JPH07103337A - フローティングシールのシールリング製造方法 - Google Patents

フローティングシールのシールリング製造方法

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JPH07103337A
JPH07103337A JP24768393A JP24768393A JPH07103337A JP H07103337 A JPH07103337 A JP H07103337A JP 24768393 A JP24768393 A JP 24768393A JP 24768393 A JP24768393 A JP 24768393A JP H07103337 A JPH07103337 A JP H07103337A
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善吉 高石
Katsuyuki Otake
克幸 大竹
Hiroshi Hasegawa
宏 長谷川
Haruhiko Ando
晴彦 安藤
Kazuhide Okawa
和英 大川
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造コストを安価で歩留りを向上できるよう
にする。 【構成】 シールリング基体13の円筒部11を支持治
具15の環状隙間19に嵌合して支持し、この状態で支
持治具15とともにシールリング基体13を回転させな
がら高周波誘導加熱コイル16によりフランジ部12を
焼入れしてそのフランジ部12をテーパー形状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブルドーザや油圧ショ
ベルの装軌車両の履帯式走行装置の回転部分に装着され
るフローティングシールを構成するシールリングの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブルドーザや油圧ショベルの装軌車両の
履帯式走行装置としては、起動輪と遊動輪に履帯を巻掛
けると共に、その履帯を上転輪、下転輪でガイドするも
のが知られ、これらの起動輪、遊動輪、上下転輪の回転
部にはフローティングシールを装着して封入した潤滑油
のもれを防止するとともに、泥砂等が侵入しないように
している。
【0003】前述のフローティングシールは一対のシー
ルリングを静止側ハウジングと回転側ハウジングの内周
面に各々ゴム製の負荷リングを介して気密的に支持し、
その一対のシールリングの対向端面を密接摺動させたも
のであり、そのシールリングの摺動面は耐久性向上のた
めに高硬度としてある。
【0004】前述のシールリングの製造方法としては、
素材を鋳造により所定断面形の基体とし、この基体を機
械加工した後に全体を焼入れ、焼戻しの熱処理をして再
び機械加工するものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる製造方法である
と、鋳造工程、機械加工工程、熱処理工程、機械加工工
程と多くの工程を必要とするから製造コストが高くな
る。また、熱処理に伴なう歪が大きく発生し、熱処理後
の機械加工による削り代を大きくして歪を取り除く必要
があり、歩留り低下や加工費増大となってコストが高く
なる。なお、この熱処理に伴なう歪を小さくするために
はプレスクエンチ設備を用いれば良いが、このプレスク
エンチ設備は比較的大がかりな設備であってコスト高と
なる。
【0006】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにしたフローティングシールのシールリング製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】円筒部11とフランジ部
12を有するシールリング基体13を板金加工により作
製し、このシールリング基体13の円筒部11を支持し
た状態でフランジ部12を高周波焼入れしてシールリン
グとするフローティングシールのシールリング製造方
法。
【0008】
【作 用】筒状部11とフランジ部12を有するシー
ルリング基体13を板金加工により作成し、そのシール
リング基体13を高周波焼入れすれば良いから、製造工
程が少なく製造コストが安くなるし、熱処理による歪を
取り除く必要がないから後工程としての機械加工が不必
要となって歩留りが向上するし、加工費を安くできる。
【0009】
【実 施 例】図1に示すように、静止側ハウジング1
の内周面1aと回転側ハウジング2の内周面2aとに一
対のシールリング3,3がゴム製の負荷リング4を介し
てそれぞれ気密的に設けられ、この一対のシールリング
3,3が密着摺動し、その摺動部5によって封入した潤
滑油がもれるのを防止するとともに、泥砂が侵入するこ
とを防止してフローティングシールを構成している。
【0010】次にシールリング3の製造方法を説明す
る。図2に示すように、例えばSK−7材により所定の
厚さで所定形状のリング状となった基板10をプレス機
Aにより曲げ加工して図3に示すように筒状部11とフ
ランジ部12を有するシールリング基体13とする。例
えばこのシールリング基体13の厚さtは2mm、筒状
部11の外径dは96mm、フランジ部12の外径Dは
109mm、高さHは8.2mm、円筒部11とフラン
ジ部12のなす角度θが直角となっている。なお、平板
をリング状に打ち抜くと同時に曲げ加工してシールリン
グ基体13としても良い。つまり、板金加工によりシー
ルリング基体を作成すれば良い。
【0011】前記シールリング基体13を図4に示す高
周波焼入装置Bにセットしてフランジ部12を高周波焼
入れする。前記高周波焼入装置Bはターンテーブル14
上に設置した支持治具15と、スプレージャットを備え
たリング状の高周波誘導加熱コイル16により成り、そ
の支持治具15はリング状の外周ガイド17と円板状の
内周ガイド18により環状隙間19を有する形状とな
り、その環状隙間19にシールリング基体13の円筒部
11が嵌合して支持され、かつ外周ガイド17の環状凹
部17aにフランジ部12が嵌合して支持される。前記
外周ガイド17と内周ガイド18の環状隙間19の寸法
はシールリング基体13の円筒部11の厚さ+許容公差
となっている。前記高周波誘導加熱コイル16はシール
リング基体13のフランジ部12と所定の間隔(例えば
1mm)を置いて対向している。
【0012】前述したようにシールリング基体13を支
持治具15により支持した状態でターンテーブル14を
回転しながら高周波誘導加熱コイル16で加熱した後に
冷媒で冷却して高周波焼入れ(熱処理)し、その後にフ
ランジ部12の外周寄りをラップ加工してシールリング
とする。ここで、高周波焼入れ条件は、周波数150K
Hz、電圧6.5KV、電力30KW、加熱時間6秒で
あり、冷媒は水で冷却時間は4秒である。このように、
ターンテーブル14を回転して高周波焼入れすることで
均一な高周波焼入れができる。
【0013】前述のように高周波焼入れすることでシー
ルリング基体13の円筒部11とフランジ部12は図5
の破線で示す方向に歪が発生して円筒部11の内径d1
が小さくなると共に、円筒部11とフランジ部12のな
す角度θが直角よりも大きくなるが、円筒部11は支持
治具15の環状隙間19内に嵌合されて拘束されている
のでその内径d1 の変化が僅かになるし、円筒部11と
フランジ部12のなす角度θが直角より大きくなること
は図6に示すように一対のシールリング13のフランジ
部12,12がテーパ状となって外周寄り部分12aが
相互に接することになるのでフローティングシール本来
の機能を発揮するので、特別な加工が不要となるから好
ましい。
【0014】つまり、フローティングシールはその機能
上一対のシールリング対向端面をテーパ状として外周寄
りが接するようにしており、従来は熱処理後に機械加工
してテーパ状としていたが、本発明によれば熱処理によ
りテーパ状となるから従来のように熱処理後のテーパ加
工が不要となる。
【0015】次に前述のようにして高周波焼入れたシー
ルリング基体13の円筒部11の内径d1 変化と、円筒
部11とフランジ部12とのなす角度θの変化を測定し
たところ、円筒部11の内径d1 変化は下記の表1に示
すようになった。但し内径d1 を周方向に90度間隔で
4ヶ所測定した。
【0016】
【表1】
【0017】円筒部11とフランジ部12のなす角度
θ、この場合にはシールリング基体13の高さHの変化
(フランジ部12のそり)として測定した結果は下記表
2に示すようになった。但し、高さHを周方向に等間隔
で8ヶ所測定した。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】筒状部11とフランジ部12を有するシ
ールリング基体13を作成し、そのシールリング基体1
3を高周波焼入れすれば良いから、製造工程が少なく製
造コストが安くなるし、熱処理による歪を取り除く必要
がないから後工程としての機械加工が不要となって歩留
りが向上するし、加工費を安くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フローティングシールの断面図である。
【図2】シールリング基体の加工説明図である。
【図3】シールリング基体の断面図である。
【図4】高周波焼入れ装置の断面図である。
【図5】シールリング基体の焼入れによる歪説明図であ
る。
【図6】一対のシールリングの当接状態の説明図であ
る。
【符号の説明】
11…円筒部、12…フランジ部、13…シールリング
基体、14…ターンテーブル、15…支持治具、16…
高周波誘導加熱コイル、17…外周ガイド、18…内周
ガイド、19…環状隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 宏 大阪府大阪市西淀川区千舟2−11−24 高 周波熱錬株式会社大阪工場内 (72)発明者 安藤 晴彦 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社小 松製作所大阪工場内 (72)発明者 大川 和英 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社小 松製作所大阪工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部11とフランジ部12を有するシ
    ールリング基体13を板金加工により作製し、このシー
    ルリング基体13の円筒部11を支持した状態でフラン
    ジ部12を高周波焼入れしてシールリングとすることを
    特徴とするフローティングシールのシールリング製造方
    法。
  2. 【請求項2】 支持治具15の環状隙間19にシールリ
    ング基体13の円筒部11を嵌合して支持してフランジ
    部12を上向き姿勢とし、この状態で支持治具15とと
    もにシールリング基体13を回転させながら高周波誘導
    加熱コイル16によりフランジ部12を焼入れするよう
    にした請求項1記載のフローティングシールのシールリ
    ング製造方法。
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