JPH07112412A - 人工木材 - Google Patents

人工木材

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JPH07112412A
JPH07112412A JP28416293A JP28416293A JPH07112412A JP H07112412 A JPH07112412 A JP H07112412A JP 28416293 A JP28416293 A JP 28416293A JP 28416293 A JP28416293 A JP 28416293A JP H07112412 A JPH07112412 A JP H07112412A
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JP
Japan
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wood
powder
artificial
fiber
artificial wood
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JP28416293A
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Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
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Suzuki Sogyo Co Ltd
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Suzuki Sogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材の特性を維持しつつ安価な原料から作る
ことができ、また本質的に木材を他の材質に代替するこ
とができなかった物品、器具等にも適用することができ
る生分解性の人工木材を得る。 【構成】 人工木材10は、木性粉、繊維粉を生分解性
バインダで結合して形成された基材12から成ってい
る。木性粉は、木材の鋸屑、カンナ屑、竹鋸屑等の木性
屑とすることができ、また繊維粉は、例えばヤシ繊維等
の植物繊維屑を不織布様に絡み合わない程度の短繊維に
粉体化したものとすることができる。主成分が木性又は
繊維性であるので、人工木材に天然木材特有の特性を維
持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工木材に関し、更に
詳細にのべると、天然木材に求めることが困難な切削
味、強度、粘り等の任意の特性及び生分解性を付与する
ことができる人工木材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、木材等の天然資源の枯渇に備えて
建築を始めとして種々の分野で木材の代替木材が使用さ
れている。従来技術の代替木材は、プラスチック材料を
主成分としそれに木粉又は木材繊維を混合して形成され
た所謂モールドウッドから成っているものがある。ま
た、例えば、ゴルフ用のティー等の小物は、同様に木材
の不足から最近ではプラスチックから形成されているも
のが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プラスチック
を主成分とする代替木材は、木材を混合していてもその
配合量が少なく木材の特性を維持することができない
し、また分解性がないので廃棄物の処理に問題があっ
た。更に、鉛筆等のように本質的に木材で形成されるこ
とが要求される物品や器具等は、代替木材で形成するこ
とができないので、木材の消費を抑制して天然資源の枯
渇化を防止したりそれに対応することができなかった。
【0004】本発明の目的は、木材の特性及び生分解性
を維持することができ、また本質的に木材を他の材質に
代替することができなかった物品、器具等にも適用する
ことができる人工木材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、竹、木等の木性粉又はヤシ繊維等の難分解性の
植物繊維を粉体化した繊維粉を生分解性バインダで結合
して形成された基材から成っていることを特徴とする人
工木材を提供することにある。
【0006】本発明の第2の課題解決手段は、竹、木等
の木性粉又はヤシ繊維等の難分解性の植物繊維を粉体化
した繊維粉を生分解性バインダで結合して形成された基
材とこの基材に積層された薄膜体又は板体等の補助材と
から成っていることを特徴とする人工木材を提供するこ
とにある。
【0007】本発明の第3の課題解決手段は、第1又は
第2の課題解決手段による人工木材繊維粉は繊維が少な
くとも絡み合わない程度に粉体化されて形成されている
ことを特徴とする人工木材を提供することにある。
【0008】本発明の第4の課題解決手段は、第1又は
第2の課題解決手段による人工木材であって、木性粉は
竹鋸屑、木材の鋸屑、カンナ屑であることを特徴とする
人工木材を提供することにある。
【0009】本発明の第5の課題解決手段は、第1乃至
第4の課題解決手段のいずれかによる人工木材であっ
て、基材には撥水材が添加され又は付着されていること
を特徴とする人工木材を提供することにある。
【0010】
【作用】竹を種々加工する際に竹鋸屑が生ずるが、今ま
でこの鋸屑は捨てられていたし、また建築現場で生ずる
種々の木材の鋸屑、カンナ屑等もそのまま捨て去られる
ことが多い。ヤシの木は、その実の汁から飲料を採取
し、また胚乳からヤシ油を採取し、更に中果皮を敷物等
の材料に利用されているが、ヤシ繊維自体は植物繊維の
中でも太く分解性が低く、上記の利用部分を除いては屑
として廃棄されることが多い。このように屑として廃棄
されることが多い竹鋸屑、木材の鋸屑等の木性屑、ヤシ
繊維等の太物で難分解性の植物繊維を利用して人工木材
を製造すると、木材等の再生利用と難分解性の太物植物
繊維の有用性付加とによって材料を安価に且つ容易に入
手することができるため、人工木材を経済的に得ること
ができる。
【0011】また、竹鋸屑等の木性粉、難分解性の太物
植物繊維等を粉体化して得られた繊維粉を生分解性バイ
ンダで結合すると、賦形性が付与されて代替木材とする
ことができるが、このようにして得られた人工木材は、
バインダの配合量にもよるが、高い強度が付与される上
に従来のモールドウッドとは異なって天然木材とほぼ同
様の種々の特性が付与され、建築材料の外に従来から木
製であることが要求されていた種々の物品、器具の代替
木材として利用することができる。従って、天然木材の
消費を抑制して天然資源の枯渇化を防止し、またそれに
対応することができる。
【0012】木性粉は竹又は木の鋸屑あるいは木のカン
ナ屑、更には木性材料を粉体化して形成され、また繊維
粉は微粉等の小さな粉から繊維が絡み合わない程度の短
繊維状の粉まで種々の大きさとすることができるが、こ
れらの木性粉又は繊維粉はバインダによって適度の強度
をもって結合されるので、人工木材の強度を向上するこ
とができる。
【0013】人工木材の主成分は天然材料であり、また
これを結合するバインダは生分解性を有するので、人工
木材から作られた物品を廃棄する際に廃棄処理が容易で
ある。
【0014】竹鋸屑等の木性粉、難分解性の太物植物繊
維等を粉体化して得られた繊維粉を生分解性バインダで
結合して形成された基材に薄膜体又は板体等の補助材を
積層することができるが、この補助材は、例えば、人工
木材に化粧を施したり、基材にない特性を付与する目的
で施すことができる。
【0015】更に、木性粉、繊維粉を結合する際に撥水
剤を添加し又は付着すると、特に建築材料に要求され、
また天然木材に欠けている防水性を人工木材に付与する
ことができるので、この人工木材から作られた物品の保
守が容易となる。
【0016】尚、アシ(イネ科)、アバカ(バナナ
科)、バナナ(バショウ科)等の木の繊維も、ヤシ繊維
と同様に比較的堅くて太く、難分解性であり、利用可能
部分以外は産業廃棄物的に廃棄されることが多く、従っ
てこれらの難分解性の太物植物繊維も本発明の人工木材
の原料として好適に利用することができる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明
すると、図1は本発明の一実施例に係る人工木材10を
示し、この人工木材10は、竹鋸屑、木材の鋸屑、カン
ナ屑等の木性屑あるいは木性材料等の木性粉又はヤシ繊
維等の植物繊維の繊維粉を生分解性バインダで結合して
形成された基材12から成っている。
【0018】木性屑のうち、竹屑は竹細工の鋸引きの際
に生ずる粉の形態であり、また木材の鋸屑も同様に粉の
形態であるので、これらの木性屑はそのまま本発明の原
料(木性粉)として利用することができる。また、木材
のカンナ屑はフィルム状であるので、これは任意の方法
で細断して木性粉とすることができる。木性粉は、木性
屑以外の木性材料から形成することができ、例えばハン
マーミルの如き粉砕機を用いてチップ化した木片を更に
粉体化して形成することができる。
【0019】ヤシ繊維は、例えば、シュロ、トウジュロ
等の樹皮、チャマエロプス属チャボトウジュロ、クジャ
クヤシ、オウギヤシ、ナツメヤシ、サゴヤシ、クロツ
グ、サトウヤシ等の葉柄基部、ココヤシ、ニッパヤシ等
の中果皮から得られる。これらのヤシ繊維は、任意の方
法、例えばハンマーミルの如き粉砕機等で粉体化して繊
維粉とすることができる。ヤシ繊維の繊維粉は、必ずし
も繊維状の粉の意味ではなく、小さいものでは繊維を微
粉化したものを含み、大きいものでは不織布様に絡み合
わない程度の大きさに短繊維状にしたものを含む。ま
た、ヤシ繊維は、それ自体単独で用いることができる
が、人工木材に適宜の特性を付加するために、他の任意
の天然繊維、合成樹脂繊維の繊維粉と共に使用すること
ができ、これらの付加的な繊維は、生分解性のある繊維
であることが好ましい。付加的に使用される天然繊維の
例としてはアシ(イネ科)、アバカ(バナナ科)、バナ
ナ(バショウ科)等の木の植物繊維が挙げられる。
【0020】ヤシ繊維は粉体化して繊維粉として用いら
れるが、この繊維粉の大きさは、あまり粒度が小さすぎ
ると、バインダで結合しても強度が低く脆くなるので、
出来るだけ大きいことが好ましいが、あまり大きいと、
繊維同士が絡み合ってマット状になって成形性、賦形性
を阻害するので、先にのべたように、その大きさの限度
は繊維が不織布様に絡み合わない程度で出来るだけ大き
い粒度とする。
【0021】生分解性バインダは、生分解性を有する適
宜の天然又は合成バインダとすることができ、例えばデ
ンプン糊、ふのり、アラビアガム、ニカワ、カゼイン、
アマニ油、酢酸デンプン・カルボキシメチルスターチ等
のデンプン誘導体、酢酸セルロース(アセテート)、メ
チルセルロース・エチルセルロース等の繊維素誘導体、
アルギン酸ソーダ、ローカストビーンガム、ポリビニル
アルコール、ポリカプロラクタム、糖類水溶液、蛋白
(例えば卵白)等の熱硬化性物質等とすることができる
が、特に好ましい生分解性バインダは、酢酸セルロース
(アセテート)及びポリカプロラクタムである。この生
分解性バインダは、適宜溶剤に解かして利用するか融点
が低い材料であれば粉状体として利用することができ
る。
【0022】この生分解性バインダのヤシ繊維に対する
成分割合は、人工木材の用途、即ち切削味、強度等のよ
うな人工木材に求められる種々の特性、主成分である木
性粉、繊維粉の成分、粉の大きさ、生分解性バインダの
種類、バインダ密度(結合具合)、結合時の原料の圧縮
力等によって異なるので、一般的に定めることができな
いが、生分解性バインダの成分割合に応じて人工木材に
次のような特性が付与される傾向がある。
【0023】即ち、主成分である木性粉、繊維粉に対し
て生分解性バインダの成分割合が少ないと、人工木材を
比較的軽量で安価に製造することができる。一方、主成
分である木性粉、繊維粉に対して生分解性バインダの成
分割合が多いと、人工木材は重くなるが、大きな強度を
有する。
【0024】基材12は、種々の添加剤を添加し又は塗
布等の方法で付着することができる。例えば、撥水剤を
添加することによって天然木材に欠けている防水性を人
工木材10に付与することができる。この撥水剤は木性
粉、繊維粉を生分解性バインダで結合する際に容易に添
加することができ、また出来上がった人工木材の表面に
塗布して付着することができる。撥水剤の適当な例は、
東燃株式会社から市販されている商品名『シグマコー
ト』である。
【0025】本発明の他の実施例が図2に示され、この
実施例では、人工木材10は、竹、木等の木性粉又はヤ
シ繊維等の難分解性植物繊維を粉体化した繊維粉を生分
解性バインダで結合して形成された基材12と、この基
材12に積層された薄膜体14A又は板体14B等の補
助材14とから成っている。
【0026】この補助材14は、既にのべたように、例
えば、人工木材に化粧を施したり、基材12にない特性
を付与する目的で施され、この薄膜体14A又は板体1
4Bは、金属、プラスチック、木材、紙等の適宜の材料
とすることができるが、人工木材の基材12自体が生分
解性を有することから、これを阻害しないような材質で
あることが好ましい。薄膜体14A(図2(A)参照)
は、例えば、日本合成化学工業株式会社から市販されて
いる商品名『マタービー』の如き生分解性ポリマー、和
紙、金属箔等とすることができ、また板体14B(図2
(B)参照)は、例えば、合板、コンクリート板、絨毯
マット、カーペット、フェルト等とすることができる。
尚、図2(C)に示すように、板体14B、14Bの間
に基材12をサンドイッチ状に挟んでもよい。
【0027】本発明の人工木材は、板状に形成した後、
この板状材料を加工して賦形することができるが、繊維
粉と生分解性バインダ等の原料自体が流動性を有するの
で、これらの原料を任意の賦形手段で成形して賦形する
ことができる。賦形手段は、例えば、ホットプレス機、
圧縮成形機、射出成形機とすることができる。
【0028】次に、本発明の幾つかの具体例を以下にの
べる。 (具体例1)竹細工の鋸引きで生成された竹鋸屑(竹
粉)900cc(約200g)に乾燥卵白(生分解性バ
インダ)20gと水80gとを混合し撹拌し、これを幅
20cm、奥行15cm、高さ2cmの枠に入れた後、
加硫プレス機で圧縮しつつ加熱し、更にこれを乾燥機で
適宜時間乾燥して幅20cm、奥行15cm、厚み1c
mの約200gの板状の人工木材を作った。この人工木
材は手で強く叩いても割れることがなかった。また、こ
の人工木材を室温に戻した後、ビニル袋に入れて2週間
放置したところ、その両面の40%程度の面に黴の発生
が観察された。これは、この人工木材が生分解性を有す
ることを意味する。
【0029】(具体例2)具体例1で用いられたのと同
じ竹粉900cc(約200g)に、アセトン(溶剤)
180gに溶解して希釈されたアセテート(生分解性バ
インダ)20gを混合し撹拌し、これを具体例1と同様
の枠に入れ加硫プレス機で圧縮しつつ加熱して同様の寸
法の板状の人工木材を作った。加硫プレス機で原料を圧
縮した際の初期に50cc程度のバインダ成分が絞り出
された。この人工木材も具体例1と同様の特性を有して
いたことが確認された。
【0030】(具体例3)具体例1で用いられたのと同
じ竹粉900cc(約200g)に、トルエン(溶剤)
500gに溶解して希釈されたポリカプロラトン(生分
解性バインダ)20gを混合し撹拌し、これを具体例1
と同様の枠に入れて一晩放置してトルエンを揮発させた
後、加硫プレス機で圧縮しつつ加熱して同様の寸法の板
状の人工木材を作った。この人工木材も具体例1と同様
の特性を有していたことが確認された。
【0031】(比較例)具体例1で用いられたのと同じ
竹粉を更に粉砕機にかけて微粉状とし、これを具体例1
乃至3と同様の方法で板状の人工木材を作った。しか
し、これらの人工木材は、手で強く擦ると、繊維の微粉
が板の表面から削り取られ、またその強度は具体例1乃
至3の人工木材の強度よりもはるかに低いことが確認さ
れた。このことから繊維粉の粒度は出来るだけ大きいこ
とが望まれ、木性粉は、鋸屑程度の粒子を有するのが適
当であることが解る。
【0032】上記具体例では、竹粉を主成分とした場合
についてのみのべたが、ヤシ繊維をほぐして切断するこ
とによって短繊維状に粉体化して同様の方法で人工木材
を作ったところ、同様の強度を有することが確認され
た。尚、本発明に用いられる繊維粉は、特定の成分に限
定されることがなく、2種類以上の異なった材質の繊維
粉を混合してもよいことはもちろんである。
【0033】既にのべたように、ヤシ繊維自体は植物繊
維の中でも太く分解性が低く、ヤシの汁及び敷物として
利用される部分を除いては、屑として廃棄されることが
多く、また竹鋸屑、木材の鋸屑、カンナ屑等の木性屑も
同様に屑として捨て去られることが多い。このような屑
として廃棄される原料を利用して人工木材を製造する
と、原料は安価に且つ容易に入手することができるた
め、人工木材を経済的に得ることができることが解る。
【0034】また、人工木材の主成分である木性粉、繊
維粉は、バインダで結合されると、高い強度の人工木材
を得ることができるが、特にこの人工木材は、天然材料
の木性粉、繊維粉を主成分としているので、従来のモー
ルドウッドとは異なって木材とほぼ同様の種々の特性が
付与され、建築材料の外に従来から木製であることが要
求されていた種々の物品、器具の代替木材として利用す
ることができる。
【0035】例えば、鉛筆の殻の材料又はゴルフ用の木
製ティーの材料として用いることができる。鉛筆には切
削味が要求されるが、上記具体例の人工木材をナイフで
削ったところ、従来の鉛筆の木製殻と同様の切削味を有
することが確認された。また、ティーには高い強度が要
求されるが、具体例の人工木材から実用強度を有するテ
ィーが得られたことも確認されている。ティーは、ラウ
ンド中、特にショット後にどこかに飛んでそのまま芝上
に放置されることがあるが、これは比較的早い時期に生
分解して崩壊するので、これらを回収し掃除する必要が
ない。また、スコア記入用に用意されるゴルフ場用の鉛
筆は、本物の製品と同様によい切削味を有する外に、ラ
ウンド中に紛失しても、同様に比較的早く生分解して崩
壊するので、グリーンの美化を損なうことがないので有
利である。
【0036】上記実施例では、竹粉、ヤシ繊維粉単独か
ヤシ繊維粉を主成分としてこれにアシ、アバカ、バナナ
の天然繊維又は適宜の合成繊維の繊維粉を付加して人工
木材を製造する場合についてのべたが、アシ、アバカ、
バナナ等のようにヤシ繊維と同様に比較的太く難分解性
であって利用可能部分以外は産業廃棄物的に屑として廃
棄されることが多い他の植物繊維粉を主成分としても本
発明の人工木材を製造することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、竹鋸
屑、木材の鋸屑、カンナ屑等の木性屑や今まで大部分が
産業廃棄物的に屑として廃棄されることが多い太くて難
分解性であるヤシ繊維等の植物繊維を利用して人工木材
を製造するので、材料は安価に且つ容易に入手すること
ができるため、人工木材を経済的に製造することができ
る実益がある。
【0038】また、本発明の人工木材は、木性粉、繊維
粉を主成分としてこれをバインダで結合して形成されて
いるため、従来のモールドウッドに比べて天然木材の特
性を充分に保持することができ、高い強度が要求される
建築材料はもちろん種々の分野の木製製品の代替材料と
して利用することができ、従って天然資源の枯渇を防止
し、またそれに対応することができる。
【0039】本発明の人工木材は、木性屑や他の天然植
物繊維屑の繊維粉を生分解性バインダで結合して形成さ
れているので、人工木材は生分解性を有し、この人工木
材を利用した物品を廃棄する場合に廃棄物としての処理
が容易である。
【0040】また、本発明によれば、繊維粉を結合する
際に撥水材を添加し又は付着することによって従来の天
然木材に欠けていた防水性を付与することができるの
で、例えば防水塗料の塗布等を必要とすることがなく、
天然の木材に比べて保守が容易である実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る人工木材の一実施例の断面図であ
る。
【図2】本発明に係る人工木材の他の異なる幾つかの実
施例の断面図であり、同図(A)は薄膜体を積層した
例、同図(B)は板体を積層した例、同図(C)は板体
で基材をサンドイッチ状に挟んだ例をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10 人工木材 12 基材 14 補助材 14A 薄膜体 14B 板体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竹、木等の木性粉又はヤシ繊維等の難分
    解性の植物繊維を粉体化した繊維粉を生分解性バインダ
    で結合して形成された基材から成っていることを特徴と
    する人工木材。
  2. 【請求項2】 竹、木等の木性粉又はヤシ繊維等の難分
    解性の植物繊維を粉体化した繊維粉を生分解性バインダ
    で結合して形成された基材と前記基材に積層された薄膜
    体又は板体等の補助材とから成っていることを特徴とす
    る人工木材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の人工木材
    であって、前記繊維粉は繊維が少なくとも絡み合わない
    程度に粉体化されて形成されていることを特徴とする人
    工木材。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の人工木材
    であって、前記木性粉は竹鋸屑、木材の鋸屑又はカンナ
    屑であることを特徴とする人工木材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の人工木材であって、前記基材には撥水材が添加され又
    は付着されていることを特徴とする人工木材。
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