JPH0713323U - 使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 おむつ固定用のテープの折曲部の両端部によ
って装着者に苦痛を与える惧れがない使い捨ておむつを
提供すること。 【構成】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シ
ート及びこれら両シート間に介在する吸収体と、装着時
におむつを固定するためのファスニングテープとを有
し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部で
折曲されている使い捨ておむつにおいて、上記ファスニ
ングテープは、その長手方向の両側縁部における上記折
曲部の両端部を含む部分が凹状に切削されており、且つ
上記折曲部の両端部を含む上記両側縁部に沿って、柔軟
性部材が配されていることを特徴とする使い捨ておむ
つ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、幼児用のおむつ、トレーニングパンツ、大人用、あるいは失禁者用 として用いられる使い捨ておむつに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来、使い捨ておむつは、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及 びこれら両シート間に介在する吸収体と、使用時においておむつを固定するため のファスニングテープとを有しており、該ファスニングテープは、その不使用時 においては、折り曲げられて、おむつの背側の表面シート側に設けられた粘着剥 離部に粘着部を粘着させている。

【０００３】 そして、おむつの使用時においては、上記ファスニングテープの粘着部をおむ つの腹側の裏面シートに設けられている剥離部に粘着させることにより装着者に 着用させて使用されている。

【０００４】 しかし、この際、不使用時に折り曲げられる上記ファスニングテープの折曲部 の両端部が装着者である乳幼児等の肌に傷を付ける等して、装着者に苦痛を与え るという問題があった。

【０００５】 従って、本考案の目的は、おむつ固定用のテープの折曲部の両端部によって装 着者に苦痛を与える惧れがない使い捨ておむつを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら両シー ト間に介在する吸収体と、装着時におむつを固定するためのファスニングテープ とを有し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部で折曲されている使 い捨ておむつにおいて、上記ファスニングテープは、その長手方向の両側縁部に おける上記折曲部の両端部を含む部分が凹状に切削されていることを特徴とする 使い捨ておむつ（以下、「第１の考案」という場合にはこの考案をいう）を提供 することにより上記目的を達成したものである。

【０００７】 また、本考案は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら 両シート間に介在する吸収体と、装着時におむつを固定するためのファスニング テープとを有し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部で折曲されて いる使い捨ておむつにおいて、上記折曲部の両端部を含む上記ファスニングテー プの長手方向の両側縁部に沿って、柔軟性部材が配されていることを特徴とする 使い捨ておむつ（以下、「第２の考案」という場合にはこの考案をいう）を提供 することにより上記目的を達成したものである。

【０００８】 更に、本考案は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら 両シート間に介在する吸収体と、装着時におむつを固定するためのファスニング テープとを有し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部で折曲されて いる使い捨ておむつにおいて、上記ファスニングテープは、その長手方向の両側 縁部における上記折曲部の両端部を含む部分が凹状に切削されており、且つ上記 折曲部を含む上記両側縁部に沿って、柔軟性部材が配されていることを特徴とす る使い捨ておむつ（以下、「第３の考案」という場合にはこの考案をいう）を提 供することにより上記目的を達成したものである。

【０００９】

【作用】

本考案の使い捨ておむつは、おむつのウエスト部に設けられているファスニン グテープを裏面シートに貼着させて、装着者に装着させることにより使用する。 この際、上記ファスニングテープの両側縁部における切削部及び／又は上記両側 縁部に沿って配されている柔軟性部材により、装着者の肌を傷つける惧れがない 。

【００１０】

【実施例】 以下、本考案の使い捨ておむつを添付図面を参照して更に詳細に説明する。 先ず、本考案の第１の考案の使い捨ておむつの１実施例について説明する。 図１は、第１の考案の使い捨ておむつの１実施例におけるおむつの表側（腹側 ）を示す斜視図であり、図２は、図１に示す使い捨ておむつの展開図である。ま た、図３は、図１に示す使い捨ておむつにおけるファスニングテープの拡大斜視 図である。

【００１１】 本実施例の使い捨ておむつ１は、図１に示すように、液透過性の表面シート２ 、液不透過性の裏面シート３及びこれら両シート間に介在する吸収体４と、装着 時におむつを固定するためのファスニングテープ１０とを有し、該ファスニング テープ１０は、その不使用時に折曲部１１で折曲されている。そして、上記ファ スニングテープ１０は、その長手方向の両側縁部１２における上記折曲部１１の 両端部１３を含む部分が凹状に切削されている。

【００１２】 更に詳細に説明すると、本実施例の使い捨ておむつ１は、図１及び図２に示す ように、吸収体４が股下領域が縊れた砂時計状に湾曲形成され、表面シート２及 び裏面シート３も吸収体４の形状に即して股下領域が上述の如く湾曲形成されて おり、該吸収体４は、表面シート２及び裏面シート３により挟持・固定されてい る。また、上記吸収体４の周縁部における前後のウエスト部５，５’とレッグ部 ６とには、おむつを着用した際に、着用者にウエスト部５，５’とレッグ部６と をフィットさせるための弾性伸縮部材７が表面シート２と裏面シート３とにより 固定されて設けられている。

【００１３】 上記表面シート２としては、***物を吸収体へ透過させる液透過性シートで肌 着に近い感触を有したものが好ましく、このような液透過性シートとしては、例 えば、織布、不織布、多孔性フィルム等が好ましく挙げられる。また、表面シー ト２の周縁にシリコン系油剤、パラフィンワックス等の疎水性化合物を塗布する 方法や、予めアルキルリン酸エステルのような親水性化合物を全体に塗布し、周 縁を温水で洗浄する方法により、撥水処理を施し、周縁における尿等の滲みによ る漏れを防止することができる。

【００１４】 また、上記裏面シート３としては、熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した 、蒸気を透過させる透湿性のある液不透過性シートが好ましく、肌着に近い感触 を有したものが好ましい。このような液不透過性シートとしては、例えば、フィ ルムと不織布の複合材等が好ましく挙げられる。そして、上記裏面シート３の前 のウエスト部５側には、上記フスニングテープ１０を貼着させておむつを固定す る剥離部分８が設けられている。

【００１５】 また、上記吸収体４としては、解繊パルプを主材とした高分子吸水ポリマーを 併用したものが好ましく、また熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高分子吸水ポリ マーの混合物に熱処理したものが好ましい。該高分子吸水ポリマーは、上記吸収 体４の上層、中層、下層のいずれに存在させてもよく、また、パルプと混合した ものであってもよい。また、該高分子吸水ポリマーは自重の２０倍以上の液体を 吸収して保持し得る保持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが好 ましく、このような高分子吸水ポリマーとしては、例えば、デンプン−アクリル 酸（塩）グラフト共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、 ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル酸（塩）重合体など が好ましく挙げられる。

【００１６】 また、上記弾性伸縮部材７は、糸ゴム、平ゴム、フィルムタイプのゴムあるい はフィルム状の発泡ポリウレタン等が好ましく挙げられ、１５０％伸長時の応力 が４０〜１００グラムのものが好ましい。

【００１７】 而して、本実施例の使い捨ておむつ１における上記ファスニングテープ１０に ついて詳述すると、図１及び図３に示すように、上記裏面シートに接合・固定さ れた固定部１４と、装着時に上記剥離部分８に貼着させておむつを固定する粘着 部１５と、上記表面シート２の後のウエスト部５’側に設けられた剥離部１６（ 図２参照）に該粘着部１５が当接するように、該固定部１４と該粘着部１５との 境界で該粘着部１５を折り曲げる折曲部１１とからなり、長方形状のテープの長 手方向の両側縁部１２における上記折曲部１１の両端部１３を含む部分が円弧状 に切削されており、全体として、砂時計状に湾曲形成されている。

【００１８】 また、上記ファスニングテープを構成する材料、即ち、テープ材、粘着材等は 通常公知のものを特に制限なく用いることができる。

【００１９】 そして、おむつの不使用時には、上記ファスニングテープ１０は、上記折曲部 １１で折り曲げられて、上記粘着部１５を上記剥離部１６に当接させて上記粘着 部１５を保護し、おむつの使用時においては、上記粘着部１５を上記剥離部１６ から剥離させて上記剥離部分８に貼着させることにより、装着者に装着させて使 用する。

【００２０】 本実施例の使い捨ておむつ１においては、ファスニングテープ１０が上述の如 く構成されているので、その使用時において、上記ファスニングテープの折曲部 １１の両端部１３により、装着者の肌を傷つける惧れがない。

【００２１】 また、本考案におけるファスニングテープの他の例としては、例えば、図４及 び図５に示す構成のファスニングテープを挙げることができる。ここで、図４及 び図５は、本考案の使い捨ておむつにおけるファスニングテープの他の例を示す 拡大斜視図である。尚、図４及び図５に示すファスニングテープにおいて、特に 説明しない点については、上記ファスニングテープ１０と同様に形成されている 。

【００２２】 図４に示すファスニングテープ１０Ａは、長方形状のテープの長手方向の両側 縁部１２Ａにおける上記折曲部１１Ａの両端部１３Ａを含む部分が長方形状に切 削されており、全体として、Ｉ字状に形成されている。 図５に示すファスニングテープ１０Ｂは、長方形状のテープの長手方向の両側 縁部１２Ｂにおける上記折曲部１１Ｂの両端部１３Ｂを含む部分が台形状に切削 されて形成されている。

【００２３】 次いで、本考案の第２の考案の１実施例について図６及び図７を参照して詳細 に説明する。図６は、第２の考案の１実施例を示す斜視図であり、図７は、図６ に示すおむつの展開図である。 尚、特に詳述しない点については、上述した第１の考案の実施例と同様である 。

【００２４】 図６及び図７に示す本実施例の使い捨ておむつ１Ｃは、液透過性の表面シート ２Ｃ、液不透過性の裏面シート３Ｃ及びこれら両シート間に介在する吸収体４Ｃ と、装着時におむつを固定するためのファスニングテープ１０Ｃとを有し、該フ ァスニングテープ１０Ｃは、その不使用時に折曲部１１Ｃで折曲されている。そ して、上記折曲部１１Ｃの両端部１３Ｃを含む上記ファスニングテープ１０Ｃの 長手方向の両側縁部１２Ｃに沿って、柔軟性部材１７Ｃが配されている。

【００２５】 詳細には、上記ファスニングテープ１０Ｃは長方形状であり、その不使用時に は上記折曲部１１Ｃで折曲されて粘着部１４Ｃを剥離部１５Ｃに当接させて保護 している。

【００２６】 また、上記柔軟性部材１７Ｃは、上記後のウエスト部５Ｃ’の側縁部における 上記表面シート２Ｃ側及び上記裏面シート３Ｃ側において両側共に略同面積とな るように、両シートの表面に接着剤を介して配されており、上記ファスニングテ ープ１０Ｃの長手方向の両側縁部１２Ｃにおける上記折曲部１１Ｃの両端部１３ Ｃを含む部分に接するように配されている。

【００２７】 上記柔軟性部材を構成する材料としては、ウレタン等の発泡体、ゴム、ポリス チレン系のフィルム、不織布等のソフトパッド等の柔軟性を有する部材であれば 、特に制限されることなく用いることができる。

【００２８】 尚、本実施例においては、上記柔軟性部材１７Ｃを上記表面シート及び裏面シ ートの表面に配した例を用いて説明したが、これに限定されず、上記両シートの 内面に両シートに挟持されるように配してもよく、また、上記ファスニングテー プ１０Ｃの上記両側縁部１２Ｃに接して配されている例を用いて説明したが、こ れに限定されず、上記ファスニングテープ１０Ｃの上記両側縁部１２Ｃを覆うよ うに配してもよい。

【００２９】 次いで、本考案の第３の考案の１実施例について図８を参照して詳細に説明す る。図８は、第３の考案の１実施例を示す斜視図である。 尚、特に詳述しない点については、上述した第１の考案及び第２の考案の実施 例と同様である。

【００３０】 図８に示す第３の考案の実施例は、液透過性の表面シート２Ｄ、液不透過性の 裏面シート３Ｄ及びこれら両シート間に介在する吸収体４Ｄと、装着時におむつ を固定するためのファスニングテープ１０Ｄとを有し、該ファスニングテープ１ ０Ｄは、その不使用時に折曲部１１Ｄで折曲されている。そして、上記ファスニ ングテープ１０Ｄは、その長手方向の両側縁部１２Ｄにおける上記折曲部１１Ｄ の両端部１３Ｄを含む部分が凹状に切削されており、且つ上記折曲部１１Ｄの両 端部１３Ｄを含む上記両側縁部１２Ｄに沿って、柔軟性部材１７Ｄが配されてい る。

【００３１】 詳細には、上記ファスニングテープ１０Ｄは、円弧状に切削されて、全体とし て湾曲形状となされており、湾曲して形成されている両側縁部１２Ｄの上記折曲 部１１Ｄの両端部１３Ｄを含む部分と接するように、柔軟性部材１７Ｄが配され ている。

【００３２】 尚、本考案は、上述の実施例に限定されるものではなく、本考案の構成を逸脱 しない範囲で種々の態様を採用することが可能である。

【００３３】

【考案の効果】

本考案の使い捨ておむつは、おむつ固定用のテープの折曲部の両端部によって 装着者に苦痛を与える惧れがないものである。

【提出日】平成５年８月１７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】 また、上記弾性伸縮部材７は、糸ゴム、平ゴム、フィルムタイプのゴムあるい はフィルム状の発泡ポリウレタン等が好ましく挙げられ、５０％伸長時の応力が ４０〜１００グラムのものが好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、第１の考案の使い捨ておむつの１実施
例におけるおむつの表側（腹側）を示す斜視図である。

【図２】図２は、図１に示す使い捨ておむつの展開図で
ある。

【図３】図３は、図１に示す使い捨ておむつにおけるフ
ァスニングテープの拡大斜視図である。

【図４】図４は、本考案の使い捨ておむつにおけるファ
スニングテープの他の例を示す拡大斜視図である。

【図５】図５は、本考案の使い捨ておむつにおけるファ
スニングテープの他の例を示す拡大斜視図である。

【図６】図６は、第２の考案の１実施例を示す斜視図で
ある。

【図７】図７は、図６に示すおむつの展開図である。

【図８】図８は、第３の考案の１実施例を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ 使い捨ておむつ ２ 表面シート ３ 裏面シート ４ 吸収体 ５ 前のウエスト部 ５’ 後のウエスト部 ６ レッグ部 ７ 弾性伸縮部材 ８ 剥離部分 １０ ファスニングテープ １１ 折曲部 １２ 側縁部 １３ 端部 １４ 固定部 １５ 粘着部 １６ 剥離部 １７Ｃ 柔軟性部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
   面シート及びこれら両シート間に介在する吸収体と、装
   着時におむつを固定するためのファスニングテープとを
   有し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部
   で折曲されている使い捨ておむつにおいて、 上記ファスニングテープは、その長手方向の両側縁部に
   おける上記折曲部の両端部を含む部分が凹状に切削され
   ていることを特徴とする使い捨ておむつ。
2. 【請求項２】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
   面シート及びこれら両シート間に介在する吸収体と、装
   着時におむつを固定するためのファスニングテープとを
   有し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部
   で折曲されている使い捨ておむつにおいて、 上記折曲部の両端部を含む上記ファスニングテープの長
   手方向の両側縁部に沿って、柔軟性部材が配されている
   ことを特徴とする使い捨ておむつ。
3. 【請求項３】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
   面シート及びこれら両シート間に介在する吸収体と、装
   着時におむつを固定するためのファスニングテープとを
   有し、該ファスニングテープは、その不使用時に折曲部
   で折曲されている使い捨ておむつにおいて、 上記ファスニングテープは、その長手方向の両側縁部に
   おける上記折曲部の両端部を含む部分が凹状に切削され
   ており、且つ上記折曲部の両端部を含む上記両側縁部に
   沿って、柔軟性部材が配されていることを特徴とする使
   い捨ておむつ。