JPH0711755U - 電気機器の電源部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 二種類の電池を交換して使用可能な電気機器
の電源部を提供する。 【構成】 電池を電源とする電気機器において、電気機
器のケース１に形成した電源部４は、電池８をセットで
きる収容部６と、電池１０をセットできる独立した収容
体７とからなり、収容部６内において両端子を載置可能
な範囲内で電源部４の底部には、収容体７を着脱可能に
嵌め込みできる収納空間９を形成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電池を電源とする携帯可能な電気機器および電気機器の電源部の改 良になるものである。

【０００２】

【従来の技術】

船舶や横断歩道橋等の構造物や建造物に塗布した塗料の厚さを計測する膜厚計 、木材や紙、米等が含有する水分量を計測する水分計、その他のラジオ、テレビ 、ＣＤプレーヤー等の各種の携帯可能な電気機器では電池を電源として使用する ものがある。例えば、塗装後の構造物や建造物の塗料の膜厚測定を行う場合、広 い範囲における塗装面を所定の面積ごとに分割し、各面積内の数箇所を測定する ことにより塗装膜の平均値を計測する。従って、小型で携帯に便利であり、容易 に移動できるものが望ましく、電線をコンセントに接続して使用するものでは移 動範囲に制限があり、作業能率が悪いものである。

【０００３】 上記する各種の電気機器では、通常、内部機構を有するケースの裏面側や背面 側に電池を嵌め込んで収容可能な電源部を形成し、電源部は、例えば、スライド 可能な蓋体で開閉できるようになっている。 そして、電気機器によって使用される電池の種類が異なり、また、一台の電気 機器で使用可能な電池は一種類に限定されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このように電池を電源とする電気機器の場合、いわゆる電池切れを生じた時に は新しい電池と交換する必要がある。しかし、使用可能な電池の買い置きがない 時には買い求めに出掛けなければならず、非常に煩わしく、困ることがある。 また、前記のように、電気機器によっては電池の互換性を有しないので、同じ 電池を使用する機器以外の機器の電池を一時的に取り出して使用することができ ない。 更に、一般家庭や会社等では各種の電気機器を所有しているが、各機器に応じ た電池を買い置きしておかなければならず、これば不経済なものである。

【０００５】 本考案は、上記する従来の電気機器が一種類の電池しか使用できないことに鑑 み、少なくとも二種類の電池を交換して使用可能とした電源部を有する電気機器 を提供することを目的とするものである。 また、本考案は、二種類の電池を交換して使用可能な電気機器の電源部を提供 することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案は、電池を電源とする電気機器において、 電気機器のケース１に形成した電源部４は、電池８をセットできる収容部６と、 電池１０をセットできる独立した収容体７とからなり、収容部６内において電池 ８の両端子を載置可能な範囲内で電源部４の底部には、収容体７を着脱可能に嵌 め込みできる収納空間９を形成してある。 また、収容部６内にセットできる電池８と収容体７内にセットできる電池１０ とは種類や電圧を異にするものである。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に従って本考案の一実施例を詳細に説明する。 図１、図２は電気機器として、例えば、膜厚計や水分計等を使用した場合を示 し、各図において符号１はケースであり、内部に駆動機構を有してほぼ中央から 上下に分離可能となっている。 このケース１は、詳細に示していないが、図１の表面側に操作パネル部２と透 明な数値表示部３があり、図２の裏面側には電源部４がある。電源部４内には電 池を収容可能であり、スライド可能な蓋体５の開閉によって電池の交換が可能と なっている。

【０００８】 電源部４は、基本となる電池の収容部６と、他の電池を収容可能な独立した収 容体７とからなっている。 図３、図４に示すように、収容部６は、基本となる電池８、例えば、１．５ボ ルトの丸棒状とした小型電池８を複数本収容可能となっており、上面を開口した 箱状の収容体７は収容部６内に着脱可能に嵌め込みできるようになっている。 このため電源部４の底部には、図３ないし図５に示すように、収容部６内に電 池８をセットし、電池８の両端子を載置可能な範囲内で、収容体７を嵌め込み可 能な収納空間９が形成してある。

【０００９】 前記の収容体７は、電源部４内で収納空間９内に収納可能としたものであり、 収納体７内には電池８とは直交する状態で、例えば、角形の他の種類の電池１０ をセットできるようになっている。尚、図６に示すように、収容体７を収容部６ 内に嵌め入れた時、蓋体４がスライドして閉じることができるよう収容部６と収 容体７との平面は同じ高さ位置となる。

【００１０】 本考案は上記の構成であり、通常は図４に示すように収容部６内に電池８をセ ットし、電池８を電源として電気機器を作動させる。電池切れを生じて使用でき なくなった時、電池交換をすればよいが、もし、同じ電池がなく、他の電池１０ があり、この電池１０を収容体７にセットして使用可能な場合には、電源部４か ら電池８を取り出し、電源部４内に電池１０を設けた収容体７を嵌め込むように して装着すればよい。 尚、収容体７を収容部６内にセットした時、自動的に電気的接続が可能なよう に電気回路を形成しておく必要がある。

【００１１】 上記の電池８、１０等は一例を示し、電池８、１０のセット方向は任意に選択 することができる。 また、収容部６内にセットした電池８を基本として使用し、収容体７の電池１ ０は補助的に使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく 、収容体７の電池１０を基本として使用し、収容部６の電池８を補助的なものと してもよい。 更に、電気機器としては膜厚計の場合について説明したが、水分計やラジオ、 テレビ、ＣＤプレーヤー、電卓等の他の電気機器にも使用できるものである。

【００１２】 上記の説明は、一台の電気機器で電池を交換して使用する場合である。 しかし、ケース１内の電気回路を変えることにより、同じケース１を異なる目 的を有する電気機器として、例えば、膜厚計として使用可能であるとともに水分 計としても使用することができるものである。

【００１３】 この場合には、膜厚計で使用する電池と水分計で使用する電池が異なることも あれば同じ種類の電池を使用できることもあり、また、膜厚計と水分計では電圧 が相違することもある。例えば、膜厚計の電圧が６ボルトであるのに対し水分計 は９ボルトであり、それぞれの電圧に応じた電池を使用する必要がある。

【００１４】 このためには、膜厚計の場合には収容部６内の電池８を使用し、水分計の場合 には収容体７の電池を使用することがある。従って、電池切れの場合に収容部６ と収容体７との電池８、１０を切り換えて使用する場合だけではなく、同じケー ス１を他の電気機器として使用する場合に収容部６と収容体７のいずれかを使用 可能である。この場合にも前記と同じく、収容部６内の電池切れを生じた時、同 じ電圧で異なる電池を収容体７にセットして使用することも可能であり、逆の場 合も同じである。 そして、電圧変換のために機器内の電気回路は自動的に切り替わるようにして おく必要がある。

【００１５】

【考案の効果】

以上、説明した本考案によれば、電源部４は、電池８を収容可能な収容部６と 、他の電池１０を収容可能な収容体７とからなっているので、例えば、収容部６ 内の電池８が使用不可能となり、交換できる新しい電池８がない場合には収容部 ６から全ての電池を取り出し、電池１０を有する収容体７を電源部４内に設置す ることにより電気機器の使用が可能となる。

【００１６】 従って、本考案では少なくとも二種類の電池を電気機器の電源として交換して 使用できるものである。このため一種類の電池の買い置き量を少なくすることが できるので経済的であるとともに、仮に、使用可能な二種類の電池の買い置きが ない場合でも他の電気機器の電池を使用することができるものである。

【００１７】 また、一台のケース１を異なる目的の電気機器として使用するために、異なる 種類の電池を使用したり、あるいは、同じ種類の電池を使用する場合にも収容部 ６と収容体７を交換して使用可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】電気機器を正面側から見た斜視図である。

【図２】電気機器を裏面側から見た斜視図である。

【図３】電源部を分解して示した状態の斜視図である。

【図４】電源部の収容部内に電池をセットした状態の斜
視図である。

【図５】電気機器を上下に分離し、内部機構を省略した
ケースの下側を示す斜視図である。

【図６】収容部内に収容体を設置した状態の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ ケース ２ 操作パネル部 ３ 数値表示部 ４ 電源部 ５ 蓋体 ６ 収容部 ７ 収容体 ８ 電池 ９ 収納空間 １０ 電池

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電池を電源とする電気機器において、電
   気機器のケース１に形成した電源部４は、電池８をセッ
   トできる収容部６と、電池１０をセットできる独立した
   収容体７とからなり、収容部６内において電池８の両端
   子を載置可能な範囲内で電源部４の底部には、収容体７
   を着脱可能に嵌め込みできる収納空間９を形成して成る
   ことを特徴とする電気機器の電源部。
2. 【請求項２】 収容部６内にセットできる電池８と収容
   体７内にセットできる電池１０とは種類や電圧を異にす
   るものであることを特徴とする請求項１に記載する電気
   機器の電源部。