繊維、無機粉状体およ
    び結合剤からなる外層部である上層部と下層部との間
    に、無機発泡体、有機繊維および結合剤からなる中層部
    を、全体の曲げ強さが180 kgf/cm2 以上となるよう
    に層状に形成一体化したことを特徴とする板状体。
  2. 【請求項2】 前記上下層部の比重が、0.9以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の板状体
  3. 【請求項3】 前記中層部の比重が、0.4〜0.5で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の板状
    体。
  4. 【請求項4】 前記中層部の比重が、0.5〜0.6で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の板状
    体。
  5. 【請求項5】 前記中層部の比重が、0.6〜0.7で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の板状
    体。
  6. 【請求項6】 全体の厚さ寸法が4.0mm以上で、全
    体比重が0.6〜0.8であることを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれか一項に記載の板状体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006063460A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Noda Corp 建築用板の製造方法
JP2013159918A (ja) * 2012-02-02 2013-08-19 Ibiden Kenso Co Ltd 不燃化粧板の製造方法

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