JPH07144255A - 大断面鋳片製造用垂直型半連続鋳造装置および鋳片の搬出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 より簡略な構造を有し少量生産に適した垂直
型半連続鋳造装置の構造を提供する。 【構成】 大断面鋳片を鋳造する鋳型と、前記鋳片を垂
直方向下方に案内する鋳片支持ロールと、鋳片下方に設
けられるダミーヘッドと、鋳片の外周を二次冷却するス
プレーを有する大断面鋳片製造用垂直型半連続鋳造装置
において、前記ダミーヘッドを保持すると共に、鋳片の
引抜き抵抗に勝る自重を有するキャリッジと、該キャリ
ッジを上下方向に案内するガイドと、前記キャリッジを
引上げるワイヤウインチ機構を有し、凝固が完了した鋳
片を鋳型上方に引上げる様に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、小ロット生産の大断面
鋳片を製造する為の垂直型半連続鋳造装置、および建屋
制約によって天井クレーンの揚程が不足する場合であっ
ても鋳片の移動ができる搬出方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】鉄鋼製造業における連続鋳造操業の普及
は、歩留り向上、省エネルギーおよび省力等の面でコス
ト合理化に大きく寄与している。しかしながら、寸法制
約によって連続鋳造化が困難な極厚鋼板や小ロット生産
の鍛造品等には依然として普通造塊法が適用されてい
る。普通造塊法において、大断面鋼塊をできるだけ連続
して生産するいわば半連続鋳造の為の様々な技術が提案
されている。

【０００３】図１は従来の代表的な垂直型半連続鋳造装
置の構造を示す概略説明図であり、図２は図１のII−II
線矢視断面図である。両図に示した装置は、長辺および
短辺に各１対の鋳片支持用のローラ・ユニット２０ａ；
２０ｂ，２１ａ；２１ｂを備えたものであり、長辺用ロ
ーラ・ユニット２０ａ；２０ｂの一方ローラ・ユニット
２０ａを傾転駆動（矢印Ａ）できる様に構成し、鋳片Ｃ
の搬出を可能にしたものである。またこの装置では、ダ
ミーバ・ヘッド２３，支持部材２４，挿入用ウインチ２
５，引抜用ウインチ２６，ワイヤ２７，２８等によって
構成され、鋳片支持装置２２内でダミーバ・ヘッド２３
を昇降駆動させるウインチ式ダミーバ機構２９を設けた
構成である。尚図１，２中、３１は取鍋，３２は鋳型，
３３はピット，３６はディスチャージ・テーブル，３７
は二次冷却用スプレー，３８は鋳片支持専用体，３９は
支持フレーム，４０はオッシレーション装置，４１はエ
アシリンダーを夫々示す。

【０００４】上記の様な装置では、鋳片支持装置２２と
してローラ・ユニット２０，２１を備えており、このロ
ーラ・ユニット２０，２１は鋳片搬出の際に一辺を傾転
して搬出する方式となっているので、ローラは鋳片Ｃの
ほぼ全長に亘って必要となり、また傾転するための駆動
装置も必要となる。またピット３３内に鋳片を傾転する
ものであるので、ピット３３の為の大きい空間も必要で
ある。更に、ウインチ式ダミーバ機構２９では挿入用ウ
インチ２５と引抜用ウインチ２６の２系統のウインチが
必要となる。

【０００５】半連続鋳造の為の技術としては、図示した
装置の他、次に示す様な各種のものが提案されている
が、いずれも問題を有している。その一つとしては、水
冷鋳型と鋳型下方の鋳片支持用グリッドによって垂直型
半連続鋳造装置を構成し、溶湯を所定の長さに鋳込んだ
後、鋼塊の側面をグリッドで支持しながら鋼塊の下部に
なる程強冷却して鋼塊の下部から上方に向かって逐次凝
固させる技術がある（例えば、特許第１５９４７４２
号）。また鋼塊頭部から下部にかけて断熱（若しくは加
熱）、放冷、強冷却し、鋼塊の下部になる程強冷却する
技術も提案されている（例えば、特公平３−２９４９７
号）。しかしながらこれらの技術では、鋳片の長手方向
とそれと直交する方向との温度勾配が大きくなり、鋳片
断面積が大きいと残留応力の発生が顕著になり、鋳片が
割れてしまって健全な鋼塊が得られないという問題があ
る。この様な傾向は、鋳片断面サイズが大きくなればな
る程大きくなる。

【０００６】一方、支持ロールおよびスプレーノズルを
鋳片引抜方向に沿って往復運動させる技術も提案されて
いるが（例えば、特開昭５７−６４４６４号）、支持ロ
ールおよびスプレーノズルを往復運動させる為の機構が
必要となり、装置構成が複雑になる。

【０００７】その他、（１）鋼塊低部ほど強冷却し、鋼
塊下部から凝固を進行させ、凝固完了直後から圧縮変形
させる技術（特開昭６３−３３１６３号）、（２）支持
枠で鋼塊側面を支持し、更に圧下を加える技術（特開昭
６３−１８０３５１号）、（３）凝固途中の鋳片の狭圧
を行ない、凝固シェル厚の増加に伴って狭圧の程度を漸
増させながら鋳片の凝固を完了させる技術（特開昭６３
−２７８６５３号）、（４）鋳片の長辺側のみならずコ
ーナ側からも同時に凝固シェルの収縮に見合った押圧を
加える（特開昭６３−２３８９６４号）等の技術も提案
されているが、いずれも大断面鋳片を圧下する為の設備
が必要となる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述した様に、これま
で提案されている技術では、いずれも装置構成が複雑且
つ大掛りとなってしまい、設備コストが高くなるという
欠点がある。上記の様な大断面鋳片製造に関する従来技
術では、一般の連続鋳造機と比べれば設備的構造はかな
り簡略化されていると言えるが、月産数千トン規模の少
量生産を行なう設備としては、十分な投資効果は期待で
きず、更に簡略な設備構造として設備コストの低減を図
ることが期待されている。

【０００９】本発明はこうした従来技術における技術的
課題を解決する為になされたものであって、その目的
は、より簡略な構造を有し少量生産に適した垂直型半連
続鋳造装置の構造を提供することにある。また本発明の
他の目的は、前記図１，２に示した装置の鋳片搬出時の
問題を解決し、比較的狭いスペースにおいても大断面鋳
片を容易に搬出することのできる装置および搬出方法を
提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明装置とは、大断面鋳片を鋳造する鋳型と、前記鋳片を
垂直方向下方に案内する鋳片支持ロールと、鋳片下方側
に設けられるダミーヘッドと、鋳片の外周を二次冷却す
るスプレーを有する大断面鋳片製造用垂直型半連続鋳造
装置において、前記ダミーヘッドを保持すると共に、鋳
片の引抜き抵抗に勝る自重を有するキャリッジと、該キ
ャリッジを上下方向に案内するガイドと、前記キャリッ
ジを引上げるワイヤウインチ機構を有し、凝固が完了し
た鋳片を鋳型上方に引上げる様に構成した点に要旨を有
する大断面鋳片製造用垂直型半連続鋳造装置である。

【００１１】また本発明は、上記の様な装置において、
鋳型と鋳片支持ロールを一体型として水平方向に退避可
能な構造とすると共に、鋳造装置上半部の側面を開放し
た構造を採用する点にも要旨を有するものであり、この
様な装置構成を採用することによって、鋳片の凝固が完
了後に鋳型と鋳片支持ロールを水平方向に退避させてか
ら鋳片を鋳造装置の上半部まで引上げ、その後開放側面
から水平方向に移動することができる。

【００１２】

【作用】本発明に係る装置は上述の様如く構成される
が、要するに、ワイヤウインチ機構によって、ダミーヘ
ッドを保持したキャリッジを引上げることによりダミー
ヘッドの鋳片の挿入を行ない、また引抜きはキャリッジ
の自重を鋳片の引抜き抵抗よりも勝る様にすることによ
ってワイヤを鋳造速度に応じて緩めて自重によりキャリ
ジ案内ガイドに添わせて降下させる様にしたので、ワイ
ヤウインチ機構は１系統を備えるだけで良く、鋳片引抜
き装置の構成上の簡略化が可能になる。一方、凝固完了
後は、ワイヤウインチによって鋳片を鋳型上方に引上
げ、これを上方に吊り上げて鋳片を搬出する様にすれば
良く、鋳片搬出機構や鋳片を傾転するためのピット等は
不要になる。

【００１３】ところで建屋制約により上方への鋳片搬出
ができない場合は、図１，２に関連して示した装置の様
に、深いピットを掘って鋳片を傾転して搬出することに
なるが、設備コストが高くなるという問題が生じる。こ
の様な場合は、鋳型と鋳片支持ロールを一体構造として
水平方向に移動できる様にし、且つ連鋳機の架構の上部
の一面を天井クレーンの揚程が不足する範囲だけ開放可
能な構造とすることにより、上述の如く傾転装置や深い
搬出ピット等が不要になるので、こうした観点からして
も設備コストを必要最小限に抑えることができる。

【００１４】尚本発明装置を用いて鋳造を行なうに当た
っては、まず溶鋼を取鍋またはタンディッシュから鋳型
に注湯することになるが、浸漬ノズル等を設けて注湯す
ると取鍋から鋳型に直接注湯することができ、タンディ
ッシュを省略できるのでイニシャルコストおよびランニ
ングコストが低減できるので好ましい。

【００１５】本発明の装置を用いて鋳片を製造するに際
しては、例えば次の様にして行なう。まず鋳造速度を遅
くすると共に、０．２〜１リットル／ｋｇ・ｓｔｅｅｌ
で強冷却することによって、バルジングに伴う内部割れ
を防止することができるので、鋳片全長に亘って鋳片支
持ロールを設置する必要がなく鋳片直下の数段のみで良
く、鋳片支持機構を大幅に簡略化できる様になる。こう
した観点からして、鋳造速度は０．０１〜０．１５ｍ／
ｍｉｎとするのが好ましい。

【００１６】鋳造中の二次冷却水量の調節による表面温
度の制御および鋳造後鋳片の緩冷却を行なうことによっ
て、残留応力の発生を緩和して鋳片の割れを防止でき
る。こうした観点からして、二次冷却水量は、フットロ
ール直下の鋳片表面温度が４００〜１０００℃の範囲と
なる様にするのが好ましい。鋳造完了後は、鋳片が凝固
完了するまでホットトップを行なうことにより、鋳片頭
部の引けを防止でき歩留りの良い鋳片が得られる。この
様なホットトップの具体的手順として、例えば下記
（１），（２）の方法が挙げられる。

【００１７】（１）鋳造完了後に、二次冷却スプレーを
止めて鋳片を空冷とし、速やかに鋳片を鋳型上に所定長
さ押し上げ、断熱保温枠で鋳片頂部側面を囲い、即効性
の発熱式保温剤および遅効性の発熱式保温剤をこの順で
添加し、または自溶性フラックスを添加して通電加熱
し、鋳片が凝固完了するまでホットトップを行なう。 （２）鋳造完了後に、速やかに鋳片を鋳型上に所定長さ
押し上げ、断熱保温枠で鋳片頂部側面を囲い、即効性の
発熱式保温剤および遅効性の発熱式保温剤をこの順で添
加し、或は自溶性フラックスを添加して通電加熱し、二
次冷却水量は表面温度が４００℃を切らないように調節
しながら鋳片を凝固完了するまでホットトップを行な
う。

【００１８】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。

【００１９】

【実施例】図３は、本発明の垂直型半連続鋳造装置の一
実施例を示す概略説明図であり、図中１は鋳型、２はフ
ットロール（鋳片支持ロール）、３は鋳型振動フレー
ム、４ａ，４ｂはスプレーノズル、５はワイヤ、６はド
ラムシャフト、７はキャリッジ、８はダミーヘッド、９
はキャリッジガイド、１０は鋳片、１１は取鍋、１２は
スライドバルブ、１３は浸漬ノズル、１４は滑車を夫々
示す。

【００２０】この装置は、鋳型１の直下に２段の鋳片支
持用のフットロール２（図では２段）、および二次冷却
用のスプレーノズル４ａ，４ｂが配置され、ダミーヘッ
ド８を保持したキャリッジ７を一本のワイヤ５によって
滑車１４を介して吊り下げてこのワイヤ５の両縁をドラ
ムシャフト６に固定し、キャリッジガイド９に沿わせて
ドラムシャフト６を正回転または逆回転することによっ
て一系統のワイヤウインチ機構でダミーヘッド８の昇降
を可能としたもである。図３に示した装置の主要諸元の
一例を下記に示す。

【００２１】（主要諸元例） 鋳型寸法：７００^T ×７００〜１４００^W ×４００^L
（幅可変） 鋳型振動：振動数０〜３０ｃｐｍ、振幅±２ｍｍ 鋳造速度：０．０１〜０．１５ｍ／分 フットロール：２段 二次冷却：スプレー式、比水量０．２〜１．０リットル
／kg・steel 鋳片引抜機構：ワイヤウインチ式

【００２２】この装置を用いて大断面鋳片を製造する手
順を図面（図４〜７）によって説明する。まずダミーヘ
ッド８を鋳型１下部の所定位置に挿入セットし、取鍋１
１のノズルを開口後スライドバルブ１２のスライドプレ
ートからＡｒ吹きによって溶鋼を保持しながら取鍋１１
を鋳型上に設置する。浸漬ノズル１３を装着後溶鋼Ｍを
直接鋳型１に注湯し、スライドバルブ１２によって注湯
量を制御しながら、また二次冷却水をフットロール２下
の鋳片１０の表面温度が５００℃となるように調節し、
所定の鋳造速度に合わせて定速でワイヤを緩め鋳片を引
き抜いて鋳込みを完了する（図４および図５）。この場
合の鋳造速度は、鋳型出口で鋳片がバルジングを起こさ
ないよう鋳片の断面寸法に応じて設定する必要があり、
例えば７００ｍｍ角の場合には０．１ｍ／分で鋳造す
る。

【００２３】鋳造完了後は、ただちにキャリッジ７を上
昇させて鋳片を鋳型上に５００ｍｍ程度押し上げ、断熱
保温枠１６で鋳片を囲み速やかに自溶性のフラックスを
鋳片頭部に添加してスラグ１７を形成すると共に、電極
１８をセットしてエレクトロスラグホットトッピングを
鋳片内部の残溶鋼の凝固完了まで実施する（図６）。凝
固完了後に、フットロール２で鋳型に鋳片が接触しない
ようにガイドしながらキャリッジ７により更に鋳型上に
引き上げて、吊り具４５により鋳片１０を把持し、天井
クレーンにより鋳片を搬出する（図７）。

【００２４】本発明者らは、上記図３に示した装置を用
い、図４〜７に示した手順にて断面サイズが７００ｍｍ
角の中炭素鋼の鋳片を製造してその内部品質を調査した
ところ、内部割れの発生がなく、逆Ｖ偏析、中心偏析お
よび介在物量が同一重量の普通鋼塊よりも良好な品質で
あることを確認した。図８は本発明装置の他の実施例を
示す概略説明図であり、この装置の基本的な構成は図３
に示したものと類似しており、対応する部分には同一の
符号を付して重複説明を回避する。

【００２５】この装置においては、フットロール２を鋳
型１と一体型構造にして鋳型台車１５に懸架し、水平方
向に退避可能としたものである。この様な装置を用い
て、鋳片１０を搬出するに当たっては、鋳造完了後ホッ
トトップを行ない、完全凝固後に鋳型台車１５により鋳
型１とフットロール２を退避すると共に、鋳片搬出側装
置上半部開放できる構造とし、鋳片１０をキャリッジ７
によって装置の上半部まで引き上げ、図９に示す様に鋳
片吊具４６により把持し、上方が広い領域まで鋳片を水
平移動させてから鋳片を横転し更に上方に吊り上げ搬送
する。尚鋳型台車１５を退避するに当たっては、鋳片１
０の上部から鋳型１とフットロール２を取り外す必要が
あるが、例えば、鋳片をいったんフットロール下まで下
げて台車を逃すか、あるいは鋳型とフットロールを鋳型
台車に懸架し、台車に昇降機能をもたせ鋳片の上端より
上側にフットロールを押し上げる様な構造を採用するこ
とによって達成することができる。

【００２６】こうした構成を採用することにより、建屋
制約のためにクレーンの揚程が不足する場合でも、必要
な長尺鋳片の製造が可能となる。尚図３および図５に示
した実施例では、鋳型振動装置を設け、これによって鋳
片を徐々に引き抜く構成を示したけれども、本発明装置
では鋳片引抜抵抗に勝る自重を有するキャリッジ７を採
用しているので、上記の様な鋳型振動装置を省略するこ
ともでき、鋳型振動に関する機械設備および電気制約設
備が不要となり、設備費の削減が可能となる。

【００２７】

【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、簡
略な構造を有し少量生産に適した垂直型半連続鋳造装置
が実現できた。また限られたスペースにおいても大断面
鋳片を容易に搬出できることができる様になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の代表的な垂直型半連続鋳造装置の構造を
示す概略説明図である。

【図２】図１のII−II線矢視断面図である。

【図３】本発明の垂直型半連続鋳造装置の一実施例を示
す概略説明図である。

【図４】大断面鋳片を鋳込んでいる状態を示す説明図で
ある。

【図５】鋳込みが完了した状態を示す説明図である。

【図６】エレクトロスラグホットトッピングを行なって
いる状態を示す説明図である。

【図７】凝固が完了した鋳片を引き上げる様子を示す説
明図である。

【図８】本発明の装置の他の実施例を示す概略説明図で
ある。

【図９】本発明装置を用いて鋳片を搬出する様子を説明
する図である。

【符号の説明】

１ 鋳型 ２ フットロール ４ スプレーノズル ５ ワイヤ ７ キャリッジ ８ ダミーヘッド ９ キャリッジガイド １０ 鋳片 １１ 取鍋

フロントページの続き (72)発明者 田中 恵祐 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目３番１号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 水上 一徳 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目３番１号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 生駒 龍弥 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目３番１号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 竹田 彰 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目３番１号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 大断面鋳片を鋳造する鋳型と、前記鋳片
   を垂直方向下方に案内する鋳片支持ロールと、鋳片下方
   に設けられるダミーヘッドと、鋳片の外周を二次冷却す
   るスプレーを有する大断面鋳片製造用垂直型半連続鋳造
   装置において、前記ダミーヘッドを保持すると共に、鋳
   片の引抜き抵抗に勝る自重を有するキャリッジと、該キ
   ャリッジを上下方向に案内するガイドと、前記キャリッ
   ジを引上げるワイヤウインチ機構を有し、凝固が完了し
   た鋳片を鋳型上方に引上げる様に構成したことを特徴と
   する大断面鋳片製造用垂直型半連続鋳造装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の垂直型半連続鋳造装置
   において、鋳型と鋳片支持ロールを一体型として水平方
   向に退避可能な構造とすると共に、鋳造装置上半部の側
   面を開放した構造としたものであることを特徴とする垂
   直型半連続鋳造装置。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の装置を用い、鋳片の凝
   固が完了後、鋳型と鋳片支持ロールを水平方向に退避さ
   せてから鋳片を鋳造装置の上半部まで引上げ、その後開
   放側面から水平方向に移動することを特徴とする鋳片の
   搬出方法。