JPH0710876Y2 - スクリュープレスにおける脱水筒の洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、周部にメタルメッシュを張設した円筒状の
過本体内にコーン状のスクリューを支架してスクリュ
ーにより汚泥等を搬送しながら、周囲のメタルメッシュ
で過脱水するようにした所謂スクリュープレスにおけ
るメタルメッシュの洗浄装置に関する。

〔従来の技術〕

上述のようなスクリュープレスは古くからよく知られて
いる実公昭53−6133、特公昭61−35356はその例であ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

然しながら、従来のものは上記二件の公報にも見られる
如く、メタルメッシュを張設した外筒が固定されてお
り、内部に設けたコーン状のスクリューのみが回転する
ように構成されている。従って、外筒のメタルメッシュ
が目詰りしたときに、これを除去再生するには、外筒お
よびスクリューを分解しなければならない。また、メッ
シュ目に詰ったケーキは運転を休止すると硬化するの
で、使用後に都度洗浄しなければならない。この洗浄に
当っても外筒が固定されているので、洗浄しずらい難点
がある。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、この考案は、従来固定されていた外筒を回転す
るように支架するとともに、その一部を洗浄液中に浸漬
させ、この洗浄液中に超音波装置を設け、さらに洗浄液
を充した受皿を超音波発射装置込み往復動自在にしたも
のであり、その要旨とするところは、その周部にメタル
メッシュを張設した円筒状の本体を受皿に対して回転自
在に支架し、その本体の一部を受皿内の液中に浸漬させ
るとともに、この受皿内の液中には、上記本体の周部に
向って超音波を発射することができる装置を設け、さら
に、この受皿を上記円筒状の本体の軸線方向に沿って往
復動自在に支架したものである。

〔作用〕

この考案は係る装置は、上述のように構成されており、
従って、受皿中の超音波発射装置を作動させて本体およ
びスクリューを回転させつつ、本体内に汚泥等を供給す
ることにより、汚泥はスクリューにより、圧送されて本
体のメタルメッシュで過脱水され、ケーキのみが本体
の他端の開口より排出される。この過脱水操作におい
て、本体のメタルメッシュにはスクリューによってケー
キが押込れ、目詰りせんとするが、この考案では、受皿
の洗浄液中においてメタルメッシュに対して超音波が照
射されるので、メタルメッシュの目の中に詰らんとする
ケーキを振動破砕し除去することができる。すなわち、
メタルメッシュの目を洗浄することができるもので、然
も、本体が回転しているので本体の周部に渉って洗浄し
得るものである。また、尚、受皿を本体の軸線方向に沿
って往復動するようにしてあるので、受皿に設けた超音
波発射装置を本体の軸線方向に動かすことができ、最少
の発射装置で以て本体のメタルメッシュを軸線方向にも
渉って全面を洗浄することができる。以下、図面に基づ
いてこの考案を具体的に説明する。

〔実施例〕

図において、符号１は周面にメタルメッシュを張設した
過ドラムでモーター２によって回転駆動されるように
してある。３は、過ドラム１内に設けたスクリュー
で、これも駆動装置４によって回転駆動されるようにし
てある。

次に、符号５は液の受皿で、前述過ドラム１のメタ
ルメッシュ部分の下方に設けられていて、空圧送り装置
６によって過ドラム１の軸線方向に沿って往復動がで
きるようにしてある。符号７は、その案内レールであ
る。また、この受皿５には超音波発射器８が設けてあり
受皿とともに往復動するようにしてある。尚、図中符号
９は原液の供給管、10は原液の供給口、11はスクリュー
３のスラスト受用の油圧ピストン、12はケーキ取出用の
シュートであり、図示を省略しているが、チャンバーＣ
からのケーキを受皿５を跨いで機外取出すようにしてあ
る。

このように構成したスクリュープレスでは、供給管９か
ら供給された原液は、供給口10を経て過ドラム１内に
注入され、スクリュー３によって押圧搬送されながら、
過ドラムのメタルメッシュで過され、そのケーキは
チャンバーＣを経てシュート12により機外に取出され
る。一方、過ドラム１の外周のメタルメッシュで分離
された液は受皿５で受止められ機外に取出される。

このように過運転を継続してメタルメッシュが目詰り
したときには、超音波発射器８を作動させるとともに受
皿５を送り装置６によって往復動させることによって、
超音波を過ドラム１のメタルメッシュの全面に発射す
ることができ、この超音波によってメタルメッシュの目
に詰ったケーキを振動破砕して除去することができる。
すなわち、超音波を過ドラム１が回転していることと
受皿５が往復動することによって過ドラム１のメタル
メッシュの全面に均一に照射できて目詰りを除去するこ
とができるものである。

以上の説明は、過運転中にこの超音波を照射するよう
にしたが、運転終了後のメタルメッシュの清掃に利用し
ても至便である。すなわち、原液の供給を停止して過
ドラム１のみを回転させると同時に超音波を発射しつつ
受皿５を往復動させればよいもので、過ドラムの回
転、受皿の往復動、超音波の発射時間を設定しておけば
自動的にメタルメッシュの洗浄が行なわれ、次回の運転
に備えることができるものである。

〔考案の効果〕

このように、この考案は従来、難渋したスクリュープレ
スのメタルメッシュの目詰り問題を過ドラムおよび
液の受皿に工夫を施すことによって解決したもので、こ
の考案によれば運転停止後の洗浄が容易なことは勿論の
こと、運転中も洗浄が可能で連続運転をすることができ
るもので汚泥等の処理上、得られる利益は著大なるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案を施したスクリュープレスの概略の
縦断側面図、第２図は、第１図のＡ−Ａ線に沿っての断
面図である。 １……過ドラム、５……受皿、８……超音波発射器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】その周部にメタルメッシュを張設した円筒
   状の本体１を受皿５に対して回転自在に支架し、その本
   体１の一部を受皿５内の液中に浸漬させるとともに、こ
   の受皿内の液中には、上記本体１の周部に向って超音波
   を発射することができる装置８を設け、さらに、この受
   皿５を上記円筒状の本体１の軸線方向に沿って往復動自
   在支架したことを特長とするスクリュープレスにおける
   脱水筒の洗浄装置。