JPH07113436A - 制振用アクチュエータ及び該アクチュエータを用いた制振装置 - Google Patents

制振用アクチュエータ及び該アクチュエータを用いた制振装置

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JPH07113436A
JPH07113436A JP28160793A JP28160793A JPH07113436A JP H07113436 A JPH07113436 A JP H07113436A JP 28160793 A JP28160793 A JP 28160793A JP 28160793 A JP28160793 A JP 28160793A JP H07113436 A JPH07113436 A JP H07113436A
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vibration
valve
damping
hydraulic
actuator
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JP28160793A
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Yasuyuki Arai
康幸 荒井
Hideyuki Kosaka
英之 小坂
Yuji Nagano
祐司 長野
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】構造物に大振動が生じた場合でも制振装置が制
振力を発揮できること。 【構成】シリンダ11a内を第1油室11aaと第2油
室11abに仕切る形で摺動自在に設けられたピストン
11bに、ロッド11cをピストンと共に摺動自在に設
け、第1油室に第1油圧管15を設け、第2油室に第2
油圧管16を設け、これら第1及び第2油圧管に、油路
切換弁12を、それら第1油圧管または第2油圧管のい
ずれか一方に選択的に油圧源8からの作動油8aを供給
し得る形で設け、それら第1及び第2油圧管に、閉塞弁
13を、それら第1及び第2油圧管への油圧源からの作
動油を遮断し得る形で開放閉塞自在に設け、また、第1
及び第2油圧管との間を連通接続する形で設けた第1及
び第2バイパス管26、27中に、第1及び第2リリー
フ弁23、24及び各バイパス管を開口閉塞駆動自在
な、第1及び第2方向切換弁21、22をそれぞれ設け
て構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層ビル、展望タワー
等の構造物において、地震、風等により生じる構造物の
揺れを低減するのに好適な制振用アクチュエータ及び該
アクチュエータを用いた制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物の振動を低減する種々の制
振装置が考えられている。その中の1つとして、制御力
を導入するアクティブマスダンパ−AMD(Active Mass
Damper)−といわれる方式による制振装置が各種提案
されている。例えば、AMDによる制振装置の一つは、
以下のような原理で構造物の振動を低減する。即ち、制
振すべき構造物の屋上に、油圧等により作動するアクチ
ュエータを、構造物に固定する形で設けると共に、加速
度センサ等のセンサを、構造物の振動を検知する形で設
け、また、アクチュエータを該センサが検知した振動に
対応する信号に基づいてフィードバック制御する制御装
置を設ける。更に、アクチュエータの先端には、重錘等
の補助質量を設ける。すると、地震、風等外乱により構
造物に振動が生じると、制御装置が、振動を検知したセ
ンサの信号に基づいて、アクチュエータを作動させ、補
助質量の慣性力の反力により、構造物の振動を抑える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これでは、A
MDによる制振装置は、補助質量をアクチュエータによ
り作動させて、構造物の振動を抑えているので、構造物
に該補助質量を作動させるアクチュエータの能力を超え
る大振動が生じた場合は、該制振装置による制振効果は
期待できず、むしろ、該制振装置の損傷を防止するた
め、アクチュエータの作動を停止させる必要があった。
すると、制振装置の制振効果を全く発揮させることが出
来なくなる不都合があった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、構造物に大振
動が生じた場合でも、制振力を発揮し得る制振用アクチ
ュエータ及び該アクチュエータを用いた制振装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のうち第1
の発明は、シリンダ(11a)を有し、前記シリンダ
に、ピストン(11b)を、該シリンダ内を第1流体室
(11aa)と第2流体室(11ab)に仕切る形で摺
動自在に設け、前記ピストンに、振動体接続部材(11
c)を該ピストンと共に摺動自在に設け、前記第1流体
室に、第1流路(15)を設け、かつ前記第2流体室
に、第2流路(16)を設け、これら第1及び第2流路
に、流路切換弁手段(12)を、それら第1流路または
第2流路のいずれか一方に選択的に流体圧力源(8)か
らの作動流体(8a)を供給し得る形で設け、それら第
1及び第2流路に、閉塞弁手段(13)を、これら第1
及び第2流路と前記流体圧力源との間の作動流体の流れ
を遮断し得る形で開放閉塞自在に設け、また、前記第1
流路と第2流路との間に、バイパス路(26、27)
を、それら第1流路と第2流路を連通接続する形で設
け、前記バイパス路中に、絞り部材(23、24、12
3、124)及び該バイパス路を開口閉塞駆動自在な切
換弁(21、22、23、24、123、124)を設
けて構成される。
【0006】また、本発明のうち第2の発明は、第1の
発明において、前記バイパス路は、第1バイパス路(2
6)及び第2バイパス路(27)から成り、前記絞り部
材が、圧力制御弁(23、24)であり、前記圧力制御
弁は、作動流体の流れ方向が前記第1バイパス路と前記
第2バイパス路とで逆方向になるように設けられて構成
される。
【0007】更に、本発明のうち第3の発明は、第1の
発明において、前記バイパス路は、第1バイパス路(2
6)及び第2バイパス路(27)から成り、前記絞り部
材が、リリーフ圧力(PR1、PR2)を可変駆動自在
な可変圧力制御弁(123、124)であり、前記可変
圧力制御弁は、作動流体の流れ方向が前記第1バイパス
路と前記第2バイパス路とで逆方向になるように設けら
れて構成される。
【0008】更に、本発明のうち第4の発明は、地盤
(60)に立設された構造物(1)を有し、前記構造物
上に、補助質量(5)を移動自在に設けて該構造物を制
振する制振装置において、前記補助質量を、第1の発明
または第2の発明における制振用アクチュエータ(1
0)の前記振動体接続部材と接続し、前記構造物に、該
構造物の振動を検出して所定の振動信号(S1、S2、
SP)を出力する構造物振動検出手段(41、42、4
3)を設け、前記構造物振動検出手段から出力される振
動信号に基づいて、前記構造物の振動が所定の大きさを
超えるか否かを判定する振動判定手段(33)を設け、
前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
さ以下の場合に、前記閉塞弁手段を開放し、前記振動判
定手段により前記構造物の振動が所定の大きさを超えた
場合に、前記閉塞弁手段を閉塞する閉塞弁制御手段(3
7)を設け、前記振動判定手段により前記構造物の振動
が所定の大きさ以下の場合に、前記流路切換弁手段を駆
動制御して前記補助質量を移動駆動することにより所定
の制振動作を行わせる第1制御手段(35、36)を設
け、前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の
大きさを超えた場合に、前記切換弁を駆動制御して前記
補助質量の振動を減衰することにより所定の制振動作を
行わせる第2制御手段(35、38)を設けて構成され
る。
【0009】更に、本発明のうち第5の発明は、地盤
(60)に立設された構造物(1)を有し、前記構造物
上に、補助質量(5)を移動自在に設けて該構造物を制
振する制振装置において、前記補助質量を、第3の発明
における制振用アクチュエータ(10)の前記振動体接
続部材と接続し、前記構造物に、該構造物の振動を検出
して所定の振動信号(S1、S2、SP)を出力する構
造物振動検出手段(41、42、43)を設け、前記構
造物振動検出手段から出力される振動信号に基づいて、
前記構造物の振動が所定の大きさを超えるか否かを判定
する振動判定手段(33)を設け、前記振動判定手段に
より前記構造物の振動が所定の大きさ以下の場合に、前
記閉塞弁手段を開放し、前記振動判定手段により前記構
造物の振動が所定の大きさを超えた場合に、前記閉塞弁
手段を閉塞する閉塞弁制御手段(37)を設け、前記振
動判定手段により前記構造物の振動が所定の大きさ以下
の場合に、前記流路切換弁手段を駆動制御して前記補助
質量を移動駆動することにより所定の制振動作を行わせ
る第1制御手段(35、36)を設け、前記振動判定手
段により前記構造物の振動が所定の大きさを超えた場合
に、前記切換弁を駆動制御する第2制御手段(35、3
8)を設けると共に、前記可変圧力制御弁を該可変圧力
制御弁のリリーフ圧力を変化させる形で駆動制御して前
記補助質量の振動を制御することにより所定の制振動作
を行わせる第3制御手段(35、139)を設けて構成
される。
【0010】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0011】
【作用】上記した構成により、本発明のうち第1の発明
及び第2の発明は、切換弁(21、22、23、24)
によりバイパス路(26、27)を閉塞して閉塞弁手段
(13)を開放した状態で、流路切換弁手段(12)に
より流体圧力源(8)からの作動流体(8a)をシリン
ダ(11a)の第1流体室(11aa)または第2流体
室(11ab)へ適宜選択する形で供給することによ
り、ピストン(11b)を介して振動体接続部材(11
c)を突出後退駆動させることができるように作用す
る。また、切換弁(21、22、23、24)によりバ
イパス路(26、27)を開口して閉塞弁手段(13)
により第1及び第2流路(15、16)と流体圧力源
(8)との間の作動流体(8a)の流れを遮断した状態
で、外力により振動体接続部材(11c)を介してピス
トン(11b)が移動させられることにより、バイパス
路に設けられた絞り部材(23、24)を介して所定の
圧力で第1流路側と第2流路側との間で作動流体が流通
して外力を減衰させることができるように作用する。更
に、本発明のうち第3の発明は、切換弁(21、22、
123、124)によりバイパス路(26、27)を閉
塞して閉塞弁手段(13)を開放した状態で、流路切換
弁手段(12)により流体圧力源(8)からの作動流体
(8a)をシリンダ(11a)の第1流体室(11a
a)または第2流体室(11ab)へ適宜選択する形で
供給することにより、ピストン(11b)を介して振動
体接続部材(11c)を突出後退駆動させることができ
るように作用する。また、切換弁(21、22、12
3、124)によりバイパス路(26、27)を開口し
て閉塞弁手段(13)により第1及び第2流路(15、
16)と流体圧力源(8)との間の作動流体(8a)の
流れを遮断した状態で、バイパス路に設けられた可変圧
力制御弁(123、124)のリリーフ圧力(PR1、
PR2)を変化させることにより、振動体接続部材(1
1c)に接続された補助質量(5)の慣性力が所定の値
になった際に、該補助質量の慣性力により振動体接続部
材を介してピストン(11b)が移動させられて可変圧
力制御弁を介して所定のリリーフ圧力で第1流路側と第
2流路側との間で作動流体が流通するように作用する。
更に、本発明のうち第4の発明は、構造物(1)の振動
の大きさに対応した振動判定手段(33)の判定によ
り、制振用アクチュエータ(10)のアクチュエータ能
力内において補助質量(5)を移動駆動することによる
制振動作と、該アクチュエータ能力外において補助質量
の振動を減衰することによる制振動作とを使い分けるこ
とにより、制振用アクチュエータのアクチュエータ能力
の範囲内及び該範囲外全体に亙り構造物を制振させるこ
とが可能となるように作用する。更に、本発明のうち第
5の発明は、構造物(1)の振動の大きさに対応した振
動判定手段(33)の判定により、制振用アクチュエー
タ(10)のアクチュエータ能力内において補助質量
(5)を移動駆動することによる制振動作と、該アクチ
ュエータ能力外において補助質量の振動を制御すること
による制振動作とを使い分けることにより、制振用アク
チュエータのアクチュエータ能力の範囲内及び該範囲外
全体に亙り構造物を制振させることが可能となるように
作用する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明による制振用アクチュエータを用い
た制振装置が適用されたビルの一実施例を示す模式図、
図2は、図1に示した制振装置に用いられたアクチュエ
ータ組立体の詳細を示す回路図、図3は、図1に示した
制振装置の制振制御装置のブロック図、図4は、図1に
示した制振装置の一作動例を示す図、図5は、図1に示
した制振装置の別の作動例を示す図、図6は、本発明に
よる制振用アクチュエータを用いた別の制振装置が適用
されたビルの一実施例を示す模式図、図7は、図6に示
した制振装置に用いられたアクチュエータ組立体の詳細
を示す回路図、図8は、図6に示した制振装置の制振制
御装置のブロック図、図9は、図6に示した制振装置の
一作動例を示す図、図10は、図6に示した制振装置の
別の作動例を示す図である。
【0013】本発明による制振装置2は、図1乃至図3
に示すように、地盤60上に立設された制振すべきビル
1の屋上1aに設けられており、制振装置2は、取付本
体3、重錘5、バネ6、油圧源8、制振制御装置30、
本発明による制振用アクチュエータが適用されたアクチ
ュエータ組立体10等から構成されている。即ち、取付
本体3は、剛性の高い構造に形成されており、取付本体
3は、図1に示すように、ビル1の屋上1aに立設され
ている。また、取付本体3の図1中右方側面には、後述
するアクチュエータ組立体10を取付自在なアクチュエ
ータ取付部3aが形成されており、取付本体3の内部に
は、作動油8aを供給自在な油圧源8と、後述する制振
制御装置30が設置されている。
【0014】また、本発明による制振用アクチュエータ
が適用されたアクチュエータ組立体10は、アクチュエ
ータ本体11、油路切換弁12、閉塞弁13及び減衰装
置20から構成されており、図1に示す油圧源8から作
動油8aの供給を受ける形で作動し得る。即ち、アクチ
ュエータ本体11は、図2に示すように、シリンダ11
aを有しており、シリンダ11a内には、厚肉円板状の
ピストン11bが、シリンダ11a内を第1油室11a
aと第2油室11abに仕切る形で、シリンダ11aの
伸延方向(矢印A、B方向)に沿って摺動自在に設けら
れている。ピストン11bの図2中右方(矢印B方向
側)には、棒状のロッド11cが、ピストン11bと共
に摺動自在に設けられており、ロッド11cは、シリン
ダ11a内部から外部(矢印A、B方向)へ突出後退し
得る形で設けられている。また、ロッド11cの先端
(図2中右方)には、後述する重錘5を接続自在な取付
部11dが設けられている。また、シリンダ11aの第
1油室11aa、即ち、後端部(図2中左方)には、作
動油流通自在な第1油圧管15が第1油室11aaと連
通する形で設けられており、シリンダ11aの第2油室
11ab、即ち、先端部(図2中右方)には、作動油流
通自在な第2油圧管16が第2油室11abと連通する
形で設けられている。
【0015】これら第1油圧管15及び第2油圧管16
には、図2に示すように、後述する制振制御装置30か
らの所定の制御信号に基づいて油圧源8からの作動油8
aの流れ方向等を制御し得る油路切換弁12が接続され
ており、油路切換弁12は、それら第1油圧管15また
は第2油圧管16のいずれか一方に選択的に油圧源8か
らの作動油8aを供給し得ると共に、他方から油圧源8
へ作動油8aを排出し得る形で設けられている。また、
それら第1油圧管15及び第2油圧管16には、閉塞弁
13が、これら第1油圧管15及び第2油圧管16と油
圧源8との間の作動油8aの流れを遮断し得る形で開放
閉塞自在に設けられている。更に、閉塞弁13には、油
圧供給管17が油路切換弁12に対して油圧源8から作
動油8aを供給し得る形で接続されており、また、閉塞
弁13には、油圧戻り管18が油路切換弁12から油圧
源8へ作動油8aを排出し得る形で接続されている。よ
って、アクチュエータ組立体10は、油圧源8から作動
油8aが供給されると、作動油8aは油圧源8から油圧
供給管17、油路切換弁12及び閉塞弁13、第1油圧
管15(または第2油圧管16)を介して、シリンダ1
1aの第1油室1aa(または第2油室1ab)へ供給
され、かつ、油圧源8へ第2油圧管16(または第1油
圧管15)、油路切換弁12及び閉塞弁13、油圧戻り
管18を介して、シリンダ11aの第2油室1ab(ま
たは第1油室1aa)から作動油8aが排出されること
により、ピストン11bを、シリンダ11a内で移動駆
動、即ち、ロッド11cを突出後退駆動させることがで
きる。
【0016】更に、アクチュエータ本体11には、減衰
装置20が、シリンダ11aの第1油室11aaと第2
油室11abとを接続する形で設けられており、減衰装
置20は、第1方向切換弁21及び第2方向切換弁2
2、第1リリーフ弁23及び第2リリーフ弁24と、第
1バイパス管26及び第2バイパス管27等から構成さ
れている。即ち、第1油圧管15と第2油圧管16との
間には、第1バイパス管26が、それら第1油圧管15
と第2油圧管16を連通接続する形で設けられており、
第1バイパス管26中には、所定のリリーフ圧力で作動
油8aを流し得る第1リリーフ弁23及び、後述する制
振制御装置30からの所定の制御信号に基づいて第1バ
イパス管26を開口閉塞駆動自在な第1方向切換弁21
が、第1油圧管15側から第2油圧管16側へ作動油8
aを流し得るように直列に設けられている。また、第1
油圧管15と第2油圧管16との間には、第2バイパス
管27が、それら第1油圧管15と第2油圧管16を連
通接続する形で、第1バイパス管26とは並列に設けら
れており、第2バイパス管27中には、所定のリリーフ
圧力で作動油8aを流し得る第2リリーフ弁24及び、
後述する制振制御装置30からの所定の制御信号に基づ
いて第2バイパス管27を開口閉塞駆動自在な第2方向
切換弁22が、第2油圧管16側から第1油圧管15側
へ油圧を流し得るように直列に設けられている。よっ
て、第1リリーフ弁23及び第2リリーフ弁24は、作
動油8aの流れ方向が第1バイパス管26と第2バイパ
ス管27とで逆方向になるように設けられている。
【0017】また、アクチュエータ本体11のロッド1
1cの取付部11dには、図1に示すように、重錘5が
接続されており、重錘5には、車輪5aがビル1の屋上
1aを走行し得る形で設けられている。アクチュエータ
本体11のシリンダ11aの他端は、取付本体3のアク
チュエータ取付部3aに接続されており、アクチュエー
タ組立体10は、取付本体3から反力を得る形で重錘5
を移動駆動し得る。また、取付本体3と重錘5との間に
は、バネ6が設けられており、バネ6のバネ定数は、通
常、制振装置2のバネ−マス系の固有振動数がビル1の
固有振動数に同調するように設定されている。また、重
錘5には、加速度センサ等から成る重錘振動センサ41
が、重錘5の水平方向(矢印A、B方向)の振動を検出
し得る形で設けられており、重錘振動センサ41は、検
出した振動を重錘振動信号SPとして後述する制振制御
装置30に対して出力する。更に、ビル1の屋上1aに
は、加速度センサ等から成る構造物振動センサ42が、
ビル1の振動を検出し得る形で設けられており、構造物
振動センサ42は、検出した振動を第1振動信号S1と
して後述する制振制御装置30に対して出力する。更
に、ビル1が立設している地盤60には、加速度センサ
等から成る地盤振動センサ43が、地盤60の振動を検
出し得る形で設けられており、地盤振動センサ43は、
検出した振動を第2振動信号S2として後述する制振制
御装置30に対して出力する。
【0018】また、制振制御装置30は、図3に示すよ
うに、主制御部31を有しており、主制御部31には、
入力部32、制振動作判定部33、制振条件データメモ
リ34、制振動作制御部35、油路切換弁制御部36、
閉塞弁制御部37、方向切換弁制御部38、重錘振動セ
ンサ41、構造物振動センサ42及び地盤振動センサ4
3等が接続されている。また、油路切換弁制御部36に
は、アクチュエータ組立体10の油路切換弁12が接続
されており、閉塞弁制御部37には、アクチュエータ組
立体10の閉塞弁13が接続されている。更に、方向切
換弁制御部38には、アクチュエータ組立体10の減衰
装置20の第1方向切換弁21及び第2方向切換弁22
が接続されている。即ち、アクチュエータ組立体10
は、いわゆるアクチュエータ能力内において、制振制御
装置30が、重錘振動センサ41、構造物振動センサ4
2及び地盤振動センサ43からの重錘振動信号SP、第
1振動信号S1及び第2振動信号S2に基づいて油路切
換弁12を駆動制御する形で、フィードバック制御され
る。
【0019】制振装置2は、以上のような構成を有する
ので、地震、風等の外力によりビル1に生じる振動を制
振するには、まず、制振装置2を作動させて、制振制御
装置30の入力部32を介して、制振動作を選択する制
振条件データSDATを入力する(もちろん、予め入力
されていても良い)と共に、主制御部31に対して制振
制御の開始を指令する。これを受けた主制御部31は、
制振条件データSDATを制振条件データメモリ34に
格納すると共に、制振動作判定部33に対してビル1の
振動に対応して制振動作の要否を判定するように指示
し、かつ制振動作制御部35に対して制振動作判定部3
3の判定に基づいてビル1の振動に対応する制振動作を
実行するように指示する。なお、制振条件データSDA
Tは、所定の制振動作の開始時点を指定するビル1の振
動データDDXの初期値DDX1と、アクチュエータ組
立体10のいわゆるアクチュエータ能力内で制振し得る
か否か、即ち、アクチュエータ組立体10の油路切換弁
12による制振動作から第1及び第2方向切換弁21、
22による制振動作への切換時点を指定する振動データ
DDXの切換値DDX2等からなる。
【0020】すると、重錘振動センサ41、構造物振動
センサ42及び地盤振動センサ43は、ビル1の振動を
逐次検出して、制振動作判定部33に、重錘振動信号S
P、第1振動信号S1及び第2振動信号S2を逐次出力
する。これを受けた制振動作判定部33は、まず、それ
ら重錘振動信号SP、第1及び第2振動検出信号S1、
S2に基づいて、ビル1に制振すべき振動が生じている
か否かを判定する。即ち、制振動作判定部33は、逐次
出力されるそれら重錘振動信号SP、第1及び第2振動
信号S1、S2からビル1の振動状態を示す振動データ
DDX等を演算すると共に、制振条件データメモリ34
から制振条件データSDATを読み出して、それら演算
した振動データDDXと読み出した制振条件データSD
AT中の制振動作の開始時点を指定する初期値DDX1
とを比較する。その結果、ビル1に振動が生じていない
ときはもちろんのこと、演算した振動データDDXが、
読み出した制振条件データSDAT中の初期値DDX1
以下の場合には、ビル1に制振すべき振動が生じておら
ず制振動作は不要であると判定し、制振動作制御部35
に対して制振動作の不要なこと示す第1判定信号J1を
出力する。すると、第1判定信号J1を受けた制振動作
制御部35は、油路切換弁制御部36、閉塞弁制御部3
7及び方向切換弁制御部38のいづれに対しても駆動制
御の指示を出さないと共に、油圧源8からアクチュエー
タ組立体10に対して作動油8aを供給せず、アクチュ
エータ組立体10を作動させない。従って、重錘5は、
ビル1の屋上1aにおいて静止した状態となる。
【0021】一方、制振動作判定部33は、演算した振
動データDDXが、読み出した制振条件データSDAT
中の初期値DDX1を超えている場合は、ビル1に制振
すべき振動が生じており所定の制振動作が必要であると
判定する。更に、制振動作が必要であると判定した制振
動作判定部33は、アクチュエータ組立体10のアクチ
ュエータ能力内の制御力によって制振し得るか否か、即
ち、アクチュエータ組立体10を、油路切換弁12を駆
動制御して制振動作をさせるべきか、または第1及び第
2方向切換弁21、22を駆動制御して制振動作をさせ
るべきかを選択する形で判定する。即ち、制振動作判定
部33は、演算した振動データDDXと制振条件データ
メモリ34から読み出した制振条件データSDAT中の
油路切換弁制御から方向切換弁制御への切換時点を指定
する切換値DDX2とを比較する。その結果、演算した
振動データDDXが、読み出した制振条件データSDA
T中の切換値DDX2以下の場合、制振動作判定部33
は、振動するビル1をアクチュエータ組立体10のアク
チュエータ能力内の制御力によって制振し得ると判定
し、制振動作制御部35に対して油路切換弁12の制御
による制振動作が必要なこと示す第2判定信号J2を出
力する。
【0022】第2判定信号J2を受けた制振動作制御部
35は、方向切換弁制御部38に対しては、第1及び第
2方向切換弁21、22を閉塞状態に保持するように指
示し、また、閉塞弁制御部37に対しては、閉塞弁13
を開放するように指示し、更に、油路切換弁制御部36
に対しては、重錘振動センサ41、構造物振動センサ4
2及び地盤振動センサ43からの重錘振動信号SP、第
1及び第2振動信号S1、S2に基づいて、油路切換弁
12を駆動制御してアクチュエータ組立体10を突出後
退駆動制御し、重錘5をビル1の屋上1aにおいて移動
駆動するように指示する。更に、制振動作制御部35
は、油圧源8からアクチュエータ組立体10に対して作
動油8aを供給する。すると、これを受けた方向切換弁
制御部38は、第1及び第2方向切換弁21、22を閉
塞する形で駆動させて、第1及び第2バイパス管26、
27を通って第1油圧管15と第2油圧管16との間に
作動油8aが流通しないように、それら第1及び第2方
向切換弁21、22を閉塞状態に保持する。また、閉塞
弁制御部37は、閉塞弁13を開放する形で駆動させ
て、油圧源8からの作動油8aが、油圧供給管17及び
油圧戻り管18を通って、第1油圧管15及び第2油圧
管16に流通するように開放状態を保持する。更に、油
路切換弁制御部36は、重錘振動センサ41、構造物振
動センサ42及び地盤振動センサ43からの重錘振動信
号SP、第1及び第2振動信号S1、S2に基づいて、
ビル1の振動を小さくするように重錘5を移動させる方
向に、アクチュエータ本体11のロッド11cが突出後
退するように油路切換弁12を駆動制御する形で、アク
チュエータ組立体10をフィードバック制御する。即
ち、油路切換弁制御部36は、油路切換弁12を、油圧
源8から油路切換弁12に供給される作動油8aを、シ
リンダ11aの第1油室11aaまたは第2油室11a
bへ適宜選択する形で供給するように制御することによ
り、ピストン11bを介してロッド11cを突出後退駆
動させてロッド11cに接続された重錘5を移動駆動
し、該重錘5の慣性力の反力によりビル1の振動を小さ
くするように制振動作する。従って、重錘5は、ビル1
の屋上1aにおいて、ビル1の振動が小さくなるよう
に、アクチュエータ組立体10により水平方向(図1中
矢印A、B方向)に移動駆動される。なお、制振装置2
のバネ−マス系の固有振動数をバネ6によりビル1の固
有振動数と同調させているので、ビル1が固有振動数で
振動、即ち、共振した場合、制振装置2も共振してバネ
6の力により重錘5が移動駆動されることになり、アク
チュエータ組立体10を動かす作動油8aを供給する油
圧源8の負荷は小さくなるので、油圧源8を作動させる
ために要するエネルギを省力化することができ、経済的
である。
【0023】一方、更にビル1の振動が大きくなる等し
て、制振動作判定部33が演算した振動データDDX
が、読み出した制振条件データSDAT中の切換値DD
X2を超える場合は、制振動作判定部33は、振動する
ビル1をアクチュエータ組立体10のアクチュエータ能
力内の制御力によって制振し得えないと判定し、制振動
作制御部35に対して第1及び第2方向切換弁21、2
2の駆動制御による制振動作が必要なこと示す第3判定
信号J3を出力する。第3判定信号J3を受けた制振動
作制御部35は、閉塞弁制御部37に対しては、閉塞弁
13を閉塞するように指示し、また、油路切換弁制御部
36に対しては、油路切換弁12の駆動制御を中止して
アクチュエータ組立体10の突出後退駆動制御を中止す
るように指示し、更に、方向切換弁制御部38に対して
は、第1及び第2方向切換弁21、22を開口するよう
に指示する。更に、制振動作制御部35は、油圧源8か
らアクチュエータ組立体10に対して作動油8aを供給
することを停止する。すると、これを受けた閉塞弁制御
部37は、閉塞弁13を閉塞する形で駆動させて、油圧
源8からの作動油8aが、油圧供給管17及び油圧戻り
管18を通って、第1油圧管15及び第2油圧管16に
流通しないように遮断する形で閉塞し、その状態を保持
する。即ち、閉塞弁制御部37は、閉塞弁13を閉塞し
て、アクチュエータ組立体10の第1及び第2油圧管1
5、16と油圧源8との間の作動油8aの流れを遮断す
る。また、油路切換弁制御部36は、アクチュエータ本
体11のロッド11cを突出後退させるような油路切換
弁12の駆動制御を中止し、アクチュエータ組立体10
の突出後退駆動制御を中止する。更に、方向切換弁制御
部38は、減衰装置20の第1方向切換弁21及び第2
方向切換弁22を開口して、第1バイパス管26に設け
られた第1リリーフ弁23または第2バイパス管27に
設けられた第2リリーフ弁24を通して、第1油圧管1
5と第2油圧管16との間に作動油8aが流通し得る状
態とする。
【0024】すると、アクチュエータ組立体10の突出
駆動制御を中止したので、重錘5にはビル1が振動する
力のみが作用して、重錘5は、ビル1の振動に対応し
て、ビル1の屋上1aにおいて水平方向(図1中矢印
A、B方向)に往復運動、即ち、振動し始めようとす
る。そこで、例えば、重錘5が、図4に示すように、振
動により矢印B方向に移動しようとする場合、バネ6及
びアクチュエータ本体11のロッド11cは重錘5に引
っ張られるので、アクチュエータ本体11のピストン1
1bは、ロッド11cを介して重錘5に引っ張られる形
で、シリンダ11a内を矢印B方向に移動させられる。
すると、シリンダ11aの第2油室11ab及び第2油
圧管16側の作動油8aの逃げ道は閉塞弁13、第1及
び第2リリーフ弁23、24により塞がれているため、
第2油圧管16側の作動油8aの圧力が徐々に上昇し、
やがて、唯一第2油圧管16側から流通し得る第2リリ
ーフ弁24のリリーフ圧力に達すると、第2リリーフ弁
24を通って、第2油圧管16側から第1油圧管15側
へと第2バイパス管27を介して作動油8aが流通す
る。即ち、シリンダ11a内の作動油8aは、アクチュ
エータ本体11のシリンダ11aの第2油室11abか
ら第2油圧管16へ排出され、第2バイパス管27に設
けられた第2方向切換弁22及び第2リリーフ弁24を
通って、第2油圧管16側から第1油圧管15側へ流
れ、第1油室11aaへ作動油8aが流れ込み、ピスト
ン11bは、ロッド11cを介して重錘5に引っ張られ
る形で、シリンダ11a内を矢印B方向に移動する。よ
って、重錘5は、減衰装置20において、第2リリーフ
弁24のリリーフ圧力で作動油8aを流通させる形で、
運動エネルギを消費しつつ矢印B方向に移動する。
【0025】次に、例えば、矢印B方向に移動していた
重錘5が、図5に示すように、振動により矢印A方向に
移動しようとする場合、バネ6及びアクチュエータ本体
11のロッド11cは重錘5に押されるので、アクチュ
エータ本体11のピストン11bは、ロッド11cを介
して重錘5に押される形で、シリンダ11a内を矢印A
方向に移動させられる。すると、シリンダ11aの第1
油室11aa及び第1油圧管15側の作動油8aの逃げ
道は閉塞弁13、第1及び第2リリーフ弁23、24に
より塞がれているため、第1油圧管15側の作動油8a
の圧力が徐々に上昇し、やがて、唯一第1油圧管15側
から流通し得る第1リリーフ弁23のリリーフ圧力に達
すると、第1リリーフ弁23を通って、第1油圧管15
側から第2油圧管16側へと第1バイパス管26を介し
て作動油8aが流通する。即ち、シリンダ11a内の作
動油8aは、アクチュエータ本体11のシリンダ11a
の第1油室11aaから第1油圧管15へ排出され、第
1バイパス管26に設けられた第1方向切換弁21及び
第1リリーフ弁23を通って、第1油圧管15側から第
2油圧管16側へ流れ、第2油室11abへ作動油8a
が流れ込み、ピストン11bは、ロッド11cを介して
重錘5に押される形で、シリンダ11a内を矢印A方向
に移動する。よって、重錘5は、減衰装置20におい
て、第1リリーフ弁23のリリーフ圧力で作動油8aを
流通させる形で、運動エネルギを消費しつつ矢印A方向
に移動する。
【0026】このように減衰装置20の第1及び第2方
向切換弁21、22を開口することにより、重錘5をビ
ル1に対して振動させて、ビル1に生じた振動エネルギ
を重錘5の運動エネルギとして吸収し、更に、アクチュ
エータ組立体10をダンパ代わりに使用して、重錘5の
振動を減衰することにより、ビル1に生じた振動エネル
ギを、重錘5の運動エネルギ及び減衰装置20の減衰エ
ネルギとして消費することができるので、ビル1の揺れ
を減衰させることが可能となる。
【0027】以上のように、第1及び第2方向切換弁2
1、22により第1及び第2バイパス管26、27を閉
塞して閉塞弁13を開放した状態で、油路切換弁12に
より油圧源8からの作動油8aをシリンダ11aの第1
油室11aaまたは第2油室11abへ適宜選択する形
で供給することにより、ピストン11bを介してロッド
11cを突出後退駆動させることができるので、ロッド
11cに接続された重錘5等の補助質量を移動駆動して
該補助質量の慣性力の反力を利用した制振動作や、後述
するように地盤60から反力を得る形でビル1等の構造
物を加振して制振動作をすること等が可能となる。ま
た、第1及び第2方向切換弁21、22により第1及び
第2バイパス管26、27開口して閉塞弁13により第
1及び第2油圧管15、16と油圧源8との間の作動油
8aの流れを遮断した状態で、外力によりロッド11c
を介してピストン11bが移動させられることにより、
第1及び第2バイパス管26、27に設けられた第1及
び第2リリーフ弁23、24を介して所定のリリーフ圧
力で第1油圧管15側と第2油圧管16側との間で作動
油8aが流通して外力を減衰させることができるので、
ロッド11cに接続された重錘5等の補助質量やビル1
等の構造物等の振動を減衰することが可能となる。即
ち、ビル1の振動の大きさに対応した制振動作判定部3
3の判定により、アクチュエータ組立体10のアクチュ
エータ能力内において重錘5を移動駆動することによる
制振動作と、アクチュエータ能力外において重錘5の振
動を減衰することによる制振動作とを使い分けることに
より、アクチュエータ組立体10のアクチュエータ能力
内及び該能力外全体に亙りビル1を制振させることが可
能となるので、ビル1にアクチュエータ組立体10のア
クチュエータ能力を超える大振動が生じた場合でも、従
来のAMDによる制振装置のように制振できずに該制振
装置の損傷を防止するためにアクチュエータの作動を停
止させる必要がないばかりか、該大振動においても積極
的にビル1の揺れを減衰することができる。従って、構
造物に大振動が生じた場合でも、制振力を発揮し得る。
【0028】なお、上述の実施例においては、油路切換
弁12及び閉塞弁13によりアクチュエータ組立体10
の突出後退駆動制御及び油圧源8とアクチュエータ組立
体10間の作動油8aの流通の遮断をさせたが、これら
の動作は油路切換弁12及び閉塞弁13の機能を一つに
まとめたサーボバルブ等により行わせても良いことは言
及するまでもない。また、上述の実施例においては、第
1及び第2バイパス管26、27にはそれぞれ第1及び
第2方向切換弁21、22を設けたが、第1及び第2リ
リーフ弁23、24は所定のリリーフ圧力で作動油8a
を流すといった、それら第1及び第2バイパス管26、
27を開口閉塞する、即ち、第1及び第2方向切換弁2
1、22と同等な機能も有しているので、切換弁12に
よる作動油8aのシリンダ11aへの供給が円滑に行な
われ、重錘5による制振動作を損わない限りにおいて、
第1及び第2方向切換弁21、22は無くても良い。更
に、上述の実施例においては、第1及び第2油圧管1
5、16にはそれぞれ第1及び第2リリーフ弁23、2
4を設けたが、重錘5の振動を作動油8aの粘性力によ
り効率良く減衰することができれば何でも良く、例え
ば、固定オリフィス等の絞り部材でも良い。また、固定
オリフィス等のように流れの方向に規制が無い場合(即
ち、逆止機能を有しない場合)は、第1油圧管15と第
2油圧管16を連通接続する第1及び第2バイパス管2
6、27等のバイパス管は1本で良く、更に、第1及び
第2方向切換弁21、22等の方向切換弁も1個で良
い。即ち、第1油圧管15と第2油圧管16を1本のバ
イパス管により連通接続し、該バイパス管には、固定オ
リフィスと方向切換弁を設けるだけでも良い。更に、上
述の実施例においては、本発明による制振用アクチュエ
ータが適用されたアクチュエータ組立体10を、重錘5
等の補助質量を用いて該補助質量の慣性反力によりビル
1等の構造物の制振を行う慣性反力方式について説明し
たが、基礎部が水平方向に変位し得るように基礎部を積
層ゴム等を介して地盤に対して支持する形で立設された
構造物において、該構造物の基礎部を、地盤から反力を
得る形で加振することにより構造物の制振を行う固定反
力制振方式に、アクチュエータ組立体10を使用しても
良いことは言及するまでもない。また、構造物内の精密
機械類等の安全性を確保するために、該精密機械類を搭
載支持している土台を構造物に対して水平方向に移動駆
動し得るように、アクチュエータ組立体10を設けるこ
とにより、個別に該精密機械類を制振するように使用可
能であることも言及するまでもない。更に、バネ6のバ
ネ定数を変化させたり、重錘5とビル1との間に減衰要
素を加える等して、制振装置2の周波数特性や制振力を
適宜設定しても良いことは言及するまでもない。
【0029】更に、上述の実施例においては、第1及び
第2バイパス管26、27に設けられた第1及び第2リ
リーフ弁23、24を介して所定のリリーフ圧力で第1
油圧管15側と第2油圧管16側との間で作動油8aを
流通させて外力を減衰させる形で、重錘5の振動を減衰
させることによりビル1の制振に利用したが、リリーフ
圧力が固定的な第1及び第2リリーフ弁23、24の代
わりとして、電気信号に比例してリリーフ圧力を変化さ
せ得るリリーフ圧力可変駆動自在な電磁式リリーフ弁を
用いることにより、リリーフ圧力を変化させてビル1の
振動を受けた重錘5が移動開始する時期を制御して、該
重錘5の慣性反力を効率良く利用することによりビル1
を制振させても良い。
【0030】例えば、別の制振装置2Aは、図6に示す
ように、地盤60上に立設された制振すべきビル1の屋
上1aに設けられており、制振装置2Aは、取付本体
3、重錘5、バネ6、油圧源8、別の制振制御装置13
0、本発明による制振用アクチュエータが適用された別
のアクチュエータ組立体110等から構成されている。
なお、別の制振装置2Aの構成において、前述した制振
装置2と同じ構成部品の詳細な説明は省略し、同一の符
号を用いて使用する。まず、別のアクチュエータ組立体
110は、アクチュエータ本体11、油路切換弁12、
閉塞弁13及び別の減衰装置120から構成されてお
り、図6に示す油圧源8から作動油8aの供給を受ける
形で作動し得る。即ち、アクチュエータ本体11には、
図7に示すように、減衰装置120が、シリンダ11a
の第1油室11aaと第2油室11abとを接続する形
で設けられており、減衰装置120は、第1方向切換弁
21及び第2方向切換弁22、第1電磁リリーフ弁12
3及び第2電磁リリーフ弁124と、第1バイパス管2
6及び第2バイパス管27等から構成されている。つま
り、第1油圧管15と第2油圧管16との間に設けられ
た第1バイパス管26中には、第1方向切換弁21及び
電気信号に比例してリリーフ圧力PR1を変化させ得る
リリーフ圧力可変駆動自在な電磁式リリーフ弁から成る
第1電磁リリーフ弁123が、第1油圧管15側から第
2油圧管16側へ油圧を流し得るように直列に設けられ
ている。また、第1バイパス管26と並列に設けられた
第2バイパス管27中には、第2方向切換弁22及び電
気信号に比例してリリーフ圧力PR2を変化させ得るリ
リーフ圧力可変駆動自在な電磁式リリーフ弁から成る第
2電磁リリーフ弁124が、第2油圧管16側から第1
油圧管15側へ油圧を流し得るように直列に設けられて
いる。よって、第1電磁リリーフ弁123及び第2電磁
リリーフ弁124は、作動油8aの流れ方向が第1バイ
パス管26と第2バイパス管27とで逆方向になるよう
に設けられている。また、別の制振制御装置130は、
図8に示すように、主制御部31を有しており、主制御
部31には、入力部32、制振動作判定部33、制振条
件データメモリ34、制振動作制御部35、油路切換弁
制御部36、閉塞弁制御部37、方向切換弁制御部3
8、重錘振動センサ41、構造物振動センサ42及び地
盤振動センサ43に加えてリリーフ弁制御部139等が
接続されている。また、油路切換弁制御部36には、ア
クチュエータ組立体110の油路切換弁12が接続され
ており、閉塞弁制御部37には、アクチュエータ組立体
110の閉塞弁13が接続されている。更に、方向切換
弁制御部38には、アクチュエータ組立体110の減衰
装置120の第1方向切換弁21及び第2方向切換弁2
2が接続されており、リリーフ弁制御部139には、減
衰装置120の第1電磁リリーフ弁123及び第2電磁
リリーフ弁124が接続されている。即ち、アクチュエ
ータ組立体110は、アクチュエータ能力内において、
制振制御装置130が、重錘振動センサ41、構造物振
動センサ42及び地盤振動センサ43からの重錘振動信
号SP、第1振動信号S1及び第2振動信号S2に基づ
いて油路切換弁12を駆動制御する形で、フィードバッ
ク制御される。更に、アクチュエータ組立体110は、
アクチュエータ能力外においては、制振制御装置130
が、それら重錘振動信号SP、第1振動信号S1及び第
2振動信号S2に基づいて第1及び第2電磁リリーフ弁
123、124を駆動制御する形で、フィードバック制
御される。
【0031】制振装置2Aは、以上のような構成を有す
るので、ビル1に生じる振動を制振するには、まず、制
振装置2Aを作動させて、制振制御装置130の入力部
32を介して、制振条件データSDATを入力すると共
に、主制御部31に対して制振制御の開始を指令する。
すると、主制御部31は、制振条件データSDATを制
振条件データメモリ34に格納すると共に、制振動作判
定部33に対してビル1の振動に対応して制振動作の要
否を判定するように指示し、かつ制振動作制御部35に
対して制振動作判定部33の判定に基づいてビル1の振
動に対応する制振動作を実行するように指示する。これ
を受けた制振動作判定部33は、重錘振動センサ41、
構造物振動センサ42及び地盤振動センサ43が逐次検
出するビル1の振動である、重錘振動信号SP、第1振
動信号S1及び第2振動信号S2に基づいて、ビル1に
制振すべき振動が生じているか否かを判定する。即ち、
制振動作判定部33は、逐次出力されるそれら重錘振動
信号SP、第1及び第2振動信号S1、S2からビル1
の振動状態を示す振動データDDX等を演算すると共
に、制振条件データメモリ34から制振条件データSD
ATを読み出して、それら演算した振動データDDXと
読み出した制振条件データSDAT中の初期値DDX1
とを比較した結果、制振動作は不要であると判定した場
合は、前述したように制振動作制御部35に対して制振
動作の不要なこと示す第1判定信号J1を出力して、ア
クチュエータ組立体110を作動させず、重錘5は、ビ
ル1の屋上1aにおいて静止した状態となる。また、制
振動作判定部33が、演算した振動データDDXと読み
出した制振条件データSDAT中の初期値DDX1とを
比較した結果、所定の制振動作が必要であると判定し、
かつ該振動データDDXが制振条件データSDAT中の
切換値DDX2以下であり、振動するビル1をアクチュ
エータ組立体110のアクチュエータ能力内の制御力に
よって(即ち、アクチュエータ組立体110を、油路切
換弁12を駆動制御して)制振動作をさせるべきである
と判定した場合は、前述したように、制振動作制御部3
5に対して油路切換弁12の制御による制振動作が必要
なこと示す第2判定信号J2を出力して、制振動作制御
部35の指示により、方向切換弁制御部38により第1
及び第2方向切換弁21、22を閉塞状態に保持させる
と共に、閉塞弁制御部37により閉塞弁13を開放させ
て、油路切換弁制御部36により、振動センサ41、4
2、43からの振動信号SP、S1、S2に基づいて油
路切換弁12を駆動制御させる形で、アクチュエータ組
立体110を突出後退駆動制御させて、重錘5をビル1
の屋上1aにおいて移動駆動させて、該重錘5の慣性力
FAの反力によりビル1の振動を小さくするように制振
動作する。よって、重錘5は、ビル1の屋上1aにおい
て、ビル1の振動が小さくなるように、アクチュエータ
組立体110により水平方向(図6中矢印A、B方向)
に移動駆動される。
【0032】一方、更にビル1の振動が大きくなる等し
て、制振動作判定部33が、演算した振動データDDX
が読み出した制振条件データSDAT中の切換値DDX
2を超えて、制振動作判定部33は、振動するビル1を
アクチュエータ組立体110のアクチュエータ能力内の
制御力によって制振し得えないと判定した場合は、制振
動作制御部35に対して第1及び第2方向切換弁21、
22並びに第1及び第2電磁リリーフ弁123、124
の駆動制御による制振動作が必要なこと示す第4判定信
号J4を出力する。第4判定信号J4を受けた制振動作
制御部35は、閉塞弁制御部37に対しては、閉塞弁1
3を閉塞するように指示し、また、油路切換弁制御部3
6に対しては、油路切換弁12の駆動制御を中止してア
クチュエータ組立体110の突出後退駆動制御を中止す
るように指示し、更に、方向切換弁制御部38に対して
は、第1及び第2方向切換弁21、22を開口するよう
に指示し、更に、リリーフ弁制御部139に対しては、
振動センサ41、42、43からの振動信号SP、S
1、S2に基づいて、第1及び第2電磁リリーフ弁12
3、124のリリーフ圧力PR1、PR2を制御するよ
うに指示する。更に、制振動作制御部35は、油圧源8
からアクチュエータ組立体110に対して作動油8aを
供給することを停止する。すると、これを受けた閉塞弁
制御部37は、閉塞弁13を閉塞して、アクチュエータ
組立体110の第1及び第2油圧管15、16と油圧源
8との間の作動油8aの流れを遮断する。また、油路切
換弁制御部36は、油路切換弁12によるアクチュエー
タ組立体110の突出後退駆動制御を中止する。また、
方向切換弁制御部38は、減衰装置120の第1及び第
2方向切換弁21、22を開口して、第1バイパス管2
6に設けられた第1電磁リリーフ弁123または第2バ
イパス管27に設けられた第2電磁リリーフ弁124を
通して、第1油圧管15と第2油圧管16との間に作動
油8aが流通し得る状態とする。更に、リリーフ弁制御
部139は、重錘振動センサ41、構造物振動センサ4
2及び地盤振動センサ43が逐次検出するビル1の振動
である、重錘振動信号SP、第1振動信号S1及び第2
振動信号S2に基づいて、ビル1の振動を受けた重錘5
を該ビル1の振動を小さくする方向に効率良く移動させ
るために、該重錘5の慣性力FAが所定の値で移動する
ように、減衰装置120の第1及び第2電磁リリーフ弁
123、124のリリーフ圧力PR1、PR2を変化さ
せる形で、当該重錘5の動きを制御する。即ち、リリー
フ弁制御部139は、振動センサ41、42、43から
の振動信号SP、S1、S2に基づいて、第1及び第2
電磁リリーフ弁123、124のリリーフ圧力PR1、
PR2を変化させる形で、重錘5が所望の慣性力FAに
より移動する時期を制御、即ち、重錘5の振動を制御し
て、該重錘5の慣性力FAの反力をビル1に効率良く作
用させる制振動作を行う。
【0033】つまり、アクチュエータ組立体110の突
出駆動制御を中止したので、重錘5にはビル1が振動す
る力のみが作用して、重錘5は、ビル1の振動に対応し
て、ビル1の屋上1aにおいて水平方向(図6中矢印
A、B方向)に往復運動、即ち、振動し始めようとす
る。そこで、例えば、ビル1の振動を受けて振動しよう
とする重錘5を、図9に示すように、所定の慣性力FA
により矢印B方向に移動させようとする場合、リリーフ
弁制御部139は、第2電磁リリーフ弁124のリリー
フ圧力PR2を所望する慣性力FAに対応する値に設定
する。すると、ビル1の振動を受けた重錘5に所定の慣
性力FAが生じて第2油圧管16側の作動油8aの圧力
が第2電磁リリーフ弁124のリリーフ圧力PR2に達
すると、該重錘5の慣性力FAによりロッド11cを介
してピストン11bが移動させられて第2電磁リリーフ
弁124を通って、第2油圧管16側から第1油圧管1
5側へと第2バイパス管27を介して作動油8aが流通
し、重錘5は、該リリーフ圧力PR2に対応する慣性力
FA(FA≒PR2)でビル1の屋上1aを矢印B方向
に移動する。また、重錘5を、図10に示すように、所
定の慣性力FAにより矢印A方向に移動させようとする
場合、リリーフ弁制御部139は、第1電磁リリーフ弁
123のリリーフ圧力PR1を所望する慣性力FAに対
応する値に設定する。すると、ビル1の振動を受けた重
錘5に所定の慣性力FAが生じて第1油圧管15側の作
動油8aの圧力が第1電磁リリーフ弁123のリリーフ
圧力PR1に達すると、該重錘5の慣性力FAによりロ
ッド11cを介してピストン11bが移動させられて第
1電磁リリーフ弁123を通って、第1油圧管15側か
ら第2油圧管16側へと第1バイパス管26を介して作
動油8aが流通し、重錘5は、該リリーフ圧力PR1に
対応する慣性力FA(FA≒PR1)でビル1の屋上1
aを矢印A方向に移動する。このように、重錘5の移動
開始する時期は、減衰装置120の第1及び第2電磁リ
リーフ弁124のリリーフ圧力PR1、PR2により決
り、それら第1及び第2電磁リリーフ弁124のリリー
フ圧力PR1、PR2を、重錘5の所定の慣性力FAの
反力を作用させたいビル1の振動に対応させた値に変化
させることにより、該重錘5の慣性力FAの反力をビル
1に効率良く作用させることができるので、ビル1の揺
れを抑えることが可能となる。
【0034】以上のように、前記アクチュエータ組立体
10と同様に、油路切換弁12によってアクチュエータ
組立体110を突出後退駆動させることにより、重錘5
等の補助質量を移動駆動して該補助質量の慣性力FAの
反力を利用した制振動作をすること等が可能となる。ま
た、第1及び第2方向切換弁21、22により第1及び
第2バイパス管26、27開口して閉塞弁13により第
1及び第2油圧管15、16と油圧源8との間の作動油
8aの流れを遮断した状態で、第1及び第2バイパス管
26、27に設けられた第1及び第2電磁リリーフ弁1
23、124のリリーフ圧力PR1、PR2を変化させ
ることにより、ロッド11cに接続された重錘5等の補
助質量の慣性力FAが所定の値になった際、即ち、第1
油圧管15または第2油圧管16内の圧力が所定のリリ
ーフ圧力PR1、PR2になった際、該補助質量の慣性
力FAによりロッド11cを介してピストン11bが移
動させられて第1及び第2電磁リリーフ弁123、12
4を介して所定のリリーフ圧力PR1、PR2で第1油
圧管15側と第2油圧管16側との間で作動油8aが流
通する。つまり、ロッド11cに接続された重錘5等の
補助質量が所望の慣性力FAにより移動する時期を制
御、即ち、補助質量の振動を制御することができるの
で、該補助質量の慣性力の反力を利用した制振動作をす
ることが可能となる。即ち、ビル1の振動の大きさに対
応した制振動作判定部33の判定により、アクチュエー
タ組立体110のアクチュエータ能力内において油路切
換弁12により重錘5を移動駆動することによる制振動
作と、アクチュエータ能力外においてリリーフ弁制御部
139により重錘5を移動駆動することによる制振動作
とを使い分けることにより、アクチュエータ組立体11
0のアクチュエータ能力内及び該能力外全体に亙りビル
1を制振させることが可能となるので、ビル1にアクチ
ュエータ組立体110のアクチュエータ能力を超える大
振動が生じた場合でも、従来のAMDによる制振装置の
ように制振できずに該制振装置の損傷を防止するために
アクチュエータの作動を停止させる必要がないばかり
か、該大振動においても積極的にビル1の揺れを減衰す
ることができる。従って、構造物に大振動が生じた場合
でも、制振力を発揮し得る。
【0035】なお、上述の実施例においては、リリーフ
弁制御部139により重錘5を移動駆動することによる
制振動作を、アクチュエータ組立体110のアクチュエ
ータ能力を超える範囲において実施するようにしたが、
ビル1等の構造物の微小振動を制振する場合等、経済性
を考慮し省力化のために、アクチュエータ組立体110
のアクチュエータ能力内においても、油圧源8を作動さ
せることなくリリーフ弁制御部139により重錘5を移
動駆動して制振動作を実施しても良いことは言及するま
でもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち第1
の発明は、シリンダ11aを有し、前記シリンダに、ピ
ストン11bを、該シリンダ内を第1油室11aa等の
第1流体室と第2油室11ab等の第2流体室に仕切る
形で摺動自在に設け、前記ピストンに、ロッド11c等
の振動体接続部材を該ピストンと共に摺動自在に設け、
前記第1流体室に、第1油圧管15等の第1流路を設
け、かつ前記第2流体室に、第2油圧管16等の第2流
路を設け、これら第1及び第2流路に、油路切換弁12
等の流路切換弁手段を、それら第1流路または第2流路
のいずれか一方に選択的に油圧源8等の流体圧力源から
の作動油8a等の作動流体を供給し得る形で設け、それ
ら第1及び第2流路に、閉塞弁13等の閉塞弁手段を、
これら第1及び第2流路と前記流体圧力源との間の作動
流体の流れを遮断し得る形で開放閉塞自在に設け、ま
た、前記第1流路と第2流路との間に、第1バイパス管
26、第2バイパス管27等のバイパス路を、それら第
1流路と第2流路を連通接続する形で設け、前記バイパ
ス路中に、第1リリーフ弁23、第2リリーフ弁24等
の絞り部材及び該バイパス路を開口閉塞駆動自在な、第
1方向切換弁21、第2方向切換弁22、第1リリーフ
弁23、第2リリーフ弁24等の切換弁を設けて構成し
た。
【0037】また、本発明のうち第2の発明は、第1の
発明において、前記バイパス路は、第1バイパス管26
等の第1バイパス路及び第2バイパス管27等の第2バ
イパス路から成り、前記絞り部材が、第1リリーフ弁2
3、第2リリーフ弁24等の圧力制御弁であり、前記圧
力制御弁は、作動流体の流れ方向が前記第1バイパス路
と前記第2バイパス路とで逆方向になるように設けられ
て構成した。
【0038】第1及び第2の発明において、切換弁によ
りバイパス路を閉塞して閉塞弁手段を開放した状態で、
流路切換弁手段により流体圧力源からの作動流体をシリ
ンダの第1流体室または第2流体室へ適宜選択する形で
供給することにより、ピストンを介して振動体接続部材
を突出後退駆動させることができるので、振動体接続部
材に接続された重錘等の補助質量を移動駆動して該補助
質量の慣性力の反力を利用した制振動作や、地盤から反
力を得る形で構造物を加振して制振動作をすること等が
可能となる。また、切換弁によりバイパス路を開口して
閉塞弁手段により第1及び第2流路と流体圧力源との間
の作動流体の流れを遮断した状態で、外力により振動体
接続部材を介してピストンが移動させられることによ
り、バイパス路に設けられた絞り部材を介して所定の圧
力で第1流路側と第2流路側との間で作動流体が流通し
て外力を減衰させることができるので、振動体接続部材
に接続された重錘等の補助質量や構造物等の振動を減衰
することが可能となる。よって、シリンダの第1及び第
2流体室への作動流体の供給を制御することにより補助
質量等を駆動制御し得る範囲内ばかりか、該範囲外にお
いても構造物を制振させることが可能となる。従って、
構造物に大振動が生じた場合でも、制振力を発揮し得
る。
【0039】更に、本発明のうち第3の発明は、第1の
発明において、前記バイパス路は、第1バイパス管26
等の第1バイパス路及び第2バイパス管27等の第2バ
イパス路から成り、前記絞り部材が、リリーフ圧力PR
1、PR2等のリリーフ圧力を可変駆動自在な第1電磁
リリーフ弁123、第2電磁リリーフ弁124等の可変
圧力制御弁であり、前記可変圧力制御弁は、作動流体の
流れ方向が前記第1バイパス路と前記第2バイパス路と
で逆方向になるように設けられて構成したので、
【0040】第3の発明において、切換弁によりバイパ
ス路を閉塞して閉塞弁手段を開放した状態で、流路切換
弁手段により流体圧力源からの作動流体をシリンダの第
1流体室または第2流体室へ適宜選択する形で供給する
ことにより、ピストンを介して振動体接続部材を突出後
退駆動させることができるので、振動体接続部材に接続
された重錘等の補助質量を移動駆動して該補助質量の慣
性力の反力を利用した制振動作や、地盤から反力を得る
形で構造物を加振して制振動作をすること等が可能とな
る。また、切換弁によりバイパス路を開口して閉塞弁手
段により第1及び第2流路と流体圧力源との間の作動流
体の流れを遮断した状態で、バイパス路に設けられた可
変圧力制御弁のリリーフ圧力を変化させることにより、
振動体接続部材に接続された重錘等の補助質量の慣性力
が所定の値になった際、即ち、第1流路または第2流路
内の圧力が所定のリリーフ圧力になった際に、該補助質
量の慣性力により振動体接続部材を介してピストンが移
動させられて可変圧力制御弁を介して所定のリリーフ圧
力で第1流路側と第2流路側との間で作動流体が流通す
る。つまり、振動体接続部材に接続された補助質量が所
望の慣性力により移動する時期を制御、即ち、補助質量
の振動を制御することができるので、該補助質量の慣性
力の反力を利用した制振動作をすることが可能となる。
よって、シリンダの第1及び第2流体室への作動流体の
供給を制御することにより補助質量等を駆動制御し得る
範囲内ばかりか、該範囲外においても構造物を制振させ
ることが可能となる。従って、構造物に大振動が生じた
場合でも、制振力を発揮し得る。
【0041】更に、本発明のうち第4の発明は、地盤6
0に立設されたビル1等の構造物を有し、前記構造物上
に、重錘5等の補助質量を移動自在に設けて該構造物を
制振する制振装置において、前記補助質量を、アクチュ
エータ組立体10等の第1の発明または第2の発明にお
ける制振用アクチュエータの前記振動体接続部材と接続
し、前記構造物に、該構造物の振動を検出して所定の重
錘振動信号SP、第1振動信号S1、第2振動信号S2
等の振動信号を出力する重錘振動センサ41、構造物振
動センサ42、地盤振動センサ43等の構造物振動検出
手段を設け、前記構造物振動検出手段から出力される振
動信号に基づいて、前記構造物の振動が所定の大きさを
超えるか否かを判定する制振動作判定部33等の振動判
定手段を設け、前記振動判定手段により前記構造物の振
動が所定の大きさ以下の場合に、前記閉塞弁手段を開放
し、前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の
大きさを超えた場合に、前記閉塞弁手段を閉塞する閉塞
弁制御部37等の閉塞弁制御手段を設け、前記振動判定
手段により前記構造物の振動が所定の大きさ以下の場合
に、前記流路切換弁手段を駆動制御して前記補助質量を
移動駆動することにより所定の制振動作を行わせる制振
動作制御部35、油路切換弁制御部36等の第1制御手
段を設け、前記振動判定手段により前記構造物の振動が
所定の大きさを超えた場合に、前記切換弁を駆動制御し
て前記補助質量の振動を減衰することにより所定の制振
動作を行わせる制振動作制御部35、方向切換弁制御部
38等の第2制御手段を設けて構成したので、
【0042】第4の発明においては、構造物の振動の大
きさに対応した振動判定手段の判定により、制振用アク
チュエータのアクチュエータ能力内において補助質量を
移動駆動することによる制振動作と、該アクチュエータ
能力外において補助質量の振動を減衰することによる制
振動作とを使い分けることにより、制振用アクチュエー
タのアクチュエータ能力の範囲内及び該範囲外全体に亙
り構造物を制振させることが可能となるので、構造物に
制振用アクチュエータのアクチュエータ能力を超える大
振動が生じた場合でも、従来のAMDによる制振装置の
ように制振できずに該制振装置の損傷を防止するために
アクチュエータの作動を停止させる必要がないばかり
か、該大振動においても積極的に構造物の揺れを減衰す
ることができる。従って、構造物に大振動が生じた場合
でも、制振力を発揮し得る。
【0043】更に、本発明のうち第5の発明は、地盤6
0に立設されたビル1等の構造物を有し、前記構造物上
に、重錘5等の補助質量を移動自在に設けて該構造物を
制振する制振装置において、前記補助質量を、アクチュ
エータ組立体110等の第3の発明における制振用アク
チュエータの前記振動体接続部材と接続し、前記構造物
に、該構造物の振動を検出して所定の重錘振動信号S
P、第1振動信号S1、第2振動信号S2等の振動信号
を出力する重錘振動センサ41、構造物振動センサ4
2、地盤振動センサ43等の構造物振動検出手段を設
け、前記構造物振動検出手段から出力される振動信号に
基づいて、前記構造物の振動が所定の大きさを超えるか
否かを判定する制振動作判定部33等の振動判定手段を
設け、前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定
の大きさ以下の場合に、前記閉塞弁手段を開放し、前記
振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大きさを
超えた場合に、前記閉塞弁手段を閉塞する閉塞弁制御部
37等の閉塞弁制御手段を設け、前記振動判定手段によ
り前記構造物の振動が所定の大きさ以下の場合に、前記
流路切換弁手段を駆動制御して前記補助質量を移動駆動
することにより所定の制振動作を行わせる制振動作制御
部35、油路切換弁制御部36等の第1制御手段を設
け、前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の
大きさを超えた場合に、前記切換弁を駆動制御する制振
動作制御部35、方向切換弁制御部38等の第2制御手
段を設けると共に、前記可変圧力制御弁を該可変圧力制
御弁のリリーフ圧力を変化させる形で駆動制御して前記
補助質量の振動を制御することにより所定の制振動作を
行わせる制振動作制御部35、リリーフ弁制御部139
等の第3制御手段を設けて構成したので、
【0044】第5の発明においては、構造物の振動の大
きさに対応した振動判定手段の判定により、制振用アク
チュエータのアクチュエータ能力内において補助質量を
移動駆動することによる制振動作と、該アクチュエータ
能力外において補助質量の振動を制御することによる制
振動作とを使い分けることにより、制振用アクチュエー
タのアクチュエータ能力の範囲内及び該範囲外全体に亙
り構造物を制振させることが可能となるので、構造物に
制振用アクチュエータのアクチュエータ能力を超える大
振動が生じた場合でも、従来のAMDによる制振装置の
ように制振できずに該制振装置の損傷を防止するために
アクチュエータの作動を停止させる必要がないばかり
か、該大振動においても積極的に構造物の揺れを減衰す
ることができる。従って、構造物に大振動が生じた場合
でも、制振力を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による制振用アクチュエータを
用いた制振装置が適用されたビルの一実施例を示す模式
図である。
【図2】図2は、図1に示した制振装置に用いられたア
クチュエータ組立体の詳細を示す回路図である。
【図3】図3は、図1に示した制振装置の制振制御装置
のブロック図である。
【図4】図4は、図1に示した制振装置の一作動例を示
す図である。
【図5】図5は、図1に示した制振装置の別の作動例を
示す図である。
【図6】図6は、本発明による制振用アクチュエータを
用いた別の制振装置が適用されたビルの一実施例を示す
模式図である。
【図7】図7は、図6に示した制振装置に用いられたア
クチュエータ組立体の詳細を示す回路図である。
【図8】図8は、図6に示した制振装置の制振制御装置
のブロック図である。
【図9】図9は、図6に示した制振装置の一作動例を示
す図である。
【図10】図10は、図6に示した制振装置の別の作動
例を示す図である。
【符号の説明】
1……構造物(ビル) 5……補助質量(重錘) 8……流体圧力源(油圧源) 8a……作動流体(作動油) 10……制振用アクチュエータ(アクチュエータ組立
体) 11a……シリンダ 11aa……第1流体室(第1油室) 11ab……第2流体室(第2油室) 11b……ピストン 11c……振動体接続部材(ロッド) 12……油路切換弁手段(油路切換弁) 13……閉塞弁手段(閉塞弁) 15……第1流路(第1油圧管) 16……第2流路(第2油圧管) 21……切換弁(第1方向切換弁) 22……切換弁(第2方向切換弁) 23……絞り部材、切換弁、圧力制御弁(第1リリーフ
弁) 24……絞り部材、切換弁、圧力制御弁(第2リリーフ
弁) 26……バイパス路、第1バイパス路(第1バイパス
管) 27……バイパス路、第2バイパス路(第2バイパス
管) 33……振動判定手段(制振動作判定部) 35……第1制御手段、第2制御手段、第3制御手段
(制振動作制御部) 36……第1制御手段(油路切換弁制御部) 37……閉塞弁制御手段(閉塞弁制御部) 38……第2制御手段(方向切換弁制御部) 41……構造物振動検出手段(重錘振動センサ) 42……構造物振動検出手段(構造物振動センサ) 43……構造物振動検出手段(地盤振動センサ) 60……地盤 110……制振用アクチュエータ(アクチュエータ組立
体) 123……絞り部材、切換弁、圧力制御弁(第1電磁リ
リーフ弁) 124……絞り部材、切換弁、圧力制御弁(第2電磁リ
リーフ弁) 139……第3制御手段(リリーフ弁制御部) PR1、PR2……リリーフ圧力 S1……振動信号(第1振動信号) S2……振動信号(第2振動信号) SP……振動信号(重錘振動信号)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダを有し、 前記シリンダに、ピストンを、該シリンダ内を第1流体
    室と第2流体室に仕切る形で摺動自在に設け、 前記ピストンに、振動体接続部材を該ピストンと共に摺
    動自在に設け、 前記第1流体室に、第1流路を設け、かつ前記第2流体
    室に、第2流路を設け、 これら第1及び第2流路に、流路切換弁手段を、それら
    第1流路または第2流路のいずれか一方に選択的に流体
    圧力源からの作動流体を供給し得る形で設け、 それら第1及び第2流路に、閉塞弁手段を、これら第1
    及び第2流路と前記流体圧力源との間の作動流体の流れ
    を遮断し得る形で開放閉塞自在に設け、 また、前記第1流路と第2流路との間に、バイパス路
    を、それら第1流路と第2流路を連通接続する形で設
    け、 前記バイパス路中に、絞り部材及び該バイパス路を開口
    閉塞駆動自在な切換弁を設けて構成した制振用アクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 前記バイパス路は、第1バイパス路及び
    第2バイパス路から成り、 前記絞り部材が、圧力制御弁であり、 前記圧力制御弁は、作動流体の流れ方向が前記第1バイ
    パス路と前記第2バイパス路とで逆方向になるように設
    けられて構成した請求項1に記載の制振用アクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記バイパス路は、第1バイパス路及び
    第2バイパス路から成り、 前記絞り部材が、リリーフ圧力を可変駆動自在な可変圧
    力制御弁であり、 前記可変圧力制御弁は、作動流体の流れ方向が前記第1
    バイパス路と前記第2バイパス路とで逆方向になるよう
    に設けられて構成した請求項1に記載の制振用アクチュ
    エータ。
  4. 【請求項4】 地盤に立設された構造物を有し、 前記構造物上に、補助質量を移動自在に設けて該構造物
    を制振する制振装置において、 前記補助質量を、請求項1または請求項2に記載の制振
    用アクチュエータの前記振動体接続部材と接続し、 前記構造物に、該構造物の振動を検出して所定の振動信
    号を出力する構造物振動検出手段を設け、 前記構造物振動検出手段から出力される振動信号に基づ
    いて、前記構造物の振動が所定の大きさを超えるか否か
    を判定する振動判定手段を設け、 前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
    さ以下の場合に、前記閉塞弁手段を開放し、前記振動判
    定手段により前記構造物の振動が所定の大きさを超えた
    場合に、前記閉塞弁手段を閉塞する閉塞弁制御手段を設
    け、 前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
    さ以下の場合に、前記流路切換弁手段を駆動制御して前
    記補助質量を移動駆動することにより所定の制振動作を
    行わせる第1制御手段を設け、 前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
    さを超えた場合に、前記切換弁を駆動制御して前記補助
    質量の振動を減衰することにより所定の制振動作を行わ
    せる第2制御手段を設けて構成した制振用アクチュエー
    タを用いた制振装置。
  5. 【請求項5】 地盤に立設された構造物を有し、 前記構造物上に、補助質量を移動自在に設けて該構造物
    を制振する制振装置において、 前記補助質量を、請求項3に記載の制振用アクチュエー
    タの前記振動体接続部材と接続し、 前記構造物に、該構造物の振動を検出して所定の振動信
    号を出力する構造物振動検出手段を設け、 前記構造物振動検出手段から出力される振動信号に基づ
    いて、前記構造物の振動が所定の大きさを超えるか否か
    を判定する振動判定手段を設け、 前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
    さ以下の場合に、前記閉塞弁手段を開放し、前記振動判
    定手段により前記構造物の振動が所定の大きさを超えた
    場合に、前記閉塞弁手段を閉塞する閉塞弁制御手段を設
    け、 前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
    さ以下の場合に、前記流路切換弁手段を駆動制御して前
    記補助質量を移動駆動することにより所定の制振動作を
    行わせる第1制御手段を設け、 前記振動判定手段により前記構造物の振動が所定の大き
    さを超えた場合に、前記切換弁を駆動制御する第2制御
    手段を設けると共に、前記可変圧力制御弁を該可変圧力
    制御弁のリリーフ圧力を変化させる形で駆動制御して前
    記補助質量の振動を制御することにより所定の制振動作
    を行わせる第3制御手段を設けて構成した制振用アクチ
    ュエータを用いた制振装置。
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