JPH07138272A - 光学活性なグルタル酸誘導体の精製方法 - Google Patents

光学活性なグルタル酸誘導体の精製方法

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JPH07138272A
JPH07138272A JP5290863A JP29086393A JPH07138272A JP H07138272 A JPH07138272 A JP H07138272A JP 5290863 A JP5290863 A JP 5290863A JP 29086393 A JP29086393 A JP 29086393A JP H07138272 A JPH07138272 A JP H07138272A
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明生 松下
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浩史 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】光学活性なグルタル酸誘導体とペンテン二酸ハ
−フエステルとを含む有機溶媒の混合物から、低級脂肪
族カルボン酸、アルカリ金属及び水の存在下に、分離・
精製する一般式Iの光学活性なグルタル酸誘導体の精製
方法。 (R,Rは互いに独立して、置換されてもよい炭化
水素基を表し、Rはヒドロキシ保護基を表す) 【効果】煩雑な操作を必要とするカラムクロマトグラフ
ィ−を用いることなく、光学活性なグルタル酸誘導体を
容易に精製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性なグルタル酸
誘導体の新規な精製方法に関する。光学活性なグルタル
酸誘導体は、医薬、とりわけ血中コレステロ−ル低下剤
〔5−ヒドロキシ−3−メチル−グルタリル(HMG)
Co−Aリダクタ−ゼ阻害剤〕(例えばコンパクチン)
合成時の中間体として有用である。本発明の目的化合物
のうち、例えば(R)−3−t−ブチルジメチルシリル
オキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキ
サン酸を用いて血中コレステロ−ル低下剤(例えばコン
パクチン)を合成する方法は、J.Med.Che
m.,30,1858(1987)に記載されている。
【0002】
【従来技術】従来の光学活性なグルタル酸誘導体の製造
方法としては、例えばJ.Org.Chem.,56.
3744(1991)に記載した方法を挙げることがで
きる。この方法は、グルタル酸誘導体ハ−フエステルと
メチルジメチルホスホナ−トとを−78℃という極低温
で反応させて(R)−3−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキサ
ン酸を生成させた後、該化合物とジアゾメタンとを反応
させて光学活性なグルタル酸誘導体を得る方法である。
しかし、(1)−78℃という極低温が反応時に必要な
こと、(2)爆発性のあるジアゾメタンを使用するなど
の点で満足する方法ではなかった。
【0003】前記の点を満足する方法として、本出願人
は、必ずしも前記のよう極低温を必要とせず、ジアゾメ
タンも使用しない方法を特願平5−71970号として
提案した。しかし、この方法は第1工程における反応中
にペンテン二酸ハ−フエステルが副生する。ペンテン二
酸ハ−フエステルは、その化学的性質が目的とする光学
活性なグルタル酸誘導体と類似しており、通常の分離・
精製方法(例えば、鉱酸添加+有機溶媒抽出)などで
は、分離・精製することは困難である。更なる分離・精
製方法として、カラムクロマトグラフィ−を用いる方法
があるがカラムクロマトグラフィ−を用いて分離・精製
する方法は、操作的に煩雑である点、経済的に高価であ
る点で工業的な製法としては不満があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光学活性な
グルタル酸誘導体の工業的な精製法として、カラムクロ
マトグラフィ−を用いない、操作的に簡便な精製法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本出願人は、一般式
(I)で表される光学活性なグルタル酸誘導体と一般式
(II)で表されるペンテン二酸ハ−フエステルとを含
む有機溶媒の混合物に、低級脂肪族カルボン酸、アルカ
リ金属および水を添加することにより、容易に両化合物
の分離・精製が可能になることを見出して本発明を完成
するにいたった。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(I)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 、R2 は、互いに独立して、
置換されていてもよい炭化水素基を表し、R3 はヒドロ
キシ保護基を表す)で示される光学活性なグルタル酸誘
導体と、一般式(II)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R4 は置換されていてもよいアル
キル基を表し、Aは−CH=CH−CH2 −又は−CH
2 −CH=CH−を表す)で示されるペンテン二酸ハ−
フエステルとを含む有機溶媒の混合物から、一般式(I
II)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R5 はアルキル基を表す)で示さ
れる低級脂肪族カルボン酸、アルカリ金属及び水の存在
下に、分離・精製する光学活性なグルタル酸誘導体の精
製方法に関する。
【0013】本発明は、光学活性なグルタル酸誘導体の
製造時に、一般式(I)で示される光学活性なグルタル
酸誘導体と副生する一般式(II)で示されるペンテン
二酸ハ−フエステルとを分離・精製する方法である。前
記の有機溶媒の混合物(以下混合物Aという)とは、例
えば、メチルジメチルホスホナ−トのようなメチルホス
ホナ−ト誘導体とリチウムヘキサメチルジシラザンのよ
うなアルカリ金属ヘキサメチルジシラザンとを有機溶媒
中で反応させて、生成したメチルホスホナ−ト誘導体の
アルカリ金属塩と(S)−3−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシグルタル酸モノメチルのような光学活性なグル
タル酸ハ−フエステルとを反応させて生成した光学活性
なグルタル酸誘導体及びペンテン二酸ハ−フエステル誘
導体など(反応物)を含む反応混合物から、任意の有機
溶剤を用いる溶媒抽出操作によって得られた反応物を含
む有機層又は該有機層の濃縮物をいう。
【0014】本発明は、例えば反応式(I)によって示
すことができる。反応式(I)
【0015】
【化7】
【0016】本発明における、光学活性なグルタル酸誘
導体〔化合物(I)〕およびペンテン二酸ハ−フエステ
ル〔化合物(II)〕は、前記の反応条件によって規定
されるが、本発明に使用される化合物(I)及び化合物
(II)を以下に記載する。
【0017】一般式(I)における、互いに独立してい
る、R1 、R2 の示す置換されていてもよい炭化水素基
とは、アルキル基又はハロゲノベンジル基である。
1 、R2 の表すアルキル基とは、通常炭素数1〜7個
のアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基、
プロピル基(各異性体を含む)、ブチル基(各異性体を
含む)、ペンチル基(各異性体を含む)であり、更に好
ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメ
チル基である。R1 、R2 の表すハロゲノベンジル基と
は、通常1〜5個のハロゲン原子で任意にベンゼン環が
置換されているベンジル基であり、好ましくはフルオロ
ベンジル、クロロベンジル、ブロモベンジル、ヨ−ドベ
ンジルである。
【0018】化合物(I)におけるR3 の示すヒドロキ
シ保護基としては、通常メチル基、エチル基、プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基、アリル基、ベンジル基、テトラヒドロピラ
ニル基、t−ブチルジメチルシリル基のようなエ−テル
形成保護基、アセチル基、ベンゾイル基などのエステル
形成保護基、メチルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基、フェニルスルホニル基のようなスルホン酸形成
保護基であり、好ましくはエ−テル形成保護基であり、
更に好ましくはt−ブチルジメチルシリル基である。
【0019】化合物(II)におけるR4 の表す置換さ
れていてもよいアルキル基とは、置換されていないアル
キル基、置換されているアルキル基を表す。置換されて
いないアルキル基としては、通常前記のアルキル基であ
り、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基(各異
性体を含む)であり、更に好ましくはメチル基である。
置換されているアルキル基としては、通常アリ−ル基の
みを置換基としてもつ炭素数1〜3個のアルキル基、ア
リ−ル基および置換されていてもよいカルボキシル基を
置換基として持つ炭素数1〜3個のアルキル基であり、
好ましくは1−フェニルエチル基、1−ナフチルエチル
基、酢酸フェニル基、酢酸フェニルベンジル基である。
【0020】化合物(II)は、分子内のAが−CH=
CH−CH2 −の部分構造を持つ化合物(II−A
1)、分子内のAが−CH2 −CH=CH−の部分構造
を持つ化合物(II−A2)を示す。本発明に使用され
る混合物A内の化合物(II−A1)と化合物(II−
A2)との比は任意である。化合物(I)に対する化合
物(II)の混合物Aにおける存在比(モル比)は、前
記の反応条件下では、化合物(I)1モルに対して化合
物(II)が0.1〜0.7モルが生成するが、本発明
がこのような混合物Aに適用できることはいうまでもな
い。
【0021】本発明における前記の混合物Aの有機溶媒
としては、本反応に関与しない有機溶媒であれば特に限
定はしないが、通常ベンゼン、トルエン、キシレンのよ
うな芳香族炭化水素系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチ
ルのようなエステル系溶媒、ジエチルエ−テル、ジイソ
プロピルエ−テルのようなエ−テル系溶媒、塩化メチレ
ン、クロロホルムのようなハロゲン炭化水素系溶媒など
であり、好ましくは芳香族炭化水素系溶媒、エステル系
溶媒、エ−テル系溶媒であり、更に好ましくは酢酸メチ
ル、ジイソプロピルエ−テルである。
【0022】本発明において、一般式(III)で示さ
れる低級脂肪族カルボン酸〔化合物(III)〕におけ
るR5 が表すアルキル基としては、通常前記のアルキル
基であり、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基
(各異性体を含む)、ブチル基(各異性体を含む)であ
り、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基
(各異性体を含む)であり、特に好ましくはメチル基で
ある。
【0023】本発明におけるアルカリ金属としては、通
常リチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金
属であり、好ましくはナトリウム、カリウムであり、更
に好ましくはナトリウムである。
【0024】本発明の実施に際しては、混合物Aに対す
る化合物(III)、水およびアルカリ金属の添加方法
として、特に制限はないが、例えば以下に記載するよう
な添加方法を挙げることができる。
【0025】添加方法1.本添加方法は、例えば混合物
Aに化合物(III)と、一般式(IV)
【0026】
【化8】
【0027】〔式中、Mはアルカリ金属を表し、nは1
又は2を表し、Xは対イオンを表す〕で示されるアルカ
リ金属塩との水溶液を反応させ、生成する化合物(II
I)のアルカリ金属化合物〔化合物(III−M)〕を
含む水溶液を添加する方法である。
【0028】この場合、アルカリ金属塩において、Mの
表すアルカリ金属は前記のとうりである。アルカリ金属
塩において、Xの表す対イオンとしては、通常ヒドロキ
シル基、炭酸基、炭酸水素基であり、好ましくはヒドロ
キシル基、炭酸基であり、更に好ましくはヒドロキシル
基である。
【0029】添加方法1において、化合物(III)に
対するアルカリ金属塩(アルカリ金属基準)の使用量比
は、通常化合物(III)1モルに対して1:0.2〜
1.1(モル比)であり、好ましくは1:0.2〜1.
0(モル比)である。化合物(III)の水に対する溶
解量(モル濃度)としては、溶解する限り特に制限はな
いが、通常0.1〜5モル(モル濃度)であり、好まし
くは0.2〜4モル(モル濃度)である。
【0030】化合物(III−M)は、例えば化合物
(III)とアルカリ金属塩とを、前記の割合で水に溶
解・攪拌することで生成さすことができる。化合物(I
II−M)は、分離することなく水溶液中に含有された
状態で、本発明に適用することができる。化合物(II
I−M)は、一度、分離・精製・乾燥して固体として保
存した後、水溶液に溶解することにより本発明に適用す
ることもできる。この場合、化合物(III−M)の水
への溶解量は、前記の化合物(III−M)の生成方法
における、化合物(III)の溶解量に準ずればよい。
作製した化合物(III−M)の水溶液は、前記の生成
法における未分離の化合物(III−M)の水溶液と同
様に扱うことができる。
【0031】添加方法1を用いる場合、例えば混合物A
に化合物(III−M)の水溶液を添加し、攪拌した後
に有機層を分離することにより化合物(I)を含む有機
溶媒の溶液を得ることができる。混合物Aに対する化合
物(III−M)の添加量比(モル比)としては、通常
〔混合物A中の化合物(I)と化合物(II)とのモル
数の和〕1モルに対して1:0.2〜10(モル比)で
あり、好ましくは1:0.3〜8(モル比)である。こ
の場合、混合物A中の化合物(I)と化合物(II)と
の濃度及び水溶液中の化合物(III−M)の濃度はそ
れぞれ任意である。
【0032】添加方法2.本添加方法は、混合物Aに化
合物(III)を添加して混合溶液を作製し、その混合
溶液にアルカリ金属塩を含む水溶液を添加する方法であ
る。
【0033】添加方法2において、混合物Aに対する化
合物(III)の添加量比(モル比)としては、通常
〔混合物A中の化合物(I)と化合物(II)とのモル
数の和〕1モルに対して1:0.2〜10(モル比)で
あり、好ましくは1:0.3〜8(モル比)である。添
加するアルカリ金属塩の水に対する溶解量(モル濃度)
としては、溶解する限り特に制限はないが、通常0.1
〜5モル(モル濃度)であり、好ましくは0.2〜4モ
ル(モル濃度)である。
【0034】添加方法2を用いる場合、例えば該混合溶
液にアルカリ金属塩を含む水溶液を添加し、攪拌した後
に有機層を分離することにより化合物(I)を含む有機
溶媒の溶液を得ることができる。該混合溶液に対するア
ルカリ金属塩の添加量比(アルカリ金属基準)(モル
比)としては、通常化合物(III)の添加量1モルに
対して1:0.2〜1.1(モル比)であり、好ましく
は1:0.2〜1.0(モル比)である。この場合、混
合物A中の化合物(I)及び化合物(II)の濃度、混
合溶液中の化合物(III)の濃度及び水溶液中のアル
カリ金属塩の濃度はそれぞれ溶解している限り任意であ
る。
【0035】混合物Aに、例えば化合物(III)およ
びアルカリ金属を含む水溶液を添加して、攪拌した後に
有機層を分離することにより化合物(I)を含む有機溶
媒の溶液を得ることができるが、ここで得られた有機溶
媒の溶液は、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウ
ムのような乾燥剤を用いて、乾燥後濃縮単離した後に、
または、有機溶媒の溶液をそのまま、例えば参考例1に
記載した方法に供して、(R)−3−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オ
キソヘキサン酸メチルに誘導することができる。
【0036】本発明において、グルタル酸誘導体には不
斉炭素が存在する、そのため当然ながらグルタル酸誘導
体には光学異性体が存在するが、本発明ではいずれの光
学異性体でも適用できる。またラセミ体でも可能であ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明を使用すれば、煩雑な操作が必要
なカラムカラムクロマトグラフィ−を使用することな
く、光学活性なグルタル酸誘導体を分離・精製が可能で
ある。
【0038】以下に実施例および参考例を示す。なお、
実施例の収率は(S)−3−t−ブチルジメチルシリル
オキシグルタル酸モノメチル(モル)基準の(R)−3
−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジメトキシホ
スフィニル−5−オキソヘキサン酸(モル)の収率であ
る。参考例の収率は(R)−3−t−ブチルジメチルシ
リルオキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オキソ
ヘキサン酸(モル)基準の(R)−3−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−
オキソヘキサン酸メチル(モル)の収率である。
【0039】また、分離・精製後の(R)−3−t−ブ
チルジメチルシリルオキシ−6−ジメトキシホスフィニ
ル−5−オキソヘキサン酸とペンテン二酸ハ−フエステ
ルとの存在比は、前記化合物を通常の方法でジアゾメタ
ンを用いてメチルエステル体としたのちHPLCにより
測定して決定した。HPLCの測定条件は以下のとうり
である。
【0040】HPLCの測定条件 カラム; Unisil Q CN、4.6mmφ
X250mm 移動相; ヘキサン/エタノ−ル=90/10 流速; 0.5ml/min. 検出器; 紫外吸光光度計 測定波長; 220nm カラム温度; 25℃ 圧力; 10Kg/cm2 保持時間; (R)−3−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキサ
ン酸のメチルエステル体:14.121分 ペンテン二酸ハ−フエステルのメチルエステル体:8.
878分
【0041】実施例 実施例1.アルゴン雰囲気下、−10℃に冷却したメチ
ルジメチルホスホナ−ト9.75gに、1M−リチウム
ヘキサメチルジシラザンTHF溶液78.6ミリリット
ルを滴下した。滴下した後、同温度で1時間攪拌して、
THF溶解液を得た。該THF溶解液を攪拌しながら、
(S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシグルタル
酸モノメチル4.65gをヘキサン78.6ミリリット
ルに溶解した溶液を滴下し、滴下終了後−10℃に保ち
ながら1時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液
19ミリリットルを滴下して反応を終了させて反応液を
得た。得られた反応液に1.5N−塩酸108ミリリッ
トルを滴下した。該反応液に酢酸エチル60ミリリット
ル加えた後、分液操作を行って酢酸エチル層を得た。得
られた酢酸エチル層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾
燥した後、濾過、減圧乾燥を行って濃縮物を得た。得ら
れた濃縮物に酢酸エチル40.7ミリリットルを加え
て、濃縮物を溶解し酢酸エチル溶解液を得た。得られた
酢酸エチル溶解液に、炭酸ナトリウム1.81gを水4
0.7ミリリットルに溶解した水溶液を加えた後、分液
操作を行って水層を得た。得られた水層に1.5N−塩
酸を加えて酸性とした後、酢酸エチル59.7ミリリッ
トルを加えた後、分液操作を行って有機層(以下溶液E
1という)を得た。得られた溶液E1中の(R)−3−
t−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジメトキシホス
フィニル−5−オキソヘキサン酸と前記のペンテン二酸
ハ−フエステルとの存在比は、HPLCで測定すると、
5:1(モル比)であった。
【0042】該溶液E1に、酢酸2.56g、水酸化ナ
トリウム1.70gを水9.7ミリリットルに溶解した
水溶液を加えた後、分液操作を行って有機層を得た。該
有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、濾
過、減圧乾燥を行って(R)−3−t−ブチルジメチル
シリルオキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オキ
ソヘキサン酸4.71gを分離・精製した。(R)−3
−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジメトキシホ
スフィニル−5−オキソヘキサン酸とペンテン二酸ハ−
フエステルとの存在比は、HPLCで測定すると、9
9:1以下(モル比)であった(収率75%)。(R)
−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジメトキ
シホスフィニル−5−オキソヘキサン酸の 1H−NMR
の分析結果はJ.O.C.,57,1935(199
2)と一致した。
【0043】実施例2.実施例1と同様の操作を行い有
機層( 以下溶液E2という) を得た。得られた溶液E2
中の(R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6
−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキサン酸と前
記のペンテン二酸ハ−フエステルルボン酸との存在比
は、HPLCで測定すると、5:1(モル比)であっ
た。該溶液E2 に酢酸2.56gを添加・攪拌した後、
炭酸水素ナトリウム3.75gを水50ミリリットルに
溶解した水溶液を加えた後、分液操作を行って有機層を
得た。該有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した
後、濾過、減圧乾燥を行って(R)−3−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5
−オキソヘキサン酸4.65gを分離・精製した。
(R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジ
メトキシホスフィニル−5−オキソヘキサン酸とペンテ
ン二酸ハ−フエステルとの存在比は、HPLCで測定す
ると、99:1以下(モル比)であった(収率75
%)。
【0044】実施例3.実施例1と同様の操作を行い有
機層( 以下溶液E3という) を得た。得られた溶液E3
中の(R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6
−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキサン酸と前
記のペンテン二酸ハ−フエステルルボン酸との存在比
は、HPLCで測定すると、5:1(モル比)であっ
た。該溶液E3に酢酸ナトリウム3.5gを水10ミリ
リットルに溶解した水溶液を加えた後、分液操作を行っ
て有機層を得た。該有機層に無水硫酸ナトリウムを加え
て乾燥した後、濾過、減圧乾燥を行って(R)−3−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジメトキシホスフ
ィニル−5−オキソヘキサン酸4.68gを分離・精製
した。(R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
6−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキサン酸と
ペンテン二酸ハ−フエステルとの存在比は、HPLCで
測定すると、99:1以下(モル比)であった(収率7
6%)。
【0045】参考例 参考例1.実施例1で得られた(R)−3−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−6−ジメトキシホスフィニル−
5−オキソヘキサン酸1.05gをアセトン16ミリリ
ットルに溶解してアセトン溶液を得た。得られたアセト
ン溶液にヨウ化メチル2.02g、炭酸カリウム0.3
91gを添加した後、室温で6時間攪拌して反応液を得
た。得られた反応液に水16ミリリットルを加え攪拌・
混合した後、更に酢酸エチル20ミリリットルを加え、
分液操作を行って有機層を得た(分液操作は2度繰り返
した)。得られた有機層は合わせた後、飽和食塩水10
ミリリットルを添加して洗浄操作を行った。洗浄後の該
有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて脱水した後、減
圧濃縮を行って(R)−3−t−ブチルジメチルシリル
オキシ−6−ジメトキシホスフィニル−5−オキソヘキ
サン酸メチル1.0gを得た(収率92%)。得られた
(R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−6−ジ
メトキシホスフィニル−5−オキソヘキサン酸メチルの
1H−NMR、IRの分析結果はJ.Med.Che
m.,30,1858(1987)と一致した。
フロントページの続き (72)発明者 河内 康弘 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 は、互いに独立して、置換されてい
    てもよい炭化水素基を表し、R3 はヒドロキシ保護基を
    表す)で示される光学活性なグルタル酸誘導体と、一般
    式(II) 【化2】 (式中、R4 は置換されていてもよいアルキル基を表
    し、Aは−CH=CH−CH2 −又は−CH2 −CH=
    CH−を表す)で示されるペンテン二酸ハ−フエステル
    とを含む有機溶媒の混合物から、一般式(III) 【化3】 (式中、R5 はアルキル基を表す)で示される低級脂肪
    族カルボン酸、アルカリ金属及び水の存在下に、分離・
    精製する光学活性なグルタル酸誘導体の精製方法。
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