JPH07152821A - 鋳型の設計方法および設計支援システム - Google Patents

鋳型の設計方法および設計支援システム

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JPH07152821A
JPH07152821A JP5355312A JP35531293A JPH07152821A JP H07152821 A JPH07152821 A JP H07152821A JP 5355312 A JP5355312 A JP 5355312A JP 35531293 A JP35531293 A JP 35531293A JP H07152821 A JPH07152821 A JP H07152821A
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JP
Japan
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core
shape
mold
product
design
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Application number
JP5355312A
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English (en)
Inventor
Kazuki Watanabe
一樹 渡辺
Tsutomu Kato
励 加藤
Takeshi Tajima
武 田島
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH07152821A publication Critical patent/JPH07152821A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/38Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the material or the manufacturing process
    • B29C33/3835Designing moulds, e.g. using CAD-CAM

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】中空部が肉部の貫通穴を経て大気に連通する製
品を中子を用いて鋳造する際に用いられる外型と中子型
とをそれぞれ設計する方法において、コンピュータによ
り、製品形状と、外型の彫込み部内に中子を配置した場
合における外型および中子の境界面とに基づき、外型形
状と中子型形状とをそれぞれ自動的に求めることによ
り、設計品質の向上および設計時間の短縮を図る。 【構成】製品形状と外型および中子の境界面とに基づ
き、コンピュータにより、製品表面を境界面との交線に
よって分割することによって製品外側形状と製品内側形
状とを求め、それと境界面とを用いて外型の彫込み形状
と中子型の彫込み形状とを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳型の設計方法および
設計支援システムに関するものであり、特に、中空部が
肉部の貫通穴を経て大気に連通する製品を中子を用いて
鋳造するための外型および中子型のそれぞれの彫込み形
状を求める作業の自動化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のエンジンのシリンダブ
ロック,それに接続されるインテークマニホード,エキ
ゾーストマニホールド等の鋳造品は、例えば図5や図6
に断面図で示すように、中空部が肉部の貫通穴を経て大
気に連通する部分を有している。
【0003】この種の鋳造品は、外型,中子,巾木等を
用いて鋳造される。そのため、この種の鋳造品に係る鋳
型を設計する際には、外型の形状および中子型の形状を
それぞれ求めることが必要である。ここに「外型」と
は、製品の外側形状を成形するキャビティ部,鋳造方案
部等が形成された鋳型であって、巾木が使用される場合
には外型による巾木支持部も形成されるものである。ま
た、「中子型」とは、中子の表面形状を成形するキャビ
ティ部が形成された鋳型であって、巾木が使用される場
合にはその巾木の表面形状を成形するキャビティ部も形
成されるものである。そして、従来は、設計者が、製品
形状を示す図面から、外型の彫込み形状である外型形状
と中子型の彫込み形状である中子型形状とをそれぞれ互
いに独立して求めていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、設計者が製品
図から外型形状と中子型形状とをいちいち求めていたの
では、時間がかかる上に、設計品質を一定に維持するこ
とが困難である。
【0005】また、中子を用いる鋳型の設計において
は、外型形状の設計寸法と中子型形状の設計寸法との関
係が重要である。その関係は例えば鋳造品の肉厚精度に
影響を及ぼすからである。しかし、従来は上記のように
外型形状と中子型形状とが設計者により互いに独立して
求められ、相互の寸法関係をチェックしつつ設計される
ようにはなっていない。そのため、型設計図に従って鋳
造を行っても、鋳造品において十分な肉厚精度が得られ
ず、型修正を何度も行わなければならない場合があっ
た。
【0006】このような事情を背景にし、請求項1の発
明は、コンピュータにより製品形状から外型形状と中子
型形状とを設計する方法を提供することにより、型設計
の品質向上および設計時間の短縮を図ることを課題とし
てなされたものである。
【0007】また、請求項2の発明は、製品形状から外
型形状と中子型形状とを設計する作業を支援するシステ
ムを提供することにより、型設計の品質向上および設計
時間の短縮を図ることを課題としてなされたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】それぞれの課題を解決す
るために、請求項1の発明は、中空部が肉部の貫通穴を
経て大気に連通する製品を中子を用いて鋳造するための
外型と中子型とをそれぞれ設計する方法であって、コン
ピュータに対し、前記製品の形状と、前記外型の彫込み
部内に前記中子を配置した場合に中子が前記製品の貫通
穴を経て外型の彫込み面に接する面である外型と中子と
の境界面とをそれぞれ入力し、コンピュータにより、入
力された情報に基づいて前記外型形状と中子型形状とを
それぞれ決定するものとされている。
【0009】なお、本発明において「設計者が入力す
る」行為とは、設計者の意図に従って結果的にコンピュ
ータに情報が供給されることとなる行為すべてを意味し
ており、設計者が入力手段を介して直接にコンピュータ
に情報を供給する場合に限らず、例えば、設計者が入力
手段を介してコンピュータに転送指令のみ入力し、コン
ピュータがそれに応答して外部記憶装置からそれに予め
記憶されている情報を読み出してコンピュータ内に取り
込む場合も含まれる。
【0010】また、本発明において「中子」とは、巾木
を使用しない場合の中子を意味することはもちろんであ
るが、巾木を使用する場合にはその巾木を含めた中子を
意味するものとする。
【0011】請求項2の発明は、中空部が肉部の貫通穴
を経て大気に連通する製品を中子を用いて鋳造するため
の外型と中子型とをそれぞれ設計する作業を支援するシ
ステムであって、(a) 前記製品の形状と、前記外型の彫
込み部内に前記中子を配置した場合に中子が前記製品の
貫通穴を経て外型の彫込み面に接する面である外型と中
子との境界面とをそれぞれ入力可能な入力手段と、(b)
入力された情報に基づいて前記外型形状と中子型形状と
をそれぞれ決定する処理手段と、(c) 入力結果および処
理結果を画面に表示する表示手段とを含むものとされて
いる。
【0012】なお、それら各請求項の発明は、金型鋳造
法のみならず例えば生砂鋳造法にも適用することができ
る。
【0013】
【作用】コンピュータにより製品形状から外型形状およ
び中子型形状を求めれば、設計品質が向上するとともに
設計時間が短縮される。さらに、設計者にとって複雑な
処理でもコンピュータであれば簡単かつ高速に行うこと
ができるため、外型形状と中子型形状との寸法関係、す
なわち実際の鋳造品の肉厚等を正確に反映しつつ設計を
行うことが可能となる。
【0014】そこで、請求項1の発明に係る設計方法に
おいては、コンピュータにより、製品形状と、外型内に
中子を配置した場合に両者が接する面である外型および
中子の境界面とに基づいて外型形状と中子型形状とがそ
れぞれ決定される。
【0015】外型形状および中子型形状は例えば、コン
ピュータにより次のようにして求めることができる。す
なわち、コンピュータにより、製品形状(表面)と外型
および中子の境界面との交線を求め、この交線で製品形
状を外側形状と内側形状とに分割し、その外側形状と境
界面とから外型形状(外型の彫込み形状)を求める一
方、その内側形状と境界面とから中子型形状(中子型の
彫込み形状)を求めることができるのである。
【0016】また、コンピュータにより、外型形状と中
子型形状とをそれぞれ、外型および中子の境界面におい
て予め設定されたクリアランスが確保されるように求め
ることもできる。例えば、コンピュータにより、外型お
よび中子の境界面に基づき、予め設定されたクリアラン
スを実現する一対の境界面を作成し、その一対の境界面
と製品形状とが互いに交わる一対の交線を求め、その一
対の交線によって製品形状を外側形状と内側形状とに分
割し、一対の境界面のうち外側のものと製品外側形状と
を連結することによって外型形状を求める一方、一対の
境界面のうち内側のものと製品内側形状とを連結するこ
とによって中子型形状を求めることができるのである。
【0017】そして、特に、コンピュータ内においてそ
れら製品形状,外型形状,中子型形状等を主にソリッド
モデルを用いて表現することとすれば、外型と中子との
間におけるクリアランス,干渉,アンダカット,包含関
係等のチェックを容易かつ高精度に行うことが可能とな
る。
【0018】請求項2の発明に係る設計支援システムに
おいては、入力手段により入力された製品形状と外型お
よび中子の境界面とに基づき、処理手段により外型形状
と中子型形状とがそれぞれ決定される。また、表示手段
により入力結果および処理結果が画面に表示される。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、各請求
項の発明によれば、製品形状から外型と中子型形状とが
それぞれ自動的にかつ設計ばらつきなく求められるた
め、設計品質が向上するとともに設計時間が短縮される
という効果が得られる。
【0020】さらに、それら各請求項の発明によれば、
製品形状から外型形状と中子型形状とが相互の寸法関係
を正確に反映しつつ設計することが可能となるため、型
設計の精度が向上し、型修正にかかる時間や手間が省略
可能となって、鋳造品の設計から生産までの期間を容易
に短縮させ得るという効果も得られる。
【0021】
【実施例】以下、請求項1または2の各発明を図示の実
施例に基づいて具体的に説明する。
【0022】図3には、鋳型の設計を支援するシステム
のハードウェア機器構成が示されている。この設計支援
システムは、入出力装置と処理装置と表示装置とを含む
ように構成されている。入出力装置は、例えば、キーボ
ード10,マウス12,ライトペン(またはデジタイザ
のスタイラスペン)14,ジョイスティック16,ダイ
アル(ファンクション選択手段)18等の入力装置20
や、ハードコピー22,プロッタ24等の出力装置30
や、磁気ディスク装置32,磁気テープ装置34,CD
−ROM装置36等の補助記憶装置40等を含むように
構成されている。表示装置50は、コンピュータを主体
とするグラフィックコントローラ52,CRT装置54
等を含むように構成されている。
【0023】この設計支援システムを利用すれば、設計
者は、CRT装置54の画面上に表示された製品形状等
を見ながら入力装置20を操作することによって型設計
を行うことができる。また、設計された鋳型形状はデー
タとして補助記憶装置40に格納して保存したり、ハー
ドコピー22またはプロッタ24により紙の上に出力す
ることができる。
【0024】なお、この設計支援システムは、伝送路6
0を経て図示しない他のシステムに接続されており、互
いに共同してネットワークを構成している。
【0025】処理装置70は、図3に示すように、CP
U72,ROM74およびRAM76を含むコンピュー
タ78を主体として構成されている。ROM74に設計
支援のためのプログラムが予め記憶されており、CPU
72は設計者からの指令に従いこの設計支援プログラム
を実行する。なお、設計支援プログラムをROM74に
ではなく補助記憶装置40が記憶させて保存させてお
き、必要に応じてそこから読み出してRAM76に格納
し、そこからCPU72が読み出して実行するようにし
てもよい。
【0026】この設計支援プログラムの中に、鋳型設計
プログラムが含まれており、以下、このプログラムの内
容を図1および2のフローチャートに基づいて説明す
る。
【0027】このプログラムは、例えば、自動車のエン
ジンのシリンダヘッド,インテークマニホールド,エキ
ゾーストマニホールド等、中空部を有しかつその中空部
が肉部の貫通穴を経て大気に連通する部分を有する鋳物
(その断面の一例について図7参照)のための鋳型設計
を自動的に行うためのものである。この種の鋳物には具
体的に、図5に示す如く、中子が肉部の貫通穴を経ると
ともに巾木を介して間接に外型に接する部分、すなわち
巾木を使用する部分や、図6に示す如く、中子が直に外
型に接する部分、すなわち巾木を使用しない部分などが
存在する。
【0028】ここに「鋳型設計」とは具体的には、外型
設計および中子型設計を意味するが、このような鋳型設
計をプログラムによって自動的に行うためには、製品形
状の入力が必要であり、さらに、中子が巾木を介して外
型に接する部分については、外型と巾木との境界面、中
子が外型に直に接する部分については、中子と外型との
境界面も入力することが必要である。
【0029】さらにこのプログラムは、本来の鋳型設計
に加えて、製品形状の分割という作業の自動化も行うも
のである。製品分割の場合にも本来の鋳型設計の場合と
同様に、設計者により面が入力されることとなるが、こ
の場合には、その面が製品形状の分割面として入力され
ることになる。そして、このプログラムは、入力された
面が製品形状に包含されない場合には設計者が本来の鋳
型設計を希望していると判断し、製品形状に包含される
場合には設計者が製品分割を希望していると判断し、設
計者からの識別指令を待つことなく、自動的に作業内容
を判別し得るようにされている。
【0030】さらにまた、このプログラムは、一旦求め
た図形同士について干渉チェックおよび包含関係チェッ
クを行い、不都合がある場合にはそれを自動的に修正す
るか、または自動的な修正が不可能な場合には設計者に
よる再入力を促すようにもされている。
【0031】以下、図1および2のプログラムの内容を
説明する。なお、エンジンのインテークマニホールドの
如き、肉部に複数の貫通穴が形成されている鋳物につい
ては、互いに独立した境界面が複数同時に設計者により
入力されることとなるが、説明を簡単にするために、今
回の鋳物は貫通穴が1個しか形成されていないと仮定
し、図5に示す鋳物の型設計と図6に示す鋳物の型設計
とを例にとり、順に説明することとする。
【0032】まず、図5に示す鋳物の型設計を例にとっ
て説明する。
【0033】まず、図1のステップS10(以下、単に
S10で表す。他のステップについても同じ)におい
て、設計者による入力装置20の操作に基づき、製品形
状がソリッドモデルで作成される(図7のS10の欄参
照)。次に、S20において、設計者による操作に基づ
き、外型と広義の中子との境界面が基準境界面としてサ
ーフェスモデルで作成される。今回は、中子が巾木を含
むため、正確には、外型と巾木との境界面が基準境界面
として作成されることになる(図7のS20の欄参
照)。
【0034】図7には、製品表面と境界面との交差状態
が三種類描かれている。すなわち、左側の例として、
境界面の縁の一部については製品表面と交差しない場合
が、中央の例および右側の例としてそれぞれ、境界
面の縁全体について製品表面と交差する場合が描かれて
いる。ただし、例は、境界面の縁が製品表面と一回だ
け交差する場合の例であり、例は、境界面の縁が製品
表面と二回交差する場合の例である。
【0035】また、境界面は、閉じた面としてでも開い
た面としてでも作成することができる。また、境界面
は、設計者により最初から新たに作成することも、既存
のソリッドモデルの表面をコピーすることによって作成
することもできる。
【0036】その後、S30において、設計者の操作に
基づき、作成された基準境界面を基準として、予め設定
された適正クリアランスを有する一対の境界面が作成さ
れる(図7のS30の欄に一対の境界面を実線と破線と
でそれぞれ示す)。巾木と外型とのそれぞれの製造誤差
を事前に見込んで、外型の巾木支持部の彫込み形状と中
子型の巾木成形部の彫込み形状とをそれぞれ決定するた
めである。
【0037】適正クリアランスを有する一対の境界面を
作成する手法には例えば、基準境界面をそのまま第一境
界面とし、その第一境界面から一方向に適正クリアラン
スだけ離れた面を第二境界面として作成する手法や、基
準境界面から両方向にそれぞれ適正クリアランスの半値
だけ離れた一対の面を第一境界面および第二境界面とし
て作成する手法がある。
【0038】また、適正クリアランスの設定は例えば、
設計者により行うことも、コンピュータにより自動的に
行うこともできる。また、境界面上における位置を問わ
ず一律に設定したり、位置に応じて異なるように設定す
ることができる。
【0039】続いて、S40において、製品表面と一対
の境界面とのそれぞれの交線が求められる。境界面は一
対であるため、交線は少なくとも一対求められる。例え
ば、図7の例では、開いた曲線一対が交線として求め
られ、例では、閉じた曲線一対が交線として求めら
れ、例では、閉じた曲線二対が交線として求められる
ことになる。
【0040】その後、S50において、求められた交線
対の各々が閉じているか否かが判定される。閉じていな
い交線対が存在する場合には、以後のステップが正常に
実行されないため、それを排除するためである。例え
ば、図7の例では、交線対が開いているため、判定が
NOとなり、S60に移行してエラー処理が行われる。
設計者に対して例えば境界面等のデータの再入力が促さ
れるのである。これに対し、図7の例およびでは、
いずれの交線対も閉じているため、判定がYESとな
り、図2のS70以下のステップに移行する。
【0041】S70においては、閉じた交線対が一つし
か存在しないか否かが判定される。閉じた交線対が一つ
しか存在しない場合には、その交線対によって唯一の面
分対(閉じた平面または曲面の領域)のみが特定され、
その面分対がすなわち外型と巾木との最終的な境界面と
なる。具体的には、面分対を構成する一方の面分が外型
の巾木支持部の彫込み面となり、他方の面分が中子型の
巾木成形部の彫込み面となるのである。しかし、閉じた
交線対が複数存在する場合には、複数の面分対が存在
し、そのいずれを選択するかによって実行結果が異な
る。そこで、このステップにおいては、閉じた交線対が
一つであるか否かを判定し、そうでない場合には、S8
0において、設計者により、唯一の面分対が特定される
ようになっている。
【0042】例えば、図8の例では、閉じた交線対が
一つしか存在しないため、S70の判定がYESとな
り、その唯一の交線対により特定される唯一の面分対が
特定面分対とされ、S90以下のステップに移行する。
これに対し、図8の例では、閉じた交線対が複数存在
するため、S70の判定がNOとなり、S90におい
て、面分対が設計者により特定され、その後、S90に
移行する。この例では、例と同じ面分対が特定され
たものと仮定する。
【0043】S90においては、特定面分対が製品形状
ソリッドモデルに包含されるか否かが判定される。
【0044】例えば、図8の例およびではいずれ
も、特定面分対が製品形状ソリッドモデルに包含されな
いため、判定がNOとなり、S100において、製品形
状がその特定面分対で分割される。具体的には、製品形
状が、特定面分対を構成する二つの面分のうち外側のも
のと製品形状との交線により画定される閉じた領域と、
内側の面分と製品形状との交線により画定される閉じた
領域とに分割され、先の領域が製品外側形状、後の領域
が製品内側形状とされる。さらに、このステップにおい
ては、製品外側形状と外側の面分とが結合されることに
よって外型の彫込み形状が求められ、また、製品内側形
状と内側の面分とが結合されることによって中子型の彫
込み形状が求められる。このとき、外型の彫込み形状は
ソリッドモデルで表現され、一方、中子型の彫込み形状
はサーフェスモデルで表現されている(図8のS100
の欄参照)。
【0045】その後、S110において、外型の彫込み
形状と中子型の彫込み形状との間における干渉・包含関
係がチェックされる。
【0046】本来であれば、図9の上側に示すように、
製品外側形状と外側の面分、製品内側形状と内側の面分
がそれぞれ結合されるはずであるが、何らかの事情で、
その結合の組み合わせが逆転し、同図の中央に示すよう
に、製品外側形状と内側の面分が結合し、製品内側形状
と外側の面分とが結合されてしまった場合には、外型の
巾木支持部と中子型の巾木成形部との間において干渉が
発生する。また、何らかの事情で、例えば、同図の下側
に示すように、製品の内側形状が本来より大きくなって
しまった場合には、本来であれば内側形状は外側形状に
包含される関係にあるにもかかわらず、内側形状が外側
形状から外側にはみ出してしまい、包含関係が成立しな
い。そこで、このS110においては、外型の彫込み形
状と中子型の彫込み形状との間における干渉・包含関係
がチェックされるのである。
【0047】干渉が発生せず、かつ包含関係が成立する
場合には、S120において、中子型の彫込み形状のサ
ーフェスモデルに対し、それの内側領域に実体がある情
報が付加されることによってソリッドモデルが作成され
る(図8のS120の欄参照)。その後、S130にお
いて、外型ソリッドモデルデータと中子型ソリッドモデ
ルデータとがそれぞれ、別個の記憶領域に格納されて保
存される。以上でこのプログラムの一回の実行が終了す
る。
【0048】これに対し、図9の誤りの場合1に示すよ
うに、外型の彫込み形状と中子型の彫込み形状との間に
干渉発生した場合には、S140において、前記結合の
組み合わせが変更され、その後、S100に戻る。ま
た、包含関係が成立しない場合には、S150において
エラー処理が行われ、設計者に対してプログラム実行の
再開が促される。
【0049】以上、巾木を有する部分の型設計について
説明したが、次に、中子が直に外型に接する部分の型設
計について説明する。また、設計者により指定される面
が外型と中子との境界面である場合と、製品形状の分割
面である場合とについてそれぞれ説明する。
【0050】まず、S10において、設計者による入力
装置20の操作に基づき、製品形状がソリッドモデルで
作成される(図10のS10の欄参照)。次に、S20
において、設計者による操作に基づき、外型と中子との
境界面または製品形状の分割面がサーフェスモデルで作
成され、それぞれ基準境界面または基準分割面とされ
る。図10の例では基準境界面、例およびでは基
準分割面がそれぞれ作成される。なお、今回は中子が巾
木を含まないため、例では結局、狭義の中子と外型と
の境界面が基準境界面として作成されることになる。
【0051】なお、図10の例およびは、境界面と
製品表面とが一回だけ交差する例でもあり、例は、二
回交差する例(図において2本の直線は同一の境界面上
に位置しており、製品表面と交差する部分のみを取り出
して示したものである)でもある。
【0052】その後、S30において、設計者の操作に
基づき、作成された基準境界面または基準分割面を基準
として、予め設定された適正クリアランスを有する一対
の境界面または分割面が作成される(図10のS30の
欄参照)。
【0053】続いて、S40において、製品表面と一対
の境界面または分割面とのそれぞれの交線が求められ
る。例えば、図10の例およびでは、閉じた曲線一
対が交線として求められ、例では、閉じた曲線二対が
交線として求められることになる。
【0054】その後、S50において、求められた交線
対の各々が閉じているか否かが判定される。例えば、図
10の例〜では、いずれの交線対も閉じているた
め、判定がYESとなり、図2のS70以下のステップ
に移行する。
【0055】S70においては、閉じた交線対が一つし
か存在しないか否かが判定される。例えば、図10の例
およびでは、閉じた交線対が一つしか存在しないた
め、S70の判定がYESとなり、その交線対により特
定される唯一の面分対が特定面分対とされ、S90以下
のステップに移行する。これに対し、同図の例では、
閉じた交線対が複数存在するため、S70の判定がNO
となり、S90において、それら交線対によりそれぞれ
特定される複数の面分対のうちの一つが特定面分対とさ
れる。なお、例では、二つの交線対により囲まれる環
状の面分対が特定面分対とされている。
【0056】S90においては、特定面分対が製品形状
ソリッドモデルに包含されるか否かが判定される。
【0057】例えば、図10の例では、特定面分対が
製品形状ソリッドモデルに包含されないため、S90の
判定がNOとなり、S100以下のステップに移行し、
先に説明した場合と同様な実行が行われる。その結果、
例については、図11に示すように、外型の彫込み形
状と中子型の彫込み形状とがそれぞれ求められることに
なる。
【0058】これに対し、特定面分対が製品形状ソリッ
ドモデルに包含される場合には、S90の判定がYES
となる。
【0059】図10の例およびでは、特定面分対が
製品形状ソリッドモデルに包含されるため、判定がYE
Sとなり、S160以下のステップに移行する。
【0060】S160においては、前記S100におけ
ると同様にして製品表面が特定面分対で二分割される。
その結果、例えば、図10の例およびでは、図11
に示すように、外型の彫込み形状と中子型の彫込み形状
とがそれぞれ求められることになる。
【0061】その後、S170において、干渉チェック
が行われる。具体的には、分割された製品形状を正規の
相対位置関係を有して合わせた場合に、その接合面にお
いて干渉が生じないか否かが判定されるのである。例え
ば、図12に示すように、正規であれば、分割された製
品形状を正規の相対位置関係を有して合わせると両者の
間に適正クリアランスが存在するが、何らかの事情で、
製品形状の分割部と一対の境界面との組み合わせに誤り
が生じると、分割部を合わせると干渉が生じる場合があ
るからである。
【0062】そして、干渉が生じない場合には、S13
0に移行し、製品形状の各分割部についてそれぞれソリ
ッドモデルデータが作成される。これに対し、干渉が生
じた場合には、S180に移行し、製品形状の分割部と
一対の境界面との組み合わせが変更され、その後、S1
60に戻る。このS160においては、製品形状の分割
部と一対の境界面との組合せが正規とされる。その後、
S170以下のステップに移行する。
【0063】なお、以上のようにして外型形状および中
子型形状がそれぞれ設計された後、外型および中子型に
つき、製品形状および中子型形状に適した見切り面が設
定される。続いて、それぞれの見切り面によって分割さ
れた外型と中子型のそれぞれのソリッドモデルデータに
基づいて外型および中子型の型彫りが行われ、必要な型
修正を経た後、量産用の外型および中子型に至る。
【0064】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、外型設計と中子型設計とが互いに独立して
ではなく、コンピュータにより相互の関係を精度よく考
慮されつつ行われるため、外型と中子との間に適正クリ
アランスが確実に確保されるなど、完成度の高い型設計
が可能となり、後続する型修正にかかる時間を容易に短
縮され、ひいては設計から生産までのリードタイムを容
易に短縮し得るという効果が得られる。
【0065】また、本実施例においては、型設計が主に
ソリッドモデルを用いて行われるため、ワイヤフレーム
モデルやサーフェスモデルのみを用いて行われる場合に
比較して、部品相互間の関係をより正確に検討すること
が容易となり、このことによっても後続する型修正にか
かる時間を容易に短縮し得るという効果が得られる。た
だし、各請求項の発明をソリッドモデルを用いない型設
計において適用することは可能である。
【0066】さらに、本実施例においては、本来の鋳型
設計(外型設計および中子型設計)のみならず製品分割
も行うことができるため、設計段階で要求される作業の
一層広い範囲での自動化が可能となり、このことによっ
ても設計時間が短縮されるという効果が得られる。
【0067】しかも、本実施例においては、設計者が本
来の鋳型設計を行うのか製品分割を行うかの判断がコン
ピュータにより、設計者が入力した面(境界面または分
割面)が製品に包含されるか否かによって自動的に行わ
れ、設計者がいちいち識別情報をコンピュータに対して
入力することが不要となり、使い勝手がよいという効果
も得られる。
【0068】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、図1の鋳型設計プログラムによって請求項
1の発明に係る型設計方法が実施されるのである。ま
た、入力装置20が処理装置70のうち図1の10およ
び20を実行する部分と共同して請求項2の発明におけ
る「入力手段」の一例を構成し、同図のS40〜図2の
S160を実行する部分が「処理手段」の一例を構成
し、表示装置50が「表示手段」の一例を構成している
のである。
【0069】以上、各請求項の発明を図示の実施例に基
づいて具体的に説明したが、この他にも、特許請求の範
囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の
変形,改良を施した態様で各請求項の発明を実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各請求項の発明に共通の一実施例に係る鋳型設
計プログラムの一部を示すフローチャートである。
【図2】その鋳型設計プログラムの残りの部分を示すフ
ローチャートである。
【図3】図1および2のプログラムを実行するための設
計支援システムのハードウェア機器構成を示す図であ
る。
【図4】図2における処理装置の構成を概念的に示す図
である。
【図5】鋳物のうち中子が巾木を介して外型に接する部
分におけるそれら外型と中子と巾木と間の関係を説明す
るための正面断面図である。
【図6】鋳物のうち中子が直に外型に接する部分を示す
正面断面図である。
【図7】図1および2のプログラムの実行内容をステッ
プに関連付けて説明するための正面断面図である。
【図8】図1および2のプログラムの実行内容をステッ
プに関連付けて説明するための正面断面図である。
【図9】図2におけるS110および140の内容を説
明するための図である。
【図10】図1および2のプログラムの実行内容をステ
ップに関連付けて説明するための正面断面図である。
【図11】図1および2のプログラムの実行内容をステ
ップに関連付けて説明するための正面断面図である。
【図12】図2におけるS170および180の内容を
説明するための図である。
【符号の説明】
20 入力装置 30 出力装置 40 補助記憶装置 50 表示装置 70 処理装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空部が肉部の貫通穴を経て大気に連通す
    る製品を中子を用いて鋳造するための外型と中子型とを
    それぞれ設計する方法であって、 コンピュータに対し、前記製品の形状と、前記外型の彫
    込み部内に前記中子を配置した場合に中子が前記製品の
    貫通穴を経て外型の彫込み面に接する面である外型と中
    子との境界面とをそれぞれ入力し、コンピュータによ
    り、入力された情報に基づいて前記外型形状と中子型形
    状とをそれぞれ決定するコンピュータを用いた鋳型の設
    計方法。
  2. 【請求項2】中空部が肉部の貫通穴を経て大気に連通す
    る製品を中子を用いて鋳造するための外型と中子型とを
    それぞれ設計する作業を支援するシステムであって、 前記製品の形状と、前記外型の彫込み部内に前記中子を
    配置した場合に中子が前記製品の貫通穴を経て外型の彫
    込み面に接する面である外型と中子との境界面とをそれ
    ぞれ入力可能な入力手段と、 入力された情報に基づいて前記外型形状と中子型形状と
    をそれぞれ決定する処理手段と、 入力結果および処理結果を画面に表示する表示手段とを
    含むことを特徴とする鋳型の設計支援システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114750335A (zh) * 2022-06-13 2022-07-15 成都宝利根创科电子有限公司 一种塑胶螺纹产品的加工方法

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