JPH07135789A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH07135789A
JPH07135789A JP30595593A JP30595593A JPH07135789A JP H07135789 A JPH07135789 A JP H07135789A JP 30595593 A JP30595593 A JP 30595593A JP 30595593 A JP30595593 A JP 30595593A JP H07135789 A JPH07135789 A JP H07135789A
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JP
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motor
voltage
fet
control voltage
gate
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JP30595593A
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English (en)
Inventor
Shusuke Ishihara
秀典 石原
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数が少く比較的簡単な構成とすること
によりコスト低減が可能であり、しかもモータの再起動
を容易に行なうことができるモータ制御装置を提供する
こと。 【構成】 このモータ制御装置は、直流電源12からモ
ータ10に対する給電路に挿入されたパワーMOS・F
ET14と、このパワーMOS・FET14のゲート電
圧を発生する制御電圧発生回路16、モータ10の起動
指示を行なうスイッチ18を含んでいる。制御電圧発生
回路16は、パワーMOS・FET14のゲートに印加
する制御電圧をモータ10の起動時には小さく、時間が
経過するにしたがい大きく設定するものであり、このよ
うにして設定されたゲート電圧によってパワーMOS・
FET14のソース・ドレイン間の抵抗が制御され、モ
ータ10が起動時には低速に、時間が経つにしたがい高
速に回転制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に使用される
直流モータの起動特性を改善したモータ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車は、ラジエータファン,パ
ワーシート,パワーウィンド等の電動部品が多用されて
おり、これらは直流モータにより駆動される。一般に、
モータを回転させる場合、起動時から定格電流を流して
しまうと、起動時の振動が過大であったり、急激な回転
数の上昇にともない騒音や衝撃が発生するという問題が
ある。例えば、一定時間の音圧レベルの傾きが大きいほ
ど耳障りな騒音を感じる場合が多い。
【0003】このような起動時の振動および急激な回転
数の立ち上がりによる騒音や衝撃を改善するためには、
起動時のみモータの回転数を低く抑えればよい。そのた
め、従来は、パルス幅変調(PWM)制御によりモー
タ起動時には回転数を低速に、時間が経つにしたっがて
高速に制御している。また、直流モータに対する給電
路に抵抗とスイッチとからなる並列回路を複数個直列に
接続し、これらのスイッチを1つずつオン状態にするこ
とにより、モータに印加される電圧を徐々に上げ、これ
により回転数を起動時には低速に、時間が経つにしたが
い高速に制御することができる。
【0004】さらに、モータの起動特性を改善するもの
としては、特開平4−348001号公報に開示され
た装置が知られている。この装置は、負温度係数サーミ
スタ等をモータの給電路に直列に挿入し、起動後に通電
電流によって温度が上昇するにしたがってこの負温度係
数サーミスタの抵抗値が小さくなり、これにより起動後
時間が経過するにしたがってモータの回転が上がるよう
に制御されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したパ
ルス幅変調を用いたの従来方式においては、パルス幅
変調を行なう制御回路が複雑であり、装置全体が高価に
なるという問題がある。
【0006】また抵抗とスイッチとからなる並列回路を
複数個用いるの従来方式においては、モータに印加さ
れる駆動電圧が階段状になるため、これに起因する回転
むらが生じるため好ましくない。こ階段状の電圧を滑ら
かにしようとすると、抵抗とスイッチとからなる並列回
路の数を多くしなければならず、その制御が複雑になる
とともに部品点数が多くなるという問題がある。
【0007】また、特開平4−348001号公報に開
示されたの従来装置においては、再起動を行なう際の
制御が容易ではないという問題がある。すなわち、モー
タに流れる電流がそのまま負温度係数サーミスタ等にも
流れることにより温度が上昇するような機構になってい
るため、モータの回転を停止した後も負温度係数サーミ
スタ等の温度が下がるまで低速回転での起動が行なえ
ず、十分冷えるまで待たなければならないことになり、
実用的とはいえない。
【0008】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、部品点数が少く比較的簡単な構成とする
ことによりコスト低減が可能であり、しかもモータの再
起動を容易に行なうことができるモータ制御装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、モータの駆動電源にソース
・ドレイン間が直列接続されたパワーMOS・FET
と、前記モータの回転指示を行なうスイッチと、前記ス
イッチが操作されたときに、前記パワーMOS・FET
のゲートに対して、電圧レベルの絶対値が徐々に大きく
なる制御電圧を印加し、前記モータの駆動電流が起動直
後は小さく、その後所定の間連続的に大きくなるように
制御する制御電圧発生部とを備えたことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記制御電圧発生部は、前記駆動電源によって印加
される動作電圧を複数の抵抗により分圧する分圧回路
と、前記分圧回路によって分圧された所定の電圧が両端
に印加されるコンデンサと、を有し、前記コンデンサの
充電量に応じた電圧を前記パワーMOS・FETのゲー
トに対して印加することを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1のモータ制御装置では、スイッチが操
作されたときに、制御電圧発生部によって電圧レベルの
絶対値が徐々に大きくなる制御電圧を発生しており、こ
の制御電圧がモータの給電路にソース・ドレイン間が直
列接続されたパワーMOS・FETのゲートに印加され
ている。したがって、この制御電圧が大きくなるにした
がってパワーMOS・FETのソース・ドレイン間の抵
抗が小さくなり、これを流れる電流も徐々に大きくな
り、起動後にモータの回転数も次第に大きくなる。
【0012】特に、請求項1の発明によればパワーMO
S・FETとそのゲート電圧を変化させる制御電圧発生
部とを備えるだけであり、部品点数が少く比較的簡単な
構成となる。そのため、コストの低減を図ることもでき
る。
【0013】また、請求項2の発明では、上述した制御
電圧発生部を複数の抵抗からなる分圧回路とコンデンサ
とにより構成している。そして、スイッチの操作と同時
に分圧回路による分圧電圧がコンデンサの両端に印加さ
れ、この充電量に応じた電圧がパワーMOS・FETの
ゲートに印加される。したがって、起動後の時間の経過
とともにコンデンサの充電量が増し、これにともないモ
ータの回転数も上昇する。
【0014】さらに、制御電圧発生部を複数の抵抗とコ
ンデンサとにより構成しており、部品点数が極めて少く
簡単な構成とすることができ、コストの大幅な低減が可
能となる。
【0015】また、モータ停止後は、分圧回路の一部の
抵抗を介してコンデンサの放電が行われるため、速やか
にモータ起動時の初期状態に復帰させることができ、モ
ータの再起動を容易に行なうことができる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例につ
いて詳細に説明する。
【0017】図1は、一実施例のモータ制御装置の構成
を示す図である。このモータ制御装置は、例えば自動車
のパワーシートのモータを制御するために用いられる。
【0018】同図に示すように、本実施例のモータ制御
装置は直流電源12からモータ10に対する給電路に挿
入されたパワーMOS・FET14と、このパワーMO
S・FET14のゲート電圧を発生する制御電圧発生回
路16と、モータ10の起動指示を行なうスイッチ18
とを含んでいる。
【0019】パワーMOS・FET14は、ソース・ド
レイン間が給電路に挿入されており、ゲートに制御電圧
を印加することによりソース・ドレイン間にチャネルが
出現し、しかもこの制御電圧の値を変更することにより
チャネルの抵抗値を制御することができる。例えば、n
チャネルエンハンスメント形のパワーMOS・FET1
4を考えた場合には、ゲートに印加する正の制御電圧の
値を大きくすればするほどチャネルの抵抗が小さくな
り、モータ10に流れる電流値を大きくすることができ
る。
【0020】制御電圧発生回路16は、パワーMOS・
FET14のゲートに印加する制御電圧(ゲート電圧)
をモータ10の起動時には小さく、時間が経過するにし
たがい大きく設定するものであり、その詳細な内部構成
については後述する。
【0021】スイッチ18は、制御電圧発生回路16と
直流電源12との間に直列接続されており、このスイッ
チ18が操作されてオン状態になることにより制御電圧
発生回路16の動作も開始される。それにともない、パ
ワーMOS・FET14のゲートに印加される制御電圧
も可変に制御され、結果的にモータ10が起動時は遅
く、時間が経過するにしたがい次第に早く回転駆動され
るようになっている。
【0022】図2は、制御電圧発生回路16の詳細な構
成を示す図である。
【0023】同図に示すように、制御電圧発生回路16
は、3つの抵抗20,22,24と、ツェナー・ダイオ
ード26およびコンデンサ28とによって構成される。
【0024】スイッチ18が操作されてオン状態になる
と、抵抗20とツェナー・ダイオード26とからなる直
列回路の両端に直流電源12の端子電圧が印加される。
この直列回路は動作を安定させるためのものであり、ツ
ェナー・ダイオード26の両端に生じる一定電圧がさら
に抵抗22と24からなる直列回路に印加される。この
直列回路は、ツェナー・ダイオード26の両端に現われ
る電圧を分圧するためのものであり、一方の抵抗24と
並列にコンデンサ28が接続されているとともに、この
分圧された電圧がパワーMOS・FET14のゲートに
印加されるようになっている。
【0025】スイッチ18がオン状態になることにより
ツェナー・ダイオードの両端に一定電圧が現われ、これ
にともないコンデンサ28の充電が開始される。そのた
め、コンデンサ28の充電状態に応じてパワーMOS・
FET14のゲートに印加される電圧が増加することに
なる。すなわち、充電が開始された直後はゲートに印加
される制御電圧は0Vであり、時間が経過するにしたが
いこの制御電圧が上昇し、コンデンサ28に対する充電
が充分行われた後は抵抗22と24とからなる分圧回路
によって分圧された電圧値そのものがゲートに印加され
るようになる。このように制御電圧が変化することによ
り、モータ10はスイッチ18を操作した直後から回転
を開始し、その後次第に回転数を増すことになる。
【0026】一方、スイッチ18を操作してオフ状態に
した場合には、コンデンサ28に蓄えられた電荷が抵抗
24を介して放電されるため、パワーMOS・FET1
4のゲートに印加される制御電圧が急激に低下し、モー
タ10が速やかに停止するようになっている。
【0027】図3は、パワーMOS・FET14のゲー
ト電圧とソース・ドレイン間電流との関係を示す図であ
る。同図の横軸はゲート電圧(制御電圧)Vg を、縦軸
はソース・ドレイン間電流(Id)をそれぞれ示してい
る。同図のBに示す曲線は、ゲート電圧Vg とソース・
ドレイン間電流Id とがほぼ正比例に近い関係を有する
パワーMOS・FET14が示されている。この場合に
は、ゲートに制御電圧が印加されれば、その制御電圧の
値に応じた電流が流れるようになる。また、Aに示す曲
線は、ゲート電圧Vg がある値Vg1上になったときにソ
ース・ドレイン間電流Id が流れるパワーMOS・FE
T14の特性を示したものである。この場合には、スイ
ッチ18をオン状態にした時点で制御電圧発生回路16
からゲート電圧Vg1´が印加されるようにしておけば、
直ちにモータ10の回転が開始されるようになる。
【0028】図4は、スイッチ18を操作してオン状態
にした後の経過時間Tとゲート電圧Vg およびモータ1
0の通電電流iとの関係を示す図である。
【0029】スイッチ18がオン状態になると制御電圧
発生回路16内のコンデンサ28の充電が開始されるた
め、ゲート電圧Vg が上昇するが、この通電で28の充
電は次第に飽和するため、ゲート電圧Vg も次第に飽和
する。一方、図3のAに示す特性曲線を有するパワーM
OS・FET14を用いた場合には、このゲート電圧が
Vg1に達した時点からモータ10に対する通電が開始さ
れ、この電流値が急激に増大するためモータ10の回転
も速やかに上昇する。ただし、ゲート電圧Vgの上昇が
頭打ちになるとともに、モータ10が安定動作点に達す
るため、この通電電流iはある一定時間T2 経過後はほ
ぼ一定となり、定速回転するようになる。
【0030】なお、図3のBに示す特性曲線を有するパ
ワーMOS・FET14を用いた場合には、図4の一点
鎖線で示したように、ゲート電圧の上昇が始まるととも
にモータ10に対する通電も開始される。
【0031】このように、本実施例のモータ制御装置
は、パワーMOS・FET14をモータ10の給電路に
挿入するとともに、このゲート電圧を制御電圧発生回路
16によって起動直後は低く、その後時間が経過するに
したがい徐々に高く制御している。具体的には、制御電
圧発生回路16内においてツェナー・ダイオード26に
より安定した電圧を作り出すとともに、このツェナー・
ダイオード26の両端に現われる電圧に応じてコンデン
サ28の充電を行ない、その充電量に応じた電圧を制御
電圧としてパワーMOS・FET14のゲートに印加し
ている。したがって、充電の進行とともにゲート電圧が
上昇し、パワーMOS・FET14のソース・ドレイン
間電流が増加し、これによりモータ10の回転が起動直
後は低速に、その後時間が経過するにしたがい徐々に高
速に制御される。このような回転制御を行なうことによ
り、起動直後に回転が滑らかに上昇することになり、急
激な回転上昇による一時的な振動や耳障りな騒音の発生
といった事態を避けることができる。
【0032】なお、パワーMOS・FET14のゲート
電圧の上昇速度は、抵抗20,22やコンデンサ28の
各特性値を変更することにより、任意に変えることがで
きる。
【0033】また、本実施例のモータ制御装置は、制御
電圧発生回路16を構成する3つの抵抗20,22,2
4と、ツェナー・ダイオード26およびコンデンサ28
と、パワーMOS・FET14という数少い部品によっ
て構成することができ、コストを低減することも可能と
なる。
【0034】また、コンデンサ28に充電された電荷
は、スイッチ18をオフ状態にすると同時に抵抗24を
介して放電されるため、速やかに初期状態に復帰させる
ことができる。したがって、モータ10の再起動が何度
でも容易に行なうことができることになる。
【0035】図5は、他の実施例のモータ制御装置の構
成を示す図であり、制御電圧発生回路16の他の例が示
されている。
【0036】同図に示すように、本実施例の制御電圧発
生回路16は、抵抗30とPTC(Positive Temperatu
re Coefficient: 正温度係数)サーミスタ32との直列
回路により構成されており、これれら2つの素子による
分圧電圧が制御電圧としてパワーMOS・FET14の
ゲートに印加されている。このPTCサーミスタ32
は、初期抵抗値が小さく、正の温度係数を有している。
そして、このPTCサーミスタ32の抵抗値の変化は、
内部発熱に依存しており、通電が行われて発熱が生じる
と内部の抵抗値が大きくなり電流が流れにくくなる。
【0037】したがって、スイッチ18を操作してオン
状態にすると、抵抗30とPTCサーミスタ32との直
列回路に対する通電が開始され、時間が経過するにした
がいPTCサーミスタの抵抗値の相対的割合が高くな
る。したがって、これらの素子によって分圧される電圧
値も時間が経過するにしたがい高くなり、パワーMOS
・FET14のゲートの電圧の上昇にともないソース・
ドレイン間電流も時間とともに増大する。これにより、
モータ10は起動時には低速に、また時間が経つにした
がい高速に回転制御されることになる。
【0038】一方、スイッチ18が操作されオフ状態に
なると、抵抗30とPTCサーミスタ32との直列回路
に対する通電が停止され、制御電圧発生回路16からパ
ワーMOS・FET14のゲートに印加される制御電圧
も瞬時にして0Vとなる。したがって、スイッチ18を
操作すると同時にモータ10の回転が停止される。ま
た、PTCサーミスタ32に対する通電が停止されると
同時に、速やかに自然冷却が開始される。一般に、抵抗
30とPTCサーミスタ32との直列回路は、パワーM
OS・FET14のゲート電圧を発生するのに必要な電
流しか流れないため、このPTCサーミスタ32は定格
電流の少い素子を用いることができ、通電停止後の冷却
も速やかに行われる。そのため、PTCサーミスタ32
の抵抗値は速やかに初期状態に復帰し、モータ10を短
い間隔で何度でも再起動することが可能となる。
【0039】図6は、他の実施例のモータ制御装置の構
成を示す図であり、制御電圧発生回路16の他の例が示
されている。同図に示すように、本実施例の制御電圧発
生回路16は、NTC(Negative Temperature Coeffic
ient: 負温度係数)サーミスタ34と抵抗36とからな
る直列回路により構成されている。このNTCサーミス
タ34は、初期抵抗が大きく、負の温度計数を有してい
る。そして、NTCサーミスタ34の抵抗値の変化は、
内部発熱に依存しており、NTCサーミスタ34が発熱
すると内部の抵抗値が小さくなって電流が流れ易くな
る。
【0040】したがって、スイッチ18が操作されてオ
ン状態になり、NTCサーミスタ34と抵抗36とから
なる直列回路に対する通電が開始されると、NTCサー
ミスタ34の抵抗値が相対的に小さくなり、これら2つ
の素子の分圧値としてパワーMOS・FET14のゲー
トに印加される制御電圧が次第に大きくなる。したがっ
て、モータ10は、起動時には低回転で、その後時間が
経つにしたがい徐々に高回転に制御されるようになる。
また、スイッチ18を操作してオフ状態とした場合に
は、パワーMOS・FET14のゲートに印加される制
御電圧が瞬時に0Vとなるため、モータ10の回転が停
止する。しかも、このNTCサーミスタ34は、上述し
たPTCサーミスタ32と同様に、通電停止後自然冷却
により速やかに初期状態に復帰するため、モータ10を
短時間の間に繰り返し再起動することが可能となる。
【0041】図7は、他の実施例のモータ制御装置の構
成を示す図であり、制御電圧発生回路16の他の例が示
されている。
【0042】同図に示すように、本実施例の制御電圧発
生回路16は、コンデンサ44および抵抗42とからな
る並列回路と電流源38とを直列に接続した構成を有し
ている。この電流源38は、コンデンサ40と抵抗42
とかなる並列回路に対して一定電流を供給するものであ
り、スイッチ18が操作されてオン状態となった時にこ
の電流供給動作を開始する。したがって、スイッチ18
が操作されてオン状態になると、コンデンサ40に対す
る充電が開始され、その充電量に応じた電圧がパワーM
OS・FET14のゲートに制御電圧として印加され
る。しかも、このコンデンサ40に対する充電は、電流
源38から供給される一定電流により行われるため、充
電量がほぼリニアに増加し、制御電圧発生回路16から
パワーMOS・FET14のゲートに対して印加される
制御電圧もほぼリニアに増加する。したがって、モータ
10は、起動時には低速に、その後時間が経つにしたが
いこの時間とともに高速に制御されるようになる。
【0043】また、スイッチ18が操作されてオフ状態
となった場合には、コンデンサ40に蓄えられた電荷が
抵抗42を介して放電されるため、速やかに初期状態に
復帰し、モータ10の再起動が可能となる。
【0044】図8は、他の実施例のモータ制御装置の構
成を示す図であり、制御電圧発生回路16の他の例が示
されている。
【0045】同図に示すように、本実施例の制御電圧発
生回路16は、コンデンサ46および抵抗38とからな
る並列回路と抵抗44とを直列に接続した構成を有して
いる。この構成は、動作安定のために設けられた図2の
抵抗20およびツェナー・ダイオード26を省略したも
のである。すなわち、スイッチ18が操作されてオン状
態になると、コンデンサ46に対する充電が開始され、
この充電量に応じた制御電圧がパワーMOS・FET1
4のゲートに印加される。したがって、モータ10は、
起動時には低速に、その後時間が経過するにしたがいコ
ンデンサ46の充電が進むにつれて高速に制御されるよ
うになる。
【0046】また、スイッチ18を操作してオフ状態に
すると、このコンデンサ46に蓄えた電荷が抵抗48を
介して放電されるため、速やかに初期状態に復帰し、モ
ータ10の再起動が可能となる。
【0047】図9は、図5〜図8に示した制御電圧発生
回路16のオン特性を示す図であり、スイッチ18を操
作してオン状態にした後の制御電圧の変化が示されてい
る。
【0048】図9の曲線Aは、PTCサーミスタ32あ
るいはNTCサーミスタ34を使用した図5および図6
の制御電圧発生回路16の特性を示しており、これらの
サーミスタ32,34は通電開始時において初期抵抗を
有しているため、ゲート電圧Vg もある初期値Vg2を有
している。このゲート電圧Vg は、起動直後はなだらか
に増加しその後急激に増加し、ある一定時間が経った後
はほぼ飽和する。
【0049】また、図9の直線Bは、電流源38によっ
てコンデンサ40の充電を行なう図7に示す制御電圧発
生回路16の特性を示しており、コンデンサ42に対す
る一定電流による充電が行なわれるため、制御電圧発生
回路16から出力されるゲート電圧Vg も経過時間にし
たがいリニアに増加する。
【0050】また、図9の曲線Cは、抵抗44を介して
コンデンサ46に対する充電を行なう図8に示す制御電
圧発生回路16の特性を示しており、コンデンサ46に
対する充電が進むにしたがい、抵抗44を介して流れる
電流が減少し、時間経過とともに制御電圧発生回路16
から出力されるゲート電圧Vg が飽和する。
【0051】このように、図5〜図8に示した各制御電
圧発生回路16は、それぞれの構成に基づき異なる特性
を有する。しかし、モータ10の起動直後はゲート電圧
を低く、その後時間経過とともにこのゲート電圧を高く
制御する点はいずれも同じであり、これによりモータ1
0は起動時には低速に、その後次第に高速に制御され
る。
【0052】図10は、図5〜図8に示した制御電圧発
生回路16のオフ特性を示す図であり、スイッチ18を
操作してオフ状態とした後の制御電圧発生回路16から
出力されるゲート電圧の変化を示したものである。
【0053】図10の特性Aは、図5および図6に示す
制御電圧発生回路16から印加されるゲート電圧の時間
変化を示しており、スイッチ18をオフ状態とすること
により、抵抗30とPTCサーミスタ32とからなる直
列回路に対して、あるいはNTCサーミスタ34と抵抗
36とからなる直列回路に対して直流電源12からの電
圧印加が停止されるため、それらの素子の分圧値として
印加されるゲート電圧もほぼ瞬時に0Vとなる。
【0054】一方、図10の特性Bは、図7および図8
に示す制御電圧発生回路16から印加されるゲート電圧
の時間変化を示すものである。スイッチ18がオフ状態
となった後に、コンデンサ40あるいは46からの放電
が開始されるため、電荷が完全に放出されるまでにある
程度の時間を要し、一定時間経過後にゲート電圧が0V
となる。なお、このゲート電圧が0Vとなるまでの時間
は、コンデンサ40の容量と抵抗42の抵抗値とによ
り、あるいはコンデンサ46の容量と抵抗48の抵抗値
とにより決定される。
【0055】このように、スイッチ18をオフ状態にし
た後、直ちにあるいはごく短時間でゲート電圧がほぼ0
Vになってモータ10の回転が停止される。またそれと
並行してPTCサーミスタ32等の冷却が行われ、ある
いはコンデンサ40等の放電が行われ、速やかに初期状
態に復帰することができる。したがって、いずれの制御
電圧発生回路16を用いた場合であっても、モータ10
の回転を停止した後に速やかに初期状態に復帰すること
ができ、その後の再起動を容易に行なうことができる。
【0056】図11は、他の実施例のモータ制御装置の
構成を示す図であり、図1の構成に対してその接続方法
のみが異なるものである。
【0057】すなわち、パワーMOS・FET14をモ
ータ10に対する給電路に挿入する点は同じであるが、
この給電路の一部にスイッチ18を直列に接続した点が
異なっている。したがって、このスイッチ18をオン状
態にしたときに初めてモータ10に対する給電路が形成
されるとともに、制御電圧発生回路16に対する直流電
源12の端子電圧の供給も開始されるようになってい
る。
【0058】このような構成とすることにより、モータ
10と制御電圧発生回路16に対する給電路を共通にす
ることができ、モータ10のハウジング等の一部にパワ
ーMOS・FET14および制御電圧発生回路16を一
体的に形成することができ、モータ10を含めた全体の
小型化および配線の簡素化が可能となる。
【0059】また、このような構成とした場合には、ス
イッチ18を操作してオン状態にした際に、このスイッ
チ18にモータ10からの突入電流が流れ込まないた
め、スイッチ18の寿命を向上させる利点もある。
【0060】この制御電圧発生回路16は、図2あるい
は図5〜図8に示したいずれの構成としてもよい。
【0061】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
【0062】例えば、図5および図6に示した制御電圧
発生回路16では、モータ10の回転を停止した後にP
TCサーミスタ32あるいはNTCサーミスタ34を自
然冷却させる場合を説明したが、これらの素子を冷却フ
ァンを用いて、あるいはラジエータ内の冷却水により冷
却するようにしてもよい。このようにすることにより、
速やかに冷却が進行し、再起動が可能となる時間間隔を
さらに短くすることができる。
【0063】また、上述した実施例では自動車のパワー
シートのモータ10を制御する場合を例にとり説明した
が、パワーウィンドのモータやラジエータの冷却ファン
を回すためのモータ等を制御する場合にも同様に適用す
ることができる。また、自動車に使用されるモータに限
らず、一般の家電製品等に使用されるモータの制御を行
なう場合にも適用することができる。この場合であって
も、モータ起動時の振動や騒音を低減できる効果に変わ
りはない。
【0064】また、上述した各実施例においては、一例
としてn形のパワーMOS・FET14を制御するよう
にしたが、p形のパワーMOS・FETに置き換えても
よい。この場合には、ゲート電圧の極性を反対にする必
要があるため、負のゲート電圧をその絶対値が次第に大
きくなるように制御すればよい。
【0065】
【発明の効果】このように、請求項1の発明によれば、
給電路に直列に接続されたパワーMOS・FETとその
ゲート電圧を変化させる制御電圧発生部とを備えるだけ
であり、部品点数が少く比較的簡単な構成とすることが
でき、コストの低減を図ることが可能となる。
【0066】また、請求項2の発明によれば、上述した
制御電圧発生部を複数の抵抗とコンデンサとにより構成
しており、部品点数が極めて少く簡単な構成とすること
ができ、コストの大幅な低減が可能となる。しかも、モ
ータ停止後は抵抗を介してコンデンサの放電が行われる
ため、速やかにモータ起動時の初期状態に復帰させるこ
とができ、モータの再起動を容易に行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のモータ制御装置の構成を示す図であ
る。
【図2】制御電圧発生回路の詳細な構成を示す図であ
る。
【図3】パワーMOS・FETのゲート電圧とソース・
ドレイン間電流との関係を示す図である。
【図4】経過時間とゲート電圧およびモータの通電電流
との関係を示す図である。
【図5】他の実施例のモータ制御装置の構成を示す図で
ある。
【図6】他の実施例のモータ制御装置の構成を示す図で
ある。
【図7】他の実施例のモータ制御装置の構成を示す図で
ある。
【図8】他の実施例のモータ制御装置の構成を示す図で
ある。
【図9】図5〜図8に示した制御電圧発生回路のオン特
性を示す図である。
【図10】図5〜図8に示した制御電圧発生回路のオフ
特性を示す図である。
【図11】他の実施例のモータ制御装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
10 モータ 12 直流電源 14 パワーMOS・FET 16 制御電圧発生回路 18 スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの駆動電源にソース・ドレイン間
    が直列接続されたパワーMOS・FETと、 前記モータの回転指示を行なうスイッチと、 前記スイッチが操作されたときに、前記パワーMOS・
    FETのゲートに対して、電圧レベルの絶対値が徐々に
    大きくなる制御電圧を印加し、前記モータの駆動電流が
    起動直後は小さく、その後所定の間連続的に大きくなる
    ように制御する制御電圧発生部と、 を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記制御電圧発生部は、 前記駆動電源によって印加される動作電圧を複数の抵抗
    により分圧する分圧回路と、 前記分圧回路によって分圧された所定の電圧が両端に印
    加されるコンデンサと、 を有し、前記コンデンサの充電量に応じた電圧を前記パ
    ワーMOS・FETのゲートに対して印加することを特
    徴とするモータ制御装置。
JP30595593A 1993-11-10 1993-11-10 モータ制御装置 Pending JPH07135789A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006230188A (ja) * 2005-01-18 2006-08-31 Beru Ag 電気消費機材を運転するための方法
JP2007300788A (ja) * 2006-05-02 2007-11-15 Taida Electronic Ind Co Ltd ファンシステム
JP2015512010A (ja) * 2012-02-20 2015-04-23 フレックストロニクス インターナショナル ケーエフティー. 自動車用の電圧ディップ安定化装置

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