JPH07106679A - ガスレ−ザ発振装置の制御方法 - Google Patents

ガスレ−ザ発振装置の制御方法

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JPH07106679A
JPH07106679A JP27307593A JP27307593A JPH07106679A JP H07106679 A JPH07106679 A JP H07106679A JP 27307593 A JP27307593 A JP 27307593A JP 27307593 A JP27307593 A JP 27307593A JP H07106679 A JPH07106679 A JP H07106679A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間停止後の運転直後において発生する
消費電力の増大を軽減すること及びカソード電極2から
飛散するスパッタによる放電管3、出力鏡4、パワーモ
ニタ鏡5等の寿命低下を大幅に軽減すること 【構成】 レーザ出力基準信号回路LRFを大小2系
統とし、領域判別回路BDSによってレーザ出力値Po
utの動作領域を判別して、放電電力値Pinの増加に
対してレーザ出力値Poutが減少する出力低下領域に
入ったときに、予め定めた条件内にあるとき又はタイマ
回路TM1に設定された時間だけレーザ出力高基準信号
Lrhからレーザ出力低基準信号Lrsに切り換えて、
放電管3の内部の放電電力値Pinを低下させて単調増
加領域に戻しレーザ出力値Poutを制御することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸ガスレーザ発振装
置の制御方法の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の制御方法を使用した直流
放電励起によるガスレーザ発振装置のブロック図であ
る。
【0003】同図において、レーザ共振器6の内部のア
ノード電極1とカソード電極2との間に直流高電圧電源
回路DHVから直流電力を供給して、放電管3の内部の
レーザ媒質をプラズマ放電(直流放電)させて、放電に
よって励起したレーザ光7を出力鏡4から出力する。
又、放電によって励起したレーザ光7の一部をパワーモ
ニタ鏡5からパワーモニタ用レーザ光8として出力す
る。このパワーモニタ用レーザ光8は、レーザ出力検出
回路LRDによってレーザ出力検出信号Lrdに変換さ
れて、レーザ出力レベル変換回路LVCに入力する。
【0004】レーザ出力レベル変換回路LVCの出力信
号Lvcは、レーザ出力基準比較回路CM1に入力して
レーザ出力基準信号回路LRFの出力信号Lrfと比較
される。レーザ出力基準比較回路CM1の出力信号Cm
1は、第1の誤差増幅回路AM1に入力し第1の誤差増
幅信号Am1として出力される。この第1の誤差増幅信
号Am1と放電電流検出回路DIDによって検出された
放電電流検出信号Didを放電電流レベル変換回路DV
Cによってレベル調整した放電電流レベル変換信号Dv
cとがレーザ出力放電比較回路CM2に入力される。
【0005】これら両信号を比較したレーザ出力放電比
較回路CM2の出力信号Cm2は、第2の誤差増幅回路
AM2によって増幅して直流高電圧電源回路DHVに入
力して、この直流高電圧電源回路DHVの出力電流の電
流値と第1の誤差増幅回路AM1の出力信号Am1とが
同じになるように制御される。第2の誤差増幅回路AM
2の出力信号Am2は、過電流保護回路OIPを経てお
り直流高電圧電源回路DHVの出力電流を制限してい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図2は、直流放電励起
ガスレーザ発振装置の放電管3の内部の放電電力値Pi
nとレーザ出力値Poutとの一般的な関係を示す特性
図である。
【0011】ガスレーザ発振装置は、連続して使用して
いる定常状態においては、レーザ共振器6の内部の媒質
に水分、塵埃等の不純物が極めて少ないために、図2の
曲線Aに示すように、放電電力値Pinが増加するとレ
ーザ出力値Poutが増加する単調増加形の特性曲線が
得られる。
【0012】次に、直流放電励起のガスレーザ発振装置
において、放電管3の内部の放電電力値Pinと放電管
3の内部に流れる放電電流値Iとの関係は、放電電流値
Iが増加するのに伴い放電電力値Pinが増加する。従
って、この場合の放電電流値Iとレーザ出力値Pout
との関係は、図2の横軸である放電電力値Pinを放電
電流値Iに置き代えた特性に類似し、放電電流値Iが増
加するとレーザ出力値Poutが増加する特性となる。
【0013】しかし、ガスレーザ発振装置を長期間(例
えば二日間以上)停止させた場合は、真空漏れ、レーザ
ガス供給系の不良等によって水分、塵埃等を含んだ大気
(以下、大気という)を混入し、レーザ媒質中の成分が
変化する。この結果、長期間停止した後にガスレーザ発
振装置を運転すると、図2の特性曲線Bに示すように放
電電力値Pinの大きい領域で放電が不安定になり、特
性曲線上に放電電力値Pinを増加させてもレーザ出力
値Poutが逆に低下する領域、すなわち、放電電流値
Iを増加させてもレーザ出力値Poutが逆に低下する
領域が発生する。
【0020】放電管3の内部の放電電力値Pinとレー
ザ出力値Poutとの関係が図2の特性曲線Bであると
きに、図1に示した従来の制御方法を使用して、ガスレ
ーザ発振装置の出力を制御すると、以下の問題点が発生
する。
【0021】図1の従来のフィードバック制御方法にお
いては、レーザ出力基準信号Lrfを増加させると、第
1の誤差増幅回路AM1の出力信号Am1が増加するの
で、直流高電圧電源回路DHVは、放電電力値Pinを
増加させる方向に出力電流値を制御する。また、レーザ
出力基準信号Lrfを減少させると、第1の誤差増幅回
路AM1の出力信号Am1が減少するので、直流高電圧
電源回路DHVは、放電電力値Pinを減少させる方向
に出力電流値を制御する。従って、図2の特性曲線A又
は特性曲線B上の極大点Baよりも左の領域(以下、単
調増加領域という)では、放電電力値Pinが増加する
とレーザ出力値Poutが増加する単調増加形の特性曲
線となる。この単調増加形特性曲線B上の極大点Ba又
は特性曲線C上の極大点Caのレーザ出力値Poutよ
りも小さい範囲内に、レーザ出力基準信号Lrfの設定
値を設定する限りにおいては、従来の制御方法でも直流
高電圧電源回路DHVの出力電流値即ち放電電流値Iを
制御することによって、レーザ出力値Poutを正常に
動作させることが可能である。
【0022】しかし、放電電力値Pinとレーザ出力値
Poutとの関係が図2に示す特性曲線Bにおいて、所
定のレーザ出力設定値Paが得られるようにレーザ出力
基準信号Lrfを設定して運転したときは、以下の問題
点が発生する。レーザ発振装置が動作を開始すると特性
曲線B上のレーザ出力値Poutの動作点は、原点0か
ら極大点Baの方向に進む。しかしレーザ出力値Pou
tの動作点が、極大点Baとなるレーザ出力設定値Pb
に達してもまだ所定のレーザ出力設定値Paまで到達し
ていないために、第1の誤差増幅回路AM1の出力値が
さらに増加して、放電電力値Pinを増加させる方向に
直流高電圧電源回路DHVの出力電流値即ち放電電流値
Iを増加させる。そのために、レーザ出力値Poutの
動作点は、特性曲線B上のBaからさらに右方向へ移動
するが、この領域は前述したように、放電電力値Pin
を増加させてもレーザ出力値Poutが減少する領域、
即ち極大点Baよりも右の領域(以下出力低下領域とい
う)であるために、過電流保護回路OIPで定められた
放電電力値Pinの最も高い点である特性曲線B上のB
bまで移動して保持する。
【0023】さらに、ガスレーザ発振装置を続けて運転
したときに、放電によって分解されたガスは新鮮なガス
に交換する必要があるので、常にガスを排気して新鮮な
ガスを供給しながら運転する。その結果、大気を混入し
たレーザ媒質中の成分は、時間と共に徐々に高精度にな
り、レーザ出力値Poutは時間と共に徐々に上昇して
いく。
【0024】従って、特性曲線B上のレーザ出力値Po
utの動作点が、前述した単調増加領域にあるときは、
時間の経過と共にレーザ出力値Poutが徐々に上昇し
て、図2の特性曲線Bから特性曲線Cまで変化し、特性
曲線C上の極大点Caがレーザ出力基準信号Lrfの設
定した所定のレーザ出力設定値Paに到達する。しか
し、レーザ出力値Poutの動作点が一旦出力低下領域
に入ってしまった場合、特性曲線C上の極大点Caが時
間経過とともに増加して、所定のレーザ出力設定値Pa
に到達しても、特性曲線C上の動作点Cbでは、第1の
誤差増幅回路AM1の出力値が増加して、放電電力値P
inを増加する方向に直流高電圧電源回路DHVの出力
電流値即ち放電電流値Iを増加させたままで、レーザ出
力値Poutの動作点は逆方向のCbからCaに移動す
ることができない。
【0025】このように、従来の制御方法においては、
通常のフィードバック制御をしているためにレーザ出力
値Poutの動作点が一旦出力低下領域に陥るとレーザ
出力値Poutは、過電流保護回路OIPで定められた
放電電力値Pinの最も高い点を保持する。しかも特性
曲線上の極大点がレーザ出力基準信号Lrfによって設
定された所定のレーザ出力設定値Paに到達しても放電
電力値Pinを低下させてレーザ出力値Poutの動作
点を極大点で動作させることができなかった。
【0026】このように、レーザ出力値Poutの動作
点が出力低下領域で動作するときは、放電電力値Pin
が最大値と成っているので、消費電力量が増える。しか
も、レーザ共振器6の内部の放電電流密度が高くなり、
放電管3の内部に局部的に高電流密度で細い放電路、即
ち、ストリーマ放電が発生しやすくなる。その結果、カ
ソード電極2からスパッタが発生しやすくなり、そのス
パッタが放電管3、出力鏡4、パワーモニタ鏡5等に付
着してこれらの寿命を短くするという欠点がある。
【0027】そこで、本発明の目的は、レーザ出力値P
outを検出し、レーザ出力基準信号Lrfに一致する
ように放電管3の内部の放電電力値Pin即ち放電電流
値Iを制御するガスレーザ発振装置において、簡単な回
路を追加するだけで、長期間停止後の運転直後に発生す
る消費電力の増大を軽減すること及び過大な消費電力に
よって起こるカソード電極から飛散するスパッタによる
放電管3、出力鏡4、パワーモニター鏡5等の寿命の低
下を軽減することができるガスレーザ発振装置の制御方
法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明のガスレーザ発振
装置は、図1のブロック図に示すように、出力鏡4とパ
ワーモニタ鏡5とを含む2枚以上の鏡の間に、絶縁体に
よって放電管3を形成して、この放電管3の両端に、ア
ノード電極1とカソード電極2とを含む2個以上の電極
を配置し、この両電極間に高電圧を印加する直流高電圧
電源回路DHVを接続して、放電管3の内部のレーザ媒
質をプラズマ放電させてレーザ励起を行う空間を持つレ
ーザ共振器6と、パワーモニタ鏡5から出力されるパワ
ーモニタ用レーザ光8を検出してモニター用レーザ光検
出信号に変換するレーザ出力検出回路LRDと、レーザ
出力検出回路LRDの出力信号Lrdをレベル変換する
レーザ出力レベル変換回路LVCと、レーザ出力値を設
定してレーザ出力基準信号Lrfを出力するレーザ出力
基準信号回路LRFと、レーザ出力レベル変換回路LV
Cの出力値とレーザ出力基準信号Lrfの設定値とを比
較するレーザ出力基準比較回路CM1と、レーザ出力基
準比較回路CM1の出力信号Cm1を増幅する第1の誤
差増幅回路AM1と、直流高電圧電源回路DHVから出
力されてアノード電極1からカソード電極2に流れる放
電電流の放電電流値Iを検出して放電電流検出信号Di
dを出力する放電電流検出回路DIDと、放電電流検出
信号Didをレベル変換する放電電流レベル変換回路D
VCと、第1の誤差増幅回路AM1の出力値と放電電流
レベル変換回路DVCの出力値とを比較するレーザ出力
放電比較回路CM2と、レーザ出力放電比較回路CM2
の出力信号Cm2を増幅する第2の誤差増幅回路AM2
と、第2の誤差増幅回路AM2の出力信号Am2によっ
て直流高電圧電源回路DHVの出力電流値を制限する過
電流保護回路OIPから形成されたガスレーザ発振装置
において、パワーモニタ用レーザ光8を検出し、レーザ
出力基準信号Lrfに一致するように放電管3の内部の
放電電流値Iを制御して放電電力値Pinを制御する通
常のガスレーザ発振装置の制御方法に適用される。
【0031】上記の従来技術に適用される本発明のガス
レーザ発振装置の特徴は、図3のブロック図に示すよう
に、図1に示したレーザ出力基準信号回路LRFがレー
ザ出力高基準信号Lrhを出力するレーザ出力高基準信
号回路LRHとレーザ出力低基準信号Lrsを出力する
レーザ出力低基準信号回路LRSとの大小2系統から構
成される。又、パワーモニタ用レーザ光8の検出信号と
レーザ出力高基準信号Lrh又はレーザ出力低基準信号
Lrsとの比較信号Cm1を増幅する第1の誤差増幅回
路AM1の出力信号Am1を入力とする領域判別回路B
DSによってレーザ出力値Poutの動作領域を判別す
る。そして、放電電力値Pinの増加に対してレーザ出
力値Poutが減少する出力低下領域に入ったときは、
予め定めた条件内にあるとき又はタイマ回路TM1に設
定された時間だけ基準信号切換回路CHSによって、レ
ーザ出力高基準信号Lrhからレーザ出力低基準信号L
rsに切り換えて放電管3の内部の放電電力値Pinを
低下させ、単調増加領域に戻してレーザ出力値Pout
を制御する方法である。
【0040】
【実施例】[実施例…図3の説明]図3は、本発明の制
御方法を実施するガスレーザ発振装置である。
【0041】図3において、BDSは単調増加領域と出
力低下領域とを判別する領域判別回路、LRSはレーザ
出力低基準信号回路、LRHはレーザ出力高基準信号回
路、CHSは領域判別回路BDSからの出力信号Bds
を、レーザ出力高基準信号Lrh又はレーザ出力低基準
信号Lrsに切り換える基準切換信号Chsを出力する
基準信号切換回路である。この基準信号切換回路CHS
は、レーザ出力低基準信号Lrsに切り換わるとその信
号は、予め定めた条件内又は設定された時間だけ継続
し、予め定めた条件外又は設定時間経過後は、レーザ出
力高基準信号Lrhに戻す切り換え回路であって、ある
時間を設定するときはタイマ回路が使用される。
【0042】SOPは基準信号切換回路CHSの出力信
号Chsによってレーザ出力高基準信号Lrh又はレー
ザ出力低基準信号Lrsを切り換えるスイッチオペアン
プである。OPSはスイッチオペアンプSOPの内部の
低出力オペアンプであり基準信号切換回路CHSの出力
信号Chsが高出力のときに切り換えられてレーザ出力
低基準信号Lrsを出力する。OPHはスイッチオペア
ンプSOPの内部の高出力オペアンプであって基準信号
切換回路CHSの出力信号Chsが低出力の時に切り換
えられてレーザ出力高基準信号Lrhを出力する。図3
の他の構成部品は、図1に示した従来の制御方法を行う
装置と同機能の構成部品に同符号を付して説明を省略す
る。
【0043】図3の装置において、長期間停止後に、ガ
スレーザ発振装置の運転を行なった場合、運転直後の放
電電力値Pinとレーザ出力値Poutとの関係を図2
の特性曲線Bに示す。レーザ出力高基準信号Lrhの設
定値がレーザ出力設定値Paであるときは、以下の動作
を行う。ガスレーザ発振装置の運転直後においては、特
性曲線B上のレーザ出力値Poutの動作点は、原点0
から特性曲線Bの極大点Baを通り越し、過電流保護回
路OIPによって制限された放電電流値Pinの最大値
Bbまで移動して、放電電流値Iは飽和放電電流値Im
を保持する。
【0044】このときレーザ出力基準比較回路CM1
は、レーザ出力検出回路LRDの出力信号Lrdをレベ
ル変換したレーザ出力レベル変換信号Lvcの値とレー
ザ出力高基準信号Lrhの値とを比較してレーザ出力基
準比較信号Cm1を出力する。このレーザ出力基準比較
信号Cm1を入力とする第1の誤差増幅回路AM1の出
力信号Am1の値は飽和した値となって放電電流値I
は、Is≦I≦Im(以下、HIGHレベルという)と
なる。
【0045】運転が継続して安定状態になると、第1の
誤差増幅回路AM1の出力信号Am1が単調増加領域で
使用され、この出力信号Am1の値は飽和した値Isよ
りも低い値となって放電電流値Iは、I<Is(以下,
LOWレベルという)となる。
【0046】領域判別回路BDSは、第1の誤差増幅回
路AM1の出力信号Am1が単調増加領域にあるか出力
低下領域にあるかを判別する。この第1の誤差増幅回路
AM1の出力信号Am1がHIGHレベルのときは、こ
の第1の誤差増幅信号Am1が出力低下領域の値である
とみなして、領域判別回路BDSはLOWレベルの出力
信号Bdsを出力する。また第1の誤差増幅回路AM1
の出力信号Am1がLOWレベルのときは、この第1の
誤差増幅信号が単調増加領域の値であるとみなして、領
域判別回路BDSはHIGHレベルの出力信号Bdsを
出力する。
【0047】従って、前述したレーザ出力値Poutの
動作点が出力低下領域にあるときは、過電流保護回路O
IPで制限された放電電力値Pinの最大値Bbまで移
動して、放電電流値Iは飽和放電電流値Imを保持す
る。逆に、第1の誤差増幅回路AM1の出力信号Am1
がHIGHレベルとなったときは、領域判別回路BDS
はLOWレベルの出力信号Bdsとなり、基準信号切換
回路CHSの例えばタイマ回路TM1に入力される。
【0048】領域判別回路BDSによってタイマ回路T
M1にLOWレベルの出力信号Bdsが入力されると、
タイマ回路TM1は設定時間(例えば10秒)だけHI
GHレベルの基準切換信号Chsを出力してこのHIG
Hレベルの基準切換信号Chsを保持する。この基準信
号切換回路CHS(タイマ回路TM1)から出力された
HIGHレベルの出力信号Chsは、スイッチオペアン
プSOPに入力され、このスイッチオペアンプSOPは
低出力オペアンプOPSに切り換えられてレーザ出力低
基準信号Lrsを出力する。
【0050】次に、図3の本発明の制御方法を実施する
装置の動作と図2の特性図との関係を説明する。
【0051】長期間(例えば二日間以上)停止後にガス
レーザ発振装置を運転すると、運転直後のレーザ出力値
Poutは、図2の特性曲線Bとなる。そこでまず第1
に、レーザ出力高基準信号Lrhの設定値がレーザ出力
設定値Paを指令するとレーザ出力値Poutの動作点
は、特性曲線B上のPinの最大値Bbとなる。
【0052】次に、この放電電力値Pinを検出してレ
ーザ出力低基準信号Lrsの設定値に切り換えると、レ
ーザ出力設定値はPcに切り換わる。このレーザ出力低
基準信号Lrsの設定値に対応したレーザ出力設定値P
cは、レーザ出力高基準信号Lrhの設定値に対応した
レーザ出力設定値Paよりも低く、かつ特性曲線B上の
放電電力値Pinの最大値Bbの値よりも低いので、第
1の誤差増幅回路AM1の出力信号Am1は低下する。
したがって、直流高電圧電源回路DHVの出力電流値即
ち放電電流値Iが低下する方向に制御するために、放電
電力値Pinの最大値Bbは、特性曲線B上を左に移動
して、単調増加領域のレーザ出力低基準信号Lrsの設
定値に対応したレーザ出力設定値Pcとの交点である動
作点Bcで動作し、放電電力値Pinを低下させてこの
値を保持する。
【0053】この動作点Bcの保持時間は、前述したよ
うに、タイマ回路TM1で設定されており、設定時間経
過後にレーザ出力低基準信号Lrsの設定値に対応した
レーザ出力設定値Pcからレーザ出力高基準信号Lrh
の設定値に対応したレーザ出力設定値Paに戻るため
に、レーザ出力値Poutの動作点は特性曲線B上のB
cから右へ移動し、再度放電電力値Pinの最大値Bb
に移行し、以後前述した動作を繰り返す。
【0054】前述した動作を繰り返すうちに、特性曲線
Bが時間経過と共に移動して特性曲線Cとなった場合、
レーザ出力低基準信号Lrsの設定値に対応したレーザ
出力設定値Pcでのレーザ出力値Poutの動作点Cc
は、レーザ出力高基準信号Lrhの設定値に対応したレ
ーザ出力設定値Paに変化した時点で右に移動するが、
特性曲線Cとレーザ出力高基準信号Lrhの設定値に対
応したレーザ出力設定値Paとの交点Caで動作し保持
する。
【0055】従って、本発明の制御方法においては、長
期間停止させたことによって発生するレーザ出力値Po
utと放電電力値Pinとの関係が、図2の特性曲線B
上にあるときに、図2の出力低下領域にレーザ出力値P
outの動作点が入っても、即座に自動的にこの領域か
ら脱出して単調増加領域に戻すことができるので、放電
電力値Poutを減少させて、消費電力の増大を軽減す
ること及び電極からのスパッタによる放電管3、出力鏡
4、パワーモニタ鏡5等の寿命低下を大幅に軽減するこ
とができる。
【0056】さらに時間経過によるレーザ出力値Pou
tの上昇時に出力低下領域が存在しても、レーザ出力値
Poutの極大点がレーザ出力高基準信号Lrhの設定
値に対応したレーザ出力設定値Paに到達した時点でレ
ーザ出力値Poutを制御して、レーザ出力高基準信号
Lrhの設定値に対応したレーザ出力設定値Paと一致
させることができる。
【0057】図3の実施例において、放電電流レベル変
換回路DVC、レーザ出力レベル変換回路LVC、第1
の誤差増幅回路AM1及び第2の誤差増幅回路AM2の
全部又は一部を省略したり、図3に示す回路の一部を兼
用したり変更したりすることができる。
【0060】図4は、本発明の制御方法を実施するため
の領域判別回路BDSの実施例の回路図であり、以下に
動作を説明する。
【0061】同図において、第1の誤差増幅回路AM1
の出力信号Am1がHIGHレベルとなり、領域判別回
路BDSの入力端子にHIGHレベルの信号Am1が入
力されると、第1の比較回路CP1によって第1の比較
電圧V1と比較され、入力信号Am1が第1の比較電圧
V1よりも高ければHIGHレベルの信号を出力する。
第1の比較回路CP1の出力値は、第1の抵抗器R1、
第2の抵抗器R2及びコンデンサC1から形成される積
分回路を設けることによって遅延されて、第2の比較回
路CP2に入力し、第2の比較電圧V2と比較される。
このとき第1の比較回路CP1の出力値が第2の比較電
圧V2よりも高ければ第2の比較回路CP2の出力端子
からLOWレベルの信号Bdsが出力される。従って、
領域判別回路BDSの入力信号Am1に対して出力信号
Bdsは反転し、しかも積分回路によって時間遅れを生
じる。この時間遅れによって、過渡状態の信号又はレー
ザ出力検出回路LRDの検出の遅れが影響しないように
している。
【0070】
【発明の効果】本発明のパワーモニタ用レーザ光8を検
出し、レーザ出力高基準信号Lrhに一致するように放
電管3の内部の放電電力値Pinを制御するガスレーザ
発振装置において、パワーモニタ用レーザ光8の検出信
号とレーザ出力高基準信号Lrh又はレーザ出力低基準
信号Lrsとの比較信号Cm1又はこの比較信号Cm1
を増幅する第1の誤差増幅回路AM1の出力信号Am1
によってレーザ出力値Poutの動作領域を判別し、レ
ーザ出力高基準信号Lrh又はレーザ出力低基準信号L
rsに切り換えることによって放電電力値Pinを切り
換える簡単な回路の追加だけで、長期間停止後の運転直
後において発生する消費電力の増大を軽減すること及び
電極から飛散するスパッタによる放電管3、出力鏡4、
パワーモニタ鏡5等の寿命低下を大幅に軽減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の制御方法を使用した直流放電励起のガス
レーザ発振装置のブロック図である。
【図2】直流放電励起のガスレーザ発振装置の放電電力
値Pinとレーザ出力値Poutとの関係を示す特性図
である。
【図3】本発明の制御方法を実施する直流放電励起のガ
スレーザ発振装置の例を示すブロック図である。
【図4】本発明の制御方法を実施するための領域判別回
路BDSの実施例の回路図である。
【符号の説明】
1 アノード電極 2 カソード電極 3 放電管 4 出力鏡 5 パワーモニタ鏡 6 レーザ共振器 7 レーザ光 8 パワーモニタ用レーザ光 9 放電 LRD レーザ出力検出回路 LVC レーザ出力レベル変換回路 DVC 放電電流レベル変換回路 DID 放電電流検出回路 LRF レーザ出力基準信号回路 CM1 レーザ出力基準比較回路 CM2 レーザ出力放電比較回路 AM1 第1の誤差増幅回路 AM2 第2の誤差増幅回路 OIP 過電流保護回路 DHV 直流高電圧電源回路 BDS 領域判別回路 CHS 基準信号切換回路 TM1 タイマ回路 LRS レーザ出力低基準信号回路 LRH レーザ出力高基準信号回路 OPS 低出力オペアンプ OPH 高出力オペアンプ SOP スイッチオペアンプ CP1 第1の比較回路 CP2 第2の比較回路 V1 第1の比較電圧 V2 第2の比較電圧 R1 第1の抵抗器 R2 第2の抵抗器 C1 コンデンサ Lrd レーザ出力検出信号 Lvc レーザ出力レベル変換信号 Dvc 放電電流レベル変換信号 Did 放電電流検出信号 Lrf レーザ出力基準信号 Cm1 レーザ出力基準比較信号 Cm2 レーザ出力放電比較信号 Am1 第1の誤差増幅信号 Am2 第2の誤差増幅信号 Oip 過電流保護信号 Bds 領域判別信号 Chs 基準切換信号 Lrs レーザ出力低基準信号 Lrh レーザ出力高基準信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力鏡とパワーモニタ鏡とを含む2枚以
    上の鏡の間に、絶縁体によって放電管を形成して、前記
    放電管の両端に、アノード電極とカソード電極とを含む
    2個以上の電極を配置し、前記両電極間に直流高電圧電
    源回路を接続して、放電管の内部のレーザ媒質をプラズ
    マ放電させてレーザ励起を行う空間を持つレーザ共振器
    と、前記パワーモニタ鏡から出力されるパワーモニタ用
    レーザ光を検出してモニタ用レーザ光検出信号に変換す
    るレーザ出力検出回路と、レーザ出力値を設定するレー
    ザ出力基準信号回路と、前記レーザ出力検出回路の出力
    値と前記レーザ出力基準信号回路の設定値とを比較する
    レーザ出力基準比較回路と、前記直流高電圧電源回路か
    ら出力される放電電流の電流値を検出して放電電流検出
    信号を出力する放電電流検出回路と、レーザ出力基準比
    較信号と前記放電電流検出信号とを比較するレーザ出力
    放電比較回路と、前記レーザ出力基準比較信号によって
    前記直流高電圧電源回路の出力電流の電流値を制限する
    過電流保護回路とから形成されたガスレーザ発振装置に
    おいて、前記レーザ出力基準信号回路をレーザ出力高基
    準信号を出力するレーザ出力高基準回路及びレーザ出力
    低基準信号を出力するレーザ出力低基準信号回路の大小
    2系統とし、パワーモニタ用レーザ光の検出信号とレー
    ザ出力高基準信号又は低基準信号との比較信号を入力と
    する領域判別回路によってレーザ出力値の動作領域を判
    別して、放電電力値の増加に対してレーザ出力値が減少
    する出力低下領域に入ったときに、予め定めた条件内に
    あるとき又はタイマ回路に設定された時間だけレーザ出
    力高基準信号からレーザ出力低基準信号に切り換えて、
    放電管の内部の放電電力値を低下させて単調増加領域に
    戻すガスレーザ発振装置の制御方法。
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