JPH07128635A - 光電変換装置用液晶式入力光制御フィルタ - Google Patents

光電変換装置用液晶式入力光制御フィルタ

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JPH07128635A
JPH07128635A JP27835193A JP27835193A JPH07128635A JP H07128635 A JPH07128635 A JP H07128635A JP 27835193 A JP27835193 A JP 27835193A JP 27835193 A JP27835193 A JP 27835193A JP H07128635 A JPH07128635 A JP H07128635A
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liquid crystal
light
photoelectric conversion
filter
signal
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JP27835193A
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Inventor
Yoichi Ota
洋一 太田
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Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電変換装置の受光面へ入射する光の強さを
一様に、あるいは受光面の所望の面積部分についての
み、変化させることのできる光電変換装置用液晶式入力
光制御フィルタを提供すること。 【構成】 光電変換部2の受光面7に近接して無彩色ド
ットマトリックス式液晶フィルタ1を配置し、この液晶
フィルタ1をドットマトリックス駆動回路3で駆動す
る。この駆動回路3は図形信号発生器4から供給される
図形信号に応じて液晶フィルタ1の濃度を一様に、ある
いは部分的に上昇、すなわち光透過性を減少させる。こ
れにより液晶フィルタ1を透過し、受光面7へ入射する
光の強さを受光面の全面積にわたって一様に、あるいは
そのうち所望する部分についてのみ自在に減衰させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディバイスを用い
て光電変換装置の受光面へ入射する光の強度を一様に、
あるいは部分的に変化させることのできる光電変換装置
用液晶式入力光制御フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビカメラ等において、光電変
換装置の受光面へ入射する光をその受光面の全体にわた
って一様に調整するトリミングフィルタや色温度変換フ
ィルタ等が知られている。
【0003】一方、液晶ディバイスを光絞り器として応
用したものは提案されている。さらには、液晶ディバイ
スを調光装置として応用した例として、電圧で透明度を
制御できる電子式カーテンとして動作する窓パネルや衝
立などがある。この窓パネルと同様の構成のパネルを舞
台照明装置の調光手段として用いた例も報告されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、撮像画像の色温度変化や輝度変化等に応じて色温度
や輝度等を自動調整することの可能な液晶ディバイスを
用いたフィルタ装置は存在しなかった。
【0005】また、従来では、光電変換装置の受光面へ
入射する光の強さを、受光面の全面積のうちの所望する
(または指示された)面積部分についてのみ自由に変化
させることが可能な装置は存在しなかった。
【0006】そこで、本発明の目的は、上述の点に鑑み
て、光電変換装置の受光面へ入射する光の強さを一様
に、あるいは、受光面の所望の面積部分についてのみ、
変化させることを可能にした光電変換装置用液晶式入力
光制御フィルタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の形態は、入射光像を電気的な画像信
号に変換するための光電変換装置の光電変換部の受光面
前方に配置され、濃度を変化させることができる液晶フ
ィルタと、制御信号を発生する信号発生手段と、該信号
発生手段から供給される制御信号に応じて前記液晶フィ
ルタの濃度を上昇させ、これにより前記光電変換部の受
光面へ入射する光の強さを減衰させることを可能とした
液晶フィルタ駆動手段とを具備したことを特徴とする。
【0008】また、本発明はその一態様として、前記信
号発生手段は前記入射光像の色温度差を検知する色温度
検知手段を含み、前記液晶フィルタ駆動手段は、前記色
温度検知手段の色温度差信号に応じて、前記液晶フィル
タの濃度を可変制御し、これにより可変式色温度変換フ
ィルタを実現することを特徴とすることができる。
【0009】また、本発明は他の態様として、前記信号
発生手段は前記入射光線の強さを検知する光強度検知手
段を含み、前記液晶フィルタ駆動手段は、前記光強度検
知手段の検知信号に応じて、前記液晶フィルタの濃度を
可変制御し、これにより可変式減光フィルタを実現する
ことを特徴とすることができる。
【0010】上記目的を達成するため、本発明の第2の
形態は、入射光像を電気的な画像信号に変換するための
光電変換装置の光電変換部の受光面前方に配置され、部
分的に濃度を変化させることができるドットマトリック
ス式液晶フィルタと、入力制御信号に応じて図形信号を
発生する図形信号発生手段と、該図形信号発生手段から
供給される図形信号に応じて前記ドットマトリックス式
液晶フィルタの濃度を部分的に上昇させ、これにより前
記受光面へ入射する光の強さを該受光面の全面積のうち
の必要とする部分についてのみ減衰させることを可能と
した液晶フィルタ駆動手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0011】また、本発明はその一態様として、前記図
形信号発生手段は、前記光電変換装置の出力信号のピー
ク成分を検出し、検出した該ピーク成分に対応した図形
信号を発生する過大入射光防止用ピーク検出回路である
ことを特徴とすることができる。
【0012】また、本発明は他の形態として、前記ドッ
トマトリックス式液晶フィルタの前方に入射光像を分離
する光学部材をさらに有し、前記図形信号発生手段は該
光学部材を介して入射する前記入射光像を電気信号に変
換し、該電気信号から高レベル成分を抽出して、これを
キー信号として前記液晶フィルタ駆動手段に供給する特
殊撮影効果用キー信号検出回路であることを特徴とする
ことができる。
【0013】
【作用】本発明の第1形態では、液晶フィルタを光電変
換装置の受光面近傍に配置し、その液晶フィルタの電圧
を駆動手段により入力信号に応じて変化させて、液晶フ
ィルタの光透過率を可変制御するようにしているので、
可変式色温度変換フィルタや、可変式減光(ND)フィ
ルタ等として使用することができる。
【0014】また、本発明の第2形態では、ドットマト
リックス式液晶フィルタを光電変換装置の受光面に取り
付け、フィルタを駆動制御する駆動手段により、その液
晶フィルタの指定された座標位置範囲の電圧を変化さ
せ、その座標位置範囲の光透過率を可変制御するように
しているので、光電変換装置の光電変換部において、受
光面前方の入射光通過空間に、任意に部分的に濃度を変
化させることができる。従って、その液晶フィルタを透
過して光電変換装置の受光面へ入射する光の強さを、受
光面の全面積のうちの所望する部分についてのみ、減衰
させることができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0016】(基本構成)まず、最初に本発明の基本構
成を図1に示す。図1において、1は無彩色ドットマト
リックス式液晶フィルタ(以下、液晶フィルタと称す
る)、2はその液晶フィルタを透過した光を受光する光
電変換装置を構成する光電変換部、3は液晶フィルタ1
の濃度(透明度あるいは光透過率に対応する)を自在に
上昇させる制御を行うための駆動手段に相当するドット
マトリックス駆動回路、4はドットマトリックス駆動回
路3へ上記濃度上昇範囲(座標位置範囲)と濃度の程度
を指示する指示手段に相当する図形信号発生器である。
また、5は光電変換部2の出力を増幅する増幅部であ
り、増幅部5から画像信号が得られる。
【0017】さらに詳述すると、液晶フィルタ1は、縦
n列、横m列の液晶ドットでマトリックスを構成してい
る液晶板であり、これら液晶ドットはドットマトリック
ス駆動回路3(以下、駆動回路と称する)の制御によっ
てそれぞれの濃度が自在に変化する。この液晶フィルタ
1としては、例えばネマティック液晶の動的散乱(D
S)モードやコレステリック・ネマティック相転移モー
ドを利用した液晶ディバイス、あるいは高分子ポリマー
中にネマティック液晶を微小な球状形として分散させた
タイプの液晶ディバイス、さらにはTN(捩れネマティ
ックモード)液晶ディバイス、GH(ゲストホストモー
ド)液晶ディバイス等の公知の液晶ディバイスが利用で
きる。
【0018】駆動回路3は、液晶フィルタ1の各ドット
の濃度を制御するマトリックス制御回路であり、その制
御の原因となる信号(以下、図形信号と称する)は、図
形信号発生器4によって発生される。
【0019】図形信号発生器4は、液晶フィルタ1の各
ドットをどれくらいの濃度にするか、つまり液晶フィル
タ1上に濃度上昇による図形をどんな形で、どれくらい
の濃度バランスで描かせるかを決定する図形信号を発生
するものであり、この図形・濃度バランスの設定は人為
的または外部からの信号によって行う。
【0020】光電変換部2、その受光面7および増幅部
5は、従来の光電変換装置を構成するものであり、受光
面7に入射した光を光電変換部2で電気信号に変換し、
増幅部5で増幅して出力する。ここで、液晶フィルタ1
と受光面7はほぼ密着しており、液晶フィルタ1を透過
する光の像と受光面7に入射する光の像とは、形・大き
さとも一致すると考えてよい。なお、液晶フィルタ1は
無彩色であるから、入射する光の像の色についても変化
しない。
【0021】以上の構成により、図2に示すように、液
晶フィルタ1を通過し受光面7へ入射する光の像につい
て、液晶フィルタ1の一部面積の濃度を上昇させること
により、像の一部面積についてその光の強さを減じさせ
る場合につき説明する。図2において、Aは液晶フィル
タ1への入射光像、Bは液晶フィルタ1の透過光像、す
なわち受光面7への入射光像である。
【0022】まず、通常時において、光入力が液晶フィ
ルタ1を透過し、受光面7へそのまま入射する。つま
り、液晶フィルタ1に入射した光の像はそのままの形・
光の強さで受光面7へ入射する。
【0023】次に、図形信号発生器4を動作させると、
図形信号発生器4からは駆動回路3へ液晶フィルタ1の
一部の面積について濃度を上昇させるよう指示が送られ
る。駆動回路3はこの指示に従い、液晶フィルタ1を制
御する。すると、液晶フィルタ1を透過する光の像B
は、濃度が上昇した部分を透過する部分について、光の
強さを減じられる。つまり、液晶フィルタ1に入射した
光の像Aはその一部について光の強さの減衰を受けて、
受光面7へ入射する。
【0024】上記の図形信号発生器4の出力信号が液晶
フィルタ1の全面積をカバーする信号の場合は、液晶フ
ィルタ1の光透過率は一様に変化する。
【0025】(第1の実施例)図3は、本発明の第2形
態に対応するもので、図1における図形信号に撮像装置
信号出力のピーク成分を利用して、撮像装置における過
大入射光防止回路を構成した本発明の第1の実施例の回
路を示す。図3において、1,2,3,5および7の構
成要素は図1と同様なものである。6はピーク検出回路
であり、増幅部5の出力信号のピーク成分を検出し、検
出したピーク成分の位置等に応じてドットマトリックス
駆動回路3へ図形信号発生器4に代わって図形信号を発
生し、これにより光電変換部2への過大入射光を防止す
るものである。
【0026】まず、時間的に連続した高輝度成分(以
下、ピーク光)を含んだ光の像が液晶フィルタ1に入射
し、減衰をなんら受けずに受光面7へ入射する。する
と、増幅部5からはピーク成分を含んだ映像信号が出力
され、ピーク検出回路6へ入力する。さらにピーク検出
回路6からはピーク成分のみの信号(以下、ピーク信号
と称する)が駆動回路3へ入力される。
【0027】ここで駆動回路3は、同期信号により光電
変換部2の走査とまったく同期して動作するから、ピー
ク信号が入力されることによって、その原因となるピー
ク光が通過する液晶フィルタ1の一部面積の液晶ドット
について濃度を上昇させる。この濃度はピーク信号のレ
ベル、つまりピーク光の強さに比例するから、ピーク光
の透過は一定レベル以下に制限され、受光面7へ入射す
る光の像はある一定の光の強さ以下のものとなり、過大
入射光を防止することができる。
【0028】なお、本実施例回路では光電変換部2の出
力を利用するので、光電変換部2の走査が一巡するまで
の時間は、つまりNTSCテレビジョン方式においては
最大1フィールド(60分の1秒)は液晶フィルタが作
動しないため、受光面7への過大入射光を防止すること
はできない。しかし、通常、光の過大入射は撮像装置の
レンズ絞りの解放や撮像方向の変化(パン・チルト)に
伴って生じることであるから、60分の1秒を越えるよ
うな急激な速さでのレベル上昇は極めて事例が少ないと
考えられ、したがって、本実施例の回路はレベル上昇過
渡期の早い時期に動作するから、ほとんどの場合の過大
入射については防止できる。
【0029】(第2の実施例)図4は本発明の第1形態
に対応するもので、本発明を特殊効果フィルタとしてカ
ラー撮像装置に適用した本発明の第2の実施例の構成を
示す。光入力は撮像レンズ14を通って色分解プリズム
8によりR(赤),G(緑),B(青)の各色成分に分
解されて、それぞれ対応する液晶フィルタ1R,1G,
1Bを通り撮像素子2R,2G,2Bに受光される。撮
像素子2R,2G,2Bの出力信号は増幅部5で増幅さ
れて映像出力15となる。11は図1の図形発生器4に
代わってドットマトリックス駆動回路3へ図形信号を供
給する色温度検知回路であり、増幅部5に入力する信号
の色温度差を検知する。本実施例の回路は、後述のよう
に(1)可変式色温度変換フィルタ、および(2)可変
式減光(ND)フィルタの機能を有する。以下、これら
の機能について説明する。
【0030】(1)可変式色温度変換フィルタ これはカラー撮像装置の入射光の色温度をカラー撮像装
置の設計値に変換するためのものであり、入射光の色温
度に応じてその変換率を任意に変化させることができる
ものである。通常、カラー撮像装置の色温度変化の手段
としては、光電変換された後の電気回路における各色信
号のレベル調整(ホワイトバランス調整)による場合
と、レンズの前面に色温度変換フィルタを取り付けて行
うものがある。特に色温度の変換する度合いが大きい場
合は後者の方法によっておおざっぱな色温度変換がなさ
れ、その後前者の方法による微調整が行われる。
【0031】ここで後者の場合の色温度変換の原理は、
入射光が色温度変換フィルタを通過することにより各色
成分についてそれぞれ減衰を受け、色温度が変換される
というものであり、その後に色分解プリズムによって各
色に分解され、各色用の撮像素子に入射する。色温度変
換フィルタの色変換の度合いはフィルタの製作時の着色
によって決定されるから、その度合いを変化させようと
する場合は、従来では複数のフィルタを取り付けること
が必要である。
【0032】これに対し、本実施例では図4に示すよう
に、3つある撮像素子2R,2G,2Bの受光面前面に
それぞれ無彩色のドットマトリックス式液晶フィルタ1
(1R,1G,1B)を合計3枚取り付け、色分解プリ
ズム8で分解されてそれぞれの撮像素子2に入射する光
ごとに減光できるようになっており、これらの減光バラ
ンスを調整することにより色温度の調整を行う。
【0033】減光バランスの調整、つまり各分解色用液
晶フィルタ1の濃度調整は、増幅部5の色温度検知回路
11から色温度差信号がドットマトリックス駆動回路3
に送られ、同駆動回路3はその色温度差信号に応じて各
液晶フィルタ1の濃度を調整する。したがって、本実施
例では入射光の色温度に応じた色温度変換が可能である
ため、従来のようにレンズにフィルタを重ねてつける必
要もなく、さらに電気回路で行われる色温度の微調整、
つまりホワイトバランス調整をも同時に実施することが
できるという利点がある。
【0034】(2)可変式減光(ND)フィルタ これは入射光の強さを減じる(減光する)ものであり、
上記(1)の機能を減光する目的だけで利用した場合の
ものである。したがって(1)と同様に減光率を任意に
変化させることができ、(1)と同時に機能させること
も可能である。すなわち、本実施例では液晶フィルタを
3枚使用しているが、これらを同一の減光率で動作させ
れば、(2)のNDフィルタ機能を実現できる。
【0035】(第3の実施例)図5は本発明の第2形態
に対応するもので、図4の構成に自動キー信号検出回路
10を付加して特殊撮影フィルタとしての機能も有する
ようにした本発明の第3の実施例の構成を示す。なお、
図5の9はレンズ4と色分解プリズム8間の光路中に挿
入配設したハーフミラー9であり、ハーフミラー9の透
過光は分解プリズム8に入射し、ハーフミラー9の反射
光はキー信号検出回路10に入射する。
【0036】ここで、特殊撮影フィルタは、「液晶フィ
ルタ1の部分的な濃度の上昇」を利用して、撮像装置の
映像出力画面に演出的特殊効果を得るものである。たと
えば、画面下半分や人物の周囲だけといった部分を暗く
したり、明るくしたり、また色を変えたりといったもの
である。
【0037】なお、通常こういった映像の特殊効果は、
撮影・記録後に専用の映像処理装置によって行われるこ
と(ポストプロダクション処理)が多いが、本実施例で
は光電変換前の“光”を加工するものであり、撮像装置
の各電気処理(ガンマ補正,レベル制限,周波数帯域制
限など)を受けた映像出力を電気的に処理するものとは
本質的に異なる。
【0038】具体的な例を挙げると、たとえば明るく大
きな窓をバックにした人物を撮影した場合、通常では窓
の外の景色は撮像装置の電気処理(レベル制限)によっ
てほとんど白くつぶれてしまう。そこで撮影時に本実施
例による「人物を除いて窓の明るい部分だけを減光す
る」という“光”の段階での処理を行えば、白くつぶれ
ることもなく、窓の外の景色を含んだ撮像が可能である
(逆光補正効果)。しかし、これを撮影・記録後にポス
トプロダクション処理によってその部分を復活させよう
としても、すでにつぶれているためそれは絶対に不可能
である。このように本実施例は、“光”の段階での処理
をしなければ実現不可能な特殊撮影に有効である。
【0039】この特殊撮影フィルタでは、前記第2の実
施例における(1),(2)の動作が液晶フィルタ1の
全面積について濃度を変化させるのに対し、その一部面
積の濃度上昇をさせるものである。一部面積の濃度上昇
の動作原理についてはすでに述べた。
【0040】さて、本実施例を撮影時に利用する場合、
特に被写体の明るい部分だけを減光して撮影したい場合
などは、その部分の特定を効率よく行うためには撮影装
置そのものにその機能を付加することが有効である。図
5に示すように、レンズ14に入射した光像は、ハーフ
ミラー9によってその光の強さの一部レベルを分岐さ
れ、分岐された光の像はキー信号検出回路10に入射す
る。キー信号検出回路10には撮像素子が内蔵されてお
り、撮像装置本体の撮像素子(図4の撮像素子2R,2
G,2B)とまったく同じ形の光像が入射することによ
り、同じ形の被写体画像(映像)が出力される。キー信
号検出回路10は、この出力信号から高レベル成分(キ
ー信号)を抽出し、このキー信号16をドットマトリッ
クス駆動回路3に送る。以後の動作は図3の過大入射光
防止回路と同じであり、本体100の撮像素子(図4の
撮像素子2R,2G,2B)に入射するそれぞれの光の
像の所望する部分について減光する。このとき、図4に
おいて3枚の液晶フィルタ1の濃度バランスを同じにす
れば、光の像の明るい部分のみがその明るさを減じら
れ、濃度バランスをずらせばその部分だけが色が変わ
る。つまり色を変化させることができる。また、光像の
明るい部分ではなく、あるレベルの部分だけ、またある
色の部分だけをキー信号検出回路10で抽出することも
可能であり、その部分だけを同様に加工することができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光電変換装置の受光面に入射する光の強さをその受光面
の全面積のうち所望する部分について減衰させることが
できるので、例えば以下の効果が得られる。
【0042】(1)図3のような過大入力光防止回路へ
の応用により、過大入力光による撮像素子における以下
の弊害の防止が可能となる。
【0043】(i)撮像管の「焼き付き」防止 撮像管の「焼き付き」とは、受光面へ過大入力光が入射
することにより受光面が組織破壊または組織変化を起こ
すことで、撮像管の映像出力に「焼き付き跡」が常時残
ってしまい、撮像装置の出力映像の品質を損なうもので
ある。通常、焼き付きを生じた撮像管は、受光面全面に
過大入力光を入射し、全面焼き付けを行うことにより部
分的に焼き付いた部分をあたかも塗りつぶすようにし
て、運用を継続するか、最悪の場合は新品に交換しなけ
ればならない。したがって、本発明により「焼き付き」
が防止できるということは、「焼き付き」による撮像装
置の運用停止や撮像管の使用不能化による経済的損失を
防止できるということが期待できる。
【0044】(ii)固体撮像素子の「スメア」防止 固体撮像素子の「スメア」とは、受光面へ過大入力光が
入射することにより出力映像に白い縦の線が現れる現象
で、これにより撮像素子が組織破壊されたりすることは
ないが、映像の品質を著しく損なうものであり、「スメ
ア」の発生は固体撮像素子の最大の欠点といえる。これ
に対し、本発明により「スメア」の発生が防止できるの
で、撮像装置の映像の品質向上ができる。なお、近年
「スメア」防止のために固体撮像素子そのものの改良が
行われているが、現在のところ完全ではなく、「スメ
ア」の根本的な原因である過大入力光を防止する本発明
は有効なものといえる。
【0045】(2)図4,図5のような「特殊効果フィ
ルタ内蔵カラー撮像装置」への応用により、「可変式色
温度フィルタ」,「可変式NDフィルタ」,「特殊撮影
効果フィルタ」といった機能が利用できるようになるた
め、撮像装置のフィルタ系の改善,特殊撮影(特に逆光
補正)の実現などが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1の液晶フィルタに入射する光の像と出射す
る光の像の変化の一例を示す概念図である。
【図3】光電変換装置の信号出力の高レベル成分を利用
した過大入力光防止回路の本発明の第1の実施例の回路
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明を特殊効果フィルタとしてカラー撮像装
置に適用した本発明の第2の実施例の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図5】図4の回路に自動キー信号検出回路を付加した
本発明の第3の実施例の回路構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1,1R,1G,1B 液晶フィルタ 2 光電変換部 2R,2G,2B 撮像素子 3 ドットマトリックス駆動回路 4 図形信号発生回路 5 増幅部 6 ピーク検出回路 7 受光面 8 色分解プリズム 9 ハーフミラー 10 キー信号検出回路 11 色温度検出回路 14 レンズ 15 映像出力 16 外部キー信号入力

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光像を電気的な画像信号に変換する
    ための光電変換装置の光電変換部の受光面前方に配置さ
    れ、濃度を変化させることができる液晶フィルタと、 制御信号を発生する信号発生手段と、 該信号発生手段から供給される制御信号に応じて前記液
    晶フィルタの濃度を上昇させ、これにより前記光電変換
    部の受光面へ入射する光の強さを減衰させることを可能
    とした液晶フィルタ駆動手段とを具備したことを特徴と
    する光電変換装置用液晶式入力光制御フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記信号発生手段は前記入射光像の色温
    度差を検知する色温度検知手段を含み、 前記液晶フィルタ駆動手段は、前記色温度検知手段の色
    温度差信号に応じて、前記液晶フィルタの濃度を可変制
    御し、これにより可変式色温度変換フィルタを実現する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置用液晶
    式入力光制御フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記信号発生手段は前記入射光線の強さ
    を検知する光強度検知手段を含み、 前記液晶フィルタ駆動手段は、前記光強度検知手段の検
    知信号に応じて、前記液晶フィルタの濃度を可変制御
    し、これにより可変式減光フィルタを実現することを特
    徴とする請求項1に記載の光電変換装置用液晶式入力光
    制御フィルタ。
  4. 【請求項4】 入射光像を電気的な画像信号に変換する
    ための光電変換装置の光電変換部の受光面前方に配置さ
    れ、部分的に濃度を変化させることができるドットマト
    リックス式液晶フィルタと、 入力制御信号に応じて図形信号を発生する図形信号発生
    手段と、 該図形信号発生手段から供給される図形信号に応じて前
    記ドットマトリックス式液晶フィルタの濃度を部分的に
    上昇させ、これにより前記受光面へ入射する光の強さを
    該受光面の全面積のうちの必要とする部分についてのみ
    減衰させることを可能とした液晶フィルタ駆動手段とを
    具備したことを特徴とする光電変換装置用液晶式入力光
    制御フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記図形信号発生手段は、前記光電変換
    装置の出力信号のピーク成分を検出し、検出した該ピー
    ク成分に対応した図形信号を発生する過大入射光防止用
    ピーク検出回路であることを特徴とする請求項4に記載
    の光電変換装置用液晶式入力光制御フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記ドットマトリックス式液晶フィルタ
    の前方に入射光像を分離する光学部材をさらに有し、 前記図形信号発生手段は該光学部材を介して入射する前
    記入射光像を電気信号に変換し、該電気信号から高レベ
    ル成分を抽出して、これをキー信号として前記液晶フィ
    ルタ駆動手段に供給する特殊撮影効果用キー信号検出回
    路であることを特徴とする請求項4に記載の光電変換装
    置用液晶式入力制御フィルタ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6449081B1 (en) 1999-06-16 2002-09-10 Canon Kabushiki Kaisha Optical element and optical device having it
JP2003344901A (ja) * 2002-05-23 2003-12-03 Nippon Television Network Corp フィルター装置及びそれを用いたカメラと、輝度調光方法
US6702483B2 (en) 2000-02-17 2004-03-09 Canon Kabushiki Kaisha Optical element
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