JPH0713625B2 - 劣化検出方法及びその装置 - Google Patents

劣化検出方法及びその装置

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JPH0713625B2
JPH0713625B2 JP62305656A JP30565687A JPH0713625B2 JP H0713625 B2 JPH0713625 B2 JP H0713625B2 JP 62305656 A JP62305656 A JP 62305656A JP 30565687 A JP30565687 A JP 30565687A JP H0713625 B2 JPH0713625 B2 JP H0713625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、劣化検査方法及び装置に係り、特に、化学プ
ラント及び原子力プラント等の高温環境下で使用される
含フェライト系ステンレス鋼等の金属材料の実機部材に
おける高温時効脆化損傷の検知に好適な測定方法及び装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来の脆化測定方法の例としては、特開昭54−61981号
公報,特開昭61−28859号公報に記載のような方法があ
る。この内特開昭54−61981号公報では、オーステナイ
ト系ステンレス溶接金属の脆化の有無を初期のδフェラ
イト量が5%以上減少したことで判定するとしてある。
特開昭61−28859号公報は、被測定体の磁気特性の変化
によって劣化を検知する方法を提案する。
尚、この他に被測定体の磁気特性を利用してその組織状
態を監視する方法として特開昭56−168545号公報記載の
技術が、また磁気特性自体の検知に関するものとして特
開昭59−108970号公報記載の技術が、夫々提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記特開昭54−61981号公報記載の従来技術では、高温
で使用される金属材料の内で、特に、含フェライト系ス
テンレス鋼を例にとれば、高温長時間の使用により時効
脆化を起こすことが、すでに知られている。これは、お
よそ600℃以上の比較的高温においては、σ相の析出に
起因するσ脆化が生じ、また、400℃から500℃の範囲で
は、いわゆる475℃脆性が生じることによる。しかし、4
75℃脆性は、400℃以下の温度範囲においても長時間使
用中に生じうる可能性があり、含フェライト系ステンレ
ス鋼の実機部材の高温での使用には十分の配慮が必要で
ある。
しかしながら、上記従来技術は、500℃以下の脆化につ
いては配慮されておらず、475℃脆性の程度を検出でき
なかった。
また、実機溶接部の初期フェライト量は溶接位置で異な
り、ばらつきも大きい。さらに、実機では溶接箇所が膨
大であるため、全部の溶接部及び機器材料の初期のフェ
ライト量を全て監視することは困難である。すなわち、
従来技術は、初期フェライト量が不明な箇所には適用で
きないため、実機で実用化できないという問題があっ
た。
一方、渦流検査法(Eddy Current Test Method以下ECT
という)の例としては、特開昭55−141653号公報記載の
技術がある。この従来例は、被測定材のECT値と使用前
の被測定体、あるいはそれと同種材質の材料を被測定体
の初期熱処理と同様の熱処理を施したもののECT値を比
較し、その値が正か負かによって鉄基合金の劣化状態を
判定する方法を示している。
しかし、正負によって判定するのみであるから、定量的
な測定はできなかった。
この他、特開昭61−28859号公報提案の技術では、磁気
特性の初期値を測定しておく必要があり、特開昭59−10
8970号,同56−168545号公報提案の技術は単に材料特性
の測定に止まり劣化検知には流用できない。
本発明の目的は、高温環境下で使用する含フェライト系
ステンレス鋼等の金属材料の実機部材の脆化の程度を非
破壊的にかつ精度良く検知できる方法及び装置を提供す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、材料の時効劣化に伴って変化する材料の磁
気的な特性を測定することにより材料の劣化の程度を判
定することができる。材料の磁気特性を示す代表例とし
て挙げ得る磁気ヒステリシスの形態は、材料の劣化の程
度とよく対応している。すなわち、この磁気特性の変化
から金属材料等の被測定体の劣化の程度を推定できる。
また、重回帰分析等の統計的データ処理により高い相関
で金属材料の劣化の程度を推定できる。
被測定体を効率良く励磁するためには、励磁コイルに超
電導材料のコイルを採用することも考えられる。
また、磁界の検出には検出コイルと積分器の代わりに高
精度の磁気測定が可能な超電導量子干渉素子あるいは半
導体のホール素子の磁気センサ装置を用いて行うことも
できる。
本願第1番目の発明は、被測定体に磁場を印加すると共
に該被測定体固有の磁気特性の変化を監視し、この磁気
特性変化から前記被測定体の劣化の程度を知る劣化検出
方法において、前記被測定体につき予め求めておいた磁
気特性の変化と劣化との関係から劣化を受けた被測定体
の磁気特性のパラメータのうち、劣化に依存する磁気パ
ラメータの被測定体初期における値を別の劣化に依存し
ない磁気パラメータで推定する較正曲線を用いることに
よって、該被測定体の未使用材における磁気特性を推定
すると共に、この推定磁気特性から検出時点の磁気特性
に至る変化を前記磁気特性〜劣化の関係から劣化の程度
として出力することを特徴とする。
本願第2番目の発明は上記第1番目と同前提のものにお
いて、劣化を受けた被測定体につき起磁力を変化させて
予め求めた磁気ヒステリシスループを全体が1つの大き
さになるように正規化して或いは更に加工してデータベ
ースを作って未使用時の状態をキャンセルし、この正規
化磁気特性データを基にした較正曲線により正規化磁気
特性データベースと測定磁気特性データとを比較してそ
の測定時点における被測定体の劣化度を、受入れ材(未
処理材)の初期状態のデータ無しに推定することを特徴
とする。
ここで「全体が一つの大きさになるように」とは、ヒス
テリシスループにおいて磁束密度の最大値を1にする
(正規化する)ことで、フェライト量等の材料初期の値
に影響する因子を除去することを意味する。これによ
り、被測定体材料初期の状態のばらつきをキャンセルで
きるため、劣化した被測定体の正規化ヒステリシスルー
プの形状変化として劣化に依存するパラメータのみを読
み取り、この劣化を判定できる。また“最大値を1にす
る(正規化する)”ことは後述の判定例4に相当する。
正規化で最大値を1にする根拠は添付にある。すなわち
図14で処女材のB−Hカーブで劣化材のB−Hカーブを
無次元化している。図17〜図21でB−HカーブをB
PP(飽和磁気)最大磁束密度で正規化している。これは
BPPで割ることでB−Hカーブは、夫々最大値が1とな
ることを意味している。
また「(正規化して)未使用時の状態をキャンセルし」
とは、上述のように、被測定体の初期で変化する磁気パ
ラメータを1とし、被測定体のヒステリシスループを正
規化することを意味する。この正規化ヒステリシスルー
プを用いれば、初期値のばらつきをキャンセルした状態
でこの正規化ヒステリシスループの磁気パラメータから
較正曲線を用いて劣化を推定できる。
本願第3番目の発明は、被測定体に磁場を印加する手段
と、該被測定体の磁気特性を検出する手段と、前記磁場
印加によって該被測定体に生じる該磁気特性の変化から
該被測定体の劣化の程度を出力する演算装置とを備えて
なる劣化検出装置において、前記演算装置は、前記被測
定体につき予め求めておいた磁気特性の変化と劣化との
関係のデータベースと、該データベースから、劣化を受
けた被測定体の磁気特性のパラメータのうち、劣化に依
存する磁気パラメータの被測定体初期における値を別の
劣化に依存しない磁気パラメータで推定する較正曲線を
用いることによって、前記被測定体の未使用材における
磁気特性を推定する第1の演算処理部と、該推定磁気特
性から前記検出磁気特性に至る変化を前記データベース
から劣化の程度として出力する第2の演算処理部とを具
備することを特徴とする。尚、第2番目の方法発明対応
の正規化データベースにより劣化度を推定する装置も本
発明に属する。
本願第4番目の発明は、被測定体の一部から採取した試
験片に磁場を印加する手段と、該試験片の磁気特性を検
出する磁気測定装置と、前記磁場印加によって該試験片
に生じる磁気特性の変化から該試験片の劣化の程度を出
力する演算装置とを備えてなる劣化評価装置において、
前記演算装置は、前記試験片(被測定体)につき予め求
めておいた磁気特性の変化と劣化との関係のデータベー
スと、該データベースから、劣化を受けた前記試験片の
磁気特性のパラメータのうち、劣化に依存する磁気パラ
メータの被測定体初期における値を別の劣化に依存しな
い磁気パラメータで推定する較正曲線を用いることによ
って、前記試験片が未使用被測定体の一部と仮定した場
合の磁気特性を推定する第1の演算処理部と、該推定磁
気特性から前記検出磁気特性に至る変化を前記データベ
ースから劣化の程度として出力する第2の演算処理部と
を具備することを特徴とする。尚、第2番目の方法発明
対応の正規化データベースにより劣化度を推定する装置
も本発明に属する。
本願第5番目の発明は、第4番目の発明による劣化評価
装置において、前記磁気測定装置は励磁コイルとして超
電導コイルを備え、該コイル中央には差動型超電導ピッ
クアップコイルを配置した超電導量子干渉素子磁気セン
サを備え、該差動型超電導ピックアップコイルの内部に
は外部から前記試験片が挿入可能な空間を設け、他の全
体を防水型断熱容器に封入し、併せて冷却材循環型超電
導システム冷却装置を付設してなり、予め求めておいた
試験片の磁気特性と劣化との関係と検出時の磁気特性と
から劣化の程度を評価することを特徴とする。尚、第2
番目の方法発明対応の正規化データベースにより劣化度
を推定する装置も本発明に属する。
(磁場印加手段) 代表的な磁場印加手段としては励磁コイルが挙げられ
る。
(磁気特性) 代表的な磁場特性は磁気ヒステリシス特性である。
例えば、磁気ヒステリシスループの複数パラメータ(磁
気ヒステリシスループ面積,残留磁束密度,飽和磁化
等)を検出し、予め求めておいた磁気ヒステリシスの複
数のパラメータの変化と金属材料の劣化の関係の重回帰
分析等の統計的データ処理により前記被測定体の劣化の
程度を判定するデータ処理演算装置を用いることが有効
である。
また、他の例として、磁気ヒステリシスループの複数の
パラメータ(磁気ヒステリシスループ面積,残留磁束密
度,飽和磁化等)を検出して材料の処女材の状態のばら
つきを正規化し、予め求めておいた磁気ヒステリシスの
複数の正規化したパラメータの変化と金属材料の劣化の
関係のデータ処理により前記被測定体の劣化の程度を判
定するデータ処理演算装置を用いることも有効である。
(未使用材) 本明細書において未使用材とは当該材料の未使用状態の
もの、即ち処女材,受入れ材を意味する。未使用材(受
入材,初期状態)の磁気特性は例えば初期フェライト量
が目安となる。
(付帯設備) 例えば消磁装置が挙げられる。即ち測定体を消磁する消
磁装置を備え、消磁後に励磁する励磁力を変えて複数の
磁気ヒステリシスループを求め、起磁力の変化に伴う磁
気ヒステリシスループの複数のパラメータ(磁気ヒステ
リシスループ面積,残留磁束密度,飽和磁化等)の変化
を検出して、この変化による金属材料の劣化を判定する
データ処理演算装置を用いることが有効である。
また、例えばフィードバック制御型励磁装置が挙げられ
る。即ち、測定する磁気ヒステリシスループの最大磁束
密度を設定し、励磁する起磁力を高精度にフィードバッ
ク制御して材料の磁気ヒステリシスループ検出するフィ
ードバック制御型励磁装置を具備することが望ましい。
(演算装置) 使用に好適なデータ処理演算装置の代表例は、磁気ヒス
テリシスループの形態と金属材料の劣化度の対応を求め
たデータベースにより、測定した被測定体の磁気ヒステ
リシスループを正規定し、その形態が最も近いデータベ
ースの磁気ヒステリシスループの劣化度を被測定体の劣
化度と判定するデータ処理演算装置である。より具体的
には、被測定体の材料を飽和磁化まで励磁して求めた磁
気ヒステリシスループの形態と金属材料の劣化度の対応
を求めたデタベースにより、測定した被測定体の磁気ヒ
ステリシスループを正規化し、その形態が最も近いデー
タベースの磁気ヒステリシスループの劣化度を被測定体
の劣化度と判定するデータ処理演算装置である。
他に例えば、フーリエ変換により磁気ヒステリシスルー
プの高調波歪成分を検出し、前記高調波歪成分の値の変
化から金属材料の劣化を判定するデータ処理演算装置も
有効である。
(劣化の目安) 劣化の目安は本明細書中に詳述するが、例えば金属材料
の組織変化に伴なう破壊靭性値の低下の推定が便利であ
る。
(磁気センサ) 磁気センサとしては、超電導量子干渉素子が最適であ
る。例えば磁気センサ装置に精密な磁気変化を捕らえる
為の超電導量子干渉素子を用いた励磁システム及びセン
サシステムの使用が簡便である。
〔作用〕
金属材料は一般に高温環境中で長時間使用すると内部組
織に変化を生じ、強度が低下する。特に含フェライト系
ステンレス鋼において顕著であるように、高温時効の熱
処理時間の増加に伴い強度は低下する。
本発明者らは、含フェライト系ステンレス鋼等の金属材
料の高温加熱による脆化について種々検討した結果、高
温時効に伴い、金属材料の電気抵抗率ρや透磁率μなど
の電磁気的特性及び硬さや金属組織などの機械的性質も
変化することを発見し、本発明に至った。特に、材料の
高温時効脆化と磁化特性の変化とがよく対応することを
見出し、受入れ材(未処理材)と高温処理材と磁気ヒス
テリシスの測定結果では、被測定体は脆化の程度により
磁気ヒステリシスループの面積(磁気ヒステリシスロ
ス)や残留磁束密度等に変化が生じていることを見出し
た。すなわち、この現象を利用すれば、含フェライト系
ステンレス鋼等の金属材料の脆化の進行程度を程度良く
検知することができることになる。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例に係る全体システム) 第1図は、本発明による金属材料の劣化検査装置を実施
するためのシステム構成の一例を示したものである。こ
の図において、1は原子力プラント等に用いられる機器
あるいは配管等の被測定体である。2は前記被測定体1
を励磁するための励磁システムであり、3は磁気を検出
するための磁気センサシステムである。4は磁化コント
ローラユニット、5はデータ処理ユニット、6は劣化度
演算ユニット、7はデータベース、8は表示ユニットで
ある。9は励磁システム2及び磁気センサシステム3の
走査駆動装置、10は走査駆動制御装置である。
被測定体1の表面には励磁システム2及び磁気センサシ
ステム3に対向配置してある。励磁システム2及び磁気
センサシステム3を走査するための走査駆動装置9は、
走査駆動制御装置10に接続されており、制御を受ける。
励磁システム2及び磁気センサシステム3は、磁化コン
トロールユニット4に接続され、励磁及び磁気検出の測
定及び制御を受ける。励磁及び磁気検出のデータは、磁
気コントローラユニット4に取り込まれ、最適磁化状態
の設定がなされる。このデータは、データ処理ユニット
5で各劣化パラメータごとに処理される。データ処理ユ
ニット5で処理された各劣化パラメータごとのデータ
は、予め求めておいた材料のデータベース7に基づいて
劣化度演算ユニット6にて比較演算され、前記被測定体
1の劣化度が判定される。この結果は、表示ユニット8
に出力される。
(励磁システム及び磁気センサシステムの例) 励磁システム2及び磁気センサシステム3の詳細を第2
図に示す。励磁システム2は、励磁する磁化電流の波形
を制御するための波形制御型発振器21とこれを増幅する
ためのアンプ22、被測定体1を磁化するための励磁コイ
ル23からなる。アンプ22からは、励磁コイル23の起磁力
の信号が出力される。この信号は磁気コントローラユニ
ット4に取り込まれる。励磁コイル23及び被測定体1を
通る磁束Bは磁気センサ31で検知する。磁気センサ31の
出力は、変換器32を介して磁気コントローラユニット4
に取り込まれる。
(磁化コントローラユニットの例) 磁化コントローラユニット4の詳細を第3図に示す。磁
化コントローラユニット4は、磁化ヒステリシスループ
合成装置40,磁束密度入力インターフェイス装置41,起磁
力入力インタフェイス装置42,磁気特性出力メモリ装置4
3,基準値設定装置44及び差動増幅制御装置45からなる。
被測定体1を励磁するための励磁システム2の起磁力
は、起磁力入力インターフェイス42を介して磁気ヒステ
リシスループ合成装置40に取り込まれる。また、起磁力
によって誘起される磁束を検知するホール素子や検知コ
イルと積分器等からなる磁気センサシステム3の出力
は、磁束密度入力インターフェイス送置41介して磁気ヒ
ステリシスループ合成装置40に取り込まれる。これらの
データは、磁気ヒステリシスループ合成装置40で磁気ヒ
ステリシスループに合成される。この磁気ヒステリシス
ループは、基準値設定装置44に予め設定された条件と比
較され、その差分が差動増幅制御装置45で増幅され、励
磁システム2にフィードバックされ、最適な励磁状態に
設定される。この時の磁気ヒステリシスループのデータ
は、磁気特性出力メモリ装置43を介して出力される。
(走査駆動装置の例) 第1図における励磁システム2及び磁気センサシステム
3を走査するための駆動装置9の詳細を沸騰水形原子炉
に適用した実施例について第4図及び第6図を用いて説
明する。
第4図は、沸騰水形原子炉の断面図のである。600は原
子炉格納容器、610は原子炉圧力容器、611は制御棒、61
2は再循環給水ポンプ、613は一次系配管、614は炉心、6
15は炉水である。原子炉格納容器600の上部にはクレー
ン620がある。このクレーン620に走査駆動装置9が釣り
下げられてあり、原子炉圧力容器610の炉水615中の内壁
に走査駆動装置9が配置されている。走査駆動装置9は
ケーブル900で原子炉格納容器600の外に配置された制御
装置910等に接続され、遠隔操作で動作する。
第6図は、原子炉圧力容器内壁点検X−Y走査型駆動装
置の一例である。走査駆動装置9は、4本の支柱を持つ
フレーム891,原子炉圧力容器610の内壁に固定するため
の吸盤892及び真空ポンプ893とフレーム891をX軸上に
移動するためのX軸モータ895、ギアボックス896及び駆
動シャフト898並びにY軸上に移動するためのY軸モー
タ897,ギアボックスを備えたエアシリンダ899及び駆動
シャフト894からなり、エアシリンダ899の先端には励磁
システム2及び磁気センサシステム3が装備してある。
他の実施例として沸騰水形原子炉の配管系に適用した例
について第5図,第7図及び第8図を用いて説明する。
第5図は、第4図と同様の沸騰水形原子炉の断面図ので
ある。走査駆動装置9は、一次系配管613に配置されて
いる。捜査駆動装置9はケーブル900で原子炉格納容器6
00の外に配置された制御装置910等に接続され、遠隔操
作で動作する。
第7図は一次系配管613を示したものである。配管の母
材630にはSUS304やSUS316Lのオーステナイト系ステンレ
ス鋼材が用いられ、配管の溶接部631にはSUS308等の溶
接棒が用いられる。このため、配管の溶接部631はオー
ステナイト相とフェライト相が混在する2相金属組織状
態になっている。
第8図は、原子炉配管系点検用駆動装置の一例である。
走査駆動装置9は、2分割可能な固定リング810と一次
系配管613の周方向に回転可能な回転リング811からな
る。固定リング810には、軸方向駆動モータ820,ギアボ
ックス821及び位置検出用エンコーダ826,827からなる3
組の軸方向移動機構がある。軸方向の移動量は、ローラ
824及び位置検出用エンコーダ826,827で検出し、軸方向
移動機構にフィードバックされる。回転リング811は、
複数のプーリ825により固定リング810に保持され、周方
向の位置検出機能を備えた周方向回転モータ823で駆動
する。回転リング811の一部には励磁システム2及び磁
気センサシステム3が装備したヘッド部850がある。な
お、駆動モータ820,823、エンコーダ826,827、及びヘッ
ド部850には磁気測定に磁気ノイズが影響しないように
磁気シールドが施こされてある。
(原理説明) 本実施例の動作原理を第9図,第10図,第11図を用いて
説明する。
金属材料は、第9図に示すように高温環境中で長時間使
用すると、内部組織に変化を生じ、強度が低下する。第
12図に含フェライト系ステンレス鋼の475℃熱処理を施
こした時効材のシャルピー衝撃試験結果を示す。高温時
効の熱処理時間の増加に伴い強度が低下している。
発明者らは、含フェライト系ステンレス鋼等の金属材料
の高温加熱による脆化について種々検討した結果、高温
時効に伴い、金属材料の電気抵抗率ρや透時率μなどの
電磁気的特性及び硬さや金金組織などの機械的性質も変
化することがわかった。特に、第10図,第11図に示すよ
うに、材料の高温時効脆化と磁化特性の変化とがよく対
応することを見出した。第10図,第11図の受入れ材と高
温熱処理材の磁気ヒステリシスの測定結果では、被測定
体は脆化の程度により磁気ヒステリシスループの面積
(磁気ヒステリシスロス)や残留磁束密度等に変化が生
じていることを見出した。この現象を利用して、特に含
フェライト系ステンレス鋼等の金属材料の脆化の進行程
度を精度良く検知できる。
(動作手順の例) さて、上記第1図〜第8図に示す如く構成したシステム
において、本発明の測定動作の例を第13図のフローチャ
ートにより説明する。
ステップ1: まず、駆動装置9を原子炉の機器及び配管等の被測定体
1の表面に配置し、駆動装置9を測定系の原点にセット
する。
ステップ2: 検査範囲を入力する。
ステップ3: 測定開始とともに、駆動装置9は測定開始点に移動す
る。
ステップ4: 測定開始。測定データを採取する。
ステップ5: 測定中、データは磁化コントロールユニット4に記憶す
る。
ステップ6: 測定終了後、駆動装置9は次の測定位置に移動する。
ステップ7: 測定装置9が最終位置に達したか否かを判定する。
“No"ならステップ4へ、“Yes"なら測定終了方向のス
テップ8へ移る。
ステップ8: 測定データを磁化コントロールユニット4からデータ処
理ユニット5に入力して処理され、演算ユニット6に転
送される。
ステップ9: 測定データを統計用データ処理方法で処理し、データベ
ースを用いて、時効脆化の程度を判定する。この結果
は、外部記録装置に出力され、表示ユニット8に表示さ
れる。
(データ処理の例) 第13図におけるステップ9の統計的データ処理の詳細を
以下、図を用いて説明する。
金属材料として例えば含フェライト系ステンレス鋼の場
合、高温時効の劣化に伴い磁気ヒステリシスループは、
第10図,第11図に示すように変化する。第10図は受入れ
材についての磁束密度(B)−起磁力(H)特性図であ
り、第11図熱処理475℃/443時間後のB−H特性図であ
る。
この変化する磁気ヒステリシスループは、第14図及び第
15図に示すように起磁力の大きさによって磁気ヒステリ
シスループ面積率や残留磁束密度に変化があり、ある値
以上の起磁力の領域では劣化材と処女材との間に明確な
差が生じる。しかし、材料の初期フェライト量を推定で
きないと材料の劣化の程度は評価できない。第14図は超
磁力と磁気ヒステリシスループ面積率の関係を示す特性
図であり、第15図は超磁力と残留磁束密度の関係を示す
特性図であって、いずれも受入材(未処理材)と熱処理
後のものとを比較して示してある。ところが、第16図に
示す起磁力による最大磁束密度は、高温時効によってほ
とんど変化しないが、この最大磁束密度は材料の初期フ
ェライト量で決まる。第16図は起磁力と磁束密度振幅と
の関係を示す特性図である。2相ステンレス鋼の場合、
材料の初期の磁気特性はフェライト量に依存する。フェ
ライト量が2倍になれば、残留磁気、飽和磁気も2倍に
なる。このため、熱時効に依存せずフェライト量にのみ
依存するパラメータで整理すれば、初期フェライト量が
推定できるため、磁気特性も推定できる。第16図に示す
例のように高磁界中での磁束密度振幅は、熱時効に依存
しないため、このパラメータから初期磁気特性が推定で
きる。
第17図は起磁力と正規化磁気ヒステリシスループとの関
係を示す特性図であり、第18図は起磁力と正規化残留磁
束密度との関係を示す特性図である。第16図乃至第18図
はいずれも受入れ材と熱処理後の部材とを比較して示し
てある。第16図及び第17図に示すように、材料の初期フ
ェライト量のばらつきを補正するため、最大磁束密度で
正規化した正規化磁気ヒステリシスループ面積率や正規
化残留磁束密度で材料の劣化を評価することが有効であ
る。ここで“磁気ヒステリシスループの正規化データ”
とは、磁気ヒステリシスループにおいて劣化に依存せ
ず、初期の状態のバラツキが補正できるパラメータを一
つとするようにした正規化磁気ヒステリシスループデー
タをいい、2相ステンレス鋼の熱時効に関しては、飽和
磁気或いは高磁界中での磁束密度に対して正規化するも
のである。初期のフェライト量の補正の為に、熱時効に
依存しない最大磁束密度(飽和磁気或いは高磁界中での
磁束密度)で正規化すれば、どの劣化材も一つの較正曲
線で評価できる。
すなわち、第19図に示すように測定,データ採取(ステ
ップ4)では、測定体を消磁し、起磁力の小さい方から
磁気ヒステリシスループを求め必要なデータを採取す
る。採取したデータは、データ処理(ステップ9)で予
め求めておいたマスターカーブや評価関数で劣化度が判
定される。
このように、当該被測定体の材料について起磁力を連続
的あるいは離散的に変化させて磁気ヒステリシスループ
を求め、正規化した磁気ヒステリシスループ面積及び残
留磁束密度で整理した第17図及び第18図のデータを較正
曲線として多くの鋼種についてデータベースを予め作成
しておき、このデータベースと測定データを比較するこ
とで被測定体の初期のデータ無しに劣化度が推定する。
(判定方法の第2の例) 他の判定法の実施例として規定の起磁力で劣化材を励磁
してその時の値から劣化度を推定する方法がある。
第14図及び第15図に示すように起磁力の大きさによって
磁気ヒステリシスループ面積率や残留磁束密度に変化が
あり、ある値以上の起磁力の領域では劣化材と処女材と
の間に明確な差が生じる。そこで、起磁力を劣化検出を
適した値に設定し、磁気ヒステリシスループを求める。
この磁気ヒステリシスループの磁気ヒステリシスループ
面積、残留磁束密度及び最大磁束密度等の各パラメータ
を劣化度を表わす劣化パラメータ(例えば、ローソンー
ミーラー(Lalson−Miller)側のP値)で整理すると、
第20図及び第21図のようになる。
すなわち、測定した磁気ヒステリシスループ面積、残留
磁束密度及び最大磁束密度から劣化パラメータP値が決
まり、材料の劣化度が推定できるそこで、第20図及び第
21図のようにデータをデータベースとして構築すること
により、材料の劣化度を推定できる。例えば、予め材料
の劣化パラメータを第22図及び第23図のようなシャルピ
ー衝撃値あるいは破壊靭性値K1C等としたデータベース
であれば、金属材料の破壊強度も評価できる。
(判定方法の第3の例) また、磁気ヒステリシスループを求める方法として起磁
力を一定の値に設定する方法の他に、磁束密度を一定の
値に設定する方法がある。これを第24図に示す。励磁す
る磁束密度を一定の値として起磁力を高精度に制御して
磁気ヒステリシスループを求めるため、測定データの再
現性や精度が容易に向上できる。
(判定方法の第4の例) 他の判定法の実施例として、磁気ヒステリシスループの
形態(パターン)から材料の劣化度を推定する方法があ
る。
第10図,第11図に示すように、磁気ヒステリシスループ
の形態(パターン)は材料の劣化と対応している。そこ
で、磁気ヒステリシスループ形態から劣化度を推定する
方法を第25図に示す。
第25図の測定,データ採取(ステップ4)では、測定体
を消磁し、一定の起磁力による磁化あるいは、飽和磁化
を選択し磁気ヒステリシスループを求め必要なデータを
採取する。採取したデータは、データ処理(ステップ
9)で磁気ヒステリシスループを正規化し、予め求めて
おいた基準の磁気ヒステリシスループのデータベースと
のパターンマッチングをする。その結果、測定した磁気
ヒステリシスループ形態に最も近い磁気ヒステリシスル
ープをデータベースより選択し、その磁気ヒステリシス
ループの劣化度から被測定体の劣化度や破壊強度を推定
する。
(判定方法の第5の例) 他の判定法の実施例を第26図に示す。第13図のデータ処
理(ステップ9)において、測定した磁気ヒステリシス
ループにより、起磁力にサイン(sin)波を入力した場
合の磁束密度の出力波形を求めて、この磁束密度の波形
の歪みをフーリエ変換で求め、各高調波成分の大きさと
位相差から回復分析等の統計的処理により求めておいた
データベースから材料の劣化度を求める。
(第2実施例に係る全体システム) 他の実施例を第27図に示す。第27図は、測定体を試料11
として採取できる場合の実施例である。小形の試料11を
励磁コイル23内に挿入し、励磁電源ユニット20で励磁す
る。試料11には差動コイル310が設けてあり、コイルの
出力は積分器320で積分され、磁束を求める。以下、第
1図の実施例と同様に処理される。
(超電導システム利用による実施例) 他の実施例として、励磁システム2及び磁気センサシス
テム3を超電導システムを用いた例を第28図から第30図
に示す。
第28図は、励磁コイル23に超電導システムを用いて強力
な磁場で被測定体1を励磁し、検出精度を向上させるも
のである。本実施例の構造は、超電導励磁コイル23の超
電導状態を維持するために冷却材130を充填する非磁性
材料からなる容器110を被測定体1の表面に配置し、そ
の容器110中に超電導励磁コイル23が位置している。超
電導励磁コイル23の中央に低温で動作可能な磁気センサ
31がある。容器110は、断熱材120で外部との断熱をして
いる。冷却材130は、冷却装置410で再循環冷却されてい
る。容器110及び励磁コイル23の外側には磁気シールド1
00及び110があり、外部磁気及び励磁磁場の最適化を図
っている。励磁コイル23及び磁気センサ31は、接続ケー
ブル500で磁化コイントローラユニット4と接続されて
いる。
この実施例によれば、小形の励磁コイルで強力な磁場が
得られるため、局所の劣化診断評価が可能となる。
第29図の実施例は、第28図の実施例の磁気センサとして
検出感度の高い超電導量子干渉素子(SQUID)340を用い
た場合のものである。励磁コイル23の中央に超電導量子
干渉素子用のピックアップコイル330を配置し、磁気シ
ールド101の外部に超電導量子干渉素子340を配置して磁
気の測定を行う。
この実施例によれば、磁場の検出を高感度にできるた
め、材料劣化の検出を飛躍的に向上させることができ
る。
また、試料11が採取できる場合の実施例を第30図に示
す。超電導励磁コイル23は超電導状態を維持するために
冷却材130を充填する非磁性材料からなるの容器110の中
にあり、容器110は、断熱材120で外部との断熱をしてい
る。超電導励磁コイル23の中央には2つの孔があり、外
部から試料11が挿入できる。この領域では均一な磁場と
なるように超電導励磁コイル23を配置されている2つの
孔には、差動コイルのピックアップコイル330を配置
し、磁気シールドされた超電導量子干渉素子340で磁気
の測定を行う。この2つの孔の一方に試料11、他方に基
準試料12を挿入した試料の磁気特性の変化分だけを検出
することができる。
この実施例によれば材料の磁気特性の変化を高精度に検
出できるため、磁場のひずみを精度良く測定でき、材料
の劣化評価の精度を向上させることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高温で使用される金属材料の脆化の程
度を非破壊的にかつ迅速に検知できるので脆化損傷を未
然に防ぐことが可能であり、実機の安全性を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による劣化検出装置の一例を示す全体シ
ステム図、第2図は第1図の例に係るシステム中、励磁
システム及び磁気センサシステムの内部構成図、第3図
は同じく磁気コントローラユニットの内部構成図、第4
図は第1図のシステムを用いた沸騰水形原子炉の断面
図、第5図は第4図の一代案を示す沸騰水形原子炉の断
面図、第6図は第4図の例における原子炉圧力容器内壁
点検用X−Y−走査型駆動装置の例を示す斜視図、第7
図は第5図の例における一次系配管の部分断面斜視図、
第8図は同じく原子炉配管系点検用駆動装置の斜視図、
第9図は金属を高温長時間曝したときの金属組織変化の
説明図、第10図は受入れ材の磁束密度と起磁力との関係
を示す特性図、第11図は熱処理後の金属部材の磁束密度
と起磁力との関係を示す特性図、第12図は金属部材の熱
処理の時効時間に対するシャルピー吸収エネルギー残有
率の関係を示す特性図、第13図は第1図の実施例におけ
る動作手順を示すフロー図、第14図は金属部材の起磁力
と磁気ヒステリシスループ面積率との関係を示す特性
図、第15図は金属部材の起磁力と残留磁束密度との関係
を示す特性図、第16図は金属部材の起磁力と磁束密度振
幅との関係を示す特性図、第17図は金属部材の起磁力と
正規化磁気ヒステリシスループ面積との関係を示す特性
図、第18図は金属部材の磁束密度を一定とした場合の起
磁力と正規化残留磁束密度との関係を示す特性図、第19
図は本発明の劣化判定方法例のフロー図、第20図は金属
部材の正規化磁気ヒステリシスループ面積と劣化パラメ
ータとの関係を示す特性図、第21図は金属部材の正規化
残留磁束密度と劣化パラメータとの関係を示す特性図、
第22図は金属部材の正規化残気ヒステリシスループ面積
とシャルピー衝撃値との関係を示す特性図、第23図は金
属部材の正規化残留磁束密度とシャルピー衝撃値との関
係を示す特性図、第24図は金属部材の起磁力と磁束密度
のヒステリシスループとの関係を示す特性図、第25図は
本発明の一実施例として磁気ヒステリシスループ形態か
ら劣化度を推定する方法のフロー図、第26図は同じく磁
気ヒステリシスループからフーリエ変換を経由して劣化
度を求めるフロー図、第27図は本発明の第2実施例に係
る劣化検出装置の全体システム図、第28図,第29図及び
第30図は夫々本発明の他の実施例において超伝導システ
ムを利用した場合の装置断面図である。 1……被測定体、2……励磁システム、3……磁気セン
サシステム、4……磁化コントロールユニット、5……
データ処理ユニット、6……演算ユニット、7……デー
タベース、8……表示ユニット、9……駆動装置、10…
…駆動制御装置、11……試料、12……基準試料、20……
励磁電源ユニット、21……発振器、22……アンプ、23…
…励磁コイル、31……磁気センサ、32……変換器、40…
…磁気ヒステリシス・ループ合成装置、41……磁束密度
入力インターフェイス、42……起磁力入力インターフェ
イス、43……磁気特性出力メモリ装置、44……基準値設
定装置、45……差動増幅制御装置、91……フレーム、92
……吸盤、93……真空ポンプ、94……駆動シャフト、95
……X軸モータ、96……ギアボックス、97……Y軸モー
タ、98……駆動シャフト、99……ギアボックスを備えた
エアシリンダ、100及び101……磁気シールド、110……
非磁性材料の容器、120……断熱材、130……冷却材、31
0……差動検知コイル、320……積分器、330ピックアッ
プコイル、340……超電導量子干渉素子、400……冷却パ
イプ、410……冷却装置、500……ケーブル、600……原
子炉格納容器、610……原子炉圧力容器、611……制御
棒、612……再循環給水ポンプ、613……一次系配管、61
4……炉心、615……炉水、620……クレーン、630……配
管の母材、631……配管の溶接部、810……2分割可能な
固定リング、811……回転リング、820……駆動モータ、
820,821……ギアボックス、824……ローラ、825……プ
ーリー、826……エンコーダ、827……位置検出用エンコ
ーダ、850……ヘッド部、891……フレーム、892……吸
盤、893……真空ポンプ、895……X軸モータ、896……
ギアボックス、897……Y軸モータ、898……駆動シャフ
ト、899……ギアボックスを備えたエアシリンダ、900…
…ケーブル、910……制御装置、i……電流、B……磁
束密度、H……起磁力。
フロントページの続き (72)発明者 林 真琴 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 清水 翼 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 高久 和夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭62−223663(JP,A) 特開 昭60−147646(JP,A) 特開 昭58−132659(JP,A) 特開 昭59−131160(JP,A) 特開 昭63−180851(JP,A) 特開 平1−119756(JP,A) 実開 昭61−161659(JP,U)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定体に磁場を印加すると共に該被測定
    体固有の磁気特性の変化を監視し、この磁気特性変化か
    ら前記被測定体の劣化の程度を知る劣化検出方法におい
    て、前記被測定体につき予め求めておいた磁気特性の変
    化と劣化との関係から、劣化を受けた被測定体の磁気特
    性のパラメータのうち、劣化に依存する磁気パラメータ
    の被測定体初期における値を別の劣化に依存しない磁気
    パラメータで推定する較正曲線を用いることによって、
    該被測定体の未使用材における磁気特性を推定すると共
    に、この推定磁気特性から検出時点の磁気特性に至る変
    化を前記磁気特性〜劣化の関係から劣化の程度として出
    力することを特徴とする劣化検出方法。
  2. 【請求項2】被測定体に磁場を印加すると共に該被測定
    体固有の磁気特性の変化を監視し、この磁気特性変化か
    ら前記被測定体の劣化の程度を知る劣化検出方法におい
    て、劣化を受けた前記被測定体につき起磁力を変化させ
    て求めた磁気ヒステリシスループを全体が1つの大きさ
    になるように正規化して未使用時の状態をキャンセル
    し、この正規化磁気特性データを基にした較正曲線によ
    り測定磁気特性データからその測定時点における被測定
    体の劣化度を推定することを特徴とする劣化検出方法。
  3. 【請求項3】被測定体に磁場を印加する手段と、該被測
    定体の磁気特性を検出する手段と、前記磁場印加によっ
    て該被測定体に生じる該磁気特性の変化から該被測定体
    の劣化の程度を出力する演算装置とを備えてなる劣化検
    出装置において、前記演算装置は、前記被測定体につき
    予め求めておいた磁気特性の変化と劣化との関係のデー
    タベースと、該データベースから、劣化を受けた被測定
    体の磁気特性のパラメータのうち、劣化に依存する磁気
    パラメータの被測定体初期における値を別の劣化に依存
    しない磁気パラメータで推定する較正曲線を用いること
    によって、前記被測定体の未使用材における磁気特性を
    推定する第1の演算処理部と、該推定磁気特性から前記
    検出磁気特性に至る変化を前記データベースから劣化の
    程度として出力する第2の演算処理部とを具備すること
    を特徴とする劣化検出装置。
  4. 【請求項4】被測定体の一部から採取した試験片に磁場
    を印加する手段と、該試験片の磁気特性を検出する磁気
    測定装置と、前記磁場印加によって該試験片に生じる磁
    気特性の変化から該試験片の劣化の程度を出力する演算
    装置とを備えてなる劣化評価装置において、前記演算装
    置は、前記被測定体につき予め求めておいた磁気特性の
    変化と劣化との関係のデータベースと、該データベース
    から、劣化を受けた前記試験片の磁気特性のパラメータ
    のうち、劣化に依存する磁気パラメータの被測定体初期
    における値を別の劣化に依存しない磁気パラメータで推
    定する較正曲線を用いることによって、前記試験片が未
    使用被測定体の一部と仮定した場合の磁気特性を推定す
    る第1の演算処理部と、該推定磁気特性から前記検出磁
    気特性に至る変化を前記データベースから劣化の程度と
    して出力する第2の演算処理部とを具備することを特徴
    とする劣化評価装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記磁気測定装置は励
    磁コイルとして超電導コイルを備え、該コイル中央には
    差動型超電導ピックアップコイルを配置した超電導量子
    干渉素子磁気センサを備え、該差動型超電導ピックアッ
    プコイルの内部には外部から前記試験片が挿入可能な空
    間に設け、他の全体を防水型断熱容器に封入し、併せて
    冷却材循環型超電導システム冷却装置を付設してなり、
    予め求めておいた試験片の磁気特性と劣化との関係と検
    出時の磁気特性とから劣化の程度を評価することを特徴
    とする劣化評価装置。
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