JPH07106314A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH07106314A
JPH07106314A JP27313893A JP27313893A JPH07106314A JP H07106314 A JPH07106314 A JP H07106314A JP 27313893 A JP27313893 A JP 27313893A JP 27313893 A JP27313893 A JP 27313893A JP H07106314 A JPH07106314 A JP H07106314A
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electrostatic chuck
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plasma
sheet
chamber
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波アンテナに高周波電力を印加して得ら
れたプラズマによりプラズマ処理を行う装置において、
静電チャックシ−トの交換の頻度を小さくすること。 【構成】 気密なチャンバ2の上面外側に載置台3に対
向して渦巻き状のコイルよりなる高周波アンテナ6を設
け、これに高周波電力を印加すると共に、チャンバ2内
に例えばCF4 ガスを導入してプラズマを発生させる。
一方載置台3上にセラミック、石英、絶縁性高分子から
選ばれる材質よりなる静電チャックシ−ト4を形成し、
この中に導電膜41を挟み込んで静電チャックを構成す
る。この装置のプラズマ中の反応性イオンの衝撃力は非
常に大きく、これが静電チャックシ−ト4にも衝突する
が、上述の材質はイオンの衝突に対する耐候性が大きい
ので損傷が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハの処理工程において、例え
ばキャパシタや素子の分離、あるいはコンタクトホール
の形成などのためにドライエッチングが行われている。
このドライエッチングを行う従来装置の代表的なものと
して平行平板型プラズマ処理装置が知られている。
【0003】図13は平行平板型プラズマ処理装置を示
す図であり、気密なチャンバ1内に、下部電極を兼用す
る載置台11が支持台12上に配設されると共に、載置
台11の上方にこれと対向してガス供給部を兼用する上
部電極13が配設されている。また載置台11の上面に
は、表面がウエハ載置面をなす絶縁性物質例えばポリイ
ミドよりなる静電チャックシート14が接着剤で接着さ
れており、この静電チャックシート14の内部には、ス
イッチ部15を介して直流電源16に接続されている静
電チャック用電極をなす導電膜17が設けられている。
【0004】このようなプラズマ処理装置においては、
先ず静電チャックシート14上にウエハWを載置し、ガ
ス供給部13から処理ガスを導入すると共に、電極1
1、13間に図示しない高周波電源により高周波電力を
印加してプラズマを発生させ、このプラズマ中の反応性
イオンによりウエハWのエッチングが行われる。この場
合プラズマ発生後に静電チャック用電極17に電圧を印
加し、プラズマを介して導電路を形成して、ウエハWを
静電チャックシート14に静電気力により吸着させてい
る。
【0005】ところでデバイスのパターンの線幅が増々
微細化する傾向にあるが、上述の装置においてプラズマ
が発生しているときのチャンバ内の圧力が100mTo
rr〜1Torrであり、このような高い圧力ではイオ
ンの平均自由工程が小さいので微細加工が困難である。
またウエハが大口径化しつつあるが、イオンの平均自由
工程が小さいと、広い面に亘ってプラズマ分布の高い均
一性を確保できないため、大口径のウエハに対して均一
な処理が困難であるという問題点もある。
【0006】そこで最近において、欧州特許公開明細書
第379828号や特開平3−79025号公報に記載
されているように、載置台11に対向するチャンバ1の
上面を石英ガラスなどの絶縁材により構成すると共に、
この絶縁材の外側に平面状のコイルを固定し、このコイ
ルに高周波電流を流してチャンバ1内に電磁場を形成
し、この電磁場内に流れる電子を処理ガスの中性粒子に
衝突させてプラズマを生成する高周波誘導方式が検討さ
れつつある。
【0007】この方式によれば、コイルの形状に従って
同心円状の電界を誘導し、プラズマの閉じ込め効果があ
るので、従来の平行平板型プラズマ処理装置の場合に比
べて相当低い圧力でプラズマを発生させることができ、
従って発生したプラズマ中のイオンの平均自由工程が大
きく、このためこのプラズマによるエッチング処理は、
微細加工に適している。そしてプラズマは高密度領域か
ら低密度領域へ拡散するが、イオンの平均自由工程が大
きいことからプラズマ密度分布は滑らかであり、ウエハ
平面に並行な面におけるプラズマの均一性が高く、大口
径のウエハに対するプラズマ処理の面内均一性が向上す
る。
【0008】このように高周波誘導方式はパターンの線
幅の微細化、ウエハの大口径化に適したものとして注目
されるものではあるが、プロセス圧力が例えば10-2
orr以下と相当低いため、このことに伴ういくつかの
問題がある。その一つとして載置台11上の静電チャッ
クシート14に対する反応性イオンの衝撃の問題があ
る。即ち静電チャックシート14は、導電膜17を挟み
込むために周縁部に糊代部が形成される。一方載置台1
1によりウエハWを均一に設定温度に調整するために
は、載置面がウエハWの周縁部にできるだけ近づいた位
置にあることが望ましいが、例えば導電膜17の径とウ
エハWの径とを一致させると前記糊代部がウエハWから
み出してそのはみ出し部分がプラズマにさらされること
になる。またウエハWの載置面の周縁部を湾曲にしてこ
の湾曲部分に沿って糊代部分を折り曲げ、これにより導
電膜17の周縁をウエハWの周縁に近づけるようにする
方法も検討されているが、この場合にもウエハW下面か
ら離れた糊代部分に、ウエハWの表面側から回り込んだ
反応性イオンにさらされることになる。
【0009】ところで上述の高周波誘導方式のプラズマ
は密度が大きくてプラズマ電位が高いのでエッチング作
用が強く、このためプラズマ中の反応性イオンが静電チ
ャックシート14に当たるとこの静電チャックシート1
4が損傷してパーティクル汚染の原因になるし、糊代部
の剥離を促し、この結果静電チャックシート14の交換
サイクルが短くなってしまう。
【0010】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、静電チャックシートの損傷
を抑えることのできるプラズマ処理装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、気密
構造のチャンバ内に処理ガスを導入してプラズマ化し、
そのプラズマにより載置台上の被処理体を処理するプラ
ズマ処理装置において、この載置台に対向して設けられ
た平面状のコイルよりなるアンテナと、このアンテナに
高周波電力を印加するための高周波電源部と、前記載置
台の載置面に設けられ、セラミック、石英、絶縁性高分
子から選ばれる材質よりなる静電チャック層と、この静
電チャック層に電圧を印加して被処理体を静電気力によ
り静電チャック層に吸着させるための静電チャック用の
電極とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
【作用】高周波アンテナに高周波電力を印加するとチャ
ンバ内に電磁場が誘導され、電磁場内に流れる電子によ
り処理ガスがプラズマ化される。このプラズマ中のイオ
ンは平均自由工程が大きいので、被処理体を静電吸着す
る静電チャック層に対しても大きな衝撃力で衝突する
が、静電チャック層の材質はセラミック、石英、または
絶縁性高分子から選ばれるものであって、これらはイオ
ンの衝撃力に対する耐候性が強くて損傷の程度が極めて
小さいので、パ−ティクルの発生が抑えられる。また静
電チャック層として化学気相反応により載置台に被着さ
せたポリマ−系の膜を用いれば、被着力が大きいのでこ
の膜に大きな衝撃力が加わっても膜剥れのおそれがな
い。
【0013】
【実施例】図1及び図2は本発明の実施例に係るプラズ
マ処理装置例えばエッチング装置の全体構成を示す断面
図、及び一部を破断した概略斜視図である。図中2は、
上面の一部を除いて例えばアルミニウムで構成された気
密構造のチャンバであり、このチャンバ2内の中央底部
には、例えばアルミニウムよりなる載置台3が配置され
ている。
【0014】前記載置台3は、上側部分である載置部3
1と、この載置部31を支持する下側部分である支持部
32とがボルト33により分離可能に結合して構成され
ており、支持部32とチャンバ2との間には絶縁体34
が介装されている。
【0015】前記載置部31は、図3及び図4に示すよ
うに肉厚なウエハ載置部31Aと肉厚な鍔部またはフラ
ンジ部31Bとを一体成形した円盤体で、ウエハ載置部
31Aの上面つまりウエハ載置面の周縁部31Cは図示
のように曲率半径の大きな湾曲面に形成されている。載
置部31のウエハ載置面には静電チャックシート4が接
着剤により冠着され、この静電チャックシート4の上に
半導体ウエハWが載置される。載置部31の載置面およ
び静電チャックシート4の径は、半導体ウエハWの径よ
りも小さな径に選ばれている。静電チャックシート4
は、例えばセラミック、石英、絶縁性高分子等の反応性
イオンの衝撃力に強い絶縁性の材質から選ばれた2枚の
静電チャック層をなす静電チャックシ−ト42A、42
Bの間に銅箔等の静電チャック用の電極である導電膜4
1を封入したものであって、その周縁部4Aはウエハ載
置面の周縁部31Cに重なるように曲率半径の大きな湾
曲面に形成されている。
【0016】前記載置部31には、上端が当該載置部3
1の上面に開口する複数のバックサイドガス(熱伝導用
のガス)のための孔部51が形成されており、これら孔
部51の下端は例えば通気室52を介してバックサイド
ガス用のガス供給路53に連通している。また前記ガス
供給路53はバタフライバルブなどの圧力調整器54を
介して図示しない例えばHeガスなどのガス供給源に接
続されている。
【0017】そして前記通気室52にはバックサイドガ
スの圧力を検出する圧力検出部55が設けられ、この圧
力検出部55と前記圧力調整器54は本発明装置の制御
系に含まれるコンローラ56に接続されている。
【0018】また静電チャックシート4にも、図3に示
されるように、前記孔部51に対応した位置に穴45が
穿設され、孔部51からのバックサイドガスが静電チャ
ックシート4の穴45を通じてウエハWの裏面に吹き付
けられるようになっている。また静電チャックシート4
の導電膜41は、載置部31に内蔵される絶縁ケーブル
に被われた導電線46、支持部32の貫通孔32B内に
通された給電棒47、及びスイッチ44を介して直流電
源43に接続される。なお載置部31及び支持部32に
は、昇降機構48により昇降されてウエハWを搬送時に
ウエハ載置面に対して接触するためのプッシャーピン4
9が配設されている。
【0019】前記載置部31の上には、ウエハWを囲む
ような環状のフォーカスリング6が配設される。このフ
ォーカスリング6は、反応性イオンを引き寄せない絶縁
性の材質から構成され、反応性イオンを内側のウエハW
に効果的に引き寄せる役割をもっている。
【0020】前記支持部32の内部には、載置台3を介
してウエハWを冷却するために、冷却媒体を循環させる
冷媒溜35が形成され、これには導入管36Aと排出管
36Bとが設けられていて、導入管36Aを介して冷媒
溜35内に供給された冷却媒体例えば液体窒素は排出管
36Bを介して装置外部へ排出される。
【0021】前記載置台3に対向するチャンバ2の上面
は絶縁材例えば石英ガラス板21により構成され、この
石英ガラス21の上面には平面状のコイル例えば渦巻き
コイルからなる高周波アンテナ7が固着されている。こ
の高周波アンテナ7の両端子(内側端子及び外側端子)
間には、プラズマ生成用の高周波電源部71よりマッチ
ング回路72を介して例えば13.56MHz、1KW
の高周波電圧が印加される。これによりアンテナ7に高
周波電源が流れ、後述するようにアンテナ7直下のチャ
ンバ2内空間でプラズマが生成されることとなる。
【0022】また前記載置台3とアースとの間には、当
該載置台3に、高周波アンテナ7に印加される高周波電
圧の周波数より低い周波数例えば400KHzのバイア
ス電圧を与えるために、高周波電源部22が接続されて
いる。そしてチャンバ2はアースに接続されており、こ
のため載置台3とチャンバ2との間に電界が形成され、
この結果チャンバ2内のプラズマ中の反応性イオンのウ
エハWに対する垂直性が増すこととなる。
【0023】前記チャンバ2の側面上部にはガス供給管
23が接続されている。このガス供給管23よりチャン
バ2内に供給される処理ガスは加工の種類によって異な
り、例えばエッチング加工の場合にはCHF3 やCF4
等のエッチングガスが供給される。図示の例では1本の
ガス供給管23だけ示されているが、均一に処理ガスを
流すため適当な本数のガス供給管をチャンバ2に接続す
ればよい。
【0024】前記チャンバ2の底面には、複数の排気管
81の一端がチャンバ2の周方向に等間隔な位置に接続
されている。図示の例では2本の排気管81の一端がチ
ャンバ2の軸に対称に接続されている。そしてこれら排
気管81の他端側は、図2に示すようにバタフライバル
ブなどの圧力調整器82及び真空ポンプ83が介装され
た共通の排気管84に接続されている。またこの実施例
では排気系は、真空引き初期には緩やかに排気してパー
ティクルを巻き上げないように、またある程度真空引き
した後例えばチャンバ2内の圧力が数100mTorr
になった後は急速に排気するように、チャンバ2内に設
けられた圧力検出部85よりの圧力検出値にもとづいて
排気コントローラ86が圧力調整器82を調整するよう
に構成されている。
【0025】次に上述実施例の作用について説明する。
先ず図示しない搬送アームにより被処理体例えばウエハ
Wをチャンバ2内に搬入し、プッシャ−ピン49により
静電チャックシート4上に載置する。そして真空ポンプ
83により排気管81を介して、既述したように排気初
期時には緩やかに、またある程度真空排気した後は急速
に排気し、チャンバ2内を所定の真空雰囲気にすると共
に、冷媒例えば液体窒素を導入管36Aを介して冷媒溜
35に導入し、排出管36Bを介して排出することによ
り載置台3を冷却する。続いてガス供給管23より例え
ばCF4 ガスなどのエッチングガスをチャンバ2内に供
給しながら排気管81より真空排気してチャンバ2内を
例えば数mTorr〜数10mTorrの真空度に維持
すると共に、高周波アンテナ7に高周波電源部71より
高周波電圧を印加する。
【0026】この高周波電圧の印加により高周波アンテ
ナ7に高周波電流が流れると、アンテナ導体の周りに交
番磁界が発生し、その磁束の多くはアンテナ中心部を縦
方向に通って閉ループを形成する。このような交番磁界
によってアンテナ7の直下で概ね同心円状に円周方向の
交番磁界が誘起され、この交番電界により円周方向に加
速された電子が処理ガスの中性粒子に衝突することでガ
スが電離してプラズマが生成される。
【0027】一方静電チャックシート4の導電膜41
に、スイッチ44をオンにして直流電圧を印加すると、
プラズマ及びチャンバ2を介して導電路が形成され、静
電チャックシート4の絶縁性シート42Aにおいて分極
が起こり、絶縁性シート42AのウエハWとの接触面側
に正の電荷を生ずる。一方ウエハWは負の電荷を有して
いるので、ウエハWと絶縁性シート42Aとの間に静電
力が生じ、この静電気力によって、ウエハWが静電チャ
ックシート4に吸着される。そしてバックサイドガス用
のガス供給路53よりバックサイドガス例えばHeガス
を圧力制御して例えば10Torrの圧力でウエハWの
裏面側に吹き付けると、ウエハWは例えば40〜80℃
に冷却される。
【0028】このようにウエハWを載置台31上に静電
チャックシート4を介して吸着保持すると共に、このウ
エハWが冷却された状態で、プラズマ中の反応制イオン
がウエハWの表面に入射して被加工物質と化学反応を起
こしてエッチング処理が行われる。ここで上述のように
高周波アンテナ7により発生したプラズマは密度が濃
く、しかも非常に低い圧力で発生するため微細パターン
に従って反応性イオンにより削ることができる。
【0029】このようにしてエッチング処理を行った
後、スイッチ44をオフにして静電チャックート4が導
電膜41への直流電圧の印加を停止すると共に、バック
サイドガスの供給を停止する。なお先にバックサイドガ
スの供給を停止してもよい。この後高周波電圧の印加を
停止し、昇降機構48よりプッシャーピン49を上昇さ
せて載置部31のウエハ載置面から突出させることによ
り、ウエハWを載置台3から押し上げて、図示しない搬
送アームによりチャンバ2の外へ搬出する。このとき静
電チャックシート4への直流電圧の印加を停止した後に
プラズマを発生すると、このプラズマにより除電が行わ
れて静電チャックシート4の表面の静電気力が弱められ
るので、プッシャーピン49によりウエハWを載置台3
から押し上げる際に、ウエハWに無理な力が加わらない
のでウエハWが破損したり、位置ずれしたりすることを
防止できる。なおプッシャーピン49は、上昇している
場合が接地された状態であり、降下している場合は電気
的に浮遊した状態である。
【0030】ここで本実施例の静電チャックシート4の
糊代周縁部4Aには、ウエハWの表面側からプラズマ中
の反応性イオンが回り込んで衝突する。この場合チャン
バ2内の圧力がかなり低くてイオンの平均自由工程が大
きいので、イオンの衝突による衝撃力は相当大きなもの
であるが、静電チャックシート4に用いられているセラ
ミック、石英あるいは絶縁性高分子は反応性イオンに対
する耐候性の強い材料であるため、静電チャックシ−ト
4の損傷は極めて少なく、シートの損傷によるパーティ
クルの発生を抑えることができると共に、使用寿命が長
くなるため、静電チャックシート4の交換サイクルを長
くすることができる。
【0031】また静電チャックシ−トとしては、ポリマ
−系の材質をCVD法により載置部31の上面に被着し
てもよい。この場合導電膜についてもCVD法により静
電チャックシ−ト内に形成してもよい。このような静電
チャックシ−トは載置部31の表面への被着力がかなり
大きいので、イオンによる衝撃力が大きくても膜剥れの
おそれがないという利点がある。
【0032】以上において本発明のプラズマ処理装置で
はチャンバ2内の排気スピードを向上させるためにチャ
ンバと大気雰囲気との間にロ−ドロック室を設けること
が好ましい。またロードロック室内をN2 パージガス、
ドライエアパージガス、CO2 パージガスで満たして陽
圧状態としておけば、大気側のゲ−トバルブを開いたと
きに大気中の水分がロードロック室内に入り込まないの
で、真空排気を短時間で行うことができる。この場合図
5に示すように、チャンバ2にゲ−トバルブG1、G2
を介して搬入用及び搬出用のロードロック室9A、9B
を設けることによって、処理効率を向上させることがで
きる。
【0033】次に高周波誘導方式を採用するプラズマ処
理装置の属性を確認するために行った種々の実験につい
て説明する。実験には図6の概略図に示す装置を用い
た。図中101は、ウエハWを載置するための載置台1
03がその内部に配設されると共に、側壁にはガス導入
口102が形成されたチャンバであり、104はチャン
バ101の上面を形成するガラス、105は平面状のコ
イルからなるアンテナである。また106、107はそ
れぞれアンテナ105、載置台103に接続された高周
波電源である。なおチャンバ101は上部直径が330
mm、下部直径が360mm、ガラス104の厚さは3
2mmに形成されており、ガラス104の下面とウエハ
Wの上面との間隔は76mmに設定されている。
【0034】先ずこの装置では誘導電界の強度分布に比
例した密度のプラズマが生成されると仮定して、次式の
拡散方程式を適用してその拡散の様子の数値計算を行っ
た。なお内部の流速はないものとし、N(r,θ,z)
はプラズマ密度、Q(r,θ,z)はプラズマ生成量、
D(r,θ,z)は拡散係数である。
【0035】 dN/dt−D△N=Q(r,θ,z) …(1) この結果を図7に示すが、チャンバの上面からのZ方向
の位置をzとすると、図中○はz=5cmの場合の拡散
の様子、△、□はそれぞれz=6、7cmの場合の拡散
の様子を示している。この図よりz=7cmの場合に
は、ほぼ均一にプラズマが拡散する結果が得られ、適当
な拡散距離で均一性の良いプラズマが期待できることが
確認された。
【0036】次にアンテナ106に13.56MHzの
高周波電圧を印加すると共に、載置台103に400K
Hzの直流電圧を印加し、一方のガス導入口102から
Ar(アルゴン)ガスを30sccm〜400sccm
の流量で供給して、電子密度と電子温度の圧力依存性を
測定した。この測定は、他方のガス導入口92にラング
ミュアプローグ108を挿入して行った。
【0037】この結果を図8に示すが、図中○は電子密
度の圧力依存性、△は電子温度の圧力依存性をそれぞれ
示している。この図より電子密度は圧力の増加に伴って
増加し、また電子温度は圧力の増加に比例して減少する
ことが確認された。
【0038】また同様の方法を用いて、電子密度と電子
温度の電力依存性について測定した。この結果を図9に
示すが、図中○は電子密度に電力依存性、△は電子温度
の電力依存性をそれぞれ示している。この図より、電子
密度は電力の増加と比例して増加し、また電子温度は電
力の増加に比例してわずかに減少しているがほぼ一定で
あることが確認された。
【0039】さらにイオン飽和電流の径方向分布を圧力
及びArガスの流量を変えて測定した。この結果を図1
0に示すが、図中○はArガス流量30SCCM、圧力
3.5mTorr、△はArガス流量100SCCM、
圧力10.5mTorr、□はArガス流量180SC
CM、圧力18mTorrの場合をそれぞれ示してい
る。なおRF電力は1000Wとした。イオン飽和電流
はCVD、エッチングの均一性に対応するものである
が、この図より圧力の低下と共に中心領域の均一性が良
くなっていることが確認された。
【0040】次にArの発光スペクトルの圧力依存性
を、載置台103上1〜2cmの位置に発生したプラズ
マからの発光をチャンバ101側壁に設けられた窓とレ
ンズを通して集光し分光することにより、発光波長別に
測定した。
【0041】発光波長別にそれぞれの最大強度で規格化
した結果を図11に示す。尚図中■はArラジカルの波
長810、811nmでの発光、□はArラジカルの波
長727〜751nmでの発光、◆はArラジカルの波
長394〜430nmでの発光、◇はArイオンの46
0、465nmでの発光をそれぞれ示している。
【0042】この結果によりArラジカルからの発光は
Arイオンからの発光に比べて非常に強いことが確認さ
れた。またArラジカルの発光強度は圧力10mTor
rでピークを持ち、以降低圧になるとその強度は減少す
ることが確認され、一方Arイオンの発光強度は圧力を
下げると増加し、圧力1mTorr前後でピークを持つ
ことが確認された。これらの結果により圧力が高くなる
と波長の長いArラジカルが生成されているので、電子
温度は低下しているであろうということ即ち圧力が低く
なる程電子温度が増加することが推測されるが、この推
測の正当性は図7より確認された。
【0043】次にチャンバ101内にCHF3 ガスを供
給し、発光種別に発光強度の圧力依存性を測定した。こ
の結果を図12に示すが図中◇はC(炭素)、×はH
(水素)、□はF(フッ素)を、また○はCF、△はC
2 をそれぞれ示している。尚CF、CF2 は反応生成
物である。
【0044】この図より圧力を下げるに連れてCF2
ジカルの発光強度は単調に減少し、一方CFの発光強度
は11mTorr付近でピークを有することが確認され
た。またC、H、Fラジカルの発光強度は圧力を下げる
に連れて大幅に増加することが確認された。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、高周波アンテナにより
プラズマを発生させる、イオンの衝撃力の強いプラズマ
処理装置において、静電チャックシートをプラズマ中の
イオンに対する耐候性の強いセラミック、石英、絶縁性
高分子から選ばれる材質より構成しているので、静電チ
ャックシートの損傷を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例の全体構成の概略を示す概略斜
視図である。
【図3】載置台の一部を示す分解斜視図である。
【図4】載置台を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の全体構成を示す断面図で
ある。
【図6】実験装置を示す概略図である。
【図7】計算により求めたプラズマの拡散の様子を示す
特性図である。
【図8】電子密度と電子温度の圧力依存性を示す特性図
である。
【図9】電子密度と電子温度の電力依存性を示す特性図
である。
【図10】イオン飽和電流の径方向分布を示す特性図で
ある。
【図11】Arの発光スペクトルの圧力依存性を示す特
性図である。
【図12】発光強度の圧力依存性を示す特性図である。
【図13】従来のプラズマ処理装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2 チャンバ 21 石英ガラス板 3 載置台 4 静電チャックシート 41 絶縁性シート 49 プッシャーピン 53 バックサイドガスのガス供給路 7 高周波アンテナ 81 排気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05H 1/46 B 9014−2G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密構造のチャンバ内に処理ガスを導入
    してプラズマ化し、そのプラズマにより載置台上の被処
    理体を処理するプラズマ処理装置において、 この載置台に対向して設けられた平面状のコイルよりな
    るアンテナと、 このアンテナに高周波電力を印加するための高周波電源
    部と、 前記載置台の載置面に設けられ、セラミック、石英、絶
    縁性高分子から選ばれる材質よりなる静電チャック層
    と、 この静電チャック層に電圧を印加して被処理体を静電気
    力により静電チャック層に吸着させるための静電チャッ
    ク用の電極と、 を備えてなることを特徴とするプラズマ処理装置。
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