JPH0711597A - 製紙用スクリーン - Google Patents

製紙用スクリーン

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JPH0711597A
JPH0711597A JP5173587A JP17358793A JPH0711597A JP H0711597 A JPH0711597 A JP H0711597A JP 5173587 A JP5173587 A JP 5173587A JP 17358793 A JP17358793 A JP 17358793A JP H0711597 A JPH0711597 A JP H0711597A
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JP
Japan
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groove
screen
slope
slit
downstream
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JP5173587A
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Inventor
Yoshihiko Aikawa
叔彦 相川
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Aikawa Iron Works Co Ltd
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Aikawa Iron Works Co Ltd
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  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製紙原料を高濃度で処理してもスクリーンが
目詰まりしないで通過能力も適性で、除塵能力を改善し
て品質良好な有用繊維の回収をする。 【構成】 所定ピッチで所定深さに多数配列したV溝5
と、各V溝5にそれぞれ貫通配設したスリット1とを備
えたスクリーンプレート2であって、前記V溝5を物質
の流れ方向に対してそれぞれ勾配をつけた上流側斜面3
と下流側斜面4とから構成し、前記上流側斜面3及び下
流側斜面4の物質の流れ方向と直角な面に対する勾配θ
1 ,θ2 がそれぞれθ1 は15〜20度、θ2 は45〜
75度の範囲にあり、V溝深さ1.2〜1.5mmであ
ることで、V溝内での平均渦度を強くして速い速度の渦
が発生し、乱流強度も大きくなって、V溝の内外への渦
の移動が頻繁に行なわれ、通過能力を適性に保ちつつ除
塵能力の大巾な改善ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製紙用設備で抄紙又は
古紙処理などの製紙原料調整ラインの原料から異物を含
む不純物を効果的に除去し、有用繊維を回収するための
製紙用スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、製紙処理・古紙処理など製紙用
設備においては、原料となる繊維懸濁液中の石、砂、金
属片、樹脂片などの異物その他のごみ排除のためにスク
リーンプレートで構成したスクリーンが用いられ、この
スクリーンでは処理能力をあげるために密閉ケーシング
内のスクリーンに対して原料を圧入することが知られて
いるが、スクリーンプレートの表面にスリット又は孔を
設けたフラット型スクリーンプレートでは原料の有用繊
維通過能力が低く、それだけ設備が大型化し、処理コス
トも高くなり消費動力も大きくなって、なおかつ、スリ
ット巾又は孔径を大きくしないと目詰まりするためスリ
ット巾又は孔径を大きくせざるを得ず、しがって異物も
原料と共に通過してしまい、品質上の問題があった。こ
のような点を考慮して最近では、より除塵効果をあげる
ために米国特許第2301514号や特開昭59−13
7594号のようにスクリーンプレート表面に溝を設
け、その溝内に細かなスリットを切っても溝内の小渦流
により原料の処理能力を上げることができるように工夫
されてきた。これらスクリーン表面に溝を形成したタイ
プでも品質,処理量の両面を満足させ得る状況にはな
く、特に除塵効果と処理能力に影響を与えるスリット切
削位置と溝の形状については、従来は深く検討されてこ
なかったために、この方法でも分離性能としてはかなら
ずしも最良なものではない。
【0003】ところが、最近では原料中にいろいろな異
物が多く混在し、特に粘着性異物の増加傾向が著しく、
抄紙機のワイヤ,フェルト,ロール等を汚染し、紙切れ
発生で生産性低下の原因ともなるし、紙の品質も低下す
るし、抄紙機故障となる悪影響が出ているため、より除
塵効果のよいスクリーンが求められている。しかし、実
用上除塵効果を良くするためにはスクリーンプレートを
フラットにすれば良いが、懸濁液が高濃度であると処理
濃度を下げないと目詰まり現象が生じ、通過能力(処理
量)が低下して生産量が下がって不経済であって、製品
コストアップにつながっている。従って、スクリーンに
とって現在は処理能力と同時に品質を上げ得るスクリー
ンとして細かなスリットスクリーンが使用されている
が、処理能力と品質を同時に満足出来るものは少なく、
処理量は大きいが品質が悪いか、品質は良いが処理量は
少ないという現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクリーン
プレートに溝を形成してスリットを設けた従来例では、
該溝の上流側面が外表面に対して直角であるか、或いは
ほぼ直角に近い5度内外の角度であると、溝内に安定し
た渦流ができパルプ繊維はスリットを容易に通過しやす
くなり、目詰まりが少なく大容量の処理が可能となる
が、溝内の渦流は比較的安定状態下にあって、溝内でと
どまっているため溝内に流れ込んだ異物がこの渦流と共
に、回流しつづけてスリットに近づいた異物が出口原料
中に通過し易くなって除塵目的にとっては有害な作用と
なるほか、一方上流側面の角度を大きくしすぎると、十
分な渦流が発生しなくなり、原料の溝内における攪拌力
が弱まり、除塵効果は低下しないが原料の通過性能が大
幅に悪くなるなど能力的にも操業安定性の上でも十分満
足されるものでなく、まだ問題があり、かつまた原料が
高濃度であると、目詰まり現象が多くなる傾向となり、
通過能力も満足できなくなるしという問題があった。本
発明は、これら従来の問題点を排除しようとするもの
で、製紙原料が高濃度であっても目詰まりせず、有用繊
維と異物とを著しく効率よく分離処理し、かつ、通過能
力も適性で能率的な処理が容易にでき、除塵能力の改善
もできる製紙用スクリーンを構成簡単で加工容易に安価
な形態で提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、製紙用繊維懸
濁液から有用繊維分と、不純物などの異物分とに分離す
るため所定ピッチで、所定深さに多数配列したV溝5
と、各V溝5にそれぞれ貫通配設したスリット1とを備
えたスクリーンプレート2であって、前記V溝5を物質
の流れ方向に対してそれぞれ勾配をつけた上流側斜面3
と下流側斜面4とから構成し、前記上流側斜面3及び下
流側斜面4の物質の流れ方向と直角な面に対する勾配θ
1 ,θ2 がそれぞれθ1 は15〜20度、θ2 は45〜
75度の範囲にあり、V溝深さが1.2〜1.5mmで
あることを特徴とする製紙用スクリーンである。
【0006】
【作用】ケーシング内に給液された原料は、スクリーン
バスケット表面のV溝5側からスリット1に向って流
れ、スクリーンプレートの外表面を流過するに際して、
V溝で強力な乱流が生じ、殊に所定角度に傾斜した上流
側面と下流側面とのあるV溝で渦流が生じてパルプ液の
流動性が増し、有用繊維はスリットに誘導されてスリッ
トから有用繊維を通過しやすくすると共に、上流側傾斜
面の傾斜角度を15〜20度と大きくし、V溝深さを
1.2〜1.5mmとすることで、V溝内の渦流が常時
V溝の内外を移動し、原料中の異物もV溝にとどまら
ず、溝外に飛ばされ、スリットを通過するのを回避して
除塵効果を大巾に改善することができ、しかもV溝の深
さが深いため溝内に確実に渦流が発生することにより、
スリットの目詰まりが少なく、高濃度処理や大容量処理
が可能となり、有用繊維のみを効率よくスリットを通過
させて導出口から流出させ、かつ原料に含まれた異物は
スリットによって遮断され、渦流が溝の外に移動する際
に渦流と共にリジェクト出口側へ押しやられ除去され、
異物排出口から排出されるものである。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図1乃至図4の例で説明す
ると、製紙用繊維懸濁液から有用繊維分と、不純物など
の異物分とに分離するため所定ピッチで、所定深さに多
数配列したV溝5と、各V溝5にそれぞれ貫通配設した
スリット1とを備えたスクリーンプレート2であって、
前記V溝5を物質の流れ方向に対してそれぞれ勾配をつ
けた上流側斜面3と下流側斜面4とから構成し、前記上
流側斜面3及び下流側斜面4の勾配θ1 ,θ2 が物質の
流れ方向と直角な面に対し、それぞれθ1 =15°〜2
0°とθ2 =45°〜75°、即ち物質流れ方向に平行
な面に対して15°〜45°の範囲にあることで、スリ
ットの通過能力を若干低下する程度で出口原料中の異物
混入比率を従来のものに比べて2分の1以下とすること
ができる。
【0008】前記スクリーンプレート2のV溝5として
は、スクリーン表面からの深さtを従来より深く、例え
ば1.2〜1.5mmの深さに形成され、上流側斜面3
と下流側斜面4との交叉位置近傍に物質の流れ方向と直
角方向のスリット1を開口連通させるのが良い。t<
1.2mmであると渦流発生が少ないし、t>1.5m
mであると渦流の溝内外の移動が阻止されるので避けた
方がよい。いずれにしても前記形状のV溝によってV溝
内には渦流が生じ、高濃度であってもパルプ液は高い流
動性が得られ、有用繊維はスリットを容易に通過し、通
過能力も適性で、しかもこの渦流はV溝の内外を常時移
動する乱流状態となり、除塵能力が改善されることとな
る。
【0009】この場合、前記上流側斜面3の勾配θ1
通過性能と除塵能力に影響する。この関係を下流側斜面
4の勾配θ2 を約60°にして0.2mmのスリット1
を上流側斜面3に接して設けた場合で、原料濃度2.5
%の段ボール古紙についてスリット1の原料通過流速を
1.0m/秒、1.5m/秒、2.0m/秒としてスク
リーンの入口、出口の差圧について実測調査した結果を
図3に示す。ここで言う原料通過流速とはスクリーンの
出口原料通過量(m3 /秒)÷スリットの開口部面積
(m2 )から求めた値である。図3に示されているよう
にスクリーンの入口、出口の差圧は如何なる原料通過流
速においても上流側斜面3の勾配θ1 が大きくなるに従
い大きくなり、15〜20°の間で急激に増加する事が
確認出来た。即ち、上流側斜面3の勾配θ1 が大きくな
るに従い溝内の渦度が大きくなり、且つ乱流強度も大き
くなることによりスリット1を原料、異物が通過出来に
くくなり、通過性能が低下し、除塵能力が向上すること
になる。
【0010】なお、このスクリーンプレート2のV溝5
内の平均圧力分布、平均渦度分布並びに乱流強度分布の
最大値を流体力学解析した結果は表1に示す通りであっ
た。上流側斜面3の勾配θ1 が5°から20°になるに
従い、V溝5内の平均渦度分布については時計回りの渦
が強くなり、それにほぼ比例した形で反時計回りの渦が
強くなり、V溝5内の乱流強度も大きくなってV溝5内
の渦の位置の変化が大きく、渦がV溝5内外に常時移動
を繰り返す率が高くなっていることが確認出来た。解析
はIBM POWER STATION 550を用
い、下記計算方法を使用した。
【0011】
【表1】
【0012】なお、計算方法としては、一般座標系非定
常非圧縮2次元ナヴィエ・ストークス方程式を差分法に
より数値積分した。 基礎方程式 以下の二次元非定常非圧縮Navier−Stokes
方程式を基礎方程式として用いた。 連続の式:diυ′u′=0, ……
(1) 運動方程式:
【0013】
【数1】 ここで u′:速度(u′1 ,u′2 )(=(u′,υ′)) t′:時間 ρ′:密度 P′:圧力 μ′:動粘度 ダッシュ(′)は次元量を示す。 速度を一様流の流速U、長さをステップの高さd、時間
をd/U、圧力をρ′U2 で、それぞれ無次元化すると
(1),(2)式は次のようになる。 連続の式: diυu=0, ……(3) 運動方程式:
【0014】
【数2】 ここで
【0015】
【数3】 計算方法 計算手法はMAC法(Harlow & Welch,
1965)にしたがった。始めに(4)式の発散をとる
ことにより導出した圧力のポアソン方程式をタイムステ
ップnにおいて解く。
【0016】
【数4】 ここでD=diυuであり、上付き添え字nは無次元時
間t=nΔt(Δtは∂/∂tの有限差分近時の時間刻
み)。(5)式のDは、(3)式によれば0となるが、
数値誤差の増大を防ぎ連続の式を陰的に保証させるため
に残しておく。(3)式を(5)式の右辺第一項に代入
すると
【0017】
【数5】 ここで(x1 ,x2 )(=(x,y))。続いて、次の
タイムステップのuをNavier−Stokes方程
式を解いて求める。
【0018】
【数6】 以下の座標変換(Thompson,Warsi &
Mastin,1985)により計算は一般座標上で行
う。 x1 =x1 (ξ12), x2 =x2 (ξ12), ……(8) ここで(ξ12)(=(ξ,η))。式(6)と(7)
は、一般座標上で次のように書ける。
【0019】
【数7】 ここでai (=▽ξi )は反変基底ベクトル、gij(=
i ・aj )は反変計量テンソル、(・)k はk方向の
成分を示す。基底ベクトルは二次の中心差分で求める。
非線形項以外の空間差分は二次の中心差分で、非線形項
は三次の風上差分で求める(Kawamura,Tak
ami & Kuwahara,1986)。
【0020】
【数8】 ここでfは任意の関数であり、iは格子点番号を示す。
これらの連立方程式は、point SOR法によって
解く。 計算条件 レイノルズ数: Re=Udρ′/μ′=20996 ここで、代表速度Uは15m/s、代表長さdはステッ
プの深さ1.2mmを用いた。密度ρ′と粘度μ′は標
準大気圧下300Kの水の値、996.62kg/m3
と854.4μPa・Sを仕様した。Δtは0.005
とした。全領域に於て以下の条件のもとインパルシブ・
スタートにて計算を実行した。 U=(1,0), P=0. 速度境界条件〔図5〕 壁面上:u=(0,0) 流入境界及び右側流出境界:u=(1,0). 下側流出境界:u=(0,−1/15). 上側遠方境界:∂u/∂u=0. 圧力の境界条件は全ての境界において、∂P/∂n=
0. 計算格子は図6〜図9に示すように191×106の格
子点数を用い、計算領域を作成した。t=100から1
75まで時間平均した圧力分布,渦度分布について最大
値,最小値を求めた。乱流強度はt=100から175
までの速度場により乱流強度T1 を求めた。乱流強度T
1 は以下の式によって表される。
【0021】
【数9】 ここでu′(x,y,t)とυ′(x,y,t)は、平
均速度場からのずれを表す。
【0022】また、前記上流側斜面3の勾配θ1 に関
し、下流側斜面4の勾配θ2 を約60°にして0.2m
mのスリット1を上流側斜面3に設けた場合で、原料濃
度2.5%及び原料濃度1.0%の段ボール古紙につい
て実用上のスクリーンが目詰まりを起こし、実用上使用
に耐えられない最大通過能力についてみると、図4に示
すように勾配θ1 を5°とした所で最大通過能力が得ら
れ、勾配θ1 の角度が大きくなるに従い能力は低下する
が、通過流速が1.5mm/秒を越えるとパルプ繊維に
撚れが発生するという問題が経験的に知られており、実
際的に使用されている通過流速はほぼ1.5m/秒以下
であるので上流側斜面3の勾配θ1 は最大20°とする
所まで傾斜させても差し支えなく用いられる。
【0023】これらは、除塵能力に関しても影響をおよ
ぼしており、例えば原料段ボール古紙で同一処理量の場
合の除塵効率をスクリーン出口原料の品質比較をしてみ
ると、表2に通り異物混入量は従来のものに比較して、
約半分或いはそれに近い値に減少していることが認めら
れた。従って、前記上流側斜面3は15°〜20°の範
囲の勾配θ1 にし、この斜面に形成するのがよい。
【0024】
【表2】
【0025】さらに、前記V溝5内におけるスリット1
はスクリーン外表面に対してほぼ直角方向に設けられ、
その位置としては前記上流側斜面3と下流側斜面4との
交点位置のV溝5の最低部位或いは両斜面に跨った位置
に設けるのがよい。また、前記各V溝5のV溝間にスク
リーンプレート2の物質の流れ方向に平行な平坦面8を
備えて渦流がV溝5内に回流しつづけることがなく移動
しやすくなるのに役立つし、さらに、前記下流側面4の
傾斜角度が直角面に対して45°〜75°とするのは4
5°以下(45°は含まない)にするとV溝の外表面で
の開放面積が激減して溝内に充分な渦流が発生しなくな
り、原料が流れ去って処理能力があげられないし、75
°以上(75°は含まない)にすると、V溝容積が拡大
されてスリットのピッチを細かくできなくなって、これ
また処理能力が低下するので避けるのが好ましい。
【0026】なお、この物質の流れ方向と交叉するスリ
ット1は、所定ピッチで多数配列したスクリーンプレー
ト2ではドラム状に囲成したスクリーンバスケット6
と、該スクリーンバスケット6の原料流入側に沿って接
近移動する羽根7を持ったロータリ構成のアジテータと
して回転可能に配備して、製紙用スクリーン装置とする
のが好ましく、前記アジテータとしては、原料がスクリ
ーンバスケット6の外側から内側に向かって流れ、羽根
7のあるアジテータがスクリーンバスケット6の外側で
回転する。又は前記アジデータとしては原料がスクリー
ンバスケットの内側から外側に向かって流れ、羽根のあ
るアジテータがスクリーンバスケットの内側で回転する
ものでも良い。この場合、竪型スクリーンバスケット6
の上端面を被覆する円板体を介して回転軸9に固定され
たロータ構成のものを用いてあるが、この例では、ホル
ダー15で蓋体14のあるケーシング10内に繊維懸濁
液を接線方向に給液する原料供給口11と、接線方向に
連続的に排出する異物排出口12及びスクリーニング後
の紙料の有用繊維導出口13とを備えた密閉竪型スクリ
ーンとしてあって、前記回転軸9が軸受17でベース1
8に配備され、駆動プーリー16で回転作動できるよう
にしてある。
【0027】
【発明の効果】本発明は、製紙用繊維懸濁液から有用繊
維分と、不純物などの異物分とに分離するため所定ピッ
チで所定深さに多数配列したV溝と、各V溝にそれぞれ
貫通配設したスリットとを備えたスクリーンプレートで
あって、前記V溝を物質の流れ方向に対してそれぞれ勾
配をつけた上流側斜面と下流側斜面とから構成し、前記
上流側斜面及び下流側斜面の物質の流れ方向と直角な面
に対する勾配θ1 ,θ2がそれぞれθ1 は15〜20
度、θ2 は45〜75度、V溝の深さが1.2mm〜
1.5mmの範囲にあることにより、平均渦度が強くな
って溝内の原料の流動性が高まり、製紙原料が高濃度で
処理されても前記溝内のスリットを有用パルプ繊維が容
易に通過でき、しかも乱流強度も大きくなり、V溝の内
外への渦の移動が頻繁に行われるので除塵効率を著しく
向上させることができる。従って、通過能力は従来と比
べ適性で、生産性を下げることなく、除塵効果は従来の
スクリーンよりほぼ2倍の能力を持ち、より異物の多い
原料でも製紙原料として使用できるようになり、また、
抄紙機に供給される原料中の異物量がほぼ半減すること
から抄紙機における紙切れや抄紙用具の汚れが減少し生
産性が向上し、更に製品中の異物量が減少し製品の二級
品発生率が減少して生産コストの削減が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すスクリーンプレートの一
部の拡大縦断面図である。
【図2】図1の例の使用状態を示す縦断面図である。
【図3】スクリーンの入口、出口の差圧特性を示す関係
線図である。
【図4】スクリーンの通過流量特性を示す関係線図であ
る。
【図5】V溝内での速度境界条件を示す説明図である。
【図6】V溝内の計算領域として用いたθ1 =5°の計
算格子図である。
【図7】V溝内の計算領域として用いたθ1 =10°の
計算格子図である。
【図8】V溝内の計算領域として用いたθ1 =15°の
計算格子図である。
【図9】V溝内の計算領域として用いたθ1 =20°の
計算格子図である。
【符号の説明】
θ1 勾配 θ2 勾配 t 深さ 1 スリット 2 スクリーンプレート 3 上流側斜面 4 下流側斜面 5 V溝 6 スクリーンバスケット 7 羽根 8 平坦面 9 回転軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙用繊維懸濁液から有用繊維分と、不
    純物などの異物分とに分離するため所定ピッチで、所定
    深さに多数配列したV溝5と、各V溝5にそれぞれ貫通
    配設したスリット1とを備えたスクリーンプレート2で
    あって、前記V溝5を物質の流れ方向に対してそれぞれ
    勾配をつけた上流側斜面3と下流側斜面4とから構成
    し、前記上流側斜面3及び下流側斜面4の物質の流れ方
    向と直角な面に対する勾配θ1 ,θ2 がそれぞれθ1
    15〜20度、θ2 は45〜75度の範囲にあり、V溝
    深さが1.2〜1.5mmであることを特徴とする製紙
    用スクリーン。
  2. 【請求項2】 前記V溝5が、上流側斜面3と下流側斜
    面4との交差位置近傍に物質の流れ方向と直角方向のス
    リット1を開口連通させた請求項1に記載の製紙用スク
    リーン。
  3. 【請求項3】 前記各V溝5のV溝間にスクリーンプレ
    ート2の物質の流れ方向に平行な平坦面8を備えた請求
    項1又は2記載の製紙用スクリーン。
JP5173587A 1993-06-22 1993-06-22 製紙用スクリーン Pending JPH0711597A (ja)

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