JPH0715415U

JPH0715415U - 車両用サンバイザーホルダーの取付構造

Info

Publication number: JPH0715415U
Application number: JP4674893U
Authority: JP
Inventors: 昌宏遠藤
Original assignee: 和光化成工業株式会社
Priority date: 1993-08-27
Filing date: 1993-08-27
Publication date: 1995-03-14

Abstract

(57)【要約】【目的】車両天井の取付位置に仮止めしても自重ある
いはラインコンベヤ等の振動により脱落することがな
く、取付け用ビスのゆるみの素因を排除する。【構成】天井板に貫設して位置決め用孔の挿通する位
置決めボスを延出形成したサンバイザーホルダーにおい
て、この位置決めボスの軸部の外周の前記ビス受け孔の
中心と結ぶ線上のビス受け孔側に短片のリブを、また、
反対側の前記開口部側方向には長片のリブを長手方向に
条設し、また、この長短片リブと直交する外周長手方向
には断面略三角形状のリブを条設し、この長短片リブの
先端間の寸法は前記位置決め用孔径とほぼ同一か若干小
さい寸法に、また、略三角形状リブの先端間の寸法は位
置決め用孔径より大きい寸法に形成して位置決め用孔縁
に弾性当接する構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、車両の運転席および助手席のフロントウインドの上部に付設されるサンバイザーの保持軸を把持するため車両の天井部に取付けられる車両用サンバイザーホルダーの取付構造に関する。

【０００２】従来、この種のサンバイザーの保持軸Ｓを着脱可能に把持するサンバイザーホルダーとしては、例えば図７および図８に示すものがあり、このサンバイザーホルダーは合成樹脂材を射出成形してなるもので、図７(a)(b)に示すホルダー１のホルダー本体２は底面３と前傾斜面４と後傾斜面５とにより所定の幅を有する略三角形状ののブロック状に形成され、このホルダー本体２の上部には図示のようにフック状の上部把持部６が形成されて前傾斜面４側に開口部７を有してサンバイザーの保持軸Ｓを着脱可能に把持する所定の径の把持部８が形成されている。また、後傾斜面５の所定の位置には底面３側へ嵌通状に取付用ビス１２のビス受け孔９が形成され、このビス受け孔９の中心より所定の寸法ｈを隔てた前傾斜面４の背面に形成した凹部１０側には位置決め用ボス（仮止め用ボス）１１が形成されている。この位置決め用ボス１１は所定の径ｄ1 を有して底面３より所定の長さ延出されてその先端は尖鋭状に形成されている。

【０００３】また、図８(a)(b)に示すホルダー１３は上記ホルダー１のビス受け孔９と位置決めボス１１の成形位置を逆に形成してものでその他の構成はほぼ同様に形成されているのでその説明は省略する。

【０００４】このように形成された例えばホルダー１の取付けは、図５に示すように車両のフロント上部の室内側に張設された天井板１４は例えば薄鋼板材１５に内装材１６が貼着され、同天井板１４のホルダー１の取付位置にはビス受け孔９と位置決めボス１１の間隔ｈでビス用孔１７と位置決め用孔１８とが貫設され，この位置決め用孔１８の径ｄ2 はホルダー１の装着性を考慮して位置決め用ボス１１の径ｄ1 より若干大きく形成されている。このように両孔１７，１８を貫設した天井板１４の下方より位置決め用孔１８に位置決め用ボス１１が挿入されるとともに、ビス受け孔９とビス用孔１７とが整合されて取付用ビス１２により固着されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このホルダー１の仮止め用とする位置決め用ボス１１はその装着性を考慮して位置決め用孔１８の径ｄ2 を位置決め用ボス１１の径ｄ1 より若干大きく形成したため、仮装着したホルダー１は自重、あるいはラインコンベヤの振動等により落下されるので、取付用ビス１２により固定する場合、一方の手でホルダー１を押えた状態で他方の手でビス１２を螺着することとなり、作業性が悪く、十分に締付け固定ができない問題があり、また、位置決め用孔１８の径ｄ2 が大きいことから、例えば車両の振動等により同孔１８内で位置決め用ボス１１がおどりを生じ、このため取付用ビス１２にゆるんでホルダー１がガタついてサンバイザーの着脱操作に支障を生ずる恐れのある問題点があった。

【０００６】本考案は、上記従来の問題点を解決すべくなされたもので、車両天井の取付位置に仮止めしても自重あるいはラインコンベヤ等の振動により脱落することがなく、取付け用ビスのゆるみの素因を排除することのできる車両用サンバイザーホルダーの取付構造を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記技術課題を解決するため、車両室内のフロント上部の天井板に取付けられてサンバイザーの保持軸を着脱可能に保持するサンバイザーホルダーの取付構造であって、該サンバイザーホルダーは取付面を底部とする略三角ブロック形状のホルダー本体の上部に一方に開口部を有して前記保持軸を着脱する円弧状の把持部を形成した上部把持体を一体に形成するとともに、前記ホルダー本体には前記天井板に取付ける取付用ビスのビス受け孔を取付面側に嵌通形成し、この取付面側には同ビス受け孔より所定の寸法隔てた位置に天井板に貫設して位置決め用孔の挿通する位置決めボスを延出形成したサンバイザーホルダーにおいて、この位置決めボスの軸部の外周の前記ビス受け孔の中心と結ぶ線上のビス受け孔側に短片のリブを、また、反対側の前記開口部側方向には長片のリブを長手方向に条設し、また、この長短片リブと直交する外周長手方向には断面略三角形状のリブを条設し、この長短片リブの先端間の寸法は前記位置決め用孔径とほぼ同一か若干小さい寸法に、また、略三角形状リブの先端間の寸法は位置決め用孔径より大きい寸法に形成して位置決め用孔縁に弾性当接する構成とした車両用サンバイザーホルダーの取付構造とした。

【０００８】

【作用】

上記構成としてことにより、天井板に形成した位置決め用孔に位置決めボスを介して脱落等することなくサンバイザーホルダーを仮止めすることができ、取付け後において取付用ビスのゆるみを防止するように機能する。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を図面にしたがって説明すると、図１はホルダー２１の縦断面図、図２は図１の正面図、図３は図１の下面図を示すもので、このホルダー２１は例えば曲げ弾性率が高く、機械的性質の優れた合成樹脂材を射出成形してなるもので、このホルダー２１のホルダー本体２２は図１に示すように図示底面となる取付面２３とこの取付面２３の図示左端部より所定の角度で上斜状に後傾斜面２４が形成され、また、取付面２３の図示右端部より所定の角度で前傾斜面２５が形成されて所定の幅Ｈを有する疑似三角形状のブロック状に形成され、この後傾斜面２４の上部側には図示フック形状の上部把持体２６が形成されている。

【００１０】この上部把持体２６はサンバイザの保持軸Ｓを把持する円弧状の把持部２７を有し、この上部把持体２６の先端側のフック部２６ａの図示下面側の所定の位置には段差面２８が形成され、この段差面２８にはフック部２６ａの先端に指向して保持軸Ｓを着脱可能に荷重出しする抑え片２９がフック部２６ａの下面と間隔を有して片持ちはり状に突出形成されている。

【００１１】また、前傾斜面２５は上部把持体２６の下方の所定の位置で図示のように把持部２７の円弧面と接続されて同接続部には略山形状の凸条部３０が幅Ｈ方向に形成され，同凸状部３０と抑え片２９の先端との間に開口部３１が形成されている。また、把持部２７の円弧面には突条３２が突設されている。

【００１２】また、後傾斜面２４側には取付面２３側へ嵌通する取付用ビス１２のビス受け孔３３が形成され、このビス受け孔３３はねじ部１２ａを挿通する孔部３３ａと頭部１２ｂの受け孔部３３ｂとが図示段差状に形成されている。

【００１３】また、前傾斜面２５の下面側には肉抜き凹部３４が形成され、同凹部３４にはビス受け孔３３の中心より所定の間隔ｈを隔てた位置に基台３５が形成され、この基台３５は略方形状のブロック状に形成されてその図示下面３５ａは取付面２３とほぼ同一面に形成され、同基台３５の中心には位置決め用ボス３６が図示下方へ延出形成されている。

【００１４】この位置決め用ボス３６は軸部３７とその外周の直交する長手方向にそれぞれリブ３８ａ，３８ｂとリブ３９ａ，３９ｂを形成してなるもので、この軸部３７は所定の径ｄで先端側は尖鋭状に形成されて所定の長さに設けられ、図３および図４に示すようにこの軸部３７とビス受け孔３３の中心を結ぶ線ａ上の外周部の長手方向には図示のようにビス受け孔３３側には短片のリブ３８ａが条設され、また、反対側には長片のリブ３８ｂが条設されている。また、この線ａと直交する線ｂ上の外周部の長手方向には断面略三角形状のリブ３９ａ，３９ｂが条設されている。このように形成されたリブ３８ａ，３８ｂの先端間の寸法ｈ1 は天井板１４に貫設された位置決め用孔１８の径ｄ2 とｈ1 ≦ｄ2 の関係にあり、また、リブ３９ａ，３９ｂの先端間の寸法ｈ2 は位置決め用孔１８の径ｄ2 とｈ2 ＞ｄ2 の関係に形成され、この寸法ｈ2 は実寸では径ｄ2 より例えば０．４〜０．８mm程度大きく形成されている。

【００１５】このように形成されたホルダー２１を図５に示すように、先ず、天井板１４のホルダー取付位置に貫設された位置決め用孔１８に位置決めボス３６を挿入すると、この位置決めボス３６の軸部３７の外周に直交する長手方向に形成したリブ３８ａ，３８ｂおよびリブ３９ａ，３９ｂは位置決め用孔１８の径ｄ2 との間において、リブ３８ａ，３８ｂの先端間の寸法ｈ1 は位置決め用孔１８の径ｄ2 に対しｈ1 ≦ｄ2 の関係に、また、リブ３９ａ，３９ｂの先端間の寸法ｈ2 は位置決め用孔１８の径ｄ2 に対しｈ2 ＞ｄ2 の関係にそれぞれ形成したものであるから、リブ３８ａ，３８ｂは位置決め用孔１８の径ｄ2 に微小な間隔を有して挿入され、また、リブ３９ａ，３９ｂは位置決め用孔１８の径ｄ2 に対しｈ2 ＞ｄ2 に設けられ、かつ断面略三角形状に形成したので、このリブ３９ａ，３９ｂの三角頂点の先端側は位置決め用孔１８の縁部に沿って弾性変形されるので同位置決めボス３６の位置決め用孔１８に対する挿入は比較的小さな挿入力により挿入することができる。

【００１６】このようにこの位置決めボス３６を位置決め用孔１８に挿入して仮止め挿着すると、リブ３８ａ，３８ｂは位置決め用孔１８の径ｄ2 に微小な間隔を有して挿入され、また、リブ３９ａ，３９ｂはその三角頂点の先端側は位置決め用孔１８の縁部に沿って弾性変形されるので、このリブ３９ａ，３９ｂの復元力によりホルダー２１は保持されて、従来のように自重あるいはラインコンベヤの振動等により天井板１４の位置決め用孔１８からの脱抜が防止され、取付用ビス１２の締付けを両手作業で強固に締付けることができる。また、取付用ビス１２の取付け後において、この各リブ３８ａ，３８ｂ，３９ａ，３９ｂは位置決め用孔１８に近接および弾性当接されているので、従来のように車両の振動により位置決め用孔１８内でのおどりを解消することができて取付用ビス１２のゆるみを防止することができる。また、リブ３８ａ，３８ｂは軸部３７とビス受け孔３３の中心を結ぶ線ａ上の外周部のビス受け孔３３側には短片のリブ３８ａを形成し、また、反対側、すなわち、把持部２７の開口部３１方向に向けて長片のリブ３８ｂを形成したものである。したがって、サンバイザーの保持軸Ｓを開口側より把持装着する場合にはこの短尺のリブ３８ａが位置決め用孔１８の縁部に当接されて取付用ビス１２とにより２点支持して装着力を受け止め、また、取外す場合には逆に長尺のリブ３８ｂが位置決め用孔１８の縁部に当接されるので、保持軸Ｓの着脱操作力にも十分に抗することができ、ビス取付け部への外力の及ぶことを軽減することができ、ホルダー２１の止着状態を強固に維持することができる。

【００１７】なお、上記実施例においては取付用ビス１２を天井板１４に貫設したビス用孔１７にねじ着して取付けるように例示したが、これに限定するものではなく、例えば図６に示すようにビス受け孔３３の取付面２３のより下方にビス用孔１７より大きなビス受け孔に挿通されて取付用ビス１２を螺合することで弾性開拡して同ビス受け孔に係合するビス受け用弾性クリップ４０を一体に形成する構成であってもよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、そのホルダーに形成した位置決めボスを天井板側の位置決め用孔に挿入して仮止め挿着すると、同位置決めボスに直交状に形成した一方の長短片のリブは位置決め用孔の径に微小な間隔を有して挿入され、また、他方のリブはその三角頂点の先端側は位置決め用孔の縁部に沿って弾性変形されるので、この略三角形状のリブの復元力によりホルダーは保持されて、従来のように自重あるいはラインコンベヤの振動等により天井板の位置決め用孔からの脱抜が防止され、取付用ビスの締付けを両手作業で強固に締付けることができる。また、取付用ビスの取付け後において、この各リブは位置決め用孔に近接および弾性当接されているので、従来のように車両の振動により位置決め用孔内でのおどりを解消することができて取付用ビスのゆるみを防止することができる。また、長短片のリブは軸部とビス受け孔の中心を結ぶ線上の外周部のビス受け孔側には短片のリブを形成し、また、反対側の把持部の開口部方向に向けて長片のリブを形成したものである。したがって、サンバイザーの保持軸を開口側より把持装着する場合にはこの短尺のリブが位置決め用孔の縁部に当接されて取付用ビスとにより２点支持して装着力を受け止め、また、取外す場合には逆に長尺のリブが位置決め用孔の縁部に当接されるので、保持軸の着脱操作力にも十分に抗することができ、ビス取付け部への外力の及ぶことを軽減することができ、ホルダーの止着状態を強固に維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ホルダーの縦断面図である。

【図２】ホルダーの正面図である。

【図３】ホルダーの下面図である。

【図４】図３の丸印部の拡大図である。

【図５】ホルダー取付けの説明図である。

【図６】ホルダーの他の態様を示す縦断面図である。

【図７】(a) 従来のホルダーの縦断面図である。 (b) 同じく下面図である。

【図８】(a) 従来の他のホルダーの縦断面図である。 (b) 同じく下面図である。

【符号の説明】

１４天井板１７ビス用孔１８位置決め用孔２１サンバイザーホルダー２２ホルダー本体２３取付面２６上部把持体２７把持部３１開口部３３ビス受け孔３６位置決めボス３８ａ，３８ｂ，３９ａ，３９ｂリブ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車両室内のフロント上部の天井板に取付
けられてサンバイザーの保持軸を着脱可能に保持するサ
ンバイザーホルダーの取付構造であって、該サンバイザ
ーホルダーは取付面を底部とする略三角ブロック形状の
ホルダー本体の上部に一方に開口部を有して前記保持軸
を着脱する円弧状の把持部を形成した上部把持体を一体
に形成するとともに、前記ホルダー本体には前記天井板
に取付ける取付用ビスのビス受け孔を取付面側に嵌通形
成し、この取付面側には同ビス受け孔より所定の寸法隔
てた位置に天井板に貫設して位置決め用孔の挿通する位
置決めボスを延出形成したサンバイザーホルダーにおい
て、この位置決めボスの軸部の外周の前記ビス受け孔の
中心と結ぶ線上のビス受け孔側に短片のリブを、また、
反対側の前記開口部側方向には長片のリブを長手方向に
条設し、また、この長短片リブと直交する外周長手方向
には断面略三角形状のリブを条設し、この長短片リブの
先端間の寸法は前記位置決め用孔径とほぼ同一か若干小
さい寸法に、また、略三角形状リブの先端間の寸法は位
置決め用孔径より大きい寸法に形成して位置決め用孔縁
に弾性当接する構成とした車両用サンバイザーホルダー
の取付構造。