JPH07137076A - 耐熱性の改良された射出成形品 - Google Patents
耐熱性の改良された射出成形品Info
- Publication number
- JPH07137076A JPH07137076A JP30859293A JP30859293A JPH07137076A JP H07137076 A JPH07137076 A JP H07137076A JP 30859293 A JP30859293 A JP 30859293A JP 30859293 A JP30859293 A JP 30859293A JP H07137076 A JPH07137076 A JP H07137076A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- ethylene
- propylene
- block copolymer
- heat resistance
- Prior art date
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】メルトフローレイトが1〜80g/10分、エ
チレン含有量が2〜15重量%のプロピレンーエチレン
ブロックコポリマー100重量部と脂肪族、脂環式また
は芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物0.005〜5重
量部とからなる組成物を射出成形してなる射出成形品。 【効果】特定のプロピレンーエチレンブロックコポリマ
ーに特定の配合剤を配合することにより得られる組成物
を射出成形したものであって、このものは熱変形温度お
よび常温と低温における衝撃強度が共に高いものであ
り、プロピレンーエチレンブロックコポリマーの射出成
形時および/またはその成形品の使用時に耐熱性が求め
られている自動車用部品や家電用部品として極めて有用
である。
チレン含有量が2〜15重量%のプロピレンーエチレン
ブロックコポリマー100重量部と脂肪族、脂環式また
は芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物0.005〜5重
量部とからなる組成物を射出成形してなる射出成形品。 【効果】特定のプロピレンーエチレンブロックコポリマ
ーに特定の配合剤を配合することにより得られる組成物
を射出成形したものであって、このものは熱変形温度お
よび常温と低温における衝撃強度が共に高いものであ
り、プロピレンーエチレンブロックコポリマーの射出成
形時および/またはその成形品の使用時に耐熱性が求め
られている自動車用部品や家電用部品として極めて有用
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性の改良されたポ
リプロピレン系樹脂射出成形品に関し、特に、耐熱性お
よび耐衝撃性に優れた自動車部品や家電用部品などのポ
リプロピレン系樹脂射出成形品に関する。
リプロピレン系樹脂射出成形品に関し、特に、耐熱性お
よび耐衝撃性に優れた自動車部品や家電用部品などのポ
リプロピレン系樹脂射出成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ポリプロピレン系樹脂の射出成形
法で製作される自動車の内装材やバッテリーなどのエン
ジン廻り部品、家電製品に使用されるポリプロピレン系
樹脂は耐熱性と耐衝撃性に優れている必要があることか
ら、エチレンープロピレンブロック共重合体が一般に使
用されている。しかし、耐熱性については不充分である
ことから、結晶核剤(造核剤)を樹脂に添加し、耐熱性
を改良する方法が行われている。この目的のために、p
−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナト
リウムなどのカルボン酸金属塩、ナトリウムビス(4−
t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,
2´−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスフェートなどの有機リン酸エステル金属塩、ジ
ベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデ
ン)ソルビトールなどの多価アルコール誘導体などが用
いられていた。また、ガラス繊維やタルク(マグネシウ
ムシリケートハイドロオキサイド)などの無機フィラー
を添加する方法も行われていた。
法で製作される自動車の内装材やバッテリーなどのエン
ジン廻り部品、家電製品に使用されるポリプロピレン系
樹脂は耐熱性と耐衝撃性に優れている必要があることか
ら、エチレンープロピレンブロック共重合体が一般に使
用されている。しかし、耐熱性については不充分である
ことから、結晶核剤(造核剤)を樹脂に添加し、耐熱性
を改良する方法が行われている。この目的のために、p
−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナト
リウムなどのカルボン酸金属塩、ナトリウムビス(4−
t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,
2´−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスフェートなどの有機リン酸エステル金属塩、ジ
ベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデ
ン)ソルビトールなどの多価アルコール誘導体などが用
いられていた。また、ガラス繊維やタルク(マグネシウ
ムシリケートハイドロオキサイド)などの無機フィラー
を添加する方法も行われていた。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、上記の結晶核
剤の添加による効果もまだ不充分であり、また、無機フ
ィラーの添加では比重が大きくなることや押出スクリュ
ーの摩耗などの問題がある。本発明は、かかる従来技術
の有する欠点を解消することを目的としたものである。
剤の添加による効果もまだ不充分であり、また、無機フ
ィラーの添加では比重が大きくなることや押出スクリュ
ーの摩耗などの問題がある。本発明は、かかる従来技術
の有する欠点を解消することを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、メルトフロー
レイトが1〜80g/10分、エチレン含有量が2〜1
5重量%のプロピレンーエチレンブロックコポリマー1
00重量部と脂肪族、脂環式または芳香族の二塩基酸系
ジアミド化合物0.005〜5重量部とからなる組成物
を射出成形してなる耐熱性の改良されたポリプロピレン
系樹脂射出成形品に係るものである。
レイトが1〜80g/10分、エチレン含有量が2〜1
5重量%のプロピレンーエチレンブロックコポリマー1
00重量部と脂肪族、脂環式または芳香族の二塩基酸系
ジアミド化合物0.005〜5重量部とからなる組成物
を射出成形してなる耐熱性の改良されたポリプロピレン
系樹脂射出成形品に係るものである。
【0005】本発明において使用されるプロピレンーエ
チレンブロックコポリマーは、メルトフローレイトが1
〜80g/10分、エチレン含有量が2〜15重量%の
ものである。当該プロピレン−エチレンブロックコポリ
マーとしては、プロピレンの単独重合体、もしくはエチ
レンの含有量が3重量%迄のプロピレンとエチレンとの
ランダム共重合体からなる(共)重合体部分(イ)98
〜20重量%と、エチレンの含有量が30〜80重量%
のプロピレンとエチレンとのランダム共重合体からなる
共重合体部分(ロ)2〜80重量%からなるものが例と
して挙げることができる。また、当該ブロックコポリマ
ーは、23℃のパラキシレン可溶分の固有粘度[η]
(135℃のテトラリン中で測定)が1〜6dl/gの
ものが望ましい。
チレンブロックコポリマーは、メルトフローレイトが1
〜80g/10分、エチレン含有量が2〜15重量%の
ものである。当該プロピレン−エチレンブロックコポリ
マーとしては、プロピレンの単独重合体、もしくはエチ
レンの含有量が3重量%迄のプロピレンとエチレンとの
ランダム共重合体からなる(共)重合体部分(イ)98
〜20重量%と、エチレンの含有量が30〜80重量%
のプロピレンとエチレンとのランダム共重合体からなる
共重合体部分(ロ)2〜80重量%からなるものが例と
して挙げることができる。また、当該ブロックコポリマ
ーは、23℃のパラキシレン可溶分の固有粘度[η]
(135℃のテトラリン中で測定)が1〜6dl/gの
ものが望ましい。
【0006】当該ブロックコポリマーは、通常、例えば
例えば三塩化チタン、四塩化チタン等の遷移金属化合物
触媒成分またはそれらを塩化マグネシウム等のハロゲン
化マグネシウムを主成分とする担体に担持させてなる触
媒成分とトリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムクロリド等有機アルミニウム化合物とを組み合わせて
なる立体特異性重合触媒の存在下、プロピレンを単独重
合、もしくは微量のエチレンとプロピレンを共重合して
当該(共)重合体部分(イ)を製造した後、当該重合触
媒を失活させずに、プロピレンとエチレンを共重合して
共重合体部分(ロ)を製造することによって得られる
が、該重合触媒を用いて個別に製造した(共)重合体部
分(イ)と共重合体部分(ロ)を混合して製造すること
も可能である。
例えば三塩化チタン、四塩化チタン等の遷移金属化合物
触媒成分またはそれらを塩化マグネシウム等のハロゲン
化マグネシウムを主成分とする担体に担持させてなる触
媒成分とトリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムクロリド等有機アルミニウム化合物とを組み合わせて
なる立体特異性重合触媒の存在下、プロピレンを単独重
合、もしくは微量のエチレンとプロピレンを共重合して
当該(共)重合体部分(イ)を製造した後、当該重合触
媒を失活させずに、プロピレンとエチレンを共重合して
共重合体部分(ロ)を製造することによって得られる
が、該重合触媒を用いて個別に製造した(共)重合体部
分(イ)と共重合体部分(ロ)を混合して製造すること
も可能である。
【0007】当該プロピレン−エチレンブロックコポリ
マーのエチレンの含有量は2〜15重量%好ましくは3
〜10重量%で、当該エチレンの含有量が2重量%未満
では、衝撃強度が不足し、一方、エチレンの含有量が1
5重量%を超える時には、剛性が不足する。
マーのエチレンの含有量は2〜15重量%好ましくは3
〜10重量%で、当該エチレンの含有量が2重量%未満
では、衝撃強度が不足し、一方、エチレンの含有量が1
5重量%を超える時には、剛性が不足する。
【0008】当該プロピレン−エチレンブロックコポリ
マーのメルトフローレイト(JISK7210に準拠
し、温度230℃、荷重2.16kgで測定、以下、M
FRという)は、1〜80g/10分である。当該MF
Rが1g/10分未満では、成形性が悪く、一方、当該
MFRが80g/10分を超える時には、衝撃強度が不
足する。
マーのメルトフローレイト(JISK7210に準拠
し、温度230℃、荷重2.16kgで測定、以下、M
FRという)は、1〜80g/10分である。当該MF
Rが1g/10分未満では、成形性が悪く、一方、当該
MFRが80g/10分を超える時には、衝撃強度が不
足する。
【0009】当該プロピレン−エチレンブロックコポリ
マーの共重合部分は、好ましくは2〜80重量%、特に
好ましくは5〜20重量%であり、当該共重合部分が2
重量%未満では、剛性が向上しても、衝撃強度が不足
し、一方、80重量%を超える時には、衝撃強度が向上
しても剛性が不足する傾向がある。当該共重合部分にお
けるエチレンの含有量は20〜80重量のものが望まし
く、当該エチレンの含有量が20重量%未満および80
重量を超えると、衝撃強度が不足しがちとなる。
マーの共重合部分は、好ましくは2〜80重量%、特に
好ましくは5〜20重量%であり、当該共重合部分が2
重量%未満では、剛性が向上しても、衝撃強度が不足
し、一方、80重量%を超える時には、衝撃強度が向上
しても剛性が不足する傾向がある。当該共重合部分にお
けるエチレンの含有量は20〜80重量のものが望まし
く、当該エチレンの含有量が20重量%未満および80
重量を超えると、衝撃強度が不足しがちとなる。
【0010】本発明に使用される脂肪族、脂環式または
芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物としては、次の化1
で示される一般式(1)の化合物が例示される。
芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物としては、次の化1
で示される一般式(1)の化合物が例示される。
【0011】
【化1】 但し、一般式(1)中のR1は、炭素数1〜28の飽和
あるいは不飽和の脂肪族、脂環式または芳香族のジカル
ボン酸残基を表し、R2、R3は同一または異なる、炭素
数3〜18のシクロアルキル基、シクロアルケニル基、
次の化2の式(2)で示される基または化2の式(3)
で示される基を表す。
あるいは不飽和の脂肪族、脂環式または芳香族のジカル
ボン酸残基を表し、R2、R3は同一または異なる、炭素
数3〜18のシクロアルキル基、シクロアルケニル基、
次の化2の式(2)で示される基または化2の式(3)
で示される基を表す。
【0012】
【化2】 但し、式中のR4、R6は水素原子、炭素数1〜12の直
鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基
またはフェニル基を示し、R5、R7は結合、炭素数1〜
4の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキレン基を示す。
鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基
またはフェニル基を示し、R5、R7は結合、炭素数1〜
4の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキレン基を示す。
【0013】上記一般式(1)のジアミド化合物は、所
定の脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸と所定
の脂環式または芳香族のモノアミンとをアミド化するこ
とにより得ることができる。
定の脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸と所定
の脂環式または芳香族のモノアミンとをアミド化するこ
とにより得ることができる。
【0014】上記一般式(1)のジアミド化合物の具体
例としては、アジピン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニ
リド、N,N´−ジシクロヘキシルテレフタルアミド、
N,N´−ジシクロヘキシル−1,4−シクロヘキサン
ジカルボキシアミド、N,N´−ジシクロヘキシル−
2,6−ナフタレンジカルボキシアミド、N,N´−ジ
シクロヘキシル−4,4´−ビフェニルジカルボキシア
ミド、N,N´−ビス(p−メチルフェニル)ヘキサン
ジアミド、N,N´−ビス(p−エチルフェニル)ヘキ
サンジアミド、N,N´−ビス(4−シクロヘキシルフ
ェニル)ヘキサンジアミド等が挙げられる。
例としては、アジピン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニ
リド、N,N´−ジシクロヘキシルテレフタルアミド、
N,N´−ジシクロヘキシル−1,4−シクロヘキサン
ジカルボキシアミド、N,N´−ジシクロヘキシル−
2,6−ナフタレンジカルボキシアミド、N,N´−ジ
シクロヘキシル−4,4´−ビフェニルジカルボキシア
ミド、N,N´−ビス(p−メチルフェニル)ヘキサン
ジアミド、N,N´−ビス(p−エチルフェニル)ヘキ
サンジアミド、N,N´−ビス(4−シクロヘキシルフ
ェニル)ヘキサンジアミド等が挙げられる。
【0015】本発明におけるジアミド化合物の添加量
は、プロピレン−エチレンブロックコポリマー(以下、
プロピレン系樹脂ということがある)100重量部に対
し、0.005〜5重量部程度、好ましくは0.01〜
1重量部、より好ましくは0.02〜0.5重量部であ
る。0.005重量部未満では、耐衝撃性を維持しない
しは向上させ同時に熱変形温度を大幅に向上させること
ができにくく、5重量部を超えて添加しても同様に耐衝
撃性を維持しないしは向上させ同時に熱変形温度をそれ
以上向上させることができにくく、また、経済的にも不
利である。
は、プロピレン−エチレンブロックコポリマー(以下、
プロピレン系樹脂ということがある)100重量部に対
し、0.005〜5重量部程度、好ましくは0.01〜
1重量部、より好ましくは0.02〜0.5重量部であ
る。0.005重量部未満では、耐衝撃性を維持しない
しは向上させ同時に熱変形温度を大幅に向上させること
ができにくく、5重量部を超えて添加しても同様に耐衝
撃性を維持しないしは向上させ同時に熱変形温度をそれ
以上向上させることができにくく、また、経済的にも不
利である。
【0016】本発明に係る組成物としては、予めジアミ
ド化合物をプロピレンの重合時に添加してもよいし、ま
た、別途調製されたポリプロピレン系樹脂に添加混合す
る方法でもよい。本発明に係る組成物において、脱触工
程を通さずに製造されるポリプロピレン系樹脂を使用す
るような場合には、触媒残渣の影響を回避する上で、中
和剤を適正量使用するとよい。その使用量は、通常、ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対し、0.01〜5
重量部である。当該中和剤としては、金属石鹸、ハイド
ロタルサイト類、ケイ酸アルミニウムカルシウム、周期
律表第II族の金属及び亜鉛、アルミニウム、錫、鉛等
の金属の酸化物並びに水酸化物等を挙げることができ
る。中和剤(分散剤をも兼ねる)としては、特に、金属
石鹸、ハイドロタルサイト類を使用することが好まし
い。金属石鹸としては、高級脂肪酸若しくは脂肪酸オキ
シ酸とマグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ア
ルミニウム、錫、鉛等の金属との金属塩等が挙げられ
る。高級脂肪酸としては、炭素数10〜22の鎖状モノ
カルボン酸が挙げられ、ステアリン酸、ラウリン酸等が
好ましい。又、脂肪酸オキシ酸としては、脂肪族カルボ
ン酸の側鎖にアルコール性水酸基を有するものが挙げら
れ、乳酸、クエン酸、ヒドロキシステアリン酸等が好ま
しい。金属石鹸の好ましい例としては、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バ
リウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、12−ヒド
ロキシステアリン酸カルシウム、ステアリル乳酸カルシ
ウム、ラウリル乳酸カルシウム等が挙げられる。ハイド
ロタルサイト類としては、マグネシウム、カルシウム、
亜鉛、アルミニウム、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩又
は結晶水を含まないもので、天然物及び合成品が含まれ
る。天然物としては、Mg6Al2 (OH)16CO3・
4H2Oの構造のものが挙げられる。また、合成品とし
ては、Mg0.7Alo.3(OH)2(CO3)0.15・0.5
4H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H
2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、Zn6Al2(O
H)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO3・
4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等が
挙げられる。周期律表第II族の金属等の酸化物及び水
酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化亜鉛、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム等が特に好ましい。
ド化合物をプロピレンの重合時に添加してもよいし、ま
た、別途調製されたポリプロピレン系樹脂に添加混合す
る方法でもよい。本発明に係る組成物において、脱触工
程を通さずに製造されるポリプロピレン系樹脂を使用す
るような場合には、触媒残渣の影響を回避する上で、中
和剤を適正量使用するとよい。その使用量は、通常、ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対し、0.01〜5
重量部である。当該中和剤としては、金属石鹸、ハイド
ロタルサイト類、ケイ酸アルミニウムカルシウム、周期
律表第II族の金属及び亜鉛、アルミニウム、錫、鉛等
の金属の酸化物並びに水酸化物等を挙げることができ
る。中和剤(分散剤をも兼ねる)としては、特に、金属
石鹸、ハイドロタルサイト類を使用することが好まし
い。金属石鹸としては、高級脂肪酸若しくは脂肪酸オキ
シ酸とマグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ア
ルミニウム、錫、鉛等の金属との金属塩等が挙げられ
る。高級脂肪酸としては、炭素数10〜22の鎖状モノ
カルボン酸が挙げられ、ステアリン酸、ラウリン酸等が
好ましい。又、脂肪酸オキシ酸としては、脂肪族カルボ
ン酸の側鎖にアルコール性水酸基を有するものが挙げら
れ、乳酸、クエン酸、ヒドロキシステアリン酸等が好ま
しい。金属石鹸の好ましい例としては、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バ
リウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、12−ヒド
ロキシステアリン酸カルシウム、ステアリル乳酸カルシ
ウム、ラウリル乳酸カルシウム等が挙げられる。ハイド
ロタルサイト類としては、マグネシウム、カルシウム、
亜鉛、アルミニウム、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩又
は結晶水を含まないもので、天然物及び合成品が含まれ
る。天然物としては、Mg6Al2 (OH)16CO3・
4H2Oの構造のものが挙げられる。また、合成品とし
ては、Mg0.7Alo.3(OH)2(CO3)0.15・0.5
4H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H
2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、Zn6Al2(O
H)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO3・
4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等が
挙げられる。周期律表第II族の金属等の酸化物及び水
酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化亜鉛、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム等が特に好ましい。
【0017】本発明に係る組成物には、本発明の効果を
阻害しない範囲内で、さらに、酸化防止剤、無機充填
材、帯電防止剤、顔料、染料等他の添加剤を適宜必要に
応じて添加してもよい。酸化防止剤の例としては、フェ
ノール系酸化防止剤であるペンタエリスリトール−テト
ラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート];リン系酸化防止剤であ
るトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファ
イト等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、通常、プ
ロピレン系樹脂100重量部に対し、0.005〜2重
量部用いられる。無機充填材の例としては、タルク、炭
酸カルシウム、セッコウ、カ−ボンブラック、クレ−、
カオリン、シリカ、ケイソウ土等が挙げられる。帯電防
止剤の例としては、例えば非アニオン系界面活性剤等が
挙げられる。
阻害しない範囲内で、さらに、酸化防止剤、無機充填
材、帯電防止剤、顔料、染料等他の添加剤を適宜必要に
応じて添加してもよい。酸化防止剤の例としては、フェ
ノール系酸化防止剤であるペンタエリスリトール−テト
ラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート];リン系酸化防止剤であ
るトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファ
イト等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、通常、プ
ロピレン系樹脂100重量部に対し、0.005〜2重
量部用いられる。無機充填材の例としては、タルク、炭
酸カルシウム、セッコウ、カ−ボンブラック、クレ−、
カオリン、シリカ、ケイソウ土等が挙げられる。帯電防
止剤の例としては、例えば非アニオン系界面活性剤等が
挙げられる。
【0018】本発明に係る組成物は、プロピレン系樹脂
にジアミド化合物、必要に応じて用いられる中和剤およ
び他の添加剤を添加し、例えば、スーパーミキサーなど
でドライブレンドした後、押出機などで造粒し、冷却さ
せ、ペレット化することにより得ることができる。本発
明の射出成形品は、当該ペレットを用いて、射出成形す
ることにより得られる。射出成形は、通常、180〜3
00℃の温度での加熱下に行われる。射出成形品として
は、射出成形時および/または成形品の使用時に耐熱性
が要求される内装材、バッテリーなどのエンジン廻り部
品などの自動車部品、家電用部品などがある。 射出成
形品の成形にあっては、その効果をより一層発現させる
為には、溶融状態からの徐冷却下での成形が好ましく、
その冷却速度としては、平均で5℃/秒以下が望まし
い。
にジアミド化合物、必要に応じて用いられる中和剤およ
び他の添加剤を添加し、例えば、スーパーミキサーなど
でドライブレンドした後、押出機などで造粒し、冷却さ
せ、ペレット化することにより得ることができる。本発
明の射出成形品は、当該ペレットを用いて、射出成形す
ることにより得られる。射出成形は、通常、180〜3
00℃の温度での加熱下に行われる。射出成形品として
は、射出成形時および/または成形品の使用時に耐熱性
が要求される内装材、バッテリーなどのエンジン廻り部
品などの自動車部品、家電用部品などがある。 射出成
形品の成形にあっては、その効果をより一層発現させる
為には、溶融状態からの徐冷却下での成形が好ましく、
その冷却速度としては、平均で5℃/秒以下が望まし
い。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。な
お、実施例における物性値の測定方法は次の通りであ
る。 (1)熱変形温度(℃);JIS−K7203、試験温
度25℃、試験速度10mm/分 (2)デュポン衝撃強度(kgf/cm);JIS−K
7203、t=2mm、測定温度23℃およびー20℃
お、実施例における物性値の測定方法は次の通りであ
る。 (1)熱変形温度(℃);JIS−K7203、試験温
度25℃、試験速度10mm/分 (2)デュポン衝撃強度(kgf/cm);JIS−K
7203、t=2mm、測定温度23℃およびー20℃
【0020】実施例1 プロピレン−エチレンブロックコポリマー[MFR=1
0g/10分、エチレン含有量7.5%(重量基準、以
下同じ)、共重合体部分の割合(以下、A値という)1
5%、共重合体部分のエチレン含有量(以下、B値とい
う)50%、23℃のパラキシレン可溶分の固有粘度
[η]3.5dl/g]に、アジピン酸ジアニリド0.
2重量部、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリス
リトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・
ガイギー社製、商品名Irganox 1010)0.
05重量部、リン系酸化防止剤であるトリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(旭電化工業社
製、商品名Mark 2112)0.05重量部および
ステアリン酸カルシウム0.10重量部を添加配合し、
スーパーミキサーを用いてドライブレンドした後、50
mmφ押出成形機(L/D=28)を用いて、ペレット
とし、得られたペレットを射出成形機により、210
℃、金型温度60℃、冷却時間40秒、平均冷却速度4
℃/秒以下の条件で成形し、試験片を得た。当該試験片
について、前記試験方法に従い物性を測定した。その結
果を表1に示す。その結果を表1に示す。
0g/10分、エチレン含有量7.5%(重量基準、以
下同じ)、共重合体部分の割合(以下、A値という)1
5%、共重合体部分のエチレン含有量(以下、B値とい
う)50%、23℃のパラキシレン可溶分の固有粘度
[η]3.5dl/g]に、アジピン酸ジアニリド0.
2重量部、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリス
リトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・
ガイギー社製、商品名Irganox 1010)0.
05重量部、リン系酸化防止剤であるトリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(旭電化工業社
製、商品名Mark 2112)0.05重量部および
ステアリン酸カルシウム0.10重量部を添加配合し、
スーパーミキサーを用いてドライブレンドした後、50
mmφ押出成形機(L/D=28)を用いて、ペレット
とし、得られたペレットを射出成形機により、210
℃、金型温度60℃、冷却時間40秒、平均冷却速度4
℃/秒以下の条件で成形し、試験片を得た。当該試験片
について、前記試験方法に従い物性を測定した。その結
果を表1に示す。その結果を表1に示す。
【0021】実施例2 実施例1において、アジピン酸ジアニリドに代えN,N
´−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキ
シアミド(以下、ナフタレンジカルボキシアミドとい
う)とした以外は、実施例1と同様にして試験片を作製
し、当該試験片について、前記試験方法に従い物性を測
定した。その結果を表1に示す。
´−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキ
シアミド(以下、ナフタレンジカルボキシアミドとい
う)とした以外は、実施例1と同様にして試験片を作製
し、当該試験片について、前記試験方法に従い物性を測
定した。その結果を表1に示す。
【0022】実施例3 実施例2において、プロピレン−エチレンブロックコポ
リマーとしてMFRが30g/10分、エチレン含有量
が5.0%、A値が10%、B値が50%、固有粘度
[η]が2.5dl/gのものを用いた以外は、実施例
2と同様にして試験片を作製し、当該試験片について、
前記試験方法に従い物性を測定した。その結果を表1に
示す。
リマーとしてMFRが30g/10分、エチレン含有量
が5.0%、A値が10%、B値が50%、固有粘度
[η]が2.5dl/gのものを用いた以外は、実施例
2と同様にして試験片を作製し、当該試験片について、
前記試験方法に従い物性を測定した。その結果を表1に
示す。
【0023】比較例1 実施例1において、アジピン酸ジアニリドに代えt−ブ
チル安息香酸アルミニウム塩(大日本インキ化学工業社
製商品名AL−PTBBA)(以下、シェル核剤とい
う)を添加配合した以外は、実施例1と同様にして試験
片を作製し、当該試験片について、前記試験方法に従い
物性を測定した。その結果を表1に示す。
チル安息香酸アルミニウム塩(大日本インキ化学工業社
製商品名AL−PTBBA)(以下、シェル核剤とい
う)を添加配合した以外は、実施例1と同様にして試験
片を作製し、当該試験片について、前記試験方法に従い
物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0024】比較例2 実施例3において、ナフタレンジカルボキシアミドに代
えシェル核剤を添加配合した以外は、実施例3と同様に
して試験片を作製し、当該試験片について、前記試験方
法に従い物性を測定した。その結果を表1に示す。
えシェル核剤を添加配合した以外は、実施例3と同様に
して試験片を作製し、当該試験片について、前記試験方
法に従い物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0025】比較例3 実施例3において、ナフタレンジカルボキシアミドに代
えナトリウム−2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスフェート(旭電化工業社製、
商品名NA−11)(以下、NA−11という)を添加
配合した以外は、実施例3と同様にして試験片を作製
し、当該試験片について、前記試験方法に従い物性を測
定した。その結果を表1に示す。
えナトリウム−2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスフェート(旭電化工業社製、
商品名NA−11)(以下、NA−11という)を添加
配合した以外は、実施例3と同様にして試験片を作製
し、当該試験片について、前記試験方法に従い物性を測
定した。その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果が示すように、本発明の射出成
形品は、熱変形温度が高く、かつ、プロピレンーエチレ
ンブロックコポリマーからの成形品に一層要求されてい
る常温と低温における衝撃強度が両立して改善されてい
ることが判る。
形品は、熱変形温度が高く、かつ、プロピレンーエチレ
ンブロックコポリマーからの成形品に一層要求されてい
る常温と低温における衝撃強度が両立して改善されてい
ることが判る。
【0028】
【発明の効果】本発明の射出成形品は、特定のプロピレ
ンーエチレンブロックコポリマーに、特定の配合剤を配
合することにより得られる組成物を射出成形したもので
あって、このものは熱変形温度および常温と低温におけ
る衝撃強度が共に高いものであり、プロピレンーエチレ
ンブロックコポリマーの射出成形時および/またはその
成形品の使用時に耐熱性が求められている自動車用部品
や家電用部品として極めて有用である。
ンーエチレンブロックコポリマーに、特定の配合剤を配
合することにより得られる組成物を射出成形したもので
あって、このものは熱変形温度および常温と低温におけ
る衝撃強度が共に高いものであり、プロピレンーエチレ
ンブロックコポリマーの射出成形時および/またはその
成形品の使用時に耐熱性が求められている自動車用部品
や家電用部品として極めて有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】メルトフローレイトが1〜80g/10
分、エチレン含有量が2〜15重量%のプロピレンーエ
チレンブロックコポリマー100重量部と脂肪族、脂環
式または芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物0.005
〜5重量部とからなる組成物を射出成形してなる耐熱性
の改良されたポリプロピレン系樹脂射出成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30859293A JPH07137076A (ja) | 1993-11-16 | 1993-11-16 | 耐熱性の改良された射出成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30859293A JPH07137076A (ja) | 1993-11-16 | 1993-11-16 | 耐熱性の改良された射出成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07137076A true JPH07137076A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17982899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30859293A Pending JPH07137076A (ja) | 1993-11-16 | 1993-11-16 | 耐熱性の改良された射出成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07137076A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08142094A (ja) * | 1994-11-21 | 1996-06-04 | Mitsubishi Chem Corp | 射出成形体の製造方法 |
-
1993
- 1993-11-16 JP JP30859293A patent/JPH07137076A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08142094A (ja) * | 1994-11-21 | 1996-06-04 | Mitsubishi Chem Corp | 射出成形体の製造方法 |
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