JPH0711699Y2 - 化粧用塗布具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、マスカラ等の化粧料を顔等に塗布するため
の化粧用塗布具に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、マスカラ等の化粧料を塗布するための化粧用塗
布具は、棒状の把持部と、その先端に形成された塗布部
とで構成されており、上記塗布部に化粧料を付着させ、
これを顔面等に引き延ばしながら塗布することが行われ
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、化粧の際には、上記のようなマスカラだ
けでなく、口紅や化粧パウダー等も用いられており、そ
れらを顔面に塗布するために、先端部が紅筆やパウダー
チツプ等になつた複数の化粧用塗布具が同時に使用され
ている。これによつて、不使用時の保管や携帯等の際
に、嵩張るとともに、使用の際に、複数の塗布具をその
都度手で持ち替えて使用しなければならず使い勝手が悪
いという問題を生じている。このような問題を解決でき
る化粧用塗布具として、実公昭59−8642号公報に開示さ
れているようなものがある。すなわち、この化粧用塗布
具は、複数の異なる塗布具先端部の後端部にねじ穴を設
けるとともに、この塗布具先端部が取り付けられる棒状
把持部の先端にねじ部を設け、上記塗布具先端部を収脱
自在に内蔵する複数の筒状キヤツプを横並びの状態で連
結している。そして、使用の際には、連結状態のキヤツ
プの中から１個のキヤツプを取り外し、そのキヤツプ内
の塗布具先端部のねじ穴に、棒状把持部の先端のねじ部
をら合させ、その状態で、把持部を引つ張ることによ
り、把持部に固着された塗布具先端部をキヤツプから引
き抜くようになつている。しかしながら、この化粧用塗
布具では、把持部先端への塗布具先端部の取り付けを、
ねじ同士のら合によつて行うため、その着脱操作が煩雑
であるという問題がある。

この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、嵩
張らず、かつ操作が容易で使い勝手のよい化粧用塗布具
の提供をその目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、この考案の化粧用塗布具
は、塗布具先端部を収脱自在に内蔵する複数の筒状キヤ
ツプと棒状把持部を備え、上記棒状把持部にはその前端
面に凹部を設けてその凹部の内壁の相対峙する部分に切
欠き部を形成し、略Ｕ字状の弾性連結部の両外側部に突
設された押圧部をそれぞれ上記切欠き部内に位置させ外
方に突出させた状態で上記弾性連結部を上記凹部内に配
設して略Ｕ字の開放側を凹部の開口から突出させ、上記
弾性連結部の略Ｕ字の両先端外側に被係合部を設け、上
記複数の筒状キヤツプ内にそれぞれ収脱自在に内蔵され
た塗布具先端部には、先端に塗布部を形成するととも
に、後端に上記弾性連結部のＵ字の開放側が嵌挿可能な
凹部を設けてその凹部の内壁面に、上記略Ｕ字の両先端
外側の被係合部と係合可能な係合爪を形成し、複数の筒
状キヤツプのうち任意の筒状キヤツプ内蔵の塗布具先端
部の係合爪を上記被係合部と係合させた状態で棒状把持
部を引つ張ることにより筒状キヤツプから塗布具先端部
を引き出し棒状把持部に固着できるようにしたという構
成をとる。

〔作用〕

すなわち、この化粧用塗布具では、塗布具先端部を把持
部に連結するための連結部が略Ｕ字状の弾性体で構成さ
れているとともに、その先端部に、塗布具先端部の凹部
内壁に設けられた係合爪と係合可能な被係合部が設けら
れている。したがつて、弾性連結部の両外側部に突設さ
れた押圧部を把持部内に押し込んだ状態で、塗布具先端
部の後端に設けられた凹部を把持部の先端側に取り付け
られた弾性連結部を押し付けることにより、把持部と塗
布具先端部との連結を容易に行うことができる。すなわ
ち、上記押圧部を把持部の内部側に押圧すると、弾性連
結部の両先端部が内側に撓んで上記凹部内に容易に嵌挿
できるようになり、その状態で、上記押圧部の押圧を解
除することにより、弾性連結部をその弾性によつて元の
状態に戻し、上記係合爪を被係合部に係合させることが
できる。また、塗布具先端部の把持部からの取り外し
は、上記弾性連結部の押圧部を押圧した状態で、把持部
から塗布具先端部を引き抜くことにより行うことができ
る。このように、塗布具先端部の把持部からの着脱も簡
単な操作でできる。

つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳しく説明す
る。

〔実施例〕

第１図はこの考案の一実施例によるプラスチツク製の化
粧用塗布具を示している。すなわち、図において、１は
丸棒状の把持部であり、２は把持部１の先端に取り付け
られたパウダーチツプで、先端部がスポンジからなる塗
布部３に形成されている。上記把持部１は、第２図に示
すように、先端面に凹部４が設けられ、その凹部４の開
口側側壁の相対峙する部分に切欠き部５が形成されてい
る。そして、その凹部４内に、弾性体からなる略Ｕ字状
の連結部６の後端曲部側が嵌挿されている。この連結部
６は、両外側面の中央部に突設されたボタン状の押圧部
７を把持部１の切欠き部５に位置決めしその端部を把持
部１の側面から突出させた状態で凹部４内に配設され、
両端が凹部４の壁面に固定された軸体８に、後端曲部の
内面側を係合させることにより、凹部４から抜け止めさ
れている。また、連結部６の先端部９は全体が徐々に先
細りになつた矢先状に形成され、その先端部９と押圧部
７の間に係合用の凹段部10が形成されている。11はパウ
ダーチツプ２の後端部に設けられたキヤツプ状の被連結
部であり、後端面に連結部６の先端部９が嵌入できる凹
部12が形成され、その凹部12の開口縁部内周側に凹段部
10と係合できる突条13が突設されている。そして、外周
面の先端側が細径に形成されその先端縁部にキヤツプ取
り付け用の突条14が設けられている。上記パウダーチツ
プ２は、この被連結部11を連結部６に外嵌係合させるこ
とにより、把持部１の先端に取り付けられている。15は
パウダーチツプ２をカバーするキヤツプ（第５図参照）
であり、開口側内周面に設けられた突条16を被連結部11
の突条14に係合させてパウダーチツプ２に取り付けられ
ている。なお、上記パウダーチツプ２の外に、紅筆、マ
スカラ塗布用チツプ等の複数のチツプが用意されてお
り、これらは第３図に示すように、並列状に連結された
（連結部を切断することにより容易に分離できるように
なつている）キヤツプ15の中にそれぞれ収容されてい
る。

この構成において、不使用時には、連結状のキヤツプ15
内に収容された複数のチツプと、把持部１を別体にして
保管しておく。そして、使用時には、まず、上記連結状
のキヤツプ15の中から１個のキヤツプ15を取り外す。つ
いで、第４図に示すように、そのキヤツプ15の後端開口
部から突出しているパウダーチツプ１の被連結部11に、
把持部１の連結部６を押し付けて、被連結部11と連結部
６を係合させ第５図の状態にする。この場合、凹部12の
開口縁部に先細りに形成された先端部９の傾斜状外側面
が当接することによつて、連結部６の両先端部９が内側
に撓むため、先端部９が容易に凹部12内に嵌入できる。
そして、連結部６の凹段部10と被係合部の突条13が係合
すると、上記連結部９の先端部９は元の状態にもどり、
その弾性によつて上記凹段部10と突条13の係合状態が維
持される。つぎに、第５図の状態から、キヤツプ15を引
つ張つて把持部１から取り外し、第１図の状態にする。
そして、パウダーチツプ２の塗布部３に化粧用パウダー
を付着させ、これを顔面に塗布することにより化粧を行
う。また、他の化粧料を使用する場合には、第６図に示
すように、把持部１の先端両側から突出している押圧部
７を把持部１の内側に押圧し、パウダーチツプ２を引つ
張ることにより、パウダーチツプ２を把持部１から取り
外す。そして、他の化粧用塗布用のチツプを上記の方法
と同様にして、把持部１の先端部に取り付けその化粧料
を用いて引き続き化粧を行う。使用後は、チツプをキヤ
ツプ15内に収容して保管するか、またはそのキヤツプ15
とともに廃棄する。

このように、この化粧用塗布具によれば、複数のチツプ
に対して把持部１が１個ですむため、嵩張らず、保管や
携帯に便利であるとともに、チツプの着脱が容易な操作
でできるため、使い勝手がよくなる。

なお、上記の実施例では、キヤツプ15を分離可能な連結
状態にしているが、これに限定するものではなく、分離
できない連結状にしてもよいし、それぞれを始めから別
体として構成してもよい。また、チツプの塗布部に予め
一回使用分の化粧料を付着させておき、これを使い捨て
用のチツプとして使用してもよい。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案の化粧用塗布具は構成されてい
るため、使い勝手がよくなり、実用的効果が大である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図はその要
部を示す縦断面図、第３図は連結状態のキヤツプを示す
斜視図、第４図および第５図は把持部にチツプを取り付
ける状態を示す斜視図、第６図は把持部からチツプを取
り外す状態を示す斜視図である。 １……把持部、２……パウダーチツプ、３……塗布部 4,12……凹部、５……切欠き部、６……連結部 ７……押圧部、８……軸体、９……先端部、10……凹段
部、13……突条

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】塗布具先端部２を収脱自在に内蔵する複数
   の筒状キヤツプ15と棒状把持部１を備え、上記棒状把持
   部１にはその前端面に凹部４を設けてその凹部４の内壁
   の相対峙する部分に切欠き部５を形成し、略Ｕ字状の弾
   性連結部６の両外側部に突設された押圧部７をそれぞれ
   上記切欠き部５内に位置させ外方に突出させた状態で上
   記弾性連結部６を上記凹部４内に配設して略Ｕ字の開放
   側を凹部４の開口から突出させ、上記弾性連結部６の略
   Ｕ字の両先端外側に被係合部10を設け、上記複数の筒状
   キヤツプ15内にそれぞれ収脱自在に内蔵された塗布具先
   端部２には、先端に塗布部３を形成するとともに、後端
   に上記弾性連結部６のＵ字の開放側が嵌挿可能な凹部12
   を設けてその凹部12の内壁面に、上記略Ｕ字の両先端外
   側の被係合部10と係合可能な係合爪13を形成し、複数の
   筒状キヤツプ15のうち任意の筒状キヤツプ15内蔵の塗布
   具先端部２の係合爪13を上記被係合部10と係合させた状
   態で棒状把持部１を引つ張ることにより筒状キヤツプ15
   から塗布具先端部２を引き出し棒状把持部１に固着でき
   るようにしたことを特徴とする化粧用塗布具。