JPH07119972A - 蒸し器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １台の蒸気発生タンクにて全ての蒸し室に充
分な蒸気を供給することのできる蒸し器を提供する。 【構成】 庫内１ａ下部に配設された蒸気発生タンク３
と、複数の蒸し室２，２Ａとの間に蒸し室２，２Ａと同
数に仕切形成された蒸気案内部１１を有するダクト１０
を介在させることにより、蒸気発生タンク３からの蒸気
を各蒸し室２，２Ａに供給して蒸し室２，２Ａに収納さ
れた冷凍食品等を蒸すようにする。また、蒸気案内部１
１を仕切り形成する各仕切板１２の下端部を蒸気発生タ
ンク３の水中に没入させることにより、蒸気発生タンク
３からの蒸気を分離して各蒸気案内部１１に案内するよ
うにする。さらに、各仕切り板１２を、各蒸気案内部１
１の蒸気入り口広さが各蒸し室２，２Ａの広さに応じた
広さとなるようにダクト１０に仕切配置することによ
り、各蒸し室２，２Ａに均等に蒸気を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、庫内の蒸し室に収納さ
れた冷凍食品等を蒸気発生タンクにて発生した蒸気にて
蒸すようにした蒸し器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の蒸し器においては、庫内下部に上
面が開口されると共に貯溜水加熱用のヒータを内設した
蒸気発生タンクを配設する一方、この蒸気発生タンクか
らの蒸気にて蒸される冷凍食品等を収納する下部を開口
した複数の蒸し室を庫内に形成したものがあり、このよ
うな蒸し器としては、例えば実公平５−３７１２３号公
報に示されるものがある。

【０００３】ところで、このような蒸し器においては、
図４，５に示すように横長の本体１を有し、この本体１
の庫内１ａには複数の蒸し室２を横方向に並設する一
方、これらの蒸し室２に収納された冷凍食品等を下方に
配設した１台の蒸気発生タンク３により蒸すようにした
ものがある。

【０００４】なお、図４，５において、４は蒸気発生タ
ンク３の貯溜水Ｗを加熱して蒸気を発生させるヒータ、
５は蒸気発生タンク３に水を供給するためのシスター
ン、６は蒸し室２の下部開口２ａに設けられると共に複
数の図示しない蒸気吹出孔を有し、この蒸気吹出孔の開
口面積を変化させることにより蒸し室２内に供給される
蒸気の量を調整する蒸気吹出板、７は商品載置用の棚で
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の蒸し器においては、図４，５に示すように庫内下
部にはシスターン５の他にも蒸し器の動作を制御するた
めの図示しない電装部品等が配設されていることから、
蒸気発生タンク３を全ての蒸し室２の下部開口２ａに臨
ませることができない。

【０００６】このため、蒸気発生タンク３の上方に位置
する蒸し室２には充分に蒸気を供給することはできる
が、蒸気発生タンク３の上面開口３ａから外れた位置に
ある蒸し室２Ａには十分に蒸気を供給できず冷凍食品等
を充分に蒸すことができないという問題点があった。な
お、外れた位置にある蒸し室２Ａに、別に蒸気発生タン
クを設けるようにしても良いが、コストが高くなるとい
う他の問題点が生じるようになる。

【０００７】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたものであり、１台の蒸気発生タンク
にて全ての蒸し室に充分な蒸気を供給することのできる
蒸し器を提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、庫内下部に配
設され、上面が開口されると共に貯溜水加熱用のヒータ
を内設した蒸気発生タンクと、蒸気発生タンクからの蒸
気にて蒸される冷凍食品等を収納するよう前記庫内に並
設されると共に下部を開口した複数の蒸し室とを備えた
蒸し器において、前記蒸気発生タンクと前記蒸し室との
間に介在され、前記蒸気を各前記蒸し室に供給するよう
に仕切形成された前記蒸し室と同数の蒸気案内部を有す
るダクトを備えたものである。

【０００９】また本発明は、前記蒸気案内部を仕切り形
成する各仕切板の下端部を前記蒸気発生タンクの水中に
没入させたものである。

【００１０】さらに本発明は、前記各仕切り板は、前記
各蒸気案内部の蒸気入り口広さが前記各蒸し室の広さに
応じた広さとなるよう前記ダクトに仕切配置されている
ものである。

【００１１】

【作用】請求項１の発明は、庫内下部に配設された蒸気
発生タンクと、下部を開口した複数の蒸し室との間に蒸
し室と同数に仕切形成された蒸気案内部を有するダクト
を介在させることにより、蒸気発生タンクからの蒸気を
各蒸し室に供給して蒸し室に収納された冷凍食品等を蒸
すことができる。

【００１２】請求項２の発明は、蒸気案内部を仕切り形
成する各仕切板の下端部を蒸気発生タンクの水中に没入
させることにより、蒸気発生タンクからの蒸気を分離し
て各蒸気案内部に案内することができる。

【００１３】請求項３の発明は、各仕切り板を、各蒸気
案内部の蒸気入り口広さが各蒸し室の広さに応じた広さ
となるようにダクトに仕切配置することにより、各蒸し
室に均等に蒸気を供給することができる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１５】図１は、本発明の一実施例に係る蒸し器の
正面図、図２はその正面断面図である。同図において、
図４，５と同一符号は同一又は相当部分を示している。

【００１６】図１において、８は各蒸し室２，２Ａを開
閉するよう本体１前面に設けられたガラス扉、９は各蒸
し室２，２Ａ内の温度を肉まん、シューマイ、ギョーザ
等の商品を蒸すための温度、例えば約８５度にセットす
る図示しない温度設定つまみや、蒸気発生タンク３のヒ
ータ４に対する通電を制御する図示しない電源スイッチ
等が配設されているコントロールパネルである。

【００１７】また、図２において、１０は蒸気発生タン
ク３と各蒸し室２，２Ａとの間に介在され、蒸気発生タ
ンク３にて発生した蒸気を各蒸し室２，２Ａにそれぞれ
供給するよう仕切り形成された蒸し室２，２Ａと同数
の、本実施例においては３つの蒸気案内部１１を有する
ダクトである。

【００１８】ここで、このダクト１０は、図３に示すよ
うに本体１の幅方向に延在して全ての蒸し室２，２Ａの
下方に臨むような開口部１０ａを有すると共に、この開
口部１０ａを仕切り板１２にて仕切ることにより、３つ
の蒸気案内部１１を形成するようにしたものである。

【００１９】ところで、これらの各仕切り板１２は、そ
の下端部が蒸気発生タンク３の水中に没入させることが
できるような長さを有しており、このように各仕切り板
１２の下端部を蒸気発生タンク３の水中に没入させるこ
とより、蒸気発生タンク３からの蒸気を分離させて各蒸
気案内部１１に案内することができるようになってい
る。

【００２０】さらに、これらの各仕切り板１２は、各仕
切り板１２にて画成される各蒸気案内部１１の蒸気入り
口１１ａの広さが各蒸し室２，２Ａの広さに応じた広さ
となるようにダクト１０に仕切配置されている。なお、
このように仕切配置することができるよう、一方の仕切
り板１２Ａには同図に示すように段部が形成されてい
る。そして、このように各蒸気案内部１１の蒸気入り口
広さを、各蒸し室２，２Ａの広さに応じた広さとするこ
とにより各蒸し室２，２Ａには均等に蒸気が供給され、
各蒸し室２，２Ａ内の温度が一定となるようになってい
る。

【００２１】次に、このように構成された蒸し器におけ
る蒸し室への蒸気の供給動作について説明する。

【００２２】冷凍商品等が、各蒸し室２，２Ａに収納さ
れ、コントロールパネル９の温度設定つまみにて温度設
定が行なわれた後、電源スイッチがオンとされると、蒸
気発生タンク３のヒータ４に通電が行なわれ、これによ
り蒸気発生タンク３から蒸気が発生するようになる。

【００２３】そして、この蒸気は下端部を蒸気発生タン
ク３の水中に没入している各仕切り板１２にて分離され
た状態で各蒸気案内部１１に案内された後、各蒸し室
２，２Ａの下部開口２ａを通って各蒸し室２，２Ａ内に
供給されて冷凍商品等を蒸すようになる。なお、この各
蒸気案内部１１の蒸気入り口広さは、各蒸し室２，２Ａ
の広さに応じた広さとなっているので、各蒸し室２，２
Ａには蒸気が均等に供給されるようになる。そして、こ
の蒸気により各蒸し室２，２Ａの温度が８５度となって
商品が蒸される。

【００２４】このように、蒸気発生タンク３と複数の蒸
し室２，２Ａとの間に蒸し室２，２Ａの数と同数に仕切
形成された蒸気案内部１１を有するダクト１０を介在さ
せることにより、蒸気を各蒸し室２，２Ａに均等に供給
して商品を蒸すことができる。また、蒸気案内部１１の
各仕切板１２の下端部を蒸気発生タンク３の水中に没入
させることにより、蒸気発生タンク３からの蒸気を分離
して各蒸気案内部１１に案内することができる。さら
に、各蒸気案内部１１の蒸気入り口広さを、各蒸し室
２，２Ａの広さに応じた広さとすることにより、各蒸し
室２，２Ａに均等に蒸気を供給して各蒸し室２，２Ａの
温度を一定とすることができる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように請求項１の発明によれば、
蒸気発生タンクと複数の蒸し室との間に蒸し室と同数に
仕切形成された蒸気案内部を有するダクトを介在させる
ことにより、１台の蒸気発生タンクにより全ての蒸し室
に充分な蒸気を供給することができる。

【００２６】また請求項２の発明によれば、蒸気案内部
を仕切り形成する各仕切板の下端部を蒸気発生タンクの
水中に没入させることにより、蒸気発生タンクからの蒸
気を分離させて各蒸気案内部に案内することができる。
さらに請求項３の発明によれば、各仕切り板を、各蒸気
案内部の蒸気入り口広さが各蒸し室の広さに応じた広さ
となるようにダクトに仕切配置することにより、各蒸し
室に均等に蒸気を供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る蒸し器の正面図。

【図２】上記蒸し器の正面断面図。

【図３】上記蒸し器の蒸気発生タンクにダクトを設けた
様子を示す斜視図。

【図４】従来の蒸し器の部分断面斜視図。

【図５】従来の蒸し器の正面断面図。

【符号の説明】

２，２Ａ 蒸し室 ３ 蒸気発生タンク １０ ダクト １１ 蒸気案内部 １２ 仕切り板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 庫内下部に配設され、上面が開口される
   と共に貯溜水加熱用のヒータを内設した蒸気発生タンク
   と、蒸気発生タンクからの蒸気にて蒸される冷凍食品等
   を収納するよう前記庫内に並設されると共に下部を開口
   した複数の蒸し室とを備えた蒸し器において、 前記蒸気発生タンクと前記蒸し室との間に介在され、前
   記蒸気を各前記蒸し室に供給するように仕切形成された
   前記蒸し室と同数の蒸気案内部を有するダクトを備えた
   ことを特徴とする蒸し器。
2. 【請求項２】 前記蒸気案内部を仕切り形成する各仕切
   板の下端部を前記蒸気発生タンクの水中に没入させたこ
   とを特徴とする請求項１記載の蒸し器。
3. 【請求項３】 前記各仕切り板は、前記各蒸気案内部の
   蒸気入り口広さが前記各蒸し室の広さに応じた広さとな
   るよう前記ダクトに仕切配置されていることを特徴とす
   る請求項１記載の蒸し器。