JPH07163738A - パチンコ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一サイズの前枠３を使うことができ、しか
も設置する場所に応じてサイズ選択が可能なパチンコ機
Ｐを提供する。 【構成】 パチンコ機Ｐは、外幅を前枠３の横幅とほぼ
同寸に設定し該前枠３の規格に対応させてなる普通サイ
ズの外枠と、内幅Ｌ１を前記普通サイズの外枠とほぼ同
寸に設定すると共に縦板４ｂの板厚を分厚くして外幅Ｌ
２を普通サイズの外枠より大きく設定し且つ縦板４ｂの
前側縁に前向き凸状の幅補正部１３を突設して前記前枠
３の規格に対応させるようにしたラージサイズの外枠１
Ｌと、があり、設置場所に応じて普通サイズの外枠とラ
ージサイズの外枠１Ｌを選択し、その選択した外枠に前
記前枠３を取り付けるようにしてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、設置する場所に応じて
サイズ選択が可能なパチンコ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】本来、パチンコ機の大きさは、日本国内
で統一されているのが望ましいが、現実には地域によっ
て大きさが異なる。例えば、関東地区仕様のパチンコ機
は幅が約５１８mmでありそれを普通サイズとすると、関
西地区仕様のパチンコ機は幅が約５３０mmであって普通
サイズよりやや幅広である。そして、現在は、各地域の
仕様に適合させるべく、複数サイズのパチンコ機を製造
している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、一つの機種に
ついて複数サイズのパチンコ機を別々に製造すること
は、設計段階から設置終了までの全工程に影響を与える
大きなコスト増大要因であり、不経済極まりないもので
あった。本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的
は、単一サイズの前枠を使うことができ、しかも設置す
る場所に応じてサイズ選択が可能なパチンコ機を提供す
ることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、左右の縦板と上下の横板の組み合わせで構
成される外枠と、該外枠前面に開閉自在に取り付けられ
る前枠と、を有するパチンコ機において、外幅寸法を前
記前枠の横幅寸法とほぼ同寸に設定し、該前枠の規格に
対応させてなる普通サイズの外枠と、内幅寸法を前記普
通サイズの外枠とほぼ同寸に設定すると共に縦板の板厚
を分厚くして外幅寸法を普通サイズの外枠より大きく設
定し、且つ、縦板の前側縁に前向き凸状の幅補正部を突
設して前記前枠の規格に対応させるようにしたラージサ
イズの外枠と、があり、設置場所に応じて普通サイズの
外枠とラージサイズの外枠を選択し、その選択した外枠
に前記前枠を取り付けるようにしたパチンコ機を提供す
る。

【０００５】

【作用】ラージサイズの外枠は、内幅寸法を普通サイズ
の外枠とほぼ同寸に設定すると共に縦板前側縁に凸状の
幅補正部を突設したから、普通サイズの規格にあった前
枠がそのまま取り付けられる。従って、外枠のサイズさ
え選択すれば、単一サイズの前枠がどこの設置場所にで
も使用できる。

【０００６】

【実施例１】以下に本発明の実施例１を図１〜図３を参
照しつつ説明する。なお、図１は普通サイズの外枠を使
ったパチンコ機の正面図、図２は普通サイズの外枠を使
ったパチンコ機の横断平面図、図３はラージサイズの外
枠を使ったパチンコ機の正面図、図４はラージサイズの
外枠を使ったパチンコ機の横断平面図である。先ず、図
１，２のパチンコ機Ｐは、普通サイズの外枠１Ｍと、該
外枠１Ｍの前面に蝶番金具２，２で開閉自在に取り付け
た前枠３とを有する。前記普通サイズの外枠１Ｍは、左
右の縦板４ａ，４ｂと上下の横板４ｃ，４ｄで縦長四角
形に枠組みし、さらに、縦板４ａ，４ｂの下端前面に幕
板５を配した形態であって、その全てを一体にした合成
樹脂の成型品である。また、外枠１Ｍの正面向かって右
側の縦板４ｂには前枠３側のフック金具６が係合する受
け金具７が内側上下に固着されている。なお、周知のよ
うにフック金具６は、前枠３前面の錠装置Ｋで操作す
る。

【０００７】前記前枠３は、合成樹脂製であって、周知
のように、窓穴８前面を覆うガラス扉枠９と前面板１
０、また、窓穴８の裏側に着脱自在に装着した遊技板１
１、さらに、上下の球皿１２，１２、そして、図示しな
いが機構板や発射装置など主要部品の殆ど全てが設けら
れている。該前枠３の横幅寸法は普通サイズの外枠１Ｍ
の外幅寸法Ｍ２とほぼ同寸であり、外枠１Ｍの前面にぴ
ったり重合する。

【０００８】次に、図３，４のパチンコ機Ｐは、ラージ
サイズの外枠１Ｌと、該外枠１Ｌの前面に蝶番金具２，
２で開閉自在に取り付けた前枠３とを有する。ラージサ
イズの外枠１Ｌは、前記普通サイズの外枠１Ｍと同じく
左右の縦板４ａ，４ｂと上下の横板４ｃ，４ｄで縦長四
角形に枠組みし、さらに、縦板４ａ，４ｂの下端前面に
幕板５を配した形態であって、その全てを一体にした合
成樹脂の成型品である。該外枠１Ｌの内幅寸法Ｌ１は図
２に示した普通サイズの外枠１Ｍの内幅寸法Ｍ１とほぼ
同寸に設定されている。また、外枠１Ｌの外幅寸法Ｌ２
は、前記右側の縦板４ｂの板厚を分厚くしてその分普通
サイズの外枠１Ｍの外幅寸法Ｍ２より大きく設定してあ
る。このラージサイズの外枠１Ｌに取り付く前枠３は前
記標準サイズの外枠１Ｍに使用したものと同じである。

【０００９】而して、前記外枠１Ｌの右側に位置する縦
板４ｂの前側縁には前向き凸状の幅補正部１３が突設さ
れている。この幅補正部１３の幅は、ほぼ（外枠１Ｌの
外幅寸法Ｌ２）−（前枠３の幅）であって、縦板４ｂ前
面の前枠３からはみ出す部分をカバーするように突設さ
れている。また、幅補正部１３の突出量は前枠３の板厚
とほぼ同じであり、前枠３の表面と幅補正部１３の表面
がほぼ面一になる。幅補正部１３のデザインは、図示し
たように前枠３や図４に鎖線で示した台間球貸機１４と
同じフラット面にするか、或いは、前枠３や台間球貸機
１４と外観的又は観念的に関連するよう変形させてもよ
い。台間球貸機１４のデザインと関連性を持たせた場合
には幅補正部１３が台間球貸機１４側に同化して見える
ことになり、ラージサイズの外枠１Ｌを使用したパチン
コ機Ｐを普通サイズの外枠１Ｍを使用したパチンコ機Ｐ
に見せ掛けることができる。なお、幅補正部１３の根元
部分には防犯溝１５が形成してある。この防犯溝１５
は、前枠３と外枠１Ｌの正面の隙間に不正目的で薄い帯
状の異物が差し込まれた場合、該異物の先端を溝内部に
誘導してパチンコ機Ｐ内部に入らせない機能を果たす。

【００１０】実施例１は以上のように構成されているた
め、外枠１Ｌ，１Ｍのサイズの違いに拘わらず前枠３を
共通化することができる。一般にパチンコ機の製造コス
トは前枠３がその殆どを占めるため、前枠３の共通化に
より複数サイズに対応するための無駄なコストが大幅に
削減できる。また、外枠１Ｌと前枠３を共に合成樹脂で
形成したことにより、前枠３と幅補正部１３の質感が統
一され、従って、幅補正部材１３の存在を目立ち難くす
ることができる。さらに、幅補正部１３を合成樹脂で形
成することで該幅補正部１３に適度な弾性が付与される
から、前枠３を開閉するときに該前枠３の側面と幅補正
部１３の側面が瞬間的に接触するような設定も可能にな
る。従って、幅補正部１３と前枠３の正面の隙間を限り
なく小さくすることができる。なお、前記のように幅補
正部１３の根元に防犯溝１５を設けた場合は、幅補正部
１３の高さが防犯溝１５の深さ分だけ実質的に加算され
るため、より撓みやすくなって弾性力が増す。また、実
施例１のパチンコ機Ｐは蝶番金具２，２側とは反対側で
ある右の縦板４ｂに幅補正部１３を設けたため、従来の
蝶番金具２，２がそのまま利用できる利点がある。な
お、上記した普通サイズの外枠１Ｍとは、言うまでもな
く特定サイズの外枠を指すものではなく、必要な複数サ
イズの中の最小サイズの外枠と把握することもできるの
であって、比較する基準を設定するための流動的な大き
さである。以下同様である。

【００１１】

【実施例２】図５は実施例２を示すもので、ラージサイ
ズの外枠を使用したパチンコ機の横断平面図である。実
施例２のパチンコ機Ｐは、左側の縦板４ａの板厚を分厚
くして外枠１Ｌの外幅寸法Ｌ２を大きくするようにした
ものである。

【００１２】

【実施例３】図６は実施例３を示すもので、ラージサイ
ズの外枠を使用したパチンコ機の横断平面図である。実
施例３のパチンコ機Ｐは、前記実施例１，２の折衷タイ
プであり、左右の縦板４ａ，４ｂの両端に幅補正部１３
を設けるようにしたものである。この実施例３の構造
は、パチンコ機Ｐの左右のバランスが良くなるため、外
枠１Ｌの外幅寸法Ｌ２を大きくする場合に有利である。

【００１３】

【実施例４】図７は実施例４を示すもので、ラージサイ
ズの外枠を使用したパチンコ機の横断平面図である。前
記実施例１〜３は外枠１Ｌを合成樹脂製にしたが、この
実施例４は木製の外枠１Ｌ−Ｗへの適用例を示すもので
ある。すなわち、木製の外枠１Ｌ−Ｗの両横に合成樹脂
板１６を固着して前方に幅補正部１３を突出させるよう
にするのである。この場合、外観上は前記実施例３と同
じであるから、前枠３を合成樹脂で形成して幅補正部１
３との質感の調和を図れば殆ど目立たない。なお、前記
合成樹脂板１６は外枠１Ｌ−Ｗの片側の縦板４ａ，４ｂ
の何れか一方に設け、実施例１又は２のような形態にし
てもよい。

【００１４】以上本発明を実施例１〜４について説明し
たが、もちろん本発明は上記各実施例に限定されるもの
ではない。例えば、前枠３は合成樹脂の一体成型品であ
るが、一般的な木製の前枠を使用してもよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明のパチンコ機は、ラージサイズの
外枠を、その内幅寸法を普通サイズの外枠とほぼ同寸に
設定すると共に縦板前側縁に凸状の幅補正部を突設して
構成し、以て普通サイズの規格にあった前枠をそのまま
取り付けられるようにしたため、設置場所に応じて外枠
のサイズさえ選択すれば、単一サイズの前枠でどこの場
所にでも対応することができる。また、寸法上、ラージ
サイズの外枠の外幅と前枠の横幅が一致しないが、縦板
前側縁に前向き凸状の幅補正部を突設したため、このラ
ージサイズの外枠を使用したパチンコ機をパチンコ機設
置島に設置した場合でも隣のパチンコ機或いは台間球貸
機などとの間に不自然な隙間が生じず、従って、外観上
違和感がない。そしてさらに、現在のパチンコ機は殆ど
の部品が前枠に設置されていてパチンコ機の製造コスト
の大部分が該前枠に集中しているため、前枠の共通化に
よって複数サイズのパチンコ機を製造するためのコスト
が大幅に削減できる、などの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 普通サイズの外枠を使用したパチンコ機の正
面図である。

【図２】 普通サイズの外枠を使用したパチンコ機の横
断平面図である。

【図３】 ラージサイズの外枠を使用したパチンコ機の
正面図である。

【図４】 ラージサイズの外枠を使用したパチンコ機の
横断平面図である。

【図５】 実施例２を示すもので、ラージサイズの外枠
を使用したパチンコ機の横断平面図である。

【図６】 実施例３を示すもので、ラージサイズの外枠
を使用したパチンコ機の横断平面図である。

【図７】 実施例４を示すもので、ラージサイズの外枠
を使用したパチンコ機の横断平面図である。

【符号の説明】

１Ｍ …普通サイズの外枠 １Ｌ …ラージサイズの外枠 ３ …前枠 ４ａ，４ｂ…縦板 ４ｃ，４ｄ…横板 １３ …幅補正部 Ｌ１，Ｍ１…内幅寸法 Ｌ２，Ｍ２…外幅寸法 Ｐ …パチンコ機

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右の縦板と上下の横板の組み合わせで
   構成される外枠と、該外枠前面に開閉自在に取り付けら
   れる前枠と、を有するパチンコ機において、 外幅寸法を前記前枠の横幅寸法とほぼ同寸に設定し、該
   前枠の規格に対応させてなる普通サイズの外枠と、 内幅寸法を前記普通サイズの外枠とほぼ同寸に設定する
   と共に縦板の板厚を分厚くして外幅寸法を普通サイズの
   外枠より大きく設定し、且つ、縦板の前側縁に前向き凸
   状の幅補正部を突設して前記前枠の規格に対応させるよ
   うにしたラージサイズの外枠と、があり、 設置場所に応じて普通サイズの外枠とラージサイズの外
   枠を選択し、その選択した外枠に前記前枠を取り付ける
   ようにしたパチンコ機。