JPH07107386A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

放射線画像撮影装置

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JPH07107386A
JPH07107386A JP5250656A JP25065693A JPH07107386A JP H07107386 A JPH07107386 A JP H07107386A JP 5250656 A JP5250656 A JP 5250656A JP 25065693 A JP25065693 A JP 25065693A JP H07107386 A JPH07107386 A JP H07107386A
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image
radiation
images
capturing apparatus
ray
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Application number
JP5250656A
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English (en)
Inventor
Keiji Umetani
啓二 梅谷
Tomoharu Kajiyama
智晴 梶山
Takeshi Ueda
健 植田
Hisatake Yokouchi
久猛 横内
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線画像の撮影において、合計の照射放射
線量が、従来の1枚画像1回撮影での画像撮影の場合に
おける照射放射線量と同等かこれ以下の放射線量で済
み、かつ、高画質画像を得ることが可能な放射線画像撮
影装置を提供すること。 【構成】 放射線発生源と、該放射線発生源が発生した
放射線が、被写体を透過した後の放射線像を検出する放
射線画像検出器とを有する放射線画像撮影装置におい
て、前記放射線発生源が発生する放射線強度を、放射線
像を1回で撮影する場合の1/2から1/1000の範
囲で弱め、これに対応して前記放射線画像検出器の感度
を2倍から1000倍の範囲で増して2枚から1000
枚の範囲の画像を撮影し、これらの撮影画像を加算して
加算画像を得ることを特徴とする放射線画像撮影装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線画像撮影装置に
関し、特に、放射線画像を、ビデオカメラの性能による
制限を受けることなく、広いダイナミックレンジと高い
シグナル対ノイズ(S/N)比の画像として撮影が可能で
あり、高画質の放射線画像撮影を要求される医学診断機
器での利用や、一般の放射線画像計測装置での利用に好
適な、放射線画像撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線画像撮影においては、1枚
の放射線画像に対して1回の撮影を行って画像を得てい
た。このため、撮影画像の画質は、画像撮影装置の性能
に左右され、高画質画像撮影には限界があるという問題
があった。なお、この種の装置としては、木村:「最近の
医用画像診断装置」(朝倉書店,1988年刊)第62〜63頁に記
載の、撮影画像を画質向上させるために、連続画像を撮
影してこれらの画像を加算することにより、画像のS/
N比を向上させる装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
に示される放射線画像撮影においては、被写体に対する
照射放射線量が、加算する画像の枚数分だけ増加する。
特に、医学診断においては、被検者に対する被曝線量の
増大につながり、このような方法は安易には実行できな
いという問題があった。本発明は上記事情に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、従来の技術にお
ける上述の如き問題を解消し、放射線画像の撮影におい
て合計の照射放射線量が、従来の1枚画像1回撮影での
画像撮影の場合における照射放射線量と同等かこれ以下
の放射線量で済み、かつ、高画質画像を得ることが可能
な放射線画像撮影装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、放
射線発生源と、該放射線発生源が発生した放射線が、被
写体を透過した後の放射線像を検出する放射線画像検出
器とを有する放射線画像撮影装置において、前記放射線
発生源が発生する放射線強度を、放射線像を1回で撮影
する場合の1/2から1/1000の範囲で弱め、これ
に対応して前記放射線画像検出器の感度を2倍から10
00倍の範囲で増して2枚から1000枚の範囲の画像
を撮影し、これらの撮影画像を加算して加算画像を得る
ことを特徴とする放射線画像撮影装置、または、放射線
発生源と、該放射線発生源が発生した放射線が、被写体
を透過した後の放射線像を検出する放射線画像検出器
と、前記放射線発生源と前記放射線画像検出器とを被写
体の回りに回転させて多方向からの被写体像を撮影する
ための回転機構とを有する放射線画像撮影装置におい
て、前記放射線発生源が発生する放射線強度を、各方向
からの放射線像を、1方向あたり1回で撮影する場合の
1/2から1/1000の範囲で弱めて、これに対応し
て前記放射線画像検出器の感度を2倍から1000倍の
範囲で増して1方向あたり2枚から1000枚の範囲の
画像を撮影し、これらの撮影画像を加算して、1方向に
ついての加算画像を得る操作を繰り返し、各撮影方向ご
とに実行して、得られた多方向からの加算画像から、放
射線立体像を再構成することを特徴とする放射線画像撮
影装置によって達成される。
【0005】
【作用】1枚の放射線画像に対して、1回の撮影を行っ
て画像を得る場合の照射放射線量により、複数画像を撮
影する場合は、複数画像の各画像の撮影に使用できる放
射線量は、1枚画像1回撮影の照射放射線量を画像数で
割った値となる。このような低放射線量での撮影を行う
ために、本発明に係る放射線画像撮影装置においては、
例えば、放射線画像検出器の画像検出部に、アバランシ
ェ増倍型撮像管カメラを用いる。アバランシェ増倍型撮
像管カメラにより、低放射線量での撮影についても高感
度での画像検出が可能となり、低放射線量での複数画像
撮影が実現できる。最初に、アバランシェ増倍型撮像管
カメラについて説明しておく。通常のビデオカメラで
は、撮像管に入射した光が、光を検知する光導電膜内で
光量に比例した数の電荷に変換され、これらの電荷が電
極に達して信号電流となる。これに対して、アバランシ
ェ増倍型撮像管カメラでは、撮像管に入射した光が光導
電膜内で光量に比例した数の電荷に変換された後に、こ
れらの電荷が電極に達するまでに光導電膜内の原子と衝
突し、次々と新しい電荷を発生させて電荷量が増倍して
いく。
【0006】このアバランシェ増倍作用により電荷の数
が1000倍程度まで増倍されるため、高感度な画像撮
影装置として使用できる。従って、放射線像を可視光化
した可視光像を撮影する装置において、低放射線量で高
感度撮影が可能となり、被写体に対する放射線の被曝を
大幅に低減した撮影が可能となる。更に、アバランシェ
増倍型撮像管においては、アバランシェ増倍により信号
電荷が増し、これにより画像信号成分が増幅されるが、
雑音成分はほとんど増加しないという特長を持つ。この
ため、撮像管として高感度であるだけでなく、S/N比
が非常に良好な撮影装置を実現することができる。アバ
ランシェ増倍作用による電荷の数の増倍、つまり、カメ
ラとしての感度の増大は、撮像管の光導電膜に印加する
撮像管ターゲット電圧により制御できる。撮像管ターゲ
ット電圧の制御により、撮像管への入射光量に応じた最
適な出力信号電流量を得ることができる。これは、入射
光量に応じた最適な感度を設定できることを意味する。
【0007】本発明に係る放射線画像撮影装置では、放
射線像を可視光像に変換し、この可視光像をビデオカメ
ラで検出する。このため、撮影画像の画質は、ビデオカ
メラの性能に左右される。ビデオカメラによる放射線画
像撮影での、撮影画像の画像輝度を図3により説明す
る。図3では、簡略化して、合計6個のX線量子を撮影
した場合を示している。ここでは、X線量子11および
12と、X線量子21〜24とが、2個のX線量子によ
る信号と4個のX線量子による信号として、異なる位置
で検出されている。そして、これらのX線量子による画
像信号は、ビデオカメラの暗電流成分30の上に乗って
いる。X線量子による画像信号成分とビデオカメラの暗
電流成分との和が、得られる画像の画像輝度となる。撮
影画像の最大画像輝度は、ビデオカメラの最大出力であ
る最大信号電流レベル40で制限される。つまり、この
レベル以上の信号に相当するX線量子の画像信号成分
は、撮影しても飽和状態となり、最大信号電流レベル4
0で制限される値となる。
【0008】ビデオカメラのダイナミックレンジは、最
大信号電流で決まり、S/N比は、暗電流成分および信
号成分の揺らぎで決まる。1枚の画像を1回の撮影で得
る場合は、このようにカメラの性能そのものが撮影画像
の画質を決定する。次に、本発明に係る放射線画像撮影
装置による、低放射線量での複数画像撮影を、図4によ
り説明する。図4においては、照射X線量を図3の場合
の1/2として、2回の撮影を実施した場合を示す。図
4の上段の1回目の撮影では、X線量子11と、X線量
子21および22とが、1個のX線量子による信号と2
個のX線量子による信号として、異なる位置で検出され
ている。そして、これらのX線量子による画像信号は、
ビデオカメラの暗電流成分31の上に乗っている。ま
た、図4の下段の2回目の撮影では、X線量子12と、
X線量子23および24とが、1個のX線量子による信
号と2個のX線量子による信号として、異なる位置で検
出されている。そして、これらのX線量子による画像信
号は、ビデオカメラの暗電流成分32の上に乗ってい
る。
【0009】図3の条件で撮影すれば、図4のX線量子
による画像信号レベルは、図3の場合の半分になる。し
かし、本発明に係る放射線画像撮影装置では、ビデオカ
メラとしてアバランシェ増倍型撮像管カメラを用いてお
り、感度を任意に設定できるため、図4の撮影では撮影
感度を2倍に設定してある。このため、図4の2画像の
画像輝度レベルは、図3の場合と同等になる。ビデオカ
メラの場合は、X線量子による画像信号部分のS/N比
が、画像信号レベルの高さにほぼ比例する。このため、
高いS/N比の画像を撮影するためには、撮影画像の画
像信号レベルが、最大信号電流レベルに相当するレベル
の高さを有することが必要である。アバランシェ増倍型
撮像管カメラを用いることにより、感度を任意に設定で
きるため、低放射線量での複数画像撮影においても、各
画像を図4に示すように、高い画像信号レベルでの撮影
が可能となる。図4の1/2照射X線量での、アバラン
シェ増倍型撮像管カメラの2倍感度条件による2画像撮
影の結果について、これらを加算した画像の画像輝度レ
ベルを図5に示す。
【0010】図3の結果と比較すると、図5では画像信
号レベルが2倍になっており、これはカメラの信号電流
が2倍になったことに相当するため、高いS/N比の画
像が得られることを意味する。また、暗電流成分の画像
レベルも2倍となるが、暗電流成分31および32の加
算によりノイズとなる暗電流成分の揺らぎそのものは小
さくなる。以上の結果により、本発明では、1画像の1
回撮影に比べて、格段に画質が向上した画像撮影が可能
となる。なお、図5では、画像信号レベルが最大信号電
流レベル40を越えているように示されているが、これ
は、説明をわかり易くするために図3,図4と同じスケ
ールを用いたためであり、実際には、図4に示される2
回の撮影の画像信号は、図示されていないメモリ内にお
いて加算されるので、最大レベルの制約は問題にならな
い。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る放射
線画像撮影装置の構成図である。図において、X線管5
0が発生したX線51は被写体52を透過する。被写体
を透過したX線像は、被写体からの散乱X線を除去する
グリッド53を透過して、X線イメージインテンシファ
イヤ(以下、「X線II」ともいう)2で検出される。X線
II2は、検出したX線像を輝度増幅した可視光像に変
換する。この可視光像は、光学系3により、アバランシ
ェ増倍型撮像管カメラ1の撮像管の撮像面に結像され
て、画像撮影が実行される。撮影画像は、アナログ・デ
ジタル変換器によりデジタル信号に変換されて画像メモ
リに格納される。画像メモリに記録された画像に対して
は、ワークステーション等により各種の画像処理を実行
して、画像はCRTモニタに表示される。
【0012】図2は、本発明の第2の実施例に係る放射
線画像撮影装置の構成図である。図において、X線管5
0が発生したX線51は被写体52を透過する。被写体
を透過したX線像は、被写体からの散乱X線を除去する
グリッド53を透過して、蛍光板4で検出される。蛍光
板はX線を吸収し蛍光5に変換することにより、X線像
を可視光像に変換する。この可視光像は、透明な鉛ガラ
ス54と絞り7を通過して光学レンズ6により、アバラ
ンシェ増倍型撮像管カメラ1の撮像管の撮像面に結像さ
れて、画像撮影が実行される。次に、上記実施例に示し
た装置で用いているアバランシェ増倍型撮像管カメラに
ついて説明する。通常のビデオカメラでは、撮像管に入
射した光が、光を検知する光導電膜内で光量に比例した
数の電荷に変換され、これらの電荷が電極に達して信号
電流となる。
【0013】これに対して、アバランシェ増倍型撮像管
カメラでは、前述の如く、撮像管に入射した光が光導電
膜内で光量に比例した数の電荷に変換された後に、これ
らの電荷が電極に達するまでに光導電膜内の原子と衝突
し、次々と新しい電荷を発生させて電荷量が増倍してい
く。このアバランシェ増倍作用により電荷の数が100
0倍程度まで増倍されるため、最大で1000倍感度に
達する高感度な画像撮影装置として使用できる。従っ
て、放射線像を可視光化した可視光像を撮影する装置に
おいて、低放射線量で高感度撮影が可能となり、被写体
に対する放射線被曝線量を大幅に低減した撮影が可能と
なる。更に、アバランシェ増倍作用による電荷の数の増
倍、つまり、カメラとしての感度の増大は、撮像管の光
導電膜に印加する撮像管ターゲット電圧により制御する
ことができる。撮像管ターゲット電圧の制御により、撮
像管への入射光量に応じた最適な出力信号電流量を得る
ことができる。これにより、入射光量に応じた最適な感
度を設定できる。
【0014】放射線画像撮影において、従来の放射線画
像撮影装置による放射線画像撮影での、撮影画像の画像
輝度を図3に示す。図では、簡略化して、合計6個のX
線量子を撮影した場合である。図では、X線量子11お
よび12と、X線量子21〜24とが、2個のX線量子
による信号と4個のX線量子による信号として、異なる
位置で検出されている。そして、これらのX線量子によ
る画像信号は、ビデオカメラの暗電流成分30の上に乗
っている。X線量子による画像信号成分とビデオカメラ
の暗電流成分との和が、得られる画像の画像輝度レベル
となる。また、撮影画像の最大画像輝度レベルは、ビデ
オカメラの出力である最大信号電流レベル40で制限さ
れる。つまり、このレベル以上の信号に相当するX線量
子の画像信号成分は、撮影しても飽和状態となり、最大
信号電流レベル40の値となるのは、前述の通りであ
る。
【0015】このように、従来の放射線画像撮影装置の
ダイナミックレンジは、ビデオカメラの最大信号電流で
決まる。更に、S/N比は、信号成分のS/N比および
暗電流成分の揺らぎ(ノイズ)で決まる。1枚の画像を1
回の撮影で得る場合は、このようにビデオカメラの性能
そのものが放射線画像の画質を決定する。図1または図
2に示す、本発明に係る放射線画像撮影装置による、低
放射線量での複数画像撮影の実施例を、図4により説明
する。図においては、照射X線量を図3の場合の1/2
として、2回の撮影を実施した場合を示す。図4の上段
の1回目の撮影では、X線量子11と、X線量子21お
よび22とが、1個のX線量子による信号と2個のX線
量子による信号として、異なる位置で検出されている。
そして、これらのX線量子による画像信号は、ビデオカ
メラの暗電流成分31の上に乗っている。
【0016】また、図4の下段の2回目の撮影では、X
線量子12と、X線量子23および24とが、1個のX
線量子による信号と2個のX線量子による信号として、
異なる位置で検出されている。そして、これらのX線量
子による画像信号は、ビデオカメラの暗電流成分32の
上に乗っている。図3の条件で撮影すれば、図4のX線
量子による画像信号は、図3の場合の半分になる。しか
し、本発明では、ビデオカメラとしてアバランシェ増倍
型撮像管カメラを用いており、感度を任意に設定できる
ため、図4の実施例での撮影では撮影感度を2倍に設定
してある。このため、図4の2画像の画像輝度レベル
は、図3の場合と同等になる。ビデオカメラの場合は、
X線量子による画像信号部分のS/N比が、画像信号レ
ベルの高さにほぼ比例する。このため、高いS/N比の
画像を撮影するためには、撮影画像の画像信号レベル
が、最大信号電流レベルに相当するレベルの高さを有す
ることが必要である。
【0017】アバランシェ増倍型撮像管カメラを用いる
ことにより、感度を任意に設定できるため、低放射線量
での複数画像撮影においても、各画像を図4に示すよう
に、高い画像信号レベルでの撮影が可能となる。図4の
1/2照射X線量での、アバランシェ増倍型撮像管カメ
ラの2倍感度条件による2画像撮影の結果について、こ
れらを加算した画像の画像輝度レベルを図5に示す。図
3の結果と比較すると、図5では画像信号レベルが2倍
になっており、これはカメラの信号電流が2倍になった
ことに相当するため、高いS/N比の画像が得られるこ
とを意味する。また、暗電流成分の画像レベルも2倍と
なるが、暗電流成分31および32の加算によりノイズ
となる暗電流成分の揺らぎ(ノイズ)そのものは小さくな
る。このため、加算された暗電流成分の合計輝度レベル
に対する、暗電流成分の揺らぎ(ノイズ)の大きさは、加
算しない場合に比べて相対的に1/√2程度に小さくな
る。
【0018】以上の結果により、本発明に係る放射線画
像撮影装置では、1画像の1回撮影に比べて、信号成分
の輝度レベルの増大によるS/N比の向上と、暗電流成
分の揺らぎ(ノイズ)の低減という効果により、格段に画
質が向上した画像撮影が可能となる。上記実施例では、
1/2照射X線量、アバランシェ増倍型撮像管カメラの
2倍感度、2画像撮影の条件の場合の例を示してある
が、1/1000照射X線量、アバランシェ増倍型撮像
管カメラの1000倍感度、1000画像撮影の条件ま
でが可能である。このため、撮影画像の枚数を多くする
ことにより、飛躍的に高画質な画像撮影が可能となる。
加算する画像数の増加に伴い、加算画像の画像信号レベ
ルが増大する。このため、加算画像を加算画像数で割れ
ば、高画質を維持したままで、画像信号レベルを1枚画
像1回撮影の場合と同等にできる。また、任意の数で割
ることにより、任意の画像信号レベルの画像を得ること
ができる。
【0019】上記実施例では、1/2照射X線量、アバ
ランシェ増倍型撮像管カメラの2倍感度、2画像撮影の
条件のように、合計照射X線量が、1枚画像1回撮影の
場合の照射X線量と同等になる条件にした例を示した。
しかし、例えば、1/4照射X線量、アバランシェ増倍
型撮像管カメラの4倍感度、2画像撮影等の条件も可能
である。この場合の合計照射X線量は、1枚画像1回撮
影の場合の照射X線量の半分になり、より低い照射X線
量で高画質画像の撮影が可能となる。このように、照射
X線量、アバランシェ増倍型撮像管カメラ感度設定、画
像撮影枚数に関して、任意の組み合わせが可能である。
また、本発明の第1および第2の実施例に示した、ビデ
オカメラとしてのアバランシェ増倍型撮像管カメラの代
わりに、通常の撮像管カメラやCCDカメラを用いるこ
とが可能である。
【0020】この場合には、ビデオカメラの感度を変更
する手段として、図1の光学系3に内蔵されている絞り
や、図2の絞り7を使う。絞りの口径を変化させること
により、ビデオカメラへの入射光量を調整できるため、
これにより、画像検出器としての感度を変更または調整
できる。次に、本発明の第3の実施例を、図6に示す。
図において、X線管50が発生したX線51は被写体5
2を透過する。被写体を透過したX線像は、蛍光板4で
検出される。蛍光板はX線を吸収し蛍光5に変換するこ
とにより、X線像を可視光像に変換する。この可視光像
は、光学レンズ6により、アバランシェ増倍型撮像管カ
メラ1の撮像管の撮像面に結像されて、画像撮影が実行
される。ここで、X線管と放射線画像検出器である蛍光
板とカメラは、回転機構55に固定されている。
【0021】回転機構を被写体の回りで回転することに
より、任意の方向からの被写体の投影像の撮影ができ
る。本実施例の他に、放射線画像検出器としてX線I
I,光学系,アバランシェ増倍型撮像管カメラの組み合
わせも可能である。放射線立体像撮影では、被写体の多
方向からの投影像を撮影し、これらの画像から画像処理
により放射線立体像を再構成する。本実施例では、多方
向からの撮影において、1方向あたりに低照射X線量
で、アバランシェ増倍型撮像管カメラの高感度設定によ
る複数画像の撮影を実施する。そして、得られた複数画
像を加算し、得られる1枚の加算画像を1方向あたりの
投影像とする。この操作を、各方向すべてについて実行
し、多方向からの投影像を得る。この場合は、1方向あ
たり1枚画像1回撮影の条件に比べて、格段に高画質の
投影像が得られるため、再構成された放射線立体像の画
質は非常に高画質となる。
【0022】次に、回転機構による多方向からの投影像
撮影の実施例を説明する。回転機構を回転させてから、
特定位置で停止し、この方向からの、低照射X線量で、
アバランシェ増倍型撮像管カメラの高感度設定による複
数画像の撮影を実施する。撮影後に回転機構を再び回転
し、次の位置で停止し、別の方向からの撮影を実施す
る。この操作を繰り返し、一定の角度方向ごとの投影像
をすべて撮影する。回転機構の連続回転による投影像撮
影の実施例を、次に、説明する。連続回転の1回転目で
一定の角度方向ごとに、低照射X線量で、アバランシェ
増倍型撮像管カメラの高感度設定による1回撮影をす
る。次に、2回転目で、同様に一定の角度方向ごとに1
回撮影をする。このとき、各撮影での方向は、1回転目
と2回転目ですべて同一とする。この操作を繰り返すこ
とにより、各撮影方向について、低照射X線量で、アバ
ランシェ増倍型撮像管カメラの高感度設定による複数画
像の撮影ができる。
【0023】回転機構の連続回転による別の撮影方法の
実施例について、図7に示すタイミングチャートを基に
説明する。図において、最上段はビデオカメラの垂直同
期信号を示し、次の段はビデオカメラの出力信号を示
し、次の下の段はビデオカメラの出力信号の内で撮影画
像として収集する画像を示し、最下段はX線照射のタイ
ミング信号を示す。回転機構は連続回転しているため、
ビデオカメラの出力信号(ビデオ信号)の各出力信号は、
それぞれ回転機構の異なる回転位置(角度方向)に対応し
ている。本実施例では、この内で、連続する4角度方向
の画像を収集し、続く6角度方向の画像は収集せずに、
空読みとする。そして、4角度方向の画像の撮影時のみ
にX線を照射する。6角度方向の画像の空読み後に、次
の連続する4角度方向の画像を収集する。この操作を繰
り返し、4角度方向の画像を1単位とした各方向からの
画像撮影をする。
【0024】この4画像は、角度方向が近接しており、
近似的に同一角度方向と見なせれるため、これを1角度
方向4画像とする。本実施例では、多方向からの1角度
方向4画像が得られる。この1角度方向4画像の撮影に
おいて、1/4照射X線量、アバランシェ増倍型撮像管
カメラの4倍感度、4画像撮影の条件を実施し、4画像
の加算により投影像を作成すれば、第3の実施例に示す
効果が得られる。なお、収集せずに空読みとする6角度
方向の画像に相当する時間は、各1角度方向4画像の間
の角度を調整するためにある。なお、本実施例では、1
角度方向あたり4枚に限定されず、任意の複数画像撮影
ができる。また、空読み画像の数も任意であり、空読み
無しですべてを収集画像とすることもできる。以上の実
施例は、放射線としてX線に限定してあるが、他に、α
線,β線,γ線,中性子線等や、加速器で加速された粒
子線による画像撮影においても、同等な高画質画像撮影
が可能である。
【0025】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明によ
れば、放射線画像の撮影において合計の照射放射線量
が、従来の1枚画像1回撮影での画像撮影の場合におけ
る照射放射線量と同等かこれ以下の放射線量で済み、か
つ、高画質画像を得ることが可能な放射線画像撮影装置
を実現できるという顕著な効果を奏するものである。更
に、本発明に係る放射線画像撮影装置によれば、従来の
1枚の画像を1回の撮影で得る場合に比べて、低放射線
量による格段に高画質な画像撮影が実現できるため、高
画質のX線画像撮影を要求される医学診断機器や、一般
の放射線画像計測装置での広い利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る放射線画像撮影装
置の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る放射線画像撮影装
置の構成図である。
【図3】従来の画像撮影装置による撮影画像の画像輝度
信号レベルを表す図である。
【図4】本発明に係る放射線画像撮影装置による撮影画
像の画像輝度信号レベルを表わす図(その1)である。
【図5】本発明に係る放射線画像撮影装置による加算画
像の画像輝度信号レベルを表わす図(その2)である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る放射線画像撮影装
置の構成図である。
【図7】図6に示した実施例での撮影のタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1 アバランシェ増倍型撮像管カメラ 2 X線イメージインテンシファイヤ(X線II) 3 光学系 4 蛍光板 5 蛍光 6 光学レンズ 7 絞り 11と12および21〜24 X線量子 30〜32 暗電流成分 40 最大信号電流レベル 50 X線管 51 X線 52 被写体 53 グリッド 54 鉛ガラス 55 回転機構
フロントページの続き (72)発明者 横内 久猛 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線発生源と、該放射線発生源が発生
    した放射線が、被写体を透過した後の放射線像を検出す
    る放射線画像検出器とを有する放射線画像撮影装置にお
    いて、前記放射線発生源が発生する放射線強度を、放射
    線像を1回で撮影する場合の1/2から1/1000の
    範囲で弱め、これに対応して前記放射線画像検出器の感
    度を2倍から1000倍の範囲で増して2枚から100
    0枚の範囲の画像を撮影し、これらの撮影画像を加算し
    て加算画像を得ることを特徴とする放射線画像撮影装
    置。
  2. 【請求項2】 前記放射線画像検出器が、X線イメージ
    インテンシファイヤと光学レンズとビデオカメラから構
    成されることを特徴とする請求項1記載の放射線画像撮
    影装置。
  3. 【請求項3】 前記放射線画像検出器が、蛍光板と光学
    レンズとビデオカメラから構成されることを特徴とする
    請求項1記載の放射線画像撮影装置。
  4. 【請求項4】 前記ビデオカメラとしてアバランシェ増
    倍型撮像管カメラを用いることを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記放射線画像検出器の感度を変更する
    手段として、前記アバランシェ増倍型撮像管カメラの撮
    像管のターゲット電圧を変更することを特徴とする請求
    項4記載の放射線画像撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記ビデオカメラとして通常の撮像管カ
    メラやCCDカメラを用い、また、前記放射線画像検出
    器の感度を変更する手段として、前記光学レンズの絞り
    の大きさを変更する手段を用いることを特徴とする請求
    項5記載の放射線画像撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記加算画像を得た後に、加算画像を、
    画像処理により加算枚数に相当する整数で割る割算処理
    を行い、画像の濃度レベルの調整を行うことを特徴とす
    る請求項1〜6記載の放射線画像撮影装置。
  8. 【請求項8】 前記複数画像を撮影する場合に、合計の
    放射線強度が、1回で撮影する場合と同等またはこれ以
    下であることを特徴とする請求項7記載の放射線画像撮
    影装置。
  9. 【請求項9】 放射線発生源と、該放射線発生源が発生
    した放射線が、被写体を透過した後の放射線像を検出す
    る放射線画像検出器と、前記放射線発生源と前記放射線
    画像検出器とを被写体の回りに回転させて多方向からの
    被写体像を撮影するための回転機構とを有する放射線画
    像撮影装置において、前記放射線発生源が発生する放射
    線強度を、各方向からの放射線像を、1方向あたり1回
    で撮影する場合の1/2から1/1000の範囲で弱め
    て、これに対応して前記放射線画像検出器の感度を2倍
    から1000倍の範囲で増して1方向あたり2枚から1
    000枚の範囲の画像を撮影し、これらの撮影画像を加
    算して、1方向についての加算画像を得る操作を繰り返
    し、各撮影方向ごとに実行して、得られた多方向からの
    加算画像から、放射線立体像を再構成することを特徴と
    する放射線画像撮影装置。
  10. 【請求項10】 前記放射線画像検出器が、X線イメー
    ジインテンシファイヤと光学レンズとビデオカメラから
    構成されることを特徴とする請求項9記載の放射線画像
    撮影装置。
  11. 【請求項11】 前記放射線画像検出器が、蛍光板と光
    学レンズとビデオカメラから構成されることを特徴とす
    る請求項9記載の放射線画像撮影装置。
  12. 【請求項12】 前記ビデオカメラとしてアバランシェ
    増倍型撮像管カメラを用いることを特徴とする請求項1
    0または11記載の放射線画像撮影装置。
  13. 【請求項13】 前記放射線画像検出器の感度を変更す
    る手段として、前記アバランシェ増倍型撮像管カメラの
    撮像管のターゲット電圧を変更することを特徴とする請
    求項12記載の放射線画像撮影装置。
  14. 【請求項14】 前記ビデオカメラとして通常の撮像管
    カメラやCCDカメラを用い、また、前記放射線画像検
    出器の感度を変更する手段として、前記光学レンズの絞
    りの大きさを変更する手段を用いることを特徴とする請
    求項13記載の放射線画像撮影装置。
  15. 【請求項15】 前記加算画像を得た後に、加算画像
    を、画像処理により加算枚数に相当する整数で割る割算
    処理を行い、画像の濃度レベルの調整を行うことを特徴
    とする請求項9〜14記載の放射線画像撮影装置。
  16. 【請求項16】 前記複数画像を撮影する場合に、合計
    の放射線強度が、1回で撮影する場合と同等またはこれ
    以下であることを特徴とする請求項15記載の放射線画
    像撮影装置。
  17. 【請求項17】 多方向からの被写体像を撮影するため
    の回転機構を連続回転し、放射線像を1方向あたり1回
    で撮影して、連続した複数の撮影方向での複数の撮影画
    像を加算することにより、近接した方向あたりの1枚の
    加算画像を得る操作を繰り返して、得られた多方向から
    の各近接した方向あたりの加算画像から、放射線立体像
    を再構成することを特徴とする請求項9〜16に記載の
    放射線画像撮影装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008012043A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Toshiba Corp X線診断装置
JP2010220651A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Shimadzu Corp 放射線撮影装置

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