JPH07145159A - 遷移金属を含浸させた炭素モレキュラーシーブを用いるオレフィンのエポキシ化法 - Google Patents

遷移金属を含浸させた炭素モレキュラーシーブを用いるオレフィンのエポキシ化法

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JPH07145159A
JPH07145159A JP6252669A JP25266994A JPH07145159A JP H07145159 A JPH07145159 A JP H07145159A JP 6252669 A JP6252669 A JP 6252669A JP 25266994 A JP25266994 A JP 25266994A JP H07145159 A JPH07145159 A JP H07145159A
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olefin
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organic
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Anne M Gaffney
エム ギャフニー アン
Manish K Nandi
ケイ ナンディ マニシュ
Rangasamy Pitchai
ピッチャイ ランガサミイ
Yuan-Zhang Han
ハン ヤン−ツアン
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 第IVA、VA、VIAまたはVIIA族の
遷移金属(例えば、モリブデン)を含有する炭素モレキ
ュラーシーブからなる不均質触媒の存在下でオレフィン
を有機ヒドロペルオキシドと反応させて、オレフィンを
選択的にエポキシドに転化する。 【効果】 本発明の方法で用いる触媒は高い活性および
選択性を有し、しかもエポキシ化反応混合物から活性形
態で容易に回収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィンをエポキシ
ドに選択的に酸化する方法に関する。より詳細には、本
発明は、多孔質の炭素マトリックスに捕捉されたある種
の遷移金属を触媒として使用し、そして有機ヒドロペル
オキシドを酸化剤として使用する接触エポキシ化方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、1,2−ブテンオキシドといったエポキシド類は多
種多様な製品を製造するための有用な中間体である。こ
のような化合物のオキシラン官能基は非常に反応性で、
多数の求核性反応剤により開環される。例えば、エポキ
シドを加水分解すると、凍結防止成分、食品添加物、そ
れにポリエステルのような縮合ポリマーを製造するため
の反応性モノマーとして有用なグリコールが得られる。
【0003】エポキシドの開環重合により生成されるポ
リエーテルポリオールは、ポリウレタンフォーム、エラ
ストマー、シーラント、塗料などの製造用中間体として
広く利用されている。エポキシドとアルコールとの反応
からはグリコールエーテルが得られ、これは様々な用途
において極性溶媒として使用される。
【0004】エポキシドの製法としては多くの異なる方
法が開発されている。一つのこのような方法には、酸化
剤として有機ヒドロペルオキシドを、触媒としてある種
の可溶化された遷移金属化合物を用いる液相反応でのオ
レフィンのエポキシ化がある。この分野の初期の研究
は、一般に、有機反応媒体に可溶性の金属触媒を用いる
ことにより最適のエポキシ化速度とエポキシドに対する
選択率が得られるという結論をくだした。例えば、米国
特許第3,350,422号は、実施例6において、ナ
フテン酸バナジウム(可溶性触媒)がヒドロペルオキシ
ドの転化率72%およびプロピレンオキシドに対する選
択率38%をもたらしたのに対して、五酸化バナジウム
(不溶性触媒)はヒドロペルオキシド転化率34%およ
びプロピレンオキシド選択率6%をもたらしたにすぎな
いと教示している。同様に、米国特許第3,351,6
35号は、モリブデン、タングステン、チタンのような
金属をエポキシ化反応媒体に溶解した場合に、該金属は
エポキシ化触媒として最も効果的であると教示してい
る。かくして、三酸化モリブデンのような難溶性の化合
物は初めは不活性で、アルコール、グリコール、ヒドロ
ペルオキシドなどと反応して可溶性の活性形態に変換さ
れるときだけこの種の用途に適するようになる(例え
ば、Sheldon,J.Mol.Cat.7,pp.
107−126(1980)を参照のこと)。
【0005】可溶性の金属化合物を触媒として利用する
エポキシ化方法の明らかな欠点は、その後の製造で再利
用するための触媒の回収に伴う困難性である。エポキシ
化反応混合物(一般的には、エポキシド、未反応のオレ
フィン、溶媒、未反応のヒドロペルオキシド、反応した
ヒドロペルオキシドから誘導されるアルコール)の他の
成分が比較的揮発性である場合は、これらの成分を蒸留
によって不揮発性の可溶性触媒から分離し、触媒を塔底
流の形で回収することが可能である。しかし、かかる方
法と関連した問題点は、塔底流が酸やポリマーのような
重質の物質を蓄積する傾向があり、この種の物質が塔底
流の再利用の際にエポキシド選択率またはオレフィン転
化率に有害な作用を及ぼし得ることである。また、塔底
流を濃縮しすぎると、溶液から触媒が沈澱する傾向があ
る。かくして、比較的大量の塔底流のリサイクルが必要
となり、エポキシ化方法の生産性に悪影響を与えるだろ
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、高い活性および選択性を有し、かつエポキシ化反応
混合物から濾過または同様の分離法により活性形態で容
易に回収できるか、あるいは固定床のような形で利用で
きる、不溶性(不均質)のエポキシ化触媒を開発するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、オレフィンと
有機ヒドロペルオキシドとを、チタン、タングステン、
クロム、バナジウム、モリブデン、ニッケルまたはレニ
ウムのような第IVA、VA、VIAまたはVIIA族
の遷移金属を含浸させた触媒量の炭素モレキュラーシー
ブの存在下に、オレフィンをエポキシドに転化するのに
効果的な時間および温度で接触させることからなるエポ
キシドの製造方法を提供する。
【0008】特定の実施態様において、本発明は、C2
−C10オレフィンと、一般式:化3
【0009】
【化3】 (式中、R1 、R2 およびR3 は同一であるかまたは異
なり、水素、C1 −C6アルキルおよびアリールから選
ばれるが、ただしR1 、R2 およびR3 のうち最高1つ
が水素である)を有する有機ヒドロペルオキシドとを、
触媒量の、1〜20重量%のモリブデンを含浸させた平
均細孔径1〜100オングストロームで表面積少なくと
も100m2 /gの炭素モレキュラーシーブの存在下に
50〜150℃の温度で、オレフィンをエポキシドに転
化するのに効果的な時間にわたり接触させることからな
るエポキシドの製造方法を提供する。
【0010】本発明の明らかな利点は、用いる触媒が不
均質であるためにエポキシ化反応混合物から簡単に回収
して再利用できる点である。さらに、本発明の方法で利
用する触媒は、その性質が不溶性であるにもかかわらず
良好な活性を有し、非常に選択的にオレフィンをエポキ
シドに変換する。
【0011】本発明の方法で用いる触媒は、外面上およ
び/または細孔内に遷移金属原子を含有する炭素モレキ
ュラーシーブである。明確な機構はわかっていないが、
遷移金属原子は、容易に可溶化されないがオレフィンお
よびヒドロペルオキシドとの相互作用に利用可能である
ような形で炭素モレキュラーシーブの内部に捕捉または
不動態化されているようであり、これによりヒドロペル
オキシドからオレフィンへの酸素の触媒移動を促進して
目的のエポキシドを形成させると考えられる。
【0012】金属含有触媒の製造に使用するのに適した
炭素モレキュラーシーブは当業界で公知であり、個々の
分子の限界寸法に近似した平均細孔寸法を有する無定形
の物質である。これらの炭素をベースにした吸着剤は超
微孔質炭素(ultra microporous c
arbon)とも呼ばれており、主に分子寸法の細孔と
して大きい比細孔体質を含んでいる。それらは一般に、
石炭、ココナツの殻、ピッチ、フェノール−ホルムアル
デヒド樹脂、スチレン−ビニルベンゼンスルホン化樹
脂、ポリフルフリルアルコール、ポリアクリロニトリル
およびポリ塩化ビニリデンを含めて、天然または合成の
先駆物質の制御された熱分解により得られる。適当な先
駆物質は架橋されていてもよく、カチオン、アニオン、
強塩基、弱塩基、スルホン酸、カルボン酸、ハロゲンま
たはアルキルアミン官能基を含んでいてもよい。このよ
うな物質の化学は、例えば、Foley著「炭素モレキ
ュラーシーブの性質および将来の応用」,Perspe
ctives in Molecular Sieve
Science,Flankら編集、米国化学会,p
p.335−360(1988)Schmitt著「選
択的触媒担体としての炭素モレキュラーシーブ−10年
後」,Carbon,29(6),pp.743−74
5(1991)、並びにWalker著「炭素−古いが
新しい材料の再来」,Carbon,28(2/3),
pp.261−279(1990)において検討されて
いる。いくつかの炭素モレキュラーシーブは商業源から
入手可能であり、また、ここに記載する方法で用いる触
媒の出発物質としても利用可能である。このような炭素
モレキュラーシーブとしては、例えば、ローム&ハース
社(Rohm and Haas Company)か
ら得られるアンバーソーブ(Ambersorb)系列
の吸着剤(例えば、アンバーソーブ563、アンバーソ
ーブ564、アンバーソーブ572、アンバーソーブ5
75、アンバーソーブ348F)、アンダーソン・ディ
ベロプメント社(Anderson Developm
ent Company)からのAX21型、カルゴン
・カーボン社(Calgon Carbon Corp
oration)からのカルゴンMSC−V、アルテッ
ク・アソシエート(Alltech Associat
es)からのカルボスフェアー(Carbospher
e)およびタケダ(Takeda)からの5Aカーボン
といった炭素モレキュラーシーブ材料を挙げることがで
きる。炭素モレキュラーシーブの製法を記載する文献と
してでは、特に、Lafyatisら、Ind.En
g.Chem.Res.30,pp.865−873
(1991)、特開昭61−191510号公報(その
要約についてはChem.Abst.105:2292
64y)、米国特許第4,082,694号(Wenn
erbergら)、米国特許第4,839,331号
(Maroldoら)、米国特許第4,040,990
号(Neely)および米国特許第4,528,281
号(Sutt)を参照されたい(これら刊行物の教示内
容をそのまま参考としてここに引用する)。
【0013】炭素モレキュラーシーブ中に捕捉される第
IVA、VA、VIAまたはVIIA族の遷移金属モリ
ブデン、チタン、タングステン、クロム、バナジウム、
ニッケル、レニウムから選択することが好ましく、モリ
ブデンが最も好ましい。異なる遷移金属の混合物または
組合せを使用してもよい。炭素モレキュラーシーブ中に
存在する遷移金属の正確な形態は本発明方法を首尾よく
実施する上で決定的なものではないが、金属の酸化状態
および遷移金属に結合しているか他の方法で会合してい
る置換基あるいは配位子は、金属中心が有機ヒドロペル
オキシドからオレフィンへの酸素原子の移動に関与する
のを可能にするようなものであるべきである。好適に利
用しうる代表的な化合物の種類には金属酸化物がある。
このタイプの遷移金属をドーブした炭素モレキュラーシ
ーブは当業界で知られており、特に次の刊行物に記載さ
れた合成法のいずれかを用いて得ることができる:欧州
特許公開第520,779号及び同第525,974
号、米国特許第4,447,665号(Wennerb
erg)、同第4,482,641号、(Wenner
berg)、同第4,518,488号、(Wenne
rberg)、同第4,569,924号(Ozin
ら)、同第4,591,578号(Foleyら)、同
第4,970,189号(Tachibana)、同第
4,992,404号(Gruhlら)および同第5,
051,389号(Langら)、カナダ国特許出願第
2,047,080号並びにGrunewaldらによ
る「触媒および触媒担体としての炭素モレキュラーシー
ブ」J.Am.Chem.Soc.113,pp.16
36−1639(1991)(これらの全てをそのまま
参考としてここに引用する)。
【0014】炭素モレキュラーシーブの物理的および化
学的性質は、本発明の方法によりオレフィンをエポキシ
化するために用いるとき、生ずる触媒の活性および選択
性に有利に作用するように望みどおりに処理することが
できる。このような特性として、例えば、表面積、平均
細孔径、細孔サイズの分布、細孔容積(相対的マクロポ
ア、メゾポアおよびミクロポアの容積を含む)、酸度/
塩基度、疎水性/親水性などを挙げることができる。特
定のエポキシ化に使用するのに最適な炭素モレキュラー
シーブのタイプは、オレフィンと有機ヒドロペルオキシ
ドの選択、遷移金属、反応条件、反応媒体(溶媒)など
により変わるだろう。例えば、エポキシ化すべきオレフ
ィンおよび酸素源としての有機ヒドロペルオキシドの大
きさ並びに形状が、本発明の方法に最も適合する炭素モ
レキュラーシーブの選択に影響を与えるだろう。かかる
最適化は当業者が行う日常的な実験により容易に達成さ
れよう。
【0015】一般的に言って、炭素モレキュラーシーブ
の遷移金属含量は限定的ではなく、広い範囲で変化しう
る。有機反応剤に対して過渡に多量のドーブした炭素モ
レキュラーシーブを使用しなくてもよいように十分量の
金属を取り込ませるべきであるが、溶液への金属の滲出
が問題となるほど金属の濃度を高くしてはいけない。一
般には、炭素モレキュラーシーブは0.01〜25重量
%(好ましくは、1〜20重量%)の遷移金属を含み得
る。概して、より高い遷移金属の負荷は炭素モレキュラ
ーシーブの表面積を増加させることにより可能となる。
実際的に速いエポキシ化速度を得るためには、十分量の
金属含浸炭素モレキュラーシーブを反応ゾーンにオレフ
ィンおよび有機ヒドロペルオキシドとともに存在させ
る。もちろん、触媒の最適量は温度、オレフィンとヒド
ロペルオキシドの相対的な反応性並びに濃度、選択した
遷移金属の身元並びに活性などを含む多くの可変要因に
左右されるだろう。しかし、一般的に、オレフィンと有
機ヒドロペルオキシドの合計量に基づいて10〜10,
000ppmの遷移金属をもたらすのに十分な濃度で触
媒を存在させる。
【0016】炭素モレキュラーシーブの平均細孔径は希
望どおりに変えることができるが、通常1〜100オン
グストロームの範囲にあることが有利であり、ある種の
条件下ではこれより大きい平均細孔径も有用である。目
的のエポキシド生成物に関して最大の触媒生産性を得る
ために、マクロポア(>500オングストローム)、メ
ゾポア(20〜500オングストローム)およびミクロ
ポア(<20オングストローム)の相対的な割合を必要
に応じて操作することができる。炭素モレキュラーシー
ブは、得られるドープした触媒がエポキシ化反応におい
て活性である限り、どのような表面積のものであっても
よい。一般には、炭素モレキュラーシーブは少なくとも
約100m2 /gの表面積を有し、ある種のエポキシ化
に使用するには少なくとも500m2 /gの表面積が有
利である。表面積はこのような物質にとって可能な理論
的最大値と同程度に高くてもよい。かくして、表面積は
例えば2000〜3000m2 /gであり得る。エポキ
シド生成物の開環反応に関する問題を避けるために、遷
移金属を含む炭素モレキュラーシーブは高酸性でないこ
とが好ましい。
【0017】遷移金属含有炭素モレキュラーシーブは粉
末、粒子、ビーズ、ペレット、モノリス、球、顆粒、ブ
ロック、サドル、押出物などを含めて、任意の適切な物
理的形状で使用することができる。好ましくは、本発明
方法の実施中に、特に該方法を長時間連続して行うとき
に磨耗や他の物理的崩壊に十分耐えられる硬度の炭素モ
レキュラーシーブを使用する。
【0018】本発明方法において酸化剤として用いる有
機ヒドロペルオキシドは少なくとも1個のヒドロペルオ
キシ官能基(−OOH)を有する任意の有機化合物であ
り得る。しかし、第一ヒドロペルオキシドには比較的高
い不安定性と比較的大きい安全性の危険が伴うため、第
二および第三ヒドロペルオキシドが好適である。有機ヒ
ドロペルオキシドは好ましくは次の一般構造:化4
【0019】
【化4】
【0020】(式中、R1 、R2 およびR3 は同一であ
るかまたは異なり、水素、C1 −C6アルキルおよびア
リールよりなる群から選ばれる)を有する。有利には、
R基は水素、メチル、エチルおよびフェニルから選ば
れ、その際多くて1個のR基が水素である。上記のR基
はそれぞれ、1〜10個の炭素原子を有する置換された
または置換されていないアルキル、シクロアルキル、ア
ルアルキル、アルアルケニル、ヒドロキシアルアルキ
ル、シクロアルケニル、ヒドロキシシクロアルキルなど
であってよい。シクロヘキサノールのようなアルコール
の空気酸化により生成されるヒドロキシヒドロペルオキ
シ種も使用できる。ヒドロペルオキシドの例として、t
−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオ
キシド、クメンヒドロペルオキシド、エチルベンゼンヒ
ドロペルオキシド、シクロヘキサンヒドロペルオキシ
ド、メチルシクロヘキサンヒドロペルオキシド、テトラ
リンヒドロペルオキシド、イソブチルベンゼンヒドロペ
ルオキシド、イソプロピルヒドロペルオキシド、エチル
ナフタレンヒドロペルオキシドなどを挙げることができ
る。有機ヒドロペルオキシドの量は限定的ではないが、
オレフィン:有機ヒドロペルオキシドのモル比は、オレ
フィンが1個のエチレン性不飽和基を含む場合、約10
0:1〜1:100である。より好ましくは、オレフィ
ン基質中のエチレン性不飽和基:有機ヒドロペルオキシ
ドのモル比は20:1〜1:5の範囲である。理論的に
は、1当量のモノ不飽和オレフィン基質を酸化するのに
1当量のヒドロペルオキシドが必要であるが、エポキシ
ドに対する選択性を最適化するために一方の反応剤を過
剰に使用することが望ましい。
【0021】オレフィン基質は少なくとも1個のエチレ
ン性不飽和官能基(すなわち、炭素−炭素二重結合)を
有する任意の有機化合物であり得、芳香族、脂肪族、混
成芳香族−脂肪族(例えば、アルアルキル)の環状、分
枝鎖状または直鎖状オレフィンであってよい。好ましく
は、オレフィンは2〜30個の炭素原子を含有する(す
なわち、C2 −C30オレフィン)。2〜10個の炭素原
子を含むオレフィンが特に好適である。オレフィン性二
重結合はオレフィンの末端または内部に位置することが
でき、シクロヘキセンのように環状構造の一部を形成し
てもよい。オレフィンには2個以上の炭素−炭素二重結
合が存在することもでき、かくしてジエン、トリエンお
よび他のポリ不飽和基質も使用し得る。適当な基質の他
の例としては、不飽和脂肪酸またはその誘導体(例え
ば、エステルやグリセリド)、それにポリブタジエンの
ようなオリゴマーまたはポリマーの不飽和化合物が挙げ
られる。
【0022】一つの実施態様において、オレフィンは一
般構造:化5
【0023】
【化5】
【0024】(式中、R4 、R5 、R6 およびR7 は同
一であるかまたは異なり、水素、C1−C20アルキル、
7 −C20アリールアルキル、C5 −C20アルキルシク
ロアルキルおよびC6 −C20アリールから選ばれる)を
有するC2 −C30オレフィンである。
【0025】オレフィンはハロゲン、カルボン酸、エー
テル、ヒドロキシ、チオール、ニトロ、シアノ、ケト
ン、エステル、酸無水物、アミノなどの炭化水素以外の
置換基を、この種の置換基が所望のエポキシ化反応を妨
害しないという条件で、含んでいてもよい。
【0026】本発明の方法で使用するのに適したオレフ
ィンの例として、エチレン、プロピレン、ブテン類、ブ
タジエン(例えば、1,2−ブテン、2,3−ブテ
ン)、イソブチレン、ペンテン類、イソプレン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、ジイソブチレン、1−ノネン、
1−テトラデセン、ペンタミルセン、カンフェン、1−
ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テト
ラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−
ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1
−エイコセン、プロピレンの三量体および四量体、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、シクロペンテン、シクロ
ヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロオ
クタジエン、シクロドデセン、シクロドデカトリエン、
ジシクロペンタジエン、メチレンシクロプロパン、メチ
レンシクロペンタン、スチレン(および他のスチレン系
基質)、メチレンシクロヘキサン、ビニルシクロヘキサ
ン、ビニルシクロヘキセン、メタリルアルコール、アリ
ルアルコール、塩化アリル、臭化アリル、アクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、塩化クロチ
ル、塩化メタリル、ジクロロブテン類、炭酸アリル、酢
酸アリル、アクリル酸アリルおよびメタクリル酸アリ
ル、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、不飽和ト
リグリセリド(例えば、ダイズ油)、および不飽和脂肪
酸(例えば、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸、エ
ルカ酸、オレオステリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、およびリシノール酸)並びにそれらのエスナルを挙
げることができる。
【0027】オレフィンをヒドロペルオキシドと触媒に
接触させる場合は、さらに1種以上の有機溶媒を存在さ
せてもよい。また、目的の反応を無溶媒の状態で行うこ
とも、希釈剤としてオレフィンのような反応剤1種を過
剰に用いて行うこともできる。溶媒を使って反応混合物
の諸成分を希釈し、分散し、または溶解すると、良好な
温度調節あるいは速い反応速度が得られる。エポキシ化
方法の速度または選択率を制御するために溶媒の種類を
変えることが有利であるかもしれない。適当な有機溶媒
の例には脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、シクロヘ
キサン、石油エーテル)、芳香族炭化水素(例えば、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ナフタ
レン、クメン)、およびハロゲン化炭化水素(例えば、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロ
エタン、クロロベンゼン)が含まれるが、これらに限ら
ない。有機溶媒の量は限定的ではないが、一般には全反
応混合物の約5〜95重量%であろう。概して、本発明
の方法は不活性雰囲気下で、すなわち酸素の不在下で行
うことが望ましい。
【0028】本発明の一つの実施態様では、酸化剤とし
て使用する有機ヒドロペルオキシドに炭素骨格が一致す
る炭化水素もしくはアルコールを溶媒として用いる。例
えば、有機ヒドロペルオキシドとして第三ブチルヒドロ
ペルオキシドを用いる場合は、第三ブチルアルコールを
溶媒として用いる。同様に、エチルベンゼンヒドロペル
オキシドが酸化剤であるとき、溶媒はエチルベンゼンで
あり得る。ヒドロペルオキシドとその対応するアルコー
ルまたは炭化水素の混合物は、イソブタンやエチレンベ
ンゼンのような炭化水素の空気酸化により容易に生成さ
れる。
【0029】反応温度は特に決まっていないが、適度に
短時間でオレフィンのエポキシドへの実質的転化を達成
するのに十分な温度であるべきである。一般には、でき
る限り高い、好ましくは少なくとも50%の、望ましく
は少なくとも90%のヒドロペルオキシド転化率を適度
な選択率とともに達成するように、この反応を実施する
ことが有利である。最適反応温度は、数ある要因の中で
も、触媒の活性、オレフィンの反応性、反応剤の濃度、
および用いる溶媒の種類によって左右されるが、一般に
は約50〜150℃の範囲であろう。より好ましくは、
約70〜125℃の温度である。反応時間または滞留時
間は、上記の可変要因に応じて、一般に約1分から48
時間(より好ましくは、10分から3時間)が妥当であ
ろう。大気圧以下の圧力を使用し得るが、大気圧または
加圧下(一般には、約2000psig以下)で反応を
行うことが好ましい。概して、反応の諸成分を液相混合
物として維持することが望ましいだろう。
【0030】本発明の方法は適当なタイプの反応容器ま
たは装置を使ってバッチ式、連続法もしくは半連続法で
行うことができる。この反応器は、有利には、流動床、
固定床、輸送床、移動床、連続攪拌タンク(CST
R)、または攪拌スラリー反応器であり得る。有機ヒド
ロペルオキシドを用いてオレフィンの遷移金属触媒エポ
キシ化を実施するための既知の方法も、一般に本発明方
法で使用するのに適しているだろう。従って、反応剤は
一度に全部を組み合わせても、順次組み合わせてもよ
い。例えば、有機ヒドロペルオキシドを反応ゾーンに漸
増的に加えることができる。本発明方法の一態様では、
オレフィンと有機ヒドロペルオキシドを別々にまたは混
合物として反応ゾーンに導入し、その際反応ゾーンには
触媒を固定床、移動床、流動床または可動床として固体
の形で維持する。オレフィンとヒドロペルオキシドを移
送して触媒と接触させることにより目的のエポキシド生
成物を形成させ、反応したヒドロペルオキシドから誘導
されるアルコールと共に該生成物を液体流として反応ゾ
ーンから抜き取る。エポキシ化が所望の転化率で起こっ
たら、目的のエポキシド生成物を分別蒸留、抽出蒸留、
液−液抽出、結晶化といった適切な方法を使って反応混
合物から分離し、回収する。この反応の副生物は概して
有機ヒドロペルオキシドから誘導された対応するアルコ
ールであり、同様にその自体価値のある生成物として分
離し、回収する。例えば、t−ブチルヒドロペルオキシ
ドを酸化剤として用いる場合t−ブチルアルコールが生
成され、一方エチルベンゼンヒドロペルオキシドを用い
るとメチルベンゼンアルコールが得られる。その後、ア
ルコール生成物はイソブチレンやスチレンのような有用
なオレフィンに容易に脱水され得る。所望により、これ
らのオレフィンを水素化し、続いて有機ヒドロペルオキ
シドへ酸化してもよい。エポキシ化反応混合物から分離
・回収した後、経済的には、遷移金属をドーブした炭素
モレキュラーシーブ触媒を後続のエポキシ化において再
利用する。定期的な触媒の再活性化つまり再生が有利で
あるかもしれない。未反応のオレフィンや有機ヒドロペ
ルオキシドも分離して再循環させることができる。
【0031】上記の説明から、当業者ならば本発明の本
質的な特徴を理解し、本発明の精神および範囲から逸脱
することなく、様々な変更並びに修飾を行って種々の使
用法、条件および実施態様にそれを適合させることがで
きよう。
【0032】以下の実施例は本発明の方法をさらに例示
するものであって、いかなる場合も本発明を限定するも
のではない。
【0033】
【実施例】実施例1 アンバーソーブ(Ambersorb)348F吸着剤
(Rohm andHaas社から得られた;この炭素
モレキュラーシーブは表面積750m2 /g、ミクロ多
孔度0.32mL/g、メゾ多孔度0.12mL/g、
およびマクロ多孔度0.13mL/gを有する)2.5
gを三酸化モリブデン0.45gと共に水50mL中で
6時間還流することにより、モリブデンを含浸させた炭
素モレキュラーシーブを調製した。水を回転蒸発により
除いた。次いで、このようにして得られた触媒を真空下
に100℃で乾燥した。
【0034】上記のように調製したMo捕捉炭素モレキ
ュラーシーブのエポキシ化触媒としての有用性を実証す
るために、一連の実験を行った。攪拌反応フラスコに触
媒約0.5g、1−オクテン25g、および第三ブチル
ヒドロペルオシド(第三ブチルアルコール中に約40%
のTBHPを含有するイソブタンの空気酸化により得ら
れた酸化生成物の混合物5.9g、あるいは約5%の水
と約5%の第三ブチルアルコールを含有するAldri
ch Chemical社から得られる90%第三ブチ
ルヒドロペルオキシド2.5g)を装填した。内部標準
を得るためにデカン約1.2gも添加した。この混合物
を窒素雰囲気下で90℃に加熱し、反応混合物の少量サ
ンプルを取り出し、4時間後に分析した。初期の状態調
節実験(炭素モレキュラーシーブによって捕捉されなか
ったモリブデンの大部分が反応混合物中に溶解された)
の後、同じ触媒サンプルを使って一連のエポキシ化を行
った。それぞれの場合に、触媒から液体の反応混合物を
徐々に排出させ、状態調節実験について上記したものと
同じ組成を有する反応剤の新たな装填物を反応フラスコ
に入れた。
【0035】得られた結果を表1および表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】*状態調節実験
【0038】これらの実験で使用した炭素モレキュラー
シーブは新しい場合も回収後も7.2重量%のMoを含
んでおり、このことは可溶化により失われたモリブデン
の量がごくわずかな量であることを示す。これらの実験
では90%のTBHPを使用した。
【0039】
【表2】
【0040】*状態調節実験
【0041】これらの実験から回収された炭素モレキュ
ラーシーブは6.8重量%のMoを含んでいた。これら
の実験では第三ブチルアルコール中に約40%のTBH
Pを含む酸化生成物の混合物を使用した。
【0042】実施例2 触媒を調製するにあたり、丸底フラスコ内に脱イオン水
50mLとともにアンダーソン(Anderson)A
X21炭素モレキュラーシーブ(真空下に100℃で8
時間乾燥したもの)2.5gを入れた。この混合物を攪
拌し、三酸化タングステン(WO3 )0.5gをフラス
コに加えた。生じた混合物を6時間還流した。過剰の水
を回転蒸発により除き、タングステンをドーブした炭素
モレキュラーシーブを100℃で8時間乾燥した。得ら
れた触媒を利用することにより、酸化剤としてエチルベ
ンゼンヒドロペルオキシドを用いて100℃の温度でシ
クロヘキセンをシクロヘキセンオキシドへエポキシ化し
た。
【0043】実施例3 ジクロロメタン中の1.0M四塩化チタンの溶液6.0
mLをアンバーソーブ572炭素モレキュラーシーブ
(Rohm and Haas社から入手可能)4.0
6gに窒素雰囲気下で加えることにより、チタンをドー
ブした触媒を得た。溶媒を真空下に室温で除いた(14
時間)。存在する金属種の二酸化チタンへの加水分解は
大気中の水蒸気にさらすことにより達成された。得られ
た炭素モレキュラーシーブは内部に酸化チタンを閉じ込
めており、これを使って110℃の反応温度でプロピレ
ンをエポキシ化した。有機ヒドロペルオキシドとしては
クメンヒドロペルオキシドを用いた(プロピレン1モル
につき0.8モル)。予期された主生成物はプロピレン
オキシドである
【0044】実施例4 米国特許第4,992,404号(Gruhlら)の実
施例1に記載のとおりに調製したバナジウム−炭素をベ
ースにした触媒をアリルアルコールおよび第三アミルヒ
ドロペルオキシドと50℃で接触させて、予期されたエ
ポキシ化生成物としてのグリシドールを生成させた。
【0045】
【発明の効果】上記の実施例から、本発明の方法はオレ
フィンをエポキシドに有益に転化し、利用した触媒を簡
単に回収して、選択率をほとんどまたは全く低下させず
に後続のエポキシ化反応に再使用できることが確認され
た。
フロントページの続き (72)発明者 マニシュ ケイ ナンディ アメリカ合衆国 ペンシルベニア 19087 ウエイン バレー ストリーム レーン 238 (72)発明者 ランガサミイ ピッチャイ アメリカ合衆国 ペンシルベニア 19382 ウエスト チェスター ファウラー ド ライブ 207 (72)発明者 ヤン−ツアン ハン アメリカ合衆国 ペンシルベニア 19382 ウエスト チェスター ポンドビュウ ドライブ 2414

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンと有機ヒドロペルオキシドと
    を、触媒量の、第IVA、VA、VIAまたはVIIA
    族の遷移金属を含浸させた炭素モレキュラーシーブの存
    在下に、オレフィンをエポキシドに転化するのに効果的
    な時間および温度で接触させることからなるエポキシド
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 遷移金属がモリブデン、チタン、タング
    ステンまたはバナジウムである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記の接触を液相で行う、請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 温度が50〜150℃である、請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 有機ヒドロペルオキシドが第三ブチルヒ
    ドロペルオキシド、第三アミルヒドロペルオキシド、ク
    メンヒドロペルオキシド、エチルベンゼンヒドロペルオ
    キシド、シクロヘキシルヒドロペルオキシドおよびメチ
    ルシクロヘキシルヒドロペルオキシドから選ばれる、請
    求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 オレフィンが一般式:化1 【化1】 (式中、R4 、R5 、R6 およびR7 は同一であるかま
    たは異なり、水素、C1−C20アルキル、C7 −C20
    リールアルキル、C5 −C20アルキルシクロアルキルお
    よびC6 −C20アリールから選ばれる)を有するC2
    30オレフィンである、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 オレフィンがエチレン、プロピレン、1
    −ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、
    1−オクテン、アリルアルコール、塩化アリル、メタリ
    ルアルコール、塩化メタリル、スチレン、シクロヘキセ
    ン、シクロオクテン、アルキルフェニルエーテル、ノル
    ボルネン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンおよ
    びビニルシクロヘキサンよりなる群から選ばれる、請求
    項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 炭素モレキュラーシーブが0.01〜2
    5重量%の遷移金属を含有する、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 炭素モレキュラーシーブが1〜100オ
    ングストロームの平均細孔径を有する、請求項1記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 炭素モレキュラーシーブが100m2
    /gより大きい表面積を有する、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 オレフィン:有機ヒドロペルオキシド
    のモル比が20:1〜1:5である、請求項1記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 炭素モレキュラーシーブがオレフィン
    と有機ヒドロペルオキシドの合計量に対して10〜1
    0,000ppmの遷移金属を供給するのに十分な濃度
    で存在する、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記触媒の間、さらに有機溶媒を存在
    させる、請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 有機溶媒は炭素骨格が有機ヒドロペル
    オキシドと一致するアルコールまたは炭化水素である、
    請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 C2 −C10オレフィンと、一般式:化
    2 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 は同一であるかまたは異
    なり、水素、C1 −C6アルキルおよびアリールから選
    ばれるが、ただしR1 、R2 およびR3 のうち多くて1
    つが水素である)を有する有機ヒドロペルオキシドと
    を、触媒量の、1〜20重量%のモリブデンを含浸させ
    た平均細孔径1〜100オングストロームで表面積少な
    くとも100m2 /gの炭素モレキュラーシーブの存在
    下に50〜150℃の温度で、オレフィンをエポキシド
    に転化するのに効果的な時間にわたり接触させることか
    らなるエポキシドの製造方法。
  16. 【請求項16】 オレフィンがエチレン、プロピレン、
    1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテ
    ン、2−ペンテン、1−オクテン、アリルアルコール、
    メタリルアルコール、スチレン、シクロヘキセン、シク
    ロオクテン、アリルフェニルエーテル、アリルエチルエ
    ーテル、ノルボルネン、イソプレン、ブタジエンおよび
    ビニルシクロヘキサンから選ばれる、請求項15記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 有機ヒドロペルオキシドが第三ブチル
    ヒドロペルオキシド、第三アミルヒドロペルオキシド、
    クメンヒドロペルオキシド、エチルベンゼンヒドロペル
    オキシド、シクロヘキシルヒドロペルオキシドおよびメ
    チルシクロヘキシルヒドロペルオキシドから選ばれる、
    請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 オレフィンがプロピレンであり、有機
    ヒドロペルオキシドが第三ブチルヒドロペルオキシドま
    たはエチルベンゼンヒドロペルオキシドである、請求項
    15記載の方法。
  19. 【請求項19】 有機ヒドロペルオキシドを、炭素骨格
    が該有機ヒドロペルオキシドと一致する炭化水素の空気
    酸化により生成させる、請求項15記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記接触の間に、有機ヒドロペルオキ
    シドを、炭素骨格が該有機ヒドロペルオキシドと一致す
    るアルコールに転化させる、請求項15記載の方法。
JP6252669A 1993-09-23 1994-09-22 遷移金属を含浸させた炭素モレキュラーシーブを用いるオレフィンのエポキシ化法 Pending JPH07145159A (ja)

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