JPH0715742Y2 - トグル式揺動形チャック - Google Patents
トグル式揺動形チャックInfo
- Publication number
- JPH0715742Y2 JPH0715742Y2 JP1991031725U JP3172591U JPH0715742Y2 JP H0715742 Y2 JPH0715742 Y2 JP H0715742Y2 JP 1991031725 U JP1991031725 U JP 1991031725U JP 3172591 U JP3172591 U JP 3172591U JP H0715742 Y2 JPH0715742 Y2 JP H0715742Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lever
- finger
- chuck
- joint member
- rod
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、流体圧アクチュエータ
のロッドにより、左右のレバーを介してフィンガを開閉
を行うようにしたトグル式揺動形チャックに関するもの
である。
のロッドにより、左右のレバーを介してフィンガを開閉
を行うようにしたトグル式揺動形チャックに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】省人化、省力化の目的で、従来人手にた
よっていた各種小物部品や異形部品の搬送を行う場合に
おいて、ワークの姿勢を保ちながらその把持、移送を行
う必要が増大している。このような場合にワークの把持
を確実に行うための手段として、従来から、流体圧アク
チュエータのロッドにより左右のレバーを介してフィン
ガの開閉を行うようにしたトグル機構利用の開閉チャッ
クが使用されていた。
よっていた各種小物部品や異形部品の搬送を行う場合に
おいて、ワークの姿勢を保ちながらその把持、移送を行
う必要が増大している。このような場合にワークの把持
を確実に行うための手段として、従来から、流体圧アク
チュエータのロッドにより左右のレバーを介してフィン
ガの開閉を行うようにしたトグル機構利用の開閉チャッ
クが使用されていた。
【0003】このトグル式揺動形チャックの基本的構成
は、図1及び図2によって後述するように、流体圧アク
チュエータ2におけるロッド3の先端に設けたジョイン
ト部材6と、チャック本体1に回転可能に軸支したフィ
ンガ8とを、それらの間にレバー12の両端を枢着する
ことにより連結し、少なくとも上記ロッド3の軸線から
最も離間した位置(死点)までレバー12とフィンガ8
との枢着点を移行させることを可能にしたものである。
は、図1及び図2によって後述するように、流体圧アク
チュエータ2におけるロッド3の先端に設けたジョイン
ト部材6と、チャック本体1に回転可能に軸支したフィ
ンガ8とを、それらの間にレバー12の両端を枢着する
ことにより連結し、少なくとも上記ロッド3の軸線から
最も離間した位置(死点)までレバー12とフィンガ8
との枢着点を移行させることを可能にしたものである。
【0004】この種のチャックでは、トグル機構を備え
ていることから、その特性として、死点付近で急激に把
持力が増大し(図3により後述)、そのためワークの大
きさがわずかに違うなど、ワークの寸法に多少のバラツ
キあると、レバーが死点に到達できなくなるなどの問題
がある。この場合には、ワークの把持力が小さいばかり
でなく、トグル機構が死点に達していないため、ワーク
を把持、持上げ中に、アクチュエータへの流体圧供給が
なくなるなどの不測の事態が発生すると、フィンガが開
いてワークを落下させてしまうという危険な状態が発生
することも考えられる。
ていることから、その特性として、死点付近で急激に把
持力が増大し(図3により後述)、そのためワークの大
きさがわずかに違うなど、ワークの寸法に多少のバラツ
キあると、レバーが死点に到達できなくなるなどの問題
がある。この場合には、ワークの把持力が小さいばかり
でなく、トグル機構が死点に達していないため、ワーク
を把持、持上げ中に、アクチュエータへの流体圧供給が
なくなるなどの不測の事態が発生すると、フィンガが開
いてワークを落下させてしまうという危険な状態が発生
することも考えられる。
【0005】また、上述したトグル式揺動形チャックで
は、アクチュエータのロッドとフィンガとを、それらの
間にレバーを枢着することによって連結するため、フィ
ンガのガタが大きく、ワークの把持が不安定になること
もある。
は、アクチュエータのロッドとフィンガとを、それらの
間にレバーを枢着することによって連結するため、フィ
ンガのガタが大きく、ワークの把持が不安定になること
もある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案の技術的課題
は、ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、それを
トグル機構の死点において安定的に把持することができ
るようにしたトグル式揺動形チャックを得ることにあ
る。また、本考案は、上記トグル式揺動形チャックにお
いて、フィンガのガタを可及的に少なくし、ワークの把
持を確実にすることをも、その課題とするものである。
は、ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、それを
トグル機構の死点において安定的に把持することができ
るようにしたトグル式揺動形チャックを得ることにあ
る。また、本考案は、上記トグル式揺動形チャックにお
いて、フィンガのガタを可及的に少なくし、ワークの把
持を確実にすることをも、その課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本考案のトグル式揺動形チャックは、流体圧アクチ
ュエータにおけるロッドの先端に設けたジョイント部材
と、チャック本体に回転可能に軸支したフィンガとを、
それらの間にレバーの両端を枢着することにより連結
し、少なくとも上記ロッドの軸線から最も離間した位置
にまでレバーとフィンガとの枢着点を移行させることを
可能にしたトグル式の揺動形チャックにおいて、上記ジ
ョイント部材とフィンガとを連結するレバーを、中間に
複数の切込みを切設することにより弾性的な伸縮性を付
与してなる弾性材料により形成したことを特徴とするも
のである。
め、本考案のトグル式揺動形チャックは、流体圧アクチ
ュエータにおけるロッドの先端に設けたジョイント部材
と、チャック本体に回転可能に軸支したフィンガとを、
それらの間にレバーの両端を枢着することにより連結
し、少なくとも上記ロッドの軸線から最も離間した位置
にまでレバーとフィンガとの枢着点を移行させることを
可能にしたトグル式の揺動形チャックにおいて、上記ジ
ョイント部材とフィンガとを連結するレバーを、中間に
複数の切込みを切設することにより弾性的な伸縮性を付
与してなる弾性材料により形成したことを特徴とするも
のである。
【0008】上記トグル式揺動形チャックにおいては、
チャック本体に一定の間隔で対峙させて設けたサイドプ
レートにより、ロッド先端のジョイント部材の摺動を案
内させ、ジョイント部材とレバー及びレバーとフィンガ
との枢着部分において、一方に設けた平行な対向平面間
に他方の先端の平行平面部を嵌入して、両者を平行ピン
により回転可能に連結するのが望ましい。
チャック本体に一定の間隔で対峙させて設けたサイドプ
レートにより、ロッド先端のジョイント部材の摺動を案
内させ、ジョイント部材とレバー及びレバーとフィンガ
との枢着部分において、一方に設けた平行な対向平面間
に他方の先端の平行平面部を嵌入して、両者を平行ピン
により回転可能に連結するのが望ましい。
【0009】
【作用】ワークの把持に際し、突出状態にある流体圧ア
クチュエータのロッドを流体圧により没入させ、レバー
を死点付近まで移動させてフィンガによりワークを把持
させると、ジョイント部材とフィンガとによってレバー
に圧縮荷重が伝えられるが、レバーには切込みにより弾
性的な伸縮性を付与しているので、レバーが長さ方向に
圧縮されながら死点まで移行し、その状態でワークが把
持される。このように、レバーを圧縮可能に形成する
と、トグル機構が作用するフィンガの角度範囲を大きく
することができ、微妙な調整も不要となる。従って、ワ
ークの寸法に多少のバラツキがあっても、レバーの伸縮
性によりそれを吸収し、ワークをトグル機構の死点にお
いて安定的に把持することが可能になる。
クチュエータのロッドを流体圧により没入させ、レバー
を死点付近まで移動させてフィンガによりワークを把持
させると、ジョイント部材とフィンガとによってレバー
に圧縮荷重が伝えられるが、レバーには切込みにより弾
性的な伸縮性を付与しているので、レバーが長さ方向に
圧縮されながら死点まで移行し、その状態でワークが把
持される。このように、レバーを圧縮可能に形成する
と、トグル機構が作用するフィンガの角度範囲を大きく
することができ、微妙な調整も不要となる。従って、ワ
ークの寸法に多少のバラツキがあっても、レバーの伸縮
性によりそれを吸収し、ワークをトグル機構の死点にお
いて安定的に把持することが可能になる。
【0010】また、上記フィンガの動作に際し、ロッド
の先端に取付けたジョイント部材の摺動は、チャック本
体のサイドプレートにより案内され、さらにジョイント
部材とレバー、及びレバーとフィンガとは、それらの枢
着部分において一方に設けた平行な対向平面間に他方の
平行平面部を嵌入しているので、フィンガに横荷重が作
用した場合のガタを可及的に少なくし、この点からもワ
ークを確実に把持することが可能になる。
の先端に取付けたジョイント部材の摺動は、チャック本
体のサイドプレートにより案内され、さらにジョイント
部材とレバー、及びレバーとフィンガとは、それらの枢
着部分において一方に設けた平行な対向平面間に他方の
平行平面部を嵌入しているので、フィンガに横荷重が作
用した場合のガタを可及的に少なくし、この点からもワ
ークを確実に把持することが可能になる。
【0011】
【実施例】図1及び図2は、本考案に係るトグル式揺動
形チャックの一実施例を示している。このトグル式揺動
形チャックは、チャック本体1が、流体圧アクチュエー
タ2を構成するエアシリンダのシリンダボディ2aと、
そのシリンダボディ2aにおけるロッド3の突出面側に
おいてそのロッド3の両側に一定の間隔で対峙させてね
じ5により取付けた一対のサイドプレート4,4によっ
て構成されている。
形チャックの一実施例を示している。このトグル式揺動
形チャックは、チャック本体1が、流体圧アクチュエー
タ2を構成するエアシリンダのシリンダボディ2aと、
そのシリンダボディ2aにおけるロッド3の突出面側に
おいてそのロッド3の両側に一定の間隔で対峙させてね
じ5により取付けた一対のサイドプレート4,4によっ
て構成されている。
【0012】上記流体圧アクチュエータ2におけるピス
トン(図示せず)のロッド3の先端にねじ7により取付
けられたジョイント部材6は、チャック本体1における
上記サイドプレート4,4によりその摺動を案内される
ものである。一方、上記サイドプレート4の左右両端部
には、ワークを把持するためのフィンガ8を回転可能に
支持するシャフト9を、対峙するサイドプレート4,4
間に挟んでねじ10,10により固定し、このシャフト
9によっても一対のサイドプレート4,4を一定の間隔
に保持させている。
トン(図示せず)のロッド3の先端にねじ7により取付
けられたジョイント部材6は、チャック本体1における
上記サイドプレート4,4によりその摺動を案内される
ものである。一方、上記サイドプレート4の左右両端部
には、ワークを把持するためのフィンガ8を回転可能に
支持するシャフト9を、対峙するサイドプレート4,4
間に挟んでねじ10,10により固定し、このシャフト
9によっても一対のサイドプレート4,4を一定の間隔
に保持させている。
【0013】ロッド3の先端に設けたジョイント部材6
と、チャック本体1のサイドプレートに回転可能に軸支
させたフィンガ8の基端とは、それらに両端をそれぞれ
平行ピン13,14で枢着したレバー12により連結し
ている。上記レバー12とフィンガ8とを枢着する平行
ピン14は、ロッド3がシリンダボディ2a内へ没入し
た状態において、その軸線がジョイント部材6とレバー
12とを連結する平行ピン13の両側に位置し、各平行
ピン13,14がロッド3の軸線と直交する1直線上に
並ぶようにし、それによって、レバー12とフィンガ8
との枢着点(平行ピン14)を、少なくとも上記ロッド
3の軸線から最も離間した位置(死点)にまで移行可能
にしている。
と、チャック本体1のサイドプレートに回転可能に軸支
させたフィンガ8の基端とは、それらに両端をそれぞれ
平行ピン13,14で枢着したレバー12により連結し
ている。上記レバー12とフィンガ8とを枢着する平行
ピン14は、ロッド3がシリンダボディ2a内へ没入し
た状態において、その軸線がジョイント部材6とレバー
12とを連結する平行ピン13の両側に位置し、各平行
ピン13,14がロッド3の軸線と直交する1直線上に
並ぶようにし、それによって、レバー12とフィンガ8
との枢着点(平行ピン14)を、少なくとも上記ロッド
3の軸線から最も離間した位置(死点)にまで移行可能
にしている。
【0014】ジョイント部材6とレバー12との枢着部
分においては、ジョイント部材6に設けた平行な対向平
面6a,6a間に、レバー12の先端の平行平面部12
aを嵌入して、両者を平行ピン13により回転可能に連
結し、またレバー12とフィンガ8との枢着部分におい
ては、フィンガ8に設けた平行な対向平面8a,8a間
にレバー12の先端の平行平面部12bを嵌入して、両
者を平行ピン14により回転可能に連結している。な
お、これらの枢着部分においては、平行な対向平面とそ
れに嵌入する平行平面部を、上記とは逆の部材に設ける
こともできる。
分においては、ジョイント部材6に設けた平行な対向平
面6a,6a間に、レバー12の先端の平行平面部12
aを嵌入して、両者を平行ピン13により回転可能に連
結し、またレバー12とフィンガ8との枢着部分におい
ては、フィンガ8に設けた平行な対向平面8a,8a間
にレバー12の先端の平行平面部12bを嵌入して、両
者を平行ピン14により回転可能に連結している。な
お、これらの枢着部分においては、平行な対向平面とそ
れに嵌入する平行平面部を、上記とは逆の部材に設ける
こともできる。
【0015】エアシリンダのロッド3は、通常、シリン
ダのブッシュとの間にクリアランスを有し、そのため、
何らかの対策を講じないと、上記ジョイント部材6のガ
タ、従ってフィンガ8のガタを防止することができない
ものである。しかるに、上記ジョイント部材6は、一対
のシャフト9により間隔が決められたサイドプレート
4,4によりその摺動を案内され、さらにジョイント部
材6及びフィンガ8とレバー12との枢着部分において
は、それぞれ一方の部材の平行な対向平面間に他方の部
材の平行平面部を嵌入しているので、フィンガ8に横荷
重が作用した場合でもそのガタを防止することができ
る。
ダのブッシュとの間にクリアランスを有し、そのため、
何らかの対策を講じないと、上記ジョイント部材6のガ
タ、従ってフィンガ8のガタを防止することができない
ものである。しかるに、上記ジョイント部材6は、一対
のシャフト9により間隔が決められたサイドプレート
4,4によりその摺動を案内され、さらにジョイント部
材6及びフィンガ8とレバー12との枢着部分において
は、それぞれ一方の部材の平行な対向平面間に他方の部
材の平行平面部を嵌入しているので、フィンガ8に横荷
重が作用した場合でもそのガタを防止することができ
る。
【0016】而して、上記トグル式揺動形チャックにお
けるジョイント部材6とフィンガ8とを連結するレバー
12は、金属や合成樹脂等の弾性材料により形成し、中
間に複数の切込み15を切設することにより、弾性的な
伸縮性を付与している。この構成により、図3を参照し
て後述するところの特性をチャックに付与することが可
能になる。
けるジョイント部材6とフィンガ8とを連結するレバー
12は、金属や合成樹脂等の弾性材料により形成し、中
間に複数の切込み15を切設することにより、弾性的な
伸縮性を付与している。この構成により、図3を参照し
て後述するところの特性をチャックに付与することが可
能になる。
【0017】なお、図中、18はフィンガ8の軸支部分
に嵌入した軸受、19はシャフト9の両端に配置したカ
ラー、20は平行ピンを固定する止めねじを示してい
る。また、図4は、上記トグル式揺動形チャックの使用
の1態様を例示するもので、ここではワークWの形状に
適合するアタッチメント21をフィンガ8に取付け、そ
れによってワークWを把持した状態を示している。
に嵌入した軸受、19はシャフト9の両端に配置したカ
ラー、20は平行ピンを固定する止めねじを示してい
る。また、図4は、上記トグル式揺動形チャックの使用
の1態様を例示するもので、ここではワークWの形状に
適合するアタッチメント21をフィンガ8に取付け、そ
れによってワークWを把持した状態を示している。
【0018】上記構成を有するトグル式揺動形チャック
においては、ワークWを把持するに際し、突出状態にあ
る流体圧シリンダのロッド3を流体圧の導入によりシリ
ンダボディ2a内に没入させ、レバー12を死点付近ま
で移動させて、フィンガ8によりワークWを把持させる
と、ジョイント部材6とフィンガ8とによってレバー1
2に圧縮荷重が伝えられるが、レバー12には切込み1
5により弾性的な伸縮性を付与しているので、レバー1
2が長さ方向に圧縮されながら死点まで移行して、その
状態でワークが把持される。
においては、ワークWを把持するに際し、突出状態にあ
る流体圧シリンダのロッド3を流体圧の導入によりシリ
ンダボディ2a内に没入させ、レバー12を死点付近ま
で移動させて、フィンガ8によりワークWを把持させる
と、ジョイント部材6とフィンガ8とによってレバー1
2に圧縮荷重が伝えられるが、レバー12には切込み1
5により弾性的な伸縮性を付与しているので、レバー1
2が長さ方向に圧縮されながら死点まで移行して、その
状態でワークが把持される。
【0019】これを図3によってさらに詳細に説明する
と、上述したように、レバーに弾性的な伸縮性を与える
ことなく、それを剛体により形成すると、図3中に実線
の曲線で示すように、トグル機構の特性として死点付近
で急激に把持力が増大する。そのため、ワークWの寸法
に多少のバラツキあると、把持に際してレバー12が死
点に到達できなくなることがあり、この場合には、シリ
ンダの流体圧による把持力のみでワークWを把持するの
で、その把持力が小さいばかりでなく、トグル機構が死
点に達していないため、ワークを把持、持上げ中に、シ
リンダへの流体圧供給が停止するなどの不測の事態が発
生すると、フィンガ8が開いてワークWを落下させてし
まうという危険な状態が発生する。
と、上述したように、レバーに弾性的な伸縮性を与える
ことなく、それを剛体により形成すると、図3中に実線
の曲線で示すように、トグル機構の特性として死点付近
で急激に把持力が増大する。そのため、ワークWの寸法
に多少のバラツキあると、把持に際してレバー12が死
点に到達できなくなることがあり、この場合には、シリ
ンダの流体圧による把持力のみでワークWを把持するの
で、その把持力が小さいばかりでなく、トグル機構が死
点に達していないため、ワークを把持、持上げ中に、シ
リンダへの流体圧供給が停止するなどの不測の事態が発
生すると、フィンガ8が開いてワークWを落下させてし
まうという危険な状態が発生する。
【0020】しかるに、上述した構成によりレバー12
に弾性的な伸縮性を付与すると、死点近くで作用する圧
縮荷重によりレバー12が圧縮されて、そのピン間距離
が短くなり、この間でのチャック把持力とフィンガ開き
角度との関係は、図3に点線で示したような曲線を描く
ことになる。即ち、トグル機構が作用するフィンガの角
度範囲が大きくなって、フィンガの微妙な調整も不要と
なり、ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、レバ
ーの伸縮性により吸収される。しかも、必要以上の把持
力の最大値を小さくし、把持力が均等化することができ
る。図3中における範囲Dは、レバーの伸縮性により拡
大されたトグル機構の作用範囲を示すものである。ま
た、ワークをトグル機構の死点において把持するため、
ワークを把持、持上げ中に、シリンダへの流体圧供給が
なくなっても、ワークの把持が解除されることがなく、
ワークを落下させるという危険を防止することができ
る。
に弾性的な伸縮性を付与すると、死点近くで作用する圧
縮荷重によりレバー12が圧縮されて、そのピン間距離
が短くなり、この間でのチャック把持力とフィンガ開き
角度との関係は、図3に点線で示したような曲線を描く
ことになる。即ち、トグル機構が作用するフィンガの角
度範囲が大きくなって、フィンガの微妙な調整も不要と
なり、ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、レバ
ーの伸縮性により吸収される。しかも、必要以上の把持
力の最大値を小さくし、把持力が均等化することができ
る。図3中における範囲Dは、レバーの伸縮性により拡
大されたトグル機構の作用範囲を示すものである。ま
た、ワークをトグル機構の死点において把持するため、
ワークを把持、持上げ中に、シリンダへの流体圧供給が
なくなっても、ワークの把持が解除されることがなく、
ワークを落下させるという危険を防止することができ
る。
【0021】さらに、上記フィンガ8の動作に際し、ロ
ッド3の先端に取付けたジョイント部材6の摺動は、チ
ャック本体のサイドプレート4,4により案内され、ま
たジョイント部材6とレバー12、及びレバー12とフ
ィンガ8とは、それらの枢着部分において一方に設けた
平行な対向平面間に他方の平行平面部を嵌入しているの
で、フィンガに横荷重が作用した場合のガタを可及的に
少なくし、この点からもワークを確実に把持することが
可能になる。
ッド3の先端に取付けたジョイント部材6の摺動は、チ
ャック本体のサイドプレート4,4により案内され、ま
たジョイント部材6とレバー12、及びレバー12とフ
ィンガ8とは、それらの枢着部分において一方に設けた
平行な対向平面間に他方の平行平面部を嵌入しているの
で、フィンガに横荷重が作用した場合のガタを可及的に
少なくし、この点からもワークを確実に把持することが
可能になる。
【0022】
【考案の効果】このように本考案のトグル式揺動形チャ
ックによれば、ワークの寸法に多少のバラツキがあって
も、それをトグル機構の死点において安定的に把持する
ことができる。また、フィンガのガタを可及的に少なく
し、ワークの把持を確実にすることができる。
ックによれば、ワークの寸法に多少のバラツキがあって
も、それをトグル機構の死点において安定的に把持する
ことができる。また、フィンガのガタを可及的に少なく
し、ワークの把持を確実にすることができる。
【図1】本考案の一実施例の構成を示す分解斜視図であ
る。
る。
【図2】同実施例の部分断面図である。
【図3】チャック把持力とフィンガ開き角度との関係を
模式的に示すグラフである。
模式的に示すグラフである。
【図4】上記実施例のチャックの使用の態様を概略的に
示す正面図である。
示す正面図である。
1 チャック本体、 8a 対向平
面、2 流体圧アクチュエータ、 12 レ
バー、3 ロッド、 12a
平行平面部、4 サイドプレート、 1
2b 平行平面部、6 ジョイント部材、
13 平行ピン、6a 対向平面、14 平行
ピン、8 フィンガ、 15
切込み。
面、2 流体圧アクチュエータ、 12 レ
バー、3 ロッド、 12a
平行平面部、4 サイドプレート、 1
2b 平行平面部、6 ジョイント部材、
13 平行ピン、6a 対向平面、14 平行
ピン、8 フィンガ、 15
切込み。
フロントページの続き (72)考案者 石 橋 康一郎 埼玉県草加市稲荷6−19−1 エスエムシ ー株式会社草加工場内 (56)参考文献 特開 昭60−155388(JP,A) 実開 平2−100791(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】 流体圧アクチュエータにおけるロッドの
先端に設けたジョイント部材と、チャック本体に回転可
能に軸支したフィンガとを、それらの間にレバーの両端
を枢着することにより連結し、少なくとも上記ロッドの
軸線から最も離間した位置にまでレバーとフィンガとの
枢着点を移行させることを可能にしたトグル式の揺動形
チャックにおいて、上記ジョイント部材とフィンガとを
連結するレバーを、中間に複数の切込みを切設すること
により弾性的な伸縮性を付与してなる弾性材料により形
成した、ことを特徴とするトグル式揺動形チャック。 - 【請求項2】 チャック本体に一定の間隔で対峙させて
設けたサイドプレートにより、ロッド先端のジョイント
部材の摺動を案内させ、ジョイント部材とレバー及びレ
バーとフィンガとの枢着部分において、一方に設けた平
行な対向平面間に他方の先端の平行平面部を嵌入して、
両者を平行ピンにより回転可能に連結したことを特徴と
する請求項1に記載のトグル式揺動形チャック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991031725U JPH0715742Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | トグル式揺動形チャック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991031725U JPH0715742Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | トグル式揺動形チャック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04106190U JPH04106190U (ja) | 1992-09-11 |
JPH0715742Y2 true JPH0715742Y2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=31914912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991031725U Expired - Lifetime JPH0715742Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | トグル式揺動形チャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0715742Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USRE44814E1 (en) | 1992-10-23 | 2014-03-18 | Avocent Huntsville Corporation | System and method for remote monitoring and operation of personal computers |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60155388A (ja) * | 1984-01-24 | 1985-08-15 | 三菱電機株式会社 | 産業用ロボツトのハンド装置 |
JPH077113Y2 (ja) * | 1989-01-30 | 1995-02-22 | 株式会社中村機器エンジニアリング | 把持装置 |
-
1991
- 1991-02-19 JP JP1991031725U patent/JPH0715742Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USRE44814E1 (en) | 1992-10-23 | 2014-03-18 | Avocent Huntsville Corporation | System and method for remote monitoring and operation of personal computers |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04106190U (ja) | 1992-09-11 |
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