JPH07138748A - 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型 - Google Patents

薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型

Info

Publication number
JPH07138748A
JPH07138748A JP28671693A JP28671693A JPH07138748A JP H07138748 A JPH07138748 A JP H07138748A JP 28671693 A JP28671693 A JP 28671693A JP 28671693 A JP28671693 A JP 28671693A JP H07138748 A JPH07138748 A JP H07138748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
gas
cvd
sputtering
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28671693A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoko Miyaura
智子 宮浦
Futoshi Ishida
太 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP28671693A priority Critical patent/JPH07138748A/ja
Publication of JPH07138748A publication Critical patent/JPH07138748A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • C03B11/084Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor
    • C03B11/086Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor of coated dies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/02Press-mould materials
    • C03B2215/08Coated press-mould dies
    • C03B2215/14Die top coat materials, e.g. materials for the glass-contacting layers
    • C03B2215/24Carbon, e.g. diamond, graphite, amorphous carbon

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 密着性が良く、硬質であるにもかかわらず、
膜応力も比較的小さく、基板の凹凸形状や材質の影響も
うけにくく、ガラス成形型の保護膜等の形成には適した
薄膜の製造方法を提供すること。また、この方法を用い
て成膜される薄膜並びにその薄膜を利用するガラス成形
型を提供すること。 【構成】 ターゲット3と基板6を含む真空槽4に、ス
パッタリングガス導入ポート1とCVD原料ガス導入ポ
ート2を設けた装置を用い、スパッタリング法による成
膜とCVD法による成膜を同時に行う成膜方法で、ター
ゲット3とCVD原料ガスに少なくとも1つ以上の共通
の元素を含むようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス成形型の保護膜
などに使用される薄膜及びその製造方法、並びにその薄
膜を利用するガラス成形型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、ガラスモールド用金型の
母材に使用されるSiCの保護膜として炭素膜(ダイヤ
モンド含)が一般的に用いられている。この炭素膜は一
般にCVD法やイオンプレーティング法を用いて作成さ
れたダイヤモンドライクカーボン膜(DLC)であった
り、スパッタリング法を用いて作成されたハードカーボ
ン膜であったりする。
【0003】ターゲットにグラファイトを用いたスパッ
タリング法で、基板温度を250〜450℃とし、スパ
ッタガスに不活性ガス(Ar)を用いてハードカーボン
を得る方法が特公平4−61816号公報に、少なくと
も水素を含む雰囲気でプラズマスパッタ蒸着法、または
プラズマイオンプレーティング法、ECRプラズマCV
D法、イオンビーム蒸着法のいずれかを用いて水素化ア
モルファス炭素膜を得る方法が特開平2−149435
号公報に、RFプラズマCVD法、イオンビーム法、イ
オンプレーティング法、スパッタリング法のいずれかの
方法または組み合わせた方法を用いて水素化アモルファ
スカーボン膜を得る方法(別々の基板にそれぞれ違う方
法で成膜し、一つのガラス成形型を作るもの)が特開平
2−283627号公報にそれぞれ開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のスパッタリング
法で得られる膜は、密着性が良く硬くて緻密であるが、
反面、膜応力が大きく1μm以上の厚膜では膜ワレや部
分的な剥離が生じ、さらに、基板の凹凸形状や材質の影
響もうけやすいことが知られている。
【0005】また、CVD法で得られる膜は、膜応力が
小さく比較的厚膜化が可能であるが、スパッタリング法
に比べて軟らかく粗であることが知られている。
【0006】そこで本発明の目的は、上記の方法の両方
の長所を結合させた方法で、得られる膜は密着性が良
く、硬質であるにもかかわらず、膜応力も比較的小さ
く、基板の凹凸形状や材質の影響もうけにくく、ガラス
成形型の保護膜等の形成には適した方法を提供すること
にある。
【0007】また、前記の方法を用いて成膜される薄膜
並びにその薄膜を利用するガラス成形型を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄膜の製造方法は、ターゲットと基板を含
む真空槽に、スパッタリングガス導入ポートとCVD原
料ガス導入ポートを設けた装置を用い、スパッタリング
法による成膜とCVD法による成膜を同時に行う成膜方
法で、ターゲットとCVD原料ガスに少なくとも1つ以
上の共通の元素を含むようにしたことを特徴とする。
【0009】また、前記方法により得られる薄膜は、ス
パッタガスに不活性ガスを用い、1.ターゲットに炭素
または炭化物、CVD原料ガスに炭化水素または炭化酸
素、2.ターゲットにホウ化物、CVD原料ガスにホウ
化水素、3.ターゲットにケイ素化合物、CVD原料ガ
スにシラン、をそれぞれ用いることを特徴とする。
【0010】並びに前記成膜方法で得られる薄膜を利用
してガラス成形型を得ることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記構成により本発明は、スパッタリング法に
よる成膜と同時に、CVD原料となるガスを比較的高濃
度で不活性ガスと混合して導入し、スパッタリングのと
きに発生させるプラズマを利用してCVD原料ガスを分
解し、CVD法により化学的に薄膜を生成する。
【0012】
【実施例】スパッタリング法による成膜を考えた場合、
前述したような欠点がある。そこで、この欠点を除去す
るために、スパッタリング法を行う真空槽内にCVD原
料ガスを導入し、スパッタリング法と同時に同一真空槽
でCVD法による成膜も行い、CVD法の長所(膜応力
が小さく比較的厚膜化が可能)で、スパッタリング法の
欠点を補う方法が本発明である。
【0013】しかし、一般のスパッタリング法は真空度
が1×10~1〜1×10~3Torr程度で、CVD法の真空
度である10〜1×10~1Torr程度と異なるため同一真
空槽では同時に成膜することはできない。
【0014】そこで、プラズマの密度をターゲットの近
傍に集中して濃くすることが可能であるマグネトロンカ
ソードを有するマグネトロンスパッタリング法を用い、
真空度を1×10~1〜1×10~2Torr程度とし、CVD
原料となるガスを比較的高濃度で不活性ガスと混合して
導入し、スパッタリングのときに発生させるターゲット
近傍の高密度なプラズマを利用して同時に分解し、化学
的に薄膜を生成する。
【0015】以下、本発明の実施例として図1に示す装
置を用いた薄膜の成膜方法について説明する。
【0016】この装置は、スパッタリング法を行う装置
を改良したもので、真空槽4、真空槽4にスパッタガス
を導入するためのスパッタガス導入ポート1、CVD原
料ガスを導入するためのCVD原料ガス導入ポート2、
真空槽4内の真空度を制御するためのコンダクタンスバ
ルブ7、真空槽4内に配置されるターゲット3、基板ホ
ルダー5で構成されている。薄膜を被覆させる基板6は
真空槽4内の基板ホルダー5上に設置する。
【0017】まず、真空槽4内を高真空にし、スパッタ
ガス導入ポート1よりスパッタガスを、CVD原料ガス
導入ポート2よりCVD原料ガスを導入する。尚、ター
ゲット3とCVD原料ガスには、少なくとも1つ以上の
共通の元素を含むようにしておく。
【0018】次に、この状態で放電を行う。放電にはD
C電源を用いるが、DC電源はターゲット3が導電体の
ものにしか使えないため、例えばターゲット3がBNや
SiCなどの絶縁物の場合や、放電が不安定な場合はR
F電源を用いて放電させればよい。つまり、電源の種類
はターゲット材料や形状、導入ガスの種類や圧力によっ
て決めればよい。
【0019】放電によりターゲット3と基板6の間にプ
ラズマが発生し、スパッタガスからプラスイオンが発生
し、このイオンがターゲット3に衝突してターゲット3
表面の原子をたたきだし、このたたきだされた原子によ
り基板6上にスパッタリング法による膜ができる。これ
と同時に、CVD原料ガスが反応し、基板6上にCVD
法による膜ができる。
【0020】ターゲット3とCVD原料ガスには、少な
くとも1つ以上の共通の元素を含んでいるので、作られ
た膜はこの共通の元素を含む膜である。
【0021】次に、この装置を使い実際に薄膜(炭素
膜)を製造した実験例を説明する。炭素膜を成膜する場
合、ターゲット3には炭素板(焼結カーボン、グラファ
イト等)を用いた。また使用するガスは、スパッタガス
としてスパッタガス導入ポート1よりArガスを導入
し、CVD原料ガスとしてCVD原料ガス導入ポート2
よりCH4ガスを導入した。
【0022】真空槽4内を1×10~6Torr以下の高真空
にし、その後、スパッタガス導入ポート1、CVD原料
ガス導入ポート2より、それぞれのガスを合計5×10
~4Torrになるように導入した。その後、コンダクタンス
バルブ7を徐々に閉じて全体の真空度を6×10~3Torr
にした。次に、この状態で放電させプラズマを発生させ
る。本実験例では、DC600Vでターゲット3を
(−)、基板ホルダー5を(+)とし、基板ホルダー5
を接地した形で、プラズマを発生させた。尚、基板ホル
ダー5を接地せず、若干バイアスを印加したバイアスス
パッタでもかまわない。
【0023】この条件下で、ArガスとCH4ガスの圧
力を変えて成膜した結果を図2に示す(尚、CH4濃度
=CH4ガス圧力/(Arガス+CH4ガス)圧力×10
0(%)である)。
【0024】一般のスパッタリング法では、スパッタガ
スの他に別のガスが混合されている場合、その混合され
ているガスの濃度が上がるにつれて成膜される膜の膜厚
が減少する。これは、混合されたガスによりスパッタガ
ス(Arガス)の濃度が下がることで、スパッタガスが
ターゲットをスパッタする確率が低くなり、成膜速度が
低下するためである。酸素や水素を混合する反応性スパ
ッタリング法がこのことを明確に表わしている。
【0025】また、CVD法では、CVD原料ガスの濃
度が上がるにつれて成膜される膜の膜厚が増加する。こ
れは、CVD原料ガスの増加につれて、CVD原料ガス
が化学的に分解されて薄膜の生成する割合が増加するた
めである。
【0026】上記の理由を本実験例に当てはめて考える
と、まずスパッタリング法と仮定すれば、CH4ガス濃
度が0〜40%の領域でもCH4ガスの濃度が上がるに
つれて成膜される膜の膜厚が減少するはずであり、図2
の結果と矛盾する。
【0027】また、CVD法と仮定すれば、CH4ガス
濃度が40〜100%の領域でもCH4ガスの濃度が上
がるにつれて成膜される膜の膜厚が増加するはずであ
り、これも図2の結果と矛盾する。
【0028】これらのことから考えて、本実験例では、
スパッタリング法とCVD法が同時に行われていること
がわかる。
【0029】更に詳しくみると、図2においてCH4
スの濃度が0〜40%の領域ではCH4ガスの濃度が上
がるにつれて膜厚が増加しているのがわかる。これは、
スパッタリング法による膜厚の減少より、CVD法によ
る膜厚の増加の方が大きいためである。
【0030】また、CH4ガスの濃度が40〜100%
の領域ではCH4ガスの濃度が上がるにつれて膜厚が減
少しているのがわかる。これは、CVD法による膜厚の
増加より、スパッタリング法による膜厚の減少の方が大
きいためである。
【0031】このことから、スパッタリングとCVDの
両方の成膜が十分に行われているのは、CH4ガス濃度
が少なくとも20〜70%、好ましくは30〜50%の
領域である。
【0032】次に図3に直流でプラズマ放電させたとき
のCH4ガス濃度と放電電圧の関係を示す。放電電流を
0.5Aに保ったときの状態で、スパッタリング法だけ
が行われている状態(CH4ガス濃度が0%)から徐々
にCH4ガスの濃度を高くしていけば、放電電圧が低下
していくことがわかる。これは、プラズマ生成時にガス
が電離して電子を放出する反応において、CH4ガスが
分解し次式の反応が起こっているためである。
【0033】
【化1】
【0034】つまり、CH4ガスが分解したできた水素
が、さらに電離して電子を放出するため、CH4ガス濃
度が高くなるほど、放電電圧は低くなる。このことか
ら、CH4ガスが分解して炭素が生成している(CVD
法が行われている)ことがわかる。
【0035】以上のことからも本実験例による成膜で
は、同一真空槽内でしかも同時にスパッタリング法によ
る成膜とCVD法による成膜が行なわれていることがわ
かる。
【0036】さらに、本実験例の方法を用いて凸R10
mmの金型に成膜を行なったところ、従来のスパッタリ
ング法(Ar100%)では膜応力のため剥離が生じて
いたが、本実験例の方法では、剥離せず良好であった。
また、CVD法(CH4100%)で成膜したところ、
ガラス成形時に膜に傷が生じたが、本実験例では傷は生
じず良好であった。このことから、本実験例による成膜
では、膜応力の緩和された硬質膜が得られたことがわか
る。
【0037】次に本発明方法により成膜した薄膜を利用
して、ガラス成形型を作成した例について述べる。基板
材料としてSiCを用い、基板を製造されるべきガラス
成形体の形状に対応する形状に加工した後、表1に示す
組み合わせで硬質膜を成膜した。
【0038】
【表1】
【0039】また、スパッタガスとCVD原料ガスとの
割合や、その他の成膜条件は、先に述べた炭素膜を成膜
する場合と同じである。以下に各々の硬質膜を有したガ
ラス成形型を用いて、実際にガラス成形を行った例を成
形実施例1〜3に述べる。
【0040】成形実施例1 SiO2−B23−La23系ガラス(クラウン系ガラ
ス、ガラス転移点(以下、Tgと称す):631℃、屈
伏点(以下、Atと称す):657℃)を用いて成形を
行なう方法を説明する。
【0041】図4は本実施例による装置の概略図であ
る。11は上型であり、成形時にレンズに転写されるべ
き鏡面12(凸R10mm)を有している。上型11は
母材SiC上に炭素膜(2000A)が形成されてい
る。21は下型であり、やはり鏡面22(凹R50m
m)を有しており、材料構成は上型と同じである。上型
11、下型21はそれぞれ金型保持具13、23に保持
されている。
【0042】次に、成形を行なう。まず、図4(a)の
ように下型21上にガラス31をセットする。この状態
で加熱手段(不図示)を用いて680℃まで加熱を行な
う。ガラスと金型の温度が均一になるまで保持し、加圧
手段(不図示)によりプレスする(図4(b))。本実
施例では、プレス圧は100kg/cm2、プレス時間
は10秒である。このプレスによりガラス31がメニス
カスレンズ32に成形される。プレスが完了すると、そ
のままの状態で冷却を行ない、温度がガラスのTg以下
になったらメニスカスレンズ32を取り出す。このよう
にして、メニスカスレンズ32が得られる(図4
(c))。
【0043】本実施例による成形を100回繰り返した
結果、金型表面状態に変化はなく、得られたメニスカス
レンズ32も良好であった。
【0044】成形実施例2 次にNb25−P25−TiO2系ガラス(Tg:59
8℃、At:656℃)を用いて成形を行なう方法を説
明する。
【0045】図5は本実施例による装置の概略図であ
る。41は上型であり、成形時にレンズに転写されるべ
き鏡面42(凸R20mm)を有している。上型41は
母材SiC上に窒化ホウ素膜(3000A)が形成され
ている。51は下型であり、やはり鏡面52(凹R40
mm)を有しており、材料構成は上型と同じである。上
型41、下型51はそれぞれ金型保持具43、53に保
持されている。
【0046】次に、成形を行なう。まず、図5(a)の
ように下型51上にガラス61をセットする。この状態
で、加熱手段(不図示)を用いて650℃まで加熱を行
なう。ガラスと金型の温度が均一になるまで保持し、加
圧手段(不図示)によりプレスする(図5(b))。本
実施例では、プレス圧は80kg/cm2、プレス時間
は15秒である。このプレスによりガラス61がメニス
カスレンズ62に成形される。プレスが完了すると、そ
のままの状態で冷却を行ない、温度がガラスのTg以下
になったらメニスカスレンズ62を取り出す。このよう
にして、メニスカスレンズ62が得られる(図5
(c))。
【0047】本実施例による成形を200回繰り返した
結果、金型表面状態に変化はなく、得られたメニスカス
レンズ62も良好であった。
【0048】なお、本実施例で成形した硝種を成形実施
例1のように炭素膜がコートされた金型で成形すること
も可能である。しかし、この硝種・金型の組合せでは融
着が生じやすく、成形条件がせまくなる傾向がある。し
たがって、この硝材については本成形実施例2の構成が
最も望ましい。
【0049】成形実施例3 実際にSiO2−PbO系ガラス(フリント系ガラス、
Tg:428℃、At:466℃)を用いて成形を行な
う方法を説明する。
【0050】図6は本実施例による装置の概略図であ
る。71は上型であり、成形時にレンズに転写されるべ
き鏡面72(凸R30mm)を有している。上型71は
母材SiC上にSiC膜(2000A)が形成されてい
る。81は下型であり、やはり鏡面82(凹R40m
m)を有しており、材料構成は上型と同じである。上型
71、下型81はそれぞれ金型保持具73、83に保持
されている。
【0051】次に、成形を行なう。まず、図6(a)の
ように下型81上にガラス91をセットする。この状態
で、加熱手段(不図示)を用いて500℃まで加熱を行
なう。ガラスと金型の温度が均一になるまで保持し、加
圧手段(不図示)によりプレスする(図6(b))。本
実施例では、プレス圧は100kg/cm2、プレス時
間は10秒である。このプレスによりガラス91が両凸
レンズ92に成形される。プレスが完了すると、そのま
まの状態で冷却を行ない、温度がガラスのTg以下にな
ったら両凸レンズ92を取り出す。このようにして、両
凸レンズ92が得られる(図6(c))。
【0052】本実施例による成形を150回繰り返した
結果、金型表面状態に変化はなく、得られた両凸レンズ
92も良好であった。
【0053】これらの成形実施例では、それぞれ両凸球
面レンズ、メニスカス球面レンズを成形したが、その他
の形状のレンズ、さらには非球面レンズの成形にも適用
可能であることは言うまでもない。また、成形時には金
型のまわりを不活性ガス雰囲気で満たすことが望まし
い。
【0054】
【発明の効果】本発明によると、スパッタリング法の長
所である緻密で密着性のよい膜と、CVD法の長所であ
る膜応力が小さく厚膜化が可能な膜の、両方の長所を持
った膜を得ることができ、ガラス成形型に使用した場
合、型形状(凹凸の度合)にかかわらず、硬質で密着性
のよい膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による薄膜製造方法の説明図で
ある。
【図2】本発明の実験例による薄膜製造方法におけるC
4ガス濃度と膜厚の関係を示す説明図である。
【図3】本発明の実験例による薄膜製造方法におけるC
4ガス濃度と放電電圧の関係を示す説明図である。
【図4】本発明の成形実施例1のガラス成形型を用いた
成形過程を示す説明図である。
【図5】本発明の成形実施例2のガラス成形型を用いた
成形過程を示す説明図である。
【図6】本発明の成形実施例3のガラス成形型を用いた
成形過程を示す説明図である。
【符号の説明】
1:スパッタガス導入ポート 2:CVDガス導入ポート 3:ターゲット 4:真空槽 6:基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 16/32 16/38 16/42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともターゲットと基板を含む真空
    槽と、スパッタリングガスを該真空槽に導入する手段
    と、CVDガスを該真空槽に導入する手段とを有する成
    膜装置を用い、該真空槽内でスパッタリングとCVDを
    同時に行なう成膜方法で、ターゲットとCVD原料ガス
    に少なくとも1つ以上の共通の元素を有することを特徴
    とする薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 ターゲットに炭素または炭化物、スパッ
    タガスに不活性ガス、CVD原料ガスに炭化水素または
    炭化酸素を用いる請求項1記載の薄膜の製造方法で得ら
    れる炭素膜または炭化物膜。
  3. 【請求項3】 ターゲットにホウ化物、スパッタガスに
    不活性ガス、CVD原料ガスにホウ化水素(B26)を
    用いる請求項1記載の薄膜の製造方法で得られるホウ化
    物膜。
  4. 【請求項4】 ターゲットにケイ素化合物、スパッタガ
    スに不活性ガス、CVD原料ガスにシラン(SiH4
    を用いる請求項1記載の薄膜の製造方法で得られるケイ
    素化合物膜。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の薄膜の製造方法を用いて
    得られる薄膜を有するガラス成形型。
JP28671693A 1993-11-16 1993-11-16 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型 Pending JPH07138748A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28671693A JPH07138748A (ja) 1993-11-16 1993-11-16 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28671693A JPH07138748A (ja) 1993-11-16 1993-11-16 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07138748A true JPH07138748A (ja) 1995-05-30

Family

ID=17708082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28671693A Pending JPH07138748A (ja) 1993-11-16 1993-11-16 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07138748A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5314652A (en) Method for making free-standing diamond film
US6416820B1 (en) Method for forming carbonaceous hard film
US5026415A (en) Mold with hydrogenated amorphous carbon film for molding an optical element
JP2572438B2 (ja) ガラスプレス成形型の製造方法
JPH07138033A (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
EP0581013A1 (en) Mold for forming optical element and method for producing the same
US20030159467A1 (en) Method of manufacturing glass optical elements
US20070261444A1 (en) Method for making a mold used for press-molding glass optical articles
EP0556615B1 (en) Method of making synthetic diamond
JPH07138748A (ja) 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を利用するガラス成形型
JP2742362B2 (ja) ガラスプレス成形型
JP3130094B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜保護膜を有する金型
JPH04154634A (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法
KR920002708B1 (ko) TiN의 플라즈마 화학증착방법
US20060026995A1 (en) Molding core and method for making the same
JPH1179759A (ja) 光学素子成形用型の製造方法
JP2531819B2 (ja) 光学素子成形用型
JPH08259241A (ja) 光学素子の成形方法
JPH06320636A (ja) 光学素子成形用型の製造方法
JP3428720B2 (ja) 光学素子成形用型
JP3810022B2 (ja) 光学素子成形用型の製造方法
US20060010919A1 (en) Molding core
JP2612621B2 (ja) 光学素子成形用型
JP2571290B2 (ja) 光学素子成形用型
JP3397470B2 (ja) 光学素子成形用型及びその製造方法