JPH07128139A - 赤外線検出素子 - Google Patents

赤外線検出素子

Info

Publication number
JPH07128139A
JPH07128139A JP27277093A JP27277093A JPH07128139A JP H07128139 A JPH07128139 A JP H07128139A JP 27277093 A JP27277093 A JP 27277093A JP 27277093 A JP27277093 A JP 27277093A JP H07128139 A JPH07128139 A JP H07128139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
thermistor
electrode
infrared
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27277093A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Sakai
淳 阪井
Koichi Aizawa
浩一 相澤
Takayoshi Awai
崇善 粟井
Takuo Ishida
拓郎 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP27277093A priority Critical patent/JPH07128139A/ja
Publication of JPH07128139A publication Critical patent/JPH07128139A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性、特に温度サイクルに対する耐性の強
い赤外線検出素子を提供する。 【構成】 絶縁性薄膜2上に赤外線を吸収する赤外線吸
収膜6と、赤外線吸収膜6より受ける温度の変化によっ
て抵抗値が変化する半導体薄膜サーミスタ4と、半導体
薄膜サーミスタ4を上下から挟むように取り付けられた
上部および下部の電極3、5とが形成され、前記絶縁性
薄膜2の周囲が半導体基板によって支持され、赤外線吸
収膜6が形成された面と反対側が中空部となるダイアフ
ラム構造を有する赤外線検出素子において、電極3、5
を渦巻き状のように、平面的に分離された形にするとと
もに、電極3、5と薄膜サーミスタ4との間に薄膜サー
ミスタ4より抵抗の低い半導体薄膜層7を挿入してやる
ことによって、熱膨張率の差によるストレスが緩和され
るようにし、また絶縁性薄膜2を構成するSiO2 とS
3 4 の間に、中間の熱膨張率を持つバッファ層10
を挿入してやることによって、熱膨張率の差によるスト
レスが緩和されるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度による抵抗値の変
化を利用して赤外線を検出する赤外線検出素子に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】人体検知等に用いられる熱型赤外線検出
素子は、微弱な赤外線の輻射エネルギーを検出するた
め、高感度が要求され、一般に焦電素子がよく用いられ
ている。最近焦電素子に代わりSiマイクロマシニング
技術を用いて作られるダイアフラム型断熱構造体と薄膜
サーミスタからなる熱型赤外線検出素子の開発が盛んに
行われている。半導体製造プロセスを利用するため、バ
ッチ処理による大量生産、低コスト、ICとの集積化が
可能等の特徴がある。そして焦電素子を上回る感度を達
成するために、断熱性を高めたり、サーミスタのB定数
を向上させたり、様々な技術開発がなされてきた。とこ
ろが断熱性を高めるために非常に薄いダイアフラムにな
らざるを得ず、信頼性に問題が生じている。特に、信頼
性の保証に欠かすことのできない温度サイクル試験にお
いて、ダイアフラムの破壊を起こしやすく大きな問題と
なっている。
【0003】図2に従来のSiマイクロマシニングを応
用したサーミスタ型赤外線検出素子の構造及び製造プロ
セスを示す。シリコン基板1に絶縁性薄膜2を形成し、
以下、フォトリソグラフィとエッチング加工によって下
部電極3、薄膜サーミスタ4、上部電極5、赤外線吸収
膜6を形成し、最後に薄膜サーミスタ4裏面のシリコン
をエッチング除去して完成する。検出原理は、入射され
た赤外線のエネルギーを赤外線吸収膜6が熱に変換し、
薄膜サーミスタ4がその温度変化を抵抗値の変化に変換
して検出する。ここでは、薄膜サーミスタ4の材料とし
て、アモルファスSi,アモルファスSiC等半導体薄
膜サーミスタが用いられる。検出部の裏側のシリコンが
異方性エッチングにより堀りこまれた構造をもってお
り、この様な構造を取ることによって、赤外線検出部
は、熱絶縁された状態になり、微小な入射エネルギーで
も温度変化を大きく取ることができる。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】このような構造をもつ
赤外線検出素子の大きな問題点として、前述したように
温度サイクル試験におけるダイアフラムの破壊がある
が、その原因として、それを構成する薄膜の熱膨張率の
差によるストレスが、繰り返し加わることによる疲労破
壊と考えられる。
【0005】具体的には、熱絶縁性薄膜には、SiO2
が用いられる。ただし圧縮応力が強く残留するめ、ダイ
アフラムを形成するためには、図4に示すように引っ張
り応力を持つSi3 4 と多層膜にして残留応力のバラ
ンスをとる。ところが、熱膨張率はSiO2 が0.54
×10-6,Si3 4 が2.8×10-6と5倍以上の差
があり、ここで強いストレスが発生する。
【0006】また上下電極と絶縁性薄膜の熱膨張率の差
も大きい。例えば電極材料としてよく用いられるCrの
熱膨張率は6.2×10-6と大きく、下部電極3とSi
3 4 の間、または、図2における上部電極5と赤外線
吸収膜SiO2 6との間に強いストレスが発生する。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、信頼性、特に温度サ
イクルに対する耐性の強い赤外線検出素子を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
絶縁性薄膜上に赤外線を吸収する赤外線吸収膜と、赤外
線吸収膜より受ける温度の変化によって抵抗値が変化す
る半導体薄膜サーミスタと、半導体薄膜サーミスタを上
下から挟むように取り付けられた上部および下部の電極
とが形成され、前記絶縁性薄膜の周囲が半導体基板によ
って支持され、赤外線吸収部が形成された面と反対側が
中空部となるダイアフラム構造を有する赤外線検出素子
において、上部電極と下部電極が平面的に分離した形状
にするとともに、、半導体薄膜サーミスタと上部電極ま
たは下部電極との間に、半導体薄膜サーミスタより低抵
抗な高濃度ドーピング層を形成したことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、絶縁性薄膜上に赤外線
を吸収する赤外線吸収膜と、赤外線吸収膜より受ける温
度の変化によって抵抗値が変化する半導体薄膜サーミス
タと、半導体薄膜サーミスタを上下から挟むように取り
付けられた上部および下部の電極とが形成され、前記絶
縁性薄膜の周囲が半導体基板によって支持され、赤外線
吸収部が形成された面と反対側が中空部となるダイアフ
ラム構造を有する赤外線検出素子において、前記絶縁性
薄膜が酸化シリコンと窒化シリコンの多層膜からなり、
酸化シリコンと窒化シリコンとの間に中間の熱膨張率を
持つバッファ層を形成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明による赤外線検出素子は、上述したよう
に、電極を平面的に分離された形にして、薄膜サーミス
タとの間に薄膜サーミスタより抵抗の低い半導体薄膜層
を挿入してやることによって、有効面積を減らさずに、
熱膨張率の差によるストレスを緩和させてやることがで
る。また絶縁性薄膜を構成するSiO2 とSi34
間に、中間の熱膨張率を持つバッファ層を挿入してやる
ことによって熱膨張率の差によるストレスを緩和させて
やることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図3は、本発明の一実施例を示す赤外線検出素子
の絶縁性薄膜の断面図である。図1は本発明の一実施例
を示す赤外線検出素子の構造断面図及び平面図である。
【0012】SiO2 とSi3 4 の多層膜である絶縁
性薄膜では、図3に示すように、SiO2 とSi3 4
の中間の熱膨張率を持つバッファ層10を挿入してやる
ことにより、熱膨張率の差によるストレスを緩和させて
やることができる。具体的にはSiOX Y 膜が前後の
層との馴染みが良く、ストレス緩和の効果が大きい。
【0013】また、上部電極5と赤外線吸収膜6絶縁膜
の間では、中間の熱膨張率を持つ層の形成が困難なた
め、本発明では、図1に示すように、例えば渦巻き状の
ように平面的に分離した形状の電極を考案した。ただ
し、これでは有効面積が減少し、同じ抵抗値を得るため
に、薄膜サーミスタ4の膜厚を減らさなければならな
い。そうすると、耐圧の減少等の問題を引き起こす。そ
こで薄膜サーミスタ4より抵抗の低い半導体薄膜層とし
ての高濃度ドーピング層7を挿入してやると、電極の役
目を果たすため、有効面積が減ることは無い。なお、電
極3、5の形状は渦巻き状に限定されるものではなく、
くし歯状など平面的に分離した形状であればよい。
【0014】以下、赤外線検出素子の作製方法について
説明する。まず最初にシリコン基板1上に絶縁性薄膜8
〜10を形成する。絶縁性薄膜8〜10は減圧CVDに
よりSi3 4 を0.1μm,SiONを0.05μ
m,SiO2 を0.5μm,SiONを0.05μm,
Si3 4 を0.1μm連続形成した5層膜から成る。
SiON膜は、SiH4 ,N2 O,N2 の混合ガスを用
いて形成することが可能である。
【0015】次に赤外線検出部を形成する。まずEB蒸
着により下部電極3となるCrを0. 2μm形成してフ
ォトリソグラフィにより渦巻き状のパターンに加工す
る。そしてプラズマCVDによりアモルファスSiにボ
ロンをドーピングした高農度ドーピング層7を0.1μ
m,アモルファスSi薄膜サーミスタ4を1μm形成
し,さらにEB蒸着により上部電極5を0.2μm形成
してやはり渦巻き状のパターンに加工する。そして赤外
線吸収膜の役割を兼ねるSiO2 保護膜6をプラズマC
VDにより1.5μmを形成する。
【0016】次に、水酸化カリウム溶液を用いて裏面の
シリコンを除去する。シリコンが除去された絶縁性薄膜
部2の面積は1.5mm2 である。そして以上のように
して作製された赤外線検出素子を実装して、温度サイク
ル試験を行った。試験条件は、−40°C,30分、1
50°C、30分を1サイクルとして、1 00サイクル
行った。従来例による構造の素子では約60%が破壊し
たのに対し、本実施例による素子は、まったく破壊が発
生しなかった。
【0017】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、電極を渦巻き状のように、分離された形にして、
薄膜サーミスタとの間に薄膜サーミスタより抵抗の低い
高濃度ドーピング層を挿入してやることによって、熱膨
張率の差によるストレスが緩和されるようにし、また請
求項2記載の発明によれば、絶縁性薄膜を構成するSi
2 とSi3 4 の間に、中間の熱膨張率を持つバッフ
ァ層を挿入してやることによって熱膨張率の差によるス
トレスが緩和されるようにしたので、信頼性、特に温度
サイクルに対する耐性の強い赤外線検出素子を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる赤外線検出素子の構
造断面図および平面図である。
【図2】従来の技術に係わる赤外線検出素子の構造断面
図および平面図である。
【図3】本発明の一実施例に係わる赤外線検出素子の絶
縁膜の断面図である。
【図4】従来の技術に係わる赤外線検出素子の絶縁膜の
断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 絶縁性薄膜 3 下部電極 4 薄膜サーミスタ 5 上部電極 6 保護膜 7 高濃度ドーピング層 8 Si3 4 膜 9 SiO2 膜 10 バッファ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性薄膜上に赤外線を吸収する赤外線吸
    収膜と、赤外線吸収膜より受ける温度の変化によって抵
    抗値が変化する半導体薄膜サーミスタと、半導体薄膜サ
    ーミスタを上下から挟むように取り付けられた上部およ
    び下部の電極とが形成され、前記絶縁性薄膜の周囲が半
    導体基板によって支持され、赤外線吸収部が形成された
    面と反対側が中空部となるダイアフラム構造を有する赤
    外線検出素子において、上部電極と下部電極が平面的に
    分離した形状にするとともに、半導体薄膜サーミスタと
    上部電極または下部電極との間に、半導体薄膜サーミス
    タより低抵抗な半導体薄膜層を形成したことを特徴とす
    る赤外線検出素子。
  2. 【請求項2】絶縁性薄膜上に赤外線を吸収する赤外線吸
    収膜と、赤外線吸収膜より受ける温度の変化によって抵
    抗値が変化する半導体薄膜サーミスタと、半導体薄膜サ
    ーミスタを上下から挟むように取り付けられた上部およ
    び下部の電極とが形成され、前記絶縁性薄膜の周囲が半
    導体基板によって支持され、赤外線吸収部が形成された
    面と反対側が中空部となるダイアフラム構造を有する赤
    外線検出素子において、前記絶縁性薄膜が酸化シリコン
    と窒化シリコンの多層膜からなり、酸化シリコンと窒化
    シリコンとの間に中間の熱膨張率を持つバッファ層を形
    成したことを特徴とする赤外線検出素子。
JP27277093A 1993-10-29 1993-10-29 赤外線検出素子 Withdrawn JPH07128139A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27277093A JPH07128139A (ja) 1993-10-29 1993-10-29 赤外線検出素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27277093A JPH07128139A (ja) 1993-10-29 1993-10-29 赤外線検出素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07128139A true JPH07128139A (ja) 1995-05-19

Family

ID=17518504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27277093A Withdrawn JPH07128139A (ja) 1993-10-29 1993-10-29 赤外線検出素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07128139A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000033032A1 (en) * 1998-12-01 2000-06-08 Daewoo Electronics Co., Ltd. Infrared bolometer with an enhanced structural stability and integrity
WO2000037907A1 (en) * 1998-12-18 2000-06-29 Daewoo Electronics Co., Ltd. Structurally stable infrared bolometer
CN104071742A (zh) * 2014-06-12 2014-10-01 南方科技大学 基于单壁碳纳米管的双悬臂梁红外探测器及其形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000033032A1 (en) * 1998-12-01 2000-06-08 Daewoo Electronics Co., Ltd. Infrared bolometer with an enhanced structural stability and integrity
WO2000037907A1 (en) * 1998-12-18 2000-06-29 Daewoo Electronics Co., Ltd. Structurally stable infrared bolometer
US6242738B1 (en) 1998-12-18 2001-06-05 Daewoo Electronics Co., Ltd. Structurally stable infrared bolometer
CN104071742A (zh) * 2014-06-12 2014-10-01 南方科技大学 基于单壁碳纳米管的双悬臂梁红外探测器及其形成方法
WO2015188430A1 (zh) * 2014-06-12 2015-12-17 南方科技大学 基于单壁碳纳米管的双悬臂梁红外探测器及其形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3097591B2 (ja) 熱型赤外線検出素子
EP1045232B1 (en) Infrared sensor and method of manufacturing the same
US6023091A (en) Semiconductor heater and method for making
JPH07128139A (ja) 赤外線検出素子
JP2737597B2 (ja) 赤外線検出素子
JP2994881B2 (ja) ダイアフラム構造用の熱絶縁膜およびその製造方法
JP3594923B2 (ja) サーモパイル式赤外線センサの製造方法
JPH06137941A (ja) 赤外線検出素子
JPH06137936A (ja) 赤外線検出素子
JP3546151B2 (ja) 歪み検出素子及び歪み検出素子製造方法
JPH10300603A (ja) 半導体式変位検出装置の製造方法
JP2725965B2 (ja) 赤外線センサ
JPH06241890A (ja) 赤外線センサ
JPH06137935A (ja) 赤外線センサ
JPH0196548A (ja) センサ素子
KR100339395B1 (ko) 적층형 볼로메터 센서 및 제조 방법
JPH06137937A (ja) 赤外線検出素子
JPH05231926A (ja) ダイアフラム構造用熱絶縁膜およびその製造方法
JPH05231947A (ja) 赤外線検出素子
JP2689907B2 (ja) 熱型赤外線センサ
JPH06252452A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH06137939A (ja) 赤外線検出素子
JPH0897444A (ja) 赤外線検出素子及びその製造方法
JPH04271179A (ja) 薄膜付きフレキシブル基板
JPH08186283A (ja) 赤外線センサおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010130