JPH07125598A - 助手席エアバッグ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付作業性の改善を図ることのできる助手席
エアバッグ装置を提供する。 【構成】 エアバッグ装置本体に取り付けられて不作動
状態でインストルメントパネルの開口部を閉成するエア
バッグリッド２１のリッド本体２２から下方に向けて略
垂直に突設されてエアバッグ装置本体の側壁２４に面接
触した状態で取り付けられる板状の脚部２３ａを有し、
該脚部２３ａには前記側壁から突設されたウェルドボル
ト（雄ネジ）２５ａが挿入される第一挿入孔２６ａが形
成され、これにに挿入されたウェルドボルト２５ａが取
付ブラケット２９ａに形成された第二挿入孔３０ａにさ
らに挿入されてナットによって締結されて脚部２３ａが
取付ブラケット２９ａと側壁２４とに挟持されて固定さ
れ、脚部２３ａの下縁部２７から第一挿入孔２６ａにわ
たって切欠を形成する一方、取付ブラケット２９ａに嵌
合凸部３１を形成し、嵌合凸部３１が嵌合される嵌合凹
部３２を脚部２３ａに形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、自動車の助手席エア
バッグ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、自動車の助手席エアバッグ装
置として、図３、図４に示すようなものが知られてい
る。この種の助手席エアバッグ装置は、インストルメン
トパネル１の内側に固定されたエアバッグ装置本体２
と、このエアバッグ装置本体２に取り付けられて不作動
状態で前記インストルメントパネル１に形成された開口
部３を閉成するエアバッグリッド４とを有している。

【０００３】そして、エアバッグリッド４は、前記開口
部３を閉成する板状のリッド本体５と、このリッド本体
５から下方に向けて略垂直に突設されて前記エアバッグ
装置本体２の側壁６に面接触した状態で取り付けられる
板状の脚部７とを有している。 脚部７には、ガイド部
材となる前記側壁６から突設された雄ネジ８が挿入され
る第一挿入孔９が形成され、該第一挿入孔９に挿入され
た前記雄ネジ８が取付ブラケット１０に形成された第二
挿入孔１１にさらに挿入されてナット１２によって締結
されて前記脚部７が前記取付ブラケット１０と前記側壁
６とに挟持されて固定されるようになっている。

【０００４】これによれば、エアバッグリッド４の脚部
７を取付ブラケット１０とエアバッグ装置本体２の側壁
６とに挟持して確実に固定することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような助手席エアバッグ装置の場合、エアバッグリッド
４をエアバッグ装置本体２に仮固定するときに、図５に
示すように、エアバッグリッド４の脚部７をエアバッグ
装置本体２の側壁６に対して押し拡げる必要があり（図
中矢印参照）、取付作業性が良好でないという不具合が
あった。

【０００６】この発明は、かかる不具合を解決するため
になされたもので、取付作業性の改善を図ることのでき
る助手席エアバッグ装置を提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、インストルメントパネルの内側に固定
されたエアバッグ装置本体と、該エアバッグ装置本体に
取り付けられて不作動状態で前記インストルメントパネ
ルに形成された開口部を閉成するエアバッグリッドとを
有し、該エアバッグリッドは前記開口部を閉成する板状
のリッド本体と、該リッド本体から下方に向けて略垂直
に突設されて前記エアバッグ装置本体の側壁に面接触し
た状態で取り付けられる板状の脚部とを有し、該脚部に
は前記側壁から突設された雄ネジが挿入される第一挿入
孔が形成され、該第一挿入孔に挿入された前記雄ネジが
取付ブラケットに形成された第二挿入孔にさらに挿入さ
れてナットによって締結されて前記脚部が前記取付ブラ
ケットと前記側壁とに挟持されて固定される助手席エア
バッグ装置において、前記脚部の下縁部から前記第一挿
入孔にわたって切欠を形成する一方、前記取付ブラケッ
トに嵌合凸部を形成し、該嵌合凸部が嵌合される嵌合凹
部を前記脚部に形成したことを特徴としている。

【０００８】

【作用】この発明の助手席エアバッグ装置によれば、エ
アバッグリッドの脚部の下縁部から第一挿入孔にわたっ
て切欠が形成されているので、エアバッグリッドをエア
バッグ装置本体に仮固定するとき、エアバッグ装置本体
の側壁から突設された雄ネジは、軸方向と直交する方向
からこの切欠に挿入され、第一挿入孔に挿入されること
になる。従って、エアバッグリッドの脚部をエアバッグ
装置本体の側壁に対して押し拡げる必要がない。

【０００９】また、取付ブラケットに嵌合凸部が形成さ
れ、この嵌合凸部を嵌合させる嵌合凹部が脚部に形成さ
れているので、エアバッグ装置本体に固定されたエアバ
ッグリッドは確実に固定されるとともに、脚部の補強も
なされたものとなっている。従って、エアバッグ膨出時
に大きな荷重がエアバッグリッドに作用しても、エアバ
ッグリッドの脚部がエアバッグ装置本体から不用意に外
れるようなことがない。

【００１０】

【実施例】以下、この発明に係る助手席エアバッグ装置
の実施例を、図１、図２に基づいて説明する。なお、従
来の技術と同様な機能等をもつ部材については同一の符
号を付しておく。

【００１１】図２において、符号２１はインストルメン
トパネルに形成された開口部（図４参照）を閉成するエ
アバッグリッドである。このエアバッグリッド２１は、
合成樹脂成形品で前記開口部を閉成する板状のリッド本
体２２と、このリッド本体から下方に向けて略垂直に突
設された脚部２３とが一体に設けられている。

【００１２】この脚部２３は、一対の長辺脚２３ａと一
対の短辺脚２３ｂとからなり、エアバッグ装置本体の側
壁２４に面接触した状態で取り付けられるものである。

【００１３】ガイド部材を構成する側壁２４は、金属板
を上記の面接触がなされるように枠形状に成形したもの
で、内面側から外面側に向けて突設されたウェルドボル
ト（雄ネジ）２５ａ、２５ｂを有している。

【００１４】エアバッグリッド２１の長辺脚２３ａ、短
辺脚２３ｂには、ウェルドボルト２５ａ、２５ｂが挿入
される第一挿入孔２６ａ、２６ｂが形成されている。

【００１５】一方の長辺脚２３ａの第一挿入孔２６ａか
らその長辺脚２３ａの下縁部２７までには、切欠２８が
形成されている。なお、他方の長辺脚には、第一挿入孔
２６ａのみが形成され、この切欠２８は形成されていな
い。

【００１６】下縁部２７における切欠２８の幅は、第一
挿入孔２６ａの直径よりも若干大きく設定され、又下縁
部２７からテーパー状に徐々に幅が狭くされた切欠２８
の略中央部の幅は、第一挿入孔２６ａの直径よりも若干
小さく設定されている。

【００１７】この第一挿入孔２６ａに挿入されたウェル
ドボルト２５ａと他の第一挿入孔２６ｂに挿入されたウ
ェルドボルト２５ｂは、断面略コ字状の取付ブラケット
２９ａ、２９ｂに形成された第二挿入孔３０ａ、３０ｂ
にさらに挿入されるものである。

【００１８】取付ブラケット２９ａの第二挿入孔３０ａ
間には、後述する嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部３１が、
図１に示すようにエンボス成形にて形成されている。

【００１９】この嵌合凸部３１は、脚部２３の長辺脚２
３ａに設けられている第一挿入孔２６ａ間にエンボス成
形にて形成されている嵌合凹部３２に嵌合するように設
定されている。

【００２０】この嵌合の後、ウェルドボルト２５ａ、２
５ｂは、ナット３３ａ、３３ｂによって締結されるもの
である。

【００２１】次に、このような構成からなる助手席エア
バッグ装置の作用について説明する。

【００２２】エアバッグリッド２１をエアバッグ装置本
体の一部としての側壁２４に仮固定するとき、まず、エ
アバッグリッド２１を側壁２４にかぶせる。そして、図
２で示す長辺脚２３ａと対向する他の長辺脚（不図示）
側の第一挿入孔および短辺脚２３ｂの第一挿入孔２６ｂ
に側壁２４のウェルドボルト２５ａ２５ｂを、エアバッ
グリッド２１を前後左右に若干傾けながら挿入する。

【００２３】そして、その状態のままエアバッグリッド
２１全体を押し込む。このとき、エアバッグリッド２１
の脚部としての長辺脚２３ａの下縁部２７から第一挿入
孔２６ａにわたって切欠２８が形成されているので、エ
アバッグ装置本体の側壁２４から突設されたウェルドボ
ルト２５ａは、軸方向と直交する方向からこの切欠２８
に挿入され、第一挿入孔２６ａに挿入されることにな
る。

【００２４】従って、エアバッグリッド２１の脚部２３
をエアバッグ装置本体の側壁２４に対して押し拡げる必
要がない。

【００２５】また、取付ブラケット２９ａに嵌合凸部３
１が形成され、この嵌合凸部３１を嵌合させる嵌合凹部
３２が長辺脚２３ａに形成されているので、側壁（エア
バッグ装置本体）２４に固定されたエアバッグリッド２
１は確実に固定されるとともに、脚部２３の補強もなさ
れたものとなっている。これによって、エアバッグ膨出
時に大きな荷重がエアバッグリッド２１に作用しても、
エアバッグリッド２１の脚部２３がエアバッグ装置本体
から不用意に外れるようなことがない。

【００２６】なお、この実施例においては、エアバッグ
リッドの脚部の一部の挿入孔に切欠を設ける構成とした
が、脚部の全ての挿入孔に切欠を設けるようにしてもよ
い。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る助
手席エアバッグ装置によれば、エアバッグリッドの脚部
をエアバッグ装置本体の側壁に対して押し拡げる必要が
ないので、取付作業性の改善を図ることができるという
効果を奏する。

【００２８】さらに、切欠の形成によって面剛性が低下
した脚部は、この脚部に形成された嵌合凹部に嵌合する
嵌合凸部を備えた取付ブラケットによってエアバッグ装
置本体に固定されるので、エアバッグリッドは確実に固
定されるとともに、脚部の補強もなされたものとなると
いう効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例に係る助手席エアバッグ装置
の要部を示すもので、（Ａ）は取付ブラケットの斜視
図、（Ｂ）はエアバッグリッドの部分断面図である。

【図２】同分解斜視図である。

【図３】従来の助手席エアバッグ装置の分解斜視図であ
る。

【図４】従来の助手席エアバッグ装置の全体断面図であ
る。

【図５】従来の助手席エアバッグ装置のエアバッグリッ
ドの取付説明図である。

【符号の説明】

１ インストルメントパネル ３ 開口部 ２ エアバッグ装置本体 ２４ 側壁 ２５ａ、２５ｂ ウェルドボルト（雄ネジ） ２１ エアバッグリッド ２２リッド本体 ２３ 脚部 ２７ 下縁部 ２６ａ、２６ｂ 第一挿入孔 ３２ 嵌合凹部 ２９ａ、２９ｂ 取付ブラケット ３１ 嵌合凸部 ３０ａ、３０ｂ 第二挿入孔 ３３ａ、３３ｂ ナット ２８ 切欠

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インストルメントパネルの内側に固定さ
   れたエアバッグ装置本体と、該エアバッグ装置本体に取
   り付けられて不作動状態で前記インストルメントパネル
   に形成された開口部を閉成するエアバッグリッドとを有
   し、該エアバッグリッドは前記開口部を閉成する板状の
   リッド本体と、該リッド本体から下方に向けて略垂直に
   突設されて前記エアバッグ装置本体の側壁に面接触した
   状態で取り付けられる板状の脚部とを有し、該脚部には
   前記側壁から突設された雄ネジが挿入される第一挿入孔
   が形成され、該第一挿入孔に挿入された前記雄ネジが取
   付ブラケットに形成された第二挿入孔にさらに挿入され
   てナットによって締結されて前記脚部が前記取付ブラケ
   ットと前記側壁とに挟持されて固定される助手席エアバ
   ッグ装置において、 前記脚部の下縁部から前記第一挿入孔にわたって切欠を
   形成する一方、前記取付ブラケットに嵌合凸部を形成
   し、該嵌合凸部が嵌合される嵌合凹部を前記脚部に形成
   したことを特徴とする助手席エアバッグ装置。