JPH07157740A - 接着性樹脂組成物 - Google Patents

接着性樹脂組成物

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JPH07157740A
JPH07157740A JP30655393A JP30655393A JPH07157740A JP H07157740 A JPH07157740 A JP H07157740A JP 30655393 A JP30655393 A JP 30655393A JP 30655393 A JP30655393 A JP 30655393A JP H07157740 A JPH07157740 A JP H07157740A
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pref
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Hiroyuki Kashiwagi
浩之 栢木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濡れ性や接着強度の低下を引き起こすことな
く、所望の制振性を発揮する接着性樹脂組成物を得る。 【構成】 分子内にエポキシ基を有する、室温で液状の
エポキシ樹脂100重量部と、加熱活性型の硬化剤と、
導電性の粒子と、圧電性の粒子80〜250重量部と、
エポキシ樹脂に対して膨潤性を有するアクリル系粉末状
樹脂5〜50重量部とを必須成分として含有する接着性
樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制振性および耐疲労特性
に優れた接着性樹脂組成物に関するものであり、例え
ば、自動車の車体、特にドア、フード、トランクリッ
ド、ピラー、フロアー、ルーフ、サイドメンバーフロン
ト、サイドメンバーリア、フードリッジレインフォース
及びサイドシルなどの構造体の接着に使用するエポキシ
樹脂系接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりエポキシ樹脂系接着剤は接着性
や耐久性に優れているため、例えば自動車製造工程に於
いて構造用接着剤として多岐にわたり使用されている。
特にフード、トランクリッド、ドアなどのヘミング部や
サイドシル、ピラーなどのフランジ部に対するスポット
溶接の廃止、剛性付与および制振性付与を目的として多
く用いられている。特に構造体に制振性を付与する技術
としては樹脂を鋼板と鋼板との間に挟み込んだ制振性鋼
板、制振性接着剤を用いた接合部構造体及び制振性材料
を貼ったパネル補強板による補強外板等が、用いられて
いる。これらの技術はすべて樹脂特有の粘弾性特性によ
り力学振動エネルギーを熱エネルギーに変換させること
を目的としたもので、制振特性のコントロールという点
では限界がある。自動車の制振特性を考えた場合には、
減衰させたい振動の周波数は振動源、部位によってさま
ざまに変化するため制振特性のコントロールは重要な技
術とみなされている。この制振特性のコントロールを発
現させる技術として高分子材料に圧電粒子と導電粒子を
充填して振動エネルギーを圧電変換により電気的ポテン
シャルとして取り出し、導電粒子が形成する導電路に電
流を流すことでジュール熱として消費する高分子複合制
振材料が報告されている(日本セラミック協会学術論文
誌96(8)863−67(1988)、日本セラミッ
ク協会学術論文誌99(11)1135−1137(1
991)、POLYMER PREPRINT, JAPANVOL.40 NO.4)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように高分子材料に圧電粒子と導電粒子を充填した複合
制振材料は、所望の制振効果を出すために、高分子材料
に対して多量の圧電粒子を充填しなければならない。こ
のため複合制振材料の物性に悪影響を与える。例えば高
分子材料としてエポキシ樹脂を用いた場合、圧電粒子充
填量が多い場合には外部応力負荷時に、エポキシマトリ
ックス中に破壊の起点を生じさせるため接着継ぎ手強度
に影響を与え特に剥離強度、衝撃強度を低下させるとい
う問題点がある。また圧電粒子充填量が多過ぎる場合に
は硬化前のエポキシ樹脂組成物のペースト粘度を著しく
増大させるため、金属面へのぬれに悪影響を与え、接着
強度の低下や接着界面での濡れ不足から腐食の発生を容
易にしてしまうという問題が発生する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような従来
の問題点に着目してなされたもので、エポキシ樹脂組成
物としての被着体へのぬれ性、接着性を低下させること
なく優れた制振性を兼ね備えたエポキシ系樹脂組成物に
ついて鋭意検討を行った結果、室温で液状のエポキシ樹
脂と、加熱活性型の硬化剤と、導電性の粒子例えばカー
ボンブラックと圧電性の粒子とエポキシ樹脂に対して膨
潤性を有するアクリル系粉末状樹脂とを必須成分として
混合して成る接着性樹脂組成物とすることによって、上
記問題を解決したものである。
【0005】本発明で使用するエポキシ樹脂は、1分子
中に1個以上のエポキシ基を有する液状樹脂であれば任
意とすることができ、固体のエポキシ樹脂でも液体エポ
キシ樹脂に溶解して使用することができる。その例とし
ては、通常のビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
の縮合物およびビスフェノールFとエピクロルヒドリン
との縮合物の如きジグリシジルエーテル、脂肪族のジグ
リシジルエーテル、脂環式エポキシド、フタル酸誘導体
とエピクロルヒドリンとの縮合物の如きジグリシジルエ
ステル、ヒダントイン系エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂並びにグリシジルアミン型エポキシ樹脂など
があげられ、単体でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。
【0006】加熱活性型硬化剤としては、加熱により硬
化作用を発揮する通常の硬化剤とすることができ、例え
ば、ジシアンジアミド、4,4′−ジアミノジフェニル
スルホン、2−n−ペンタデシルイミダゾールの如きイ
ミダゾール誘導体、イソフタル酸ジヒドラジド、N,
N′−ジアルキル尿素誘導体、N,N′−ジアルキルチ
オ尿素誘導体、アルキルアミノフェノール誘導体、メラ
ミンおよびグアナミンなどが挙げられる。これらは、使
用するエポキシ樹脂当量および硬化条件により、任意の
重量比で適宜組成物中に配合されるが、通常エポキシ樹
脂100重量部に対し1〜15重量部が好ましい。
【0007】イミダゾール誘導体、N,N′−ジアルキ
ル尿素誘導体およびアルキルアミノフェノール誘導体な
どは、促進剤としても使用できる。硬化剤および促進剤
の硬化に必要充分な配合量は予め試験することにより容
易に決定することができる。
【0008】本発明に用いられるアクリル系の粉末状樹
脂は乳化重合および懸濁重合によって得られる球形の粉
末重合体であり、加熱することによりエポキシ樹脂およ
び被接着体である鋼板上の油分を吸収する性質を有す
る。該重合体としてはポリ塩化ビニル(PVC)のよう
にハロゲンを含むものがあるがハロゲンを有する粉末状
樹脂は高熱処理時に塩素ガスが発生し金属の腐食を促進
させてしまう。このためハロゲンを含まない粉末状樹脂
を用いる必要がある。
【0009】アクリル系粉末樹脂として微粉末状の(メ
タ)アクリレート系重合体があげられる。(メタ)アク
リレート系重合体を構成する単量体としては、特に制約
はなく粉末状重合体が得られるものであればすべて使用
できる。例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリ
レートおよびステアリルメタクリレートなどのアルキル
メタクリレート、メチルアクリレートおよびブチルアク
リレートなどのアルキルアクリレート、ブトキシエチル
(メタ)アクリレートなどのアルコキシ(メタ)アクリ
レート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジル
エーテル、ヒドロキシルプロピルメタクリレートなどの
水酸基含有(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレートなどのアミノ基含有(メタ)アクリレ
ート並びにアクリロニトリルおよびN−メチロールアク
リルアミドなどがある。特に好ましくはグリシジルメタ
クリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ
基含有(メタ)アクリレートである。
【0010】これら(メタ)アクリレート系単量体は一
成分よりなる重合体、または2種以上の単量体を用いて
共重合体として用いることもでき、またグラフト重合に
より粉末樹脂を得ることも出来る。また異なる単量体よ
り得られた重合体を混合することにより粉末状樹脂とし
て利用することができる。粉末の粒径は10〜50μm
の範囲内が好ましい。粒径が50μm以上である場合に
は粉末状樹脂が熱硬化しにくくなり、導電性も劣る。粒
径が10μm以下である場合には粉体性が悪化し、生産
および混合時に支障をきたす。
【0011】本発明においては、ゲル分率が5〜50%
のアクルリ系粉末樹脂が用いられる。ここでいうゲル分
率とはアクリル粉末を室温でメチルエチルケトンに溶解
した時のその抽出残渣分の値をいう。ゲル分率が5〜5
0%の範囲外である場合には、粉末樹脂の膨潤能が低く
熱硬化後に目的の制振性が得られず、組成物全体の性状
が脆くなり剥離強度に悪影響を及ぼす。
【0012】本発明で用いる導電性充填剤は金属粉末あ
るいはカーボンブラックまたはグラファイトを用いるこ
とができる。導電性の粒子として金属粉末を使用した場
合、その添加量を40〜150重量部とすることが望ま
しい。40重量部未満とすると組成物中に微少電流を流
すための導電性が不十分で所望の制振性が得られない。
また150重量部以上とすると硬化時のエポキシ樹脂組
成物に悪影響を与え、破壊靭性値が低下することにより
エポキシ樹脂組成物が脆性材料となるため衝撃強度が著
しく低下する。しかし、金属粉体はエポキシ樹脂中での
独立性が高く高充填が必要である。そのためカーボンブ
ラックが好ましく用いられる。カーボンブラックとして
は補強用のカーボンブラックや導電用のカーボンブラッ
クを用いることができる。好ましくはアセチレンブラッ
クやケッチェンブラック等の導電グレードのカーボンブ
ラックである。
【0013】カーボンブラックの吸油量は1.0〜4.
0cc/gである。吸油量が1.0cc/gより少ない
場合には目的の導電性を得るために充填量を増加させる
必要が生じ接着強度の低下や衝撃強度の低下を引き起こ
す。吸油量が4.0cc/gより多い場合には、カーボ
ンブラックのストラクチャーが著しく増大するため、接
着剤の粘度に悪影響を与え、腐食発生の原因となる。本
発明に用いられる圧電粒子としては特に限定するもので
はなく、圧電効果が顕著で実用性のあるものであれば任
意とすることがてきる。代表的なものとしては水晶、ニ
オブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタ
ン酸ジルコン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリ
デン等があるが、性能や経済性を考えるとチタン酸ジル
コン酸鉛やチタン酸ジルコン酸鉛にランタンを添加した
固溶体を用いることが好ましい。
【0014】本発明では主成分のエポキシ樹脂(A)の
代わりに、必要に応じてゴム変成エポキシ樹脂やウレタ
ン変成エポキシ樹脂などの可撓性を有するエポキシ樹脂
を用いても良い。また、上記(A),(B),(C),
(D),(E)成分の他にタルク、炭酸カルシウム、シ
リカ粉等のフィラーや、エラストマー類などの添加剤を
適宜加えても良い。
【0015】次に本発明の接着性樹脂組成物の組成比に
ついて説明する。本発明の接着性樹脂組成物の組成は分
子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する、室温で液
状のエポキシ樹脂(A)100重量部と、加熱活性型の
硬化剤(B)と、導電性の粒子(C)と圧電性の粒子
(D)80〜250重量部とエポキシ樹脂に対して膨潤
性を有するアクリル系粉末状樹脂(E)5〜50重量部
とを必須成分として含有することを特徴としている。エ
ポキシ樹脂に対して膨潤性を有する粉末状樹脂が5重量
部未満では粒子状樹脂自体に粒度分布があるため目的と
する制振性が得にくい。また膨潤性を有するアクリル系
粉末状樹脂が50重量部を超える場合には粉末状樹脂の
充填効果のため本来目的とする剥離強度が得られない。
圧電性の粒子は、80重量部未満では目的とする制振性
の効果が得られない。また250重量部以上ではエポキ
シ樹脂組成物の硬化前のペースト状態での粘性を著しく
増加させてしまうぬれ性を低下させ腐食が容易に発生し
てしまう。
【0016】金属粉末としては特に限定するものではな
く導電性のあるものであれば任意とすることができ、ア
ルミニウム、銅、鉄等を用いることができる。また金属
粉末の粒径は5μm 〜50μm が望ましい。粒径が5μ
m 以下である場合には希望の導電性を得るためには多量
の金属粉末を添加させる必要があるため未硬化時の樹脂
組成物の粘度が増加する。この結果、この樹脂組成物を
金属の接着剤として用いた際に、金属面でのぬれ性を低
下させるため接着強度が著しく低下する。また粒径が1
50μm 以上である場合には、硬化後の樹脂組成物が脆
化し樹脂組成物単体の引っ張り強度に悪影響を与えるか
または所望の制振性が得られない。
【0017】また本発明では導電性の粒子としてカーボ
ンブラックを使用した場合その添加量を1〜15重量部
にすることを特徴としている。1重量部未満とすると目
的の制振性が得られない。また15重量部以上とすると
未硬化時のエポキシ樹脂組成物の粘性を増加させ、その
結果として接着継ぎ手の引っ張りせん断およびT剥離強
度を低下させる。
【0018】
【作用】次に作用を説明する。本発明の接着剤は90〜
150℃の加熱により、膨潤性粉末粒子状樹脂がエポキ
シ樹脂を吸収し、その結果、膨潤した粒子状樹脂の周囲
にカーボンブラックおよび圧電性粒子が寄せあつめら
れ、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有
する層を形成することに重要な特徴を有する。すなわち
形成された制振性を有するカーボンブラック、圧電粒子
およびエポキシ樹脂からなる層が、エポキシマトリック
ス中に効果的に分布するため、濡れ性や接着強度を低下
させることなく制振性を発揮することを可能にしてい
る。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例、比較例および試験例に
より説明する。 実施例1 (A)成分のエポキシ樹脂としてエピコート828(商
品名、油化シェルエポキシ(株)製)、(B)成分の熱
活性型硬化剤としてジシアンジアミド、(C)成分の導
電性粒子としてシースト6(商品名、東海カーボン
(株)製、吸油量1.31cc/g)、(D)成分の圧
電性粒子としてPZT−5A(商品名、富士セラミック
(株)製)、(E)成分のアクリル系膨潤性粉末樹脂と
して分子量約800,000、粒径30μm の架橋剤を
用いて懸濁重合で得られたメチルメタクリレート(MM
A)とグリシジルメタクリレート(GMA)との共重合
体(MMA/GMA=90/10、ゲル分率40%)、
液状ゴムとしてハイカーCTBN1300×13(商品
名、宇部興産(株)製)を用いて表1で示す配合量にて
3本ロールを用いて30分間混練し接着剤を得た。
【0020】実施例2 実施例1における(C)成分をシースト3H(商品名、
東海カーボン(株)製、吸油量1.42cc/g)、
(E)成分を分子量約400,000、粒径30μm の
架橋剤を用いて懸濁重合を用いて得られたメチルメタク
リレート(MMA)とグリシジルメタクリレート(GM
A)との共重合体(MMA/GMA=95/5、ゲル分
率35%)に変えた他は実施例1と同様にした。
【0021】実施例3 実施例1における(C)成分をシースト5H(商品名、
東海カーボン(株)製、吸油量1.46cc/g)に、
液状ゴム成分をR1309(商品名、エーシーアール
(株)製)にそれぞれ変え、(D)および(E)成分の
分率を表1の通りに変えた他は実施例1と同様にした。
【0022】実施例4 実施例1に於ける(C)、(D)および(E)成分の分
率を表1の通りに変えた他は実施例1と同様にした。 実施例5 実施例1に於ける(D)成分をPZT−8(商品名、富
士セラミックス(株)製)にかえ、(C)、(D)およ
び(E)成分の分率を表1の通りに変えた他は実施例1
と同様にした。 実施例6 実施例1における(C)成分をアルミニウム金属粉(吸
油量1.0cc/g)に、および液状ゴム成分をR13
09(商品名、エーシーアール(株)製)に変え、
(C)および(E)成分の分率を表1の通りに変えた他
は実施例1と同様にした。
【0023】比較例1 実施例1における(E)成分に変えて非膨潤性粉末状樹
脂として粉体のPP、AX568(商品名、三井石油化
学(株))を用いた他は実施例1と同様にした。 比較例2 実施例1において(C)成分の配合量を表2のように変
え、(E)成分を添加しなかった他は実施例1と同様に
した。 比較例3,4 実施例1において(E)成分の配合量を表2のように変
えた他は、実施例1と同様にした。
【0024】比較例5,6,7 実施例1において(D)成分の配合量を表2のように変
えた他は、実施例1と同様にした。 比較例8,9,10 実施例1において(C)成分の配合量を表2のように変
えた他は、実施例1と同様にした。
【0025】実施例7 実施例1において(E)成分を分子量約700,00
0、粒径40μm の架橋剤を用いて懸濁重合を用いて得
られたメチルメタクリレート(MMA)とグリシジルメ
タクリレート(GMA)との共重合体(MMA/GMA
=95/5、ゲル分率45%)に変えた他は実施例1と
同様にした。 実施例8 実施例1において(E)成分を分子量約750,00
0,粒径40μm の架橋剤を用いて懸濁重合を用いて得
られたメチルメタクリレート(MMA)とグリシジルメ
タクリレート(GMA)との共重合体(MMA/GMA
=80/20、ゲル分率38%)に変えた他は実施例1
と同様にした。
【0026】比較例11 実施例1において(E)成分を分子量約550,00
0、粒径40μm の架橋剤を用いて懸濁重合を用いて得
られたメチルメタクリレート(MMA)とグリシジルメ
タクリレート(GMA)との共重合体(MMA/GMA
=75/25、ゲル分率55%)に変えた他は実施例1
と同様にした。 比較例12 実施例1において(E)成分を分子量約650,00
0、粒径45μm の架橋剤を用いて懸濁重合を用いて得
られたメチルメタクリレート(MMA)とグリシジルメ
タクリレート(GMA)との共重合体(MMA/GMA
=75/25、ゲル分率85%)に変えた他は実施例1
と同様にした。
【0027】実施例9 実施例1における(C)成分をダイヤブラックHA(商
品名、三菱化成(株)製、吸油量1.1cc/gに変え
た他は実施例1と同様にした。 比較例13 実施例1における(C)成分をシースト600(商品
名、東海カーボン(株)製、吸油量0.84cc/g)
に変えた他は実施例1と同様にした。 実施例10,11 実施例1において、(D)成分の圧電性粒子の配合量を
表1のようにした以外は実施例1と同様にした。 実施例12,13 実施例1において、(E)成分の膨潤性、アクリル系粉
末樹脂の配合量を表1のようにした以外は実施例1と同
様にした。
【0028】実施例14 実施例1において、(E)成分を分子量500,00
0、粒径27μm の架橋剤を用いて、懸濁重合を用いて
得られたメチルメタクリレート(MMA)とグリシジル
メタクリレート(GMA)との共重合体(MMA/GM
A=78/22、ゲル分率5%)に変えた他は実施例1
と同様にした。 実施例15 実施例1において、(E)成分を分子量480,00
0、粒径35μm の架橋剤を用いて、懸濁重合を用いて
得られたメチルメタクリレート(MMA)とグリシジル
メタクリレート(GMA)との共重合体(MMA/GM
A=81/19、ゲル分率19%)に変えた他は実施例
1と同様にした。
【0029】試験例 上記各実施例及び比較例において剥離強度及び衝撃強度
をそれぞれJIS K6854、JIS K6855に
従って測定した。また制振性はエポキシ樹脂組成物をフ
ィルム状に成形しDMTA((株)ポリマーラボ製)で
−150℃〜250℃の温度範囲で粘弾性スペクトルを
測定し、室温でのtanδの値を記録した。最後に未硬
化時のエポキシ樹脂組成物のぬれ製の評価は冷延鋼板上
にエポキシ樹脂組成物をビード状に塗布し、140℃1
5分間オーブンに放置したのち、接触角を測定すること
により行った。この際、50°以上の場合を×、50°
〜40°の場合を△、40°未満の場合を○で示す。こ
こで各実施例および比較例で得た接着剤を用いてのフィ
ルム及び接着継ぎ手の作製に当っては硬化条件として1
70℃20分間保持とした。各実施例および比較例にお
ける試験結果を各成分の配合比と共に表1および表2に
示す。
【表1】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明は、室
温で液状のエポキシ樹脂と、加熱活性型の硬化剤と、カ
ーボンブラックと圧電性の粒子と、エポキシ樹脂に対し
て膨潤性を有するアクリル系粉末状樹脂とを必須成分と
して混合してなる接着性樹脂組成物とすることによっ
て、従来問題となっていた濡れ性や接着強度の低下を引
き起こすことなく、所望の制振性を発揮するという優れ
た効果が得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にエポキシ基を有する、室温で液
    状のエポキシ樹脂(A)100重量部と、加熱活性型の
    硬化剤(B)と、導電性の粒子(C)と、圧電性の粒子
    (D)80〜250重量部とエポキシ樹脂に対して膨潤
    性を有するアクリル系粉末状樹脂(E)5〜50重量部
    とを必須成分として含有することを特徴とする接着性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記導電性の粒子が金属粉末であること
    を特徴とする請求項1記載の接着性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 上記導電性の粒子がカーボンブラックあ
    るいはグラファイトからなることを特徴とする請求項1
    記載の接着性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記導電性の粒子として吸油量が1.0
    〜4.0cc/gであるカーボンブラックを1〜15重
    量部添加したことを特徴とする請求項1記載の接着性樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記エポキシ樹脂に対して膨潤性を有す
    るアクリル系粉末状樹脂としてゲル化分率が5〜50%
    であるアクリル系樹脂を添加したことを特徴とする請求
    項1記載の接着性樹脂組成物。
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