JPH07117412B2 - 距離測定方法及び装置 - Google Patents

距離測定方法及び装置

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JPH07117412B2
JPH07117412B2 JP21962391A JP21962391A JPH07117412B2 JP H07117412 B2 JPH07117412 B2 JP H07117412B2 JP 21962391 A JP21962391 A JP 21962391A JP 21962391 A JP21962391 A JP 21962391A JP H07117412 B2 JPH07117412 B2 JP H07117412B2
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beam splitter
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Shin Nippon Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合焦程度を測定するこ
とによって被測定点までの距離を測定する方法の一つで
ある、非点収差式の距離測定方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定点までの絶対距離や、被測
定点自身の基準位置からの移動距離(すなわち変位量)
を測定する方法として、非点収差法がよく知られてい
る。
【0003】この方法の原理を図7に基づいて説明す
る。図において、Pは光軸1上に位置する被測定点であ
り、この被測定点Pからの光線束が対物レンズ2、さら
には円柱レンズ3を通して受光素子4に導かれる。ここ
で、上記光線束を円柱レンズ3に通すことにより非点収
差が生じるため、被測定点Pが所定の基準位置POにあ
る場合には、受光素子4に投射される像は図8(b)に
示すような円5となるが、被測定点Pが光軸1上におい
て上記基準位置POよりも対物レンズ2に近い位置PS
ある場合には、受光素子4に投射される像は図8(a)
に示すような横長楕円6となり、被測定点Pが光軸1上
において上記基準位置POよりも対物レンズ2から遠い
位置PLにある場合には、受光素子4に投射される像は
図8(c)に示すような縦長楕円7となる。従って、こ
のような像の変化を受光面が複数に分割された(例えば
4分割の)受光素子4で読み取ることにより、被測定点
Pが基準位置POを基準としてどの位置にあるかを測定
することが可能となる。
【0004】このような非点収差の原理による測定方法
を実際に利用するに際しては、受光量の変化による誤差
を少なくするために、得られたデータを受光総量で除し
たり、受光総量が一定となるように発光量を制御したり
することが行われている。しかしながら、実際の被測定
点が旋削面等のように傾斜の比較的大きな曲面上や鋭い
エッジをもつ段差上に位置する場合の測定時には、回折
像の影響等によって特定の受光面にのみ局部的に非常に
強度の高い光が入射されるため、これに起因して被測定
面の断面曲線の振幅が実際よりも数倍から十数倍大きく
測定されるおそれがある。すなわち、単純な非点収差方
法による測定では、被測定面の表面状態の影響、換言す
れば受光線束の光強度分布のバラツキによる影響を大き
く受けるため、常に高精度の測定を行うことは困難とな
っている。
【0005】そこで、特開昭62−2109号公報や特
開昭62−2110号公報には、被測定点からの受光線
束をビームスプリッタで2方向に分割し、一方の光線束
を従来の非点収差法と同様に円柱レンズを通して第1の
4分割受光素子上に入射し、他方の光線束を上記円柱レ
ンズと相対的に90°回転して配置された別の円柱レン
ズを通して第2の4分割受光素子上に入射し、第1の4
分割受光素子の出力A1,A2,A3,A4から得られ
る演算値 SA={(A1+A3)−(A2+A4)}/(A1+A2+A3+A4) と、第2の4分割受光素子の出力B1,B2,B3,B
4から得られる演算値 SB={(B1+B3)−(B2+B4)}/(B1+B2+B3+B4) との差動出力Sg(=SA−SB)を取ることにより、前
記影響の軽減を図るようにしたものが開示されるに至っ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記方法によれば、特
定の受光面にのみ局部的に強度の高い(あるいは低い)
光が入射された場合に、この光線による測定精度への悪
影響を緩和することができる。しかしながら、このよう
な悪影響を完全に削除することは極めて困難であり、よ
り測定精度を高めることができる方法及び装置の開発が
大きな課題となっている。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、被測定
点より発せられる光線束の光強度分布にバラツキがある
場合にも、これによる影響を完全に相殺して高精度の距
離測定を行うことができる距離測定方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、光軸上の被測
定点から受ける光線束を少なくとも対物レンズ及び円柱
レンズを通して4分割受光素子に照射し、この受光素子
の出力に基づいて上記被測定点の距離を測定する非点収
差式の距離測定方法において、上記光線束を対物レンズ
に通した後にビームスプリッタで2方向に分割し、分割
した一方の光線束を円柱レンズに通して第1の4分割受
光素子に入射させるとともに、他方の光線束を円柱レン
ズを介さずに第2の4分割受光素子に入射させ、このと
きの上記第1の4分割受光素子の感知出力A1,A2,
A3,A4と、これらの感知出力A1,A2,A3,A
4にそれぞれ対応する第2の4分割受光素子の感知出力
B1,B2,B3,B4とにより与えられる下式の値 S=(A1+A3)/(B1+B3)−(A2+A4)/(B2+B4) を算出し、この値Sに基づいて上記被測定点の距離を演
算するものである。
【0009】また本発明は、上記方法を実現する装置で
あって、被測定点に光線を照射する光源と、上記被測定
点で反射されてきた光線束を通す対物レンズと、この対
物レンズを通った光線束を2方向に分割するビームスプ
リッタと、このビームスプリッタで分割された各光線束
がそれぞれ入射される位置に設けられた第1の4分割受
光素子及び第2の4分割受光素子と、第1の4分割受光
素子とビームスプリッタとの間に設けられた円柱レンズ
と、上記第1の4分割受光素子の感知出力A1,A2,
A3,A4とこれらの感知出力A1,A2,A3,A4
にそれぞれ対応する第2の4分割受光素子の感知出力B
1,B2,B3,B4とにより与えられる上記値Sを算
出し、この値Sに基づいて上記被測定点の距離を演算す
る距離演算手段とを備えたものである。
【0010】
【作用】上記構成によれば、ビームスプリッタで2方向
に分割された光線束のうち、一方の光線束は円柱レンズ
を通して第1の4分割受光素子に入射され、他方の光線
束は円柱レンズを介さずに第2の4分割受光素子に入射
されるので、もし上記光線束の光強度分布にバラツキが
あって第1の4分割受光素子の特定面にのみ非常に強度
の高い(あるいは低い)光線が入射された場合には、こ
の受光面に対応する第2の4分割受光素子の受光面にも
同様に上記の強度の高い(あるいは低い)光線が入射さ
れることとなる。従って、後に実施例の項でも詳述する
ように、各部品間の光軸が十分に合致しており、各4分
割受光素子に入射される像に十分な対称性が認められる
場合には、上記第1の4分割受光素子の感知出力A1,
A2,A3,A4のうち楕円長軸(あるいは楕円短軸)
に対応する出力値同士の和(A1+A3)及び楕円短軸
(あるいは楕円長軸)に対応する出力値同士の和(A2
+A4)をそれぞれこれらに対応する第2の4分割受光
素子の感知出力の和(B1+B3),(B2+B4)で
除してその差をとった値、すなわち、下式の値 S=(A1+A3)/(B1+B3)−(A2+A4)/(B2+B4) を算出することにより、この値Sに基づいて上記被測定
点の距離を高精度で演算することができる。
【0011】
【実施例】本発明方法の一実施例を図1に基づいて説明
する。
【0012】まず、図示のように光軸1上に位置する被
測定点Pから発せられた光線束10を対物レンズ12に
通し、ビームスプリッタ14で2方向(図例では右方と
下方)に分割する。分割した一方の光線束16について
は、これを円柱レンズ18に通して非点収差を生じさせ
てから第1の4分割受光素子20Aの各受光面に入射さ
せる。これにより、この第1の4分割受光素子20Aの
受光面には、被測定点Pの位置に応じて図に斜線で示す
ような楕円形あるいは円形の像が形成され、各受光面に
ついて個別に感知出力A1,A2,A3,A4が得られ
る。これに対し、分割した他方の光線束22について
は、これを円柱レンズを介さずに第2の4分割受光素子
20Bの各受光面に入射させる。これにより、この第2
の4分割受光素子20Bの受光面には、被測定点Pの位
置にかかわらず図に斜線で示すような円形の像が形成さ
れ、各受光面について個別に、上記出力A1,A2,A
3,A4に対応する感知出力B1,B2,B3,B4が
得られる。
【0013】なお、上記各4分割受光素子20A,20
Bとしては、例えば4分割フォトダイオード等、4つの
受光面を有し、かつ各受光面の受光量を個別に電気信号
に変換する種々のものが適用可能である。また図1で
は、各4分割受光素子20A,20Bのさらに後方にそ
れぞれの受光面をそのまま後方へ倒した状態の図を描い
てある。
【0014】上記測定動作において、仮に、光線束10
の一部に非常に強い(あるいは弱い)光線(以下、特異
な光線と称する。)24が混じっていたとし、この特異
な光線24が4分割受光素子20Aの感知出力A1に影
響する部分26Aに至ったとすると、これと同時に、上
記特異な光線24はビームスプリッタ14で分割された
後に第2の4分割受光素子20Bの感知出力B1に影響
する部分26Bにも必ず至ることとなる。従って、上記
特異な光線24が第1の4分割受光素子20Aのどの受
光面に入射されたとしても、各部品間の光軸が十分に合
致しており、第1の4分割受光素子20Aに投射される
像に十分な対称性が認められる場合には、1の4分割受
光素子20Aの出力値A1〜A4のうち、楕円長軸(ま
たは短軸)に対応する出力同士の和(A1+A3)、及
び楕円短軸(または長軸)に対応する出力同士の和(A
2+A4)、をそれぞれの出力に対応する出力同士の和
(B1+B3),(B2+B4)で除すことにより、光強
度分布のバラツキを完全に相殺することができ、よっ
て、次の式及び式により、例えば対物レンズ12か
ら被測定点Pまでの距離Lを光強度分布のバラツキに関
係なく正確に算出することができる。 L=F(S)≒Lo +kS … S=(A1+A3)/(B1+B3)−(A2+A4)/(B2+B4) … なお、式においてLo は基準距離、すなわち第1の4
分割受光素子20Aに投影される像が円形となるときの
対物レンズ12から被測定点Pまでの距離であり、kは
比例定数である。
【0015】次に、上記式の演算により光線束10の
光強度のバラツキによる影響が相殺されることを理論的
に証明する。
【0016】まず、第2の4分割受光素子20Bにおけ
る各感知出力B1,B2,B3,B4は、それぞれ、被
測定点Pからの受光線束10の断面光強度分布及び受光
面積に比例するが、受光像が円形であるため各受光面の
受光面積は全て等しいとみなすことができ、よって各出
力B1〜B4は断面光強度分布のみに比例することとな
る。そこで、各受光面の受光線束の光強度をb1,b2
3,b4、比例定数をkBとすると、各出力B1〜B4
は B1=kB1;B2=kB2;B3=kB3;B4=kB4 … と表すことができる。
【0017】これに対し、第1の4分割受光素子20A
における各感知出力A1,A2,A3,A4は、それぞ
れ、上記光強度b1,b2,b3,b4及び受光面積に比例
するので、各受光面積をa1,a2,a3,a4、比例定数
をkAとすると、 A1=kA11;A2=kA22;A3=kA33;A4=kA44 … と表すことができる。ここで、各部品間の光軸が十分に
合致しており、第1の4分割受光素子20Aに投射され
る像に十分な対称性が認められる場合には、a3=a1
4=a2とおくことができる。これを上記式に代入す
ると、 A1=kA11;A2=kA22;A3=kA13;A4=kA24 …´ となる。この´式及び上記式を上記式に代入する
ことにより、次式が得られる。 S=(kA/kB)(a1−a2) … この式から明らかなように、上記断面光強度分布b1
4は相殺され、Sは受光面積a1,a2の差に比例する
関数となるので、このSに基づき、断面光強度のバラツ
キに影響を受けることなく前記式により正確な距離L
を演算することができる。
【0018】さらに、図1に示すようにビームスプリッ
タ14の前方に適当な直径の円形開口部をもつ絞り28
を設け、光線束10の周辺部の不安定光線束を除去する
ようにすれば、4分割受光素子20A,20Bに至る光
線束16,22がよりシャープなものとなり、測定値を
さらに安定させることができる。
【0019】また図1では、ビームスプリッタ14を透
過した光線束16を円柱レンズ18に通してから第1の
4分割受光素子20Aに入射させ、ビームスプリッタ1
4で反射された光線束22を直接、第2の4分割受光素
子20Bに入射させるようにしたものを示したが、逆
に、ビームスプリッタ14で透過した光線束を直接4分
割受光素子に入射させ、ビームスプリッタ14で反射さ
れた光線束を円柱レンズ18に通してから上記4分割受
光素子と異なる4分割受光素子に入射させるようにして
もよい。この場合、前者の4分割受光素子を第2の4分
割受光素子、後者の4分割受光素子を第1の4分割受光
素子として上記実施例と同様に式、式の演算を行う
ことにより、正確な距離を求めることができる。
【0020】また、図1のビームスプリッタ14と円柱
レンズ18との間または円柱レンズ18と4分割受光素
子20Aとの間、及びビームスプリッタ14と4分割受
光素子20Bとの間などの適当な位置に適当な焦点距離
の凸レンズや凹レンズ(いずれも図示せず)を入れるこ
とによって、それぞれの4分割受光素子20A,20B
の位置をそれぞれの光軸上の望ましい位置に定めること
も可能である。
【0021】また、対物レンズ12等からの被測定点P
の絶対距離Lではなく、基準位置からの被測定点Pの変
位量(すなわち移動距離)uを求めたい場合には、次式 u=f(s)≒kS … により上記変位量uを容易に求めることができる。
【0022】次に、上記方法を実施するのに好適な装置
の一例を図2に示す。
【0023】この装置は、レーザ発光体等で構成される
光源30を備え、その前方(図では左方)に、非球面レ
ンズ32、凹レンズ34、ピンホール36、偏光ビーム
スプリッタ38、λ/4波長板40、及び対物レンズ1
2が順に配設されている。上記偏光ビームスプリッタ3
8の下方には、絞り28、ビームスプリッタ14、及び
第2の4分割受光素子20Bが順に配され、ビームスプ
リッタ14の後方(図では右方)には、円柱レンズ18
及び第1の4分割受光素子20Aが順に配設されてお
り、以上の部品は図外のフレーム内に組み込まれてい
る。2つの4分割受光素子20A,20Bは演算処理装
置(距離演算手段)50に接続されており、各受光素子
20A,20Bの感知出力A1〜A4,B1〜B4が演
算処理装置50に入力されるようになっている。
【0024】演算処理装置50は、一例として図3に示
すような演算回路を備えている。図において、51〜5
4は加算器、55,56は除算器、57は減算器、58
は演算出力である。この回路により、演算処理装置50
は前記式に示した値Sを演算し、この値Sに基づき距
離Lや変位量uの演算を行うように構成されている。
【0025】次に、この装置の作用を説明する。
【0026】光源30から発せられた光線束42は、非
球面レンズ32で集束され、凹レンズ34で所定の焦点
長を有する光線束に修形された後、ピンホール36でシ
ャープな断面真円状の光線束43に整形され、偏光ビー
ムスプリッタ38、λ/4波長板40、対物レンズ12
を順次経て被測定面44上の被測定点Pに集光される。
この被測定点Pで反射された光は、あたかも被測定点自
身Pから発せられたかのように光線束10となって対物
レンズ12及びλ/4波長板40を通り、偏光ビームス
プリッタ38で下方に反射される。この光線束は、絞り
28で不安定成分が除去された後、ビームスプリッタ1
4で下方と後方との2方向に分割される。分割された一
方の光線束16は、円柱レンズ18で非点収差を生じた
後に第1の4分割受光素子20Aに至り、他方の光線束
22はそのまま第2の4分割受光素子20Bに至る。各
受光素子20A,20Bの感知出力A1〜A4,B1〜
B4は演算処理装置50に入力され、この演算処理装置
50で演算された距離Lや変位量uの値に関する信号は
図外の表示装置や別の演算処理装置等へ出力されること
となる。
【0027】なお、図2には明示していないが、外乱光
の影響をなるべく小さくするためには、光学系の途中、
例えば対物レンズ12の前後や絞り28の前後に光源3
0の発光波長に応じた干渉フィルタを挿入したり、光源
30に変調をかけて使用したりすることが必要である。
【0028】また、測定範囲全域で安定した測定結果を
得るためには、被測定点Pの直径を可能な限り小さく
し、被測定点Pが対物レンズ12に対して前後に移動し
ても被測定点Pの大きさが変わらないようにすることが
望ましいので、対物レンズ12を通って被測定点Pに至
る光線束43がなるべく断面直径が小さく平行な光線束
となるように光源30、非球面レンズ32、凹レンズ3
4、ピンホール36等の位置や焦点距離、径等を適当に
定めることが望ましい。
【0029】また、このような断面極小で平行な光線束
43を形成する場合には、図2に示したピンホール36
や高価な偏光ビームスプリッタ38を用いる代わりに、
図4に示すような鏡板70を用いることも可能であり、
これによって高価なλ/4波長板40を省略することも
可能になる。この鏡板70は、45°傾斜した小さな貫
通孔72を中央に有しており、従って、この貫通孔72
の開口形状は45°の楕円となっている。このような鏡
70を図4に示すように45°傾けた状態で上記偏光ビ
ームスプリッタ38に代えてこれと同位置に配設するこ
とにより、光線束42は上記貫通孔72を通って光線束
43となって被測定点Pへ照射され、反射されて戻って
きた光線束10、すなわち上記光線束43よりも断面積
が非常に大きくなっている光線束10は、その大部分が
上記貫通孔72以外の領域で下方に反射され、ビームス
プリッタ14へ導入されることとなる。
【0030】このような鏡板70を使用した場合には、
図5(a)〜(c)及び同図(d)に示すように、第1
の4分割受光素子20Aの受光面上に形成される像7
6,77,78及び第2の4分割受光素子20Bの受光
面上に形成される像79の中央に中空部76´,77
´,78´,79´が形成されることとなるが、これら
の中空部76´〜79´の形状は像76〜79の形状に
それぞれ対応しているので、発光強度がある程度高けれ
ば、測定精度にほとんど影響を及ぼすことはない。ただ
し、前記実施例で示したような偏光ビームスプリッタ3
8及びλ/4波長板40を用いるようにすれば、反射し
てきた光線束10の一部が光源30に逆戻りすることを
ほぼ完全に防ぐことができ、これにより光源30の発光
をより安定させることが可能である。
【0031】なお、本発明では、各光線束の方向を問わ
ず、例えば被測定点に対して下方から光線を照射するよ
うな装置にも上記実施例と同様にして容易に適用するこ
とができる。
【0032】また本発明では、ビームスプリッタの種類
を問わず、図1,2に示す直角プリズム式のものの他、
受光線束を2方向に分割する種々のビームスプリッタが
適用可能である。
【0033】また、対物レンズ12のゆがみや絞り28
の不整形等により、第1の4分割受光素子20Aに投射
される像に完全な対称性が認められない場合でも、前記
式で示した値Sに代え、次の´式に示す値S´を用
いることにより、上記対称性を害することによる測定結
果への悪影響を抑えることが可能である。 S´=(A1/B1+A3/B3)−(A2/B2+A4/B4) …´ すなわち、この値S´は、その感知出力A1〜A4をこ
れに対応する第2の4分割受光素子20Bの感知出力B
1〜B4で除することにより、上記特異な光線24によ
る測定精度への影響を相殺し、各比A1/B1,A2/
B2,A3/B3,A4/B4,を用いて第1の4分割
受光素子20Aにおける長軸と短軸との寸法差の度合い
を表したものである。
【0034】この´式は、第1の4分割受光素子20
Aに入射される対称性にかかわらず光強度分布の影響が
完全に相殺されているものであり、以下にその証明を行
う。まず、第1の4分割受光素子20Aの出力A1〜A
4及び第2の4分割受光素子20Bの出力B1〜B4は
前記実施例と同様に B1=kB1;B2=kB2;B3=kB3;B4=kB4 … A1=kA11;A2=kA22;A3=kA33;A4=kA44 … で表される。これらを前記´式に代入すると、次式が
得られる。 S´=(kA/kB){(a1+a3)−(a2+a4)} …´ ここに示される値S´は、前記式で示された値Sと同
様に光強度分布b1〜b4と無関係で、受光面積a1
2,a3,a4のみの関数となっており、第1の4分割
受光素子20Aの受ける像の長軸と短軸との差によって
決まる値である。よって、この値S´を用いても光強度
分布に影響を受けない正確な距離が得られるのは明らか
である。また、この´式においてa3=a1、a4=a2
とすれば、次式 S´=2(kA/kB)(a1−a2) … が得られるが、この値S´と、上記式で与えられる値
Sとが等価であることは明らかである。
【0035】なお、上記´式の演算を行うには、例え
ば図6に示すような演算回路を用いるようにすればよ
い。なお、同図において61〜64は除算器、65,6
6は加算器、67は減算器、68は演算出力である。
【0036】この図6と前記図3とを比較して明らかな
ように、前記式に示した演算方式によれば、後の´
式に示した演算方式と比べて高価な除算器を半分の2個
に済ますことができ、その分コストの削減を図ることが
可能である。また、感知出力B1〜B4のうちのいずれ
かの出力値が極端に微弱である場合、この出力値がその
まま分母となる´式の演算では非常に不安定な出力が
得られることになるが、上記式による演算方式では、
感知出力B1,B3の和(B1+B3)、及び感知出力
B2,B4の和(B2+B4)がそれぞれ分母となるの
で、感知出力B1〜B4のうちのいずれか1つが極端に
微弱であっても分母の値までが微弱となることはほとん
どなく、従って演算出力値をより安定させることができ
る。
【0037】ただし、前記´式に示した演算方式によ
れば、受光像の対称性に誤差がある場合にも、これによ
る測定結果への影響を削減することができる利点があ
る。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、被測定点から受
ける光線束を対物レンズに通した後にビームスプリッタ
で2方向に分割し、一方の光線束を円柱レンズを通して
第1の4分割受光素子に、他方の光線束を円柱レンズを
介さずに第2の4分割受光素子にそれぞれ入射させ、上
記第1の4分割受光素子の感知出力A1〜A4と、これ
らの感知出力にそれぞれ対応する第2の4分割受光素子
の感知出力B1〜B4とにより与えられる次式の値 S=(A1+A3)/(B1+B3)−(A2+A4)/(B2+B4) に基づいて上記被測定点の距離を演算するものであるの
で、被測定点から受ける光線束の光強度分布にバラツキ
がある場合でも、その影響を完全に相殺することがで
き、これにより高精度の距離測定を行うことができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施例を説明するための光学系
の構成図である。
【図2】上記方法を実現するための距離測定装置の一例
を示す構成図である。
【図3】上記方法における演算に要する回路を示した図
である。
【図4】上記距離測定装置において偏向ビームスプリッ
タの代用となり得る鏡板の断面正面図である。
【図5】(a)(b)(c)は上記鏡板を使用した時に
第1の4分割受光素子の受光面に形成される像を示す正
面図、(d)は上記鏡板を使用した時に第2の4分割受
光素子の受光面に形成される像を示す正面図である。
【図6】他の方法における演算に要する回路を示した図
である。
【図7】非点収差法の原理を説明するための光学系の構
成図である。
【図8】(a)(b)(c)は非点収差により4分割受
光素子の受光面に形成される像を示す図である。
【符号の説明】
10 被測定点から受ける光線束 12 対物レンズ 14 ビームスプリッタ 18 円柱レンズ 20A 第1の4分割受光素子 20B 第2の4分割受光素子 30 光源 50 演算処理装置(距離演算手段) A1〜A4 第1の4分割受光素子の感知出力 B1〜B4 第2の4分割受光素子の感知出力 P 被測定点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸上の被測定点から受ける光線束を少
    なくとも対物レンズ及び円柱レンズを通して4分割受光
    素子に照射し、この受光素子の出力に基づいて上記被測
    定点の距離を測定する非点収差式の距離測定方法におい
    て、上記光線束を対物レンズに通した後にビームスプリ
    ッタで2方向に分割し、分割した一方の光線束を円柱レ
    ンズに通して第1の4分割受光素子に入射させるととも
    に、他方の光線束を円柱レンズを介さずに第2の4分割
    受光素子に入射させ、このときの上記第1の4分割受光
    素子の感知出力A1,A2,A3,A4と、これらの感
    知出力A1,A2,A3,A4にそれぞれ対応する第2
    の4分割受光素子の感知出力B1,B2,B3,B4と
    により与えられる下式の値 S=(A1+A3)/(B1+B3)−(A2+A4)/(B2+B4) を算出し、この値Sに基づいて上記被測定点の距離を演
    算することを特徴とする距離測定方法。
  2. 【請求項2】 被測定点に光線を照射する光源と、上記
    被測定点で反射されてきた光線束を通す対物レンズと、
    この対物レンズを通った光線束を2方向に分割するビー
    ムスプリッタと、このビームスプリッタで分割された各
    光線束がそれぞれ入射される位置に設けられた第1の4
    分割受光素子及び第2の4分割受光素子と、第1の4分
    割受光素子とビームスプリッタとの間に設けられた円柱
    レンズと、上記第1の4分割受光素子の感知出力A1,
    A2,A3,A4とこれらの感知出力A1,A2,A
    3,A4にそれぞれ対応する第2の4分割受光素子の感
    知出力B1,B2,B3,B4とにより与えられる下式
    の値 S=(A1+A3)/(B1+B3)−(A2+A4)/(B2+B4) を算出し、この値Sに基づいて上記被測定点の距離を演
    算する距離演算手段とを備えたことを特徴とする距離測
    定装置。
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