JPH07107987A - 非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体の製造方法 - Google Patents

非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体の製造方法

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JPH07107987A
JPH07107987A JP28044293A JP28044293A JPH07107987A JP H07107987 A JPH07107987 A JP H07107987A JP 28044293 A JP28044293 A JP 28044293A JP 28044293 A JP28044293 A JP 28044293A JP H07107987 A JPH07107987 A JP H07107987A
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maltooligosaccharide
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JP28044293A
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Koichi Ogawa
浩一 小川
Shinobu Kubota
しのぶ 久保田
Nobuyuki Nakamura
信之 中村
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Japan Maize Products Co Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
Original Assignee
Japan Maize Products Co Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 出発原料として高価である還元末端に光学的
に検出可能な基を持つマルトオリゴ糖誘導体を用いず
に、かつ選択性良く、容易に精製でき、しかも高い収率
で非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体を製造する方法
の提供。 【構成】 下記一般式(2)で表される非還元末端グル
コースの6位または4位及び6位が置換基で修飾された
非還元末端修飾マルトオリゴ糖と下記一般式(3)で表
される光学的に検出可能な配糖体との混合物に、水と親
水性有機溶媒との混合溶媒中で、アミラーゼを作用させ
ることを特徴とする、下記一般式(1)で表される還元
末端に光学的に検出可能な基を有し、かつ非還元末端が
修飾されたマルトオリゴ糖誘導体の製造方法。 (式中、X1 及びX2 は、独立にベンジル基、置換ベン
ジル基、または2−ピリジルメチル基等を表し、Rは光
学的に検出可能な基であり、R’は水酸基等を表し、n
は1〜8の整数であり、mは0〜3の整数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−アミラーゼ活性測
定用基質として用いることができる還元末端に光学的に
検出可能な基を持ち、且つ非還元末端も修飾されたマル
トオリゴ糖誘導体の新規な製造方法に関する。更には詳
しくは、酵素の逆合成反応を利用した高選択率かつ高収
率で非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体を製造できる
工業的な利用価値の高い新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトの体液、例えば血液、尿等に含まれ
るα−アミラーゼの活性を測定し、臨床診断に応用する
ことが広く行われている。1980年代に入りα−アミ
ラーゼの臨床化学的測定法として還元末端に光学的に検
出可能な基を持つマルトオリゴ糖のような合成基質を用
いる共役酵素法が主流となってきた。合成基質としては
例えばp−ニトロフェニル α−マルトペンタオシド、
p−ニトロフェニル α−マルトヘキサオシド、2−ク
ロロ−4−ニトロフェニル β−マルトヘプタオシド等
を挙げることができる。これら基質は実際の臨床用基質
として用いる場合、共役酵素であるα−D−グルコシダ
ーゼにより僅かづつではあるが水解されるためブランク
値が徐々に上昇する。そこで、ブランク値の上昇を抑制
するために充分量の共役酵素を用いることができないと
いう問題があった。このような問題を解決するため、最
近マルトオリゴ糖誘導体の非還元末端グルコース残基を
特異的に修飾した修飾基質が提案されている。
【0003】上記修飾基質は、α−アミラーゼの水解作
用は受けるが、共役酵素として用いられるα−D−グル
コシダーゼやグルコアミラーゼの水解作用をブロックす
るため、ブランク値が上昇せず、優れた分析適応性を有
している。また充分量の共役酵素を反応系に使用するこ
とが可能なため、測定の際のラグタイムを著しく短縮で
き、現時点では理想的な基質とされている。これら修飾
基質は、還元末端に光学的に検出可能な基を持つマルト
オリゴ糖誘導体の非還元末端のグルコースを、化学合成
法を用いて置換基で化学修飾することにより得られる。
置換基としは、例えばベンジリデン基、エチリデン基、
イソプロピリデン基、ハロゲン、アルキル基、ベンジル
基、ケトブチリデン基等が知られている。(特開昭60
−54395、同60−87297、同60−2379
98、同61−63299、同63−301892、特
開平1−157996)。
【0004】しかし、これら修飾基質の化学合成法には
いずれも、出発原料として発色団により還元末端が修飾
されたマルトオリゴ糖誘導体を使用する。これらの誘導
体は、いずれも比較的高価であるため、最終製品である
非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体も高価にならざる
を得なかった。さらに、化学合成法であるため、目的物
を選択的に製造することが容易でなく、副生物を除去し
て純度を向上させるための精製が容易でなかった。ま
た、副生物があることから、目的物の収率もそれほど高
くなく、価格の押し上げの原因ともなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、出発原料として高価である還元末端に光学的に検出
可能な基を持つマルトオリゴ糖誘導体を用いずに、かつ
選択性良く、容易に精製でき、しかも高い収率で非還元
末端修飾マルトオリゴ糖誘導体を製造する方法を提供す
ることにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】そこで、本発明は、下記
一般式(2)で表される非還元末端グルコースの6位ま
たは4位及び6位が置換基で修飾された非還元末端修飾
マルトオリゴ糖と下記一般式(3)で表される光学的に
検出可能な配糖体との混合物に、水と親水性有機溶媒と
の混合溶媒中で、アミラーゼを作用させることを特徴と
する、下記一般式(1)で表される還元末端に光学的に
検出可能な基を有し、かつ非還元末端が修飾されたマル
トオリゴ糖誘導体の製造方法に関する。
【0007】
【化4】
【0008】
【化5】
【0009】
【化6】
【0010】(式中、X1 及びX1 は、独立にベンジル
基、置換ベンジル基、2−ピリジルメチル基、3−ピリ
ジルメチル基、4−ピリジルメチル基、炭素数1〜6の
直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜
6のシクロアルキル基を表し、またはX1 及びX2 は共
同で環状アセタール又は環状ケタールを形成していても
よく、Rは光学的に検出可能な基であり、R’は水酸
基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル
基、または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し、n
は1〜8の整数である。)
【0011】本発明の製造方法に用いる上記一般式
(2)で表される非還元末端修飾マルトオリゴ糖は、下
記一般式(4)で表されるマルトオリゴ糖から製造され
る。
【0012】
【化7】
【0013】(式中、X1 、X2 、R’及びnは前記と
同じである。) 一般式(4)で表されるマルトオリゴ糖のうち、R’が
水酸基であるマルトオリゴ糖は市販品として入手可能で
ある。また、R’がアルキル基又はシクロアルキル基で
ある還元末端修飾マルトオリゴ糖は、シクロデキストリ
ングルカノトランスフェラーゼを用いる方法により得ら
れる〔D. Vetter 等、Carbohydr. Res.,223 (1992) 61-
69 〕即ち、アルキル又はシクロアルキルグルコシドと
シクロデキストリンとにシクロデキストリングルカノト
ランスフェラーゼを作用させて、得られた生成物から、
所望の還元末端修飾マルトオリゴ糖を分取する。例え
ば、メチル α−マルトペンタオシドの場合、メチル
α−グルコシドとα−シクロデキストリンにシクロデキ
ストリングルカノトランスフェラーゼを作用させて、得
られた生成物からメチル α−マルトペンタオシドを分
取する。尚上記生成物中には、メチル α−マルトペン
タオシド以外に、メチル α−マルトヘプタオシド、メ
チル α−マルトヘキサオシド等も含まれており、それ
ぞれ分取することができる。
【0014】一般式(4)で表されるマルトオリゴ糖
は、重合度nが単一の化合物を用いることもできるが、
それ以外に重合度nが異なる複数のマルトオリゴ糖の混
合物であっても良い。一般式(4)で表されるマルトオ
リゴ糖として混合物を用いても、最終製品である一般式
(1)のマルトオリゴ糖誘導体の基質としての性能に問
題はなく、かつ価格の面で非常に有利である。また、還
元末端グルコースの1位のR’がアルキル基等で修飾さ
れた一般式(4)のマルトオリゴ糖を、一般式(2)の
非還元末端修飾マルトオリゴ糖の原料として用いること
が好ましい。下記に説明する、非還元末端グルコース残
基を化学修飾する際に、副産物の生成を抑制できるため
である。尚、R’については、アルキル基として例えば
メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、iso−ブチ
ル、n−ペンチル、n−ヘキシル等を例示出来る。シク
ロアルキルとしては、例えば、シクロヘキシル基、シク
ロペンチル基、シクロヘプチル基等を挙げることができ
る。
【0015】一般式(4)で表されるマルトオリゴ糖の
非還元末端を修飾して一般式(2)で表されるマルトオ
リゴ糖を製造する方法としては、例えばS.Satomura et
al.,Carbohydr. Res., 176 (1988) 107-115に記載の方
法を挙げることができる。この方法により、置換基
1 、X2 が、例えば環状アセタールの場合、酸触媒下
で4,6−ベンジリデン、エチリデン基等を導入するこ
とができる。さらに、上記環状アセタール基等を還元す
ることにより、置換基X1 、X2 が、例えばベンジル
基、置換ベンジル基、2−、3−、または4−ピリジル
メチル基であるマルトオリゴ糖を調製できる。また、置
換基X1 、X2 が、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐
状アルキル基または炭素数3〜6のシクロアルキル基の
マルトオリゴ糖は、例えば、K.Ozawa et al., Biosci.
Biotech. Biochem., 57(1993)821-828、S. Tokutake et
al., Carbohydr. Res., 238(1993)109-133 に記載の方
法を利用して調製することができる。
【0016】置換基X1 、X2 としては、例えばベンジ
リデン基、エチリデン基、イソプロピリデン基、アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチ
ル、iso−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)、
シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル
基、ベンジル基、ケトブチリデン基等を例示することが
できる。
【0017】本発明で用いる上記一般式(3)で表され
る「光学的に検出可能な配糖体」は、O−グルコシル又
はマルトオリゴシル誘導体であって、アグリコン部分の
置換基Rの置換フェニル基としては、p−ニトロフェニ
ル基、2−クロロ−4−ニトロフェニル基、2,4−ジ
クロロフェニル基等を例示できる。またこれらの配糖体
のアグリコン部の結合様式はα体、β体いずれでも良
い。置換基Rがフェニル誘導体である一般式(1)のマ
ルトオリゴ糖を基質として用いる場合、α−グルコシダ
ーゼ等の共役酵素により遊離した置換フェール等のUV
吸収の増加を測定する。また、置換基Rがフラクトース
である一般式(1)のマルトオリゴ糖を基質として用い
る場合、シュークロースホスホリラーゼ等の共役酵素を
用いてNADHの吸収増大を測定する。さらに、一般式
(4)の誘導体としては、p−ニトロフェニル α−グ
ルコシド、2−クロロ−4−ニトロフェニル β−マル
トシド、p−ニトロフェニル α−マルトトリオシド、
シュークロース等を例示できる。但し、工業的生産を考
慮した場合、比較的安価なグルコシド誘導体、マルトシ
ド誘導体を用いることが望ましい。
【0018】移転反応に用いるアミラーゼとしては、マ
ルトオリゴ糖生成アミラーゼであれば何れを用いてもよ
い。但し、効率よく目的とする一般式(1)の非還元末
端修飾マルトオリゴ糖誘導体を生成させるためには以下
に例示するマルトオリゴ糖生成アミラーゼが好ましい。
例えば、ストレプトミセス・グリセウス(Strept
omyces griseus)起源マルトトリオース
生成アミラーゼ〔若生勝男ら、澱粉化学,26,17
5,(1979)〕、シェードモナス・スチェゼリ(P
seudomonas stutzeri)起源マルト
テトラオース生成アミラーゼ〔J.F.Robyt a
nd R.J.Ackerman:Arch.Bioc
hem. Biophys.,145,105(197
1)〕、バチルス・リチェニホルミス(Bacillu
s licheniformis)起源マルトペンタオ
ース生成アミラーゼ〔N.Saito:Arch,Bi
ochem.Biophys.,155,290(19
73)〕、グレブセラ・ニューモニアエ(Klebsi
ella pneumoniae)起源マルトヘキサオ
ース生成アミラーゼ〔K.Kainuma et a
l.:FEBS Lett.,26,281(197
2)〕等を使用することができる。
【0019】親水性有機溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、アセトン、ジメチルスルホキサイド、エチレングリ
コール等、またはこれらの混合物を使用することができ
る。また水との混合溶媒に於ける親水性有機溶媒の含有
率は約20〜80重量%、好ましくは約30〜70重量
%の範囲とすることが適当である。またこれら有機溶媒
は、単独あるいは混合しての使用が可能である。
【0020】本発明の糖転移反応において、一般式
(2)の非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体の基質濃
度は10〜40%、一般式(3)の配糖体の基質濃度は
5〜30%とすることが適当である。又、アミラーゼは
全糖量(g)当り1〜10Uの範囲とすることが適当で
ある。反応時間は、アミラーゼを添加し5〜30時間、
反応温度は20〜60℃の範囲とすることが適当であ
る。反応後、加熱あるいはpHを低下させることによ
り、酵素反応を停止させる。次いで、例えばカラムクロ
マトグラフィーにより分画を行い、目的生成物である一
般式(1)の非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体を得
ることができる。カラムクロマトグラフィーには例え
ば、トヨパールHW−40Sゲルを用いるゲルロ過クロ
マトグラフィーを挙げることができる。
【0021】さらに本発明の製造方法では、上記分画に
おいて原料である一般式(2)の非還元末端修飾マルト
オリゴ糖と一般式(3)で表される光学的に検出可能な
配糖体とを回収することができる。何故なら、本発明の
製造方法で用いているのは酵素反応であるため、副生反
応が殆どなく、選択的に一般式(1)の非還元末端修飾
マルトオリゴ糖誘導体が生成し、原料はそのまま回収で
きるからである。回収された原料化合物は、再度、本発
明の製造方法の原料として使用することができ、トータ
ルの収率を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する。 実施例1 メチル α−マルトペンタオシドは、市販のメチル α
−グルコシド10gとα−シクロデキストリン20gと
を、60mlの50mMリン酸緩衝液(pH6.0)中
に溶解し、シクロデキストリングルカノトランスフェラ
ーゼ(商品名コンチザイム、天野製薬株式会社製)0.
3mlを添加した。55℃で48時間反応させた後、ト
ヨパールHW−40Sゲルを用いるゲル濾過クロマトグ
ラフィーによりメチル α−マルトペンタオシド6gを
分取した。得られたメチル α−マルトペンタオシド3
gをS.Satomura et al., Carbohydr. Res., 176 (1988)
107-115に記載の方法により、ベンジリデン化反応、ア
セチル化反応、ベンジリデン基還元反応、脱アセチル化
反応を行い、メチル 65−O−ベンジル−マルトペン
タオース1.2gを得た。得られたメチル 65 −O−
ベンジル−マルトペンタオース50mgとp−ニトロフ
ェニル α−グルコシド25mgとを50%メタノール
水混合溶媒にで解させ、シェードモナス・スチェーゼリ
(Pseudomonas stutzeri)起源マ
ルトテトラオース生成アミラーゼ5Uを添加し、40
℃、5時間静置して反応を行った。反応終了後、トヨパ
ールHW−40Sゲルを用いるゲルロ過クロマトグラフ
ィーを行い、目的とする区分を分取し、凍結乾燥品とし
てp−ニトロフェニル 65 −O−ベンジル−α−マル
トペンタオシド12mgが得られた。
【0023】実施例2 実施例1と同様の方法で、エチル α−マルトヘプタオ
シド2.5gを得た。このエチル α−マルトヘプタオ
シド1.0gを実施例1と同様にしてベンジリデン化し
て、エチル 4,67 −O−ベンジリデン−マルトヘプ
タオース0.8gを得た。得られたエチル 4,67
O−ベンジリデン−マルトヘプタオース50mgとp−
ニトロフェニルα−グルコシド25mgとを30%メタ
ノール−水混合溶媒に溶解させ、クレブセラ・ニューモ
ニアエ(Klebsiellapneumoniae)
起源マルトエヘキサオース生成アミラーゼ3Uを添加
し、40℃、5時間静置して反応を行った。反応後終了
後、実施例1と同様のゲルロ過クロマトグラフィーを行
い、目的とする区分を分取し、凍結乾燥品としてp−ニ
トロフェニル 4,67 −O−ベンジリデン−α−マル
トヘプタオシド15mgが得られた。
【0024】実施例3 実施例1と同様にして得たメチル α−マルトペンタオ
シド500mgにアセタール化試薬として、4−メトキ
シ−3−ブテン−2−オンを作用させて、メチル 4,
5 −O−3−ケトブチリデン−マルトペンタオース4
00mgを得た。得られたメチル 4,65 −O−3−
ケトブチリデン−マルトペンタオース50mgと2−ク
ロロ−4−ニトロフェニル β−グルコシドとを30%
n−プロパノール−水混合溶媒に溶解させ、シェードモ
ナス・スチェーゼリ(Pseudomonas stu
tzeri)起源マルトテトラオース生成アミラーゼ6
Uを添加し、40℃、5時間静置して反応を行った。反
応終了後、実施例1と同様のゲルト過クロマトグラフィ
ーを行い、目的とする区分を分取し、凍結乾燥品として
2−クロロ−4−ニトロフェニル 4,65 −O−3−
ケトブチリデン−β−マルトペンタオシド14mgが得
られた。
【0025】実施例4 実施例1と同様にしてメチル α−マルトヘキサオシド
2gを得、さらにイソプロピリデン化反応を経て、メチ
ル 4,66 −O−イソプロピリデン−マルトヘキサオ
ース1.8gを得た。このメチル 4,66 −イソプロ
ピリデン−マルトヘキサオース50mgとシュークロー
ス25mgとを50%エタノール−水混合溶媒に溶解さ
せ、バチルス・リチェニホルミス(Bacillus
licheniformis)起源マルトペンタオース
生成アミラーゼ2Uを添加し、40℃、5時間静置して
反応を行った。反応終了後、上記と同様のゲルロ過クロ
マトグラフィーを行い、目的とする区分を分取し、凍結
乾燥品として4,64 −O−イソプロピリデン−マルト
ヘキサオシル−フルクトフラノシド16mgが得られ
た。
【0026】実施例5 実施例1と同様に得られたメチル α−マルトペンタオ
シド500mgをエチリデン化して、メチル 4,65
−O−エチリデン−マルトパンタオース450mgを得
た。得られたメチル 4,65 −O−エチリデン−マル
トペンタオース50mgとp−ニトロフェニル α−グ
ルコシドとを50%メタノール−水混合溶媒に溶解さ
せ、シェードモナス・スチェーゼリ(Pseudomo
nas stutzeri)起源マルトテトラオース生
成アミラーゼ5Uを添加し、40℃、5時間静置して反
応を行った。反応終了後、上記と同様のゲルロ過クロマ
トグラフィーを行い、目的とする区分を分取し、凍結乾
燥品としてρ−ニトロフェニル 4,65 −O−エチリ
デン−α−マルトペンタオシド14mgが得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明の非還元末端修飾マルトオリゴ糖
誘導体の製造法は、酵素反応を用いるため精製が容易で
あり、大量調製に適した方法である。さらに、比較的高
価な還元末端に光学的に検出可能な基を持つマルトオリ
ゴ糖誘導体を出発原料として用いることなく製造可能で
あり、収率も高いことから、より安価に非還元末端修飾
マルトオリゴ糖誘導体を製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(2)で表される非還元末端
    グルコースの6位または4位及び6位が置換基で修飾さ
    れた非還元末端修飾マルトオリゴ糖と下記一般式(3)
    で表される光学的に検出可能な配糖体との混合物に、水
    と親水性有機溶媒との混合溶媒中で、アミラーゼを作用
    させることを特徴とする、下記一般式(1)で表される
    還元末端に光学的に検出可能な基を有し、かつ非還元末
    端が修飾されたマルトオリゴ糖誘導体の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】 (式中、X1 及びX1 は、独立にベンジル基、置換ベン
    ジル基、2−ピリジルメチル基、3−ピリジルメチル
    基、4−ピリジルメチル基、炭素数1〜6の直鎖状若し
    くは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜6のシクロ
    アルキル基を表し、またはX1 及びX2 は共同で環状ア
    セタール又は環状ケタールを形成していてもよく、Rは
    光学的に検出可能な基であり、R’は水酸基、炭素数1
    〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素
    数3〜6のシクロアルキル基を表し、nは1〜8の整数
    であり、mは0〜3の整数である。)
  2. 【請求項2】 式(2)で表される非還元末端修飾マル
    トオリゴ糖が、nが2〜5の整数であり、R’が炭素数
    1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基または炭素数
    3〜6の環状アルキル基である化合物である請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(3)で表される光学的に検出可能な
    配糖体が、Rがクロル基及びニトロ基からなる群から選
    ばれる1種又は2種以上の置換基を有する置換フェニル
    基である化合物であるか、又はRがフラクトース残基で
    ある化合物である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 親水性有機溶媒が、メタノール、エタノ
    ール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセト
    ン、ジメチルスルホキサイド及びエチレングリコールか
    らなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 アミラーゼがマルトオリゴ糖生成アミラ
    ーゼである請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方
    法。
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JP28044293A Pending JPH07107987A (ja) 1993-10-14 1993-10-14 非還元末端修飾マルトオリゴ糖誘導体の製造方法

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