JPH07157749A - 撥水被膜の形成方法 - Google Patents
撥水被膜の形成方法Info
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- JPH07157749A JPH07157749A JP30782293A JP30782293A JPH07157749A JP H07157749 A JPH07157749 A JP H07157749A JP 30782293 A JP30782293 A JP 30782293A JP 30782293 A JP30782293 A JP 30782293A JP H07157749 A JPH07157749 A JP H07157749A
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Abstract
ス板等の透明基板に塗布するにあたり、塗布液の廻り込
みを防止する。 【構成】 フロー法にて撥水被膜形成用の塗布液をガラ
ス板等の透明基板に塗布するにあたり、前記透明基板の
塗布溶液が塗布される面と反対側の面の下縁に塗布に先
立って予め別の撥水被膜を形成しておく。
Description
基板の表面に撥水被膜を形成する方法に関する。
アルキル基を含有した溶液をガラス板の表面に塗布し、
これを乾燥した後に焼成することで付着した水滴の接触
角を大きくする撥水被膜とすることが従来から行われて
おり、斯かる撥水被膜に関する先行技術として、特開平
4−338137号公報、特開平4−359086号公
報、特開平5−24885号公報或いは特開平5−24
886号公報に開示されるものが知られている。
ーン系撥水被膜に代るものとして、SiO2を主成分とす
るセラミックスの非金属原子の一部をフルオロアルキル
基で置換したものが開示され、、特開平4−35908
6号公報には金属アルコキシドを含むビヒクルに所定量
のフルオロアルキルシラン或いはアルキルシランを混合
したものが開示され、特開平5−24885号公報には
ガラス表面と撥水被膜との間に透明金属皮膜を介在させ
たものが開示され、特開平5−24886号公報にはガ
ラス表面にSiO2膜を形成し、このSiO2膜の表面に凹
凸を形成し、その上に撥水被膜を形成することが開示さ
れている。
水被膜形成用の塗布溶液をガラス表面に塗布した後に乾
燥し、その後焼成することで撥水被膜としており、塗布
方法としてはディッピング法、スプレー法、スピンコー
ト法が開示されている。
液中にガラス基板を浸漬して塗布する方法であり、この
方法では多量の塗布溶液が必要になり、塗布溶液が汚れ
た場合には多量の塗布溶液を交換しなければならず、片
面のみ撥水加工が必要でも両面に撥水被膜が形成されて
しまい、これを避けるべく片面にマスクを被せた状態で
ディッピングしてもガラス板が湾曲しているとマスクに
シワがより、シワの部分から塗布液が滲み込んでしま
う。
ガラス板に塗布する方法であり、この方法による場合に
は、膜厚分布が不均一になる不利がある。また、スピン
コート法はガラス板上に塗布液を滴下するとともにガラ
ス板を高速で回転させ、遠心力でガラス板表面に塗布液
を均一に拡散せしめる方法であるが、自動車用ガラス等
は大型で、高速で回転せしめることはできず、膜厚も不
均一でしかも薄くできない。
びスピンコート法の欠点を解消できる方法として、図2
に示すように上下方向に保持したガラス基板1の上縁に
ノズル2を用いて塗布溶液3を流し出すフロー法があ
る。
用する塗布液の量も比較的少なくて済み、且つ膜厚も均
一にできるのであるが、図2にも示すようにガラス板1
の非塗布面側の下縁に塗布液の廻り込み部4が生じる。
そして、この廻り込み部4と非塗布部との境界部が目立
つ不利がある。
発明は、フロー法にて撥水被膜形成用の塗布液をガラス
板等の透明基板に塗布するにあたり、前記透明基板の塗
布溶液が塗布される面と反対側の面の下縁に塗布に先立
って予め別の撥水被膜を形成しておくようにした。
厚さは150Å以上300Å以下とするのが好ましい。
これは150Å未満であると撥水機能が十分に発揮され
ず、300Åを超えると、干渉領域の厚みになり非塗布
部との境界部が目立つことになるからである。尚、膜厚
の調整は塗布液の濃度を希釈することで行う。つまり、
溶媒の量を増やすと形成される膜厚は薄くなる。
被膜の幅は20mm以上60mm以下とすることが好ま
しい。これは20mm未満であると、完全に廻り込みを
カバーできず、60mmを超えて設けても無駄になるか
らである。また60mmを超えて設けるとこの部分は従
来シール等を貼着していた部分であり、撥水被膜はシー
ル等を貼着しにくくする不利もある。
部との境界部を目立たせないため、撥水被膜の厚みが連
続的に変化するようにしてもよい。
SiO2を50%以上含むセラミックスの非金属原子の一
部がフルオロアルキル基に置換されたものである。更に
ガラス基板としては、珪酸ガラス、珪酸アルカリガラ
ス、鉛アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガ
ラス、バリウムガラス等の珪酸塩ガラス、B2O3及びS
iO2を含有するほう珪酸ガラス、P2O5を含有するリン
酸塩ガラスなどから選択することができる。またガラス
板の代りに透明樹脂板を用いることも可能である。
被膜を形成しておくことで、廻り込みがなくなる。
の調製工程、廻り込み防止処理工程、塗布工程及び焼成
工程に大別される。以下に各工程毎に説明する。
分間攪拌する。 (a)テトラエトキシシラン(Si(OC2H5)4) 200.00g (b)フルオロアルキルシラン(CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH3)3) 5.46g (c)エタノール 1706.40g 上記の(a)〜(c)に対し以下の(d)、(e)を加
え、2時間攪拌する。 (d)水 85.
00g (e)0.1N塩酸水溶液 105.40g 上記の混合溶液を密封容器に入れ、25℃で24時間放
置する。この後、この溶液をエタノールによって5倍に
希釈して塗布溶液とする。
製した塗布溶液を更にエタノールで4倍に希釈(5%溶
液)し、この希釈溶液を図1に示すようにガラス板1の
非塗布面の下縁に30mm幅で塗布した。塗布方法は布
を用いた手塗りとした。この後、Ce2O3(セリコ)で
洗浄した後、純水でリンスし、エアーナイフにて乾燥さ
せて撥水被膜5を形成した。
ロー法にてガラス板の片面に塗布する。フロー法はガラ
ス板1を上下方向に保持した状態で、ガラス板1の上縁
部にノズル2を用いて塗布溶液3を200cc/min
の供給量で流し出すことで行う。塗布液を塗布したら、
乾燥室の条件を温度21℃、湿度18%、風速分布0.
3m/min〜0.5m/minとして乾燥せしめた。
これによりガラス板表面にウェット膜が形成される。
ガラス板を大気中で120℃、20分間保持して水及び
エタノールを蒸発させ、更に250℃に昇温し、1時間
保持することで撥水被膜を形成した。
フロー法にて撥水被膜形成用の塗布液をガラス板等の透
明基板に塗布するにあたり、前記透明基板の塗布溶液が
塗布される面と反対側の面の下縁に塗布に先立って予め
別の撥水被膜を形成しておくようにしたので、廻り込み
がなくなり、廻り込んだ塗布液の境界部が目立つことが
なくなる。
被膜の境界部が目立つおそれもあるが、これは予め形成
する撥水被膜の厚さを150Å以上300Å以下とし、
幅を20mm〜60mmとするか、境界部における撥水
被膜の厚さを連続的に変化させることで防止できる。
部、5…予め形成する撥水被膜。
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス板などの透明基板を上下方向に保
持し、この透明基板の一面の上縁にノズルを用いて撥水
被膜となる塗布溶液を流し出し、次いで塗布溶液を乾燥
せしめ、この後焼成することで撥水被膜を形成する方法
において、前記透明基板の塗布溶液が塗布される面と反
対側の面の下縁には塗布に先立って予め別の撥水被膜が
形成されていることを特徴とする撥水被膜の形成方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の撥水被膜の形成方法に
おいて、前記透明基板の下縁に予め形成する撥水被膜の
厚さは150Å以上300Å以下とすることを特徴とす
る撥水被膜の形成方法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の撥水被
膜の形成方法において、前記透明基板の下縁に予め形成
する撥水被膜の幅は20mm以上60mm以下とするこ
とを特徴とする撥水被膜の形成方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載の撥水被膜
の形成方法において、前記透明基板の下縁に予め形成す
る撥水被膜は非塗布部との境界部においてその厚みが連
続的に変化していることを特徴とする撥水被膜の形成方
法。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載の撥水被膜
の形成方法において、前記撥水被膜形成用の塗布溶液は
テトラエトキシシラン及びフルオロアルキルシランを含
むことを特徴とする撥水被膜の形成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP30782293A JP3597213B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 撥水被膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30782293A JP3597213B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 撥水被膜の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07157749A true JPH07157749A (ja) | 1995-06-20 |
JP3597213B2 JP3597213B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=17973629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30782293A Expired - Fee Related JP3597213B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 撥水被膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3597213B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007077905A1 (ja) | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | 車両用窓ガラス及びその製造方法 |
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-
1993
- 1993-12-08 JP JP30782293A patent/JP3597213B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2015085215A (ja) * | 2013-10-28 | 2015-05-07 | 株式会社イーコートジャパン | 透光板の塗工方法 |
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