JPH07150945A - ４サイクルエンジンの燃焼室構造 - Google Patents

４サイクルエンジンの燃焼室構造

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JPH07150945A
JPH07150945A JP5321085A JP32108593A JPH07150945A JP H07150945 A JPH07150945 A JP H07150945A JP 5321085 A JP5321085 A JP 5321085A JP 32108593 A JP32108593 A JP 32108593A JP H07150945 A JPH07150945 A JP H07150945A
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valve
intake
top wall
port
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Junkichi Amano
順吉 天野
Tetsuji Yamazaki
哲司 山崎
Takashi Hara
隆 原
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ４サイクルエンジンの燃焼室を、吸気の流量
係数を向上させることができ、しかも、スワールやタン
ブルを強化することができるの構造とする。 【構成】 吸気ポート５ａの燃焼室開口部に設けられた
バルブシート１２の周囲を取り囲むように燃焼室４の天
壁に形成された開口部周縁壁部４１を、点火プラグ近傍
４１ａよりもその反対側４１ｂにおいて、バルブの中心
軸７ａに近づける。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、バルブにより開閉され
る吸気ポートが燃焼室の天壁に開口されている４サイク
ルエンジンの燃焼室の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】吸気バルブにより開閉される吸気ポート
がシリンダヘッドの燃焼室天壁に開口されている４サイ
クルエンジンにおいては、吸気バルブの開弁時にバルブ
周りの空気の流れを良くして流量係数の向上を図るため
に、燃焼室のドーム形状の天壁に対して吸気バルブの軸
と同心的にカッターを入れることにより、燃焼室天壁の
バルブシート周縁部を少し拡大するようにシリンダヘッ
ドを削り取って、開弁状態の吸気バルブの周りと燃焼室
天壁との間に一定以上の隙間を設けるということが従来
から行われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の燃焼室を有する４サイクルエンジンにおいて
は、バルブ軸と同心的にカッターを入れることによって
吸気バルブの周りと燃焼室天壁との間の隙間の増大を図
っているため、バルブ周りの空気の流量が均一的に増加
され、吸気の流量係数が向上するに従ってシリンダ内で
のスワールやタンブルが起こりにくくなるという問題が
あった。
【０００４】本発明は、上記のような従来の４サイクル
エンジンの持つ不都合を解消することを目的としてお
り、より具体的には、吸気の流量係数を向上させること
ができ、しかも、スワールやタンブルを強化することが
できるエンジンの燃焼室構造を提供することを目的とし
ている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、４サイクルエンジン
の燃焼室構造において、吸気ポートの燃焼室開口部に設
けられたバルブシートの周囲を取り囲むように燃焼室の
天壁に形成された開口部周縁壁部を、点火プラグ近傍よ
りもその反対側において、バルブの中心軸に近づけるこ
とを特徴とするものである。
【０００６】
【作 用】上記のような構成により、吸気ポートから燃
焼室内に送り込まれる吸気流は、点火プラグの反対側近
辺においては燃焼室天壁の開口部周縁壁部に衝突して妨
げられ、この付近から吹き出される流れが抑えられるた
め、バルブ周りと燃焼室天壁の開口部周縁壁部との間に
広い間隔が設けられている点火プラグ近辺に集中して流
れることとなり、点火プラグ近傍の燃焼室天壁に沿って
流れる吸気流が強調されて、吸気の流量係数が向上して
いるにもかかわらず、シリンダ内でのスワールやタンブ
ルは強化されることとなる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の４サイクルエンジンの燃焼室
構造を、互いに異なる形状の２本の吸気ポートが形成さ
れている４バルブエンジンについての一実施例によっ
て、図面に基づいて説明する。
【０００８】図１および図２は、多気筒４バルブエンジ
ンのシリンダヘッド付近の基本的な構造を示すもので、
エンジンのシリンダブロック１上にガスケット２を介し
て結合されているシリンダヘッド３の下面には、各気筒
毎に、その中央部に点火プラグ１０が設置されたドーム
状の燃焼室４が形成されており、各燃焼室４の天壁から
は、２本の吸気ポート５，５と下流で１つに合体する２
本の排気ポート６，６がそれぞれシリンダヘッド３内に
引き込まれており、各吸・排気ポート５，６には、その
燃焼室開口部を開閉する吸気バルブ７と排気バルブ８が
それぞれ配置されていて、シリンダヘッド３の燃焼室４
周辺には、各吸・排気ポートを囲繞するようにウォータ
ージャケット９が形成されている。
【０００９】本実施例における４バルブエンジンは、上
記のような基本的な構造を有する４バルブエンジンにお
いて、エンジンの各気筒の燃焼室４毎にそれぞれ引き込
まれている吸気ポートの構造が、図３〜図５に示されて
いるように、その上流にインジェクター５５が配置され
ていてインジェクター用の凹部５３が形成されているプ
ライマリーポート５ａとその上流に吸気制御バルブ５６
が配置されているセカンダリーポート５ｂとがその形状
を異にするように形成されているものである。
【００１０】すなわち、プライマリーポート５ａは、図
４に示されているように、ポート上部の流速を上げるた
めに、バルブガイドのサポート部５１ａを隠すまでその
天壁部５２ａを下げた形状となっており、このような形
状を有するプライマリーポート５ａを通過する吸気流
は、シリンダ内でのスワールやタンブルを強化するよう
な流れとなって燃焼室４に送り込まれることとなる。
【００１１】一方、セカンダリーポート５ｂは、図５に
示されているように、バルブガイドのサポート部５１ｂ
が突出するようにその天壁部５２ｂが上がって、最大の
流量係数が得られるような形状とされており、このよう
な形状を有するセカンダリーポート５ｂを通過する吸気
流は、流量係数は高いがシリンダ内でタンブルが発生し
にくい流れとなって燃焼室４に送り込まれることとな
る。
【００１２】このような互いに形状の異なる吸気ポート
を有する４バルブエンジンにおいて、プライマリーポー
ト５ａの流量係数を向上させて更にエンジンの高性能化
を図るために、プライマリーポート５ａのバルブシート
１２が設けられた開口部の周縁におけるの燃焼室４の天
壁が、開弁状態の吸気バルブの周りとの間に一定以上の
隙間が生じるように削り取られている。
【００１３】このプライマリーポート５ａ側の燃焼室天
壁の切削は、図６に示されているように、吸気バルブ７
の軸７ａと同心的にカッター２１が入れられてバルブシ
ート１２が所定の形状に加工された後、別のカッター２
２が吸気バルブの軸７ａに対して点火プラグ１０側に少
し偏心されて入れられることにより、点火プラグ１０側
のマスキングが大きくカットされ、点火プラグ１０と反
対側のマスキングが残されるように、バルブシート１２
周縁のシリンダヘッド部分が極めて浅く円筒状に切削さ
れるものである。
【００１４】カッター２２の切削によって形成される燃
焼室天壁の開口部周縁壁部４１は、カッター２２の偏心
によって、図７に示されているように、開弁状態の吸気
バルブ周りとの間の隙間が点火プラグ側４１ａで広く、
その反対側４１ｂで狭くなるように形成されており、点
火プラグの反対側４１ｂ付近においては、バルブシート
１２の当り面１２ａに対して、シリンダの軸線方向にお
いて若干オーバーハングするかそれに近い状態とされて
いるため、この付近においてバルブ周りから吹き出され
る吸気流は、開口部周縁壁部４１ｂに衝突してその流れ
が抑制されることとなる。
【００１５】なお、セカンダリーポート５ｂ側において
は、燃焼室４の天壁はカッター２２よりも僅かに径の大
きいカッターによって吸気バルブの軸と同心的にカット
されているものであって、これによってセカンダリーポ
ート５ｂの流量係数の向上が図られている。
【００１６】以上説明したような燃焼室構造を有する４
サイクルエンジンにおいては、プライマリーポート５ａ
側において、吸気バルブ７の周りと燃焼室天壁の開口部
周縁壁部４１との間の隙間の面積が増大して、吸気バル
ブ周りの吸気の流量係数が向上すると共に、吸気ポート
５ａから燃焼室４内に送り込まれる吸気流は、点火プラ
グ１０の反対側近辺から吹き出される流れが燃焼室天壁
の開口部周縁壁部４１ｂによって抑えられるため、点火
プラグ１０近傍から流れ込んで燃焼室天壁に沿って流れ
る吸気流が強調されることとなり、シリンダ内でのスワ
ールやタンブルは強化されることとなる。
【００１７】さらに、上記のような吸気ポートの構造を
併せて有する本実施例においては、中・低速域で運転す
る場合には、プライマリーポート５ａのみを使用するこ
とにより、吸気量が少なくても吸気流速を上げることが
でき、シリンダ内でのスワールやタンブルが強化されて
安定した燃焼を得ることができると共に、高速域で運転
する場合には、プライマリーポート５ａとセカンダリー
ポート５ｂを併用することにより、最高出力をセカンダ
リーポート５ｂ側の吸気流量でカバーでき、しかも、セ
カンダリーポート５ｂ側からタンブルが発生しにくい吸
気流を導入されることによって、燃焼室４内の空気流動
がスワールやタンブルを弱めるように制御されるため、
空気流動が良すぎて燃焼期間が短くなることにより生じ
る燃焼音の発生を防止することができる。
【００１８】以上、本発明の４サイクルの燃焼室構造を
２本の吸気ポートの形状をそれぞれ異なるものとした４
バルブエンジンについての一実施例により説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、吸気ポートが
１つの２バルブエンジンや複数の吸気ポートが相似形状
である通常の多バルブエンジンについても同様に適用可
能なものであることはいうまでもない。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したような本発明の４サイクル
の燃焼室構造によれば、バルブ周りの空気の流れを良く
して流量係数の向上を図ることができると共に、スワー
ルやタンブルを強化することができて、中・低速域の運
転時における燃焼の安定を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例が適用される４バルブエンジ
ンの基本的な構造を示す縦断面図。
【図２】図１に示された４バルブエンジンのシリンダヘ
ッド部分を示す下面図。
【図３】本発明の一実施例が適用される４バルブエンジ
ンのシリンダヘッド下面側から見た吸・排気ポートと燃
焼室の形状を示す平面図。
【図４】図３のＡ−Ａ線に沿った吸気ポート（プライマ
リーポート）の形状を示す縦断側面図。
【図５】図３のＢ−Ｂ線に沿った吸気ポート（セカンダ
リーポート）の形状を示す縦断側面図。
【図６】本発明の燃焼室構造を形成するための一方法を
示す断面説明図
【図７】本発明の燃焼室構造の一実施例を示す断面図。
【符号の説明】
４ 燃焼室 ５ａ 吸気ポート ７ 吸気バルブ ７ａ バルブの中心軸 １２ バルブシート ４１ 開口部周縁壁部 ４１ａ 開口部周縁壁部（点火プラグ近傍） ４１ｂ 開口部周縁壁部（点火プラグ反対側）

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 吸気ポートの燃焼室開口部に設けられた
    バルブシートの周囲を取り囲むように燃焼室の天壁に形
    成された開口部周縁壁部が、点火プラグ近傍よりもその
    反対側において、バルブの中心軸に近づけられているこ
    とを特徴とする４サイクルエンジンの燃焼室構造。
JP5321085A 1993-11-26 1993-11-26 ４サイクルエンジンの燃焼室構造 Pending JPH07150945A (ja)

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US08/342,811 US5551393A (en) 1993-11-26 1994-11-21 Induction system for engine
US09/146,461 USRE37289E1 (en) 1993-11-26 1998-09-02 Induction system for engine

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USRE37289E1 (en) 2001-07-24

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