JPH07149079A - 往復葉書用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 隠蔽情報と往信用宛名情報とを同一面側に記
載可能で、この隠蔽情報を隠蔽した状態で郵送可能な往
復葉書を作成するための用紙。 【構成】 往復葉書用紙１は折り兼切り用ミシン目２，
３を介して連接された隠蔽片４と往信用宛名記載片５と
返信用葉書片６からなり、隠蔽片４には窓部１０が開口
されるとともに案内文１１が印刷され、往信用宛名記載
片５の隠蔽片４との重ね合わせ面には窓部１０に対応し
て往信用宛名記載部１２が設けられ、その下には隠蔽情
報記入部１３が設けられ、返信用葉書片６の返信情報記
載面には確認文１５と署名捺印部１６が設けられ、さら
に、隠蔽片４と往信用宛名記載片５の重ね合わせ面には
剥離可能な感圧性接着剤が設けられており、所定の情報
を印字した後、往信用宛名記載片５に隠蔽片４を重ね合
わせて感圧性接着剤で剥離可能に接着すると往復葉書と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、往信用葉書に記載した
通知情報を隠蔽状態で郵送可能な往復葉書を作成するた
めの用紙に関し、特に、返信による回答が必要な他人に
知られたくない隠蔽すべき情報（以下単に隠蔽情報とい
う）の通知、例えばローンや預金等の残高確認通知、会
員継続通知、行政機関への出頭日時通知、等に使用する
と好適な往復葉書用紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】図１１に示すように、従来におけるロー
ン残高等の各種隠蔽情報を通知する往復葉書１０１の構
成は、折り用ミシン目１０２を介して連接された往信用
宛名記載片１０３と通知情報記載片１０４とからなる往
信用葉書片を、折り兼切り用ミシン目１０６を介して返
信用葉書片１０５と連接してなり、往信用宛名記載片１
０３と通知情報記載片１０４の重ね合わせ面を剥離可能
な接着剤１０７で接着するとともに、この重ね合わせ面
に隠蔽情報１０８を印字する一方、前記往信用宛名記載
片１０３の表出面に往信用宛名情報１０９を印字したも
のが一般的であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このため、従来におい
ては、隠蔽情報１０８と往信用宛名情報１０９とは往信
用葉書片における反対側の面にそれぞれ印字しなければ
ならないので、両情報を同時に印字するには通常のプリ
ンタでは不可能で、両面プリンタが必要であるという不
都合があり、また、印字された情報が同一面にないの
で、隠蔽情報１０８の内容と往信用宛名情報１０９とが
正確に対応しているかの確認が容易でないという不都合
があった。本発明は、このような不都合を解消した往復
葉書用紙を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の往復葉書用紙は、往信用葉書片と返信用葉書
片からなる往復葉書用紙であって、往信用葉書片は折り
部を介して連接された往信用宛名記載片と隠蔽片からな
り、前記隠蔽片には窓部が設けられ、前記往信用宛名記
載片における前記隠蔽片を折り重ねた時にその窓部に対
応する位置には往信用宛名記載部が設けられ、前記往信
用宛名記載片と前記隠蔽片の重ね合わせ面のいずれか一
方または両方には、接着後に剥離可能な接着剤を設ける
とともに、通知情報記載部を設けたものである。

【０００５】

【作用】往信用宛名記載片における隠蔽片との重ね合わ
せ面の窓部に対応する位置に往信用宛名記載部を設け、
また、前記重ね合わせ面のいずれか一方または両方に通
知情報記載部を設けたので、これら両記載部は往信用葉
書片の同一面側に位置することになり、往信用宛名情報
と通知すべき隠蔽情報とを通常のプリンタで一度に印字
し、前記往信用宛名記載片と前記隠蔽片との重ね合わせ
面を剥離可能に接着して往復葉書とすることができる。
この時、往信用宛名情報は隠蔽片の窓部から視認可能と
なる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面の図
１〜図１０に基づいて詳細に説明する。ここにおいて、
図１〜図６は第１実施例を示し、図１は往復葉書用紙の
重ね合わせ面側を示す概略的な平面図、図２は同じく表
出面側を示す概略的な平面図、図３は所定情報を印字し
た状態の断面図、図４は作成した往復葉書の往信葉書面
側を示す概略的な平面図、図５はそのＡ−Ａ線断面図、
図６は往信用葉書片の重ね合わせ面を剥離した状態を示
す概略的な平面図、図７及び図８、図９及び図１０はそ
れぞれ他の実施例を示す概略的な断面図である。

【０００７】はじめに、図１〜図６に基づき本発明の第
１実施例を説明する。図１及び図２に示すように、往復
葉書用紙１は、折り兼切り用ミシン目２，３を介して連
接された同一大の往信用宛名記載片５と隠蔽片４と返信
用葉書片６とからなり、前記往信用宛名記載片５と前記
隠蔽片４とによって往信用葉書片を構成する。また、往
復葉書用紙１の両側には、切り用ミシン目７ａ，７ｂを
境として移送孔８ａ，８ｂが等間隔に穿設されたマージ
ナル部９ａ，９ｂが設けられ、図示してはいないが、前
記往復葉書用紙１は、折り兼切り用ミシン目を介してマ
ージナル部９ａ，９ｂの伸びる方向に単位用紙が多数連
続した連続状態にある。

【０００８】図１で明らかなように、隠蔽片４には窓部
１０が開口されるとともに、その往信用宛名記載片５と
の重ね合わせ面には前記窓部１０の下に案内文１１があ
らかじめ印刷されている。一方、往信用宛名記載片５の
前記隠蔽片４との重ね合わせ面には、前記両片４，５を
重ね合わせた時に前記窓部１０に対応して視認できる位
置に往信用宛名記載部１２が設けられ、その下には契約
番号、契約者、残高という隠蔽情報を記入するための隠
蔽情報記入部１３が設けられている。また、返信用葉書
片６の返信情報記載面側には、「残高確認書」なる表題
１４の下に確認文１５と署名捺印部１６とが設けられて
いる。

【０００９】さらに、隠蔽片４の表出面側には、切り用
ミシン目７ａ側の下端隅部に向けた矢印とともに、「こ
こから剥がして下さい」との説明文１７があらかじめ印
刷されている。そして、返信用葉書片６の表出面（宛名
面）側には、返信先宛名情報１８があらかじめ印刷され
ている。

【００１０】図３で理解できるように、隠蔽片４と往信
用宛名記載片５の重ね合わせ面側には、剥離可能な感圧
性接着剤１９が塗布されている。この感圧性接着剤１９
は、印字、印刷が可能で、例えば、感圧性で一旦接着す
ると再剥離不能な非剥離性接着剤基剤に、この接着剤基
剤に対して非親和性を示す微粒状充てん剤を配合してな
るものが好適である。前記接着剤基剤としては、従来用
いられている通常の感圧性接着剤でよいが、特に挙げれ
ば、天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチルとをグラ
フト共重合させて得られた天然ゴムラテックスが、耐ブ
ロッキング性、耐熱性、耐摩耗性等の点で好適である。

【００１１】一方、前記微粒状充てん剤としては、前記
接着剤基剤との親和力が小さいもの、例えば、酸化亜
鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、活性白
土、球状アルミナ、小麦デンプン、シリカ、ガラス粉
末、シラスバルーン等が用いられる。これらの材料は、
単独でも、複数組み合わせてもよいが、特に、シリカと
他の適宜な充てん剤との組み合わせが好適である。ま
た、粒径の異なる２種類以上を組み合わせると、接着剤
塗布面を凹凸状に形成しやすいので、剥離性能が向上す
る。シリカを添加すると、接着剤の塗膜を強化しうると
ともに、その多孔質性により、接着剤が表面に付着しや
すいので、接着力や剥離力を調整しやすいという利点が
ある。また、シリコーンオイルを用いているプリンタに
より、ノンインパクトプリンタ方式で印字した場合で
も、シリカがシリコーンオイルを吸収するので、接着剤
がシリコーンオイルにより接着しなくなることもない。

【００１２】上述した微粒状充てん剤の配合割合によっ
て、往信用宛名記載片５と隠蔽片４の感圧性接着剤１９
による接着面の剥離強度を調整する。また、微粒状充て
ん剤の配合割合による調整に加えて、感圧性接着剤１９
を網点状に塗布したり、塗布厚を調整したり、あるいは
地紋印刷を施して調整を行うと、より調整が容易とな
る。

【００１３】以上のように構成した往復葉書用紙１を連
続状態において、マージナル孔８ａ，８ｂを利用してト
ラクタ装置（図示せず）により所定方向に移送し、図３
及び図６に示すように、適宜なプリンタ（図示せず）で
往信用宛名記載片５の重ね合わせ面側に設けた往信用宛
名記載部１２と隠蔽情報記入部１３にそれぞれ所定の往
信用宛名情報２０である住所、氏名と隠蔽情報２１であ
る契約番号、契約者、残高とを印字する。

【００１４】そして、往復葉書用紙１の各マージナル部
９ａ，９ｂを切断除去して単片化したうえ、重ね合わせ
面側において往信用宛名記載片５に対して隠蔽片４を折
り兼切り用ミシン目２から折り重ね、所定の圧を付与す
ると、感圧性接着剤１９が接着可能状態となり、前記両
片４，５の重ね合わせ面は剥離可能に接着される。そし
て、折り兼切り用ミシン目３で返信用葉書片６を前記往
信用宛名記載片５に折り重ねると、図４及び図５に示す
往復葉書２２となる。この状態において、前記両片４，
５の重ね合わせ接着面に印字した隠蔽情報２１は、外部
からは視認不能に隠蔽された状態となる一方、往信用宛
名情報２０は窓部１０に対応して露出した状態となる。

【００１５】この図４及び図５図示状態において、往復
葉書２２は投函可能となる。一方、この往復葉書２２を
受領した宛名人は、隠蔽片４の表出面側に印刷された説
明文１７にしたがい、前記隠蔽片４と往信用宛名片５を
離反すると、前記両片４，５の重ね合わせ接着面は剥離
する（図６参照）。この状態で隠蔽されていた隠蔽情報
２１は露出し、視認可能となる。宛名人は、隠蔽情報２
１と保管していたローン支払明細書とを比較する等によ
り、前記隠蔽情報２１の内容を確認した後、署名捺印部
１６に自己の住所、氏名を記名して捺印し、折り兼切り
用ミシン目３から返信用葉書片６を切り離して、この返
信用葉書片６を投函すればよい。

【００１６】図７及び図８は本発明の第２実施例を示
す。本実施例の往復葉書用紙３１が上述した第１実施例
と異なるのは、往信用葉書片の隠蔽片３４と往信用宛名
記載片３５との位置関係が逆になって、返信用葉書片３
６側に隠蔽片３４が位置している点である。その他の構
成及び作用については、第１実施例と同一であるから対
応する構成要素に同一の符号を付するに止め、その説明
は省略する。

【００１７】図９及び図１０は本発明の第３実施例を示
す。本実施例の往復葉書用紙４１が上述した第１実施例
と異なるのは、往信用葉書片の隠蔽片４４における往信
用宛名記載片４５とは反対側に、折り兼切り用ミシン目
４２を介して返信用隠蔽片４７を連接し、この返信用隠
蔽片４７と返信用宛名記載片４６とで返信用葉書片を構
成し、この往復葉書用紙４１の重ね合わせ面には、返信
用隠蔽片４７と返信用宛名記載片４６との重ね合わせ面
にも及ぶよう、第１実施例の感圧性接着剤１９と同一の
感圧性接着剤４９を設けた点である。他の構成について
は、第１実施例と同一であるから対応する構成要素に同
一符号を付するに止め、詳細な説明は省略する。

【００１８】本実施例にあっては、往信用宛名情報２０
に加えて、返信用隠蔽片４７の重ね合わせ面に残高明細
情報等の隠蔽情報５２を印字したうえ、折り兼切り用ミ
シン目２で往復葉書用紙４１を二つ折りして適宜な圧力
を加え、感圧性接着剤４９で剥離可能に接着することに
より、往復葉書５０とする。この状態において、前記返
信用隠蔽片４７及び往信用宛名記載片４５の重ね合わせ
接着面に印字した隠蔽情報５２（往信用宛名記載片４５
については図示せず）は、外部からは視認不能に隠蔽さ
れた状態となる一方、往信用宛名情報２０は窓部１０に
対応して露出した状態となる。

【００１９】この図１０図示状態において、折り兼切り
用ミシン３，４２で折り重ねると往復葉書５０は投函可
能となる。一方、この往復葉書５０を受領した宛名人
は、隠蔽片４４の表出面側に印刷された説明文（図示せ
ず）にしたがい、前記折り兼切り用ミシン３，４２で切
断し、前記隠蔽片４４と往信用宛名記載片４５、及び返
信用宛名記載片４６と返信用隠蔽片４７を離反すると、
前記各片４４，４５及び４６，４７の重ね合わせ接着面
は剥離する。この状態で隠蔽されていた各隠蔽情報５２
（一方のみ図示）は露出し、視認可能となる。宛名人
は、図示していないローン残高に関する隠蔽情報と保管
していたローン支払明細書とを比較する等により、前記
隠蔽情報の内容を確認した後、署名捺印部に自己の住
所、氏名を記名して捺印して、返信用宛名記載片４６を
投函すればよい。

【００２０】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではなく、例えば、剥離可能な接着剤として
は、感圧性接着剤１９，４９に換えて、従来用いられて
いる通常の感熱性あるいは再湿性の接着剤を用いること
もでき、感熱性の接着剤基剤としては、特に酢酸ビニル
系重合体が好適であり、また、再湿性の接着剤基剤とし
ては、ポリビニルアルコールやポリエチレンオキシドな
どが好適である。また、剥離可能な接着剤を設ける部分
は、重ね合わせ面全体に限らず、その一部でもよい。さ
らに、往復葉書用紙１，３１，４１の材質は、通常の紙
のほか、合成紙、樹脂フィルム等適宜選択可能である。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したところで明らかなように、
本発明によれば、往信用宛名情報と隠蔽情報等の通知情
報が同一面にあるので、両面プリンタを使用することな
く、通常の片面プリンタでも両情報を同時に印字可能に
なるとともに、重ね合わせ接着面の剥離時には、前記両
情報が同一面側に露出するので、情報内容の確認が容易
であるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】往復葉書用紙の重ね合わせ面側を示す概略的な
平面図。

【図２】同じく表出面側を示す概略的な平面図。

【図３】同じく所定情報を印字した状態の断面図。

【図４】作成した往復葉書の往信葉書面側を示す概略的
な平面図。

【図５】図４のＡ−Ａ線断面図。

【図６】往信用葉書片の重ね合わせ面を剥離した状態を
示す概略的な平面図。

【図７】第２実施例を示す概略的な断面図。

【図８】作成した往復葉書用紙の概略的な断面図。

【図９】第３実施例を示す概略的な断面図。

【図１０】作成した往復葉書用紙の概略的な断面図。

【図１１】従来例を示す概略的な断面図。

【符号の説明】

１，３１，４１ 往復葉書用紙 ４，３４，４４ 隠蔽片 ５，３５，４５ 往信用宛名記載片 ６，３６ 返信用葉書片 １０ 窓部 １２ 往信用宛名記載部 １３ 隠蔽情報記載部 １６ 署名捺印部 １９，４９ 感圧性接着剤 ２０ 往信用宛名情報 ２１，５２ 隠蔽情報 ４６ 返信用宛名記載片 ４７ 返信用隠蔽片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 往信用葉書片と返信用葉書片からなる往
   復葉書用紙であって、往信用葉書片は折り部を介して連
   接された往信用宛名記載片と隠蔽片からなり、前記隠蔽
   片には窓部が設けられ、前記往信用宛名記載片における
   前記隠蔽片を折り重ねた時にその窓部に対応する位置に
   は往信用宛名記載部が設けられ、前記往信用宛名記載片
   と前記隠蔽片の重ね合わせ面のいずれか一方または両方
   には、接着後に剥離可能な接着剤を設けるとともに、通
   知情報記載部を設けたことを特徴とする往復葉書用紙。